説明

水素化触媒、及びカルボニル化合物の水素化によるアルコールの製造法

本発明は、担体材料及び少なくとも1つの水素化活性金属とから成る水素化触媒に関し、その際、該担体材料は、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素又はそれらの混合酸化物を基礎とし、且つ該水素化活性金属は、銅、コバルト、ニッケル、クロムの群の少なくとも1つの元素であり、且つ、その際、該担体材料は、元素のバリウムを含有する。更に本発明は、カルボニル化合物の水素化によるアルコールの製造法に関し、その際、該水素化は、そのような水素化触媒の存在下で実施される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素化触媒、及びカルボニル化合物、殊にアルデヒドの水素化によるアルコールの製造法に関する。
【0002】
アルコールは、例えばオレフィンのヒドロホルミル化によって得られたカルボニル化合物の接触水素化によって製造することができる。大量のアルコールは、溶媒として、且つ中間生成物として多くの有機化合物の製造のために使用される。アルコールの重要な二次製品は、可塑剤及び洗剤である。
【0003】
カルボニル化合物、殊にアルデヒドを接触的に水素を用いてアルコールへと還元することは公知である。その際、頻繁に、元素の周期律表の第1b族、第2b族、第6b族、第7b族、及び/又は第8族からの少なくとも1つの金属を含有する触媒が使用される。アルデヒドの水素化は、連続的に又は不連続的に、粉末状又は粒状の触媒を用いて気相又は液相中で実施することができる。
【0004】
オキソプロセス(オレフィンのヒドロホルミル化)からのアルデヒドの水素化によるアルコールの工業的な製造のために、中でも大量生成物を得る場合、固定床に配置された触媒を用いた気相又は液相中での連続法が適用される。
【0005】
液相水素化は、気相水素化と比較してより好ましいエネルギー収支及びより高い空時収率を有する。水素化されるべきアルデヒドの分子量の上昇とともに、すなわち、沸点の上昇とともに、より好ましいエネルギー収支の利点が増す。それに従って、7個より多い炭素原子を有する高級アルデヒドが、好ましくは液相中で水素化される。
【0006】
しかしながら、液相中での水素化は、アルデヒドのみならずアルコールの高い濃度に基づき、高沸点物の形成が後続反応及び副反応によって助長されるという欠点を有する。例えば、アルデヒドは容易にアルドール反応(付加及び/又は縮合)し、且つアルコールとヘミアセタール又は完全なアセタールを形成する。生じたアセタールは、水又はアルコールの脱離下でエノールエーテルを形成し得、該エノールエーテルは反応条件下で飽和エーテルへと水素化され得る。それをもって、これらの二次副生成物は収率を減少させる。高沸点物と称される副生成物は、せいぜい部分的に、後接続された装置中で、有用生成物、例えば出発アルデヒド及び目的アルコールに再び分解されるのみである。
【0007】
水素化のために使用される工業用アルデヒド混合物は、すでに頻繁に高沸点物を種々の濃度で含有している。
【0008】
コバルト触媒の存在下におけるオレフィンのヒドロホルミル化の場合、ギ酸エステル(ホルメート)の他に付加的にアルドール生成物、高級エステル及びエーテル並びにアセタールを高沸点物として含有する粗アルデヒドが得られる。これらの混合物が気相中で水素化される場合、高沸点物の大部分が蒸発器中で分離され、且つ別個の処理工程で有用生成物へと精製され得る。
【0009】
それに対して、液相水素化の場合、高沸点物は反応器供給流中に残される。該高沸点物は、水素化工程において大部分が水素化されるので、それらからもはや有用生成物を取得することはできない。
【0010】
US5,059,710では、水素化に前接続された処理工程において高沸点物の一部が、高められた温度で水によりアルデヒド又はアルコールへと再び分解されることによって、粗アルデヒドの水素化によるアルコールの収率が高められる。それゆえ、加水分解及び水素化は別々の処理工程であり、その際、水素化されるべき混合物の含水量については言及されていない。
【0011】
類似する方法がUS4,401,834に開示されている。ここでも高沸点物の分解は水の存在下で本来の水素化工程前に行われる。
【0012】
GB2142010には、高沸点物及び少量の硫黄化合物を含有するC原子6〜20個を有する粗アルデヒドを水素化して、相応する飽和アルコールを得る方法が記載されている。水素化は、2つの直列接続された反応器中で行われる。第一の反応器はMoS2/C触媒を含有し、且つ第二の反応器はNi/Al23触媒を含有する。水素化は2つの反応器中で、出発物質流に対して10%までの水蒸気の添加下で180〜260℃の温度範囲及び15〜210barの水素分圧において水素大過剰により実施される。これは実施例によると非常に大きいので、添加された水は実質的に気相中にのみ存在することになる。この方法の目的は、アルコールの水素化分解による炭化水素の形成の抑制である。水素化に際しての高沸点物及びギ酸エステルの増加もしくは低下については言及されていない。
