説明

注出容器

【課題】内容物が注出口から不用意に注出されるのを防ぐ。
【解決手段】内容物Wが収容されるとともに内圧の減少によりしぼみ変形する可撓性に富む内容器11、および内容器11が内装されるとともに弾性変形可能な外容器12を備える容器本体13と、容器本体13の口部14に装着されるとともに注出口15が形成された注出キャップ部材16と、を備える注出容器1であって、注出キャップ部材16には、外部と吸気孔17bとを連通する連通孔30が形成されるとともに、この注出容器1の正立姿勢時に連通孔30を開放して外部と吸気孔17bとを連通し、かつ注出口15を下方に向けた注出容器1の注出姿勢時に自重により移動して連通孔30を閉塞し外部と吸気孔17bとの連通を遮断する空気弁31が備えられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注出容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば下記特許文献1に示されるように、内容物が収容されるとともに内圧の減少に伴いしぼみ変形する可撓性に富む内容器、および該内容器が内装されるとともに弾性変形可能な外容器を備える容器本体と、該容器本体の口部に装着されるとともに注出口が形成された注出キャップ部材と、を備える注出容器が知られている。
外容器には、内容器との間に外気が吸入される吸気孔が形成され、注出キャップ部材は、内容器内への内容物の逆流および外気の流入を阻止しつつ、内容器の内圧変動により作動して注出口と内容器内との連通、およびその遮断を切り替える第1逆止弁と、前記吸気孔から空気を流出させずに該吸気孔を開閉する第2逆止弁と、を備えている。
この注出容器においては、容器本体を径方向の内側に向けて押圧し内容器の内圧を上昇させると、第1逆止弁が開いて注出口と内容器内とが連通され、内容器内の内容物が注出口から外部に注出される。
そして、前述の押圧を解除すると、第1逆止弁が閉じて注出口と内容器内との連通が遮断され、内容器は減容変形したまま外容器が復元変形しようとする。この際、内容器と外容器との間に発生した負圧により第2逆止弁が開き、吸気孔から内容器と外容器との間に外気が吸入される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−59131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが前記従来の注出容器では、吸気孔から空気を流出させずに該吸気孔を開閉する第2逆止弁を備えているので、例えばこの注出容器を把持したときに内容器の内圧が上昇して第1逆止弁が開くことで、内容物が注出口から不用意に注出されるおそれがあった。
なおこの問題は、環境問題等に配慮して容器本体を軽量(薄肉)にした場合に特に顕在化するおそれがある。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、注出容器を把持したときに内容物が注出口から不用意に注出されるのを防ぐことができる注出容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の注出容器は、内容物が収容されるとともに内圧の減少によりしぼみ変形する可撓性に富む内容器、および該内容器が内装されるとともに弾性変形可能な外容器を備える容器本体と、該容器本体の口部に装着されるとともに注出口が形成された注出キャップ部材と、を備え、前記外容器には、内容器との間に外気が吸入される吸気孔が形成され、前記注出キャップ部材は、前記内容器内への内容物の逆流および外気の流入を阻止しつつ、該内容器の内圧変動により作動して前記注出口と内容器内との連通、およびその遮断を切り替える逆止弁を備える注出容器であって、前記注出キャップ部材には、外部と前記吸気孔とを連通する連通孔が形成されるとともに、この注出容器の正立姿勢時に前記連通孔を開放して外部と前記吸気孔とを連通し、かつ前記注出口を下方に向けた該注出容器の注出姿勢時に自重により移動して前記連通孔を閉塞し外部と前記吸気孔との連通を遮断する空気弁が備えられていることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、注出容器を前述の注出姿勢にすると、空気弁が自重により移動して連通孔を閉塞することにより、吸気孔と外部との連通が遮断される。この状態で、容器本体を径方向の内側に向けて押圧すると、内容器の内圧が上昇し、逆止弁が開放されて注出口と内容器内とが連通され、内容器内の内容物が注出口から外部に注出される。またこの際に、外容器と内容器との間の空間に空気が導入されている場合には、容器本体を径方向の内側に向けて押圧すると、前記空間の内圧も上昇してこの内圧が吸気孔を通して空気弁に作用するため、該空気弁が前記連通孔の開口周縁部に圧接して該連通孔が大きな密閉力で閉塞される。
