洗浄および除氷のための装置および方法
ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリは、液体加熱アセンブリと、加熱液体をウインドシールド上に噴射すべく作動する加熱液体噴射アセンブリとを含み、液体加熱アセンブリは、液体加熱チャンバと、液体加熱チャンバ内に配設された少なくとも一個の加熱要素と、少なくとも一個の加熱要素と熱伝導接触する少なくとも一個の熱放散器とを含み、少なくとも一個の熱放散器は、少なくとも一本の液体流チャネルを少なくとも部分的に画成すると共に、少なくとも一本の液体流チャネルを通り流れる液体に対して少なくとも一個の加熱要素から熱を伝達するように働く。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対する参照
2004年2月12日に出願されると共に“低温除氷のための装置および方法(Apparatus and Method for Low Temperature De-Icing)”と称された米国仮出願第60/544,438号および2005年1月6日に出願されると共に“低温除氷のための装置および方法”と称された米国仮出願第60/642,233号に対して参照が為されると共に、それらの開示内容は言及したことにより本明細書中に援用され且つ37CFR 1.78(a)(4)および(5)(i)に従い優先権が主張される。
【0002】
同様に、本出願人により2003年10月21日に出願された同時係属のPCT出願第PCT/IL03/00854号に対しても参照が為され、その開示内容は言及したことにより本明細書中に援用される。
【背景技術】
【0003】
以下の公報は、現在の技術状況を表すと確信される:
米国特許第6,199,587号、第6,164,587号、第5,988,529号、第5,947,348号、第5,927,608号、第5,509,606号、第5,383,247号、第5,354,965号、第5,254,083号、第5,118,040号、第5,012,977号、第4,106,508号、第4,090,668号、および、第3,979,068号。
公開されたPCT公報:WO 02/092237号、WO 00/27540号、WO 98/58826号。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、移動体要素を洗浄もしくは除氷する優れた装置および方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
故に、本発明の好適実施例に依れば、液体加熱アセンブリと、加熱液体をウインドシールド上に噴射すべく作動する加熱液体噴射アセンブリとを含み、前記液体加熱アセンブリは、液体加熱チャンバと、前記液体加熱チャンバ内に配設された少なくとも一個の加熱要素と、前記少なくとも一個の加熱要素と熱伝導接触する少なくとも一個の熱放散器であって、該少なくとも一個の熱放散器は少なくとも一本の液体流チャネルを少なくとも部分的に画成すると共に、前記少なくとも一本の液体流チャネルを通り流れる液体に対して前記少なくとも一個の加熱要素から熱を伝達するように働く少なくとも一個の熱放散器とを含む、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリが提供される。
【0006】
本発明の別の好適実施例に依れば、液体加熱アセンブリと、加熱液体をウインドシールド上に噴射すべく作動する加熱液体噴射アセンブリとを含み、前記液体加熱アセンブリは、液体加熱チャンバと、前記液体加熱チャンバ内に配設された少なくとも一個の加熱要素と、前記少なくとも一個の加熱要素に接続された電力供給接続部であって、該電力供給接続部は、前記液体加熱チャンバと熱伝導接触する溶融可能な導体部分を含むと共に、前記液体加熱チャンバ内の液体が所定温度より高く加熱されたことに応じて溶融することにより前記少なくとも一個の加熱要素に対する電力の供給を中断するように作動する電力供給接続部とを含む、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリも提供される。
【0007】
本発明の更に別の好適実施例に依れば、液体加熱アセンブリと、前記液体加熱アセンブリにより加熱された液体の温度を検知するように作動する液体温度センサと、前記加熱液体をウインドシールド上に噴射すべく作動する加熱液体噴射アセンブリと、前記液体温度センサにより検知された前記温度に従い前記噴射アセンブリの動作を制御すべく働くコントローラであって、該コントローラは、前記液体温度が第1温度であるときに開始し且つ前記液体温度が前記第1温度より低い第2温度であるときに終結する少なくとも一回の第1噴射期間と、前記液体温度が前記第2温度より低い第3温度であるときに終結する少なくとも一回の第2噴射期間とを提供するコントローラとを含む、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリが更に提供される。
【0008】
好適には、前記ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリは、前記液体加熱アセンブリの外側の周囲温度を検知するように作動する温度センサを更に含む。さらに、前記第3温度は前記周囲温度に基づいて前記コントローラにより決定される。
【0009】
さらに、前記コントローラは、前記第2温度が所定時間内に達成されなければ前記少なくとも一回の第1噴射期間を終結するように作動する。さらにまたは代替的に、前記コントローラは、前記第3温度が所定時間内に達成されなければ前記少なくとも一回の第2噴射期間を終結するように作動する。
【0010】
好適には、前記少なくとも一回の第2噴射期間は前記液体温度が前記第1温度のときに始まる。
【0011】
さらに、前記液体加熱アセンブリは、前記少なくとも一個の加熱要素に接続された電力供給接続部であって、該電力供給接続部は、前記液体加熱チャンバと熱伝導接触する溶融可能な導体部分を含むと共に、前記液体加熱チャンバ内の液体が所定温度より高く加熱されたことに応じて溶融することにより前記少なくとも一個の加熱要素に対する電力の供給を中断するように作動する電力供給接続部を更に含む。
【0012】
好適には、前記ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリは、前記少なくとも一個の加熱要素と熱伝導接触する少なくとも一個の熱放散器であって、該少なくとも一個の熱放散器は少なくとも一本の液体流チャネルを少なくとも部分的に画成すると共に、前記少なくとも一本の液体流チャネルを通り流れる液体に対して前記少なくとも一個の加熱要素から熱を伝達するように働く少なくとも一個の熱放散器を更に含む。
【0013】
好適には、前記ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリは、前記液体加熱アセンブリにより加熱された液体の温度を検知するように作動する液体温度センサを更に含む。好適には、前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバ内の前記液体の加熱の均一性を増進するように構成され且つ作用することから、前記液体温度センサにより検知される前記温度は前記液体加熱チャンバ内における前記液体の温度をほぼ代表する。
【0014】
さらにまたは代替的に、前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバの少なくとも一つの寸法に沿って非同一形状であるように構成される。好適には、前記少なくとも一個の熱放散器は、鉛直に整列されることが意図された縦軸線に沿って延在するように構成されると共に該縦軸線に沿って非同一形状とされることで、前記縦軸線に沿う前記液体の加熱の均一性を増進する。
【0015】
好適には、前記少なくとも一個の熱放散器は前記少なくとも一本の液体流チャネルと連通する少なくとも一個の開孔を含む。
【0016】
好適には、前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバ内に配置されて少なくとも一つの流体流間隙を画成する。さらに、前記少なくとも一つの流体流間隙は前記液体加熱チャンバ内において複数の方向に流体流を引き起こす。さらにまたは代替的に、前記少なくとも一個の熱放散器は縦軸線に沿って延在するように構成され、且つ、複数の方向における前記流体流は前記縦軸線に沿う縦の両方向の流体流を含む。好適には、複数の方向における前記流体流は前記液体加熱チャンバ内における前記液体の温度の均一性を増進する。
【0017】
本発明の更なる別の好適実施例に依れば、液体加熱アセンブリと、加熱液体をウインドシールド上に噴射すべく作動する加熱液体噴射アセンブリとを含み、前記液体加熱アセンブリは、液体加熱チャンバと、前記液体加熱チャンバ内に配設された少なくとも一個の加熱要素と、前記液体加熱チャンバに連結された液体供給アセンブリであって、前記液体加熱チャンバ内への液体流を許容すると共に前記液体加熱チャンバからの逆流を妨げるように働くバルブと、前記逆流が前記バルブを迂回することを可能にするようにユーザが選択的に操作する少なくとも一本のバイパス管路とを含む液体供給アセンブリとを含む、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリが更に提供される。
【0018】
本発明の更に別の好適実施例に依れば、液体加熱チャンバと、該液体加熱チャンバ内に配設された少なくとも一個の加熱要素と、前記少なくとも一個の加熱要素と熱伝導接触すると共に少なくとも一本の液体流チャネルを少なくとも部分的に画成する少なくとも一個の熱放散器とを含む液体加熱アセンブリを配備する段階と、前記少なくとも一個の加熱要素を加熱する段階と、前記少なくとも一本の液体流チャネルを通り流れる液体に対して前記少なくとも一個の加熱要素から熱を伝達する段階と、前記液体加熱アセンブリにより加熱された前記液体をウインドシールド上に噴射する段階とを含む、ウインドシールド上に加熱液体を噴射する方法が更に提供される。
【0019】
本発明の更なる別の好適実施例に依れば、液体温度センサを含む液体加熱アセンブリを配備する段階と、前記液体温度センサにより第1噴射サイクル開始温度が検知されるまで前記液体加熱アセンブリ内の液体を加熱する段階と、前記液体温度センサにより前記第1噴射サイクル開始温度が検知されたときに少なくとも一回の第1噴射期間を開始する段階と、前記液体温度センサにより、前記第1噴射サイクル開始温度より低い第1噴射サイクル終了温度が検知されたときに前記第1噴射期間を終結する段階と、引き続き、前記液体温度センサにより第2噴射サイクル開始温度が検知されたときに、少なくとも一回の第2噴射期間を開始する段階と、前記液体温度センサにより、前記第1噴射サイクル終了温度より低い第2噴射サイクル終了温度が検知されたときに前記第2噴射期間を終結する段階とを含む、ウインドシールド上に加熱液体を噴射する方法が更に提供される。
【0020】
本発明は、図面を参照して行われる以下の詳細な説明から更に十分に理解かつ評価されよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
最初に、本発明の好適実施例に従い構成されて働くと共に自動車において使用されるに適した加熱液体放出システムの簡略断面図である図1を参照する。図1に見られる如く加熱液体放出システム100は好適には主要アセンブリ102を含み、該アセンブリは液体加熱を行うと共に電気および液体流の制御機能を含む。主要アセンブリ102は好適には、(不図示の)電気ケーブルを介して(不図示の)移動体バッテリに電気接続される。
【0022】
主要アセンブリ102は、(不図示の)液体流入管路および(不図示の)液体流出管路と連通する液体加熱チャンバ104を備える。前記液体流入管路は、(不図示の)移動体用ポンプを結合された(不図示の)移動体用液体リザーバから水、不凍液もしくはウインドシールド洗浄液などの液体を液体加熱チャンバ104に供給すべく働く。前記液体流出管路は、(不図示の)一個以上の噴射器に対して液体を供給すべく作用し、前記噴射器は以下の移動体箇所すなわち、移動体のフロント・ウインドシールド、移動体のバック・ウインドシールド、概略的に且つ特に移動体の外部ミラーに対して視認アクセスを提供する箇所における移動体のサイド・ウィンドウ、移動体のヘッドライト、移動体の尾灯、および、移動体の外部ミラーの一つ以上に配置され得る。
【0023】
本特許出願および各請求項に関して用いられる“移動体(vehicle)”という用語は、乗用車もしくはトラック、ならびに船舶もしくは飛行機などの、ウィンドウを有する任意の形式の走行移動体を指し得ることが理解されるであろう。
【0024】
主要アセンブリ102は好適には、ほぼ円形で円筒状の液体加熱チャンバ収容容積108を画成するハウジング106を含み、該容積108内には液体加熱チャンバ104が配置され、前記液体加熱チャンバ104の大部分に液体加熱アセンブリ110が配設される。ハウジング106はまた好適には、液体取入チャネル112と、液体吐出チャネル114と、加熱液体温度センサ116を収容する開孔とを画成し、それらの全ては液体加熱チャンバ収容容積108と連通している。
【0025】
次に、液体加熱アセンブリ110の構造の詳細を示す図2、図3Aおよび図3Bをさらに参照する。図2において見られる如く液体加熱アセンブリ110は好適には、液体加熱チャンバ104を画成する円形で円筒状の外側スリーブ120と、隔離用液体シール・リング126(図1)を保持すべく配置されたシール・リング保持ソケット124を画成する基部122とを備える。スリーブ120内には、参照符号130および132により表される複数の、好適には2つの加熱要素が配置される。
【0026】
本発明の好適実施例に依れば、少なくとも一個の熱放散器を含む熱放散器アセンブリ140は好適には加熱要素130および132を囲繞する。熱放散器アセンブリ140は熱放散器142および144を含み、前記熱放散器142および144は、夫々の液体流チャネル146および148を画成するとともに、好適には半田付けもしくは他の任意で適切な接続により加熱要素130および132に対して熱的かつ機械的に接続される。熱放散器アセンブリ140は、加熱要素130および132と、液体流チャネル146および148を流通する液体との間に効率的な熱伝達を提供する。熱放散器142および144は好適には、参照符号150、152および154で表される複数の側部開孔を含むことで、該熱放散器を通る液体の流通を促進する。
【0027】
液体流チャネル146および148が該チャネル内に含まれる液体の効率的な加熱を行うことが理解されるであろう。
【0028】
図2において更に見られる如く、外側スリーブ120は好適には、160、162および164と表される複数の開孔を含むことで、該スリーブを貫通する液体の流れを可能とする。開孔150、152および154および開孔160、162および164は、外側スリーブ120および熱放散器アセンブリ140を貫通する液体の流通を促進するために、任意の適切な個数、箇所および形状で配備されてよいことが理解される。その垂直軸心の両側に対し、本発明の好適実施例においては一対の開孔160、162および164の各々が配備される。
【0029】
開孔150、152および154ならびに開孔160、162および164は、液体加熱チャンバ104内に配置された流体の温度の均一性を高めるべく配置かつ寸法設定されることが理解される。
【0030】
液体加熱アセンブリ110は好適には、基部122に対する電力供給接続部165も含む。
【0031】
図1において更に見られる如く加熱液体放出システム100は、液体取入経路部分168と液体吐出経路部分170とを含む液体コネクタ・アセンブリ166も含んでいる。液体コネクタ・アセンブリ166は好適には差圧式バイパス経路部分172も画成する射出成形品要素から成り、該差圧式バイパス経路部分172は、スプリング負荷式一方向バルブ174により制御されると共に、液体取入経路部分168と液体吐出経路部分170の間の圧力差が、液体加熱チャンバ104を通る液体経路の閉塞の存在を示す所定のスレッショルド値、典型的には0.3〜0.5バール、に到達したときに、液体取入経路部分168から液体吐出経路部分170へと液体が流れることを許容する。
【0032】
液体加熱チャンバ104の上流において、液体取入経路部分168内にはバルブ176が配設される。バルブ176は好適にはボール177などの部分的シール要素を含み、該部分的シール要素は、圧力を受けた液体の液体加熱チャンバ収容容積108への供給は許容するが、部分的シール要素を通る逆流は比較的低速へと制限する。代替的に、ボール177を備えたバルブ176により提供される逆流よりも比較的に高速の逆流を許容するために、バルブ176のボール177を省略してもよい。