【0013】
US2,809,220には、水の存在下でのヒドロホルミル化混合物の液相水素化が記載されている。触媒として硫黄含有触媒が使用される。水素化は、105〜315barの圧力範囲及び204〜315℃の温度範囲で、出発物質に対して1〜10%の水の存在下で実施される。添加された水を気相中で保持するために、大過剰の水素(出発物質1m3当たり水素892〜3566Nm3)が使用される。高い水素過剰に関しては、GB2142010の議論が参照される。この方法の欠点は、更に高い比エネルギー消費である。
【0014】
ヒドロホルミル化混合物の更なる水素化法を、DE19842370が開示する。ここでは、どのように該ヒドロホルミル化混合物が、液相中で、銅、ニッケル及びクロムを含有する担体触媒上で水素化され得るかが記載されている。ヒドロホルミル化混合物の製造法(ロジウム法又はコバルト法)に応じて、これらの混合物は水を含有する。開示される方法は、アルデヒドからアルコールへの選択的水素化について、ヒドロホルミル化において反応しなかったオレフィンの水素化を含まずに設計されており、すなわち、高沸点物(中でもアセタール)は有用生成物へと変換されない。これは経済的に不利であり、それゆえ改善の余地がある。
【0015】
DE10062448には、均一な液相中で、周期律表の第8副族の少なくとも1つの元素を含有する固定床触媒を用いた、C原子4〜16個を有するオレフィンのヒドロホルミル化からの反応混合物の連続的な水素化法が記載され、その際、反応器搬出物の該均一な液相は、なお0.05〜10質量%の水を含有し、且つ該方法の定常状態で、水素化によって消費される量より多い3〜50%の水が供給される。
この方法は、水素化搬出物中の高沸点物の割合が、水素化サイクルの開始時、新たに接触される場合に非常に低いという利点を有する。しかしながら、運転時間の増大とともに、高沸点物の割合は増大し、且つアルコールの収率は下がる。
【0016】
WO01/87809では、アルデヒドの水素化に際しての副生成物の形成を減少させるために、水素化反応器に向かう供給流に、そこに可溶性の量の塩型塩基(M+)(An-)を添加しており、その際、(M+)は、アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンの当量であり、且つ(An-)は、2より大きいpKa値を有する酸のアニオンであり、且つnは、該アニオンの価数を表す。この方法の場合の欠点は、添加された塩が水素化後に水素化搬出物中に存在することである。これらの物質は、そこから煩雑にしか分離され得ず、ひいては経費を招く。直留精製に際して、添加された塩は蒸留装置中に堆積し、且つ製造の妨げとなり得る。これが起こらない場合、添加された塩は蒸留塔底部に到達する。その時、これはその塩含量ゆえに多くの用途に使用可能ではない。
【0017】
それゆえ、カルボニル化合物、殊にアルデヒドを、高い選択性で相応する飽和アルコールへと水素化し、その際、該選択性を、長い継続期間にわたって、ほぼ一定に維持し、且つ水素化物から取り除くことが困難な物質の添加が必ずしも必要ではない水素化触媒を見つけ出し、且つ水素化法を開発するという課題が存在していた。
【0018】
とろこで、担体材料及び少なくとも1つの水素化活性金属とから成り、その際、該担体材料は、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素又はそれらの混合酸化物を基礎とし、且つ該水素化活性金属は、銅、コバルト、ニッケル、クロムの群の少なくとも1つの元素であり、且つ、その際、該担体材料は、元素のバリウムを含有する水素化触媒が使用される場合に、カルボニル化合物、殊にアルデヒドを、長時間にわたって、高い、ほぼ一定の選択性で相応するアルコールへと水素化できることが見出された。
【0019】
それに応じて、本発明の対象は、担体材料及び少なくとも1つの水素化活性金属とから成り、その際、該担体材料は、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素又はそれらの混合酸化物を基礎とし、且つ該水素化活性金属は、銅、コバルト、ニッケル、クロムの群の少なくとも1つの元素である水素化触媒であり、且つ該水素化触媒は、該担体材料が元素のバリウムを含有することによって特徴付けられる。
【0020】
更に本発明の対象は、カルボニル化合物の水素化によるアルコールの製造法であり、その際、該水素化は、上記のように特徴付けられた水素化触媒の存在下で実施する。
【0021】
本発明による触媒の使用下での本発明による方法は、多数の予期されなかった利点を有する。
【0022】
