泥奬鋳込みによる超軽量磁器の製造方法
【課題】軽量磁器の製造には、可塑性・焼成結晶性・耐火性などに優れた軽量磁器を、長期的に安定供給することが必要である。火山岩分類の流紋岩を微粉砕した中空発泡ガラス球体を人工的に超軽量磁器粘土へと容易に変換・生成できる製造方法を提供する。
【解決手段】嵩密度(タップ)が0.20〜0.41範囲の火山岩分類の流紋岩にある微粉小球状中空発泡ガラス球体の軽量骨材(タイセツバルーン)を主体に配合した磁器坏土泥漿を石膏鋳型に鋳込み成型した成型物を完全乾燥し、4ミクロン以下の無機中空多孔質に還元焼成して超軽量磁器を製造する。さらに耐火性と熱量性を高める目的で、タイセツバルーン表面を酸化アルミニウムで被覆すること、また高強度化の目的でカリ長石をさらに配合することも有効である。
【解決手段】嵩密度(タップ)が0.20〜0.41範囲の火山岩分類の流紋岩にある微粉小球状中空発泡ガラス球体の軽量骨材(タイセツバルーン)を主体に配合した磁器坏土泥漿を石膏鋳型に鋳込み成型した成型物を完全乾燥し、4ミクロン以下の無機中空多孔質に還元焼成して超軽量磁器を製造する。さらに耐火性と熱量性を高める目的で、タイセツバルーン表面を酸化アルミニウムで被覆すること、また高強度化の目的でカリ長石をさらに配合することも有効である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超軽量磁器を製造するための超軽量磁器の製造分野に属し、超軽量磁器の製造のため火山岩分類の流紋岩に含まれている、図1〜4で示す微粉小球状中空発泡ガラス球体であるタイセツバルーンを軽量骨材の主原料として実施例図11で示す記号A〜Gのとおり、13.8重量%〜20重量%範囲で配合し、現行磁器成型体1個の当たりの使用する磁器粘土成型体の総体積を変えずに、該軽量骨材の低比重特性を応用して、その重量を超軽量にする技術である。更に図2で示す嵩密度(タップ)が0.20〜0.41範囲の微粉小球状中空発泡ガラス球体のタイセツバルーンを軽量化材の主体原料として添加配合し、泥漿鋳込み使用することを大きな特徴とする。又、この化合焼成物の超軽量磁器焼成体は均一に被覆された二層構造の無機コーティング層で、独立の中空構造を有した図10で示す微小球状4ミクロン以下の無数多孔質発生により、軽量性について実施例の図11が示すとおり、みかけ比重値1.6〜2.0の範囲に軽量化することができる。つまり、一般の磁器の比重値は2.4〜2.6であるが、本発明では軽量骨材タイセツバルーンを主体的に配合する比率条件により、焼成物の比重値を小さくすることが可能で、この泥奬鋳込みによる超軽量磁器製造法を実用化する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
陶磁器業界は磁器の大量生産により天然の磁器粘土の大量消費をしながら、磁器の軽量化大量生産の研究開発を怠ってきたといえる。今日の日本国内では特に高齢化社会が進む中、磁器は重すぎるということは身体障害者や高齢者に優しくないという理由で敬遠されている。このような背景で超軽量磁器を製造するため、泥漿鋳込み製造法による大量生産方式での超軽量磁器の製造方法の確立と実用化が強く要望されている。
【0003】
更に、重量物のトラック運送による大型自動車廃棄ガス発生による大気環境汚染は二酸化炭素CO2排出による地球温暖化に繋がるものであり、更に世界的航空業界も航空機の廃棄ガス発生から同様のことがいえる。又国内では最近の羽田空港国際線再開の事情により、アジア新興国の航空会社よりの低価格運賃制航空便が普及して一段と過当競争時代に突入し、世界の各航空会社の航空機燃費向上のコストダウン競争で数千個ともいわれている大型航空機内機載の磁器食器備品の減量化が求められ、中でもファーストクラス・ビジネスクラスで使用する磁器食器の厳しい減量化推進が始まり、機載する磁器食器備品の軽量化が必須とされるようになった。このような背景で、超軽量磁器を製造するための超軽量磁器の製造方法の確立と実用化が強く望まれている。
【0004】
又一例として、大型航空機内機載の磁器食器備品総数は多種類を含め数千個で、ある航空会社によると大型機に機載する磁器1個当たり1グラムの減量をすると、年間の燃料費は数千万円のコストダウンにつながる。という事例もあり、航空機燃料の燃費向上や大気中のCO2削減の世界的環境問題から考えれば、この減量化は極めて必須であるというべきである。
【0005】
軽量陶器など過去の技術について、例えば特許文献1では、高耐火度のフライアッシュバルーンの軽量骨材を選択し添加して得られる陶器の軽量効果を禿筆しているが、本件特許で使用する該タイセツバルーンの耐火度はSK8と耐火性は低い。超軽量磁器製造の骨材の原料としてはその耐火性は劣る。しかし本発明では、生成物全体の均質な耐火性向上のためにアルミニウム源として25重量%〜30重量%範囲の酸化アルミナ(Al2O3)で該タイセツバルーンを被覆コーティングして、該タイセツバルーンを新たな軽量骨材の原料として採用し、更に相互融合焼結剤として図6・7で示す、天然カリ長石(KAlSi3O8)を主要添加剤として実用化使用している。更に、図5が示す骨灰を特定して活用している点や、過去の技術では不可能とされてきた大量生産が可能な、石膏鋳型の泥漿鋳込み製造法を実用化技術としての採用していることは、特許文献1と技術内容が大きく違うところである。
