活性化プリンタと共に使用する媒体及びこのような媒体のための活性化プリンタ
活性化プリンタと共に使用する媒体であって、ピクセルのアレイが被着された少なくとも1つの表面を有し、各ピクセルは少なくとも1つの活性化可能な着色剤を有する。ここで、異なるピクセルは異なる着色剤を有し、これらピクセルは、使用時に当該用紙が活性化プリンタを介して通過された場合に多色画像を生成することができるように、所定のパターンで配置される。上記媒体と共に使用する活性化プリンタは、該媒体上の前記アレイ内のピクセルのパターンを検出する手段を有し、かくして、該プリンタは所望の多色画像を生成するために用紙上のどのピクセルを活性化すべきかを決定することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラー印刷に係り、特には熱、光(UV、IR若しくは他の適切な波長)、圧力又は他の形態の活性化を用いるカラー印刷に関する。確かに、着色剤(基本染料:proto-dye)の個々のピクセルが適切なプリントヘッドにより活性化されるような如何なる印刷も含まれる。活性化は、プリントヘッドからピクセルへのエネルギの伝達により生じる。これを、以下、活性化印刷と呼ぶ。
【背景技術】
【0002】
本説明の殆どは熱式印刷を含むものであるところ、着色剤を他の手段により活性化することができるなら、本発明はカラー画像を生成するために使用することができる。熱式印刷に関して一層高い若しくは一層低い温度を参照することは、考察される活性化印刷のタイプに依存して、一層高い圧力若しくは一層低い圧力、又は一層高い若しくは一層低い輝度と同様である。
【0003】
既知のタイプの活性化印刷の一例において、感熱媒体は多くのポイントオブセール用途で使用されている。該媒体は、通常、熱的に活性化される着色剤が込められた用紙である。斯かる既知の媒体において、該媒体の一方の表面には熱的に活性化可能な着色剤の連続した層が設けられる。これは、ドクターブレードを用いた如何なる簡単な塗布作業によっても実行することができる。他の例であって、選択された領域にのみ基本染料が必要とされる場合に用いるなら、基本染料の被着は、オフセットリソグラフィ又はスクリーン印刷等の如何なる標準的な印刷方法によっても実行することができる。この選択的な印刷は、もし必要がないなら、全表面にわたり基本染料を塗布する費用を最小限にする助けとなる。使用時において、当該媒体の染料を有する面の選択された部分に熱が供給されると、該媒体上に表示される色が変化する。典型的には、これは、該媒体が全体として白であり、単色の黒のテキストが用紙上に生成される場合、出納受領書の作成に使用される。
【0004】
単層の着色剤に加えて、第2層の着色剤を第1の層上に塗布することができる。これら層の一方、通常は第2の上側層、は他方の層より高い温度で活性化することができる。この一層高い温度の着色剤は、典型的には、より低い温度の着色剤よりは暗いものである。というのは、より低い温度で活性化された場合は、より明るい色が生成され、次いで、当該媒体が一層高い温度まで加熱されると、両着色剤が活性化されることになるので、上記の一層明るい色を打ち負かすように第2の色は、通常は、より暗いものとするのである。しかしながら、より高い活性化温度の成分が、第1の着色剤を明るくするような漂白剤とすることも可能である。
【0005】
指定された領域において所望の色を活性化するために、プリンタは、ピクセルが第1の色であるべきか又は第2の色であるべきかを定める特別なソフトウェアを必要とする。得られる第2の色は、2つの温度のうちの高い方が使用された場合、両着色剤が活性化されるので、実際には第1の一層明るい着色剤と第2の一層暗い着色剤との混合である。このように、同一のピクセルにおいて一層低い温度で発生された色を隠蔽するために、より高い温度で使用される染料の色は、通常は、黒である。
【0006】
感熱媒体上でも時にはグラフィックスが使用されるが、これらは、しばしば、該媒体の裏面上に印刷されたもので、熱的に活性化可能な着色剤の使用により形成されるものではない。しかしながら、グラフィックスを形成するために熱的に活性化可能な着色剤が使用される場合、色は非常に限られたものとなり、画像は色の限られた選択により劣った品質のものとなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、既知の色感熱用紙又は媒体と同様の構成要素、従って材料コストを有し、他の色活性化印刷(完全なプロセスカラー印刷が可能にされるものであるが)に適した媒体が大きな商業的に関心のあるものであることは明らかである。
【0008】
米国特許出願公開第2005/0243689号は、ピクセル化されたラベル付け媒体及びデジタル媒体の同期のためのシステム及び方法を記載している。これは、カラー画像を形成するために使用されるべきカラーピクセルの間に同期ピクセルを配置することにより達成される。該同期ピクセルは全体画像に対して如何なる色も提供することがなく、従って最終的なカラー画像の明瞭度及び品質が悪影響を受ける。加えて、該システムは、読み出される際に回転しているデジタル媒体上での使用を意図するものであるから、当該媒体は同期ピクセルの位置を識別するために先ず走査され、次いでカラーピクセルを活性化するために画像化されることになり、これにより、該媒体の表面上で少なくとも2つの異なる別個の過程を必要とする。
【0009】
米国特許第6106173号は、色形成手段が媒体(ベース層、マイクロカプセルの層及び層被覆フィルムから形成されている)内にあり、活性化プリントヘッドの作用により該媒体をパターン化することによるようなカラー媒体を設けることを教示している。上記マイクロカプセルは圧力と温度との組み合わせにより活性化されるが、これらマイクロカプセルは、各々が異なる色を表す3つの異なるマイクロカプセルの均一に分散された層で供給されている。斯かるマイクロカプセルには所定のパターンは存在せず、従って特定の着色ピクセルの位置の認識は必要でない。むしろ、形成されるべき画像はプリントヘッドに送られる信号のみにより決定される。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、活性化プリンタと共に使用する媒体であって、
ピクセルのアレイが被着された少なくとも1つの表面を有し、各ピクセルは少なくとも1つの活性化可能な着色剤を含み、異なるピクセルは異なる着色剤を有し、これらピクセルが、使用時において用紙が活性化プリンタを通過された場合に多色画像を生成することができるように所定のパターンに配置されているような媒体が提供される。
【0011】
また、本発明は上述したような異なる熱活性化可能着色剤のピクセルのアレイを有する媒体と共に使用する活性化プリンタであって、
当該プリンタを通過する際に前記媒体の選択された部分を活性化する手段と、
所望の画像を生成するために、前記活性化手段を駆動して前記媒体の前記選択された部分に活性化エネルギを供給する手段と、
所望の多色画像を生成するために当該プリンタが用紙上のどのピクセルを活性化すべきかを決定することができるように、前記媒体上の前記アレイにおける前記ピクセルのパターンを検出する手段と、
を有する活性化プリンタを提供する。
【0012】
このように、異なる着色ピクセルのアレイを設けることにより、本発明はプロセスカラーが生成されるのを可能にし、その場合において“スーパーピクセル”の色は該スーパーピクセル内の適切な数の着色された“小ピクセル”を活性化することにより決定される。典型的には、“スーパーピクセル”は3〜9個の小ピクセルからなる。或る距離からでは、人の目は感受された色を平均化し、大きなピクセルは実際に1つのみの色(通常、基本色として実際に存在しさえしない色)であったと推定する。このようにして、多数の異なる色及び色のシェードを有する画像を生成することができ、これにより媒体上に向上された画像又は複数の画像を得る。