副反応、例えばアルドール付加、アルドール縮合、アセテート形成又はエーテル形成による液相中でのアルデヒドの水素化に際しての高沸点物の発生は、本発明による触媒を使用した場合、非常に低い。アルコール形成のための選択性は、長い継続期間にわたって、典型的には2000運転時間を上回って、ほぼ一定に保たれる。該触媒の活性は、緩慢にしか減少しない。それは、例えば相応するヒドロホルミル化混合物からイソノナノールへの水素化の際に、例えば2000運転時間に従って、依然として50h後に99%の値を上回る(水素化搬出物中のイソノナノールの質量分割合)。水素化の間、水素化搬出物中に達すると考えられる物質は触媒材料から溶出されない。それによって、蒸留精製の際に、それらのより良好な利用を可能にする塩不含の留分が得られる。高い選択性ゆえに、水素化温度を、副反応の目立った増大を生じさせることなく高めることができる。それによって空時収率が高められ、又はこれは触媒活性が下降する場合にも一定に維持することができ、より長い触媒の可使時間がもたらされる。水素化温度の上昇は、水素化熱のより良好な利用を可能にする。
【0023】
本発明による水素化触媒は、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素又はそれらの混合物を基礎とし、且つ元素のバリウムを含有する担体材料、及びこの担体材料上に施与された、銅、コバルト、ニッケル、クロムの群の少なくとも1つの元素である水素化活性金属とから成る。
【0024】
担体前駆物質として、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、二酸化ケイ素、二酸化チタン、二酸化ジルコニウムを使用することができる。有利な一担体前駆物質は、酸化アルミニウム、殊にγ-酸化アルミニウムである。
【0025】
担体材料もしくは担体前駆物質は、通常、細孔を有する。使用される担体材料の場合、ミクロ細孔(2nm以下の孔径)、メソ細孔(2〜50nmの孔径)とマクロ細孔(50nm以上の細孔)とが区別され得る。該担体材料の多孔性は、一様にミクロ細孔性、メソ細孔性又はマクロ細孔性であってよく、しかしまた、これらの孔径等級の全ての任意の組み合わせも存在していてよい。頻繁に、バイモーダルな孔径分布が見出される。
典型的には、担体材料の多孔性は、平均孔径が約10〜30nmであり、BET表面積が約80〜300m2/gであり、且つ細孔容積(シクロヘキサン法によって測定)が約0.4〜0.9ml/gであるように存在する。
【0026】
このような担体材料もしくは担体前駆物質は、それ自体公知であり、且つ多岐にわたる形態で商業的に入手される。
【0027】
該担体前駆物質は、バリウム化合物を用いて完成した担体に変換される。担体材料中には、酸化状態2のバリウムが、金属酸化物として、該担体前駆物質の塩として、混合酸化物として又は場合により他の化合物として存在する。酸化バリウムとして計算されるバリウム化合物の含有率は、還元される触媒に対して、0.1〜2質量%、殊に0.3〜0.7質量%の範囲にある。
【0028】
そのようにしてバリウムで変性された担体材料上に、銅、クロム、ニッケル、コバルトの群からの少なくとも1つの水素化活性金属が施与される。触媒は、1つ以上の水素化活性金属を含有してよい。好ましくは、本発明による触媒は、金属の銅、クロム、ニッケルを含有する。特に有利には、該触媒は、水素化活性金属として、3種の金属、銅、クロム及びニッケルの組み合わせ物を含有する。
【0029】
金属として計算される水素化金属の全体の含有率は、還元される触媒に対して、0.1〜40質量%、殊に5〜25質量%の範囲にある。
【0030】
本発明による水素化触媒の製造法は、第一の段階で、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素又はそれらの混合酸化物を基礎とする担体材料上に、バリウム化合物を含有する溶液を施与し、且つそのようにして処理された担体材料を乾燥し、且つ引き続き、か焼し、且つ第二の段階で、そのようにして処理された担体材料上に、元素の銅、コバルト、ニッケル、クロムの少なくとも1つの化合物を含有する溶液を施与し、且つそのようにして処理された担体材料を乾燥し、且つ引き続き、か焼するように行われる。
【0031】
第一の処理段階において、担体前駆材料上に、1つ以上のバリウム化合物を施与してよい。好ましくは、担体前駆材料上への溶液の噴霧又は溶液による該担体前駆材料の浸漬によって行われ、該溶液は1つ以上のバリウム化合物を含有する。
【0032】
適したバリウム化合物は、例えば酢酸バリウム、塩化バリウム(-水和物)、水酸化バリウム八水和物、硝酸バリウム、塩化バリウム二水和物である。有利には使用される化合物は硝酸バリウムである。
【0033】
好ましくは、バリウム化合物は水溶液として施与される。
【0034】
バリウム化合物の施与は、一作業工程又は複数の作業工程において行ってよく、その際、個々のステップで使用される溶液は、濃度及び組成に関して異なっていてよい。
【0035】