【0033】
移動体のリザーバからの液体は、液体取入経路部分168および液体取入チャネル112を通って液体加熱チャンバ収容容積108へと供給されると共に、好適には、スリーブ120内に形成された開孔160、162および164を介し、該スリーブ120により画成された液体加熱チャンバ104に進入する。
【0034】
液体は液体加熱チャンバ104内で加熱されると共に、液体レベルに依存して、該液体の温度または該液体の上側に位置する空気の温度は、好適にはドイツ、ミュンヘンのEPCOS AGコーポレート・コミュニケーションズ社から市販されているカタログ番号G560/50K/F2により特定されるセンサである温度センサ116により検知される。温度センサ116は好適にはプリント配線基板178上に取付けられ、該基板はハウジング106内に取付けられると共に液体加熱チャンバ収容容積108の外側に配置される。
【0035】
プリント配線基板178上には、主要アセンブリ102の操作のための制御回路部品であって特に温度センサ116および移動体バッテリに対して接続された制御回路部品も取付けられる。
【0036】
次に、液体加熱チャンバ104内の液体流の簡略図である図4Aおよび図4Bを参照する。
【0037】
本発明の好適実施例に依れば、熱放散器142および144は加熱要素130および132に対して位置決めされることで液体流チャネル146および148を画成する。好適には加熱要素130および132は、好適には半田付けにより基部122に対して接続される。
【0038】
熱放散器142および144は外側スリーブ120内に位置決めされることで、熱放散器アセンブリ140の下側表面186と基部122の上側表面188との間に流体流間隙を画成する。これに加え、円筒状の外側スリーブ120の壁部は好適には熱放散器142および144の頂部190を越えて延在することで、熱放散器アセンブリ140の該頂部190と円筒状の外側スリーブ120の上面192との間に流体流間隙を画成する。
【0039】
上述の下側表面186と上側表面188との間、および、頂部190と上面192との間の流体流間隙によれば、以下に記述される如く液体加熱チャンバ104内で複数の方向における流体流が許容される。
【0040】
図4Aに見られる様に、加熱された流体は矢印200により示される如く、熱放散器アセンブリ140の下側表面186と熱放散器アセンブリ140の頂部190との間において熱放散器142および144内で概略的に上方に流れる。矢印202により示される如く、熱放散器アセンブリ140の上方の液体加熱チャンバ104の領域に到達すると、流体の一部は熱放散器アセンブリ140の上方の領域の外側に流れて下方流へと引き込まれる。開孔160、162および164を通り液体加熱チャンバ104に進入する未加熱流体は、矢印204に示される如く、熱放散器アセンブリ140の外側の液体加熱チャンバ104内を概ね下方へと流れる。矢印206により示される如く、熱放散器アセンブリ140の下方の液体加熱チャンバ104の領域に到達すると、流体の一部は熱放散器アセンブリ140の下方の領域の内側へ流れて上方流へと引き込まれる。
【0041】
矢印200、202、204および206により表された複数の方向の流体流は、液体加熱チャンバ104内における流体温度の差により生成される。好適には、経時的に、矢印200、202、204および206により表される流体流は液体加熱チャンバ104内の液体の温度の均一性を高める。液体加熱チャンバ104内の熱放散器アセンブリ140の配置は、複数の方向における流体流を提供し、先行技術の加熱ユニットと比較して更に高い温度均一性および加熱効率を提供する。
【0042】
図4Aにおいて更に見られる如く、液体は開孔150、152および154も通過して流れることで、矢印208および210により示される付加的流体流を提供する。矢印208により表される流体流により示される如く開孔150、152および154を通り熱放散器142および144に進入する液体は、液体流チャネル146および148内の既存流により部分的に上方流へと引き込まれ、且つ、該液体が液体流チャネル146および148内の液体より低温であるときには部分的に下方流へと引き込まれることが理解される。同様に、矢印210により示される如く開孔150、152および154を通り熱放散器142および144を退出する液体は、液体流チャネル146および148の外側における液体加熱チャンバ104内の既存流により部分的に下方流へと引き込まれ、且つ、該液体が液体流チャネル146および148の外側の液体加熱チャンバ104内の液体より高温であるときに部分的に上方流へと引き込まれる。
【0043】
上述された如く、複数の流体流は、液体加熱チャンバ104内において概略的に均一な温度分布を好適に提供するので、出口開口において液体の温度を測定すると、加熱チャンバ104内の液体の平均温度の代表値が提供される。加熱液体放出システム100の温度制御および流れ制御を管理することは、この箇所における液体の温度の測定に従って行われ、液体加熱チャンバ104内において加熱された液体の温度の均一性を高める。
【0044】
特に、加熱液体放出システム100は、その中の液体温度の均一性を高めることにより、噴射サイクルの間に噴射される流体の体積の増加を提供し、前記噴射サイクルはその持続時間が温度センサ116により検知された液体温度により制御される。故に、該システム内で見られる液体温度の均一性を高めることにより、加熱液体放出システム100は、所定の噴射サイクルの間において加熱液体によりウインドシールドに対して伝達される熱エネルギを増大させる。
【0045】
液体加熱チャンバ104内において概略的に均一な温度分布を提供するというこの特徴は、加熱式噴射に対して許容される液体温度の上限値を規定する移動体製造者の要求事項および仕様に適合する一方で、本発明の加熱システムがウインドシールドの加熱性を高めることを可能にする。
【0046】
次に、本発明の別の好適実施例による、図1の加熱液体放出システムにおいて使用されるに適した液体加熱アセンブリの簡略断面図および簡略平面図である図5Aおよび図5Bを参照する。
【0047】
図5Aに見られる如く、液体加熱アセンブリ250は好適には、円形で円筒状の外側スリーブ252と、(不図示の)隔離用液体シール・リングを保持すべく配置されたシール・リング保持ソケット256を画成する基部254とを備える。スリーブ252内には、参照符号258および260により表された複数の、好適には2個の加熱要素が配置される。
【0048】
本発明の好適実施例に依れば、少なくとも一個の熱放散器を含む熱放散器アセンブリ262は好適には、加熱要素258および260を囲繞する。熱放散器アセンブリ262は熱放散器264および266を含み、前記熱放散器264および266は、好適には半田付けまたは他の任意で適切な接続により加熱要素258および260に対して熱的かつ機械的に接続された夫々の液体流チャネル268および270を画成する。熱放散器アセンブリ262は、加熱要素258および260と、液体流チャネル268および270を流通する液体との間に効率的な熱伝達を提供する。熱放散器264および266は好適には、参照符号217、272および273で表される複数の側部開孔を含むことで、該熱放散器を通る液体の流通を促進する。
【0049】
液体流チャネル268および270は該チャネル内に含まれる液体の効率的な加熱を行うことが理解される。
【0050】
外側スリーブ252は好適には、274、275および276と表される複数の開孔を含むことで、該スリーブを貫通する液体の流れを可能とする。開孔274、275および276は、外側スリーブ252を貫通する液体の流通を促進するために、任意の適切な個数、箇所および形状で配備されてよいことが理解される。
【0051】
移動体のリザーバからの液体は、(不図示の)液体取入経路部分および(不図示の)液体取入チャネルを通って液体加熱アセンブリ250へと供給されると共に、好適には、スリーブ252に形成された開孔274、275および276を通って、該スリーブ252により画成された液体加熱アセンブリ250に進入する。
【0052】
液体は液体加熱アセンブリ250内で加熱されると共に、液体レベルに依存して、該液体の温度または該液体の上側に位置する空気の温度は、好適にはドイツ、ミュンヘンのEPCOS AGコーポレート・コミュニケーションズ社から市販されているカタログ番号G560/50K/F2により特定されるセンサである(不図示の)温度センサにより検知される。
【0053】
本発明の好適実施例に依れば、熱放散器264および266は加熱要素258および260に対して位置決めされることで、液体流チャネル268および270を画成する。好適には加熱要素258および260は、好適には半田付けにより基部254に対して接続される。
【0054】
熱放散器264および266は外側スリーブ252内に位置決めされることで、熱放散器アセンブリ262の下側表面280と基部254の上側表面281との間に流体流間隙を画成する。これに加え、円筒状の外側スリーブ252の壁部は好適には熱放散器264および266の頂部282を越えて延在することで、熱放散器アセンブリ262の頂部282と円筒状の外側スリーブ252の上側表面283との間に流体流間隙を画成する。
【0055】
上述の下側表面280と上側表面281との間、および、頂部282と上側表面283との間の流体流間隙は、以下で論じられる如く液体加熱アセンブリ250内での複数の方向における流体流を許容する。
【0056】
図5Aに見られる如く、熱放散器264および266は好適には縦軸線286に沿い延在すると共に、該縦軸線286に沿って変化する厚みにより非同一形状である。好適には縦軸線286は、液体加熱アセンブリ250内で鉛直に整列されることが意図される。好適には熱放散器264および266の厚みは、基部254に最も近い箇所で最大であり、縦軸線286に沿い、基部254からの距離に比例して減少する。厚みに変化を設けることは、基部254の近くに位置する領域の流体に対する熱伝達の、基部254から離間して位置する領域の流体に対する熱伝達と比較したときの差を生み出すので、液体加熱アセンブリ250内における液体加熱の均一性を高めることが理解される。
【0057】
図5Aおよび図5Bの液体加熱アセンブリ250の流体流は、図4Aおよび図4Bに関して上述された流体流と類似していることが理解される。
【0058】
次に、本発明の更に別の好適実施例による、図1の加熱液体放出システムにおいて使用されるに適した液体加熱アセンブリの簡略断面図および簡略平面図である図6Aおよび図6Bを参照する。
【0059】
図6Aにおいて見られる如く液体加熱アセンブリ310は好適には、円形で円筒状の外側スリーブ320と、(不図示の)隔離用液体シール・リングを保持すべく配置されたシール・リング保持ソケット324を画成する基部322とを備える。スリーブ320内には、参照符号330で表される少なくとも一個の加熱要素が配置される。
【0060】
本発明の好適実施例に依れば、少なくとも一個の熱放散器340が好適に加熱要素330を囲繞する。好適には熱放散器340は、好適には半田付けまたは他の任意で適切な接続により加熱要素330に対して熱的かつ機械的に接続される。熱放散器340は、加熱要素330と、液体加熱アセンブリ310を流通する液体との間に効率的な熱伝達を提供する。
【0061】
外側スリーブ320は好適には、360、362および364と表された複数の開孔を含むことで、該スリーブを貫通する液体の流れを可能とする。開孔360、362および364は、外側スリーブ320を貫通する液体の流通を促進するために、任意の適切な個数、箇所および形状で配備されてよいことが理解される。
【0062】
液体加熱アセンブリ310は好適には、基部322に対する電力供給接続部365も含む。
【0063】
移動体のリザーバからの液体は、(不図示の)液体取入経路部分および(不図示の)液体取入チャネルを通って液体加熱アセンブリ310へと供給されると共に、好適には、外側スリーブ320に形成された開孔360、362および364を通って、該スリーブ320の内部により画成された液体加熱アセンブリ310に進入する。
【0064】
液体は液体加熱アセンブリ310内で加熱されると共に、液体レベルに依存して、該液体の温度または該液体の上側に位置する空気の温度は、好適にはドイツ、ミュンヘンのEPCOS AGコーポレート・コミュニケーションズ社から市販されているカタログ番号G560/50K/F2により特定されるセンサである(不図示の)温度センサにより検知される。
【0065】
図6Aに見られる如く、熱放散器340は好適には、加熱要素330により画成される縦軸線372に沿い該加熱要素330から外方に延在する少なくとも一群の複数のフィン370を備える。本発明の好適実施例に依れば、以下に記述される如く縦軸線372に沿い各フィン370は非同一形状であり、好適には長さおよび厚みが変化する。好適には、縦軸線372は液体加熱アセンブリ310内で鉛直に整列されることが意図される。本発明の好適実施例において前記少なくとも一群の複数のフィンは、図6Bに見られる如く、加熱要素330から外方に延在する第1長さの第1群の複数のフィン374と、加熱要素330から外方に延在する第2長さの第2群の複数のフィン376とを含む。
【0066】
図6Aに見られる如く、好適には、第1長さの第1群の複数のフィン374および第2長さの第2群の複数のフィン376は、第1表面積の第1群のフィン380、第2表面積の第2群のフィン382および第3表面積の第3群のフィン384を含む。フィン382およびフィン384よりも基部322に対して接近して配置されたフィン380は、液体加熱アセンブリ310を流通する流体に接触する追加的表面積を提供するために、フィン382およびフィン384よりも大きな表面積を有する。フィン384よりも基部322に対して接近して配置されたフィン382は、液体加熱アセンブリ310を流通する流体に接触する追加的表面積を提供するために、フィン384よりも大きな表面積を有する。異なる群のフィンを設けることは、基部322に、より近接して位置する領域における流体と接触する追加的表面積を提供すると共に、液体加熱アセンブリ310内における液体加熱の均一性を高めることが理解される。
【0067】
図示実施例は第1、第2および第3の群のフィンを含むが、各々が異なる表面積を含むという2つの群または4つ以上の群などの任意の適切な構成で複数群のフィンを配備してもよいことが理解される。
【0068】
フィン370に衝当する流体により引き起こされる乱流が、液体加熱アセンブリ310を流通する流体の熱伝達および温度の均一性を高めることが理解される。
【0069】
次に、夫々が本発明の更に別の実施例による、図1の加熱液体放出システムに対する電力供給接続部の過熱前および過熱時の簡略断面図である図7Aおよび図7Bを参照する。
【0070】
図7Aおよび図7Bに見られる如く液体加熱アセンブリ400は好適には、液体加熱チャンバ404を画成する円形で円筒状の外側スリーブ402を備えている。スリーブ402は、(不図示の)隔離用液体シール・リングを保持すべく配置されたシール・リング保持ソケット416を画成する基部414を有する。スリーブ402内には、参照符号420により表される少なくとも一個の加熱要素が配置される。図7Aおよび図7Bに示された実施例においては唯一個の加熱要素420が見られるが、図7Aおよび図7Bの電力供給接続部は任意の適切な構成の加熱要素を含む液体加熱アセンブリと共に使用され得ることが理解される。
【0071】
本発明の好適実施例に依れば、液体加熱アセンブリ400は、好適には半田付けにより基部414に接続された電力供給接続部430を含む。電力供給接続部430は、加熱要素420に対して電流を提供する回路の一部を形成する。加熱要素420に対する電流入力は、電気コネクタ箇所432を介して提供される。其処から電流は、好適には加熱要素420の第1端部を通り、該加熱要素420の金属本体に好適に接続された該加熱要素420の反対側の端部へと流れ、其処から基部414へと流れる。次に電流は、電力供給接続部430を通り電気接点434へと流れる。
【0072】
好適には電力供給接続部430は、好適には電流が自身を通り流れるのを許容し得る金属ハウジングであるハウジング440と、好適にはプラスチック層である絶縁層442と、ハウジング440と電気接点434との間の電気接続を提供する好適には半田付け部分である溶融可能な導体部分444とを含む。
【0073】