そして、前述の押圧を解除すると、逆止弁が閉じて注出口と内容器内との連通が遮断され、内容器は減容変形したまま外容器が復元変形しようとする。この際、内容器と外容器との間に発生した負圧が吸気孔を通して空気弁に作用することにより、この空気弁が移動させられ連通孔が開放される。これにより、連通孔を通して外部と吸気孔とが連通することで、連通孔を通して導入された外気が吸気孔から内容器と外容器との間に吸入される。
一方、注出容器を正立姿勢にすると、空気弁が連通孔を開放する位置に位置して、外部と吸気孔とが連通するので、この状態で容器本体を把持する等して外容器を径方向の内側に押し込んでも、内容器と外容器との間の空気が、吸気孔および連通孔を通して外部に至ることで、内容器の内圧上昇を抑えることが可能になり、内容物が注出口から不用意に注出されるのを防ぐことができる。
【0008】
ここで、前記注出キャップ部材には、前記空気弁が容器軸方向に移動自在に内装されるとともに上端が前記連通孔とされた収納室が形成され、該収納室には、この注出容器の正立姿勢時に前記連通孔と吸気孔とを連通させた状態で前記空気弁が着座する弁座が配設されてもよい。
【0009】
この場合、前述の作用効果が確実に奏功される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、注出容器を把持したときに内容物が注出口から不用意に注出されるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る一実施形態として示した正立姿勢にある注出容器の要部縦断面図である。
【図2】本発明に係る一実施形態として示した注出姿勢にある注出容器の要部縦断面図である。
【図3】本発明に係る他の実施形態として示した注出姿勢にある注出容器の要部縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態に係る注出容器1は、図1および図2に示されるように、内容物Wが収容されるとともに内圧の減少によりしぼみ変形する可撓性に富む内容器11、および内容器11が内装されるとともに弾性変形可能な外容器12を備える容器本体13と、容器本体13の口部14に装着されるとともに注出口15が形成された注出キャップ部材16と、を備えている。
図示の例では、容器本体13は有底筒状に形成され、注出キャップ部材16は有頂筒状に形成され、これら13、16が共通軸と同軸に配置されている。
以下、この共通軸を容器軸Oといい、容器軸O方向に沿って注出キャップ部材16側を上側、容器本体13の底部側を下側といい、また容器軸Oに直交する方向を径方向といい、さらに容器軸Oを中心に周回する方向を周方向という。
【0013】
図示の例では、容器本体13は、内容器11が、外容器12の内面におけるほぼ全域にわたって剥離可能に積層されたいわゆるデラミボトルとなっている。
容器本体13の口部14は、上側に位置する上筒部17と、下側に位置し上筒部17よりも大径に形成された下筒部18と、を備える二段筒状に形成されている。
上筒部17のうち、外容器12で構成された部分(以下、外上筒部という)12aの外周面に雄ねじ部17aが形成されている。また、外上筒部12aにおいて、雄ねじ部17aより下側に位置する部分には、内容器11との間に外気が吸入される吸気孔17bが形成されている。
【0014】
なお、外上筒部12aの内周面は平滑な円筒面とされ、この内周面に、上筒部17のうち、内容器11で構成された部分(以下、内上筒部という)11aが積層されている。また、内上筒部11aの上端部は、径方向の外側に折返されて外上筒部12aの上端開口縁上に配置されている。
