説明

泡吐出器

【課題】作動部材Cの上下動により液用シリンダ21内の液と空気用シリンダ20内の空気を合流させて起泡させ、吐出ヘッド50の吐出口より泡として吐出する如く構成した泡吐出器であって、吐出ヘッドの構造を極力薄肉に形成することができ、そのことによる吐出量の増加を図ることができる泡吐出器を提案する。
【解決手段】吐出ヘッド50を、型抜きが良く薄肉に形成できる特殊形態の第1部材50a及び第2部材50bの二部材で形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は泡吐出器に関する。
【背景技術】
【0002】
泡吐出器として、上半を大径シリンダ、下半を小径シリンダとしたシリンダ部材を容器体内に垂設し、該シリンダ部材内から、上方付勢状態に起立する作動部材の押し下げにより小径シリンダ内液体及び大径シリンダ内空気が作動部材内へ嵌合させた発泡部材内を通り、発泡してノズルから放出可能として構成されたものが種々提案されている。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
従来の泡吐出器は製造にあたり、その成形時の金型構造を簡素化することを主要件としている部分があり、その結果、例えば、作動部材上端を構成する吐出ヘッドがワンパーツで肉厚に形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平08−230961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
その結果、液通路等の大きさが規制されやすく、大きな吐出口、吐出用通路を求めれば吐出ヘッド自体を非常に大きくしなければならず、製造コストが嵩む虞があった。
【0006】
本発明はこの様な点に鑑みてなされたもので、吐出ヘッドの構造を極力薄肉に形成することができ、そのことによる吐出量の増加を図ることができる泡吐出器を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、容器体100 の口頸部101 外周に嵌合させた装着キャップAに上端部を固定して容器体100 内に垂下するとともに、大径の空気用シリンダ20及び小径の液用シリンダ21を上下に同心円状に連設してなるシリンダ部材Bと、液用シリンダ21内を摺動する液用ピストン35をステム30外周下部より突設するとともに、空気用シリンダ20内を摺動する空気用ピストン40をステム30外周に連係させ、ステム30上端に吐出ヘッド50を嵌着して上方付勢状態で上下動可能に装着した作動部材Cとを備え、作動部材Cの上下動により液用シリンダ21内の液と空気用シリンダ20内の空気を合流させて起泡させ、吐出ヘッド50の吐出口より泡として吐出する如く構成した泡吐出器であって、吐出ヘッド50を、型抜きが良く薄肉に形成できる第1部材50a及び第2部材50bの二部材で形成し、第1部材50aは、頂板51の裏面中央部より垂設した縦筒52の下部をステム30上部外周に嵌着するとともに、縦筒52上部に基端を開口し且つ頂部基端部を頂板51の一部と共有するノズル53を前方へ突設してなり、第2部材50bは、リング状の頂板部60周縁より垂壁部61を垂設するとともに、頂板部60内周縁より周壁部62を垂設した形態をなし、頂板部60及び垂壁部61の前部に凹設した第1嵌合凹部63にノズル53基端部を嵌着させるとともに、第1嵌合凹部63に連続する頂板部60の内周縁部に凹設した第2嵌合凹部64に頂板51周縁部を嵌着させて第1部材50a及び第2部材50bを一体化してなる。
【0008】
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、第1嵌合凹部63の底壁部分と第2嵌合凹部64の底壁部分とにそれぞれ嵌合孔65を穿設するとともに、対応するノズル53下面及び頂板51下面に嵌合孔65と嵌合するフック55をそれぞれ突設し、両者により係止手段を構成した。