上述された如く、通常の動作条件下で電流は、ハウジング440から電力供給接続部430を通り、溶融可能な導体部分444を通り、電気接点434に至る。
【0074】
電力供給接続部430は、以下において更に記述される如く液体加熱チャンバ400内で過熱が生じた場合、前記加熱要素に対する電流を切断するメカニズムを提供する。
【0075】
通常動作において加熱要素420は、加熱されるべき液体の供給物を液体加熱チャンバ400が既に含むときにのみ起動される。液体加熱チャンバ404内に少量の液体のみが在りまたは液体が無いときに加熱要素420が起動された場合、液体加熱チャンバ404は急速に高温に至り過熱する可能性がある。液体加熱チャンバ404内および加熱要素420の温度が上昇すると基部414が加熱され、ハウジング440の温度の上昇に繋がる。
【0076】
ハウジング440の温度が電力供給接続部430の溶融可能な導体部分444の溶融温度を超えたとき、図7Bに示される如く溶融可能な導体部分444は溶融してハウジング440から滴下する。溶融可能な導体部分444が溶融すると、ハウジング440と電気接点434との間の電気回路は遮断されると共に、加熱要素420に対する電力の供給が中断される。
【0077】
故に電力供給接続部430は、一回限りの電流中断を提供すると共に、加熱システムの動作不良により引き起こされる液体加熱チャンバ404の過熱から帰着する移動体の損傷に対する保護を提供する。
【0078】
次に、本発明の別の好適実施例により構成されて働くと共に自動車に取付けられた加熱液体放出システムの簡略図である図8、および、本発明の好適実施例により図8のシステムの作用を示す簡略タイミング図である図9を参照する。
【0079】
図8に見られる如く、その他の点では在来型の自動車500は、本発明の好適実施例に従い構成されて働く加熱液体放出システム502を取入れて示される。該加熱液体放出システムは好適には、液体加熱を行うと共に電気および液体流の制御機能を提供する主要アセンブリ504を含む。主要アセンブリ504は、電気ケーブル506および507を介して車両バッテリ508に電気的に接続される。
【0080】
液体流入管路510は、車両ポンプ514を伴う車両液体リザーバ512から水、不凍液もしくはウインドシールド洗浄液などの液体を主要アセンブリ504に供給する。液体流出管路522は一つ以上の噴射器524に対して液体を供給し、前記噴射器524は以下の車両箇所、すなわち、車両のフロント・ウインドシールド、車両のバック・ウインドシールド、概略的に且つ特に車両の外部ミラーに対して視認アクセスを提供する箇所における車両のサイド・ウィンドウ、車両のヘッドライト、車両の尾灯、および、車両の外部ミラーの一つ以上に配置され得る。
【0081】
典型的には車両のダッシュボード上に配置される車両操作者用の起動スィッチ530は、制御用導体対532により主要アセンブリ504に対して電気的に連結される。一対の車両コンピュータ・インタフェース用導体534および536は、主要アセンブリ504を既存の車両コンピュータ538に相互接続する。点火インタフェース導体540は、主要アセンブリ504を既存の車両点火スィッチに相互接続する。外部温度センサ541は、導体543を介して主要アセンブリ504に接続される。
【0082】
車両操作者用の起動スィッチ530は好適には、以下に記述される自動散布サイクルを起動するユーザ入力を提供する。
【0083】
リザーバ512からの液体は車両ポンプ514により、液体取入管路510および液体取入経路部分550を通って主要アセンブリ504に供給される。液体は、液体吐出経路部分554および液体流出管路522を通って噴射器524に供給される。
【0084】
好適には主要アセンブリ504は、好適にはドイツ、ミュンヘンのEPCOS AGコーポレート・コミュニケーションズ社から市販されているカタログ番号G560/50K/F2により特定されるセンサである温度センサ570と連通された液体加熱チャンバ560と、該主要アセンブリ504の操作のための制御回路部品であって特に温度センサ570および車両バッテリに接続された制御回路部品とを含む。
【0085】
図9に見られる様にシステム起動は好適には参照符号600により表される如く、典型的には車両のダッシュボード上に配置された起動スィッチ530を押圧するという自動車の運転者などのユーザにより開始される。この起動により、前記システムは自動起動モードに置かれる。このモードにおいて前記システムは、参照符号602および604により夫々表される第1噴射サイクルおよび第2噴射サイクルを実行するためにポンプ514を動作させるように作動可能である。
【0086】
自動起動モードに入ると同時に加熱液体放出システム502は加熱要素に対して電流を提供すべく作用して液体加熱チャンバ560内に収容された液体を加熱することで、参照符号606により表される様にセンサ570により検知される温度の上昇を引き起こす。
【0087】
参照符号608により表された如く、温度センサ570により検知される温度が図示例においては75℃であるという第1噴射サイクル開始温度に到達したとき、加熱液体放出システム502は好適にはポンプ514を作動させることで第1噴射サイクル602を実行し、液体吐出経路部分554および液体流出管路522を通して液体を噴射器524に放出する。第1噴射サイクル602は好適には、参照符号610により表された如く、センサ570により検知される温度が前記第1噴射サイクル開始温度より低く図示例においては56℃であるという第1噴射サイクル終了温度に到達するまで継続される。本発明の好適実施例に依れば第1噴射サイクル開始温度および第1噴射サイクル終了温度は、第1噴射サイクル602の持続時間が好適には約4秒であり、その時間の間にセンサ570により検知される温度が前記第1噴射サイクル終了温度に到達するように選択される。
【0088】
第1噴射サイクル602が終了すると同時に、センサ570により検知される温度は、液体加熱チャンバ560内に収容された流体の加熱により再び上昇を開始する。
【0089】
本発明の好適実施例に依れば加熱液体放出システム502は好適には、センサ570により検知される温度が、参照符号612で表され図示例では75℃である第2噴射サイクル開始温度に到達したときに、ポンプ514を作動させて第2噴射サイクル604を実行するように作動可能である。前記第2噴射サイクル開始温度は前記第1噴射サイクル開始温度と同一でもよく又は異なっていてもよいことが理解される。
【0090】
第2噴射サイクル604は好適には、センサ570により検知される温度が、前記第1噴射サイクル終了温度よりも低く且つ前記第2噴射サイクル開始温度よりも低い参照符号614で示され図示例においては5℃などである第2噴射サイクル終了温度に到達するまで継続する。本発明の好適実施例に依れば第2噴射サイクル開始温度および第2噴射サイクル終了温度は、第2噴射サイクル604の持続時間が好適には8秒を超ないように選択され、前記持続時間は、その間にセンサ570により検知される温度が前記第2噴射サイクル終了温度に到達するものである。
【0091】
加熱液体放出システム502はまた、前記第1噴射サイクル終了温度が第1噴射サイクル用最長持続時間内に達成されない場合、該最長持続時間に基づいて第1噴射サイクル602を終了させるように作動させてよいことが理解される。加熱液体放出システム502はまた、前記第2噴射サイクル終了温度が第2噴射サイクル用最長持続時間内に達成されない場合、該最長持続時間に基づいて第2噴射サイクル604を終了させるように作動させてよいことも理解される。
【0092】
与えられた各温度は例示のみを目的としており、前記第1および第2噴射サイクルを決定する任意の適切な温度範囲が選択され得ることが理解される。また、与えられた各持続時間は例示のみを目的としており、第1および第2噴射サイクル602および604に対して許容される最長時間として任意の持続時間が選択され得ることが理解される。
【0093】
本発明の別の好適実施例に依れば加熱液体放出システム502は、温度センサ541により検知される周囲温度の関数として前記第2噴射サイクル終了温度を決定するように作動し得る。前記第2噴射サイクル終了温度を周囲温度の関数として決定すると、特に0℃未満などの様に非常に低い周囲温度にて強化された第2噴射サイクルが提供されることが理解される。
【0094】
次に、本発明の更に別の好適実施例に従い構成されて働くと共に自動車において使用されるに適した加熱液体放出システムの2つの異なる動作モードにおける簡略断面図である図10Aおよび図10Bを参照する。
【0095】
図10Aおよび図10Bに見られる如く、図1の加熱液体放出システム100と類似する加熱液体放出システム900は好適には主要アセンブリ902を含み、該アセンブリは液体加熱を行うと共に電気および液体流の制御機能を含む。主要アセンブリ902は好適には、(不図示の)電気ケーブルを介して(不図示の)移動体バッテリに電気接続される。
【0096】
主要アセンブリ902は、(不図示の)液体流入管路および(不図示の)液体流出管路と連通する液体加熱チャンバ904を備える。前記液体流入管路は、(不図示の)移動体用ポンプを伴う(不図示の)移動体用液体リザーバから水、不凍液もしくはウインドシールド洗浄液などの液体を液体加熱チャンバ904に供給すべく働く。前記液体流出管路は、(不図示の)一個以上の噴射器に対して液体を供給するように働き、前記噴射器は移動体箇所、すなわち、移動体のフロント・ウインドシールド、移動体のバック・ウインドシールド、概略的に且つ特に移動体の外部ミラーに対して視認アクセスを提供する箇所における移動体のサイド・ウィンドウ、移動体のヘッドライト、移動体の尾灯、および、移動体の外部ミラーの一つ以上に配置され得る。
【0097】
主要アセンブリ902は好適には、ほぼ円形で円筒状の液体加熱チャンバ収容容積908を画成するハウジング906を含み、液体加熱チャンバ収容容積908内には、液体加熱チャンバ904が配置され、該液体加熱チャンバ904の大部分に液体加熱アセンブリ910が配設される。ハウジング906はまた好適には、液体取入チャネル912と、液体吐出チャネル914と、加熱液体温度センサ916を収容する開孔とを画成し、それらの全ては液体加熱チャンバ収容容積908と連通している。
【0098】
液体加熱アセンブリ910は好適には、液体加熱チャンバ904を画成する円形で円筒状の外側スリーブ920と、隔離用液体シール・リング926を保持すべく配置されたシール・リング保持ソケット924を画成する基部922とを備える。スリーブ920内には、参照符号930、931および932により表された複数の、図示実施例においては3個の加熱要素が配置されることが理解される。
【0099】
外側スリーブ920は好適には、960および962と表された複数の開孔を含むことで、該スリーブを貫通する液体の流れを可能とする。開孔960および962は、外側スリーブ920を貫通して液体加熱アセンブリ910内へ入る液体の流通を促進するために任意の適切な個数、箇所および形状で配備されてよいことが理解される。
【0100】
液体加熱アセンブリ910はまた、基部922に対して電気的に接続された電力供給接続部965も含み得る。
【0101】
図10Aおよび図10Bに更に見られる如く、加熱液体放出システム900は、液体取入経路部分968と液体吐出経路部分970とを含む液体コネクタ・アセンブリ966も含む。液体コネクタ・アセンブリ966は好適には差圧式バイパス経路部分972も画成する射出成形品要素から成り、該経路部分972は、スプリング負荷式一方向バルブ974により制御されると共に、液体取入経路部分968と液体吐出経路部分970の間の圧力差が、液体加熱チャンバ904を通る液体経路の閉塞の存在を示す所定スレッショルド値、典型的には0.3〜0.5バール、に到達したときに、液体取入経路部分968から液体吐出経路部分970へと液体が流れることを許容する。
【0102】
液体加熱チャンバ904の上流において、液体取入経路部分968内にはバルブ976が配設される。
【0103】
移動体のリザーバからの液体は、液体取入経路部分968および液体取入チャネル912を通って液体加熱チャンバ収容容積908に供給されると共に、好適には、スリーブ920内に形成された開孔960および962を通って、スリーブ920により画成された液体加熱チャンバ904に進入する。
【0104】
液体は液体加熱チャンバ904内で加熱されると共に、液体レベルに依存して、該液体の温度または該液体の上側に位置する空気の温度は、好適にはドイツ、ミュンヘンのEPCOS AGコーポレート・コミュニケーションズ社から市販されているカタログ番号G560/50K/F2により特定されるセンサである温度センサ916により検知される。温度センサ916は好適にはプリント配線基板978上に取付けられ、該基板はハウジング906内に取付けられると共に液体加熱チャンバ収容容積908の外側に配置される。
【0105】
プリント配線基板978上には、主要アセンブリ902の操作のための制御回路部品であって特に温度センサ916および移動体バッテリに対して接続された制御回路部品が取付けられる。
【0106】
バルブ976が噴射器とリザーバとの間の代替的な流れ経路を提供する管路982と連通することを除き、該バルブ976はボール980を含めて図1のバルブ176と構造が類似することが理解される。故に加熱液体放出システム900は、噴射の終結時に噴射器からリザーバへと流体を排出する2本の流体流通路を提供する。図10Aに見られる如く、管路982の端部986はハウジング906の外側面を越えて延在する。
【0107】
液体取入経路部分968および管路982に対しては、双方向バルブ・アセンブリ1000が接続される。双方向バルブ・アセンブリ1000は、双方向バルブ1002と、管路1004および1006と、夫々の継手1014および1016とを含み、継手1014および1016はバルブ1002を液体取入経路部分968と管路982の端部986とに夫々連結する。
【0108】
双方向バルブ1002は好適には、ユーザが状態設定可能なバルブ部材1018を備える。双方向バルブ・アセンブリ1000は更に、加熱液体放出システム900を(不図示の)移動体のリザーバに接続する取入管路1020を含む。
【0109】
双方向バルブ1002のバルブ部材1018は、図10Aに示された作動方向において、‘ON’位置に配置され、前記‘ON’位置では、矢印1040および1042により表される流れにより示されるバルブ976のボール980を通る流れに加え、矢印1030、1032および1034により表される流れにより示されるバルブ976のボール980を迂回する液体加熱チャンバ904内への流れが許容される。図10Aの作動方向において、加熱液体放出システム900は圧力を受けた液体を液体加熱チャンバ904に供給すると共に、矢印1030、1032および1034により表される如く比較的に高速で逆流を許容する。
【0110】
双方向バルブ1002のバルブ部材1018は、図10Bに示された作動方向において、“OFF”位置に配置され、前記“OFF”位置は、矢印1040および1042により表される如くバルブ976のボール980を通る液体加熱チャンバ904内への流れを許容する。図10Bの作動方向において、バルブ976は図1のバルブ176と機能的に同等であると共に、矢印1040および1042により表される如く比較的低速での逆流を許容する。
【0111】
故に加熱液体放出システム900は、移動体における設置後においてバルブ976が直接的にアクセスされることを必要とせずに、ユーザ選択可能な逆流機能を提供する。
【0112】
双方向バルブ・アセンブリ1000が省略されて、管路982の端部986上に(不図示の)キャップが載置され得ることが理解される。この構成において加熱液体放出システム900は、圧力を受けた液体が液体加熱チャンバ904に供給されるのを許容するが、前記管路を通る逆流を妨げることで逆流を比較的に低速に制限する。
【0113】
本発明のシステムは、新たな移動体への包含と、既存の移動体への後付けの両方に適していることが理解される。
【0114】
当業者であれば、本発明は本明細書で前記に特に示されて記述された処に限定されないことを理解し得よう。寧ろ本発明の有効範囲は、本明細書中において前記された種々の特徴の組み合わせおよび下位組み合わせの両方、ならびに、前記仕様の読破時に当業者が想起すると共に先行技術には含まれない前記特徴の改変および変形を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明の好適実施例に従い構成されて働くと共に自動車において使用されるに適した加熱液体放出システムの簡略断面図である。
【図2】図1のシステムの加熱チャンバの簡略分解図である。