バリウム化合物の施与後、粗担体材料は、80〜120℃の温度範囲で気流中で前乾燥される。バリウム化合物の施与が複数の工程で行われる場合、各工程後に乾燥してよい。前乾燥後、該粗担体材料は、400〜650℃の温度範囲、殊に420℃〜550℃の範囲で、か焼される。
【0036】
か焼後、担体材料上に、1つ以上の水素化活性金属の銅、クロム、ニッケル、コバルトが施与される。該施与は、バリウム化合物の施与について記載したのと同じように行われ、すなわち、該担体材料を相応する金属化合物の溶液で処理することによって行われる。有利には、該水素化活性金属の化合物の水溶液が使用される。
【0037】
これらの溶液の製造のために、例えば以下の化合物を使用してよい:
ギ酸銅、酢酸銅、塩化銅、硝酸銅、硫酸銅、銅アセチルアセトネート及びこれらの化合物の相応するアコ錯体及びアミン錯体;
ギ酸コバルト、酢酸コバルト、塩化コバルト、硝酸コバルト、硫酸コバルト、コバルトアセチルアセトネート並びにそれらから誘導されたアコ錯体及びアミン錯体:
ギ酸ニッケル及びそれらから誘導されたアコ錯体及びアミン錯体;
ギ酸クロム、酢酸クロム、クロムアセチルアセトネート、塩化クロム;硝酸クロム、硫酸クロム及びそれらから誘導されたアコ錯体及びアミン錯体並びにクロム酸アンモニウム及び二クロム酸アンモニウム。
【0038】
本発明による触媒が1種以上の水素化活性金属を含有する場合、目的に応じて、該担体は、組み合わせられるべき金属の化合物の溶液で同時に処理される。しかし、組み合わせられるべき金属の相応する溶液を連続して該担体上に施与することも可能であり、その際、各工程後に乾燥してよい。
【0039】
特に有利な一実施態様において、触媒担体は、3種の金属、銅、クロム及びニッケルの化合物の溶液で同時に処理される。
【0040】
水素化活性金属の化合物の施与及び前乾燥後に、粗触媒は、400〜650℃の温度範囲、殊に420℃〜550℃の温度範囲で、か焼される。
【0041】
水素化活性金属がギ酸塩又は硝酸塩として担体上に施与される場合、場合により、か焼を省いてよい。
【0042】
本発明による触媒は、目的に応じて、水素化の際に僅かな流動抵抗を生み出す形、例えばタブレット、シリンダー、ストランド状押出物又はリングの形で製造される。該触媒の製造に際して、通常、担体前駆材料は、相応する形にもたらされる。形作られた担体前駆材料は、商業的にも入手される。
【0043】
カルボニル化合物の水素化によるアルコールの本発明による製造法は、それ自体公知の方法で行われ、その際、しかし、該水素化は、上記のような本発明による水素化触媒の存在下で実施される。
【0044】
本発明による方法において、水素化は、固定床中に配置された、懸濁された微粒状の又は形作られた触媒上で、連続的に又は不連続的に実施され得る。固定床中に配置された触媒上での連続的な水素化が有利であり、その際、反応条件下で生成物/出発物質相は、主として液体状態で存在する。
【0045】
水素化が、固定床中に配置された触媒上で連続的に実施される場合、該触媒を水素化前に活性形に変えることが適している。これは温度プログラムによる水素含有ガスを用いた触媒の還元によって行うことができる。その際、該還元は、場合により、触媒上を導通する液相の存在下で実施され得、例えばDE19933348に記載されている。
【0046】
本発明による方法は、細流相で又は有利には液相で、三層反応器中で並流において実施され、その際、水素は、それ自体公知の方法で液状出発物質流/生成物流中で微細に分配される。均一な液体分配、改善された反応熱排出及び高い空時収率のために、反応器は、好ましくは、空の反応器の断面積1m2及び1時間当たり15〜120m3、殊に25〜80m3の高い液体負荷で運転される。反応器が等温で且つ単路で運転される場合、比触媒負荷(LHSV)値は0.1〜10h-1であってよい。
【0047】
本発明による方法は、水素を用いて、5〜100barの圧力範囲、好ましくは5〜40bar、特に有利には10bar〜25barの範囲で実施される。水素化温度は、120〜220℃、殊に140〜190℃である。
【0048】
水素化のために使用される水素は、不活性ガス、例えばメタン又は窒素を含有してよい。好ましくは、水素は、98%より大きい、殊に99%より大きい純度で使用される。
【0049】
本発明による方法のために、種々の処理変法を選択することができる。それは断熱式に、又は実質的に等温で、すなわち10℃未満の温度上昇で、単段又は多段で実施することができる。多段で実施される場合、全ての反応器、適切には管型反応器は、断熱式に又は実質的に等温で、並びに1つ以上は断熱式に、且つその他の反応器は実質的に等温で運転してよい。更に、カルボニル化合物又はカルボニル化合物の混合物を水の存在下において単路で又は生成物返送を伴って水素化することが可能である。
【0050】