【0013】
前記活性化プリンタは、熱式プリントヘッド(thermal printhead)、発光プリントヘッド又は圧力発生プリントヘッドを含むことができる。
【0014】
上記では出納受領書の使用に関連して述べたが、改善されたカラープリンタは、例えばカラー地図プリンタ又はインターネットページカラープリンタ等の無人売店カラープリンタのような多くの異なる用途で使用することができる。他の例として、改善されたカラープリンタは、カラーコードチケットマシン若しくはラベル印刷機、廉価カラー“ポラロイド(登録商標)型”インスタントカメラ、携帯電話若しくは他の画像キャプチャ/記憶装置へのリンクを有する“ポラロイド(登録商標)型”インスタントカラー写真プリンタ又はカラー玩具カメラプリンタ等の携帯型カラープリンタとして使用することもできる。また、改善されたカラープリンタは、当該媒体が、使用された疑似ランダムパターンを識別するコード番号が分かる場合にのみ印刷可能となるように、偽造品防止用途にも使用することができる。他の例として、改善されたプリンタは、全ての印刷された文書が、斯かる文書のソースに対して疑似ランダムパターンを介して追跡することができるので、文書追跡用途にも使用することができる。
【0015】
当該媒体は、適切な活性化可能な着色剤を受容することが可能な如何なるタイプのものとすることもでき、典型的には紙製品である。熱式着色剤は、典型的には、現在二色感熱媒体で使用されているもののようなカプセル封入されたロイコ染料である。
【0016】
該着色剤は当該媒体上で、個々のピクセルが、活性化された場合に、1以上の既知の色状態を有するようにパターン化される。
【0017】
ピクセルのパターンは、熱的に活性化可能な着色剤を毀損しないような如何なる印刷処理によっても形成することができる。
【0018】
上記パターンは、非デジタル印刷/生成処理が使用されるなら、繰り返しパターンとすることができ、これは、どのパターンのピクセルが使用されているかを如何にしてプリンタが知るかを簡素化する。というのは、斯かる繰り返しパターンを定めるために、少ない量のデータしか必要とされないからである。繰り返しパターンは非常に短く(例えば、3ピクセル長)することができるか、又は例えばインチ当たり200ピクセルにおいて8000ピクセル長のように非常に長くすることもできるが、それでも、オフセット印刷(offset press)等の回転式の従来の印刷処理の1回転に当てはまる程度に十分に短い。長い繰り返しパターンの場合、プリンタは該パターンをメモリ内のルックアップテーブルに保持することができるか、又は適切なパターンに対してアルゴリズムを使用することもできる。他の例として、もしデジタル印刷/生成処理が使用されるなら、当該パターンは予測可能な非繰り返しパターンとすることもできる。当該パターンのための式をプリンタに記憶することができ、該パターンを定めるために使用されるパラメータを、特定の媒体を使用する前にプリンタに受け渡すことができる。
【0019】
上記媒体は、プリントヘッドの駆動パターンを着色剤のパターンに同期させる場合に使用するための“エンコーダ”マーキングを含むことができる。印刷されたエンコーダパターンは、当該媒体の表面上の該媒体の非画像化領域に設けることができる。他の例として、可視画像を形成するために使用されるピクセルの密度が減少されないように、当該媒体の表面上のピクセルのアレイ内に非可視エンコーダパターンが設けられる。非可視エンコーダパターンは、当該ピクセルに使用される活性化可能なカラーコーティングの1以上内に含まれる蛍光染料から形成することができる。
【0020】
上記マーキングは、主画像を見る場合に見えないように媒体の裏面に印刷することができるか、又は人の目には見えないインク(通常は、UV、蛍光又はIRブロッキングインク)で媒体の何れかの表面に印刷することができる。カプセル封入着色剤のうちの活性化されていない間には人の目に見えないものを、UV又はIR等の非可視波長で動作するセンサにとり見えるものとすることができる。
【0021】
このように、上記“エンコーダ”マーキングは、これらマーキングが人の目にとり見えないか又は画像自体から離れて位置されるかの何れかであるので、生成されるカラー画像の品質に影響を与えることはない。
【0022】
プリンタは2つの別個の事項、即ち、第1に使用される媒体のタイプ(例えば、該媒体がRGBRGBであるか、又はCMYCMYであるか、又はRGBBGRであるか等)を知る必要がある。これは、プリンタが特定のタイプの媒体のみで使用することができるように該プリンタにハードウェア的にコード化することができるか、又は、代わりに、斯かる情報がユーザにより選択されるか又は当該媒体上の特徴(feature)若しくはRFIDタグにより又は該媒体のカセット若しくは媒体のパッケージ上の特徴若しくはRFIDタグによりプリンタに自動的に伝達されるようにするか、又は当該媒体上のエンコーダマークの位置によってプリンタにより推定することができるようにすることができる。例えば、*が蛍光色を意味する場合、恐らく2つの媒体タイプが製造され得る。即ち、R*GBR*GBR*GB及びC*MYCMYC*MYCMYであり、この例においてプリンタは蛍光マーク間の増加された距離により第1の媒体がRGBであり、第2の媒体がCMYであったと分かるであろう。プリンタが知る必要がある第2の事項は、上記パターンと如何にして同期を保つかである。規則的(regular)エンコーダ信号は、これを実行する最も普通の方法である(例えば、全てのR着色剤を蛍光発光させる等)。代替的に及び/又は付加的に、色がどの様な順序であるか若しくは色がエンコーダパターンに対して何時開始するかを予測するようなパターンを形成するために前記パターンのための式に番号を植え付けることができる。このシード番号は、RFIDタグ又は同様なものによりプリンタに伝達される情報とすることができる。
【0023】
他の方法は、当該プリンタを通過される媒体の特定の長さにわたるパターンを、RFID手段又は何らかの他の適切な手法で認識することを含む。
【0024】
また、当該プリンタはプリントヘッドの駆動パターンを当該媒体のパターンに同期させる手段を含み、これは、IR/UV照明デバイス及び適切な光学センサの使用によるものであり得る。
【0025】
上記駆動パターンの媒体上のピクセルに対する同期は、着色剤ピクセル自体以外の何かを感知することにより達成することができるので、プリンタは、画像を形成するために着色剤を活性化する活性化デバイス及びエンコーダマーキングを読み取る別個の検出手段を用いることにより、印刷する際に媒体に対する1回の処理(パス)のみを用いることができる。
【0026】
他の例として、上記パターンは規則的(例えば3つの色:シアン、マゼンタ、黄、シアン、マゼンタ、黄)又は最終画像における人の目の注意を引くような望ましくない可視パターンを分散させるために疑似ランダムとすることができる。疑似ランダムパターンは、非常に大きな数(例えば、1000より大)のピクセルを繰り返すパターンとしてもよい。他の例として、該パターンは、予測可能なもの、即ち、繰り返しはしないが、例えばパイの桁のような予測可能なシーケンスに基づくものとすることができる。
【0027】
基本染料の特定のパターンが、他のものより人の目により一層容易に気付かれるという効果を生じることも明らかである。垂直の列及び水平の列は最悪であることは良く知られている。対角線は、より良いことが知られている。ピクセルの寸法が小さいほど、より良くなり、最良のものとして、非常に小さなピクセルでの媒体じゅうの基本染料色の疑似ランダム的分散が望ましい。
【0028】
上記パターンは、各ピクセルが1つの着色剤のみを含み、各着色剤が同一の又は異なる活性化温度を有し得るものとすることができる。また、該パターンは、各ピクセルが2以上の着色剤を含み、これら着色剤が大幅に異なる活性化温度を有するように構成することもできる。より高い活性化温度の着色剤は、好ましくは、より低い活性化温度の着色剤より暗い色とし、活性化された場合に、該高い活性化温度の着色剤が支配するようにする。より暗い色は、好ましくは、黒とする。
