説明

汚泥処理船

【課題】 汚泥焼却施設の建設およびこの焼却施設への脱水汚泥の搬送という大きな問題を解消する汚泥処理船を提供すること。
【解決手段】 脱水汚泥を乾燥する乾燥装置5と、乾燥装置5によって乾燥された乾燥汚泥Dを焼却する焼却炉11と、焼却炉11によって加熱される廃熱ボイラ12と、廃熱ボイラからの蒸気によって動作する蒸気タービンとを船体1A内に備えており、前記焼却炉11が流動砂を含んだ流動床炉から構成され、前記乾燥装置5が回転槽6を有する回転式乾燥装置から構成され、回転槽6内に脱水汚泥を粒状化して吹き込むための圧縮空気の噴射装置8をさらに備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば下水等の処理工程において発生する脱水汚泥の処理に関し、その脱水汚泥からのエネルギ等の回収に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下水汚泥は、地方自治体が単独または広域行政事業組合となって下水処理場および焼却場において処理し、建設資材や肥料等として有効利用の促進を図っている。また、発生汚泥の約40%は埋め立て処分等されている。図3に示すとおり、下水処理場61は下水道62の下流端である沿岸地域63に設置されていることが多い。また、地方自治体における焼却施設64は下水処理場61に比べるとその設置数は少ない。埋立地65は海岸線66より外方に設定されている。
【0003】
自治体内に点在する前記下水処理場61においては、下水中の汚泥は沈殿させられ、この初沈汚泥はプレスや遠心分離によって脱水され、下水は浄化処理される。ここで発生した脱水汚泥は含水率が一般に70〜80%である。この脱水汚泥は各下水処理場61から運搬車両67によって焼却施設64へ搬送されて集積され、そこで焼却される。焼却灰は、有害なものについては無害化処理されたうえで、無害なものはそのまま、運搬車両67によって埋立地65へ搬送される。
【0004】
下水処理、下水汚泥の処理、脱水汚泥の処理に関しては、たとえば特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4に開示された技術が知られている。
【0005】
しかしながら、焼却施設を設置する場合には、環境影響評価、用地の取得、近隣住民への情報開示等の工程を含み、建設の着手までにも長期間を要する。さらに、建設後は前述したように、陸中にあるこの焼却施設まで、各地の下水処理場から含水率70〜80%の脱水汚泥を特別の運搬車両によって搬送する必要がある。さらに、焼却施設における副産物である焼却灰を埋立地まで陸上搬送する必要がある。このように、設備の完成までに長期間を有し、設備コストのみならず運転コストも高いものとなる。さらに、車両による脱水汚泥や焼却灰の運搬には化石燃料が消費され、二酸化炭素、酸化窒素、酸化硫黄等を発生させることにもなる。
【特許文献1】特開2004−66094号公報
【特許文献2】特開2003−2755号公報
【特許文献3】特開平10−78209号公報
【特許文献4】特開平8−121731号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、前述した焼却施設の建設を不要とし、それに伴う問題を解消するとともに、この焼却施設への脱水汚泥の陸上搬送および焼却灰の埋立地への陸上搬送をも省略し、それにより、陸上搬送に伴う排気ガスの発生という問題をも解消した汚泥処理船を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の汚泥処理船は、回収された脱水汚泥を燃焼させて蒸気タービンを駆動する設備を備え、それを主機関として推進する。この場合、蒸気タービンの回転力を船体の推進力とすることはもとより、蒸気タービンの回転力によって発電し、その電力を利用して推進することも含んでいる。
【0008】
前記汚泥処理船は、その船体内に、
脱水汚泥を乾燥するための乾燥装置と、
この乾燥装置によって乾燥された乾燥汚泥を焼却する焼却炉と、
この焼却炉によって加熱されるボイラと、
