説明

水溶性洗浄用フィルム

【課題】 一定量だけの使用とか使用量の調整が容易であり、しかも、フィルム形態でありながらも、洗浄力に優れた、水溶性洗浄用フィルムを提供する。
【解決手段】 水溶性洗浄用フィルム1は、水溶性ポリマーと、少なくとも発泡性洗浄剤を成分とする洗剤組成物とを含有する。ここで、発泡性洗浄剤の含有量は、水溶性洗浄用フィルム1の全体に対して、15〜45重量%である。この水溶性洗浄用フィルム1は、高い濃度で発泡性洗浄剤を含有しているので、質量の小さなフィルム形態でありながらも、優れた洗浄力を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、洗剤組成物が含有されてなる、水溶性洗浄用フィルムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、洗顔料、歯磨き剤あるいはその他の洗剤は、固形状、液状、ペースト状あるいは粉状といった種々の形体のものがあった。そして、これらの洗剤は、全量が専用の容器に入れられており、使用時に、これら洗剤を入れたそれぞれの容器から適当と思われる量を取り出して使用していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、これら従来の洗剤は、一回一回使うときに、必要量以上に多くの洗剤を使用してしまったり、あるいは、必要量よりも少なかったりして、一定量だけの使用とか使用量の調整が容易ではなかった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、一定量だけの使用とか使用量の調整が容易であり、しかも、フィルム形態でありながらも、洗浄力に優れた、水溶性洗浄用フィルムを提供することにある。
【0005】
この発明に係る水溶性洗浄用フィルムは、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、
請求項1に記載の発明に係る水溶性洗浄用フィルムは、水溶性ポリマーと、少なくとも発泡性洗浄剤を成分とする洗剤組成物とを含有し、前記発泡性洗浄剤の含有量が、15〜45重量%であることを特徴としている。このように、この水溶性洗浄用フィルムは、高い濃度で発泡性洗浄剤を含有しているので、質量の小さなフィルム形態でありながらも、優れた洗浄力を備える。また、この水溶性洗浄用フィルムは、フィルムの大きさが同じであれば、その水溶性洗浄用フィルムに含まれる発泡性洗浄剤も同量であるので、常に同様の洗浄力を確保することができるとともに、フィルムの必要な枚数(個数)に基づく一定量だけの使用が容易である。さらに、洗浄力の調整をする際には、使用する水溶性洗浄用フィルムの枚数(個数)を増減させればよく、容易に使用量を調整することができる。なお、「フィルム」との用語は、広義の意味であって、特にシートと区別してその厚みを限定する趣旨のものではなく、例えば0.5mm程度の厚さのものであっても、この「フィルム」の概念に含まれるものとなる。
【0006】
また、請求項2に記載の水溶性洗浄用フィルムのように、請求項1に記載の水溶性洗浄用フィルムにおいて、前記水溶性ポリマーの含有量が25〜55重量%であるのが望ましい。水溶性ポリマーの含有量が少ないと、フィルムの形成が不良となり、また、水溶性ポリマーの含有量が多いと、水への溶解性が低下してしまう虞があるが、水溶性ポリマーの含有量の範囲が25〜55重量%であるので、水溶性洗浄用フィルムは、水への溶解性に優れた洗浄用フィルムが形成されることとなる。
【0007】
また、請求項3に記載の水溶性洗浄用フィルムのように、請求項2に記載の水溶性洗浄用フィルムにおいて、前記水溶性ポリマーがセルロース誘導体であるのが望ましい。このように、水溶性ポリマーがセルロース誘導体であると、セルロース誘導体が強靭なフィルムを形成する。
【0008】
また、請求項4に記載の発明に係る水溶性洗浄用フィルムのように、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の水溶性洗浄用フィルムにおいて、前記水溶性ポリマーおよび洗剤組成物のほかに、付着防止剤を含有していてもよい。これにより、湿度が高い環境下においても、水溶性洗浄用フィルム同士が付着するのを防ぐことができる。
【0009】
また、請求項5に記載の発明に係る水溶性洗浄用フィルムのように、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の水溶性洗浄用フィルムにおいて、前記洗剤組成物が、歯磨き用洗剤組成物であってもよい。