【0009】
第3の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段又は第2の手段のいずれかの手段に於いて、第2部材50bの第2嵌合凹部64部分を更に凹ませて環状の水抜き用凹部67を凹設し、該水抜き用凹部67に水抜き孔68を穿設した。
【0010】
第4の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第3の手段に於いて、第1部材50a及び第2部材50bで構成する吐出ヘッド50の頂面を前方より後方へ傾斜させるとともに、ノズル53を前方より後方へ傾斜させ、且つ、第1嵌合凹部63底面及び第2嵌合凹部64底面を前方より後方へ傾斜させた。
【0011】
第5の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、前記第1の手段乃至第4の手段のいずれかの手段に於いて、周壁部62内上部に支持板56を掛け渡した。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、吐出ヘッド50を、上記特殊構成の第1部材50a及び第2部材50bの二部材で形成しているため、極限まで部材の肉厚を薄くすることができ、従来と同様の全体構造で吐出口或いは吐出通路を大きく形成することができるという利点がある。また、極力薄肉に形成できるため使用材料を少なくすることができ、また、第1部材50a及び第2部材50bの構造上組み付けが極めて容易であるという製造上のメリットもある。
【0013】
第1嵌合凹部63の底壁部分と第2嵌合凹部64の底壁部分とにそれぞれ嵌合孔65を穿設するとともに、対応するノズル53下面及び頂板51下面に嵌合孔65と嵌合するフック55をそれぞれ突設し、両者により係止手段を構成した場合には、第1部材50a及び第2部材50bの係止を容易に確実に行える利点がある。
【0014】
第2部材50bの第2嵌合凹部64部分を更に凹ませて環状の水抜き用凹部67を凹設し、該水抜き用凹部67に水抜き孔68を穿設した場合には、二部材で構成された吐出ヘッド50の嵌合部分から水が浸入しても水抜き孔68から周壁部62外方へ排出することができ、例えば、縦筒52を伝って空気用シリンダ20内に浸入する等の不都合を防止できる。
【0015】
第1部材50a及び第2部材50bで構成する吐出ヘッド50の頂面を前方より後方へ傾斜させるとともに、ノズル53を前方より後方へ傾斜させ、且つ、第1嵌合凹部63底面及び第2嵌合凹部64底面を前方より後方へ傾斜させた場合には、吐出ヘッド50頂面の水が頂板51周縁部と頂板部60内周縁部との接合部分から浸入することがあっても水抜き用凹部67を後方へ流れて後部の水抜き孔68より円滑に外部へ流出させることができる。また、第1嵌合凹部63内に水が浸入することがあっても第1嵌合凹部63を底面を流れてその底部の水抜き孔68より円滑に外部へ流出させることができる。
【0016】
周壁部62内上部に支持板56を掛け渡した場合には、薄肉に形成されている吐出ヘッド50の剛性をより高めることができ、変形等の虞をより確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】泡吐出器の縦断面図である。(実施例1)
【図2】泡吐出器の吐出ヘッドの平面図である。(実施例1)
【図3】第1部材の縦筒部分の横断面図である。(実施例1)
【図4】泡吐出器の図3に於けるx−x線位置での要部縦断面図である。(実施例1)
【図5】第1部材の縦筒部分の横断面図である。(実施例2)
【図6】泡吐出器の縦断面図である。(実施例3)
【図7】泡吐出器の縦断面図である。(実施例3)
【図8】泡吐出器の吐出ヘッドの平面図である。(実施例3)
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の形態を図面を参照して説明する。
【0019】