【0007】
特許文献2のように軽量化材の特定固有名詞や特性原理を明示せず、輸入され市販されている外国産原料を軽量化材として単純に活用したもので、これを配合比率別に複数の実施例を挙げて活用した、軽量陶器に関する技術も提案されている。このような点は、本発明と大きく技術内容が食い違う部分である。更に、本発明は大量生産が可能な実用化技術として特許文献2とは技術内容が大きく違うところである。
【特許文献1】特開平11−43381
【特許文献2】特許第3411242号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来、磁器は景観性・耐久性に優れているが重い、ということが最大の欠点で生産者、流通業者、販売業者、消費者及び環境などに負担が掛かりすぎていた。特に高齢化社会になった今日の我国では、磁器一個当たりの軽量化による減量性が求められ、具体的には平均2・4〜2・6比重値の磁器の軽量化推進を磁器業界は実用課題としてきた。しかし、生産者側としては軽量化ができる軽量磁器製造のためには、可塑性・成形性・焼成結晶性・耐火性などに優れ、尚且つ軽量の特性を併せ持ち、長期間の大量消費に耐え得る長期安定供給が可能な、上記要件を併せ持つ磁器原料類配合の人工的技術開発が必須とされてきたが、開発には至らなかった。更に、物流面では重量物の運搬は化石燃料の大量消費などによる二酸化炭素の多量排出で地球温暖化の元凶とされ、上記の特許文献1・2に記載されている技術は、種々の活用試験に留まるもので量産化が可能な実用化には至っていないものである。
【0009】
磁器業界は磁器の大量生産により天然磁器粘土を大量消費し続け、磁器軽量化の研究開発をしてこなかったといえる。軽量磁器開発は業界挙げての検討課題となっている。したがって、本発明は磁器の超軽量化を具体的に達成すると共に、図1〜4で示す軽量骨材のタイセツバルーンの採用は、同時に耐火性向上剤・融合促進剤・結晶促進剤・骨材などを各添加・化合することの条件を満たせば、天然の磁器粘土を著しく減量化することに繋がるものである。この技術の発明は、軽量磁器大量生産システムの実用化を確立をさせることができたといえる。
【0010】
このような軽量骨材の研究開発について、発明者は長期間・大量に安定供給が可能となり、超軽量磁器の製造が可能な火山岩分類の流紋岩を微粉砕した中空発泡ガラス球体で無機中空体のタイセツバルーンを軽量骨材の主体原料として活用することに着目しただけではなく、消費実用化が可能で超軽量磁器粘土へと容易に変換・生成できる、課題を解消することに創意工夫をなして本発明を完成した。又、軽量磁器の製造で該タイセツバルーンを安定した磁器原料の有効資源として、実用消費できる超軽量磁器に生成変換する新技術は、生成方法が簡潔で実効性、実用化が確立できる発明でなければならないものであるが、図11が示すとおり、その点にも本発明の独自性と有効性が存在するものである。
【0011】
生成物の焼成中に250℃付近で大きな体積膨張を引き起こす、クリストバライト現象や同現象による冷め割れ、焼成物の変形などの不具合の解決は、避けて通れない必須の要件で実用化が確立できる発明でなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、実施例と比較例として図11を表す。前述の課題解決のため第一に図1が示す、磁器の主原料である磁器粘土に軽量化材の原料として、図11が示す無機中空体のタイセツバルーンを13.8重量%〜20重量%を上限に配合することを特徴とする。又、前記クリストバライト現象を解決するために配合の生成前化合物に耐火性強化のためのアルミニウム源として酸化アルミナ(Al2O3)を最大で25〜30重量%化合することで解決した。及び、図11で示すとおり融合促進剤、結晶化促進剤を添加して均質化合さすため、混練機で撹拌して、石膏鋳型に泥漿鋳込みして大量生産することを特徴とした超軽量磁器を製造することができる。
【0013】
本発明は、実施例と比較例として図11を表すが、第二の課題解決手段として、図1〜4が示す、無機中空体のタイセツバルーンを20重量%を上限に添加・化合して生じた化合生成物、全体の均質な耐火性・熱量性を向上さすためにアルミニウム源として、融点2,050℃、沸点3000℃の特性を持ち図11で示す、酸化アルミナ(Al2O3)やカオリナイト(Al2O3・2SiO2・2H2O)、ハロサイト(Al2O3・2SiO2・4H2O)を主成分とする、酸化アルミナ(Al2O3)鉱物を選択して化合し、人工的に高耐火性・高熱量化を向上させることを特徴とする超軽量の磁器製造のため、図11の実施例で示す超軽量磁器製造する配合土を調合することができた。
