説明

泡吐出容器

【課題】シリンダ部の空気室の容積を増やした場合でも、口首部が過大にならないようにして、容器本体の大きさや樹脂量を抑制できると共に、取り扱い易さを向上させる泡吐出容器を提供する。
【解決手段】泡吐出容器10は、ピストン部15が、シリンダ部16の空気室18の中央部分を貫いて下端部分が液導入室17の内周面に沿って摺動する筒状ピストン部材24と、筒状ピストン部材24から径方向外側に張り出して設けられて空気室18の内周面に沿って摺動するエアピストン部材25とを含んで構成される。泡吐出器13は、空気室18の底部周縁部18aを容器本体11の口首部12の上方に配置すると共に、空気室18の外周面18bを口首部12の外周面12bに沿った上方に配置して、空気室18を口首部12の外側に設けた状態で、接合スリーブ部材26を介して口首部12に一体として取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、泡吐出容器に関し、特に、内容液を収容する容器本体と、容器本体の口首部に装着される泡吐出器とからなり、収容された内容液を空気と混合することにより泡状にして吐出する泡吐出容器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば液状の洗浄剤や毛髪剤等を収容し、容器を置いたままの状態でポンプヘッドを押圧操作することにより、内容液を泡状にして吐出させるポンプフォーマー容器等の泡吐出容器が種々開発されている。このような泡吐出容器では、容器本体の口首部に、内容液を空気と混合することにより泡状にして吐出する泡吐出器が装着されている。泡吐出器は、例えば容器本体の口首部に装着されるベースキャップ部に、内容液の吸引、加圧、排出を行うピストンと、空気の吸引、加圧、排出を行うピストンとをそれぞれ同心状の直列配置にして組み入れた単一のシリンダ部からなるポンプが設けられている。そして、ベースキャップ部の上方に突出するポンプヘッドの押し込みによりポンプの各ピストンを作動させ、内容液と空気をそれぞれ各シリンダ部内で加圧、排出して合流空間で相互に混合し、メッシュリング等の泡生成部材を通過させることで泡状にして内容液を外部に吐出させる構造となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、ポンプのシリンダ部を構成する空気室の上方部分を容器本体の口首部よりも上方に配置することで、空気室の外周面にポンプヘッドのスカート状壁の内周壁を摺接させながら、ポンプヘッドを上下に往復動させるようにした泡吐出容器も開発されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−193972号公報
【特許文献2】特開2008−142608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、上述のような従来の泡吐出容器では、ポンプヘッドへの1回の押し込み操作による泡状の内容液の吐出量が少ないことから、使用者は、泡状の内容液を多量に使用したい場合には、押し込み操作を複数回繰り返して、所望の量の内容液を取り出す必要がある。
【0006】
これに対して、近年、泡吐出容器についても、様々な使用形態が要望されるようになっており、ポンプヘッドへの1回の押し込み操作によって、出来るだけ多くの泡状の内容液を吐出できるようにすることが検討されている。
【0007】
泡吐出器のシリンダ部における空気室と液室の容積を増やすことで、1回の押し込み操作によって多量の内容液を泡状にして吐出させることが可能になるが、従来の泡吐出容器では、シリンダ部の空気室は、例えば容器本体の口首部に装着されるベースキャップ部を介して、少なくともその一部が口首部の内側に配置されるものであるため、空気室の容積を増やした場合、口首部の口径が過大になって容器本体の大きさや樹脂量が増加する。また、容器を把持した状態で使用する際には、容器本体が大き過ぎると把持しにくくなって取り扱いが不便になる。
【0008】