容器本体13は、例えば、共押出し成形した二層構造のパリソンをブロー成形することにより成形され、外容器12はポリエチレン樹脂製とされるとともに、内容器11はポリエチレン樹脂に対して相溶性のないポリアミド系の合成樹脂製とされている。
【0015】
注出キャップ部材16は、容器本体13の口部14に螺着されたキャップ本体19と、内容器11内への内容物Wの逆流および外気の流入を阻止しつつ、内容器11の内圧変動により作動して注出口15と内容器11内との連通、およびその遮断を切り替える逆止弁20と、を備えている。
【0016】
キャップ本体19は、天壁部19aおよび周壁部19bを備える有頂筒状に形成され、天壁部19aから上方に向けて注出筒19cが立設されている。この注出筒19cの上端開口が前記注出口15とされ、下端開口はキャップ本体19内に開口している。図示の例では、注出筒19cは容器軸Oと同軸に配置されている。また、周壁部19bの内周面には、容器本体13の雄ねじ部17aに螺合する雌ねじ部19dが形成されている。さらに、周壁部19bの下端部内に、容器本体13の口部14の下筒部18が気密状態で嵌合されている。これにより、吸気孔17bが、キャップ本体19の周壁部19bの下側からこの注出容器1の外部と連通することが防止されている。
【0017】
さらにこのキャップ本体19には、注出口15を開閉する蓋体23がヒンジ部22を介して連結されている。また、天壁部19aには、容器軸Oと同軸に下方に向けて注出筒19cより大径の筒体19eが突設されている。
なお、蓋体23は有頂筒状に形成され、その天壁部に下方に向けて二重筒状の栓体23aが突設されており、その内筒がキャップ本体19の注出筒19c内に離脱自在に嵌合され、かつ外筒が注出筒19cに離脱自在に外嵌されている。
【0018】
逆止弁20は、容器本体13の上端開口縁上に配置されるとともに、内容器11内に連通する接続孔24が形成された基板部材25と、基板部材25上に配置されて接続孔24を開閉する弁本体26と、を備えている。図示の例では、逆止弁20は、キャップ本体19内に配設されている。
【0019】
基板部材25は、容器軸Oと同軸に配設されるとともに、接続孔24も容器軸Oと同軸に配置されている。また、基板部材25において接続孔24より径方向の外側に位置する部分には、容器軸Oと同軸に配置されてキャップ本体19の筒体19eの下端縁に突き合わされた突合せ筒部34が突設されている。また、基板部材25の外周縁部には、キャップ本体19の周壁部19b内において、容器本体13よりも上方に位置する部分に嵌合されるとともに、径方向に貫通し、かつ下方に向けて開口する空気接続孔27が周方向に間隔をあけて複数形成された嵌合筒部28が上方に向けて突設されている。この空気接続孔27は、容器本体13の口部14とキャップ本体19の周壁部19bとの間を通して吸気孔17bと連通している。
【0020】
弁本体26は、キャップ本体19の筒体19e内、および基板部材25の突合せ筒部34内に嵌合された嵌合筒35と、嵌合筒35にヒンジ部29aを介して連結されてこの嵌合筒35内と基板部材25の接続孔24とを連通、遮断する板状の開閉弁29と、を備えている。嵌合筒35の内径は、接続孔24の内径より大きくなっている。嵌合筒35内は注出口15と連通している。開閉弁29の外周縁部は、基板部材25の上面において、突合せ筒部34と接続孔24との間に位置する部分に配置されている。これにより、開閉弁29が、下方に向けてヒンジ部29a回りに回動して接続孔24内に進入するのを防止している。
【0021】
そして本実施形態では、注出キャップ部材16に、この注出容器1の外部と吸気孔17bとを連通する連通孔30が形成されている。図示の例では、連通孔30は、注出キャップ部材16のキャップ本体19の天壁部19aにおいて、筒体19eより径方向の外側に位置する部分に形成されている。
また、注出キャップ部材16には、注出容器1の正立姿勢時に連通孔30を開放して外部と吸気孔17bとを連通し、かつ注出口15を下方に向けた注出容器1の注出姿勢時に自重により移動して連通孔30を閉塞し外部と吸気孔17bとの連通を遮断する空気弁31が備えられている。
【0022】