図1及び図2は泡吐出器1の一例を示すもので、泡吐出器1は、装着キャップAと、シリンダ部材Bと、作動部材Cと、ポペット弁体Dと、スペーサーEとを備えている。
【0020】
装着キャップAは、泡吐出器1を容器体100 に固定するためのもので、容器体100 の口頸部101 外周に嵌合させる周壁10の上端縁より、中央に作動部材Cを貫通させる窓孔を開口した頂壁11を延設し、窓孔周縁部より上方へガイド筒12を立設している。
【0021】
シリンダ部材Bは、上端を装着キャップA内の頂部裏面周縁部に嵌着させた大径の空気用シリンダ20の下部に、小径の液用シリンダ21を同心円状に延設している。液用シリンダ21は、底壁部の上面を吸込み弁用の弁座として構成している。また、底壁部の中央開口縁より下方へパイプ嵌合筒を一体に垂設し、パイプ嵌合筒には吸い上げ用のパイプ22の上端を嵌着し、その下端を容器体100 内下端部に垂下させている。更に、液用シリンダ21内面の底壁部外縁部から周壁部下端部に至る部分に、周方向複数の係止リブ23を突設している。各係止リブ23の上下中間部には上向き段部を設けている。
【0022】
作動部材Cは、シリンダ部材Bに対して上方付勢状態で上下動可能に組み付けしたもので、ステム30と、液用ピストン35と、空気用ピストン40と、吐出ヘッド50と、筒部材70とを備えている。
【0023】
ステム30は、上下端を開口した筒状をなし、液用シリンダ21に摺動する液用ピストン35を下部外周に突設するとともに、空気用シリンダ20内を摺動する空気用ピストン40を外周上部に連係させて、液用シリンダ21内及び空気用シリンダ20内を上下動可能に装着されている。ステム30内上部には吐出弁31を設けており、また、その下方に周方向複数の縦突条32を突設している。更に、外面上部にはフランジ状に突設した空気吐出弁用の弁座33を突設している。
【0024】
液用ピストン35はステム30内下部に嵌着した嵌合筒部36の下端外周より外方へ上下スカート状の摺動部37を突設し、摺動部37を液用シリンダ21内周に液密摺動可能に嵌合させている。また、嵌合筒部36の上端部はステム30内の上下方向中間部に於いて突条形態の逆止弁用の弁座38を形成している。そして、液用ピストン35の嵌合筒部36下面と各係止リブ23の上向き段部との間にコイルスプリングsを介在させて作動部材Cを常時上方へ付勢させている。
【0025】
空気用ピストン40は、内周縁の筒状弁部41をステム30外周に小幅の上下動が可能に嵌合させ、筒状弁部41外周より延設した階段状壁部42を介して、空気用シリンダ20の内周に液密摺動可能に嵌合した上下スカート状の摺動部43を延設して構成しており、また、空気吐出弁用の弁座33とで空気吐出弁44を構成している。この空気吐出弁44は、作動部材Cが最上方へ押し上げられている場合には閉塞しており、作動部材Cを押し下げた際には開弁し、更に、押し下げ状態から上方付勢力により上昇する際には閉塞する如く構成している。また、空気用ピストン40の階段状壁部42には外気を導入するための外気導入弁45を設けている。外気導入弁45は、階段状壁部42に穿設した弁孔46と、階段状壁部42に圧接した弁板47とで構成しており、下降した作動部材Cが上昇する際に空気用シリンダ20内が負圧となることで開弁し、外気を導入する。また、階段状壁部42上面の弁孔46の外側縁を除いた周囲に壁部48を立設しており、例えば万一ガイド筒12内を伝って液が浸入する場合があってもこの壁部48により空気シリンダ20内への液の浸入を妨害する如く構成している。
【0026】
吐出ヘッド50は、成形時に型抜きが良く薄肉に形成できる第1部材50a及び第2部材50bの二部材で形成している。
【0027】