本発明は、シリンダ部の空気室の容積を増やした場合でも、口首部の口径が過大にならないようにして、容器本体の大きさや樹脂量を抑制できると共に、把持した際の取り扱い易さを向上させることのできる泡吐出容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、内容液を収容する容器本体と、該容器本体の口首部に装着される泡吐出器とからなり、該泡吐出器は、ピストン部と接続する往復動可能なピストンヘッドを備えており、該ピストンヘッドが押し込まれることにより、加圧されたシリンダ部の小径の液導入室から混合室に内容液を送る第1流路と、加圧されたシリンダ部の大径の空気室から前記混合室に空気を送る第2流路とを開放し、前記混合室に送られた前記内容液と前記空気とを前記混合室から吐出口に至る発泡流路において混合し発泡させて吐出する泡吐出容器であって、前記ピストン部は、前記シリンダ部の前記空気室の中央部分を貫いて下端部分が前記液導入室の内周面に沿って摺動する筒状ピストン部材と、該筒状ピストン部材から径方向外側に張り出して設けられて前記空気室の内周面に沿って摺動するエアピストン部材とを含んで構成されており、且つ前記泡吐出器は、前記空気室の底部周縁部を前記容器本体の前記口首部の上方に配置すると共に、前記空気室の外周面を前記口首部の外周面に沿った上方に配置して、前記空気室を前記口首部の外側に設けた状態で、前記口首部に一体として装着されている泡吐出容器を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の泡吐出容器によれば、シリンダ部の空気室の容積を増やした場合でも、口首部の口径が過大にならないようにして、容器本体の大きさや樹脂量を抑制できると共に、把持した際の取り扱い易さを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の好ましい一実施形態に係る泡吐出容器の構成を説明する縦断面図である。
【図2】本発明の好ましい一実施形態に係る泡吐出容器を用いた毛髪化粧キットの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1に示す本発明の好ましい一実施形態に係る泡吐出容器10は、いわゆるポンプフォーマー容器であって、従来のポンプフォーマー容器と同様に、容器本体11の口首部12に装着された泡吐出器(ポンプフォーマー)13のピストンヘッド(ポンプヘッド)14への押し込み操作によって、内容液を空気と混合することにより泡状にして吐出する機能を備える。また、本実施形態の泡吐出容器10は、アルカリ剤を含有する第1剤と、過酸化水素を含有する第2剤とを混合させた混合液を発泡させて用いる、図2に示すような毛髪染毛用又は毛髪脱色用のキットの構成部品として用いられる。
【0013】
すなわち、毛髪染毛用又は毛髪脱色用のキットは、第1剤が収容された第1容器30と、第2剤が収容された第2容器31と、ポンプフォーマーである泡吐出器13と、内周面に雌ネジ部が形成された接合スリーブ部材26とを含んで構成されるものであり、第2容器31の容器本体は、本実施形態の泡吐出容器10の容器本体11を兼ねるようになっている。
【0014】
そして、毛髪染毛用又は毛髪脱色用のキットを用いて毛髪の染毛や脱色を行う際には、第1容器30の蓋体30aを取り外すと共に、第2容器31の蓋体31aを取り外して、第1容器30に収容された第1剤を、第2剤が収容された第2容器31の容器本体11に注ぎ入れる。また、容器本体11の口首部12に、接合スリーブ部材26を介して泡吐出器13を装着することで、図1に示すように、本実施形態の泡吐出容器10を形成する。しかる後に、形成した泡吐出容器10を把持して、例えば試験管を振るように左右に軽く振ったり、上下に激しく振ったり、或いは略正立状態から倒立ないし横倒し状態とし、再度略正立状態に戻す操作を繰り返す方法などによって、容器本体11の内部で第1剤と第2剤との混合を促進する。第1剤と第2剤とが十分に混合されて混合液が形成されたら、泡吐出容器10を把持した状態で、或いは泡吐出容器10を置いたままの状態で、泡吐出器13のピストンヘッド14を押し込む操作を行うことにより、内容液である毛髪染毛用又は毛髪脱色用の混合液を、泡状にして所定量吐出させる。
【0015】
ここで、毛髪染毛用又は毛髪脱色用の混合液を泡状にして吐出させて毛髪の染毛や脱色を行うには、従来のポンプフォーマー容器よりも、一度の押し込み操作で多量の混合液を吐出させることが好ましい。一度の押し込み操作で多量の混合液を泡状にして吐出させるには、混合室19に送り出される空気がストックされるシリンダ部16の空気室18の容量を大きくする必要があるが、空気室18の容量を大きくすると、空気室が吊り下げられる口首部の口径や容器本体の大きさが過大になることで、樹脂量が増大したり、容器を把持し難くなって、第1剤と第2剤とを混合するための操作や、ピストンヘッドを押し込む操作を行い難くなる。本実施形態の泡吐出容器10は、簡易な構成によって、空気室18を容量を大きくした場合でも、口首部12の口径や容器本体11の大きさが過大にならないようにして、樹脂量を抑制すると共に、容器10を把持し易くする機能を備える。