本発明による水素化触媒及び本発明による方法を用いて、基本的に全てのカルボニル化合物を、相応するアルコールに水素化することができる。殊に、アルデヒドは第一級アルコールに、ケトンは第二級アルコールに、α,β−不飽和アルデヒドは飽和第一級アルコールに、且つα,β−不飽和ケトンは飽和第二級アルコールに水素化することができる。これらのカルボニル化合物は、更なる官能基、例えばヒドロキシル基又はアルコキシ基を有していてよい。その上、触媒及び更なる処理条件に依存せず、部分的に又は完全に水素化することができる、更なる非共役オレフィン性二重結合が存在していてよい。
【0051】
例えばDE10062448に記載されるように、α,β−不飽和ケトン又はアルデヒドの水素化は、好ましくは水の添加なしに実施され、且つ非共役ケトン及びアルデヒドの水素化は、好ましくは水の添加下で実施される。
【0052】
本発明による方法によって、有利には、C原子4〜25個を有するカルボニル化合物、例えば、殊にC原子4〜25個を有する飽和又は不飽和のアルデヒド又はケトンが水素化される。
【0053】
副反応の最小化ひいてはアルコール収率の増大のために、反応器供給流中のカルボニル化合物の濃度を制限することが好ましい。殊にC原子8〜17個を有するヒドロホルミル化混合物の水素化の場合、反応器供給流中のアルデヒド含有率は1〜35質量%、殊に5〜25質量%である。所望の濃度範囲は、ループ様式で運転される反応器の場合、循環比(返送される水素化搬出物対出発物質の比)によって調節することができる。
【0054】
本発明による方法において使用されるカルボニル化合物は、様々の仕方で製造され得る:
α,β−不飽和ケトンは、例えば2つのケトンの縮合又はケトンとアルデヒドとの縮合によって製造され得、例えばn−ペンタナール及びアセトンからオクタ−3−エン−2−オンが製造され得る;
α,β−不飽和アルデヒドは、アルデヒドのアルドール縮合によって製造され得、例えばn−ブタナールから2−エチルヘキサ−2−エナールが、n−ペンタナールから2−プロピルヘプタ−2−エナールが、又は少なくとも2つの異なるC5−アルデヒドの縮合によって異性体デセナールの混合物が製造され得る。有利には、C5−アルデヒド、例えば殊にバレルアルデヒドの縮合によって製造されたデセナール混合物が使用される。
【0055】
本発明による方法において使用される非共役不飽和アルデヒドは、主としてヒドロホルミル化によって製造される。
【0056】
ヒドロホルミル化によってアルデヒドもしくは反応混合物を製造するための出発物質は、オレフィン又は炭素原子3〜24個、殊に4〜16個を有し、末端又は内部C−C−二重結合を有するオレフィン、例えば1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン又は2−ペンテン、2−メチルブテン−1、2−メチルブテン−2、3−メチルブテン−1、1−ヘキセン、2−ヘキセン又は3−ヘキセンの混合物、プロペンの二量化に際して生じるC6−オレフィン混合物(ジプロペン)、ヘプテン、2−又は3−メチル−1−ヘキセン、オクテン、2−メチルヘプテン、3−メチルヘプテン、5−メチルヘプテン−2,6−メチルヘプテン−2、2−エチルヘキセン−1、ブテンの二量化に際して生じる異性体C8−オレフィン(ジブテン)の混合物、ノネン、2−又は3−メチルオクテン、プロペンの三量化に際して生じるC9−オレフィン混合物(トリプロペン)、デセン、2−エチル−1−オクテン、ドデセン、プロペンの四量化又はブテンの三量化に際して生じるC12−オレフィン混合物(テトラプロペン又はトリブテン)、テトラデセン、ペンタデセン、ヘキサデセン、ブテンの四量化に際して生じるC16−オレフィン混合物(テトラブテン)並びに種々の数の炭素原子(有利に2〜4)を有するオレフィンのコオリゴマー化によって製造されたオレフィン混合物、場合により同一の又は類似する鎖長を有する留分への蒸留分離後に製造されたオレフィン混合物である。同様に、フィッシャー−トロプシュ合成によって作製されているオレフィン又はオレフィン混合物並びにエーテルのオリゴマー化によって得られたオレフィン又はメタセシス反応を介して入手可能なオレフィンを使用することができる。ヒドロホルミル化混合物の製造のための有利な出発物質は、C8−、C9−、C12−、C15−又はC16−オレフィン混合物である。特に有利には、本発明による方法において、C8−又はC12−オレフィン又はC8−又はC12−オレフィン混合物から製造されたヒドロホルミル化混合物が使用される。特に有利には、ジブテンのヒドロホルミル化によって入手可能なC9−アルデヒドのイソノナナールが使用される。
【0057】
該オレフィンは、通常の方法でヒドロホルミル化され、次いで本発明による水素化法のための出発物質をもたらす。一般に、ロジウム触媒又はコバルト触媒を用いて、並びに錯体安定剤、例えば有機ホスフィン又は有機ホスファイトを用いてか又は用いずに作業される。温度及び圧力は、触媒又はオレフィンに応じて、幅広い範囲で変化し得る。オレフィンのヒドロホルミル化の説明は、例えばJ. Falbe, New Syntheses with Carbon Monoxide, Springer-Verlag, Heidelberg-New York, 1980, 第99頁以降、並びにKirk-Othmer, Encyclopedia of Chemical Technology, 第17巻, 第4版, John Wiley & Sons, 第902-919頁(1996)に見つけることができる。
