説明

水素の貯蔵供給ステーション

【課題】万が一の火災発生時にも、利用者への被害を最小限に抑えることの可能な水素の貯蔵供給ステーションを提供する。
【解決手段】水素の貯蔵供給ステーションは、第1の設置レベル31に位置する、水素を燃料として使用する車輛11への水素供給スペース16と、第1の設置レベル31よりも上方の第2の設置レベル32に位置する水素の貯蔵容器2と、貯蔵容器2に貯蔵された水素を昇圧するための圧縮機15と、圧縮機15で昇圧された水素を蓄圧するための蓄圧器4と、を有し、さらに、車輛に水素を供給するための、水素供給スペースに設けられ貯蔵容器に接続された水素供給手段6と、を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素を燃料とする車輛に水素を供給するための水素の貯蔵供給ステーションに関する。
【背景技術】
【0002】
水素を燃料として使用する燃料電池自動車の開発が進められている。このようなタイプの燃料電池自動車の普及を図るためには、燃料電池や車輛自体の性能向上は勿論のこと、インフラストラクチャー面においても、水素供給ステーションを多くの場所に設置することが必要である。
【0003】
水素供給ステーションには、他の場所で製造された水素をトレーラ等の専用車輛によって水素供給ステーションまで運搬し、水素供給ステーションでは貯蔵と供給のみを行うタイプや、水素の原料物質をトレーラ等の専用車輛によって水素供給ステーションまで運搬し、水素供給ステーションで水素製造と、貯蔵及び供給を行うタイプがある(例えば、特許文献1)。
【0004】
水素供給ステーションはその性質上、火災に対する安全性が要求されることから、火災対策を目的とした技術が検討されている。特許文献2には、隔壁と天井で水素タンクを覆い、天井付近に換気口を設ける技術が開示されている。同文献にはまた、水素供給を行う自動車の停止空間の上方に、隔壁を起点として端部に向けて徐々に高くなるように傾斜を設けた屋根を有する給水素ステーションが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−126351号公報
【特許文献2】特開平7−101316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらの技術は水素の滞留を防ぎ火災発生を防止することを目的としているが、水素の貯蔵容器と燃料電池自動車への水素供給スペースとが同一の高さに設けられているため、万が一の火災発生時に利用者に影響が及びやすい。
【0007】
本発明は、万が一の火災発生時にも、利用者への被害を最小限に抑えることの可能な水素の貯蔵供給ステーションを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施態様による水素の貯蔵供給ステーションは、第1の設置レベルに位置する、水素を燃料として使用する車輛への水素供給スペースと、第1の設置レベルよりも上方の第2の設置レベルに位置する、水素の貯蔵容器と、貯蔵容器に貯蔵された水素を昇圧するための圧縮機と、圧縮機で昇圧された水素を蓄圧するための蓄圧器と、を有し、さらに、車輛に水素を供給するための、水素供給スペースに設けられ蓄圧器に接続された水素供給手段と、を有している。
【0009】
水素は空気よりも比重が小さいため、万が一水素が漏えいしても、漏えいした水素は上昇する。燃焼によって生じた水蒸気も同様に空気より比重が小さいため、第1の設置レベルに下降しにくい。このため、火災の影響エリアを第2の設置レベルまたはその上方に限定することが容易となり、通常は第1の設置レベルに滞在する利用者への被害を最小限に抑えることができる。
【0010】
本発明の他の実施態様による水素の貯蔵供給ステーションは、第1の設置レベルに位置する、水素を燃料として使用する車輛への水素供給スペースと、第1の設置レベルよりも上方の第2の設置レベルに位置する、水素の原料物質の貯蔵容器と、原料物質から水素を製造するための水素製造設備と、水素製造設備によって製造された水素の貯蔵容器と、貯蔵容器に貯蔵された水素を昇圧するための圧縮機と、圧縮機で昇圧された水素を蓄圧するための蓄圧器と、を有し、さらに、車輛に水素を供給するための、水素供給スペースに設けられ蓄圧器に接続された水素供給手段と、を有している。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、万が一の火災発生時にも、利用者への被害を最小限に抑えることの可能な水素の貯蔵供給ステーションを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る水素の貯蔵供給ステーションを示す概念的構成図である。
