説明

洗濯機および電気機器

【課題】洗濯機等の電気機器において、電源が投入されて、その電源投入音や表示を出力するまでの起動時間を短縮する。
【解決手段】電源が投入されると商用電源から電源を出力する電源装置と、この電源装置より出力された電源で駆動するマイクロコンピュータと、電源が投入されたことを報知する音出力装置または表示装置を備えた電気機器において、電源が投入されると、前記電源装置からの電源を、前記マイクロコンピュータを介さずに前記音出力装置または表示装置へ出力する構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源が投入されてから電源投入音や表示が出力される洗濯機等の電気機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
洗濯機等の電気機器は、電源が投入されると、商用電源より、マイクロコンピュータ駆動用の電源が生成され、前記マイクロコンピュータを起動させる。その後、状態確認および初期設定等の起動処理を行った後、電源投入音や表示を出力する。近年の洗濯機等の電気機器は、従来と比べて高品質であるとともに、多機能などの多くの利点があるが、それに伴い、マイクロコンピュータの処理負荷が増大し、電源投入音や表示が出力されるまでの起動時間が長時間化している。
【0003】
このため、電源投入音や表示が出力されるまでの間は、無音で、表示パネルも変化の無い空白時間となり、使用者は洗濯機等の電気機器の動作が正常かどうか判断できず、無用な不安を与える可能性がある。そこで、特許文献1では、複数のマイクロコンピュータを有する電気機器において、メインマイクロコンピュータが自身の起動処理を行っている間に、サブマイクロコンピュータ等の起動処理を行うことで、全体としての起動時間を短縮することが提案されている。また、特許文献2では、マイクロコンピュータからの出力信号により、表示装置へ電源の供給を直ちに行うようにする処理が提案されている。特許文献3では、デジタル受信機の電源を投入し、番組の映像が表示されるまでの待ち時間に、抽出したテキストデータを表示する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−287317号公報
【特許文献2】特開2008−109445号公報
【特許文献3】特開2008−187582号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来のものは、マイクロコンピュータが起動した後、マイクロコンピュータからの制御によるため、電源投入後のマイクロコンピュータ自身の状態確認および初期設定等の起動処理時間、また制御指令を出すまでに要する時間が必要となり、起動時間が遅くなってしまう。複数のマイクロコンピュータ構成において、制御指令を通信している場合には、さらに通信時間だけ起動時間が遅くなってしまう。
【0006】
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、電源投入音や表示を出力することにより、電源投入を使用者に知らせる洗濯機等の電気機器において、その電源投入音や表示出力までの起動時間を短縮する電気機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために本発明は、電源が投入されると商用電源から電源を出力する電源装置と、この電源装置より出力された電源で駆動するマイクロコンピュータと、電源が投入されたことを報知する音出力装置または表示装置を備えた洗濯機等の電気機器において、電源が投入されると、前記電源装置からの電源を、前記マイクロコンピュータを介さずに前記音出力装置または表示装置へ出力する構成とした。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、マイクロコンピュータの起動処理の負荷量に関係なく、電源回路より駆動電源を音出力装置および表示装置に直接供給できるため、電源投入音や表示を出力するまでの起動時間を短縮した洗濯機等の電気機器を提供することができる。また、マイクロコンピュータにより出力回路を切り替えることができるため、電源投入後の音出力および表示出力をマイクロコンピュータより制御することができる洗濯機等の電気機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】洗濯機を示す外観図である。
【図2】図1における内部構造を示す断面図である。
【図3】図1における操作・表示パネルを示す正面図である。
【図4】図3における操作・表示パネルの構成を示す展開図である。
【図5】図3における操作・表示パネルの縦断側面図である。
【図6】本発明の第1実施例を示す洗濯機の制御装置のブロック図である。