このボイラから発生する水蒸気によって動作する蒸気タービンとを備えている。
【0009】
かかる構成の汚泥処理船によれば、一般に海岸線近くにある下水処理場を巡回することによって脱水汚泥を回収して回ることができる。さらに、船体内に脱水汚泥の乾燥および焼却の設備を備えているので、回収した汚泥を焼却することができ、この焼却によって発生する熱エネルギを船体の推進等の種々の駆動力として利用することができる。さらに、焼却灰等を埋立地へ直接搬送することも可能である。
【0010】
前記蒸気タービンに連結された発電機をさらに備えることができ、これによって発生する電力を推進力を含めて船内の様々な用途に利用することができる。
【0011】
前記乾燥装置を、回転槽が具備された回転式乾燥装置から構成し、この回転槽内に脱水汚泥を粒状化して吹き込むための圧縮空気の噴射装置をさらに備えることができる。脱水汚泥を粒状化して吹き込むため、乾燥効率および搬送効率が向上する。
【0012】
前記焼却炉を、流動砂を含んだ流動床炉から構成し、この流動砂内へ乾燥汚泥の粒体を混入するための供給混入装置を備えることができる。これにより、乾燥汚泥の粒体を流動砂内へ混入することができるので、この粒体が上方へ霧散することが防止され、燃焼ムラの発生を抑制することができる。
【0013】
この回転式乾燥装置を備えた汚泥処理船において、前記焼却炉で発生した排ガスの一部を加熱媒体として前記乾燥装置の回転槽内に導いて、この排ガスによって脱水汚泥を乾燥させるように構成することができる。熱エネルギの有効利用である。
【0014】
船体内に搬入した脱水汚泥を貯留する槽と、この槽内の脱水汚泥を混練する混練装置とをさらに備えることができる。回収先の下水処理場によって脱水汚泥の含有成分が異なることが多いが、これらを蓄積して混練することによって含有成分を均一化し、安定した乾燥焼却を図ることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の汚泥処理船は、航行することによって海岸線近くに点在する下水処理場から脱水汚泥を回収して回ることができ、さらに、船内で発生した焼却灰を海岸線沿いの埋立地まで搬送することもできる。これにより、下水処理場から焼却施設への脱水汚泥の陸上搬送、および、焼却施設から埋立地への焼却灰の陸上搬送という作業を省略することができる。その結果、陸上搬送に伴う内燃機関の排気ガス(二酸化炭素、酸化窒素、酸化硫黄等)の発生を防止することができる。また、船体内の設備によって脱水汚泥を焼却して発生する熱エネルギを、船体の推進力等として有効に利用することができる。その結果、前記焼却施設の建設という大きな問題を解消したうえで、設備コストおよび運転コストの低廉な汚泥処理が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
添付の図面を参照しながら本発明にかかる汚泥処理船の実施形態を説明する。
【0017】
図1は本発明の汚泥処理船の一実施形態を概略的に示す縦断面図である。図2は図1の汚泥処理船の汚泥処理に携わる主な設備およびその機能を示すブロック図である。
【0018】
図示のごとく、汚泥処理船1はその船体1A内に、下水処理場等の船外から搬入した脱水汚泥Mを貯留しておく脱水汚泥貯留槽2を備えている。また、脱水汚泥Mを船内に搬入するには、下水処理場等から船内まで配管を敷設し、これに図示しないスラッジポンプ等を設置して粘性流体たる脱水汚泥Mを脱水汚泥貯留槽2まで圧送すればよい。この場合、下水処理場等から船着き場まで配管を敷設し、この汚泥処理船1には取扱いの容易なたとえばホース等の可撓性を有する輸送管3を装備しておく。そして、脱水汚泥Mの搬入時には可撓性輸送管3を船外に延ばして前記敷設配管に接続すればよい。かかる配管3に代えて、図示しないクレーン等の搬入装置、または、ベルトコンベア等の各種コンベアを採用することもできる。
【0019】