【図2】図1に示す水素の貯蔵供給ステーションの概念的断面図である。
【図3】図1に示す水素の貯蔵供給ステーションのフロア毎の概念的平面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の変形例を示す概念的断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る水素の貯蔵供給ステーションのフロア毎の概念的平面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る水素の貯蔵供給ステーションを示す概念的構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図1〜3を参照して、本発明の水素の貯蔵供給ステーションの第1の実施形態について説明する。本実施形態は地面を掘り込み、水素の貯蔵供給ステーションを地下部(第1の設置レベル)とその上方に位置する地上部(第2の設置レベル)の二層構成としていることが特徴である。このため、本実施形態は敷地の利用効率が高く、敷地が限られている場合でも水素の貯蔵供給ステーションの設置が可能となる。なお、図3(a)は地上部の、図3(b)は地下部の概念的な平面図を示している。
【0014】
図1,2を参照すると、地下部21には、水素を燃料として使用する燃料電池自動車への水素供給スペース16が設けられている。なお、以下では自動車を例にとって説明するが、水素が供給される対象は水素を燃料として使用する車輛全般である。地上部22と水素供給スペース16との間は斜路23,23’の形態の連絡部によって接続されており、燃料電池自動車11は斜路23,23’を通って、地上部22と水素供給スペース16との間を移動する。勿論、連絡部の形態は斜路23,23’に限らず、立体駐車場などで見られる昇降機を用いてもよい。図1,2では、斜路23は地上部22の公道24から地下部21に延び、そこから斜路23’となって、反対方向の公道24’へ抜けている。水素漏えい時に水素を効率的に排出するためにはこのように水素供給スペース16から2方向に斜路23,23’が延びている構成が望ましいが、周囲条件によっては1方向だけに延びる構成であってもよい。
【0015】
斜路23,23’の地下区間及び水素供給スペース16の天井部28は、水素供給スペース16の位置で最深となっており、水素供給スペース16から斜路23,23’の地上部22との連絡口25,25’に向けて徐々に浅くなるよう傾斜している。このため、水素が天井部28に滞留することなく、スムーズに地上部22に排出される。必要に応じて、水素供給スペース16に、水素供給スペース16の気体を斜路23,23’を介して地上部22に排気するための、排気ファン26等からなる排気装置を設置してもよい。これらの構成により、水素漏えい時に水素を地下部21から効率的に排出することができる。
【0016】
地上部22には、水素の貯蔵容器2が設置されている。水素の貯蔵容器2は、鋼などで製作された容器である。水素は、貯蔵容器2の内圧を抑えるために、液化された状態または液体成分が支配的な状態で貯蔵されている。(削除)貯蔵供給ステーション1は、水素を圧縮し昇圧する手段である圧縮機15と、昇圧された水素を蓄圧するための蓄圧器4と、蓄圧器4と後述する水素供給手段6との間に設けられた冷却機5と、を備えている。水素の貯蔵容器2に貯蔵された水素は圧縮機15で昇圧され、蓄圧器4に送られる。蓄圧器4は水素の車輛への最終充填に用いられる設備で、充填に適した高圧で水素が充填されている。蓄圧器4は、鋼あるいはカーボン繊維強化プラスチック(CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic))で製作されている。