【図3A】図2の加熱チャンバの簡略斜視図および簡略平面図である。
【図3B】図2の加熱チャンバの簡略斜視図および簡略平面図である。
【図4A】図3BのIVA-IVA線に沿う図2乃至図3Bの加熱チャンバの簡略断面図であり、該加熱チャンバ内の流体流を示している。
【図4B】図2乃至図3Bの液体加熱チャンバの簡略平面図であり、該液体加熱チャンバ内の流体流を示している。
【図5A】本発明の別の好適実施例による図1の加熱液体放出システムにおいて使用されるに適した液体加熱アセンブリの簡略断面図および簡略平面図である。
【図5B】本発明の別の好適実施例による図1の加熱液体放出システムにおいて使用されるに適した液体加熱アセンブリの簡略断面図および簡略平面図である。
【図6A】本発明の更に別の好適実施例による図1の加熱液体放出システムにおいて使用されるに適した液体加熱アセンブリの簡略断面図および簡略平面図である。
【図6B】本発明の更に別の好適実施例による図1の加熱液体放出システムにおいて使用されるに適した液体加熱アセンブリの簡略断面図および簡略平面図である。
【図7A】本発明の更に別の実施例による図1の加熱液体放出システムに対する電力供給接続部の過熱前および過熱時の簡略断面図である。
【図7B】本発明の更に別の実施例による図1の加熱液体放出システムに対する電力供給接続部の過熱前および過熱時の簡略断面図である。
【図8】本発明の別の好適実施例に従い構成されて働くと共に自動車に取付けられた加熱液体放出システムの簡略図である。
【図9】図8のシステムの作用を示す簡略タイミング図である。
【図10A】本発明の更に別の好適実施例に従い構成されて働くと共に自動車において使用されるに適した加熱液体放出システムの2つの異なる動作モードにおける簡略断面図である。
【図10B】本発明の更に別の好適実施例に従い構成されて働くと共に自動車において使用されるに適した加熱液体放出システムの2つの異なる動作モードにおける簡略断面図である。
【技術分野】
【0001】
関連出願に対する参照
2004年2月12日に出願されると共に“低温除氷のための装置および方法(Apparatus and Method for Low Temperature De-Icing)”と称された米国仮出願第60/544,438号および2005年1月6日に出願されると共に“低温除氷のための装置および方法”と称された米国仮出願第60/642,233号に対して参照が為されると共に、それらの開示内容は言及したことにより本明細書中に援用され且つ37CFR 1.78(a)(4)および(5)(i)に従い優先権が主張される。
【0002】
同様に、本出願人により2003年10月21日に出願された同時係属のPCT出願第PCT/IL03/00854号に対しても参照が為され、その開示内容は言及したことにより本明細書中に援用される。
【背景技術】
【0003】
以下の公報は、現在の技術状況を表すと確信される:
米国特許第6,199,587号、第6,164,587号、第5,988,529号、第5,947,348号、第5,927,608号、第5,509,606号、第5,383,247号、第5,354,965号、第5,254,083号、第5,118,040号、第5,012,977号、第4,106,508号、第4,090,668号、および、第3,979,068号。
公開されたPCT公報:WO 02/092237号、WO 00/27540号、WO 98/58826号。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、移動体要素を洗浄もしくは除氷する優れた装置および方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
故に、本発明の好適実施例に依れば、液体加熱アセンブリと、加熱液体をウインドシールド上に噴射すべく作動する加熱液体噴射アセンブリとを含み、前記液体加熱アセンブリは、液体加熱チャンバと、前記液体加熱チャンバ内に配設された少なくとも一個の加熱要素と、前記少なくとも一個の加熱要素と熱伝導接触する少なくとも一個の熱放散器であって、該少なくとも一個の熱放散器は少なくとも一本の液体流チャネルを少なくとも部分的に画成すると共に、前記少なくとも一本の液体流チャネルを通り流れる液体に対して前記少なくとも一個の加熱要素から熱を伝達するように働く少なくとも一個の熱放散器とを含む、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリが提供される。
【0006】
本発明の別の好適実施例に依れば、液体加熱アセンブリと、加熱液体をウインドシールド上に噴射すべく作動する加熱液体噴射アセンブリとを含み、前記液体加熱アセンブリは、液体加熱チャンバと、前記液体加熱チャンバ内に配設された少なくとも一個の加熱要素と、前記少なくとも一個の加熱要素に接続された電力供給接続部であって、該電力供給接続部は、前記液体加熱チャンバと熱伝導接触する溶融可能な導体部分を含むと共に、前記液体加熱チャンバ内の液体が所定温度より高く加熱されたことに応じて溶融することにより前記少なくとも一個の加熱要素に対する電力の供給を中断するように作動する電力供給接続部とを含む、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリも提供される。
【0007】
本発明の更に別の好適実施例に依れば、液体加熱アセンブリと、前記液体加熱アセンブリにより加熱された液体の温度を検知するように作動する液体温度センサと、前記加熱液体をウインドシールド上に噴射すべく作動する加熱液体噴射アセンブリと、前記液体温度センサにより検知された前記温度に従い前記噴射アセンブリの動作を制御すべく働くコントローラであって、該コントローラは、前記液体温度が第1温度であるときに開始し且つ前記液体温度が前記第1温度より低い第2温度であるときに終結する少なくとも一回の第1噴射期間と、前記液体温度が前記第2温度より低い第3温度であるときに終結する少なくとも一回の第2噴射期間とを提供するコントローラとを含む、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリが更に提供される。
【0008】
好適には、前記ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリは、前記液体加熱アセンブリの外側の周囲温度を検知するように作動する温度センサを更に含む。さらに、前記第3温度は前記周囲温度に基づいて前記コントローラにより決定される。
【0009】
さらに、前記コントローラは、前記第2温度が所定時間内に達成されなければ前記少なくとも一回の第1噴射期間を終結するように作動する。さらにまたは代替的に、前記コントローラは、前記第3温度が所定時間内に達成されなければ前記少なくとも一回の第2噴射期間を終結するように作動する。
【0010】
好適には、前記少なくとも一回の第2噴射期間は前記液体温度が前記第1温度のときに始まる。
【0011】
さらに、前記液体加熱アセンブリは、前記少なくとも一個の加熱要素に接続された電力供給接続部であって、該電力供給接続部は、前記液体加熱チャンバと熱伝導接触する溶融可能な導体部分を含むと共に、前記液体加熱チャンバ内の液体が所定温度より高く加熱されたことに応じて溶融することにより前記少なくとも一個の加熱要素に対する電力の供給を中断するように作動する電力供給接続部を更に含む。
【0012】
好適には、前記ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリは、前記少なくとも一個の加熱要素と熱伝導接触する少なくとも一個の熱放散器であって、該少なくとも一個の熱放散器は少なくとも一本の液体流チャネルを少なくとも部分的に画成すると共に、前記少なくとも一本の液体流チャネルを通り流れる液体に対して前記少なくとも一個の加熱要素から熱を伝達するように働く少なくとも一個の熱放散器を更に含む。
【0013】
好適には、前記ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリは、前記液体加熱アセンブリにより加熱された液体の温度を検知するように作動する液体温度センサを更に含む。好適には、前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバ内の前記液体の加熱の均一性を増進するように構成され且つ作用することから、前記液体温度センサにより検知される前記温度は前記液体加熱チャンバ内における前記液体の温度をほぼ代表する。
【0014】
さらにまたは代替的に、前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバの少なくとも一つの寸法に沿って非同一形状であるように構成される。好適には、前記少なくとも一個の熱放散器は、鉛直に整列されることが意図された縦軸線に沿って延在するように構成されると共に該縦軸線に沿って非同一形状とされることで、前記縦軸線に沿う前記液体の加熱の均一性を増進する。
【0015】
好適には、前記少なくとも一個の熱放散器は前記少なくとも一本の液体流チャネルと連通する少なくとも一個の開孔を含む。
【0016】
好適には、前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバ内に配置されて少なくとも一つの流体流間隙を画成する。さらに、前記少なくとも一つの流体流間隙は前記液体加熱チャンバ内において複数の方向に流体流を引き起こす。さらにまたは代替的に、前記少なくとも一個の熱放散器は縦軸線に沿って延在するように構成され、且つ、複数の方向における前記流体流は前記縦軸線に沿う縦の両方向の流体流を含む。好適には、複数の方向における前記流体流は前記液体加熱チャンバ内における前記液体の温度の均一性を増進する。
【0017】
本発明の更なる別の好適実施例に依れば、液体加熱アセンブリと、加熱液体をウインドシールド上に噴射すべく作動する加熱液体噴射アセンブリとを含み、前記液体加熱アセンブリは、液体加熱チャンバと、前記液体加熱チャンバ内に配設された少なくとも一個の加熱要素と、前記液体加熱チャンバに連結された液体供給アセンブリであって、前記液体加熱チャンバ内への液体流を許容すると共に前記液体加熱チャンバからの逆流を妨げるように働くバルブと、前記逆流が前記バルブを迂回することを可能にするようにユーザが選択的に操作する少なくとも一本のバイパス管路とを含む液体供給アセンブリとを含む、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリが更に提供される。
【0018】
本発明の更に別の好適実施例に依れば、液体加熱チャンバと、該液体加熱チャンバ内に配設された少なくとも一個の加熱要素と、前記少なくとも一個の加熱要素と熱伝導接触すると共に少なくとも一本の液体流チャネルを少なくとも部分的に画成する少なくとも一個の熱放散器とを含む液体加熱アセンブリを配備する段階と、前記少なくとも一個の加熱要素を加熱する段階と、前記少なくとも一本の液体流チャネルを通り流れる液体に対して前記少なくとも一個の加熱要素から熱を伝達する段階と、前記液体加熱アセンブリにより加熱された前記液体をウインドシールド上に噴射する段階とを含む、ウインドシールド上に加熱液体を噴射する方法が更に提供される。
【0019】
本発明の更なる別の好適実施例に依れば、液体温度センサを含む液体加熱アセンブリを配備する段階と、前記液体温度センサにより第1噴射サイクル開始温度が検知されるまで前記液体加熱アセンブリ内の液体を加熱する段階と、前記液体温度センサにより前記第1噴射サイクル開始温度が検知されたときに少なくとも一回の第1噴射期間を開始する段階と、前記液体温度センサにより、前記第1噴射サイクル開始温度より低い第1噴射サイクル終了温度が検知されたときに前記第1噴射期間を終結する段階と、引き続き、前記液体温度センサにより第2噴射サイクル開始温度が検知されたときに、少なくとも一回の第2噴射期間を開始する段階と、前記液体温度センサにより、前記第1噴射サイクル終了温度より低い第2噴射サイクル終了温度が検知されたときに前記第2噴射期間を終結する段階とを含む、ウインドシールド上に加熱液体を噴射する方法が更に提供される。
【0020】
本発明は、図面を参照して行われる以下の詳細な説明から更に十分に理解かつ評価されよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
最初に、本発明の好適実施例に従い構成されて働くと共に自動車において使用されるに適した加熱液体放出システムの簡略断面図である図1を参照する。図1に見られる如く加熱液体放出システム100は好適には主要アセンブリ102を含み、該アセンブリは液体加熱を行うと共に電気および液体流の制御機能を含む。主要アセンブリ102は好適には、(不図示の)電気ケーブルを介して(不図示の)移動体バッテリに電気接続される。
【0022】
主要アセンブリ102は、(不図示の)液体流入管路および(不図示の)液体流出管路と連通する液体加熱チャンバ104を備える。前記液体流入管路は、(不図示の)移動体用ポンプを結合された(不図示の)移動体用液体リザーバから水、不凍液もしくはウインドシールド洗浄液などの液体を液体加熱チャンバ104に供給すべく働く。前記液体流出管路は、(不図示の)一個以上の噴射器に対して液体を供給すべく作用し、前記噴射器は以下の移動体箇所すなわち、移動体のフロント・ウインドシールド、移動体のバック・ウインドシールド、概略的に且つ特に移動体の外部ミラーに対して視認アクセスを提供する箇所における移動体のサイド・ウィンドウ、移動体のヘッドライト、移動体の尾灯、および、移動体の外部ミラーの一つ以上に配置され得る。
【0023】
本特許出願および各請求項に関して用いられる“移動体(vehicle)”という用語は、乗用車もしくはトラック、ならびに船舶もしくは飛行機などの、ウィンドウを有する任意の形式の走行移動体を指し得ることが理解されるであろう。
【0024】
主要アセンブリ102は好適には、ほぼ円形で円筒状の液体加熱チャンバ収容容積108を画成するハウジング106を含み、該容積108内には液体加熱チャンバ104が配置され、前記液体加熱チャンバ104の大部分に液体加熱アセンブリ110が配設される。ハウジング106はまた好適には、液体取入チャネル112と、液体吐出チャネル114と、加熱液体温度センサ116を収容する開孔とを画成し、それらの全ては液体加熱チャンバ収容容積108と連通している。
【0025】
次に、液体加熱アセンブリ110の構造の詳細を示す図2、図3Aおよび図3Bをさらに参照する。図2において見られる如く液体加熱アセンブリ110は好適には、液体加熱チャンバ104を画成する円形で円筒状の外側スリーブ120と、隔離用液体シール・リング126(図1)を保持すべく配置されたシール・リング保持ソケット124を画成する基部122とを備える。スリーブ120内には、参照符号130および132により表される複数の、好適には2つの加熱要素が配置される。
【0026】
本発明の好適実施例に依れば、少なくとも一個の熱放散器を含む熱放散器アセンブリ140は好適には加熱要素130および132を囲繞する。熱放散器アセンブリ140は熱放散器142および144を含み、前記熱放散器142および144は、夫々の液体流チャネル146および148を画成するとともに、好適には半田付けもしくは他の任意で適切な接続により加熱要素130および132に対して熱的かつ機械的に接続される。熱放散器アセンブリ140は、加熱要素130および132と、液体流チャネル146および148を流通する液体との間に効率的な熱伝達を提供する。熱放散器142および144は好適には、参照符号150、152および154で表される複数の側部開孔を含むことで、該熱放散器を通る液体の流通を促進する。
【0027】
液体流チャネル146および148が該チャネル内に含まれる液体の効率的な加熱を行うことが理解されるであろう。
【0028】
図2において更に見られる如く、外側スリーブ120は好適には、160、162および164と表される複数の開孔を含むことで、該スリーブを貫通する液体の流れを可能とする。開孔150、152および154および開孔160、162および164は、外側スリーブ120および熱放散器アセンブリ140を貫通する液体の流通を促進するために、任意の適切な個数、箇所および形状で配備されてよいことが理解される。その垂直軸心の両側に対し、本発明の好適実施例においては一対の開孔160、162および164の各々が配備される。
【0029】
開孔150、152および154ならびに開孔160、162および164は、液体加熱チャンバ104内に配置された流体の温度の均一性を高めるべく配置かつ寸法設定されることが理解される。