【0014】
本発明は、実施例と比較例として図11を表すが又、第三の課題としてクリストバライト現象や冷め割れ焼成物の変形などの不具合の原因は、シリカ源に対しアルミニウム源不足から生じる現象であるので、本発明は酸化アルミナ(Al2O3)を添加して図11が示すとおり、該酸化アルミナを25〜30重量%を上限に加増して化合することで解決した。
【0015】
実施例と比較例として図11を表すが第四の課題解決手段として、弱性の溶融結晶力の性質を持つ、微粉小球状中空発泡ガラス球体であるタイセツバルーンの溶融結晶力を強化するために、図6・7で示した天然カリ長石の鉱物を選択し、可塑性原土と図1〜4で示す該タイセツバルーンの溶融・結合・結晶の融合力を高め、その他の添加物原料や骨材と相互の融合力を向上させて、焼成磁器の焼成強度を強化することを特徴とする当該の図11が示した、超軽量配合土を調合して濃度40〜50%範囲の水で溶いた泥漿液坏土を石膏鋳型に圧力鋳込みし、当該の超軽量磁器製造することができる。
【0016】
したがって、実施例と比較例としての図11のとおり、短時間の簡易工程における無機中空体タイセツバルーンを効率よく混練し、この泥漿坏土を溶解・融合・焼結さすには長石という融合化促進剤を添加して撹拌し、均質に混練する泥漿坏土製造システムを実用化開発する必要があった。図11が示すとおり総合的な配合土を調合することで、当該の超軽量磁器の製造方法を完成させた。
【0017】
第五の課題解決手段として、図11で示している磁器粘土に添加する無機中空体タイセツバルーンと必要な天然原料などと化合して超軽量磁器製造の超軽量磁器泥漿坏土を生成する技法は、これら化合物をスラリー状の泥漿にして、真空土錬機などで化合物全体を常温・常圧状態で撹拌して均質・微細によく混練する泥漿鋳込み技術を採用した、実用化方式の特徴で当該の超軽量磁器を自由なデザインの成型体にして製造することができる。
【0018】
自然界において粘土鉱物は、カオリナイト質粘土が主体であり、含有アルミニウムケイ酸塩鉱風化作用が繰り返し、酸性熱水による熱水変質作用で溶解・溶脱作用・海底風化作用の影響を長期間うけて生成すると一般に考えられている。しかし実用的な人工的製造方法としては短期間の簡易工程において、前述にある方法でそれら化合物同士を均一・均質に良く撹拌・混練技法する泥漿鋳込み法を用いる必要がある。
【発明の効果】
【0019】
更に、本発明は火山岩分類の流紋岩を微粉砕した中空発泡ガラス球体の無機中空体タイセツバルーンを有効な軽量磁器製造のための軽量化材として長期に亘り信頼できる安定原料として、人工的に超軽量の磁器粘土へ効率よく簡易に変換することが可能であることを特徴とすること。又、該タイセツバルーンの人工的、超軽量磁器粘土への変換において、アルミニウム源の他に少量の融合・熔融促進剤の結晶化促進剤を添加してスラリー状の泥漿として、常温、常圧条件で撹拌し均質によく混練した泥漿鋳込み技法を採用することで、常温での超軽量磁器成型体の製造が可能である。
【0020】
本発明は重いとされた磁器の超軽量化を具体的に達成すると共に、該軽量化材タイセツバルーン配合の実施は火山岩分類の流紋岩を微粉砕した中空発泡ガラス球体で無機中空体で4ミクロン以下無数の多孔質が繋がって図10で示す超軽量磁器をなすもので、同時に必要な耐火性向上剤・融合促進剤・結晶促進剤・骨材などを各添加・化合することの条件を満たせば、磁器重量を著しく減量することに繋がるものである。この技術の発明は、磁器の消費量を大幅に拡大する実用化システムを確立をさせることが可能であり、陶磁器業界の背景にある難解な磁器軽量化問題は緩和される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図2で示した無機中空体タイセツバルーンの平均粒径は12.00μm〜75μm範囲であるが、本件特許ではKを採用して、28μmの粒度分布タイセツバルーンの採用とした。無機中空体タイセツバルーンに含有するシリカとアルミナの重量比(Al2O3:SiO2)は約13.8重量部:76.2重量部又、該無機中空体タイセツバルーンは粘性や可塑性は全く無く、極めて成型性に乏しい。したがって、磁器土と蛙目粘土の配合を合計で57重量%に増やし、高可塑性にすることで解決した。又、該泥漿坏土のアルミナ源不足は酸化アルミナ(Al2O3)を25〜30重量%の範囲で化合することで解決した。
【0022】
本件技術2の実施例とする該無機中空体タイセツバルーンの配合比調合について、磁器粘土の可塑性・成形性を求めるため磁器粘土40重量%の他、蛙目粘土(図8)を最大で16.5重量%を化合することで石膏鋳型から成型体が脱型するための粘土流動化作用を促すことも解決させた。
【0023】
その他技術3の実施例とする図11で示す配合原料の内、該タイセツバルーンと骨灰・顔料・酸化アルミナ(Al2O3)・磁器土・蛙目粘土の各必須原料などを焼成融合さすために図4・5で示すカリ長石の特性を採用して、図11の示す各原料が溶融して強く接着することが確認できた。