【0029】
他の例として、活性化されると、より高い活性化レベルの着色剤が、より低い活性化レベルの着色剤が単独で作用することにより先に発生された当該ピクセルの色の色相又は彩度を変化させることもできる。
【0030】
カプセル封入された着色剤を媒体内に分散させるのとは異なる何らかの他の方法により、該媒体は、存在する着色剤を活性化するのに使用されるものより高い温度まで過熱された場合に黒に変化することもできる。このような過程は、例えば、酸化方法であり得る。
【0031】
各ピクセルにおける2つの着色剤に対する他の代替例として、各ピクセルは同一色の2つの異なるシェード、例えばライトマゼンタ及びマゼンタ、ライトイエロー及び黄等を含むことができ、この2つの色調能力が、明るい着色の領域を印刷する場合に助けとなるようにする。例えば、両領域が同じ合計量の色を含んでいたとしても、2つのランダムに配置されたピンクの点を伴う白色領域は、単一の赤の点を伴う同じ領域よりも余り眩しくない印刷特徴のものとなることが知られている。
【0032】
他の例として、ガマット(色域)周辺で当該ピクセルの色相を移動させるために第2の染料を使用することができる。このようにして、第1の色がシアンであり、第2の色が黄であり、結果が緑であるとすることができる。これは、当該システムの全体のガマットを改善するであろう。
【0033】
使用される色の数を増加させることにより、利用可能な色ガマットの品質を向上させることができる。このようにして、6個の原色:即ちシアン、マゼンタ及び黄(これらは一緒にガマットを合理的にカバーする)並びに赤、青及び緑(これらも、異なる色相の異なる彩度限界によるが該ガマットをカバーする)は、当該ガマットを全体的に一層良好にカバーする。製造コストは大幅に相違することはないであろう。何故なら、より大きな印刷(例えば、3色印刷ではなく、6色印刷)は必要とされるが、同じ総量の基本染料が使用されるからである。
【0034】
減色染料の最良の色ガマットは、C、M及びY色染料の1つを各ピクセルにおいて最低の活性化温度で活性化させ、C、M及びY色染料の別の1つを一層高い活性化温度で活性化させ、最後の色又は黒を第3の活性化温度で活性化されることにより達成することができる。
【0035】
疑似ランダムパターンが動作するには、当該プリンタが該疑似ランダムパターンも知る必要がある。プリンタを該パターンの繰り返し開始位置と同期させた状態に維持するためには追加のエンコーダ信号が必要とされる。最も典型的な用途において、該疑似ランダムパターンは繰り返すのに1cmより大きい必要はない。通常、斯かる媒体の製造工程は回転型繰り返し処理を含むであろうから、最大の疑似ランダム長は、実際には、使用される回転印刷処理の円周により限定される。
【0036】
2以上の疑似ランダムパターンの媒体サンプルが利用可能な場合、当該プリンタに、新たな媒体サンプルを装填する際に、RFID若しくは該媒体の機械的符号化等の方法を介して、又は該媒体が装填されたスプール若しくはケースワーク上にマーキングを有するか又は該媒体のパッケージにコードを配置することにより、どのパターンが使用されるかを通知する必要がある。これは、媒体の供給に安全保護を与え、該処理を製造者にとり、又は印刷された題材が偽造されるのが困難であることを欲する所有者にとり、又は該媒体が追跡可能であることを欲する者にとり一層魅力的にさせる。
【0037】
上記パターンは、好ましくは、良好なプロセス色の形成を可能にするような利用可能な色の比を有し、これにより、一層大きなピクセル内で所望の“プロセス”色に近付くような原色ピクセルの分布を生成する。各パターンの識別情報が媒体内に又は媒体のパッケージに符号化されているような、当該媒体上で使用される種々のパターンが存在し得、プリンタは該媒体上に何のパターンが存在するかを如何なる特定の時点でも識別することができる。
【0038】
ピクセルが当該媒体を横切って延びる全幅にわたる縞ではないなら、プリントヘッドが熱式、光式又は圧力式プリントヘッドであるかに拘わらず、該媒体を該プリントヘッドに正しく整列させるように十分に注意する必要がある。媒体がピクセル幅の10〜20%より幾らかでも多く外れた場合、熱式ヘッド上の各ヒータエレメントは所望のピクセル及び意図せずに該ピクセルの隣の両方を活性化し得る。通常、熱式プリンタは媒体を10分の数ミリの精度で保持するので、ピクセルは幅が1ミリメートルである必要があるかも知れない。ここで、幅とは、熱式プリントヘッドを通過される媒体の進行方向に対して垂直の寸法を指す。
【0039】
ピクセルの高さ、即ち熱式プリントヘッドの下での当該媒体の進行方向の寸法は、上記ピクセル幅より小さくすることができる。熱式プリントヘッドが使用される場合、該高さは実際には当該機構におけるスキュー誤差により制限される。通常、熱式プリンタにおいて見られるスキューは、媒体の両端間で20ミクロン未満であるから、画像分解能は進行方向において125dpi又はそれより良好にすることができる。
【0040】
このように、熱式プリンタは50x125dpiより良好な分解能で基本染料ピクセルを持つ媒体でもって動作するであろう。熱式プリントヘッドは、上記基本染料ピクセルを個々にアドレス指定するのに十分なほど小さいヒータエレメント有さねばならない。
【0041】
上記基本染料ピクセルが実際に当該媒体の全幅にわたり延びる列(即ち、縞)である場合、熱式プリントヘッドは、該媒体の進行方向においてエンコーダにより同期される場合、如何なる時点においても基本染料の一の色のみをアドレス指定するので、該媒体の該熱式プリントヘッドに対する進行方向と垂直な方向での整列は無関係となる。従って、この場合、画像分解能は媒体進行方向に対して垂直な方向においては200dpi又はそれ以上となる。
【0042】
当該プリントヘッドが小さな熱式プリントヘッド又はレーザ若しくはLED等の走査式プリントヘッドを含む場合、同期は両方向において、即ち媒体進行方向及びプリントヘッド走査方向において可能である。このように、媒体の分解能は当該媒体の熱的振る舞いによってのみ制限される。モノクロの熱式プリンタは非常に高分解能なものが存在するので、カラーでの熱式印刷は走査式プリントヘッドを用いて600dpi又はそれ以上まで可能であることが期待される。
【0043】
当該プリンタは、前記活性化手段をピクセルの該活性化手段を経るリアルタイム通過に同期させる手段を更に有することができ、かくして、該プリンタは所望の多色画像を該プリンタを経る媒体の一回の通過により生成することができるように該媒体上のピクセルを選択的に活性化することができる。
【0044】
当該プリンタは、ピクセルの如何なる活性化の期間又は強度をも制御し、これにより該ピクセルにおいて活性化される着色剤の量を制御する手段を更に有することもできる。これは、該プリンタが、同一のピクセル内に異なる着色剤が存在することを要することなしに、特定の色の異なるシェードを発生することを可能にさせる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
以下、本発明の一例を、添付図面を参照して説明する。
【0046】
図1は、本発明において使用することが可能な典型的な媒体のロール10である。該ロール10は中心のコア11を有し、媒体12は該コアの周りに容易に供給することができるように巻回されている。この例においては、当該媒体は感熱紙であるが、該媒体は如何なる好適なタイプの媒体とすることもできる。
【0047】