第1部材50aは、頂板51の裏面中央部よりステム30の上部外周に嵌着する縦筒52を垂設し、また、縦筒52上部に基端を開口したノズル53を前方へ突設している。ノズル53の頂部基端部は頂板51の一部と共有して構成している。また、縦筒52は上部に於いて第1段部52aを介して拡径し、上下方向中間部に於いて周方向複数の縦長の帯状突部52bを膨出形成している。各帯状突部52b は、外面をガイド筒12内面に近接する如く突設している。更に、各帯状突部52bの下端部に於いて第2段部52cを介してその下部を拡径している。各帯状突部52b間の外面には複数のリブ54を突設している。本例に於いて各リブ54は図3に示す如く、各帯状突部52b 間にそれぞれ一箇所突設しており、図4に示す如く、その外縁はガイド筒12の内面に近接して突設している。尚、リブ54の数は本例に限らず、例えば、図5に示す如く、各帯状突部52b間に二箇所ずつ突設しても或いはその他の数であっても良い。また、帯状突部52bの数も図示例の四箇所に限られない。また、ノズル53の下面及び頂板51の下面からはそれぞれフック55を突設している。
【0028】
第2部材50bは、リング状の頂板部60周縁より垂壁部61を垂設するとともに、頂板部60内周縁より周壁部62を垂設した形態をなし、また、前部にノズル53基端部を嵌着させるための第1嵌合凹部63を凹設し、また、第1嵌合凹部63に連続して頂板51の周縁部を嵌着させるための第2嵌合凹部64を凹設している。従って、第1嵌合凹部63は深縦幅の直線状をなし、第2嵌合凹部64は肉厚と同程度の薄縦幅の略環状をなしている。また、第1部材50aに嵌着させた際に第1部材50aの各フック55と対応する第1嵌合凹部63の底壁部分と第2嵌合凹部64の底壁部分とにそれぞれ嵌合孔65を穿設しており、嵌合孔65とフック55とで係止手段を構成している。
【0029】
そして、第1部材50aと第2部材50bとを嵌着固定し、各フック55を各嵌合孔65に係止させて吐出ヘッド50を構成しており、また、吐出ヘッド50の第1段部52a下方に、下部を縮径した隔壁用の筒部材70を嵌着して縦筒52の下部をステム30の上部外周に嵌着している。空気用シリンダ20とステム30内とは、ステム30と縦筒52との間を通り、筒部材70下方のステム30内に連通する空気通路66を介して連通させており、また、筒部材70と吐出弁31との間に気液混合室Rを画成している。また、周壁部62の下端はガイド筒12の外周上端部位置まで垂設しており、相互に突設した突条端面相互を当接している。また、吐出ヘッド50は、第1部材50a及び第2部材50bで構成する頂面を前方より後方へ傾斜させており、それに伴ってノズル53全体も同様に傾斜させており、第1嵌合凹部63の底面、第2嵌合凹部64の底面も同様である。
【0030】
また、気液混合室R下流には起泡部材71を設けている。この場合の起泡部材71は、メッシュ71aを張設した筒体71bを一対用意して、メッシュ71aが上端及び下端になる如く筒部材70内に嵌着させている。
【0031】
ポペット弁体Dは、液用シリンダ21内からステム30内下部に至る長さを有しており、下端部外面に周方向複数の係止突部75を突設している。各係止突部75はそれぞれ液用シリンダ21の係止リブ23間に位置させる。下面周縁部はテーパ状に形成して液用シリンダ21底面が構成する吸込み弁用の弁座とで吸込み弁76を形成しており、吸込み弁用の弁座と下面が当接する位置から、各係止突部75がコイルスプリングs下面に当接する位置までの上下動が可能に装着している。また、上端にはテーパ筒状に拡開する逆止弁体77を形成し、この逆止弁体77と逆止弁用の弁座38とで逆止弁78を形成している。
【0032】
スペーサーEは、ガイド筒12外周に着脱可能に嵌合した円弧板状の嵌合部80と、嵌合部80の後面より後方へ突設した板状の摘み部81とから構成している。装着したスペーサーEの嵌合部80は吐出ヘッド50の周壁部62下面に当接して作動部材Cの押し下げを防止する。また、装着に当たっては嵌合部80を弾性的に開く如く強制的にガイド筒12外周に嵌合させる。
【0033】