【0024】
技術4実施について図11で示す図3の骨灰は、磁器土本来の景観性を更に高めるためにボンチャイナで採用されている骨灰を図11記載の3.5重量%配合した。
【0025】
その他技術5実施の図11で示す顔料について、白色顔料とした。このことは該タイセツバルーンやその他配合原料に含まれている酸化第二鉄(Fe2O3)を微量に含む該磁器成型物を1300℃で還元焼成する時に発生する、赤色を少しでも抑える効果を求めるため配合した。
【実施例】
【0026】
本発明については、一実施例を添付図を参照として図11のとおりに説明する。
【産業上の利用可能性】
【0027】
当該の本発明は超軽量磁器を大量生産することが可能であり、実用化されると安価なコストで各磁器メーカーが現行設備で超軽量磁器を生産販売することができる。又建設用の磁器タイルの軽量化、学校関係・介護施設の給食用食器トレイ・介護用食器、世界の航空会社の機内磁器食器の軽量化に伴う航空機燃費の向上による二酸化炭素CO2発生による大気汚染の大幅削減など、その効果の公益性は広範囲に及ぶと推認される。
【0028】
および、本発明が難解な磁器の超軽量化問題を解決し、火山から発生する火山岩分類の流紋岩に含まれる微粉小球状中空発泡ガラス球体をタイセツバルーンに精製し軽量骨材の磁器減量化の循環資源として利用し実用化することは、環境破壊の防止に役立ち、重いとされてきた磁器の超軽量化につながる。又、原料供給の安定化と鋳型泥漿鋳込み製造システムによる超軽量磁器の新しい製造方法を構築することになる。
【図面の簡単な説明】
【0001】
【図1】タイセツバルーンの化学成分表 珪酸(SiO2)Al2O3 牛骨を仮焼して作られたリン酸カルシュウムを主成分としたボーンチャイナの代表分析値(%)を示す。
【図6】カリ長石顕微鏡写真 電子顕微鏡写真で実際の画像を示す。
【図7】カリ長石組成図 化学組成の代表分析値(%)を示す。
【図8】ガイロ目粘土解析図 磁器土内の蛙目粘土の解析を示す。
【図9】カリ長石解析図 サンプル3としてカリ長石の解析を示す。
【図10】軽量磁器断面の顕微鏡写真 本件特許磁器の4ミクロン以下の無機多孔質状態を示す。
【図11】当該軽量磁器製造する各原料配合の実施例と各配合比較を表す。本件特許磁器製造の使用原料の各配合比率を示す。
【図12】当該特許磁器と普通磁器の物性比較表−1 本件特許磁器と普通磁器の軽量率と嵩密度(g/cc)の比較を示す。
【図13】当該特許磁器と普通磁器の物性比較表−2 本件特許磁器と普通磁器の曲げ強度と衝撃強度の比較を示す。
【符号の説明】
【0002】
1 蛙目粘土は陶石粉末を繋ぐ、可塑性粘土
2 磁器土は可塑性磁器土製造の陶石・蛙目粘土の混合粘土
3 タイセツバルーンは本件特許の軽量化剤
4 酸化アルミナ(Al2O3)は耐火・熱量性を高めるアルミニウム源
5 カリ長石は磁器の融合焼結剤
6 骨灰の成分は牛骨で磁器景観性を高める
7 顔料とは焼成物の鉄分発色を抑える白色顔料
8 ベントナイトは粘土鉱物モンモリロナイトを主成分とした可塑性を高める粘土鉱物
その他
・石膏鋳型とは成型体を作り出す石膏の成型体
・泥漿とは配合土の溶解液
・A〜Gは各原料の配合比率を表す識別符号
・泥漿とは配合土の溶解液
【技術分野】
【0001】
本発明は、超軽量磁器を製造するための超軽量磁器の製造分野に属し、超軽量磁器の製造のため火山岩分類の流紋岩に含まれている、図1〜4で示す微粉小球状中空発泡ガラス球体であるタイセツバルーンを軽量骨材の主原料として実施例図11で示す記号A〜Gのとおり、13.8重量%〜20重量%範囲で配合し、現行磁器成型体1個の当たりの使用する磁器粘土成型体の総体積を変えずに、該軽量骨材の低比重特性を応用して、その重量を超軽量にする技術である。更に図2で示す嵩密度(タップ)が0.20〜0.41範囲の微粉小球状中空発泡ガラス球体のタイセツバルーンを軽量化材の主体原料として添加配合し、泥漿鋳込み使用することを大きな特徴とする。又、この化合焼成物の超軽量磁器焼成体は均一に被覆された二層構造の無機コーティング層で、独立の中空構造を有した図10で示す微小球状4ミクロン以下の無数多孔質発生により、軽量性について実施例の図11が示すとおり、みかけ比重値1.6〜2.0の範囲に軽量化することができる。つまり、一般の磁器の比重値は2.4〜2.6であるが、本発明では軽量骨材タイセツバルーンを主体的に配合する比率条件により、焼成物の比重値を小さくすることが可能で、この泥奬鋳込みによる超軽量磁器製造法を実用化する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
陶磁器業界は磁器の大量生産により天然の磁器粘土の大量消費をしながら、磁器の軽量化大量生産の研究開発を怠ってきたといえる。今日の日本国内では特に高齢化社会が進む中、磁器は重すぎるということは身体障害者や高齢者に優しくないという理由で敬遠されている。このような背景で超軽量磁器を製造するため、泥漿鋳込み製造法による大量生産方式での超軽量磁器の製造方法の確立と実用化が強く要望されている。