媒体12の少なくとも1つの表面13(この場合は、図における上側表面)には、ピクセル15のアレイ14が設けられている。各ピクセルは複数の異なる着色剤のうちの少なくとも1つを含むが、好ましい実施例では、少なくとも2つの着色剤が別個の層で塗布される。これらの着色剤は活性化される前は典型的には透明であり、異なる着色剤は異なる温度で活性化される。下側の層(即ち、当該媒体の表面の次の層)は、典型的には、上側の層より明るい色であり、下側の層は上側の層より低い温度で活性化される。
【0048】
ピクセルは図2に示されたように規則的なパターンで配列することができるが、識別可能な直線又は対角線を持たないようなパターンが好ましい。というのは、このようなパターンはユーザが気付き難いからである。そのようであるので、疑似ランダムパターンが好ましい。
【0049】
個々のピクセル15は、より大きなピクセル(典型的には、3〜9の個別ピクセル)にグループ化することができ、かくして、該“より大きな”ピクセルの全体的プロセスカラーは、利用可能なカラーの適切な数の個別ピクセルを活性化することにより決定される。
【0050】
図3は、感熱媒体12が熱式プリントヘッド16の下を通過する熱式プリンタにおける幾つかのエレメントの概略構成を示している。上記プリントヘッド及び該プリントヘッドの動作はプリントコントローラ17により制御され、該コントローラは媒体12上のピクセルのパターンを検出するために使用することが可能なエンコーダ18に接続されている。エンコーダ18とコントローラ17との組み合わせは、個々のピクセルにおいて所望の色を生じさせ、これにより、必要とされるカラー画像を発生すべく上記プリントヘッドに当該媒体の表面13上の適切なピクセルを所要の強さで活性化するように指令する。
【0051】
プリントヘッド16とピクセルのアレイ14との間の整列ミスの可能性を低減するために2以上のエンコーダ18を使用することもできる。プリントヘッド16は、レーザ若しくは他の光、熱又は圧力源等の単一の活性化デバイス(図示略)を有することができるか、又は斯かる活性化デバイスのアレイを備えることができる。しかしながら、整列ミスの可能性は、プリントヘッド16において単一の活性化デバイスを使用することにより低減される。
【0052】
如何なる通常の画像(図4)も本発明により媒体上に画像化するために適切なパターンのピクセルに変換すべく(図5及び6)、先ず存在する全固有ピクセルを含むようなピクセルの最小の組み合わせ(“スーパーピクセル”)を作成する必要がある。例えば、RGBRGBRGBのパターンの場合、これは3つのピクセルである(図7)。次いで、このスーパーピクセル内の各ピクセルの異なる状態(例えば、WWW、RWW、WGW、WWB、RGW、RWB、WGB、RGB(図8)、ここでW=白の非活性化状態)の各々における該スーパーピクセルの平均色を作成する必要がある。このリストは、如何なる複製された色も削除することにより減少させることができる(RGBの例では如何なるものも存在しないが、他のピクセルのパターンでは、同じ平均色を生成する多数の組み合わせが存在し得る)。これは、この特定のタイプの媒体に対する色の“パレット”を提供する(図9)。標準のエラーディザ処理された又はディザ処理されていないカラーマッピングアルゴリズムを適用して、前記目標画像を該特定の媒体のためのパレットにマッピングし、中間画像(図10)を生成することができる。最後に、該中間画像が媒体上に重畳される(図11)。当該スーパーピクセル内の各ピクセルは、中間画像内の該ピクセルの色が、この特定のピクセルが活性化された又は活性化されないスーパーピクセルにより形成されるかに従って活性化される。即ち、中間画像内の各ピクセルの色は、当該“スーパーピクセル”における該ピクセルが対応する列内に存在するW、R、G又はBにより置換される。同一のパレット色に対応する複数のスーパーピクセルが存在した場合は、当該画像内にアーチファクトを発生するのを防止すべく関連するスーパーピクセル間で選択するためにランダムアルゴリズムが使用される。かくして、この最終画像(図12)は、目標画像が本発明による媒体を使用して印刷された場合に生成されたであろう画像のシミュレーションを見るために、如何なる標準のプリンタ上でも印刷することができる。本発明の媒体を活性化する熱式プリントヘッドを駆動するために要する実際の画像を作成するためには、全白色ピクセルを0に変換し、全低温カラーピクセルを1に変換し、全高温カラーピクセルを2に変換する最終ステップ(図13)を有する必要がある。RGBRGBの例では、高温カラーは存在しないので、最終画像は0及び1のみを含むものとなろう。次いで、この最終画像は熱式ヘッドを駆動するために使用することができる。当該媒体がプリントヘッドの駆動に正しく整合されていれば、1は該媒体に正しい低温カラーを発生させる、等々となる。
【0053】
図14は、上記ステップを更に解説するフローチャートである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1a】図1aは、本発明において使用することが可能な媒体の側面図である。
【図1b】図1bは、本発明において使用することが可能な媒体の平面図である。
【図2】図2は、図1a及び1bの媒体上で使用されるピクセルのアレイを示す。
【図3】図3は、本発明によるプリンタの部分の概略図を示す。
【図4】図4は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【図5】図5は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【図6】図6は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【図7】図7は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令アレイに変換されるかを示す。
【図8】図8は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【図9】図9は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【図10】図10は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【図11】図11は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【図12】図12は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【図13】図13は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【図14】図14は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラー印刷に係り、特には熱、光(UV、IR若しくは他の適切な波長)、圧力又は他の形態の活性化を用いるカラー印刷に関する。確かに、着色剤(基本染料:proto-dye)の個々のピクセルが適切なプリントヘッドにより活性化されるような如何なる印刷も含まれる。活性化は、プリントヘッドからピクセルへのエネルギの伝達により生じる。これを、以下、活性化印刷と呼ぶ。
【背景技術】
【0002】
本説明の殆どは熱式印刷を含むものであるところ、着色剤を他の手段により活性化することができるなら、本発明はカラー画像を生成するために使用することができる。熱式印刷に関して一層高い若しくは一層低い温度を参照することは、考察される活性化印刷のタイプに依存して、一層高い圧力若しくは一層低い圧力、又は一層高い若しくは一層低い輝度と同様である。
【0003】