上記泡吐出器1は、図1の状態からスペーサーEを外して吐出ヘッド50を押し下げると、空気用ピストンがステム30に対して相対的に上昇して空気吐出弁44が開き、下降する空気用ピストン40により空気用シリンダ20内の空気が加圧されて空気通路66を介して気液混合室R内に導入される。一方、液用シリンダ21が下降してポペット弁体Dを吸込み弁用の弁座に当接させるまで下降させるとともに、ポペット弁体Dがステム30に対して相対的に上昇して逆止弁78が開き、液用シリンダ21内の加圧液を吐出弁31を介して気液混合室Rに導入させ、ここで、気液を混合する。この際ポペット弁体Dはその逆止弁体77がステム30の各縦突条32内面に摺動してステム30に対して相対的に上昇する。気液混合室Rで混合された気液は起泡部材71を通過して発泡し、ノズル53より泡として吐出される。
【0034】
吐出ヘッド50の押圧を解除すると、コイルスプリングsの付勢力により作動部材Cが上昇し、その際空気用ピストン40がステム30に対して相対的に下降して空気吐出弁44が閉じ、空気用シリンダ20内の負圧化によって外気導入弁45が開いて外気が空気用シリンダ20内に導入される。一方、ステム30の上昇によりポペット弁体Dは、逆止弁体77と各縦突条32の摩擦力で上昇し、吸込み弁76が開いて負圧化した液用シリンダ21内に容器体100 内の液が導入され、その際吐出弁31は閉じる。ポペット弁体Dはその係止突部75がコイルスプリングsの下面に当接するまで上昇するが、その後はステム30に対して、逆止弁体77が逆止弁用の弁座38に当接するまで相対的に下降する。
【0035】
図6乃至図8は他の例を示し、本例では図1の例に於いて、第2部材50bの第2嵌合凹部64部分を更に凹ませて環状の水抜き用凹部67を凹設し、該水抜き用凹部67に水抜き孔68を穿設している。尚、ここでは嵌合孔65を水抜き孔68と併用している。また、第1嵌合凹部63にも水抜き孔68を穿設している。第2嵌合凹部64の水抜き孔68も当然単独で形成しても良い。この場合も第1部材50a及び第2部材50bで構成する吐出ヘッド50の頂面を前方より後方へ傾斜させ、ノズル53の下面も前方より後方へ傾斜させている。それに伴って、第1嵌合凹部63、第2嵌合凹部64、水抜き用凹部67の下面も同様に前方より後方へ傾斜させている。
【0036】
また、周壁部62内上部には支持板56を設けている。図示例に於ける支持板56は、図8に示す如く、ノズル53の基端部両側より横方向にそれぞれ突設した前部横支持板56a、縦筒52の両側からそれぞれ横方向に突設した中央横支持板56b、周壁部62の後部に掛け渡した後部横支持板56c、ノズル53下面位置の縦筒52の前部より周壁部62に掛け渡した前部縦支持板56d、縦筒52の後部より周壁部62後部に掛け渡した後部縦支持板56eを設けている。各支持板は第1部材50aと一体に形成されており、外縁部を対向する周壁部62に圧接或いは嵌合等の方法で固定して掛け渡している。その他の構成は図1の例と同様であるため、説明を省略する。
【0037】
尚、上記各部材は主として合成樹脂により形成され、必要に応じて金属或いは柔軟性のあるエラストマー等を併用することも可能である。
【符号の説明】
【0038】
1:泡吐出器
A:装着キャップ
10…周壁、11…頂壁、12…ガイド筒
B:シリンダ部材
20…空気用シリンダ、21…液用シリンダ、22…パイプ、23…係止リブ
C:作動部材
30…ステム、31…吐出弁、32…縦突条、33…空気吐出弁用の弁座、35…液用ピストン、
36…嵌合筒部、37…摺動部、38…逆止弁用の弁座、40…空気用ピストン、41…筒状弁部、42…階段状壁部、43…摺動部、44…空気吐出弁、45…外気導入弁、46…弁孔、47…弁板、48…壁部、R…気液混合室
50:吐出ヘッド、
50a:第1部材
51…頂板、52…縦筒、52a…第1段部、52b…帯状突部、52c…第2段部、53…ノズル、54…リブ、55…フック、56…支持板、56a…前部横支持板、56b…中央横支持板、
56c…後部横支持板、56d…前部縦支持板、56e…後部縦支持板