【0003】
更に、重量物のトラック運送による大型自動車廃棄ガス発生による大気環境汚染は二酸化炭素CO2排出による地球温暖化に繋がるものであり、更に世界的航空業界も航空機の廃棄ガス発生から同様のことがいえる。又国内では最近の羽田空港国際線再開の事情により、アジア新興国の航空会社よりの低価格運賃制航空便が普及して一段と過当競争時代に突入し、世界の各航空会社の航空機燃費向上のコストダウン競争で数千個ともいわれている大型航空機内機載の磁器食器備品の減量化が求められ、中でもファーストクラス・ビジネスクラスで使用する磁器食器の厳しい減量化推進が始まり、機載する磁器食器備品の軽量化が必須とされるようになった。このような背景で、超軽量磁器を製造するための超軽量磁器の製造方法の確立と実用化が強く望まれている。
【0004】
又一例として、大型航空機内機載の磁器食器備品総数は多種類を含め数千個で、ある航空会社によると大型機に機載する磁器1個当たり1グラムの減量をすると、年間の燃料費は数千万円のコストダウンにつながる。という事例もあり、航空機燃料の燃費向上や大気中のCO2削減の世界的環境問題から考えれば、この減量化は極めて必須であるというべきである。
【0005】
軽量陶器など過去の技術について、例えば特許文献1では、高耐火度のフライアッシュバルーンの軽量骨材を選択し添加して得られる陶器の軽量効果を禿筆しているが、本件特許で使用する該タイセツバルーンの耐火度はSK8と耐火性は低い。超軽量磁器製造の骨材の原料としてはその耐火性は劣る。しかし本発明では、生成物全体の均質な耐火性向上のためにアルミニウム源として25重量%〜30重量%範囲の酸化アルミナ(Al2O3)で該タイセツバルーンを被覆コーティングして、該タイセツバルーンを新たな軽量骨材の原料として採用し、更に相互融合焼結剤として図6・7で示す、天然カリ長石(KAlSi3O8)を主要添加剤として実用化使用している。更に、図5が示す骨灰を特定して活用している点や、過去の技術では不可能とされてきた大量生産が可能な、石膏鋳型の泥漿鋳込み製造法を実用化技術としての採用していることは、特許文献1と技術内容が大きく違うところである。
【0007】
特許文献2のように軽量化材の特定固有名詞や特性原理を明示せず、輸入され市販されている外国産原料を軽量化材として単純に活用したもので、これを配合比率別に複数の実施例を挙げて活用した、軽量陶器に関する技術も提案されている。このような点は、本発明と大きく技術内容が食い違う部分である。更に、本発明は大量生産が可能な実用化技術として特許文献2とは技術内容が大きく違うところである。
【特許文献1】特開平11−43381
【特許文献2】特許第3411242号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来、磁器は景観性・耐久性に優れているが重い、ということが最大の欠点で生産者、流通業者、販売業者、消費者及び環境などに負担が掛かりすぎていた。特に高齢化社会になった今日の我国では、磁器一個当たりの軽量化による減量性が求められ、具体的には平均2・4〜2・6比重値の磁器の軽量化推進を磁器業界は実用課題としてきた。しかし、生産者側としては軽量化ができる軽量磁器製造のためには、可塑性・成形性・焼成結晶性・耐火性などに優れ、尚且つ軽量の特性を併せ持ち、長期間の大量消費に耐え得る長期安定供給が可能な、上記要件を併せ持つ磁器原料類配合の人工的技術開発が必須とされてきたが、開発には至らなかった。更に、物流面では重量物の運搬は化石燃料の大量消費などによる二酸化炭素の多量排出で地球温暖化の元凶とされ、上記の特許文献1・2に記載されている技術は、種々の活用試験に留まるもので量産化が可能な実用化には至っていないものである。
【0009】
磁器業界は磁器の大量生産により天然磁器粘土を大量消費し続け、磁器軽量化の研究開発をしてこなかったといえる。軽量磁器開発は業界挙げての検討課題となっている。したがって、本発明は磁器の超軽量化を具体的に達成すると共に、図1〜4で示す軽量骨材のタイセツバルーンの採用は、同時に耐火性向上剤・融合促進剤・結晶促進剤・骨材などを各添加・化合することの条件を満たせば、天然の磁器粘土を著しく減量化することに繋がるものである。この技術の発明は、軽量磁器大量生産システムの実用化を確立をさせることができたといえる。
【0010】
このような軽量骨材の研究開発について、発明者は長期間・大量に安定供給が可能となり、超軽量磁器の製造が可能な火山岩分類の流紋岩を微粉砕した中空発泡ガラス球体で無機中空体のタイセツバルーンを軽量骨材の主体原料として活用することに着目しただけではなく、消費実用化が可能で超軽量磁器粘土へと容易に変換・生成できる、課題を解消することに創意工夫をなして本発明を完成した。又、軽量磁器の製造で該タイセツバルーンを安定した磁器原料の有効資源として、実用消費できる超軽量磁器に生成変換する新技術は、生成方法が簡潔で実効性、実用化が確立できる発明でなければならないものであるが、図11が示すとおり、その点にも本発明の独自性と有効性が存在するものである。