既知のタイプの活性化印刷の一例において、感熱媒体は多くのポイントオブセール用途で使用されている。該媒体は、通常、熱的に活性化される着色剤が込められた用紙である。斯かる既知の媒体において、該媒体の一方の表面には熱的に活性化可能な着色剤の連続した層が設けられる。これは、ドクターブレードを用いた如何なる簡単な塗布作業によっても実行することができる。他の例であって、選択された領域にのみ基本染料が必要とされる場合に用いるなら、基本染料の被着は、オフセットリソグラフィ又はスクリーン印刷等の如何なる標準的な印刷方法によっても実行することができる。この選択的な印刷は、もし必要がないなら、全表面にわたり基本染料を塗布する費用を最小限にする助けとなる。使用時において、当該媒体の染料を有する面の選択された部分に熱が供給されると、該媒体上に表示される色が変化する。典型的には、これは、該媒体が全体として白であり、単色の黒のテキストが用紙上に生成される場合、出納受領書の作成に使用される。
【0004】
単層の着色剤に加えて、第2層の着色剤を第1の層上に塗布することができる。これら層の一方、通常は第2の上側層、は他方の層より高い温度で活性化することができる。この一層高い温度の着色剤は、典型的には、より低い温度の着色剤よりは暗いものである。というのは、より低い温度で活性化された場合は、より明るい色が生成され、次いで、当該媒体が一層高い温度まで加熱されると、両着色剤が活性化されることになるので、上記の一層明るい色を打ち負かすように第2の色は、通常は、より暗いものとするのである。しかしながら、より高い活性化温度の成分が、第1の着色剤を明るくするような漂白剤とすることも可能である。
【0005】
指定された領域において所望の色を活性化するために、プリンタは、ピクセルが第1の色であるべきか又は第2の色であるべきかを定める特別なソフトウェアを必要とする。得られる第2の色は、2つの温度のうちの高い方が使用された場合、両着色剤が活性化されるので、実際には第1の一層明るい着色剤と第2の一層暗い着色剤との混合である。このように、同一のピクセルにおいて一層低い温度で発生された色を隠蔽するために、より高い温度で使用される染料の色は、通常は、黒である。
【0006】
感熱媒体上でも時にはグラフィックスが使用されるが、これらは、しばしば、該媒体の裏面上に印刷されたもので、熱的に活性化可能な着色剤の使用により形成されるものではない。しかしながら、グラフィックスを形成するために熱的に活性化可能な着色剤が使用される場合、色は非常に限られたものとなり、画像は色の限られた選択により劣った品質のものとなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、既知の色感熱用紙又は媒体と同様の構成要素、従って材料コストを有し、他の色活性化印刷(完全なプロセスカラー印刷が可能にされるものであるが)に適した媒体が大きな商業的に関心のあるものであることは明らかである。
【0008】
米国特許出願公開第2005/0243689号は、ピクセル化されたラベル付け媒体及びデジタル媒体の同期のためのシステム及び方法を記載している。これは、カラー画像を形成するために使用されるべきカラーピクセルの間に同期ピクセルを配置することにより達成される。該同期ピクセルは全体画像に対して如何なる色も提供することがなく、従って最終的なカラー画像の明瞭度及び品質が悪影響を受ける。加えて、該システムは、読み出される際に回転しているデジタル媒体上での使用を意図するものであるから、当該媒体は同期ピクセルの位置を識別するために先ず走査され、次いでカラーピクセルを活性化するために画像化されることになり、これにより、該媒体の表面上で少なくとも2つの異なる別個の過程を必要とする。
【0009】
米国特許第6106173号は、色形成手段が媒体(ベース層、マイクロカプセルの層及び層被覆フィルムから形成されている)内にあり、活性化プリントヘッドの作用により該媒体をパターン化することによるようなカラー媒体を設けることを教示している。上記マイクロカプセルは圧力と温度との組み合わせにより活性化されるが、これらマイクロカプセルは、各々が異なる色を表す3つの異なるマイクロカプセルの均一に分散された層で供給されている。斯かるマイクロカプセルには所定のパターンは存在せず、従って特定の着色ピクセルの位置の認識は必要でない。むしろ、形成されるべき画像はプリントヘッドに送られる信号のみにより決定される。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、活性化プリンタと共に使用する媒体であって、
ピクセルのアレイが被着された少なくとも1つの表面を有し、各ピクセルは少なくとも1つの活性化可能な着色剤を含み、異なるピクセルは異なる着色剤を有し、これらピクセルが、使用時において用紙が活性化プリンタを通過された場合に多色画像を生成することができるように所定のパターンに配置されているような媒体が提供される。
【0011】
また、本発明は上述したような異なる熱活性化可能着色剤のピクセルのアレイを有する媒体と共に使用する活性化プリンタであって、
当該プリンタを通過する際に前記媒体の選択された部分を活性化する手段と、
所望の画像を生成するために、前記活性化手段を駆動して前記媒体の前記選択された部分に活性化エネルギを供給する手段と、
所望の多色画像を生成するために当該プリンタが用紙上のどのピクセルを活性化すべきかを決定することができるように、前記媒体上の前記アレイにおける前記ピクセルのパターンを検出する手段と、
を有する活性化プリンタを提供する。
【0012】
このように、異なる着色ピクセルのアレイを設けることにより、本発明はプロセスカラーが生成されるのを可能にし、その場合において“スーパーピクセル”の色は該スーパーピクセル内の適切な数の着色された“小ピクセル”を活性化することにより決定される。典型的には、“スーパーピクセル”は3〜9個の小ピクセルからなる。或る距離からでは、人の目は感受された色を平均化し、大きなピクセルは実際に1つのみの色(通常、基本色として実際に存在しさえしない色)であったと推定する。このようにして、多数の異なる色及び色のシェードを有する画像を生成することができ、これにより媒体上に向上された画像又は複数の画像を得る。
【0013】
前記活性化プリンタは、熱式プリントヘッド(thermal printhead)、発光プリントヘッド又は圧力発生プリントヘッドを含むことができる。
【0014】
上記では出納受領書の使用に関連して述べたが、改善されたカラープリンタは、例えばカラー地図プリンタ又はインターネットページカラープリンタ等の無人売店カラープリンタのような多くの異なる用途で使用することができる。他の例として、改善されたカラープリンタは、カラーコードチケットマシン若しくはラベル印刷機、廉価カラー“ポラロイド(登録商標)型”インスタントカメラ、携帯電話若しくは他の画像キャプチャ/記憶装置へのリンクを有する“ポラロイド(登録商標)型”インスタントカラー写真プリンタ又はカラー玩具カメラプリンタ等の携帯型カラープリンタとして使用することもできる。また、改善されたカラープリンタは、当該媒体が、使用された疑似ランダムパターンを識別するコード番号が分かる場合にのみ印刷可能となるように、偽造品防止用途にも使用することができる。他の例として、改善されたプリンタは、全ての印刷された文書が、斯かる文書のソースに対して疑似ランダムパターンを介して追跡することができるので、文書追跡用途にも使用することができる。
【0015】
当該媒体は、適切な活性化可能な着色剤を受容することが可能な如何なるタイプのものとすることもでき、典型的には紙製品である。熱式着色剤は、典型的には、現在二色感熱媒体で使用されているもののようなカプセル封入されたロイコ染料である。
【0016】
該着色剤は当該媒体上で、個々のピクセルが、活性化された場合に、1以上の既知の色状態を有するようにパターン化される。
【0017】
ピクセルのパターンは、熱的に活性化可能な着色剤を毀損しないような如何なる印刷処理によっても形成することができる。
【0018】