【0058】
ヒドロホルミル化の反応混合物から、本発明による方法における使用前に、適切にはまず触媒が除去される。コバルト触媒が使用されている場合、これは、圧力軽減、水又は水性酸の存在下におけるヒドロホルミル化混合物中に残留するコバルトカルボニル化合物の酸化及び水相の分離によって行われ得る。脱コバルト法はよく知られており、例えばJ. Falbe, a. a. O., Kirk-Othmer, a. a. O., 第164頁, 第 175頁, BASF-Verfahrenを参照のこと。
【0059】
ロジウム化合物がヒドロホルミル化触媒として使用される場合、それは例えば薄膜式蒸発装置により蒸留残留物として分離することができる。
【0060】
ヒドロホルミル化触媒が除去されたコバルト接触ヒドロホルミル化の反応混合物は、一般的に3〜40質量%、少なくとも5〜30質量%の低沸点物、主として反応しなかったオレフィン、その他に相応する飽和炭化水素並びに0.05〜5質量%の水、30〜90質量%のアルデヒド、5〜60質量%のアルコール、10質量%までのこれらのアルコールのギ酸エステル及び3〜15質量%の高沸点物を含有する。
【0061】
しかしながら、本発明による方法は、その組成が色々な観点で、これらの記載事項に相応しないヒドロホルミル化混合物でも実施できることが強調される。例えば、水素化前に、炭化水素(オレフィン及びパラフィン)を、ヒドロホルミル化混合物から分離することができる。
【0062】
本発明による方法に従って得られる水素化搬出物は、蒸留により後処理してよい。これは常圧又は減少された圧力で行われる。高沸点アルコールの場合、減少された圧力での蒸留が有利である。
【0063】
以下の実施例は、本発明を更に詳述するものであるが、これらによって制限されない。
【0064】
実施例1:水素化触媒の製造(本発明によらない)
約1.2mmの直径、約260m2/gのBET表面積及び0.7ml/gの細孔容積(シクロヘキサン法によって測定)を有する押出物の形の市販の酸化アルミニウム担体(Axens社)を、まず酸性中心の部分的な中和のためにナトリウム化合物で変性した。そのために、該押出物500gをガラス管に充填し、且つ該ガラス管を約30分の間、排気した。引き続き、含浸溶液、希釈された水酸化ナトリウム水溶液(w(NaOH)=0.24%)を、下から固体堆積物の上部の縁を超えるまで吸引した。約15分の作用時間後に、担体に吸収されなかった溶液を抜き取った。浸漬された押出物を、まず気流中で120℃にて乾燥し、且つ引き続き、2K/分で450℃に加熱し、且つこの温度で6hの間、か焼した。そのようにして製造された触媒前駆体は、形式的にナトリウム0.1質量%を含有していた。
ナトリウムで変性された酸化アルミニウム担体を、引き続き、真空含浸により、アンモニアアルカリ性ニッケル、銅及びクロム化合物を含有する溶液で浸漬させた。そのために、まず炭酸銅テトラミン溶液(電解重量測定によるCu含有率:13.9質量%、キエルダール法に従ったNH3含有率:13.0質量%、20℃での密度:1.242g/cm3)及び炭酸ニッケルヘキサミン溶液(出発化合物から算出されたNi含有率:11.2質量%、キエルダール法に従ったNH3含有率:18.6質量%、20℃での密度:1.29g/cm3)とからの混合物を攪拌導入した。該出発化合物から算出された、暗緑色の浸漬溶液の銅、ニッケル及びクロムの含有率は、銅8.1質量%、ニッケル3.6質量%及びクロム0.7質量%であった。該溶液の密度は1.26g/cm3であった。真空含浸のために、該押出物500gをガラス管に充填し、且つ該ガラス管を約30分の間、排気した。引き続き、該含浸溶液を、下から固体堆積物の上部の縁を超えるまで吸引した。約15分の作用時間後に、担体により吸収されなかった溶液を抜き取った。湿潤ペレットを、まず気流中で120℃にて乾燥し、引き続き、3K/分で450℃に加熱し、且つこの温度で6時間の間、か焼した。か焼後、該触媒は形式的に:Al2386質量%、Cu6.4質量%、Ni2.9質量%、Cr0.6質量%及びNa0.09質量%を含有していた。
【0065】
実施例2:本発明による水素化触媒の製造