ここで本実施形態では、注出キャップ部材16のキャップ本体19内に、空気弁31が容器軸O方向に移動自在に内装されるとともに上端が連通孔30とされた収納室32が配設されている。図示の例では、キャップ本体19の天壁部19aにおける連通孔30の開口周縁部に、周方向に間隔をあけて配置された一対の壁体が下方に向けて突設されていて、収納室32は、キャップ本体19の周壁部19bの上端部の内周面と、筒体19eの外周面と、の間の環状空間において、前記一対の壁体により周方向に区切られた部分のうち周長が短い部分となっている。これにより、収納室32を画成する内面は、キャップ本体19における周壁部19bの上端部の内周面、筒体19eの外周面、および前記一対の壁体において周方向で互いに対向する表面となっている。また収納室32は、容器軸O方向に延びる平面視円形状の孔となっている。さらに、収納室32は、逆止弁20の基板部材25における突合せ筒部34と嵌合筒部28との間を通して空気接続孔27と連通している。
【0023】
さらに本実施形態では、収納室32に、この注出容器1の正立姿勢時に連通孔30と吸気孔17bとを連通させた状態で空気弁31が着座する弁座33が配設されている。図示の例では、空気弁31は球体とされ、弁座33は、収納室32の内面に、この収納室32の周方向に間隔をあけて配設された複数の突起により構成されている。そして、注出容器1の正立姿勢時に、連通孔30と空気接続孔27とが、弁座33における前記突起同士の間の隙間を通して連通した状態で、空気弁31が前記複数の突起上に離間自在に配置される。これにより、注出容器1の正立姿勢時には、吸気孔17bが、容器本体13の口部14とキャップ本体19の周壁部19bとの間、空気接続孔27、収納室32および連通孔30を通して外部と連通している。また、空気弁31は、収納室32に遊嵌されており、空気弁31の自重により弁座33と連通孔30との間を移動可能となっている。
【0024】
次に、この注出容器1の作用について説明する。
【0025】
まず、注出容器1を、図2に示されるように、注出口15が下方に向くような注出姿勢にすると、空気弁31が自重により下降して連通孔30を閉塞することにより、吸気孔17bと外部との連通が遮断される。この状態で、容器本体13を径方向の内側に向けて押圧すると、内容器11および外容器12が減容変形して内容器11の内圧が上昇し、逆止弁20の弁本体26の開閉弁29がヒンジ部29a回りに上方に向けて回動して基板部材25の接続孔24が開放される。これにより、接続孔24を通して、内容器11内と注出口15とが連通され、内容器11内の内容物Wが注出口15から外部に注出される。
またこの際に、内容器11と外容器12との間の空間に空気が導入されている場合には、容器本体13を径方向の内側に向けて押圧すると、前記空間の内圧も上昇してこの内圧が吸気孔17b、容器本体13の口部14とキャップ本体19の周壁部19bとの間、空気接続孔27および収納室32を通して空気弁31に作用するため、該空気弁31が収納室32の内面のうち連通孔30の開口周縁部に圧接する。これにより、連通孔30が大きな密閉力で閉塞される。したがって、注出姿勢にある注出容器1では、内容器11と外容器12との間の空間に空気が導入されている場合に、容器本体13を径方向の内側に向けて押圧すると、内容器11の内圧が即座に高められる。
【0026】
そして、前述の押圧を解除すると、逆止弁20の弁本体26の開閉弁29が、ヒンジ部29aの復元変形によってヒンジ部29a回りに下方に向けて回動して基板部材25の接続孔24を上方から閉塞し、注出口15と内容器11内との連通が遮断されるとともに、内容器11は減容変形したまま外容器12が復元変形しようとする。
この際、内容器11と外容器12との間に発生した負圧が、吸気孔17b、容器本体13の口部14とキャップ本体19の周壁部19bとの間、および空気接続孔27を通して収納室32内の空気弁31に作用することにより、この空気弁31が上方に吸上げられて連通孔30から離間し連通孔30が開放される。これにより、外気が、連通孔30、収納室32、空気接続孔27、容器本体13の口部14とキャップ本体19の周壁部19bとの間、および吸気孔17bを通して内容器11と外容器12との間に吸入される。
【0027】