蓄圧器4は車輛の燃料タンクよりも高圧にされており、例えば、車輛の燃料タンクの圧力が70MPaの場合、蓄圧器4の圧力は80MPa程度である。蓄圧器4は、差圧充填用高圧蓄圧器やバンク充填用中間蓄圧器などが用いられる。冷却機5は、水素を車輛へ急速充填する際に水素温度が高くなることから、充填前にあらかじめ水素を冷却するための設備で、場合によっては省略することもできる。水素の貯蔵容器2に貯蔵された、蓄圧器4内の水素より低圧の水素を直接車輛に充填可能とするため、圧縮機15と蓄圧器4とをバイパスして、水素の貯蔵容器2と水素供給手段6とを配管7を介して直接結ぶラインも設けられている。水素を内包するこれらの蓄圧器4、圧縮機15及び冷却器5も、地上部22に設置されている。地上部22には、以上述べた設備の付帯設備として、冷却器5用の冷媒冷却装置、純水供給設備、圧縮機15の冷却水供給設備等も設けられている。このように、水素を内包する設備、あるいは水素に関連する設備のほとんどを地上部22に設けているので、水素漏えい時に水素を空気との比重差により上方に逃がし、安全を確保することが容易である。また、水素はガソリン等と異なり、燃焼時に炎が見えないため、万が一の火災発生時に利用者がそれに気付かず、貯蔵容器2や蓄圧器4などに接近する恐れがある。本実施形態では、水素供給スペース16と貯蔵容器2や蓄圧器4などが別のフロアに設けられているため、このような事態が起こりにくくなっている。
【0017】
地下部21の水素供給スペース16には、燃料電池自動車11に水素を供給するための、貯蔵容器2に接続された水素供給手段が設けられている。水素供給手段は例えば、ホース(図示せず)と、ホースの先端に取り付けられ、燃料電池自動車11が搭載する水素タンクに水素を供給する供給ノズル(図示せず)と、必要な計量装置(図示せず)と、を備えたディスペンサ6である。ディスペンサ6は地上部22の床面(場合によっては床面と地盤)を貫通する配管7によって水素の貯蔵容器2に接続されている。配管7の長さを短縮するために、水素の貯蔵容器2は水素供給スペース16の上方に位置している。ディスペンサ6は水素供給スペース16の天井面から吊り下げられており、これによって配管7の長さをさらに短縮できるだけでなく、水素供給スペース16のスペース効率を高めることもできる。
【0018】
地上部22にはサービスルーム10も設置されている。サービスルーム10は、待合室やトイレを備えた利用者の一時滞在エリアで、従来のガソリンスタンドに設置されている設備と同等のものである。サービスルーム10は利用者の安全のために、水素の貯蔵容器2からできるだけ離れた位置に設けることが望ましい。
【0019】
図4に示すように、本実施形態の変形例として、サービスルーム10’を水素供給スペース16よりも下方の地下空間に設けることもできる。サービスルーム10’は階段27等によって水素供給スペース16と連絡している。万が一の水素漏えい時に、水素は上昇して地上部22へと排気されるため、サービスルーム10’に滞在する利用者の安全をより確実なものとすることができる。さらに、水素供給スペース16とサービスルーム10’をともに地下設置とすることで、利用者の滞在空間を地下空間に限定することができ、水素の貯蔵容器2などの水素関連設備を利用者の視界から遮断し、安心感や開放感を増加することができる。水素の貯蔵容器2への水素の補給は専用のトレーラなどで行われるが、トレーラや補給作業も利用者の視界から遮断することが可能となる。さらに、地上部22と地下空間を利用した三層構成としているため、敷地の利用効率が極めて高く、敷地が限られている場合でも水素の貯蔵供給ステーションの設置が可能となる。
【0020】
なお、貯蔵容器2として20〜40MPa程度の内圧の高圧ガス容器を用いることも可能である。この場合には一例として、タンクを搭載したトレーラ部分をトラクタ部(牽引車)から地上部22の所定の場所で分離し、分離したトレーラ部分をそのまま水素の貯蔵容器2として用いる、「トレーラ置き」と呼ばれる方法が適用可能である。また、ボンベ状の多数の容器を一組に束ねた貯蔵ユニットをトラック等で運搬し、地上部22の所定のエリアに設置して水素の貯蔵容器2として用いる、「カードル置き」と呼ばれる方法も適用可能である。これらの場合も、トレーラやカードルに貯蔵されている水素は圧縮機15で昇圧され、蓄圧器4に送られ、必要に応じて冷却機5を介して、ディスペンサ6に送られる。