複数の下水処理場から回収した脱水汚泥Mを前記脱水汚泥貯留槽2に貯留するだけである程度混合されるが、下水処理場によって含有成分が異なる脱水汚泥Mをさらに混合するのが含有成分を均一化する観点から好ましい。そのために、前記脱水汚泥貯留槽2には混練装置(撹拌装置でもよい)4が装備されている。この混練装置(撹拌装置)4としては、槽内に回転する撹拌翼を備えたもの、プロペラ式、パドル式、スクリュー押し出し機のようなコニーダ、ニーダ、パッグミル、ロールミル等、いかなる好適な装置をも採用することができる。
【0020】
また、脱水汚泥Mを乾燥するための乾燥装置5が設置されている。これは、脱水汚泥を直接燃焼させる場合、含水率が高く発熱量が低いので、補助燃料による助燃が必要となってエネルギ回収効率が低下するからである。本実施形態ではこの乾燥装置5としてロータリーキルンタイプのものが採用されている。この乾燥装置5は中心軸回りに回転する円筒状の回転槽6を備えており、この回転槽6の内周面には背の低い螺旋状の突条(雌ねじに似たもの)6Aが形成されている。この突条6A間に堆積した汚泥が回転槽6の回転によって上昇落下を繰り返しつつ入口6Bから出口6Cへと搬送される。回転槽6内の中央空洞には後述する高温のガスが出口側6Cから流入し、突条6A間の汚泥を乾燥する。同じロータリーキルンであっても、前記の構成に限定されず、突条を備えていなくてもよい。その場合、汚泥を搬送するために回転槽を出口が低くなるように傾斜させればよい。また、ロータリーキルンに限定されることはなく、これ以外の形式の好適な乾燥装置を採用することも可能である。
【0021】
前記脱水汚泥貯留槽2からこの乾燥装置5に脱水汚泥Mを搬送するために、スクリューコンベア(ベルトコンベア等であってもよい)からなる搬送装置7が設置されている。この搬送装置7がホッパ等を介して乾燥装置5の入口6Bに接続されるところに、圧縮空気の噴射装置8が配設されている。この噴射装置8には空気を圧送するコンプレッサ9が接続されている。噴射装置8の噴射ノズル10は乾燥装置5の回転槽6の入口6Bから内部に向けて加熱空気を吹き込むように向けられている。そして、入口6Bに搬送されてきた粘性粒体状の汚泥は、この圧縮空気のジェットによって粒状化されて回転槽6の内部に吹き込まれる。粒状化することにより同一体積での受熱面積が増大して乾燥効率が向上する。さらに、乾燥された汚泥(乾燥汚泥D)が粒状であると燃焼効率も向上する。
【0022】
この乾燥装置5によって乾燥された粒状の乾燥汚泥Dは焼却炉11によって燃焼され、その熱エネルギは廃熱ボイラ12によって回収される。すなわち、船内では乾燥汚泥Dは廃熱ボイラ12を焚くための燃料として利用される。
【0023】
焼却炉11としては、ストーカ炉、ロータリーキルン(この場合には乾燥と焼却とを一つの炉で行ってもよい)、多段炉等を採用することができる。本実施形態では、乾燥汚泥Dを連続して焼却するために流動床炉が採用されている。混練されてその含有成分が均一化され且つ粒状化された乾燥汚泥Dの焼却にも流動床炉が好適である。燃焼効率のよい粒状化汚泥を有効に燃焼させるために流動床炉が選択されているのである。
【0024】
流動床炉の炉内下部の火床には流動用の砂(流動砂という)Sが堆積しており、床下からは流動化気体が供給される。本実施形態では供給された粒状乾燥汚泥Dを高温の流動砂中で燃焼させるようにしている。
【0025】
この実施形態の特徴は、焼却すべき粒状乾燥汚泥Dを流動砂の上に落下させるのではなく、供給混入装置13によって流動砂中に混合する点である。本実施形態では供給混入装置13としてスクリューコンベアを採用しており、このスクリューコンベアは、その出口側が流動砂Sの中に挿入した状態で設置されている。したがって、粒状乾燥汚泥Dは供給混入装置13によって流動砂Sの中に送り込まれて回転させられながら流動砂Sと混合される。こうすることにより、この粒状乾燥汚泥Dが上方へ霧散することが防止され、燃焼ムラの発生を抑制することができる。しかも、流動砂S中で砂Sから乾燥汚泥Dへ効果的に熱伝達が行われる。供給混入装置13としてはスクリューコンベアに限定されない。粒状乾燥汚泥Dを流動砂S内へ混入するために好適ないかなる装置をも採用することができる。
【0026】