【発明の効果】
【0010】
本願発明に係る水溶性洗浄用フィルムによれば、一定量だけの使用とか使用量の調整が容易であるとともに、フィルム形態でありながらも、洗浄力に優れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明に係る水溶性洗浄用フィルムを実施するための最良の形態について、図面に基づいて説明する。
【0012】
図1および図2は、本発明の一実施の形態を示す。図中符号1は、水溶性洗浄用フィルムであり、例えば、60ミクロン程度の厚みを備えるとともに、矩形状、図示実施の形態においては、長方形状に形成されている。この水溶性洗浄用フィルム1は、水溶性ポリマーと、少なくとも発泡性洗浄剤を成分とする洗剤組成物と、付着防止剤とを含有している。
【0013】
水溶性ポリマーとしては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体、プルラン、ペクチン、アラビノキシラン、大豆多糖類、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、トラントガム、グァーガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グルコマンナン、アラビアガム、ポリアクリル酸、メタクリル酸メチルコポリマー、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシプロピル化スターチ、カルボキシメチル化スターチ、オクテニルコハク酸スターチ、デキストリン、キチン、キトサン、レバン、エルシナン、コラーゲン、ゼラチン、ツェイン、グルテン、大豆タンパク質、カゼイン、アルブミン、および、それらの2種以上の混合物を使用することができる。その中でも、形成されるフィルムの強度が優れることから、セルロース誘導体、特に、ヒドロキシプロピルメチルセルロースあるいはカルボキシメチルセルロースを、好適に使用することができる。
【0014】
この水溶性ポリマーの含有量は、水溶性洗浄用フィルム1の全体に対して、25〜55重量%、特に、30〜50重量%であるのが望ましい。水溶性ポリマーの含有量が、25重量%より少ないと、フィルムの形成が不良となり、逆に、55重量%より多いと、水への溶解性が低下してしまう虞がある。
【0015】
洗剤組成物は、例えば、衣類を洗うための洗濯用洗剤組成物であったり、顔を洗うための洗顔用洗剤組成物であったり、歯を磨くための歯磨き用洗剤組成物であったり、あるいはその他のものであったりしてもよい。すなわち、洗剤組成物は、少なくとも発泡性洗浄剤を成分として含んでいるものであればよく、水溶性洗浄用フィルム1で洗浄しようとする洗浄対象物にあわせて、発泡性洗浄剤以外の成分(例えば、香料、薬用成分あるいはその他の成分)を含んでいてもよい。
【0016】
発泡性洗浄剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、塩化ラウルトリメチルアンモニウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、PEG−2水添ヒマシ油、ココアンホ酢酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ステアロイルグルタミン酸ナトリウム、N−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、塩化ベンザルコニウム、ポリソルベート80、ヤシ油脂肪酸ナトリウム、サポニン、レシチン、および、それらの2種以上の混合物を使用することができる。
【0017】
前記発泡性洗浄剤の含有量は、水溶性洗浄用フィルム1の全体に対して、15〜45重量%、好ましくは、20〜40重量%である。発泡性洗浄剤の含有量が、15重量%より少ないと、洗浄力が劣り、逆に、45重量%より多いと、フィルム化したときの柔軟性が低くなる。
【0018】