上記パターンは、非デジタル印刷/生成処理が使用されるなら、繰り返しパターンとすることができ、これは、どのパターンのピクセルが使用されているかを如何にしてプリンタが知るかを簡素化する。というのは、斯かる繰り返しパターンを定めるために、少ない量のデータしか必要とされないからである。繰り返しパターンは非常に短く(例えば、3ピクセル長)することができるか、又は例えばインチ当たり200ピクセルにおいて8000ピクセル長のように非常に長くすることもできるが、それでも、オフセット印刷(offset press)等の回転式の従来の印刷処理の1回転に当てはまる程度に十分に短い。長い繰り返しパターンの場合、プリンタは該パターンをメモリ内のルックアップテーブルに保持することができるか、又は適切なパターンに対してアルゴリズムを使用することもできる。他の例として、もしデジタル印刷/生成処理が使用されるなら、当該パターンは予測可能な非繰り返しパターンとすることもできる。当該パターンのための式をプリンタに記憶することができ、該パターンを定めるために使用されるパラメータを、特定の媒体を使用する前にプリンタに受け渡すことができる。
【0019】
上記媒体は、プリントヘッドの駆動パターンを着色剤のパターンに同期させる場合に使用するための“エンコーダ”マーキングを含むことができる。印刷されたエンコーダパターンは、当該媒体の表面上の該媒体の非画像化領域に設けることができる。他の例として、可視画像を形成するために使用されるピクセルの密度が減少されないように、当該媒体の表面上のピクセルのアレイ内に非可視エンコーダパターンが設けられる。非可視エンコーダパターンは、当該ピクセルに使用される活性化可能なカラーコーティングの1以上内に含まれる蛍光染料から形成することができる。
【0020】
上記マーキングは、主画像を見る場合に見えないように媒体の裏面に印刷することができるか、又は人の目には見えないインク(通常は、UV、蛍光又はIRブロッキングインク)で媒体の何れかの表面に印刷することができる。カプセル封入着色剤のうちの活性化されていない間には人の目に見えないものを、UV又はIR等の非可視波長で動作するセンサにとり見えるものとすることができる。
【0021】
このように、上記“エンコーダ”マーキングは、これらマーキングが人の目にとり見えないか又は画像自体から離れて位置されるかの何れかであるので、生成されるカラー画像の品質に影響を与えることはない。
【0022】
プリンタは2つの別個の事項、即ち、第1に使用される媒体のタイプ(例えば、該媒体がRGBRGBであるか、又はCMYCMYであるか、又はRGBBGRであるか等)を知る必要がある。これは、プリンタが特定のタイプの媒体のみで使用することができるように該プリンタにハードウェア的にコード化することができるか、又は、代わりに、斯かる情報がユーザにより選択されるか又は当該媒体上の特徴(feature)若しくはRFIDタグにより又は該媒体のカセット若しくは媒体のパッケージ上の特徴若しくはRFIDタグによりプリンタに自動的に伝達されるようにするか、又は当該媒体上のエンコーダマークの位置によってプリンタにより推定することができるようにすることができる。例えば、*が蛍光色を意味する場合、恐らく2つの媒体タイプが製造され得る。即ち、R*GBR*GBR*GB及びC*MYCMYC*MYCMYであり、この例においてプリンタは蛍光マーク間の増加された距離により第1の媒体がRGBであり、第2の媒体がCMYであったと分かるであろう。プリンタが知る必要がある第2の事項は、上記パターンと如何にして同期を保つかである。規則的(regular)エンコーダ信号は、これを実行する最も普通の方法である(例えば、全てのR着色剤を蛍光発光させる等)。代替的に及び/又は付加的に、色がどの様な順序であるか若しくは色がエンコーダパターンに対して何時開始するかを予測するようなパターンを形成するために前記パターンのための式に番号を植え付けることができる。このシード番号は、RFIDタグ又は同様なものによりプリンタに伝達される情報とすることができる。
【0023】
他の方法は、当該プリンタを通過される媒体の特定の長さにわたるパターンを、RFID手段又は何らかの他の適切な手法で認識することを含む。
【0024】
また、当該プリンタはプリントヘッドの駆動パターンを当該媒体のパターンに同期させる手段を含み、これは、IR/UV照明デバイス及び適切な光学センサの使用によるものであり得る。
【0025】
上記駆動パターンの媒体上のピクセルに対する同期は、着色剤ピクセル自体以外の何かを感知することにより達成することができるので、プリンタは、画像を形成するために着色剤を活性化する活性化デバイス及びエンコーダマーキングを読み取る別個の検出手段を用いることにより、印刷する際に媒体に対する1回の処理(パス)のみを用いることができる。
【0026】
他の例として、上記パターンは規則的(例えば3つの色:シアン、マゼンタ、黄、シアン、マゼンタ、黄)又は最終画像における人の目の注意を引くような望ましくない可視パターンを分散させるために疑似ランダムとすることができる。疑似ランダムパターンは、非常に大きな数(例えば、1000より大)のピクセルを繰り返すパターンとしてもよい。他の例として、該パターンは、予測可能なもの、即ち、繰り返しはしないが、例えばパイの桁のような予測可能なシーケンスに基づくものとすることができる。
【0027】
基本染料の特定のパターンが、他のものより人の目により一層容易に気付かれるという効果を生じることも明らかである。垂直の列及び水平の列は最悪であることは良く知られている。対角線は、より良いことが知られている。ピクセルの寸法が小さいほど、より良くなり、最良のものとして、非常に小さなピクセルでの媒体じゅうの基本染料色の疑似ランダム的分散が望ましい。
【0028】
上記パターンは、各ピクセルが1つの着色剤のみを含み、各着色剤が同一の又は異なる活性化温度を有し得るものとすることができる。また、該パターンは、各ピクセルが2以上の着色剤を含み、これら着色剤が大幅に異なる活性化温度を有するように構成することもできる。より高い活性化温度の着色剤は、好ましくは、より低い活性化温度の着色剤より暗い色とし、活性化された場合に、該高い活性化温度の着色剤が支配するようにする。より暗い色は、好ましくは、黒とする。
【0029】
他の例として、活性化されると、より高い活性化レベルの着色剤が、より低い活性化レベルの着色剤が単独で作用することにより先に発生された当該ピクセルの色の色相又は彩度を変化させることもできる。
【0030】
カプセル封入された着色剤を媒体内に分散させるのとは異なる何らかの他の方法により、該媒体は、存在する着色剤を活性化するのに使用されるものより高い温度まで過熱された場合に黒に変化することもできる。このような過程は、例えば、酸化方法であり得る。
【0031】
各ピクセルにおける2つの着色剤に対する他の代替例として、各ピクセルは同一色の2つの異なるシェード、例えばライトマゼンタ及びマゼンタ、ライトイエロー及び黄等を含むことができ、この2つの色調能力が、明るい着色の領域を印刷する場合に助けとなるようにする。例えば、両領域が同じ合計量の色を含んでいたとしても、2つのランダムに配置されたピンクの点を伴う白色領域は、単一の赤の点を伴う同じ領域よりも余り眩しくない印刷特徴のものとなることが知られている。
【0032】
他の例として、ガマット(色域)周辺で当該ピクセルの色相を移動させるために第2の染料を使用することができる。このようにして、第1の色がシアンであり、第2の色が黄であり、結果が緑であるとすることができる。これは、当該システムの全体のガマットを改善するであろう。
【0033】
使用される色の数を増加させることにより、利用可能な色ガマットの品質を向上させることができる。このようにして、6個の原色:即ちシアン、マゼンタ及び黄(これらは一緒にガマットを合理的にカバーする)並びに赤、青及び緑(これらも、異なる色相の異なる彩度限界によるが該ガマットをカバーする)は、当該ガマットを全体的に一層良好にカバーする。製造コストは大幅に相違することはないであろう。何故なら、より大きな印刷(例えば、3色印刷ではなく、6色印刷)は必要とされるが、同じ総量の基本染料が使用されるからである。