なお、前記流動床炉からなる焼却炉11とボイラ12の組み合わせに代えて、流動層中に伝熱管を埋設して(層内伝熱管)、この槽内伝熱管によって蒸気を発生させる、いわゆる流動層ボイラを用いてもよい。
【0027】
船内には、廃熱ボイラ12で発生した水蒸気によって駆動される蒸気タービン14が設置されている。この蒸気タービン14は本汚泥処理船1の主機関(推進機関)として直接用いることもできる。また、図示のごとく発電機15を接続してその電力を電動モータを使用した推進機関に使用したり、艤装品の駆動や居住区の照明やユーティリティ等の設備に使用することもできる。複数の蒸気タービンを設置し、推進機関と発電とに用途を分けて使用することも可能である。
【0028】
前記焼却炉11から出る排ガスは廃熱ボイラ12を通過したあと、エコノマイザ16によって給水を予熱する。そして、フィルタ(集塵機)17によって除塵されたあと、誘引送風機18によって引かれて煙突19を通して排出される。前記焼却炉11における熱は廃熱ボイラ12に使用するほか、前述した乾燥装置5の熱源としても利用される。本実施形態ではエコノマイザ16から乾燥装置5の出口6Cに排ガス供給配管5Aが接続されており、エコノマイザ16から排ガスの一部を乾燥装置5の加熱媒体として供給している。
この排ガス供給配管5Aに除塵フィルタを設置してもよい。もちろん、排ガスはエコノマイザ16から供給することに限定されない。乾燥装置5に設定される加熱媒体の温度に適合するように、たとえばエコノマイザ16の下流側から排ガスの一部を供給してもよく、焼却炉11から直接に排ガスの一部を乾燥装置5に送ってもよい。すなわち、任意の部位から排ガスを抽気して乾燥装置5に送ることができる。
【0029】
また、焼却炉11の排ガスはさらに、乾燥装置5に吹き込む圧縮空気を加熱したり、焼却炉11の流動床に吹き込む空気を加熱するためにも使用される。排ガスをこのような空気予熱に用いる場合には、たとえば、図示するように、焼却炉11の煙道の適切な位置に空気予熱器(熱交換器)20を配設し、この空気予熱器20で予熱した空気を乾燥装置5や焼却炉11に供給すればよい。
【0030】
以上のごとく、ロータリーキルン式の乾燥装置5によれば脱水汚泥をバッチ式ではなく連続して乾燥することができ、また、流動床炉からなる焼却炉11を用いることによって乾燥汚泥をバッチ式ではなく連続して燃焼させることができる。その結果、熱エネルギを長時間連続して得ることができるので、この汚泥処理船1は脱水汚泥を回収するための航海が可能となる。回収した汚泥を燃料として新たな汚泥を回収するために航行することができるのである。
【0031】
この汚泥処理船1には、乾燥装置5によって乾燥させた乾燥汚泥Dの一部を貯留しておく乾燥汚泥貯留槽21が配設されている。これは、ボイラに課せられた定期検査のためである。ボイラの定期検査の期間中はボイラの運転を中止する必要がある。その最中にも脱水汚泥が乾燥されている場合に、この乾燥汚泥Dをストックするために前記乾燥汚泥貯留槽21を備えている。乾燥汚泥Dは乾燥装置5の出口6Cからコンベアや配管26A等を通して乾燥汚泥貯留槽21に送られる。また、この乾燥汚泥貯留槽21内の乾燥汚泥Dを燃料として使用するときのために、乾燥汚泥貯留槽21から供給混入装置13の入口までコンベアや配管26B等が配設されている。
【0032】
もちろん、複数缶のボイラを設置してもよい、この場合にはいずれか一方の運転を停止していても航行は可能である。
【0033】
この汚泥処理船1には海水から淡水を製造するための造水装置22が搭載されている。この造水装置22によって製造された淡水の一部がボイラ12に給水される。図1における符号23は給水器であり、符号24は復水器である。
【0034】
乾燥汚泥を焼却することによって残る焼却灰Aはたとえば焼却炉11やフィルタ17から回収される。この焼却灰Aを有効利用したり埋め立て処分するのにふさわしい形態にするための焼却灰処理設備25が配設されている。この設備25においては、焼却灰Aのうち飛灰は無害化処理されて処分され、主灰はたとえばカルシウム等を加えて固化する。固化されたものは耐火物材料として有効利用されるので、この汚泥処理船1によって製造工場まで海上輸送する。または、この汚泥処理船1によって埋立地へ搬送して埋め立て処理する。