付着防止剤としては、水に不溶である結晶セルロースを好適に使用できる。この付着防止剤は、前記水溶性洗浄用フィルム1同士の付着を防止するために含有されるものであり、その含有量は、0.5〜10重量%、特に、1〜4重量%であるのが望ましい。もっとも、付着防止剤は、上記のとおり、水溶性洗浄用フィルム1が、保存中に吸湿して互いに付着することを防止するためのものであり、水溶性洗浄用フィルム1を乾燥剤とともに容器に入れて保存する等の方法により、水溶性洗浄用フィルム1の吸湿を防ぐことができるのであれば、必ずしも含有されている必要はない。なお、水溶性洗浄用フィルム1同士の付着を防止するには、前述のように水溶性洗浄用フィルム1に付着防止剤を含有させる以外に、水溶性洗浄用フィルム1の表面にエンボス加工を施すようにしてもよい。また、水溶性洗浄用フィルム1の片方もしくは両方の表面が吸湿性の低いフィルム層で被われるように、水溶性洗浄用フィルム1を複層化することによっても付着を防止することができる。
【0019】
この水溶性洗浄用フィルム1は、以下のように製造される。まず、水に、水溶性ポリマーと、洗剤組成物と、付着防止剤とを添加し、水溶性ポリマーを十分に溶解させて、塗工液を作製する。次に、この塗工液を、図2に示すように、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等の合成樹脂フィルムからなるベース材2上に塗布(前記塗工液を、前記ベース材上に塗布するには、コンマコーター機、ナイフコーター機等の各種コーター機を用いて塗布したり、グラビア印刷、シルク印刷、その他周知の印刷方法を用いて塗布したり、あるいは、刷毛、スプレー等で塗布してもよい。)し、温風または遠赤外線によって、乾燥させる。これにより、ベース材2上に塗布された塗工液は、フィルム状となり、水溶性洗浄用フィルム1となる。そして、この水溶性洗浄用フィルム1は、ベース材2から剥がすようにして巻き取られ、さらに一定の大きさにカットされた後、複数枚が一緒に容器に収容されることとなる。なお、図2は、水溶性洗浄用フィルム1とベース材2との位置関係を示すものであって、厚さについては、正確には示していない。
【0020】
以上の構成からなる、水溶性洗浄用フィルム1によれば、次のような作用効果がある。この水溶性洗浄用フィルム1には、高い濃度で発泡性洗浄剤が含有されているので、質量の小さなフィルム形態でありながらも、優れた洗浄力を備える。また、水溶性洗浄用フィルム1は、フィルム状に形成されているので、例えば一定の大きさにカットしてケース等に収納するようにすれば、携帯に便利であり、また、携帯するにあたっては、必要量を簡単に分けることができるとともに、その分けた分量のみを持ち運ぶこともできる。また、水溶性洗浄用フィルム1の大きさが同じであれば、その水溶性洗浄用フィルム1に含まれる発泡性洗浄剤も同量であるので、常に同様の洗浄力を確保することができるとともに、フィルムの必要な枚数に基づく一定量だけの使用が容易である。さらに、洗浄力の調整をする際には、使用する水溶性洗浄用フィルム1の枚数を増減させればよく、容易に使用量を調整することができる。また、水溶性洗浄用フィルム1には、結晶セルロースからなる付着防止剤が含有されているので、水溶性洗浄用フィルム1同士が付着するのを抑えることができる。
【0021】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。例えば、水溶性洗浄用フィルム1は、長方形状等の矩形状に形成されていなくても、円形状等のその他の形状であってもよい。また、この水溶性洗浄用フィルム1は、フィルム状のまま、例えば1〜5平方ミリメートル程度の大きさに粉砕して使用してもよく、この場合、粉石けんとは異なり飛散して顔や衣類などに付着するようなこともない。
水溶性洗浄用フィルム1の厚みも、前記した数値に限定されるわけではない。
【0022】
また、水溶性洗浄用フィルムには、水溶性ポリマー、洗剤組成物および付着防止剤以外に、可塑剤が含有されていてもよい。この可塑剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、マルチトール、ラクチトール、エリスリトール、ブチレングリコールなどのポリオールを挙げることができる。前記可塑剤の含有量は、水溶性洗浄用フィルムの全体に対して、4〜20重量%であることが望ましい。このように、水溶性洗浄用フィルムに可塑剤が含有されると、その水溶性洗浄用フィルムは、柔軟性を備えて破れにくくなる。
【0023】
ところで、本発明の水溶性洗浄用フィルムに含有される洗剤組成物が、洗濯用洗剤組成物、洗顔用洗剤組成物、歯磨き用洗剤組成物、あるいは、その他のものであってもよいことは、前述したが、以下には、洗剤組成物が歯磨き用洗剤組成物である実施例について説明する。
【0024】