【0011】
生成物の焼成中に250℃付近で大きな体積膨張を引き起こす、クリストバライト現象や同現象による冷め割れ、焼成物の変形などの不具合の解決は、避けて通れない必須の要件で実用化が確立できる発明でなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、実施例と比較例として図11を表す。前述の課題解決のため第一に図1が示す、磁器の主原料である磁器粘土に軽量化材の原料として、図11が示す無機中空体のタイセツバルーンを13.8重量%〜20重量%を上限に配合することを特徴とする。又、前記クリストバライト現象を解決するために配合の生成前化合物に耐火性強化のためのアルミニウム源として酸化アルミナ(Al2O3)を最大で25〜30重量%化合することで解決した。及び、図11で示すとおり融合促進剤、結晶化促進剤を添加して均質化合さすため、混練機で撹拌して、石膏鋳型に泥漿鋳込みして大量生産することを特徴とした超軽量磁器を製造することができる。
【0013】
本発明は、実施例と比較例として図11を表すが、第二の課題解決手段として、図1〜4が示す、無機中空体のタイセツバルーンを20重量%を上限に添加・化合して生じた化合生成物、全体の均質な耐火性・熱量性を向上さすためにアルミニウム源として、融点2,050℃、沸点3000℃の特性を持ち図11で示す、酸化アルミナ(Al2O3)やカオリナイト(Al2O3・2SiO2・2H2O)、ハロサイト(Al2O3・2SiO2・4H2O)を主成分とする、酸化アルミナ(Al2O3)鉱物を選択して化合し、人工的に高耐火性・高熱量化を向上させることを特徴とする超軽量の磁器製造のため、図11の実施例で示す超軽量磁器製造する配合土を調合することができた。
【0014】
本発明は、実施例と比較例として図11を表すが又、第三の課題としてクリストバライト現象や冷め割れ焼成物の変形などの不具合の原因は、シリカ源に対しアルミニウム源不足から生じる現象であるので、本発明は酸化アルミナ(Al2O3)を添加して図11が示すとおり、該酸化アルミナを25〜30重量%を上限に加増して化合することで解決した。
【0015】
実施例と比較例として図11を表すが第四の課題解決手段として、弱性の溶融結晶力の性質を持つ、微粉小球状中空発泡ガラス球体であるタイセツバルーンの溶融結晶力を強化するために、図6・7で示した天然カリ長石の鉱物を選択し、可塑性原土と図1〜4で示す該タイセツバルーンの溶融・結合・結晶の融合力を高め、その他の添加物原料や骨材と相互の融合力を向上させて、焼成磁器の焼成強度を強化することを特徴とする当該の図11が示した、超軽量配合土を調合して濃度40〜50%範囲の水で溶いた泥漿液坏土を石膏鋳型に圧力鋳込みし、当該の超軽量磁器製造することができる。
【0016】
したがって、実施例と比較例としての図11のとおり、短時間の簡易工程における無機中空体タイセツバルーンを効率よく混練し、この泥漿坏土を溶解・融合・焼結さすには長石という融合化促進剤を添加して撹拌し、均質に混練する泥漿坏土製造システムを実用化開発する必要があった。図11が示すとおり総合的な配合土を調合することで、当該の超軽量磁器の製造方法を完成させた。
【0017】
第五の課題解決手段として、図11で示している磁器粘土に添加する無機中空体タイセツバルーンと必要な天然原料などと化合して超軽量磁器製造の超軽量磁器泥漿坏土を生成する技法は、これら化合物をスラリー状の泥漿にして、真空土錬機などで化合物全体を常温・常圧状態で撹拌して均質・微細によく混練する泥漿鋳込み技術を採用した、実用化方式の特徴で当該の超軽量磁器を自由なデザインの成型体にして製造することができる。
【0018】
自然界において粘土鉱物は、カオリナイト質粘土が主体であり、含有アルミニウムケイ酸塩鉱風化作用が繰り返し、酸性熱水による熱水変質作用で溶解・溶脱作用・海底風化作用の影響を長期間うけて生成すると一般に考えられている。しかし実用的な人工的製造方法としては短期間の簡易工程において、前述にある方法でそれら化合物同士を均一・均質に良く撹拌・混練技法する泥漿鋳込み法を用いる必要がある。
【発明の効果】
【0019】
更に、本発明は火山岩分類の流紋岩を微粉砕した中空発泡ガラス球体の無機中空体タイセツバルーンを有効な軽量磁器製造のための軽量化材として長期に亘り信頼できる安定原料として、人工的に超軽量の磁器粘土へ効率よく簡易に変換することが可能であることを特徴とすること。又、該タイセツバルーンの人工的、超軽量磁器粘土への変換において、アルミニウム源の他に少量の融合・熔融促進剤の結晶化促進剤を添加してスラリー状の泥漿として、常温、常圧条件で撹拌し均質によく混練した泥漿鋳込み技法を採用することで、常温での超軽量磁器成型体の製造が可能である。