【0016】
本実施形態の泡吐出容器10は、図1に示すように、内容液を収容する容器本体11と、容器本体11の口首部12に取り付けられる泡吐出器13とからなり、泡吐出器13は、ピストン部15と接続する往復動可能なピストンヘッド14を備えており、ピストンヘッド14が押し込まれることにより、加圧されたシリンダ部16の小径の液導入室17から混合室19に内容液(第1剤と第2剤との混合液)を送る第1流路20と、加圧されたシリンダ部16の大径の空気室18から混合室19に空気を送る第2流路21とを開放し、混合室19に送られた内容液(第1剤と第2剤との混合液)と空気とを混合室19から吐出口14cに至る発泡流路23において混合し発泡させて吐出する容器である。
【0017】
また、本実施形態の泡吐出容器10は、ピストン部15が、シリンダ部16の空気室18の中央部分を貫いて下端部分が液導入室17の内周面に沿って摺動する筒状ピストン部材24と、筒状ピストン部材24から径方向外側に張り出して設けられて空気室18の内周面に沿って摺動するエアピストン部材25とを含んで構成されており、且つ泡吐出器13は、空気室18の底部周縁部18aを容器本体11の口首部12の上方に配置すると共に、空気室18の外周面18bを口首部12の外周面12bに沿った上方に配置して、空気室18の全体を口首部12の外側に設けた状態で、口首部12の上方に一体として取り付けられている。
【0018】
さらに、本実施形態では、空気室18の下部の外周面18bに雄ネジ部18cが形成されており、この空気室18の雄ネジ部18cと、口首部12の外周面12bに形成された雄ネジ部12cとの双方に螺合する雌ネジ部26cが内周面に形成された接合スリーブ部材26を介して、泡吐出器13が口首部12に一体として装着されている。
【0019】
本実施形態では、容器本体11は、ボトル形状のプラスチック製の成形品であって、例えば有底円筒形状の胴部11aと、胴部11aの上端部から上方に向けてテーパー面状に縮径して設けられた肩部11bと、肩部11bの上端部から上方に向けて円筒状に突出して設けられた口首部12とからなる。胴部11aは、手で把持し易い外径として、例えば40〜80mm程度の外径を有している。口首部12は、胴部11aの外径より小さな、例えば25〜65mm程度の外径を有しており、口首部12の外周面12bには、泡吐出器13を装着させるための雄ネジ部12cが設けられている。
【0020】
泡吐出器13は、内容液の吸引、加圧、排出を行う筒状ピストン部材24と、空気の吸引、加圧、排出を行うエアピストン部材25をそれぞれ同心状の直列配置にして組み入れた単一のシリンダ部16を含むポンプ装置27を有する。ポンプ装置27は、上部に配置される大径の空気室18と、この空気室18の底部中央部分から連続して下方に延設する小径の液導入室17とからなるシリンダ部16と、液導入室17の内周面に沿って摺動する筒状ピストン部材24と、この筒状ピストン部材24から径方向外側に張り出して設けられて空気室18の内周面に沿って摺動するエアピストン部材25とからなるピストン部15とを備える。
【0021】
また、ポンプ装置27には、略有底円筒形状の空気室18の上部を覆って天面ベース部28が設けられており、この天面ベース部28の上面中央部分から上方に突出して円筒状のガイドステム29が立設している。このガイドステム29に、ピストンヘッド14の中空パイプ部14aが摺動可能に挿入されることで、ピストンヘッド14が、そのヘッド本体部14bをポンプ装置27の上方に配置した状態で、天面ベース部28に対し上下に往復動可能に設けられる。ピストンヘッド14は、中空パイプ部14aの下端部にポンプ装置27の筒状ピストン部材24の上端部が嵌合連結されることで、当該筒状ピストン部材24を介在させて、シリンダ部16の液導入室17に設けられたスプリング部材32の作用によって上方に付勢される。
【0022】