【0030】
液体加熱アセンブリ110は好適には、基部122に対する電力供給接続部165も含む。
【0031】
図1において更に見られる如く加熱液体放出システム100は、液体取入経路部分168と液体吐出経路部分170とを含む液体コネクタ・アセンブリ166も含んでいる。液体コネクタ・アセンブリ166は好適には差圧式バイパス経路部分172も画成する射出成形品要素から成り、該差圧式バイパス経路部分172は、スプリング負荷式一方向バルブ174により制御されると共に、液体取入経路部分168と液体吐出経路部分170の間の圧力差が、液体加熱チャンバ104を通る液体経路の閉塞の存在を示す所定のスレッショルド値、典型的には0.3〜0.5バール、に到達したときに、液体取入経路部分168から液体吐出経路部分170へと液体が流れることを許容する。
【0032】
液体加熱チャンバ104の上流において、液体取入経路部分168内にはバルブ176が配設される。バルブ176は好適にはボール177などの部分的シール要素を含み、該部分的シール要素は、圧力を受けた液体の液体加熱チャンバ収容容積108への供給は許容するが、部分的シール要素を通る逆流は比較的低速へと制限する。代替的に、ボール177を備えたバルブ176により提供される逆流よりも比較的に高速の逆流を許容するために、バルブ176のボール177を省略してもよい。
【0033】
移動体のリザーバからの液体は、液体取入経路部分168および液体取入チャネル112を通って液体加熱チャンバ収容容積108へと供給されると共に、好適には、スリーブ120内に形成された開孔160、162および164を介し、該スリーブ120により画成された液体加熱チャンバ104に進入する。
【0034】
液体は液体加熱チャンバ104内で加熱されると共に、液体レベルに依存して、該液体の温度または該液体の上側に位置する空気の温度は、好適にはドイツ、ミュンヘンのEPCOS AGコーポレート・コミュニケーションズ社から市販されているカタログ番号G560/50K/F2により特定されるセンサである温度センサ116により検知される。温度センサ116は好適にはプリント配線基板178上に取付けられ、該基板はハウジング106内に取付けられると共に液体加熱チャンバ収容容積108の外側に配置される。
【0035】
プリント配線基板178上には、主要アセンブリ102の操作のための制御回路部品であって特に温度センサ116および移動体バッテリに対して接続された制御回路部品も取付けられる。
【0036】
次に、液体加熱チャンバ104内の液体流の簡略図である図4Aおよび図4Bを参照する。
【0037】
本発明の好適実施例に依れば、熱放散器142および144は加熱要素130および132に対して位置決めされることで液体流チャネル146および148を画成する。好適には加熱要素130および132は、好適には半田付けにより基部122に対して接続される。
【0038】
熱放散器142および144は外側スリーブ120内に位置決めされることで、熱放散器アセンブリ140の下側表面186と基部122の上側表面188との間に流体流間隙を画成する。これに加え、円筒状の外側スリーブ120の壁部は好適には熱放散器142および144の頂部190を越えて延在することで、熱放散器アセンブリ140の該頂部190と円筒状の外側スリーブ120の上面192との間に流体流間隙を画成する。
【0039】
上述の下側表面186と上側表面188との間、および、頂部190と上面192との間の流体流間隙によれば、以下に記述される如く液体加熱チャンバ104内で複数の方向における流体流が許容される。
【0040】
図4Aに見られる様に、加熱された流体は矢印200により示される如く、熱放散器アセンブリ140の下側表面186と熱放散器アセンブリ140の頂部190との間において熱放散器142および144内で概略的に上方に流れる。矢印202により示される如く、熱放散器アセンブリ140の上方の液体加熱チャンバ104の領域に到達すると、流体の一部は熱放散器アセンブリ140の上方の領域の外側に流れて下方流へと引き込まれる。開孔160、162および164を通り液体加熱チャンバ104に進入する未加熱流体は、矢印204に示される如く、熱放散器アセンブリ140の外側の液体加熱チャンバ104内を概ね下方へと流れる。矢印206により示される如く、熱放散器アセンブリ140の下方の液体加熱チャンバ104の領域に到達すると、流体の一部は熱放散器アセンブリ140の下方の領域の内側へ流れて上方流へと引き込まれる。
【0041】
矢印200、202、204および206により表された複数の方向の流体流は、液体加熱チャンバ104内における流体温度の差により生成される。好適には、経時的に、矢印200、202、204および206により表される流体流は液体加熱チャンバ104内の液体の温度の均一性を高める。液体加熱チャンバ104内の熱放散器アセンブリ140の配置は、複数の方向における流体流を提供し、先行技術の加熱ユニットと比較して更に高い温度均一性および加熱効率を提供する。
【0042】
図4Aにおいて更に見られる如く、液体は開孔150、152および154も通過して流れることで、矢印208および210により示される付加的流体流を提供する。矢印208により表される流体流により示される如く開孔150、152および154を通り熱放散器142および144に進入する液体は、液体流チャネル146および148内の既存流により部分的に上方流へと引き込まれ、且つ、該液体が液体流チャネル146および148内の液体より低温であるときには部分的に下方流へと引き込まれることが理解される。同様に、矢印210により示される如く開孔150、152および154を通り熱放散器142および144を退出する液体は、液体流チャネル146および148の外側における液体加熱チャンバ104内の既存流により部分的に下方流へと引き込まれ、且つ、該液体が液体流チャネル146および148の外側の液体加熱チャンバ104内の液体より高温であるときに部分的に上方流へと引き込まれる。
【0043】
上述された如く、複数の流体流は、液体加熱チャンバ104内において概略的に均一な温度分布を好適に提供するので、出口開口において液体の温度を測定すると、加熱チャンバ104内の液体の平均温度の代表値が提供される。加熱液体放出システム100の温度制御および流れ制御を管理することは、この箇所における液体の温度の測定に従って行われ、液体加熱チャンバ104内において加熱された液体の温度の均一性を高める。
【0044】
特に、加熱液体放出システム100は、その中の液体温度の均一性を高めることにより、噴射サイクルの間に噴射される流体の体積の増加を提供し、前記噴射サイクルはその持続時間が温度センサ116により検知された液体温度により制御される。故に、該システム内で見られる液体温度の均一性を高めることにより、加熱液体放出システム100は、所定の噴射サイクルの間において加熱液体によりウインドシールドに対して伝達される熱エネルギを増大させる。
【0045】
液体加熱チャンバ104内において概略的に均一な温度分布を提供するというこの特徴は、加熱式噴射に対して許容される液体温度の上限値を規定する移動体製造者の要求事項および仕様に適合する一方で、本発明の加熱システムがウインドシールドの加熱性を高めることを可能にする。
【0046】
次に、本発明の別の好適実施例による、図1の加熱液体放出システムにおいて使用されるに適した液体加熱アセンブリの簡略断面図および簡略平面図である図5Aおよび図5Bを参照する。
【0047】
図5Aに見られる如く、液体加熱アセンブリ250は好適には、円形で円筒状の外側スリーブ252と、(不図示の)隔離用液体シール・リングを保持すべく配置されたシール・リング保持ソケット256を画成する基部254とを備える。スリーブ252内には、参照符号258および260により表された複数の、好適には2個の加熱要素が配置される。
【0048】
本発明の好適実施例に依れば、少なくとも一個の熱放散器を含む熱放散器アセンブリ262は好適には、加熱要素258および260を囲繞する。熱放散器アセンブリ262は熱放散器264および266を含み、前記熱放散器264および266は、好適には半田付けまたは他の任意で適切な接続により加熱要素258および260に対して熱的かつ機械的に接続された夫々の液体流チャネル268および270を画成する。熱放散器アセンブリ262は、加熱要素258および260と、液体流チャネル268および270を流通する液体との間に効率的な熱伝達を提供する。熱放散器264および266は好適には、参照符号217、272および273で表される複数の側部開孔を含むことで、該熱放散器を通る液体の流通を促進する。
【0049】
液体流チャネル268および270は該チャネル内に含まれる液体の効率的な加熱を行うことが理解される。
【0050】
外側スリーブ252は好適には、274、275および276と表される複数の開孔を含むことで、該スリーブを貫通する液体の流れを可能とする。開孔274、275および276は、外側スリーブ252を貫通する液体の流通を促進するために、任意の適切な個数、箇所および形状で配備されてよいことが理解される。
【0051】
移動体のリザーバからの液体は、(不図示の)液体取入経路部分および(不図示の)液体取入チャネルを通って液体加熱アセンブリ250へと供給されると共に、好適には、スリーブ252に形成された開孔274、275および276を通って、該スリーブ252により画成された液体加熱アセンブリ250に進入する。
【0052】
液体は液体加熱アセンブリ250内で加熱されると共に、液体レベルに依存して、該液体の温度または該液体の上側に位置する空気の温度は、好適にはドイツ、ミュンヘンのEPCOS AGコーポレート・コミュニケーションズ社から市販されているカタログ番号G560/50K/F2により特定されるセンサである(不図示の)温度センサにより検知される。
【0053】
本発明の好適実施例に依れば、熱放散器264および266は加熱要素258および260に対して位置決めされることで、液体流チャネル268および270を画成する。好適には加熱要素258および260は、好適には半田付けにより基部254に対して接続される。
【0054】
熱放散器264および266は外側スリーブ252内に位置決めされることで、熱放散器アセンブリ262の下側表面280と基部254の上側表面281との間に流体流間隙を画成する。これに加え、円筒状の外側スリーブ252の壁部は好適には熱放散器264および266の頂部282を越えて延在することで、熱放散器アセンブリ262の頂部282と円筒状の外側スリーブ252の上側表面283との間に流体流間隙を画成する。
【0055】
上述の下側表面280と上側表面281との間、および、頂部282と上側表面283との間の流体流間隙は、以下で論じられる如く液体加熱アセンブリ250内での複数の方向における流体流を許容する。
【0056】
図5Aに見られる如く、熱放散器264および266は好適には縦軸線286に沿い延在すると共に、該縦軸線286に沿って変化する厚みにより非同一形状である。好適には縦軸線286は、液体加熱アセンブリ250内で鉛直に整列されることが意図される。好適には熱放散器264および266の厚みは、基部254に最も近い箇所で最大であり、縦軸線286に沿い、基部254からの距離に比例して減少する。厚みに変化を設けることは、基部254の近くに位置する領域の流体に対する熱伝達の、基部254から離間して位置する領域の流体に対する熱伝達と比較したときの差を生み出すので、液体加熱アセンブリ250内における液体加熱の均一性を高めることが理解される。
【0057】
図5Aおよび図5Bの液体加熱アセンブリ250の流体流は、図4Aおよび図4Bに関して上述された流体流と類似していることが理解される。
【0058】
次に、本発明の更に別の好適実施例による、図1の加熱液体放出システムにおいて使用されるに適した液体加熱アセンブリの簡略断面図および簡略平面図である図6Aおよび図6Bを参照する。
【0059】
図6Aにおいて見られる如く液体加熱アセンブリ310は好適には、円形で円筒状の外側スリーブ320と、(不図示の)隔離用液体シール・リングを保持すべく配置されたシール・リング保持ソケット324を画成する基部322とを備える。スリーブ320内には、参照符号330で表される少なくとも一個の加熱要素が配置される。
【0060】
本発明の好適実施例に依れば、少なくとも一個の熱放散器340が好適に加熱要素330を囲繞する。好適には熱放散器340は、好適には半田付けまたは他の任意で適切な接続により加熱要素330に対して熱的かつ機械的に接続される。熱放散器340は、加熱要素330と、液体加熱アセンブリ310を流通する液体との間に効率的な熱伝達を提供する。
【0061】
外側スリーブ320は好適には、360、362および364と表された複数の開孔を含むことで、該スリーブを貫通する液体の流れを可能とする。開孔360、362および364は、外側スリーブ320を貫通する液体の流通を促進するために、任意の適切な個数、箇所および形状で配備されてよいことが理解される。
【0062】
液体加熱アセンブリ310は好適には、基部322に対する電力供給接続部365も含む。
【0063】
移動体のリザーバからの液体は、(不図示の)液体取入経路部分および(不図示の)液体取入チャネルを通って液体加熱アセンブリ310へと供給されると共に、好適には、外側スリーブ320に形成された開孔360、362および364を通って、該スリーブ320の内部により画成された液体加熱アセンブリ310に進入する。
【0064】
液体は液体加熱アセンブリ310内で加熱されると共に、液体レベルに依存して、該液体の温度または該液体の上側に位置する空気の温度は、好適にはドイツ、ミュンヘンのEPCOS AGコーポレート・コミュニケーションズ社から市販されているカタログ番号G560/50K/F2により特定されるセンサである(不図示の)温度センサにより検知される。
【0065】
図6Aに見られる如く、熱放散器340は好適には、加熱要素330により画成される縦軸線372に沿い該加熱要素330から外方に延在する少なくとも一群の複数のフィン370を備える。本発明の好適実施例に依れば、以下に記述される如く縦軸線372に沿い各フィン370は非同一形状であり、好適には長さおよび厚みが変化する。好適には、縦軸線372は液体加熱アセンブリ310内で鉛直に整列されることが意図される。本発明の好適実施例において前記少なくとも一群の複数のフィンは、図6Bに見られる如く、加熱要素330から外方に延在する第1長さの第1群の複数のフィン374と、加熱要素330から外方に延在する第2長さの第2群の複数のフィン376とを含む。
【0066】
図6Aに見られる如く、好適には、第1長さの第1群の複数のフィン374および第2長さの第2群の複数のフィン376は、第1表面積の第1群のフィン380、第2表面積の第2群のフィン382および第3表面積の第3群のフィン384を含む。フィン382およびフィン384よりも基部322に対して接近して配置されたフィン380は、液体加熱アセンブリ310を流通する流体に接触する追加的表面積を提供するために、フィン382およびフィン384よりも大きな表面積を有する。フィン384よりも基部322に対して接近して配置されたフィン382は、液体加熱アセンブリ310を流通する流体に接触する追加的表面積を提供するために、フィン384よりも大きな表面積を有する。異なる群のフィンを設けることは、基部322に、より近接して位置する領域における流体と接触する追加的表面積を提供すると共に、液体加熱アセンブリ310内における液体加熱の均一性を高めることが理解される。
【0067】
図示実施例は第1、第2および第3の群のフィンを含むが、各々が異なる表面積を含むという2つの群または4つ以上の群などの任意の適切な構成で複数群のフィンを配備してもよいことが理解される。
【0068】
フィン370に衝当する流体により引き起こされる乱流が、液体加熱アセンブリ310を流通する流体の熱伝達および温度の均一性を高めることが理解される。
【0069】
次に、夫々が本発明の更に別の実施例による、図1の加熱液体放出システムに対する電力供給接続部の過熱前および過熱時の簡略断面図である図7Aおよび図7Bを参照する。
【0070】
図7Aおよび図7Bに見られる如く液体加熱アセンブリ400は好適には、液体加熱チャンバ404を画成する円形で円筒状の外側スリーブ402を備えている。スリーブ402は、(不図示の)隔離用液体シール・リングを保持すべく配置されたシール・リング保持ソケット416を画成する基部414を有する。スリーブ402内には、参照符号420により表される少なくとも一個の加熱要素が配置される。図7Aおよび図7Bに示された実施例においては唯一個の加熱要素420が見られるが、図7Aおよび図7Bの電力供給接続部は任意の適切な構成の加熱要素を含む液体加熱アセンブリと共に使用され得ることが理解される。