【0020】
本発明は重いとされた磁器の超軽量化を具体的に達成すると共に、該軽量化材タイセツバルーン配合の実施は火山岩分類の流紋岩を微粉砕した中空発泡ガラス球体で無機中空体で4ミクロン以下無数の多孔質が繋がって図10で示す超軽量磁器をなすもので、同時に必要な耐火性向上剤・融合促進剤・結晶促進剤・骨材などを各添加・化合することの条件を満たせば、磁器重量を著しく減量することに繋がるものである。この技術の発明は、磁器の消費量を大幅に拡大する実用化システムを確立をさせることが可能であり、陶磁器業界の背景にある難解な磁器軽量化問題は緩和される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図2で示した無機中空体タイセツバルーンの平均粒径は12.00μm〜75μm範囲であるが、本件特許ではKを採用して、28μmの粒度分布タイセツバルーンの採用とした。無機中空体タイセツバルーンに含有するシリカとアルミナの重量比(Al2O3:SiO2)は約13.8重量部:76.2重量部又、該無機中空体タイセツバルーンは粘性や可塑性は全く無く、極めて成型性に乏しい。したがって、磁器土と蛙目粘土の配合を合計で57重量%に増やし、高可塑性にすることで解決した。又、該泥漿坏土のアルミナ源不足は酸化アルミナ(Al2O3)を25〜30重量%の範囲で化合することで解決した。
【0022】
本件技術2の実施例とする該無機中空体タイセツバルーンの配合比調合について、磁器粘土の可塑性・成形性を求めるため磁器粘土40重量%の他、蛙目粘土(図8)を最大で16.5重量%を化合することで石膏鋳型から成型体が脱型するための粘土流動化作用を促すことも解決させた。
【0023】
その他技術3の実施例とする図11で示す配合原料の内、該タイセツバルーンと骨灰・顔料・酸化アルミナ(Al2O3)・磁器土・蛙目粘土の各必須原料などを焼成融合さすために図4・5で示すカリ長石の特性を採用して、図11の示す各原料が溶融して強く接着することが確認できた。
【0024】
技術4実施について図11で示す図3の骨灰は、磁器土本来の景観性を更に高めるためにボンチャイナで採用されている骨灰を図11記載の3.5重量%配合した。
【0025】
その他技術5実施の図11で示す顔料について、白色顔料とした。このことは該タイセツバルーンやその他配合原料に含まれている酸化第二鉄(Fe2O3)を微量に含む該磁器成型物を1300℃で還元焼成する時に発生する、赤色を少しでも抑える効果を求めるため配合した。
【実施例】
【0026】
本発明については、一実施例を添付図を参照として図11のとおりに説明する。
【産業上の利用可能性】
【0027】
当該の本発明は超軽量磁器を大量生産することが可能であり、実用化されると安価なコストで各磁器メーカーが現行設備で超軽量磁器を生産販売することができる。又建設用の磁器タイルの軽量化、学校関係・介護施設の給食用食器トレイ・介護用食器、世界の航空会社の機内磁器食器の軽量化に伴う航空機燃費の向上による二酸化炭素CO2発生による大気汚染の大幅削減など、その効果の公益性は広範囲に及ぶと推認される。
【0028】
および、本発明が難解な磁器の超軽量化問題を解決し、火山から発生する火山岩分類の流紋岩に含まれる微粉小球状中空発泡ガラス球体をタイセツバルーンに精製し軽量骨材の磁器減量化の循環資源として利用し実用化することは、環境破壊の防止に役立ち、重いとされてきた磁器の超軽量化につながる。又、原料供給の安定化と鋳型泥漿鋳込み製造システムによる超軽量磁器の新しい製造方法を構築することになる。
【図面の簡単な説明】
【0001】
【図1】タイセツバルーンの化学成分表 珪酸(SiO2)Al2O3 牛骨を仮焼して作られたリン酸カルシュウムを主成分としたボーンチャイナの代表分析値(%)を示す。
【図6】カリ長石顕微鏡写真 電子顕微鏡写真で実際の画像を示す。
【図7】カリ長石組成図 化学組成の代表分析値(%)を示す。
【図8】ガイロ目粘土解析図 磁器土内の蛙目粘土の解析を示す。
【図9】カリ長石解析図 サンプル3としてカリ長石の解析を示す。
【図10】軽量磁器断面の顕微鏡写真 本件特許磁器の4ミクロン以下の無機多孔質状態を示す。
【図11】当該軽量磁器製造する各原料配合の実施例と各配合比較を表す。本件特許磁器製造の使用原料の各配合比率を示す。
【図12】当該特許磁器と普通磁器の物性比較表−1 本件特許磁器と普通磁器の軽量率と嵩密度(g/cc)の比較を示す。
【図13】当該特許磁器と普通磁器の物性比較表−2 本件特許磁器と普通磁器の曲げ強度と衝撃強度の比較を示す。
【符号の説明】
【0002】
1 蛙目粘土は陶石粉末を繋ぐ、可塑性粘土
2 磁器土は可塑性磁器土製造の陶石・蛙目粘土の混合粘土
3 タイセツバルーンは本件特許の軽量化剤
4 酸化アルミナ(Al2O3)は耐火・熱量性を高めるアルミニウム源
5 カリ長石は磁器の融合焼結剤
6 骨灰の成分は牛骨で磁器景観性を高める
7 顔料とは焼成物の鉄分発色を抑える白色顔料