【0021】
図5を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。図5(a)は地上部の、図5(b)は地下部の概念的な平面図を示している。本実施形態では、水素は貯蔵供給ステーション内に設置された水素製造設備で製造される。原料物質は、水素を製造するための一般的な物質であれば特に限定されないが、例えばナフサ、灯油、LPG、都市ガスなどを挙げることができる。貯蔵容器13は、このような水素の原料物質を貯蔵する。水素製造設備14は、原料物質から水素を取り出すことが可能であれば特に限定されないが、上記に列挙した原料物質を用いる場合の一例として、水蒸気改質装置や、水素PSA(Pressure Swing Adsorption)精製装置等を挙げることができる。
【0022】
水素製造設備14で製造された水素は貯蔵容器2に送られる。水素の貯蔵容器2よりも下流側の構成は第1の実施形態と同様である。これらの原料物質の貯蔵容器13と、水素製造設備14と、蓄圧器4と、圧縮機15と、冷却機5は地上部22に設置されている。従って、利用者に対する安全性を一層高めることができる。
【0023】
図示は省略するが、地下部21の水素供給スペース16には、第1の実施形態と同様の水素供給手段(ディスペンサ6)が設けられ、地上部22には、第1の実施形態と同様のサービスルーム10が設けられている。
【0024】
次に、図6を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態は地下部を用いる代わりに、段差のある地上面を利用している。このような段差は自然地形をそのまま利用してもよいし、一方の面を掘り下げ、または一方の面に盛土を施すことによって形成してもよい。第1、第2の実施形態においても互いに高さの異なる第1の設置レベルと第2の設置レベルを利用しているが、第1、第2の実施形態では第1の設置レベル31が地下にあったのに対し、本実施形態では第1の設置レベルは地上面となっている。なお本明細書では、地盤を掘り下げた場合でも、オープンに掘り下げた場合は、それによって形成された掘削面は「地上面」として扱う。
【0025】
第1の設置レベル31と第2の設置レベル32との間には、自然地形として元々存在し、あるいは法面として新たに形成された斜面33が位置している。燃料電池自動車11の進入路34、すなわち公道との連絡部は第1の設置レベル31に設けられている。
【0026】
第1の設置レベル31は第1の実施形態の地下部21に相当し、燃料電池自動車11への水素供給スペース16が設けられている。第2の設置レベル32は第1の実施形態の地上部22に相当し、水素の貯蔵容器2と、蓄圧器4と、圧縮機15と、冷却機5が設置されている。水素の貯蔵容器2は防火壁36で囲まれている。第1の実施形態と同様の吊り下げ型の水素供給手段(ディスペンサ6)が、斜面33を利用して設置されている。
【0027】
第1の設置レベル31には、空気を斜面33に沿って第2の設置レベル32に向けて送出する、ファン35などからなる送風手段が設けられている。万が一の水素漏えい時には、ファン35を起動して第2の設置レベル32の方向に空気を流すことができる。水素ガスは比重が小さいこともあり、容易に斜面33を上って第2の設置レベル32の方に排気され、漏えいした水素の水素供給スペース16近傍への滞留が防止される。
【0028】
本実施形態は、特に傾斜した地形や段差のある地形を利用して水素の貯蔵供給ステーションを設置する場合に有利である。敷地の利用効率の面からは第1の実施形態に比べて不利となるが、敷地造成に要する費用が抑えられ、また、利用者は上方にある水素関連設備が視界に入りにくいため、安心感が高められるというメリットもある。
【0029】
なお、第2の実施形態に相当する設備構成、すなわち水素製造設備を貯蔵供給ステーション内に備える場合も、各設備の設置位置は第2の実施形態と同様に考えることができる。具体的には、第1の設置レベル31に燃料電池自動車11への水素供給スペース16が設けられ、第2の設置レベル32に、水素の原料物質の貯蔵容器と、水素製造設備と、水素製造設備によって製造された水素の貯蔵容器、蓄圧器、圧縮機、冷却機等が設けられる。