【図7】本発明の第1実施例を示す制御装置における音出力切替回路のブロック図である。
【図8】本発明の第1実施例を示す制御装置における音出力切替回路の回路図である。
【図9】本発明の第2実施例を示す制御装置における音出力切替回路の回路図である。
【図10】本発明の第3実施例を示す制御装置における音出力切替回路の回路図である。
【図11】本発明の第1実施例を示す制御装置における表示出力切替回路のブロック図である。
【図12】本発明の第1実施例を示す制御装置における表示出力切替回路の回路図である。
【図13】本発明の第4実施例を示す制御装置における表示出力切替回路の回路図である。
【図14】本発明の第5実施例を示す制御装置における表示出力切替回路の回路図である。
【図15】本発明の第1実施例を示す洗濯機の制御処理のフローチャートである。
【図16】本発明の第1実施例を示す洗濯機の制御処理のタイムシーケンスである。
【図17】本発明の第6実施例を示す洗濯機の制御装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態に係わる実施例について、図を引用して説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施例に係わるもので、洗濯機の外観図を示す。ベース1の底部にはゴムを挿入した脚部2が四隅に配置されている。また、前記ベース1の上部には、鋼板と樹脂成型品が組み合わされて構成された筐体本体部3が載せられている。前記筐体本体部3は、左右の両側板4と、両側板4の前側コーナ部を覆うよう被せるコーナカバー5と、両側板4の上面を覆うよう被せる上面カバー6と、コーナカバー5の前面を覆うよう被せる前面カバー7と、前面カバー7の下側、および前側コーナ部の下側を覆うよう被せる下側カバー8を有する。
【0012】
筐体本体部3の正面には洗濯物を出し入れするドア9が設けられ、押しボタン10により開閉操作を行っている。また、筐体本体部3の上面部には洗剤トレー11,乾燥用フィルタ12が左右に取付けられている。これらの間には操作・表示パネル13が設けられている。また、乾燥用フィルタ12の下方には電源投入用の電源「入」スイッチ14、電源遮断用の電源「切」スイッチ15が配設されている。
【0013】
図2は、本発明の実施例に係わるもので、図1の断面図を示す。洗濯機の下側、および下側カバー8の後方に、商用電源18から電源供給を受けるメインコントローラ16を備えている。また、操作・表示パネル13の配下に操作スイッチや表示装置を備えたサブコントローラ17を備えている。サブコントローラ17は通信ハーネス19よりメインコントローラ16からの制御信号や電源供給を受ける。
【0014】
図3は、本発明の実施例に係わるもので、操作・表示パネル13の正面図を示す。操作・表示パネル13の中央に運転時間や運転コースを表示するための表示部20が備えられており、その周囲に押圧操作部21が備えられている。表示部20において電源投入直後に表示出力する箇所は、電源投入表示用に新たに設けるか、もしくは、運転コースなどに関連した箇所でも良い。
【0015】
図4は、本発明の実施例に係わるもので、図3で示した操作・表示パネル13の展開図を示す。操作・表示パネル13の配下に、操作スイッチと表示装置を備えたサブコントローラ17を備えている。前記サブコントローラ17は、基板ケース22と前記基板ケース22上に配置した基板23、前記基板23上に配置した操作・表示ガイド24により構成されている。また、操作・表示ガイド24の上部には、運転コースなどの運転に関連した表示部20が印刷された印字シート25を備えている。
【0016】
図5は、本発明の実施例に係わるもので、図3で示した操作・表示パネル13の概略断面図を示す。基板ケース22の上部には、押圧操作部21に対応する位置に操作スイッチ26、表示部20を発光するための表示装置27を備えた基板23を具備しており、前記基板23の上部に操作・表示ガイド24を備えている。前記操作・表示ガイド24は、表示装置27の光を拡散させたり、操作スイッチ26の操作感を軽くする目的がある。また、前記操作・表示ガイド24の上部には、印字シート25を備えており、前記印字シート25下部に備えた表示装置27の光を透過することで、該当する表示内容を出力する。
【0017】
図6は、本発明の実施例に係わるもので、洗濯機のメインコントローラ16およびサブコントローラ17の制御装置に関するブロック図である。29はマイクロコンピュータで、電源「入」スイッチ14に接続される検出回路30、電源「切」スイッチ15に接続される検出回路31に接続され、マイクロコンピュータ29に接続されている商用電源接続回路32を制御し、電源「入」/「切」を切り替える。電源「入」状態となることで、商用電源18が電源回路33に投入される。なお、マイクロコンピュータ29により商用電源接続回路32が制御されていなくても、電源「入」スイッチが押されている間は電源「入」状態が継続される。