まず、水(イオン交換水)に、水溶性ポリマーと、歯磨き用洗剤組成物(発泡性洗浄剤、香料、甘味料および薬用成分からなる。)、付着防止剤および可塑剤を添加し、下記組成からなる塗工液を作製した。
【0025】
塗工液の組成
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(水溶性ポリマー) 11.4重量%
微結晶セルロース(付着防止剤) 0.71重量%
グリセリン(可塑剤) 3.00重量%
ラウリル硫酸ナトリウム(発泡性洗浄剤) 10.7重量%
サッカリンナトリウム(甘味料) 0.14重量%
ペパーミントフレーバー(香料) 0.43重量%
d−α−トコフェロール製剤(薬用成分) 0.25重量%
グリチルリチン酸ジカリウム(薬用成分) 0.043重量%
塩化セチルピリジウム(薬用成分) 0.0025重量%
水(イオン交換水) 残量
【0026】
そして、前記塗工液を、ポリエチレンフィルムあるいはポリプロピレンフィルムからなるベース材上に塗布し、温風または遠赤外線によって、乾燥させることにより、前記ベースフィルム上に、下記組成からなる水溶性洗浄用フィルムを形成した。
【0027】
水溶性洗浄用フィルムの組成
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 39.3重量%
微結晶セルロース 2.5重量%
グリセリン 10.4重量%
ラウリル硫酸ナトリウム 36.9重量%
サッカリンナトリウム 0.48重量%
ペパーミントフレーバー 1.5重量%
d−α−トコフェロール製剤 0.86重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.15重量%
塩化セチルピリジウム 0.009重量%
水 残量
【0028】
この水溶性洗浄用フィルムは、口の中に入れることで、唾液により溶解し、歯ブラシでブラッシングすることで、発泡して、歯を洗浄することができる。
【0029】
なお、この実施例においては、香料として、ペパーミントフレーバーを使用しているが、これ以外に、スペアミントなどのミント系フレーバーとか、シナモン、ジンジャーなどの香辛料系フレーバーとか、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、シトラス、ライムなどの柑橘系フレーバーとか、ブルーベリー、アップル、ストロベリー、メロン、グレープ、バナナ、ピーチ、パイナップルなどのフルーツ系フレーバー等を使用することができる。
【0030】
前記甘味料としては、サッカリンナトリウム以外に、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、ソーマチン、グリチルリチン酸二ナトリウム、ステビア抽出物、甘草抽出物、タウマチン、D−キシロース、エリスリトール、ソルビトール、マルチトール、キシリトール等を使用することができる。
【0031】
前記薬用成分としては、d−α−トコフェロール製剤、グリチルリチン酸ジカリウム、塩化セチルピリジウム以外に、ポリエチレングリコール、リンゴ酸、酢酸トコフェロール、α−リポ酸、フラボノイド類、ビタミンC、コエンザイムQ10、ビタミンA、Lメントール、エッセンシャルオイル類、カテキン、ユーカリエキス、ローズマリーエキス、パラオキシ安息香酸メチル、キシリトール、CPP−ACP、ハイドロキシアパタイト、フクロノリ抽出物、フッ化カリウム、カミツレエキス、オウバクエキス、イラクサエキス、ラタニアチンキ、ミルラチンキ、甘草エキス、クチナシエキス、グリチルレチン酸ステアリル、デキストラナーゼ、フッ化ナトリウム、モノフルオロリ酸ナトリウム、水溶性コラーゲン、各種アミノ酸等を使用することができる。
【0032】
また、この実施例においては、歯磨き用洗剤組成物は、発泡性洗浄剤、香料、甘味料および薬用成分をその成分として含んでいるが、これら以外に、着色料、研磨剤、唾液促進剤、あるいはその他の成分、例えば、グルコシルトランスフェラーゼの活性阻害材としてのIgY(卵黄抗体)を含む卵黄粉末等を含んでいてもよい。特に、歯磨き用洗剤組成物の成分として、唾液促進剤が含まれると、水溶性洗浄用フィルムを口に含んだ際に、唾液の分泌が促進されて、そのフィルムが溶解し易くなる。この唾液促進剤の含有量は、水溶性洗浄用フィルムの全体に対して、1〜10重量%であるのが望ましい。また、唾液促進剤としては、クエン酸、りんご酸、フマル酸、酒石酸、乳酸、アルコルビン酸、グルコン酸などの有機酸や、Lメントール等を使用することができる。