【0071】
本発明の好適実施例に依れば、液体加熱アセンブリ400は、好適には半田付けにより基部414に接続された電力供給接続部430を含む。電力供給接続部430は、加熱要素420に対して電流を提供する回路の一部を形成する。加熱要素420に対する電流入力は、電気コネクタ箇所432を介して提供される。其処から電流は、好適には加熱要素420の第1端部を通り、該加熱要素420の金属本体に好適に接続された該加熱要素420の反対側の端部へと流れ、其処から基部414へと流れる。次に電流は、電力供給接続部430を通り電気接点434へと流れる。
【0072】
好適には電力供給接続部430は、好適には電流が自身を通り流れるのを許容し得る金属ハウジングであるハウジング440と、好適にはプラスチック層である絶縁層442と、ハウジング440と電気接点434との間の電気接続を提供する好適には半田付け部分である溶融可能な導体部分444とを含む。
【0073】
上述された如く、通常の動作条件下で電流は、ハウジング440から電力供給接続部430を通り、溶融可能な導体部分444を通り、電気接点434に至る。
【0074】
電力供給接続部430は、以下において更に記述される如く液体加熱チャンバ400内で過熱が生じた場合、前記加熱要素に対する電流を切断するメカニズムを提供する。
【0075】
通常動作において加熱要素420は、加熱されるべき液体の供給物を液体加熱チャンバ400が既に含むときにのみ起動される。液体加熱チャンバ404内に少量の液体のみが在りまたは液体が無いときに加熱要素420が起動された場合、液体加熱チャンバ404は急速に高温に至り過熱する可能性がある。液体加熱チャンバ404内および加熱要素420の温度が上昇すると基部414が加熱され、ハウジング440の温度の上昇に繋がる。
【0076】
ハウジング440の温度が電力供給接続部430の溶融可能な導体部分444の溶融温度を超えたとき、図7Bに示される如く溶融可能な導体部分444は溶融してハウジング440から滴下する。溶融可能な導体部分444が溶融すると、ハウジング440と電気接点434との間の電気回路は遮断されると共に、加熱要素420に対する電力の供給が中断される。
【0077】
故に電力供給接続部430は、一回限りの電流中断を提供すると共に、加熱システムの動作不良により引き起こされる液体加熱チャンバ404の過熱から帰着する移動体の損傷に対する保護を提供する。
【0078】
次に、本発明の別の好適実施例により構成されて働くと共に自動車に取付けられた加熱液体放出システムの簡略図である図8、および、本発明の好適実施例により図8のシステムの作用を示す簡略タイミング図である図9を参照する。
【0079】
図8に見られる如く、その他の点では在来型の自動車500は、本発明の好適実施例に従い構成されて働く加熱液体放出システム502を取入れて示される。該加熱液体放出システムは好適には、液体加熱を行うと共に電気および液体流の制御機能を提供する主要アセンブリ504を含む。主要アセンブリ504は、電気ケーブル506および507を介して車両バッテリ508に電気的に接続される。
【0080】
液体流入管路510は、車両ポンプ514を伴う車両液体リザーバ512から水、不凍液もしくはウインドシールド洗浄液などの液体を主要アセンブリ504に供給する。液体流出管路522は一つ以上の噴射器524に対して液体を供給し、前記噴射器524は以下の車両箇所、すなわち、車両のフロント・ウインドシールド、車両のバック・ウインドシールド、概略的に且つ特に車両の外部ミラーに対して視認アクセスを提供する箇所における車両のサイド・ウィンドウ、車両のヘッドライト、車両の尾灯、および、車両の外部ミラーの一つ以上に配置され得る。
【0081】
典型的には車両のダッシュボード上に配置される車両操作者用の起動スィッチ530は、制御用導体対532により主要アセンブリ504に対して電気的に連結される。一対の車両コンピュータ・インタフェース用導体534および536は、主要アセンブリ504を既存の車両コンピュータ538に相互接続する。点火インタフェース導体540は、主要アセンブリ504を既存の車両点火スィッチに相互接続する。外部温度センサ541は、導体543を介して主要アセンブリ504に接続される。
【0082】
車両操作者用の起動スィッチ530は好適には、以下に記述される自動散布サイクルを起動するユーザ入力を提供する。
【0083】
リザーバ512からの液体は車両ポンプ514により、液体取入管路510および液体取入経路部分550を通って主要アセンブリ504に供給される。液体は、液体吐出経路部分554および液体流出管路522を通って噴射器524に供給される。
【0084】
好適には主要アセンブリ504は、好適にはドイツ、ミュンヘンのEPCOS AGコーポレート・コミュニケーションズ社から市販されているカタログ番号G560/50K/F2により特定されるセンサである温度センサ570と連通された液体加熱チャンバ560と、該主要アセンブリ504の操作のための制御回路部品であって特に温度センサ570および車両バッテリに接続された制御回路部品とを含む。
【0085】
図9に見られる様にシステム起動は好適には参照符号600により表される如く、典型的には車両のダッシュボード上に配置された起動スィッチ530を押圧するという自動車の運転者などのユーザにより開始される。この起動により、前記システムは自動起動モードに置かれる。このモードにおいて前記システムは、参照符号602および604により夫々表される第1噴射サイクルおよび第2噴射サイクルを実行するためにポンプ514を動作させるように作動可能である。
【0086】
自動起動モードに入ると同時に加熱液体放出システム502は加熱要素に対して電流を提供すべく作用して液体加熱チャンバ560内に収容された液体を加熱することで、参照符号606により表される様にセンサ570により検知される温度の上昇を引き起こす。
【0087】
参照符号608により表された如く、温度センサ570により検知される温度が図示例においては75℃であるという第1噴射サイクル開始温度に到達したとき、加熱液体放出システム502は好適にはポンプ514を作動させることで第1噴射サイクル602を実行し、液体吐出経路部分554および液体流出管路522を通して液体を噴射器524に放出する。第1噴射サイクル602は好適には、参照符号610により表された如く、センサ570により検知される温度が前記第1噴射サイクル開始温度より低く図示例においては56℃であるという第1噴射サイクル終了温度に到達するまで継続される。本発明の好適実施例に依れば第1噴射サイクル開始温度および第1噴射サイクル終了温度は、第1噴射サイクル602の持続時間が好適には約4秒であり、その時間の間にセンサ570により検知される温度が前記第1噴射サイクル終了温度に到達するように選択される。
【0088】
第1噴射サイクル602が終了すると同時に、センサ570により検知される温度は、液体加熱チャンバ560内に収容された流体の加熱により再び上昇を開始する。
【0089】
本発明の好適実施例に依れば加熱液体放出システム502は好適には、センサ570により検知される温度が、参照符号612で表され図示例では75℃である第2噴射サイクル開始温度に到達したときに、ポンプ514を作動させて第2噴射サイクル604を実行するように作動可能である。前記第2噴射サイクル開始温度は前記第1噴射サイクル開始温度と同一でもよく又は異なっていてもよいことが理解される。
【0090】
第2噴射サイクル604は好適には、センサ570により検知される温度が、前記第1噴射サイクル終了温度よりも低く且つ前記第2噴射サイクル開始温度よりも低い参照符号614で示され図示例においては5℃などである第2噴射サイクル終了温度に到達するまで継続する。本発明の好適実施例に依れば第2噴射サイクル開始温度および第2噴射サイクル終了温度は、第2噴射サイクル604の持続時間が好適には8秒を超ないように選択され、前記持続時間は、その間にセンサ570により検知される温度が前記第2噴射サイクル終了温度に到達するものである。
【0091】
加熱液体放出システム502はまた、前記第1噴射サイクル終了温度が第1噴射サイクル用最長持続時間内に達成されない場合、該最長持続時間に基づいて第1噴射サイクル602を終了させるように作動させてよいことが理解される。加熱液体放出システム502はまた、前記第2噴射サイクル終了温度が第2噴射サイクル用最長持続時間内に達成されない場合、該最長持続時間に基づいて第2噴射サイクル604を終了させるように作動させてよいことも理解される。
【0092】
与えられた各温度は例示のみを目的としており、前記第1および第2噴射サイクルを決定する任意の適切な温度範囲が選択され得ることが理解される。また、与えられた各持続時間は例示のみを目的としており、第1および第2噴射サイクル602および604に対して許容される最長時間として任意の持続時間が選択され得ることが理解される。
【0093】
本発明の別の好適実施例に依れば加熱液体放出システム502は、温度センサ541により検知される周囲温度の関数として前記第2噴射サイクル終了温度を決定するように作動し得る。前記第2噴射サイクル終了温度を周囲温度の関数として決定すると、特に0℃未満などの様に非常に低い周囲温度にて強化された第2噴射サイクルが提供されることが理解される。
【0094】
次に、本発明の更に別の好適実施例に従い構成されて働くと共に自動車において使用されるに適した加熱液体放出システムの2つの異なる動作モードにおける簡略断面図である図10Aおよび図10Bを参照する。
【0095】
図10Aおよび図10Bに見られる如く、図1の加熱液体放出システム100と類似する加熱液体放出システム900は好適には主要アセンブリ902を含み、該アセンブリは液体加熱を行うと共に電気および液体流の制御機能を含む。主要アセンブリ902は好適には、(不図示の)電気ケーブルを介して(不図示の)移動体バッテリに電気接続される。
【0096】
主要アセンブリ902は、(不図示の)液体流入管路および(不図示の)液体流出管路と連通する液体加熱チャンバ904を備える。前記液体流入管路は、(不図示の)移動体用ポンプを伴う(不図示の)移動体用液体リザーバから水、不凍液もしくはウインドシールド洗浄液などの液体を液体加熱チャンバ904に供給すべく働く。前記液体流出管路は、(不図示の)一個以上の噴射器に対して液体を供給するように働き、前記噴射器は移動体箇所、すなわち、移動体のフロント・ウインドシールド、移動体のバック・ウインドシールド、概略的に且つ特に移動体の外部ミラーに対して視認アクセスを提供する箇所における移動体のサイド・ウィンドウ、移動体のヘッドライト、移動体の尾灯、および、移動体の外部ミラーの一つ以上に配置され得る。
【0097】
主要アセンブリ902は好適には、ほぼ円形で円筒状の液体加熱チャンバ収容容積908を画成するハウジング906を含み、液体加熱チャンバ収容容積908内には、液体加熱チャンバ904が配置され、該液体加熱チャンバ904の大部分に液体加熱アセンブリ910が配設される。ハウジング906はまた好適には、液体取入チャネル912と、液体吐出チャネル914と、加熱液体温度センサ916を収容する開孔とを画成し、それらの全ては液体加熱チャンバ収容容積908と連通している。
【0098】
液体加熱アセンブリ910は好適には、液体加熱チャンバ904を画成する円形で円筒状の外側スリーブ920と、隔離用液体シール・リング926を保持すべく配置されたシール・リング保持ソケット924を画成する基部922とを備える。スリーブ920内には、参照符号930、931および932により表された複数の、図示実施例においては3個の加熱要素が配置されることが理解される。
【0099】
外側スリーブ920は好適には、960および962と表された複数の開孔を含むことで、該スリーブを貫通する液体の流れを可能とする。開孔960および962は、外側スリーブ920を貫通して液体加熱アセンブリ910内へ入る液体の流通を促進するために任意の適切な個数、箇所および形状で配備されてよいことが理解される。
【0100】
液体加熱アセンブリ910はまた、基部922に対して電気的に接続された電力供給接続部965も含み得る。
【0101】
図10Aおよび図10Bに更に見られる如く、加熱液体放出システム900は、液体取入経路部分968と液体吐出経路部分970とを含む液体コネクタ・アセンブリ966も含む。液体コネクタ・アセンブリ966は好適には差圧式バイパス経路部分972も画成する射出成形品要素から成り、該経路部分972は、スプリング負荷式一方向バルブ974により制御されると共に、液体取入経路部分968と液体吐出経路部分970の間の圧力差が、液体加熱チャンバ904を通る液体経路の閉塞の存在を示す所定スレッショルド値、典型的には0.3〜0.5バール、に到達したときに、液体取入経路部分968から液体吐出経路部分970へと液体が流れることを許容する。
【0102】
液体加熱チャンバ904の上流において、液体取入経路部分968内にはバルブ976が配設される。
【0103】
移動体のリザーバからの液体は、液体取入経路部分968および液体取入チャネル912を通って液体加熱チャンバ収容容積908に供給されると共に、好適には、スリーブ920内に形成された開孔960および962を通って、スリーブ920により画成された液体加熱チャンバ904に進入する。
【0104】
液体は液体加熱チャンバ904内で加熱されると共に、液体レベルに依存して、該液体の温度または該液体の上側に位置する空気の温度は、好適にはドイツ、ミュンヘンのEPCOS AGコーポレート・コミュニケーションズ社から市販されているカタログ番号G560/50K/F2により特定されるセンサである温度センサ916により検知される。温度センサ916は好適にはプリント配線基板978上に取付けられ、該基板はハウジング906内に取付けられると共に液体加熱チャンバ収容容積908の外側に配置される。
【0105】
プリント配線基板978上には、主要アセンブリ902の操作のための制御回路部品であって特に温度センサ916および移動体バッテリに対して接続された制御回路部品が取付けられる。
【0106】
バルブ976が噴射器とリザーバとの間の代替的な流れ経路を提供する管路982と連通することを除き、該バルブ976はボール980を含めて図1のバルブ176と構造が類似することが理解される。故に加熱液体放出システム900は、噴射の終結時に噴射器からリザーバへと流体を排出する2本の流体流通路を提供する。図10Aに見られる如く、管路982の端部986はハウジング906の外側面を越えて延在する。
【0107】
液体取入経路部分968および管路982に対しては、双方向バルブ・アセンブリ1000が接続される。双方向バルブ・アセンブリ1000は、双方向バルブ1002と、管路1004および1006と、夫々の継手1014および1016とを含み、継手1014および1016はバルブ1002を液体取入経路部分968と管路982の端部986とに夫々連結する。
【0108】
双方向バルブ1002は好適には、ユーザが状態設定可能なバルブ部材1018を備える。双方向バルブ・アセンブリ1000は更に、加熱液体放出システム900を(不図示の)移動体のリザーバに接続する取入管路1020を含む。
【0109】
双方向バルブ1002のバルブ部材1018は、図10Aに示された作動方向において、‘ON’位置に配置され、前記‘ON’位置では、矢印1040および1042により表される流れにより示されるバルブ976のボール980を通る流れに加え、矢印1030、1032および1034により表される流れにより示されるバルブ976のボール980を迂回する液体加熱チャンバ904内への流れが許容される。図10Aの作動方向において、加熱液体放出システム900は圧力を受けた液体を液体加熱チャンバ904に供給すると共に、矢印1030、1032および1034により表される如く比較的に高速で逆流を許容する。
【0110】
双方向バルブ1002のバルブ部材1018は、図10Bに示された作動方向において、“OFF”位置に配置され、前記“OFF”位置は、矢印1040および1042により表される如くバルブ976のボール980を通る液体加熱チャンバ904内への流れを許容する。図10Bの作動方向において、バルブ976は図1のバルブ176と機能的に同等であると共に、矢印1040および1042により表される如く比較的低速での逆流を許容する。
【0111】
故に加熱液体放出システム900は、移動体における設置後においてバルブ976が直接的にアクセスされることを必要とせずに、ユーザ選択可能な逆流機能を提供する。