【0018】
マイクロコンピュータ29は操作スイッチ26やセンサ36と接続され、使用者の押圧操作や洗濯工程,乾燥工程での各種情報信号を受ける。マイクロコンピュータ29からの出力は、駆動回路38に接続され、モータ,ヒータ,給水電磁弁等の負荷37に接続され、これらの回転や開閉,通電を制御する。また、使用者に操作感覚や洗濯機の動作状態を知らせるための音出力装置28および表示装置27に接続される。
【0019】
電源「入」状態となり、電源回路33により、マイクロコンピュータ29用電源A,音出力装置用電源B,表示装置用電源Cが生成される。前記電源Bが生成されると、音出力切替回路34を介して音出力装置28より電源投入音が出力される。また、前記電源Cが生成されると、表示出力切替回路35を介して表示装置27より電源投入表示が出力される。これら音出力切替回路34や表示出力切替回路35は、供給電源から直接出力する回路と、マイクロコンピュータ29から出力制御する回路とを、マイクロコンピュータ29によって切り替えることができる。
【0020】
図7は、本発明の実施例に係わるもので、音出力切替回路34に関するブロック図である。音出力切替回路34は、電源投入音用発振回路39と切替回路40を備えており、前記切替回路40は音出力装置28と接続されている。なお、音出力装置28はブザーP1とスイッチング素子P2により構成されている。電源B生成後、発振回路39の出力信号が、切替回路40を介して入力され、音出力装置28より電源投入音が出力される。マイクロコンピュータ29より切替信号が切替回路40に入力されると、音出力装置28から発振回路39が切り離され、マイクロコンピュータ29から音出力可能となる。
【0021】
図8は、本発明の実施例に係わるもので、切替回路40に関する回路図である。切替回路40はリレーP3とスイッチング素子P4により構成されている。リレーP3はb接点リレーであり、マイクロコンピュータ29によってP4をオンすると、リレーP3内部コイルに電流が流れ、接点が切り離され、音出力装置28から発振回路39が切り離される。
【0022】
切替回路40は、図9に示すように、スイッチング素子P5,整流素子P6による構成でも良い。スイッチング素子P5はマイクロコンピュータ29からの切替信号によりオンし、発振回路39への制御電圧の供給が遮断され、発振が停止する。整流素子P6は、マイクロコンピュータ29からの音出力信号の流入を防止している。
【0023】
音出力装置28からの出力が電源投入音のみの場合、もしくは、電源投入音用に別途音出力装置28を設ける場合は、図10に示すように、切替回路40はスイッチング素子P7による構成にできる。また、音出力装置28と発振回路39の間でなく、音出力装置28と電源Bの間、もしくは、発振回路39と制御電圧の間に切替回路40を設けることでも切り替え可能である。
【0024】
図11は、本発明の実施例に係わるもので、表示出力切替回路35に関するブロック図である。表示出力切替回路35は、マイクロコンピュータから表示出力するための駆動回路41と、切替回路42を備えており、前記切替回路42は表示装置27と接続されている。なお、表示装置は発光素子P8により構成されている。電源C生成後、切替回路42を介して、表示装置27に電源CおよびGNDが接続され、電源投入表示が出力される。マイクロコンピュータ29によって切替信号が切替回路42に入力されると、表示装置27から電源CおよびGNDが切り離され、マイクロコンピュータ29から表示出力可能となる。
【0025】
図12は、本発明の実施例に係わるもので、切替回路42に関する回路図である。駆動回路41はスイッチング素子P9,P10で構成されており、マイクロコンピュータ29からの表示出力信号を基に、複数の発光素子から構成された表示装置27を駆動する。切替回路42はリレーP11,P13とスイッチング素子P12,P14により構成されている。リレーP11,P13はb接点リレーであり、マイクロコンピュータ29によってスイッチング素子P12,P14をオンすると、リレーP11,P13内部コイルに電流が流れ、接点が切り離され、表示装置27から電源CおよびGNDが切り離される。
【0026】
切替回路42は、図13に示すように、スイッチング素子P15,P16およびスイッチング素子P17,P18の2段接続でも構成可能である。スイッチング素子P16,P18はマイクロコンピュータ29からの切替信号によりオンし、スイッチング素子P15,P17がオフされ、表示装置27から電源CおよびGNDが切り離される。
【0027】
マイクロコンピュータ29が表示装置27をスタティック制御する場合、もしくは、電源投入表示用に別途表示装置27を設ける場合は、図14に示すように、切替回路42はスイッチング素子P19による構成にできる。