約1.2mmの直径、約260m2/gのBET表面積及び0.7ml/gの細孔容積(シクロヘキサン法によって測定)を有する押出物の形の市販の酸化アルミニウム担体(Axens社)を、まず酸性中心の部分的な中和のためにバリウム化合物で変性した。そのために、該押出物500gをガラス管に充填し、且つ該ガラス管を約30分の間、排気した。引き続き、含浸溶液、希釈された硝酸バリウム水溶液(w(Ba)=0.4%)を、下から固体堆積物の上部の縁を超えるまで吸引した。約15分の作用時間後に、担体に吸収されなかった溶液を抜き取った。浸漬された押出物を、まず気流中で120℃にて乾燥し、引き続き、2K/分で450℃に加熱し、且つこの温度で6hの間、か焼した。そのようにして製造された触媒前駆体は、形式的にバリウム0.32質量%を含有していた。
バリウムで変性された酸化アルミニウム担体を、引き続き、真空含浸により、アンモニアアルカリ性ニッケル、銅及びクロム化合物を含有する溶液で浸漬させた。そのために、まず炭酸銅テトラミン溶液(電解重量測定によるCu含有率:13.9質量%、キエルダール法に従ったNH3:13.0質量%、20℃での密度:1.29g/cm3)及び炭酸ニッケルヘキサミン溶液(出発化合物から算出されたNi含有率:10.6質量%、キエルダール法に従ったNH3含有率:18.0質量%、20℃での密度:1.21g/cm3)、二クロム酸アンモニウム溶液(算出されたクロム含有率:7.1質量%)とからの混合物を攪拌導入した。該出発化合物から算出された、暗緑色の浸漬溶液の銅、ニッケル及びクロムの含有率は、銅7.7質量%、ニッケル3.5質量%及びクロム0.8質量%であった。該溶液の密度は1.23g/cm3であった。真空含浸のために、該押出物500gをガラス管に充填し、且つ該ガラス管を約30分の間、排気した。引き続き、含浸溶液を、下から固体堆積物の上部の縁を超えるまで吸引した。約15分の作用時間後に、担体により吸収されなかった溶液を抜き取った。湿潤ペレットを、まず気流中で120℃にて乾燥し、引き続き、3K/分で450℃に加熱し、且つこの温度で10hの間、か焼した。か焼後、該触媒は形式的に:Al2387質量%、Cu6.3質量%、Ni2.8質量%;Cr0.6質量%及びBa0.3質量%を含有していた。
【0066】
実施例3:実施例1で製造された触媒を用いた液相中でのC9−アルデヒドの水素化(比較、本発明によらない)
ジブテンのコバルト接触ヒドロホルミル化からのC9−アルデヒドのイソノナナール60.65質量%を有する反応搬出物を、循環装置中で180℃及び25bar(絶対)にて触媒70.2g(100mlに相当)を用いて液相中で連続的に水素化した。毎時0.075lの出発物質を45l/hの循環流にて入れた。廃ガス量は60Nl/hであった。出発物質の分析及び生成物の分析は、第1表に示している。ゼロの時点での分析は、出発物質の組成を示す。
【0067】
【表1】

【0068】
第1表から読み取られるように、標準の触媒を用いたイソノナナールの水素化の場合、試験時間とともに高沸点物は強まって形成された。C9−アルデヒドの残留含有率は、水素化の開始時の0.52質量%から2000試験時間後に約2質量%に上昇する。触媒活性の下降及び高沸点物の形成により、有用生成物のイソノナノールに対する水素化の収率は運転時間とともに減少するという結果になった。水素化の開始時に約90.8質量%であったC9−アルコールの含有率は、2000時間の間に約87.1%に低下した。
【0069】
実施例4:実施例2で製造された触媒を用いたC9−アルデヒドの水素化(本発明による)
ジブテンのコバルト接触ヒドロホルミル化からのC9−アルデヒドのイソノナナール60.34質量%を有する反応搬出物を、循環装置中で180℃及び25bar(絶対)にて触媒69.5g(99mlに相当)を用いて液相中で連続的に水素化した。長時間の試験は、実施例3における標準の触媒(実施例1からのもの)と比較可能な反応条件下で実施した。毎時0.075lの出発物質を45l/hの循環流にて入れた。廃ガス量は60Nl/hであった。出発物質の分析及び生成物の分析は、第2表に示している。
【0070】
【表2】

第2表から読み取られるように、本発明によるBaO変性されたCu/Cr/Ni触媒(実施例2からのもの)を用いた粗イソノナナールの水素化の場合、標準の触媒(実施例1からのもの)と比較してより僅かな量の高沸点物が形成された。該C9−アルデヒド残留含有率は、標準の触媒とは異なり試験時間とともに明らかにより緩慢に上昇し、これは活性のより僅かな下降を示唆する。
未変性の標準の触媒と比較して改善された本発明による触媒の選択性及び活性により、有用生成物のイソノナノールの収率が試験時間中に際立った形では低下しないという結果になった。90.5質量%を上回る高いC9−アルコール含有率は、2000時間後も引き続き保持される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
担体材料及び少なくとも1つの水素化活性金属とから成る水素化触媒であって、その際、該担体材料は、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素又はそれらの混合酸化物を基礎とし、且つ該水素化活性金属は、銅、コバルト、ニッケル、クロムの群の少なくとも1つの元素である水素化触媒において、該担体材料が、元素のバリウムを含有することを特徴とする、担体材料及び少なくとも1つの水素化活性金属とから成る水素化触媒。