【0035】
以上説明した汚泥処理船1は新規に建造する場合のほか、既設の適当排水量のタンカー等の船体1Aに必要設備を設置することによっても実現することができる。たとえば、蒸気タービンや発電機は既設のものを使用することができる場合、脱水汚泥貯留槽2、乾燥装置5、噴射装置8、焼却炉11、ボイラ12および焼却灰処理設備25を設置すればよい。既設ボイラのチューブ(伝熱管)部分を流用できるなら、新設装置の範囲はさらに減少する。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明の汚泥処理船は、海岸線近くに点在する下水処理場から脱水汚泥を回収して回り、船体内の設備によって脱水汚泥を焼却して発生する熱エネルギを有効に利用することができる。したがって、各自治体等において効果的且つ経済的な下水汚泥処理を行う上で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の汚泥処理船の一実施形態を概略的に示す正面図である。
【図2】図1の汚泥処理船の汚泥処理に携わる主な設備およびその機能を示すブロック図である。
【図3】従来の下水汚泥処理施設の配置の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1・・・・汚泥処理船
2・・・・脱水汚泥貯留槽
3・・・・可撓性輸送管
4・・・・混練装置
5・・・・乾燥装置
6・・・・回転槽
7・・・・搬送装置
8・・・・噴射装置
9・・・・コンプレッサ
10・・・・ノズル
11・・・・焼却炉
12・・・・廃熱ボイラ
13・・・・供給混入装置
14・・・・蒸気タービン
15・・・・発電機
16・・・・エコノマイザ
17・・・・フィルタ
18・・・・誘引送風機
19・・・・煙突
20・・・・空気予熱器
21・・・・乾燥汚泥貯留槽
22・・・・造水装置
23・・・・給水器
24・・・・復水器
25・・・・焼却灰処理設備
26A、26B・・・・配管
A・・・・焼却灰
D・・・・乾燥汚泥
M・・・・脱水汚泥
S・・・・流動砂

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回収された脱水汚泥を燃焼させて蒸気タービンを駆動する設備を備え、それにより推進する汚泥処理船。
【請求項2】
脱水汚泥を乾燥するための乾燥装置と、
該乾燥装置によって乾燥された乾燥汚泥を焼却する焼却炉と、
該焼却炉によって加熱されるボイラと、
該ボイラから発生する蒸気によって動作する蒸気タービンと
を船体内に備えてなる請求項1記載の汚泥処理船。
【請求項3】
前記タービンに連結された発電機をさらに備えてなる請求項2記載の汚泥処理船。
【請求項4】
前記乾燥装置が回転槽を有する回転式乾燥装置から構成されており、該回転槽内に脱水汚泥を粒状化して吹き込むための圧縮空気の噴射装置をさらに備えてなる請求項2記載の汚泥処理船。
【請求項5】
前記焼却炉が流動砂を含んだ流動床炉から構成されており、流動砂内へ乾燥汚泥の粒体を混入する供給混入装置を備えてなる請求項3記載の汚泥処理船。
【請求項6】
前記焼却炉で発生した排ガスの一部を加熱媒体として前記乾燥装置の回転槽内に導いて、該排ガスによって脱水汚泥を乾燥させるように構成されてなる請求項5記載の汚泥処理船。
【請求項7】
船体内に搬入した脱水汚泥を貯留する槽と、該槽内の脱水汚泥を混練する混練装置とを備えてなる請求項2記載の汚泥処理船。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−196931(P2007−196931A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−20061(P2006−20061)
【出願日】平成18年1月30日(2006.1.30)
【出願人】(506031959)
【出願人】(506031960)
【出願人】(506031971)
【Fターム(参考)】