【0034】
減色染料の最良の色ガマットは、C、M及びY色染料の1つを各ピクセルにおいて最低の活性化温度で活性化させ、C、M及びY色染料の別の1つを一層高い活性化温度で活性化させ、最後の色又は黒を第3の活性化温度で活性化されることにより達成することができる。
【0035】
疑似ランダムパターンが動作するには、当該プリンタが該疑似ランダムパターンも知る必要がある。プリンタを該パターンの繰り返し開始位置と同期させた状態に維持するためには追加のエンコーダ信号が必要とされる。最も典型的な用途において、該疑似ランダムパターンは繰り返すのに1cmより大きい必要はない。通常、斯かる媒体の製造工程は回転型繰り返し処理を含むであろうから、最大の疑似ランダム長は、実際には、使用される回転印刷処理の円周により限定される。
【0036】
2以上の疑似ランダムパターンの媒体サンプルが利用可能な場合、当該プリンタに、新たな媒体サンプルを装填する際に、RFID若しくは該媒体の機械的符号化等の方法を介して、又は該媒体が装填されたスプール若しくはケースワーク上にマーキングを有するか又は該媒体のパッケージにコードを配置することにより、どのパターンが使用されるかを通知する必要がある。これは、媒体の供給に安全保護を与え、該処理を製造者にとり、又は印刷された題材が偽造されるのが困難であることを欲する所有者にとり、又は該媒体が追跡可能であることを欲する者にとり一層魅力的にさせる。
【0037】
上記パターンは、好ましくは、良好なプロセス色の形成を可能にするような利用可能な色の比を有し、これにより、一層大きなピクセル内で所望の“プロセス”色に近付くような原色ピクセルの分布を生成する。各パターンの識別情報が媒体内に又は媒体のパッケージに符号化されているような、当該媒体上で使用される種々のパターンが存在し得、プリンタは該媒体上に何のパターンが存在するかを如何なる特定の時点でも識別することができる。
【0038】
ピクセルが当該媒体を横切って延びる全幅にわたる縞ではないなら、プリントヘッドが熱式、光式又は圧力式プリントヘッドであるかに拘わらず、該媒体を該プリントヘッドに正しく整列させるように十分に注意する必要がある。媒体がピクセル幅の10〜20%より幾らかでも多く外れた場合、熱式ヘッド上の各ヒータエレメントは所望のピクセル及び意図せずに該ピクセルの隣の両方を活性化し得る。通常、熱式プリンタは媒体を10分の数ミリの精度で保持するので、ピクセルは幅が1ミリメートルである必要があるかも知れない。ここで、幅とは、熱式プリントヘッドを通過される媒体の進行方向に対して垂直の寸法を指す。
【0039】
ピクセルの高さ、即ち熱式プリントヘッドの下での当該媒体の進行方向の寸法は、上記ピクセル幅より小さくすることができる。熱式プリントヘッドが使用される場合、該高さは実際には当該機構におけるスキュー誤差により制限される。通常、熱式プリンタにおいて見られるスキューは、媒体の両端間で20ミクロン未満であるから、画像分解能は進行方向において125dpi又はそれより良好にすることができる。
【0040】
このように、熱式プリンタは50x125dpiより良好な分解能で基本染料ピクセルを持つ媒体でもって動作するであろう。熱式プリントヘッドは、上記基本染料ピクセルを個々にアドレス指定するのに十分なほど小さいヒータエレメント有さねばならない。
【0041】
上記基本染料ピクセルが実際に当該媒体の全幅にわたり延びる列(即ち、縞)である場合、熱式プリントヘッドは、該媒体の進行方向においてエンコーダにより同期される場合、如何なる時点においても基本染料の一の色のみをアドレス指定するので、該媒体の該熱式プリントヘッドに対する進行方向と垂直な方向での整列は無関係となる。従って、この場合、画像分解能は媒体進行方向に対して垂直な方向においては200dpi又はそれ以上となる。
【0042】
当該プリントヘッドが小さな熱式プリントヘッド又はレーザ若しくはLED等の走査式プリントヘッドを含む場合、同期は両方向において、即ち媒体進行方向及びプリントヘッド走査方向において可能である。このように、媒体の分解能は当該媒体の熱的振る舞いによってのみ制限される。モノクロの熱式プリンタは非常に高分解能なものが存在するので、カラーでの熱式印刷は走査式プリントヘッドを用いて600dpi又はそれ以上まで可能であることが期待される。
【0043】
当該プリンタは、前記活性化手段をピクセルの該活性化手段を経るリアルタイム通過に同期させる手段を更に有することができ、かくして、該プリンタは所望の多色画像を該プリンタを経る媒体の一回の通過により生成することができるように該媒体上のピクセルを選択的に活性化することができる。
【0044】
当該プリンタは、ピクセルの如何なる活性化の期間又は強度をも制御し、これにより該ピクセルにおいて活性化される着色剤の量を制御する手段を更に有することもできる。これは、該プリンタが、同一のピクセル内に異なる着色剤が存在することを要することなしに、特定の色の異なるシェードを発生することを可能にさせる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
以下、本発明の一例を、添付図面を参照して説明する。
【0046】
図1は、本発明において使用することが可能な典型的な媒体のロール10である。該ロール10は中心のコア11を有し、媒体12は該コアの周りに容易に供給することができるように巻回されている。この例においては、当該媒体は感熱紙であるが、該媒体は如何なる好適なタイプの媒体とすることもできる。
【0047】
媒体12の少なくとも1つの表面13(この場合は、図における上側表面)には、ピクセル15のアレイ14が設けられている。各ピクセルは複数の異なる着色剤のうちの少なくとも1つを含むが、好ましい実施例では、少なくとも2つの着色剤が別個の層で塗布される。これらの着色剤は活性化される前は典型的には透明であり、異なる着色剤は異なる温度で活性化される。下側の層(即ち、当該媒体の表面の次の層)は、典型的には、上側の層より明るい色であり、下側の層は上側の層より低い温度で活性化される。
【0048】
ピクセルは図2に示されたように規則的なパターンで配列することができるが、識別可能な直線又は対角線を持たないようなパターンが好ましい。というのは、このようなパターンはユーザが気付き難いからである。そのようであるので、疑似ランダムパターンが好ましい。
【0049】
個々のピクセル15は、より大きなピクセル(典型的には、3〜9の個別ピクセル)にグループ化することができ、かくして、該“より大きな”ピクセルの全体的プロセスカラーは、利用可能なカラーの適切な数の個別ピクセルを活性化することにより決定される。
【0050】
図3は、感熱媒体12が熱式プリントヘッド16の下を通過する熱式プリンタにおける幾つかのエレメントの概略構成を示している。上記プリントヘッド及び該プリントヘッドの動作はプリントコントローラ17により制御され、該コントローラは媒体12上のピクセルのパターンを検出するために使用することが可能なエンコーダ18に接続されている。エンコーダ18とコントローラ17との組み合わせは、個々のピクセルにおいて所望の色を生じさせ、これにより、必要とされるカラー画像を発生すべく上記プリントヘッドに当該媒体の表面13上の適切なピクセルを所要の強さで活性化するように指令する。
【0051】
プリントヘッド16とピクセルのアレイ14との間の整列ミスの可能性を低減するために2以上のエンコーダ18を使用することもできる。プリントヘッド16は、レーザ若しくは他の光、熱又は圧力源等の単一の活性化デバイス(図示略)を有することができるか、又は斯かる活性化デバイスのアレイを備えることができる。しかしながら、整列ミスの可能性は、プリントヘッド16において単一の活性化デバイスを使用することにより低減される。