【0112】
双方向バルブ・アセンブリ1000が省略されて、管路982の端部986上に(不図示の)キャップが載置され得ることが理解される。この構成において加熱液体放出システム900は、圧力を受けた液体が液体加熱チャンバ904に供給されるのを許容するが、前記管路を通る逆流を妨げることで逆流を比較的に低速に制限する。
【0113】
本発明のシステムは、新たな移動体への包含と、既存の移動体への後付けの両方に適していることが理解される。
【0114】
当業者であれば、本発明は本明細書で前記に特に示されて記述された処に限定されないことを理解し得よう。寧ろ本発明の有効範囲は、本明細書中において前記された種々の特徴の組み合わせおよび下位組み合わせの両方、ならびに、前記仕様の読破時に当業者が想起すると共に先行技術には含まれない前記特徴の改変および変形を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明の好適実施例に従い構成されて働くと共に自動車において使用されるに適した加熱液体放出システムの簡略断面図である。
【図2】図1のシステムの加熱チャンバの簡略分解図である。
【図3A】図2の加熱チャンバの簡略斜視図および簡略平面図である。
【図3B】図2の加熱チャンバの簡略斜視図および簡略平面図である。
【図4A】図3BのIVA-IVA線に沿う図2乃至図3Bの加熱チャンバの簡略断面図であり、該加熱チャンバ内の流体流を示している。
【図4B】図2乃至図3Bの液体加熱チャンバの簡略平面図であり、該液体加熱チャンバ内の流体流を示している。
【図5A】本発明の別の好適実施例による図1の加熱液体放出システムにおいて使用されるに適した液体加熱アセンブリの簡略断面図および簡略平面図である。
【図5B】本発明の別の好適実施例による図1の加熱液体放出システムにおいて使用されるに適した液体加熱アセンブリの簡略断面図および簡略平面図である。
【図6A】本発明の更に別の好適実施例による図1の加熱液体放出システムにおいて使用されるに適した液体加熱アセンブリの簡略断面図および簡略平面図である。
【図6B】本発明の更に別の好適実施例による図1の加熱液体放出システムにおいて使用されるに適した液体加熱アセンブリの簡略断面図および簡略平面図である。
【図7A】本発明の更に別の実施例による図1の加熱液体放出システムに対する電力供給接続部の過熱前および過熱時の簡略断面図である。
【図7B】本発明の更に別の実施例による図1の加熱液体放出システムに対する電力供給接続部の過熱前および過熱時の簡略断面図である。
【図8】本発明の別の好適実施例に従い構成されて働くと共に自動車に取付けられた加熱液体放出システムの簡略図である。
【図9】図8のシステムの作用を示す簡略タイミング図である。
【図10A】本発明の更に別の好適実施例に従い構成されて働くと共に自動車において使用されるに適した加熱液体放出システムの2つの異なる動作モードにおける簡略断面図である。
【図10B】本発明の更に別の好適実施例に従い構成されて働くと共に自動車において使用されるに適した加熱液体放出システムの2つの異なる動作モードにおける簡略断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体加熱アセンブリと、
加熱液体をウインドシールド上に噴射すべく作動する加熱液体噴射アセンブリと、を備えるウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、
前記液体加熱アセンブリが、
液体加熱チャンバと、
前記液体加熱チャンバ内に配設された少なくとも一個の加熱要素と、
前記少なくとも一個の加熱要素と熱伝導接触する少なくとも一個の熱放散器とを備え、 前記少なくとも一個の熱放散器は、少なくとも一本の液体流チャネルを少なくとも部分的に画成すると共に、前記少なくとも一本の液体流チャネルを通り流れる液体に対して前記少なくとも一個の加熱要素から熱を伝達するように働く、
ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項2】
前記液体加熱アセンブリにより加熱された液体の温度を検知するように作動する液体温度センサを更に備える請求項1に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、
前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバ内の前記液体の加熱の均一性を増進するように構成され且つ作用することから、前記液体温度センサにより検知される前記温度は前記液体加熱チャンバ内における前記液体の温度をほぼ代表する、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバの少なくとも一つの寸法に沿って非同一形状であるように構成される、請求項1または2に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項4】
前記少なくとも一個の熱放散器は、鉛直に整列されることが意図された縦軸線に沿って延在するように構成されると共に該縦軸線に沿って非同一形状とされることで、前記縦軸線に沿う前記液体の加熱の均一性を増進する、請求項1または2に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項5】
前記少なくとも一個の熱放散器は前記少なくとも一本の液体流チャネルと連通する少なくとも一個の開孔を含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項6】
前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバ内に配置されて少なくとも一つの流体流間隙を画成する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項7】
前記少なくとも一つの流体流間隙は前記液体加熱チャンバ内において複数の方向に流体流を引き起こす、請求項6記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項8】
前記少なくとも一個の熱放散器は縦軸線に沿って延在するように構成され、且つ、
複数の方向における前記流体流は前記縦軸線に沿う縦の両方向の流体流を含む、請求項6または7に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項9】
複数の方向における前記流体流は前記液体加熱チャンバ内における前記液体の温度の均一性を増進する、請求項6乃至8のいずれか一項に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項10】
液体加熱アセンブリと、
加熱液体をウインドシールド上に噴射すべく作動する加熱液体噴射アセンブリとを備えるウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、
前記液体加熱アセンブリが、
液体加熱チャンバと、
前記液体加熱チャンバ内に配設された少なくとも一個の加熱要素と、
前記少なくとも一個の加熱要素に接続された電力供給接続部と、を備え、
前記電力供給接続部は、前記液体加熱チャンバと熱伝導接触する溶融可能な導体部分を含むと共に、前記液体加熱チャンバ内の液体が所定温度より高く加熱されたことに応じて溶融することにより前記少なくとも一個の加熱要素に対する電力の供給を中断するように作動する、
ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項11】
前記少なくとも一個の加熱要素と熱伝導接触する少なくとも一個の熱放散器を更に備える、請求項10に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、
前記少なくとも一個の熱放散器は、少なくとも一本の液体流チャネルを少なくとも部分的に画成すると共に、前記少なくとも一本の液体流チャネルを通り流れる液体に対して前記少なくとも一個の加熱要素から熱を伝達するように働く、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項12】
前記液体加熱アセンブリにより加熱された液体の温度を検知するように作動する液体温度センサを更に備える請求項11に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、
前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバ内の前記液体の加熱の均一性を増進するように構成され且つ作用することから、前記液体温度センサにより検知される前記温度は前記液体加熱チャンバ内における前記液体の温度をほぼ代表する、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項13】
前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバの少なくとも一つの寸法に沿って非同一形状であるように構成される、請求項11または12に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項14】
前記少なくとも一個の熱放散器は、鉛直に整列されることが意図された縦軸線に沿って延在するように構成されると共に該縦軸線に沿って非同一形状とされることで、前記縦軸線に沿う前記液体の加熱の均一性を増進する、請求項11または12に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項15】
前記少なくとも一個の熱放散器は前記少なくとも一本の液体流チャネルと連通する少なくとも一個の開孔を含む、請求項11乃至14のいずれか一項に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項16】
液体加熱アセンブリと、
加熱液体をウインドシールド上に噴射すべく作動する加熱液体噴射アセンブリとを備える、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、
前記液体加熱アセンブリは、
液体加熱チャンバと、
前記液体加熱チャンバ内に配設された少なくとも一個の加熱要素と、
前記液体加熱チャンバに連結された液体供給アセンブリと、を備え、
前記液体供給アセンブリは、
前記液体加熱チャンバ内への液体流を許容すると共に前記液体加熱チャンバからの逆流を妨げるように働くバルブと、
前記逆流が前記バルブを迂回することを可能にするようにユーザが選択的に操作する少なくとも一本のバイパス管路と、を含む、
ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項17】
液体加熱アセンブリと、
前記液体加熱アセンブリにより加熱された液体の温度を検知するように作動する液体温度センサと、
前記加熱液体をウインドシールド上に噴射すべく作動する加熱液体噴射アセンブリと、
前記液体温度センサにより検知された前記温度に従い前記噴射アセンブリの動作を制御すべく作動するコントローラと、を備えるウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、
前記コントローラは、前記液体温度が第1温度であるときに開始し且つ前記液体温度が前記第1温度より低い第2温度であるときに終結する少なくとも一回の第1噴射期間と、前記液体温度が前記第2温度より低い第3温度であるときに終結する少なくとも一回の第2噴射期間とを提供する、
ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項18】
前記液体加熱アセンブリの外側の周囲温度を検知するように作動する温度センサを更に備える、請求項17に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、
前記第3温度は前記周囲温度に基づいて前記コントローラにより決定される、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項19】
前記コントローラは、前記第2温度が所定時間内に達成されなければ前記少なくとも一回の第1噴射期間を終結するように作動する、請求項17または18に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項20】
前記コントローラは、前記第3温度が所定時間内に達成されなければ前記少なくとも一回の第2噴射期間を終結するように作動する、請求項17乃至19のいずれか一項に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項21】
前記少なくとも一回の第2噴射期間は前記液体温度が前記第1温度のときに始まる、請求項17乃至20のいずれか一項に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項22】
前記少なくとも一個の加熱要素に接続された電力供給接続部を更に含む、請求項17乃至21のいずれか一項に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、前記電力供給接続部は、前記液体加熱チャンバと熱伝導接触する溶融可能な導体部分を含むと共に、前記液体加熱チャンバ内の液体が所定温度より高く加熱されたことに応じて溶融することにより前記少なくとも一個の加熱要素に対する電力の供給を中断するように作動する、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項23】
前記少なくとも一個の加熱要素と熱伝導接触する少なくとも一個の熱放散器を更に備える、請求項17乃至22のいずれか一項に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、前記少なくとも一個の熱放散器は、少なくとも一本の液体流チャネルを少なくとも部分的に画成すると共に、前記少なくとも一本の液体流チャネルを通り流れる液体に対して前記少なくとも一個の加熱要素から熱を伝達するように働く、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項24】
前記液体加熱アセンブリにより加熱された液体の温度を検知するように作動する液体温度センサを更に備える、請求項23に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、
前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバ内の前記液体の加熱の均一性を増進するように構成され且つ作用することから、前記液体温度センサにより検知される前記温度は前記液体加熱チャンバ内における前記液体の温度をほぼ代表する、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項25】
前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバの少なくとも一つの寸法に沿って非同一形状であるように構成される、請求項23または24に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項26】
前記少なくとも一個の熱放散器は、鉛直に整列されることが意図された縦軸線に沿って延在するように構成されると共に該縦軸線に沿って非同一形状とされることで、前記縦軸線に沿う前記液体の加熱の均一性を増進する、請求項23または24に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項27】
前記少なくとも一個の熱放散器は前記少なくとも一本の液体流チャネルと連通する少なくとも一個の開孔を含む、請求項23乃至26のいずれか一項に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項28】
ウインドシールド上に加熱液体を噴射する方法であって、
液体加熱チャンバと、該液体加熱チャンバ内に配設された少なくとも一個の加熱要素と、前記少なくとも一個の加熱要素と熱伝導接触すると共に少なくとも一本の液体流チャネルを少なくとも部分的に画成する少なくとも一個の熱放散器とを含む液体加熱アセンブリを配備する段階と、
前記少なくとも一個の加熱要素を加熱する段階と、
前記少なくとも一本の液体流チャネルを通り流れる液体に対して前記少なくとも一個の加熱要素から熱を伝達する段階と、
前記液体加熱アセンブリにより加熱された前記液体をウインドシールド上に噴射する段階と、を含んで成るウインドシールド上に加熱液体を噴射する方法。