【0033】
前記着色料としては、食用赤色2号およびそのアルミニウムレーキ、食用赤色3号およびそのアルミニウムレーキ、食用赤色40号およびそのアルミニウムレーキ、食用赤色102号、食用赤色104号、食用赤色105号、食用赤色106号、ムラサキイモ色素、クチナシ赤色素、エルダーベリー色素、シソ色素、ムラサキトウモロコシ色素、ブドウ果汁色素、ビートレッド、コチニール色素(中性)、ラック色素(中性)、ベニバナ赤色素、ベニコウジ色素、ボイセンベリー色素、アカネ色素、食用黄色4号およびそのアルミニウムレーキ、食用黄色5号およびそのアルミニウムレーキ、アナトー色素、水溶性アナトー、コチニール色素(酸性)、ラック色素(酸性)、トウガラシ色素、ウコン色素、オレンジ色素、クチナシ黄色素、トウモロコシ色素、にんじんカロテン、β−カロテン、ベニバナ黄色素、リボフラビン(ビタミンB2)、食用緑色3号およびそのアルミニウムレーキ、クロロフィリン、クロロフィル、銅クロロフィリンナトリウム、鉄クロロフィリンナトリウム、食用青色1号およびそのアルミニウムレーキ、食用青色2号およびそのアルミニウムレーキ、クチナシ青色素、スピルリナ色素、カカオ色素、タマネギ色素、カラメル色素、コウリャン色素、タマリンド色素等を使用することができる。
【0034】
また、研磨剤としては、重質炭酸カルシウム、酸化チタン等を使用することができる。
【0035】
なお、洗剤組成物が歯磨き用洗剤組成物である水溶性洗浄用フィルム1は、その大きさについては、歯ブラシのブラシ部の長さに合わせてカットするのが好ましい。この場合、例えば図3に示されるように、カットした水溶性洗浄用フィルム1を筒状に成形し、この筒状に成形した溶性洗浄用フィルム1a(1)を、歯ブラシ3、例えば使い捨て歯ブラシ3のブラシ部3aに、そのブラシ部3aを巻くような状態で装着する。そして、この歯ブラシ3を密封袋内に収めておく。歯ブラシ3を使用する際には、前記密封袋を開封して歯ブラシ3を取り出し、そのブラシ部3aに巻かれた前記水溶性洗浄用フィルム1a(1)に水を付ければ、そのまま歯磨きを始めることができる。図中符号1b(1)は、歯ブラシ3の柄部3bに装着した、予備用の水溶性洗浄用フィルムである。この実施の形態に示されるように、水溶性洗浄用フィルム1には、シート状、すなわち薄板状のもののみならず、そのシート状のものを立体的に形作ったものも含まれることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】この発明に係る水溶性洗浄用フィルムの一実施の形態を示す平面図である。
【図2】同じく、製造過程を示す断面図である。
【図3】洗剤組成物が歯磨き用洗剤組成物である水溶性洗浄用フィルムの一使用例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0037】
1 水溶性洗浄用フィルム
2 ベース材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溶性ポリマーと、少なくとも発泡性洗浄剤を成分とする洗剤組成物とを含有する、水溶性洗浄用フィルムであって、
前記発泡性洗浄剤の含有量が、15〜45重量%であることを特徴とする、水溶性洗浄用フィルム。
【請求項2】
前記水溶性ポリマーの含有量が、25〜55重量%であることを特徴とする、請求項1に記載の水溶性洗浄用フィルム。
【請求項3】
前記水溶性ポリマーがセルロース誘導体であることを特徴とする、請求項2に記載の水溶性洗浄用フィルム。
【請求項4】
前記水溶性ポリマーおよび洗剤組成物に加えて、付着防止剤を含有することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の水溶性洗浄用フィルム。
【請求項5】
前記洗剤組成物が、歯磨き用洗剤組成物であることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の水溶性洗浄用フィルム。






【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−197540(P2007−197540A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−16976(P2006−16976)
【出願日】平成18年1月25日(2006.1.25)
【出願人】(591091043)株式会社ツキオカ (38)
【Fターム(参考)】