【請求項2】
前記触媒が、酸化バリウムとして計算された、バリウム0.1〜2質量%、好ましくはバリウム0.3〜0.7質量%を含有することを特徴とする、請求項1記載の水素化触媒。
【請求項3】
前記担体材料が酸化アルミニウムを基礎とすることを特徴とする、請求項1または2記載の水素化触媒。
【請求項4】
前記触媒が、金属として計算された、水素化活性金属1〜40質量%、好ましくは水素化活性金属5〜25質量%を含有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の水素化触媒。
【請求項5】
前記触媒が、水素化活性金属として、3種の金属の銅、クロム及びニッケルを含有することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の水素化触媒。
【請求項6】
前記触媒が、それぞれ金属として計算された、銅1〜20質量%、クロム0.2〜6質量%、ニッケル1〜20質量%、及び金属酸化物として計算された、バリウム0.1〜2質量%を含有することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の水素化触媒。
【請求項7】
請求項1から6までのいずれか1項記載の水素化触媒の製造法において、第一の段階で、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素又はそれらの混合酸化物を基礎とする担体材料上に、バリウム化合物を含有する溶液を施与し、且つそのようにして処理された該担体材料を乾燥し、且つ引き続き、か焼し、且つ第二の段階で、そのようにして処理された担体材料上に、元素の銅、コバルト、ニッケル、クロムの少なくとも1つの化合物を含有する溶液を施与し、且つそのようにして処理された担体材料を乾燥し、且つ引き続き、か焼することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の水素化触媒の製造法。
【請求項8】
前記乾燥工程を80〜120℃の温度範囲で、且つ、前記か焼工程を400〜650℃の温度範囲、好ましくは420℃〜550℃の範囲で実施することを特徴とする、請求項7記載の方法。
【請求項9】
カルボニル化合物の水素化によるアルコールの製造法において、該水素化を、請求項1から6までのいずれか1項記載の水素化触媒の存在下で実施することを特徴とする、カルボニル化合物の水素化によるアルコールの製造法。
【請求項10】
水素を用いて、5〜100bar、好ましくは5〜40bar、特に有利には10〜25barの圧力範囲で、且つ120〜220℃、好ましくは140〜190℃の水素化温度で水素化することを特徴とする、請求項9記載の方法。
【請求項11】
カルボニル化合物として、C原子4〜25個を有する飽和又は不飽和のアルデヒド又はケトンを使用することを特徴とする、請求項9又は10記載の方法。
【請求項12】
ヒドロホルミル化によって得られたカルボニル化合物を使用することを特徴とする、請求項9から11までのいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
8−又はC12−オレフィン又はC8−又はC12−オレフィン混合物から製造されたヒドロホルミル化混合物を使用することを特徴とする、請求項9から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
ジブテンのヒドロホルミル化によって得られるC9−アルデヒドのイソノナナールを使用することを特徴とする、請求項9から13までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
5−アルデヒド、例えば殊にバレルアルデヒドの縮合によって製造されたデセナール混合物を使用することを特徴とする、請求項9から13までのいずれか1項記載の方法。

【公表番号】特表2010−536569(P2010−536569A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−522280(P2010−522280)
【出願日】平成20年7月7日(2008.7.7)
【国際出願番号】PCT/EP2008/058780
【国際公開番号】WO2009/027135
【国際公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(398054432)エボニック オクセノ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (63)
【氏名又は名称原語表記】Evonik Oxeno GmbH
【住所又は居所原語表記】Paul−Baumann−Strasse 1, D−45764 Marl, Germany
【Fターム(参考)】