【0030】
本発明のいくつかの実施形態を燃料自動車用の水素の貯蔵供給ステーションを例に説明したが、本発明は、より一般的な水素の貯蔵供給システムに適用することもできる。
【符号の説明】
【0031】
1 貯蔵供給ステーション
2 貯蔵容器
4 蓄圧器
5 冷却器
6 ディスペンサ
7 配管
10,10’ サービスルーム
11 燃料電池自動車
13 貯蔵容器
14 水素製造設備
15 圧縮機
16水素供給スペース
31 第1の設置レベル
32 第2の設置レベル
33 斜面
34 進入路
35 ファン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の設置レベルに位置する、水素を燃料として使用する車輛への水素供給スペースと、
前記第1の設置レベルよりも上方の第2の設置レベルに位置する、水素の貯蔵容器と、前記貯蔵容器に貯蔵された水素を昇圧するための圧縮機と、前記圧縮機で昇圧された水素を蓄圧するための蓄圧器と、
前記車輛に水素を供給するための、前記水素供給スペースに設けられ前記蓄圧器に接続された水素供給手段と、
を有する、水素の貯蔵供給ステーション。
【請求項2】
第1の設置レベルに位置する、水素を燃料として使用する車輛への水素供給スペースと、
前記第1の設置レベルよりも上方の第2の設置レベルに位置する、水素の原料物質の貯蔵容器と、前記原料物質から水素を製造するための水素製造設備と、前記水素製造設備によって製造された水素の貯蔵容器と、前記貯蔵容器に貯蔵された水素を昇圧するための圧縮機と、前記圧縮機で昇圧された水素を蓄圧するための蓄圧器と、
前記車輛に水素を供給するための、前記水素供給スペースに設けられ前記蓄圧器に接続された水素供給手段と、
を有する、水素の貯蔵供給ステーション。
【請求項3】
前記第1の設置レベルは地下部にあり、
前記第2の設置レベルは地上面であり、
前記水素の貯蔵容器は前記水素供給スペースの上方に位置しており、
前記車輛を前記地上部と前記水素供給スペースとの間で移動させるための、前記地上部と前記水素供給スペースとを結ぶ連絡部と、
を有する、請求項1または2に記載の水素の貯蔵供給ステーション。
【請求項4】
前記連絡部は前記地上部と前記地下部とを結ぶ斜路である、請求項3に記載の水素の貯蔵供給ステーション。
【請求項5】
前記斜路の地下区間及び前記水素供給スペースの天井部は、前記水素供給スペースの位置で最深となっており、前記水素供給スペースから前記斜路の前記地上部との連絡口に向けて徐々に浅くなるよう傾斜している、請求項4に記載の水素の貯蔵供給ステーション。
【請求項6】
前記水素供給スペースに設けられ、該水素供給スペースの気体を前記連絡部を介して前記地上部に排気するための排気装置を有している、請求項3から5のいずれか1項に記載の水素の貯蔵供給ステーション。
【請求項7】
利用者の一時滞在エリアが前記水素供給スペースよりも下方の地下空間に設けられている、請求項3から6のいずれか1項に記載の水素の貯蔵供給ステーション。
【請求項8】
前記水素供給手段は、前記水素供給スペースの天井面から吊り下げられたディスペンサである、請求項3から7のいずれか1項に記載の水素の貯蔵供給ステーション。
【請求項9】
前記第1の設置レベルと前記第2の設置レベルは互いに高さの異なる地上面であり、前記第1の設置レベルに車輛の進入路が設けられている、請求項1または2に記載の水素の貯蔵供給ステーション。
【請求項10】
前記第1の設置レベルと前記第2の設置レベルとの間に斜面が位置しており、前記第1の設置レベルに、空気を前記斜面に沿って前記第2の設置レベルに向けて送出する送風手段が設けられている、請求項9に記載の水素の貯蔵供給ステーション。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−33072(P2011−33072A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−177526(P2009−177526)
【出願日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(000004444)JX日鉱日石エネルギー株式会社 (1,898)
【Fターム(参考)】