一方、注出容器1を正立姿勢にすると、連通孔30と吸気孔17bとを連通させた状態で空気弁31が弁座32に着座しているので、この状態で容器本体13を把持する等して外容器12を径方向の内方に押し込んでも、内容器11と外容器12との間の空気が、吸気孔17b、容器本体13の口部14とキャップ本体19の周壁部19bとの間、空気接続孔27、収納室32および連通孔30を通して外部に至ることで、内容器11の内圧の上昇を抑えることが可能になり、内容物Wが注出口15から不用意に注出されるのを防ぐことができる。
【0028】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0029】
例えば、前記実施形態では、容器本体13として、内容器11が外容器12の内面におけるほぼ全域にわたって剥離可能に積層されたいわゆるデラミボトルを示したが、これに代えて、外容器内に内容器が挿入されてなり、内容物の注出に伴い、外容器と内容器との間に外気が導入されて、内容器がしぼみ変形する容器本体を採用してもよい。
また、逆止弁20の構成は、例えばキャップ本体19の外側に配設する等、前記実施形態に限らず適宜変更してもよい。
さらに、前記実施形態では、容器本体13の口部14の上筒部17に雄ねじ部17aを形成し、かつキャップ本体19の周壁部19bに雌ねじ部19dを形成し、容器本体13の口部14に注出キャップ部材16のキャップ本体19を螺着したが、これに代えて例えば、図3に示されるように、容器本体13の口部14に雄ねじ部17aを形成せずに下筒部18の外周面に係合凹部18aを形成し、かつキャップ本体19の周壁部19bに雌ねじ部19dを形成せずに該周壁部19bの下端部の内周面に係合凹部18aに係合する係合凸部19fを形成し、容器本体13の口部14に注出キャップ部材16のキャップ本体19をアンダーカット嵌合した注出容器2を採用してもよい。なお、係合凹部18aおよび係合凸部19fは、全周にわたって延設してもよいし、断続的に点在させてもよい。
【0030】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0031】
注出容器を把持したときに内容物が注出口から不用意に注出されるのを防ぐことができる。
【符号の説明】
【0032】
1、2 注出容器
11 内容器
12 外容器
13 容器本体
14 口部
15 注出口
16 注出キャップ部材
17b 吸気孔
20 逆止弁
30 連通孔
31 空気弁
32 収納室
33 弁座
O 容器軸
W 内容物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物が収容されるとともに内圧の減少によりしぼみ変形する可撓性に富む内容器、および該内容器が内装されるとともに弾性変形可能な外容器を備える容器本体と、
該容器本体の口部に装着されるとともに注出口が形成された注出キャップ部材と、
を備え、
前記外容器には、内容器との間に外気が吸入される吸気孔が形成され、
前記注出キャップ部材は、前記内容器内への内容物の逆流および外気の流入を阻止しつつ、該内容器の内圧変動により作動して前記注出口と内容器内との連通、およびその遮断を切り替える逆止弁を備える注出容器であって、
前記注出キャップ部材には、外部と前記吸気孔とを連通する連通孔が形成されるとともに、この注出容器の正立姿勢時に前記連通孔を開放して外部と前記吸気孔とを連通し、かつ前記注出口を下方に向けた該注出容器の注出姿勢時に自重により移動して前記連通孔を閉塞し外部と前記吸気孔との連通を遮断する空気弁が備えられていることを特徴とする注出容器。
【請求項2】
請求項1記載の注出容器であって、
前記注出キャップ部材には、前記空気弁が容器軸方向に移動自在に内装されるとともに上端が前記連通孔とされた収納室が形成され、該収納室には、この注出容器の正立姿勢時に前記連通孔と吸気孔とを連通させた状態で前記空気弁が着座する弁座が配設されていることを特徴とする注出容器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2011−230840(P2011−230840A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−105690(P2010−105690)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】