【請求項29】
ウインドシールド上に加熱液体を噴射する方法であって、
液体温度センサを含む液体加熱アセンブリを配備する段階と、
前記液体温度センサにより第1噴射サイクル開始温度が検知されるまで前記液体加熱アセンブリ内の液体を加熱する段階と、
前記液体温度センサにより前記第1噴射サイクル開始温度が検知されたときに少なくとも一回の第1噴射期間を開始する段階と、
前記液体温度センサにより、前記第1噴射サイクル開始温度より低い第1噴射サイクル終了温度が検知されたときに前記第1噴射期間を終結する段階と、
引き続き、前記液体温度センサにより第2噴射サイクル開始温度が検知されたときに、少なくとも一回の第2噴射期間を開始する段階と、
前記液体温度センサにより、前記第1噴射サイクル終了温度より低い第2噴射サイクル終了温度が検知されたときに前記第2噴射期間を終結する段階とを含んで成る、ウインドシールド上に加熱液体を噴射する方法。
【請求項1】
液体加熱アセンブリと、
加熱液体をウインドシールド上に噴射すべく作動する加熱液体噴射アセンブリと、を備えるウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、
前記液体加熱アセンブリが、
液体加熱チャンバと、
前記液体加熱チャンバ内に配設された少なくとも一個の加熱要素と、
前記少なくとも一個の加熱要素と熱伝導接触する少なくとも一個の熱放散器とを備え、 前記少なくとも一個の熱放散器は、少なくとも一本の液体流チャネルを少なくとも部分的に画成すると共に、前記少なくとも一本の液体流チャネルを通り流れる液体に対して前記少なくとも一個の加熱要素から熱を伝達するように働く、
ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項2】
前記液体加熱アセンブリにより加熱された液体の温度を検知するように作動する液体温度センサを更に備える請求項1に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、
前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバ内の前記液体の加熱の均一性を増進するように構成され且つ作用することから、前記液体温度センサにより検知される前記温度は前記液体加熱チャンバ内における前記液体の温度をほぼ代表する、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバの少なくとも一つの寸法に沿って非同一形状であるように構成される、請求項1または2に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項4】
前記少なくとも一個の熱放散器は、鉛直に整列されることが意図された縦軸線に沿って延在するように構成されると共に該縦軸線に沿って非同一形状とされることで、前記縦軸線に沿う前記液体の加熱の均一性を増進する、請求項1または2に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項5】
前記少なくとも一個の熱放散器は前記少なくとも一本の液体流チャネルと連通する少なくとも一個の開孔を含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項6】
前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバ内に配置されて少なくとも一つの流体流間隙を画成する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項7】
前記少なくとも一つの流体流間隙は前記液体加熱チャンバ内において複数の方向に流体流を引き起こす、請求項6記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項8】
前記少なくとも一個の熱放散器は縦軸線に沿って延在するように構成され、且つ、
複数の方向における前記流体流は前記縦軸線に沿う縦の両方向の流体流を含む、請求項6または7に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項9】
複数の方向における前記流体流は前記液体加熱チャンバ内における前記液体の温度の均一性を増進する、請求項6乃至8のいずれか一項に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項10】
液体加熱アセンブリと、
加熱液体をウインドシールド上に噴射すべく作動する加熱液体噴射アセンブリとを備えるウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、
前記液体加熱アセンブリが、
液体加熱チャンバと、
前記液体加熱チャンバ内に配設された少なくとも一個の加熱要素と、
前記少なくとも一個の加熱要素に接続された電力供給接続部と、を備え、
前記電力供給接続部は、前記液体加熱チャンバと熱伝導接触する溶融可能な導体部分を含むと共に、前記液体加熱チャンバ内の液体が所定温度より高く加熱されたことに応じて溶融することにより前記少なくとも一個の加熱要素に対する電力の供給を中断するように作動する、
ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項11】
前記少なくとも一個の加熱要素と熱伝導接触する少なくとも一個の熱放散器を更に備える、請求項10に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、
前記少なくとも一個の熱放散器は、少なくとも一本の液体流チャネルを少なくとも部分的に画成すると共に、前記少なくとも一本の液体流チャネルを通り流れる液体に対して前記少なくとも一個の加熱要素から熱を伝達するように働く、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項12】
前記液体加熱アセンブリにより加熱された液体の温度を検知するように作動する液体温度センサを更に備える請求項11に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、
前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバ内の前記液体の加熱の均一性を増進するように構成され且つ作用することから、前記液体温度センサにより検知される前記温度は前記液体加熱チャンバ内における前記液体の温度をほぼ代表する、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項13】
前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバの少なくとも一つの寸法に沿って非同一形状であるように構成される、請求項11または12に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項14】
前記少なくとも一個の熱放散器は、鉛直に整列されることが意図された縦軸線に沿って延在するように構成されると共に該縦軸線に沿って非同一形状とされることで、前記縦軸線に沿う前記液体の加熱の均一性を増進する、請求項11または12に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項15】
前記少なくとも一個の熱放散器は前記少なくとも一本の液体流チャネルと連通する少なくとも一個の開孔を含む、請求項11乃至14のいずれか一項に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項16】
液体加熱アセンブリと、
加熱液体をウインドシールド上に噴射すべく作動する加熱液体噴射アセンブリとを備える、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、
前記液体加熱アセンブリは、
液体加熱チャンバと、
前記液体加熱チャンバ内に配設された少なくとも一個の加熱要素と、
前記液体加熱チャンバに連結された液体供給アセンブリと、を備え、
前記液体供給アセンブリは、
前記液体加熱チャンバ内への液体流を許容すると共に前記液体加熱チャンバからの逆流を妨げるように働くバルブと、
前記逆流が前記バルブを迂回することを可能にするようにユーザが選択的に操作する少なくとも一本のバイパス管路と、を含む、
ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項17】
液体加熱アセンブリと、
前記液体加熱アセンブリにより加熱された液体の温度を検知するように作動する液体温度センサと、
前記加熱液体をウインドシールド上に噴射すべく作動する加熱液体噴射アセンブリと、
前記液体温度センサにより検知された前記温度に従い前記噴射アセンブリの動作を制御すべく作動するコントローラと、を備えるウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、
前記コントローラは、前記液体温度が第1温度であるときに開始し且つ前記液体温度が前記第1温度より低い第2温度であるときに終結する少なくとも一回の第1噴射期間と、前記液体温度が前記第2温度より低い第3温度であるときに終結する少なくとも一回の第2噴射期間とを提供する、
ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項18】
前記液体加熱アセンブリの外側の周囲温度を検知するように作動する温度センサを更に備える、請求項17に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、
前記第3温度は前記周囲温度に基づいて前記コントローラにより決定される、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項19】
前記コントローラは、前記第2温度が所定時間内に達成されなければ前記少なくとも一回の第1噴射期間を終結するように作動する、請求項17または18に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項20】
前記コントローラは、前記第3温度が所定時間内に達成されなければ前記少なくとも一回の第2噴射期間を終結するように作動する、請求項17乃至19のいずれか一項に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項21】
前記少なくとも一回の第2噴射期間は前記液体温度が前記第1温度のときに始まる、請求項17乃至20のいずれか一項に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項22】
前記少なくとも一個の加熱要素に接続された電力供給接続部を更に含む、請求項17乃至21のいずれか一項に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、前記電力供給接続部は、前記液体加熱チャンバと熱伝導接触する溶融可能な導体部分を含むと共に、前記液体加熱チャンバ内の液体が所定温度より高く加熱されたことに応じて溶融することにより前記少なくとも一個の加熱要素に対する電力の供給を中断するように作動する、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項23】
前記少なくとも一個の加熱要素と熱伝導接触する少なくとも一個の熱放散器を更に備える、請求項17乃至22のいずれか一項に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、前記少なくとも一個の熱放散器は、少なくとも一本の液体流チャネルを少なくとも部分的に画成すると共に、前記少なくとも一本の液体流チャネルを通り流れる液体に対して前記少なくとも一個の加熱要素から熱を伝達するように働く、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項24】
前記液体加熱アセンブリにより加熱された液体の温度を検知するように作動する液体温度センサを更に備える、請求項23に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリであって、
前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバ内の前記液体の加熱の均一性を増進するように構成され且つ作用することから、前記液体温度センサにより検知される前記温度は前記液体加熱チャンバ内における前記液体の温度をほぼ代表する、ウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項25】
前記少なくとも一個の熱放散器は前記液体加熱チャンバの少なくとも一つの寸法に沿って非同一形状であるように構成される、請求項23または24に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項26】
前記少なくとも一個の熱放散器は、鉛直に整列されることが意図された縦軸線に沿って延在するように構成されると共に該縦軸線に沿って非同一形状とされることで、前記縦軸線に沿う前記液体の加熱の均一性を増進する、請求項23または24に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項27】
前記少なくとも一個の熱放散器は前記少なくとも一本の液体流チャネルと連通する少なくとも一個の開孔を含む、請求項23乃至26のいずれか一項に記載のウインドシールド用加熱液体噴射アセンブリ。
【請求項28】
ウインドシールド上に加熱液体を噴射する方法であって、
液体加熱チャンバと、該液体加熱チャンバ内に配設された少なくとも一個の加熱要素と、前記少なくとも一個の加熱要素と熱伝導接触すると共に少なくとも一本の液体流チャネルを少なくとも部分的に画成する少なくとも一個の熱放散器とを含む液体加熱アセンブリを配備する段階と、
前記少なくとも一個の加熱要素を加熱する段階と、
前記少なくとも一本の液体流チャネルを通り流れる液体に対して前記少なくとも一個の加熱要素から熱を伝達する段階と、
前記液体加熱アセンブリにより加熱された前記液体をウインドシールド上に噴射する段階と、を含んで成るウインドシールド上に加熱液体を噴射する方法。
【請求項29】
ウインドシールド上に加熱液体を噴射する方法であって、
液体温度センサを含む液体加熱アセンブリを配備する段階と、
前記液体温度センサにより第1噴射サイクル開始温度が検知されるまで前記液体加熱アセンブリ内の液体を加熱する段階と、
前記液体温度センサにより前記第1噴射サイクル開始温度が検知されたときに少なくとも一回の第1噴射期間を開始する段階と、
前記液体温度センサにより、前記第1噴射サイクル開始温度より低い第1噴射サイクル終了温度が検知されたときに前記第1噴射期間を終結する段階と、
引き続き、前記液体温度センサにより第2噴射サイクル開始温度が検知されたときに、少なくとも一回の第2噴射期間を開始する段階と、
前記液体温度センサにより、前記第1噴射サイクル終了温度より低い第2噴射サイクル終了温度が検知されたときに前記第2噴射期間を終結する段階とを含んで成る、ウインドシールド上に加熱液体を噴射する方法。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【公表番号】特表2007−522023(P2007−522023A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−552777(P2006−552777)
【出願日】平成17年2月11日(2005.2.11)
【国際出願番号】PCT/IL2005/000179
【国際公開番号】WO2005/076735
【国際公開日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【出願人】(506275519)マイクロヒート インコーポレイティド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月11日(2005.2.11)
【国際出願番号】PCT/IL2005/000179
【国際公開番号】WO2005/076735
【国際公開日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【出願人】(506275519)マイクロヒート インコーポレイティド (1)
【Fターム(参考)】
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