本実施形態では、スプリング部材32の付勢力に抗してピストンヘッド14を下方に押し下げることにより、ポンプ装置27の筒状ピストン部材24及びエアピストン部材25も同時に押し下げられ、ボール弁20aが上方に移動して、第1流路20が開放される。これらによって、液導入室17と連通する筒状ピストン部材24の内部の液室33から、内容液が中空パイプ14a内の発泡流路23に向けて加圧、排出される。また筒状ピストン部材24とエアピストン部材25との接合部分及び中空パイプ14aと筒状ピストン部材25との嵌合部分に沿って形成された空気流路としての第2流路21を、閉塞部34を開放することにより流通可能として、空気室18の空気を中空パイプ14a内の発泡流路23に向けて加圧、排出する。発泡流路23に向けて排出された内容液と空気は、合流空間としての混合室19において混合されると共に、混合室19の下流側に設けられた泡生成部材22を通過して発泡した後に、ピストンヘッド14の吐出口14cから泡状に吐出される。
【0023】
一方、ピストンヘッド14の押圧を解除すれば、スプリング部材32の付勢力によってピストンヘッド14が上方に押し上げられ、筒状ピストン部材24及びエアピストン部材25も同時に押し上げられると共に、ボール弁20aが下方に移動することにより第1流路20を閉塞して、内容液の排出が遮断される。ボール弁20aの閉塞によって、筒状ピストン部材24の内部の液室33が負圧になるので、ポペット弁35が上方に移動することにより導入流路が開放されて、容器本体11内の内容液が吸引管36及び液導入室17を介して液室33に吸引供給される。また、エアピストン部材25の上昇により、空気室18が負圧になって吸引力を生じる。この吸引力によって、エアピストン部材25に設けられた逆止弁37が開放されて、外気がガイドステム29とピストンヘッド14の中空パイプ部14aとの隙間を経由して空気室24に取り込まれる。さらに、ピストンヘッド14の上昇、及びこれに伴う筒状ピストン部材24とエアピストン部材25の上昇により、閉塞部34が閉塞されて、第2流路21を介した空気の流通が遮断される。なお、閉塞部34は、本願出願人の出願に係る特願2009−78149に記載の泡吐出器の閉塞部と同様の構成を備える。
【0024】
そして、本実施形態では、泡吐出器13は、ポンプ装置27の空気室18の底部周縁部18aを容器本体11の口首部12の上方に配置すると共に、空気室18の外周面18bを口首部12の外周面12bに沿った上方に配置して、空気室18の全体を口首部12の外側に設けた状態で、口首部12の上方に一体として取り付けられる。
【0025】
すなわち、本実施形態では、空気室18は、液導入室28を底部中央部分から下方に延設させた略有底円筒形状を有しており、その外径が口首部12の外径と同様の、例えば20〜80mm程度の外径となっている。また空気室18の下部の外周面18bには、雄ネジ部18cが形成されている。したがって、容器本体11の口首部12に、これらの外径と同様の内径を有する、内周面に雌ネジ部26cが形成された接合スリーブ部材26の下半部分を螺合装着した後に、接合スリーブ部材26の上半部分に空気室18の下部を螺合装着することにより、泡吐出器13は、空気室18の外周面18bの下端、すなわち空気室18の底部周縁部18aが口首部12の上縁に接するように配置される。このように空気室18の外周面18bを口首部12の外周面12bの上方に配置し、空気室18の全体を口首部12の外側に設けた状態で、泡吐出器13が接合スリーブ部材26を介して容器本体11の口首部12に一体として固定される。
【0026】
ここで、本実施形態では、空気室18は、その底部から天面ベース部28までの高さが例えば35〜50mm程度の高さとなっていて、例えば20〜80cc程度の大きな容積を備えている。これによって、従来のポンプフォーマーと比較して、1回のピストンヘッド14の押し込み操作によって、より大きな容量の空気を混合室19に送り出したり、より大きな容量の空気を貯留したりすることができるようになっている。
【0027】
そして、上述の構成を有する本実施形態の泡吐出容器10によれば、シリンダ部16の空気室18の容積を増やした場合でも、口首部12の口径が過大にならないようにして、容器本体11の大きさや樹脂量を抑制できると共に、容器10を把持した際の取り扱い易さを向上させることが可能になる。
【0028】