【0028】
図15は、本発明の実施例に係わるもので、電源投入後の制御処理のフローチャートを示すものである。マイクロコンピュータ29は電源「入」スイッチ14が押され、商用電源18が電源回路33に投入されると、電源投入音および電源投入表示や、洗濯・乾燥の基本的な制御処理を実行する。
【0029】
ステップS101
商用電源18が投入され、電源回路33が起動し、電源A,電源B,電源Cを生成する。
【0030】
ステップS102
電源Bが生成され、音出力切替回路34を介して音出力装置28により電源投入音を出力する。
【0031】
ステップS103
電源Cが生成され、表示出力切替回路35を介して表示装置27より電源投入表示を出力する。
【0032】
ステップS104
電源Aが生成され、マイクロコンピュータ29が起動する。
【0033】
ステップS105
マイクロコンピュータ29より商用電源接続回路32を制御し、電源「入」状態とする。
【0034】
ステップS106
マイクロコンピュータ29が状態確認および初期設定等の起動処理を行う。
【0035】
ステップS107
マイクロコンピュータ29より音出力切替回路34を制御し、マイクロコンピュータ29より出力制御するよう回路を切り替える。
【0036】
ステップS108
マイクロコンピュータ29より音出力装置28を制御し、電源投入音を停止する。
【0037】
ステップS109
マイクロコンピュータ29より表示出力切替回路35を制御し、マイクロコンピュータ29より出力制御するよう回路を切り替える。
【0038】
ステップS110
マイクロコンピュータ29より表示装置27を制御し、初期表示を出力する。
【0039】
ステップS111
操作・表示パネル13の押圧操作部21に対応した操作スイッチ26からの指示入力にしたがって「洗濯」/「洗濯・乾燥」/「乾燥」運転を選択する。指示入力がない状態では、標準の「洗濯」運転または前回実施の「洗濯」/「洗濯・乾燥」/「乾燥」運転を自動的に設定する。
【0040】
ステップS112
設定操作に合わせ、音出力装置28から操作音を出力する。また、操作・表示パネル13の表示装置27の点灯箇所を設定内容にしたがって切り替える。
【0041】
ステップS113
操作・表示パネル13のスタートスイッチからの指示入力を監視して処理を分岐する。
【0042】
ステップS114
洗濯工程を実行する。
【0043】
ステップS115
すすぎ工程を実行する。
【0044】
ステップS116
脱水工程を実行する。
【0045】
ステップS117
乾燥工程を実行する。
【0046】
ステップS118
乾燥工程が終了すると、音出力装置28より終了音を出力し、表示装置27を消灯し、電源を切る。
【0047】
図16は、本発明の実施例に係わるもので、洗濯機の制御処理のタイムシーケンスを示す。
【0048】
時間T0で電源「入」スイッチ14が押下されると、電源Aは時間T1A、電源Bは時間T1B、電源Cは時間T1Cでそれぞれ生成される。なお、時間T1A,T1B,T1Cは、例えば電源Aおよび電源Bが同じ電源である場合、T1A=T1Bとなる。電源A,電源B,電源Cがそれぞれ別電源である場合は、時間T1A,T1B,T1Cに相互関係はない。
【0049】
電源Aが生成されると、マイクロコンピュータ29が起動し、状態確認および初期設定等の起動処理を行う。電源Bが生成されると、音出力装置28より電源投入音が出力される。電源Cが生成されると、表示出力装置27より電源投入表示が出力される。したがって、電源「入」スイッチ押下からの電源投入音出力および電源投入表示出力までの起動時間は、T1B,T1Cとなり、マイクロコンピュータ29の起動処理時間T2Aだけ時間短縮可能である。
【0050】
マイクロコンピュータ29が起動処理を時間T2Aで終えると、マイクロコンピュータ29は音出力切替回路34を制御し、電源投入音を停止する。また、マイクロコンピュータ29は表示出力切替回路35を制御し、表示装置27より初期表示を出力する。なお、マイクロコンピュータ29の起動処理に要する時間T2Aを把握することで、電源投入音継続時間T2Bおよび、電源投入表示継続時間T2Cを任意に調整できる。マイクロコンピュータ29の起動処理中に割り込み処理が可能であれば、起動処理時間T2Aが経過する前に電源投入音継続時間T2Bおよび、電源投入表示継続時間T2Cを任意に調整できる。
【0051】
マイクロコンピュータ29により電源投入音を出力し、時間T2B継続した後、表示出力する通常の制御方式の場合、電源「入」スイッチ押下から表示出力までに要する時間はT1A+T2A+T2Bである。本発明の実施例では、電源「入」スイッチ押下から表示出力までに要する時間はT1Cとなり、T1A+T2A+T2B−T1Cだけ時間短縮となる。また、電源Bと電源Cの生成時間がほぼ同時である場合、電源投入音および電源投入表示をほぼ同時に出力することができる。