50b:第2部材
60…頂板部、61…垂壁部、62…周壁部、63…第1嵌合凹部、64…第2嵌合凹部、
65…嵌合孔、66…空気通路、67…水抜き用凹部、68…水抜き孔
70:筒部材
71:起泡部材
71a…メッシュ、71b…筒体
D:ポペット弁体
75…係止突部、76…吸込み弁、77…逆止弁体、78…逆止弁
E:スペーサー
80…嵌合部、81…摘み部
s:コイルスプリング
100 :容器体
101 …口頸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器体(100 )の口頸部(101 )外周に嵌合させた装着キャップ(A)に上端部を固定して容器体(100 )内に垂下するとともに、大径の空気用シリンダ(20)及び小径の液用シリンダ(21)を上下に同心円状に連設してなるシリンダ部材Bと、液用シリンダ(21)内を摺動する液用ピストン(35)をステム(30)外周下部より突設するとともに、空気用シリンダ(20)内を摺動する空気用ピストン(40)をステム(30)外周に連係させ、ステム(30)上端に吐出ヘッド(50)を嵌着して上方付勢状態で上下動可能に装着した作動部材(C)とを備え、作動部材(C)の上下動により液用シリンダ(21)内の液と空気用シリンダ(20)内の空気を合流させて起泡させ、吐出ヘッド(50)の吐出口より泡として吐出する如く構成した泡吐出器であって、吐出ヘッド(50)を、型抜きが良く薄肉に形成できる第1部材(50a)及び第2部材(50b)の二部材で形成し、第1部材(50a)は、頂板(51)の裏面中央部より垂設した縦筒(52)の下部をステム(30)上部外周に嵌着するとともに、縦筒(52)上部に基端を開口し且つ頂部基端部を頂板(51)の一部と共有するノズル(53)を前方へ突設してなり、第2部材(50b)は、リング状の頂板部(60)周縁より垂壁部(61)を垂設するとともに、頂板部(60)内周縁より周壁部(62)を垂設した形態をなし、頂板部(60)及び垂壁部(61)の前部に凹設した第1嵌合凹部(63)にノズル(53)基端部を嵌着させるとともに、第1嵌合凹部(63)に連続する頂板部(60)の内周縁部に凹設した第2嵌合凹部(64)に頂板(51)周縁部を嵌着させて第1部材(50a)及び第2部材(50b)を一体化してなることを特徴とする泡吐出器。
【請求項2】
第1嵌合凹部(63)の底壁部分と第2嵌合凹部(64)の底壁部分とにそれぞれ嵌合孔(65)を穿設するとともに、対応するノズル(53)下面及び頂板(51)下面に嵌合孔(65)と嵌合するフック(55)をそれぞれ突設し、両者により係止手段を構成した請求項1に記載の泡吐出器。
【請求項3】
第2部材(50b)の第2嵌合凹部(64)部分を更に凹ませて環状の水抜き用凹部(67)を凹設し、該水抜き用凹部(67)に水抜き孔(68)を穿設した請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の泡吐出器。
【請求項4】
第1部材(50a)及び第2部材(50b)で構成する吐出ヘッド(50)の頂面を前方より後方へ傾斜させるとともに、ノズル(53)を前方より後方へ傾斜させ、且つ、第1嵌合凹部63底面及び第2嵌合凹部64底面を前方より後方へ傾斜させた請求項3に記載の泡吐出器。
【請求項5】
周壁部(62)内上部に支持板(56)を掛け渡した請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の泡吐出器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−157820(P2012−157820A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−19065(P2011−19065)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】