すなわち、本実施形態によれば、泡吐出器13は、空気室18の底部周縁部18aを容器本体11の口首部12の上方に配置すると共に、空気室18の外周面18bを口首部12の外周面12bに沿った上方に配置して、空気室18を口首部12の外側に設けた状態で、口首部12に一体として取り付けられているので、従来のポンプフォーマー容器のように、ベースキャップ部を介して空気室を口首部の内側に吊り下げた状態で配置する必要がない。したがって、空気室18の外径を大きくして容積を増やした場合でも、口首部12の内径を多くする必要がなくなるので、容器本体11の大きさや樹脂量を効果的に抑制することが可能になる。容器本体11のサイズを小さく設計することも可能になる。
【0029】
また、口首部12や容器本体11を把持し易いスリムな形状に形成することができるので、容器10の取り扱いを容易にして、例えば試験管を振るように左右に軽く振ったり、上下に激しく振ったり、或いは略正立状態から倒立ないし横倒し状態とし、再度略正立状態に戻す操作を繰り返す方法などによって、容器本体11の内部で第1剤と第2剤とを混合する際や、泡吐出容器10を把持した状態で泡吐出器13のピストンヘッド14を押し込む際の操作性を、効果的に向上させることが可能になる。空気室18の部分を把持してこれらの操作を行わせるようにしても良い。
【0030】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、泡状にして吐出される内容液は、第1剤と第2剤とを混合して得られる毛髪染毛用又は毛髪脱色用の混合液である必要は必ずしもなく、1剤式の内容液や、染毛や脱色に用いるもの以外のその他の種々の泡状にして用いる内容液であっても良い。また、接合スリーブ部材を用いて泡吐出器を口首部に一体として装着する必要は必ずしも無く、その他の接合部材や接合方法を用いて、空気室を外側に設けた状態で泡吐出器を口首部に一体として装着することもできる。
【符号の説明】
【0031】
10 泡吐出容器
11 容器本体
12 口首部
12b 外周面
12c 雄ネジ部
13 泡吐出器
14 ピストンヘッド
14a 中空パイプ部
15 ピストン部
16 シリンダ部
17 液導入室
18 空気室
18a 底部周縁部
18b 外周面
18c 雄ネジ部
19 混合室
20 第1流路
21 第2流路
22 泡生成部材
23 発泡流路
24 筒状ピストン部材
25 エアピストン部材
26 接合スリーブ部材
27 ポンプ装置
28 天面ベース部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容液を収容する容器本体と、該容器本体の口首部に装着される泡吐出器とからなり、該泡吐出器は、ピストン部と接続する往復動可能なピストンヘッドを備えており、該ピストンヘッドが押し込まれることにより、加圧されたシリンダ部の小径の液導入室から混合室に内容液を送る第1流路と、加圧されたシリンダ部の大径の空気室から前記混合室に空気を送る第2流路とを開放し、前記混合室に送られた前記内容液と前記空気とを前記混合室から吐出口に至る発泡流路において混合し発泡させて吐出する泡吐出容器であって、
前記ピストン部は、前記シリンダ部の前記空気室の中央部分を貫いて下端部分が前記液導入室の内周面に沿って摺動する筒状ピストン部材と、該筒状ピストン部材から径方向外側に張り出して設けられて前記空気室の内周面に沿って摺動するエアピストン部材とを含んで構成されており、
且つ前記泡吐出器は、前記空気室の底部周縁部を前記容器本体の前記口首部の上方に配置すると共に、前記空気室の外周面を前記口首部の外周面に沿った上方に配置して、前記空気室を前記口首部の外側に設けた状態で、前記口首部に一体として装着されている泡吐出容器。
【請求項2】
前記空気室の下部の外周面に雄ネジ部が形成されており、該空気室の雄ネジ部と、前記口首部の外周面に形成された雄ネジ部との双方に螺合する雌ネジ部が内周面に形成された接合スリーブ部材を介して、前記泡吐出器が前記口首部に一体として装着されている請求項1記載の泡吐出容器。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−120966(P2012−120966A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−272711(P2010−272711)
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】