【0052】
図6における制御装置のブロック図において、表示装置27および表示出力切替回路35,操作スイッチ26をマイクロコンピュータ29で制御していたが、図17に示すようにサブマイクロコンピュータ43で制御する構成においても適用することができる。また、音出力切替回路34および音出力装置28をサブマイクロコンピュータ43で制御しても良い。
【0053】
表示装置27は、発光ダイオードに代えて、7セグメント発光ダイオードやランプを設けても良い。
【0054】
切替回路および駆動回路に使用しているスイッチング素子は、トランジスタに代えて電界効果トランジスタを設けても良い。
【0055】
b接点リレーを用いた回路は、c接点リレーを用いた回路に代えても良い。
【0056】
本発明の実施例では、音出力装置はブザーとスイッチング素子による構成としたが、音出力が可能な素子、および回路構成とすれば、代替可能であることは言うまでもない。また、発振回路内臓の音出力素子を使用する場合は、発振回路39は不要である。
【0057】
本発明の実施例では、切替回路をスイッチング素子およびリレーにより構成しているが、マイクロコンピュータ29からの信号により切り替え可能な素子、および回路構成とすれば、代替可能であることは言うまでもない。
【0058】
本発明の実施例では、ドラム式洗濯乾燥機に適用しているが、電源投入時に音出力や表示出力を必要とする電気機器であれば、同等の構成とすることにより、同等の効果を得ることができることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0059】
13 操作・表示操作パネル
14 電源「入」スイッチ
16 メインコントローラ
17 サブコントローラ
27 表示装置
28 音出力装置
29 マイクロコンピュータ
33 電源回路
34 音出力切替回路
35 表示出力切替回路
39 発振回路
40,42 切替回路
41 駆動回路
43 サブマイクロコンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源が投入されると商用電源から電源を出力する電源装置と、この電源装置より出力された電源で駆動するマイクロコンピュータと、電源が投入されたことを報知する音出力装置または表示装置を備えた電気機器において、電源が投入されると、前記電源装置からの電源を、前記マイクロコンピュータを介さずに前記音出力装置または表示装置へ出力することを特徴とする電気機器。
【請求項2】
請求項1において、前記音出力装置または表示装置と前記電源装置との間に電源切替部を有し、この電源切替部は、前記マイクロコンピュータからの信号によって、前記マイクロコンピュータを介さずに前記音出力装置または表示装置へ出力する方式から、前記マイクロコンピュータを介して前記音出力装置または表示装置へ出力する方式に切り替えることを特徴とする電気機器。
【請求項3】
請求項2において、第1のマイクロコンピュータと第2のマイクロコンピュータを有し、前記第1のマイクロコンピュータからの信号によって、前記第1のマイクロコンピュータを介さずに前記音出力装置へ出力する方式から、前記第1のマイクロコンピュータを介して前記音出力装置へ出力する方式に切り換え、前記第2のマイクロコンピュータからの信号によって、前記第2のマイクロコンピュータを介さずに前記表示装置へ出力する方式から、前記第2のマイクロコンピュータを介して前記表示装置へ出力する方式に切り替えることを特徴する電気機器。
【請求項4】
衣類を収容する内槽と、この内槽を回転可能に内置する外槽と、前記内槽を駆動するモータと、前記内槽を支持する筐体と、電源が投入されると商用電源から電源を出力する電源装置と、この電源装置により出力された電源で駆動するマイクロコンピュータと、電源が投入されたことを報知する音出力装置または表示装置を備えた洗濯機において、前記電源装置は複数の電源出力を有し、電源が投入されると、前記マイクロコンピュータを駆動する電源出力とは異なる電源出力によって、前記音出力装置または表示装置を駆動することを特徴とする洗濯機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−245287(P2012−245287A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−121218(P2011−121218)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(399048917)日立アプライアンス株式会社 (3,043)
【Fターム(参考)】