8 ベントナイトは粘土鉱物モンモリロナイトを主成分とした可塑性を高める粘土鉱物
その他
・石膏鋳型とは成型体を作り出す石膏の成型体
・泥漿とは配合土の溶解液
・A〜Gは各原料の配合比率を表す識別符号
・泥漿とは配合土の溶解液
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁器成型体一個当たりの磁器粘土の総体積を変えずにその重量を超軽量にするには、嵩密度(タップ)が0.20〜0.41範囲の火山岩分類の流紋岩にある微粉小球状中空発泡ガラス球体の軽量骨材(タイセツバルーン)を主体に配合した磁器坏土泥漿を石膏鋳型に鋳込み成型した成型物を完全乾燥し、4ミクロン以下の無機中空多孔質に還元焼成して造ることを最大の特徴とする超軽量磁器の泥奬鋳込み製造方法。
【請求項2】
当該の磁器坏土泥漿に配合する軽量骨材タイセツバルーンの耐火性と熱量性を高めるために、25重量%〜30重量%の範囲の酸化アルミナ(Al2O3)で該タイセツバルーンを被覆コーティングすることを必要とする超軽量磁器の泥奬鋳込み製造方法。
【請求項3】
前2項の磁器配合土にカリ長石(KAlSi3O8)を配合し焼成融合を高めて焼結強度を高めることを特徴とする超軽量磁器の泥奬鋳込み製造方法。
【請求項4】
更に前2項の磁器配合土に骨灰を配合し更に焼成融合を高めて焼結強度と磁器表面の景観を高めることを特徴とする超軽量磁器の泥奬鋳込み製造方法。
【請求項5】
前2・3・4請求項の磁器配合土にベントナイト0〜1重量%を加え、更に加えた水で溶いた泥漿液坏土を石膏鋳型に鋳込み成型することを特徴とする超軽量磁器の泥奬鋳込み製造方法。
【請求項6】
前請求項1〜5で得られた成型物の乾燥体を1300℃の無機中空多孔質に還元焼成をして製造することを特徴とする超軽量磁器の泥奬鋳込み製造方法。
【請求項7】
前請求項にあるこの超軽量磁器配合土から焼成された焼成物の中空体多孔質の超軽量磁器配合土は、該タイセツバルーンの用途ごとの配合比率別にして、みかけ比重が1.6〜2.0の範囲で給水率は1.0%未満の低い給水性を持ち、曲げ破壊加重強度1960N以上と曲げ強度((MPa)は135の各高強度を有すことを特徴とする前記請求項1〜6記載の超軽量磁器の泥奬鋳込み製造方法。
【請求項1】
磁器成型体一個当たりの磁器粘土の総体積を変えずにその重量を超軽量にするには、嵩密度(タップ)が0.20〜0.41範囲の火山岩分類の流紋岩にある微粉小球状中空発泡ガラス球体の軽量骨材(タイセツバルーン)を主体に配合した磁器坏土泥漿を石膏鋳型に鋳込み成型した成型物を完全乾燥し、4ミクロン以下の無機中空多孔質に還元焼成して造ることを最大の特徴とする超軽量磁器の泥奬鋳込み製造方法。
【請求項2】
当該の磁器坏土泥漿に配合する軽量骨材タイセツバルーンの耐火性と熱量性を高めるために、25重量%〜30重量%の範囲の酸化アルミナ(Al2O3)で該タイセツバルーンを被覆コーティングすることを必要とする超軽量磁器の泥奬鋳込み製造方法。
【請求項3】
前2項の磁器配合土にカリ長石(KAlSi3O8)を配合し焼成融合を高めて焼結強度を高めることを特徴とする超軽量磁器の泥奬鋳込み製造方法。
【請求項4】
更に前2項の磁器配合土に骨灰を配合し更に焼成融合を高めて焼結強度と磁器表面の景観を高めることを特徴とする超軽量磁器の泥奬鋳込み製造方法。
【請求項5】
前2・3・4請求項の磁器配合土にベントナイト0〜1重量%を加え、更に加えた水で溶いた泥漿液坏土を石膏鋳型に鋳込み成型することを特徴とする超軽量磁器の泥奬鋳込み製造方法。
【請求項6】
前請求項1〜5で得られた成型物の乾燥体を1300℃の無機中空多孔質に還元焼成をして製造することを特徴とする超軽量磁器の泥奬鋳込み製造方法。
【請求項7】
前請求項にあるこの超軽量磁器配合土から焼成された焼成物の中空体多孔質の超軽量磁器配合土は、該タイセツバルーンの用途ごとの配合比率別にして、みかけ比重が1.6〜2.0の範囲で給水率は1.0%未満の低い給水性を持ち、曲げ破壊加重強度1960N以上と曲げ強度((MPa)は135の各高強度を有すことを特徴とする前記請求項1〜6記載の超軽量磁器の泥奬鋳込み製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−184153(P2012−184153A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−68783(P2011−68783)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(506035267)日本メリオン株式会社 (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(506035267)日本メリオン株式会社 (4)
【Fターム(参考)】
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