【0052】
如何なる通常の画像(図4)も本発明により媒体上に画像化するために適切なパターンのピクセルに変換すべく(図5及び6)、先ず存在する全固有ピクセルを含むようなピクセルの最小の組み合わせ(“スーパーピクセル”)を作成する必要がある。例えば、RGBRGBRGBのパターンの場合、これは3つのピクセルである(図7)。次いで、このスーパーピクセル内の各ピクセルの異なる状態(例えば、WWW、RWW、WGW、WWB、RGW、RWB、WGB、RGB(図8)、ここでW=白の非活性化状態)の各々における該スーパーピクセルの平均色を作成する必要がある。このリストは、如何なる複製された色も削除することにより減少させることができる(RGBの例では如何なるものも存在しないが、他のピクセルのパターンでは、同じ平均色を生成する多数の組み合わせが存在し得る)。これは、この特定のタイプの媒体に対する色の“パレット”を提供する(図9)。標準のエラーディザ処理された又はディザ処理されていないカラーマッピングアルゴリズムを適用して、前記目標画像を該特定の媒体のためのパレットにマッピングし、中間画像(図10)を生成することができる。最後に、該中間画像が媒体上に重畳される(図11)。当該スーパーピクセル内の各ピクセルは、中間画像内の該ピクセルの色が、この特定のピクセルが活性化された又は活性化されないスーパーピクセルにより形成されるかに従って活性化される。即ち、中間画像内の各ピクセルの色は、当該“スーパーピクセル”における該ピクセルが対応する列内に存在するW、R、G又はBにより置換される。同一のパレット色に対応する複数のスーパーピクセルが存在した場合は、当該画像内にアーチファクトを発生するのを防止すべく関連するスーパーピクセル間で選択するためにランダムアルゴリズムが使用される。かくして、この最終画像(図12)は、目標画像が本発明による媒体を使用して印刷された場合に生成されたであろう画像のシミュレーションを見るために、如何なる標準のプリンタ上でも印刷することができる。本発明の媒体を活性化する熱式プリントヘッドを駆動するために要する実際の画像を作成するためには、全白色ピクセルを0に変換し、全低温カラーピクセルを1に変換し、全高温カラーピクセルを2に変換する最終ステップ(図13)を有する必要がある。RGBRGBの例では、高温カラーは存在しないので、最終画像は0及び1のみを含むものとなろう。次いで、この最終画像は熱式ヘッドを駆動するために使用することができる。当該媒体がプリントヘッドの駆動に正しく整合されていれば、1は該媒体に正しい低温カラーを発生させる、等々となる。
【0053】
図14は、上記ステップを更に解説するフローチャートである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1a】図1aは、本発明において使用することが可能な媒体の側面図である。
【図1b】図1bは、本発明において使用することが可能な媒体の平面図である。
【図2】図2は、図1a及び1bの媒体上で使用されるピクセルのアレイを示す。
【図3】図3は、本発明によるプリンタの部分の概略図を示す。
【図4】図4は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【図5】図5は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【図6】図6は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【図7】図7は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令アレイに変換されるかを示す。
【図8】図8は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【図9】図9は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【図10】図10は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【図11】図11は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【図12】図12は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【図13】図13は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【図14】図14は、通常の画像が、どの様にして該画像を特定の媒体上で印刷するための活性化命令のアレイに変換されるかを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性化プリンタと共に使用する媒体であって、該媒体が、
画定された画像領域を有する少なくとも1つのインク受容的表面と、
前記画像領域の全幅にわたって延在する複数のピクセルであって、各ピクセルが少なくとも1つの活性化可能なインクを含み、少なくとも3つの異なるインクが前記画像領域において使用される複数のピクセルと、
を有し、
前記ピクセルに使用される前記インクの少なくとも1つは、前記プリンタが、活性化の間に正しい多色画像が生成されるように前記ピクセルの所定のパターン及び/又は位置を決定するのを可能にするUV蛍光インクである媒体。
【請求項2】
当該媒体における前記表面上の該媒体の非画像化領域上に他の印刷されたエンコーダパターンが設けられる請求項1に記載の媒体。
【請求項3】
前記パターンが繰り返しパターンである請求項1又は請求項2に記載の媒体。
【請求項4】
前記パターンが予測可能なものである請求項1ないし3の何れか一項に記載の媒体。
【請求項5】
前記インクの1以上が単一の活性化可能な着色剤を含む請求項1ないし4の何れか一項に記載の媒体。
【請求項6】
前記インクの1以上が少なくとも2つの着色剤を含み、これらの着色剤が大幅に異なる活性化レベルを有する請求項1ないし5の何れか一項に記載の媒体。
【請求項7】
より高い活性化レベルを持つ如何なる着色剤も、より低い活性化レベルの着色剤よりも暗い色である請求項6に記載の媒体。
【請求項8】
活性化されると、より高い活性化レベルを持つ如何なる着色剤も、より低い活性化レベルを持つ着色剤が単独で作用することにより以前に生成された当該ピクセルの色の色相又は彩度を変化させる請求項7に記載の媒体。
【請求項9】
請求項1ないし8の何れか一項に記載の媒体と共に使用する活性化プリンタであって、
前記媒体が当該プリンタを通過する際に、該媒体の選択された部分を活性化する手段と、
所望の画像を生成するために、前記活性化する手段を駆動して前記媒体の前記選択された部分に活性化エネルギを供給する手段と、
当該プリンタが所望の多色画像を生成するために用紙上のどのピクセルを活性化すべきかを決定することができるように、前記媒体上のアレイにおけるピクセルのパターンを決定すべく前記ピクセルにおける前記蛍光インクを検出する手段と、
を有する活性化プリンタ。
【請求項10】
前記パターンを検出する手段がエンコーダセンサを含む請求項9に記載の活性化プリンタ。
【請求項11】
当該プリンタを介しての前記媒体の1回の通過により所望の多色画像を生成すべく該プリンタが前記媒体上のピクセルを選択的に活性化することができるように、前記活性化する手段を該活性化する手段を経る前記ピクセルのリアルタイム通過に同期させる手段を更に有する請求項9に記載の活性化プリンタ。
【請求項12】
プリントヘッドが、熱式プリントヘッド、発光式プリントヘッド又は圧力式プリントヘッドのうちの1つである請求項9に記載の活性化プリンタ。
【請求項13】
ピクセルの如何なる活性化の期間又は強度も制御し、これにより該ピクセルにおいて活性化される着色剤の量を制御する手段を更に有する請求項9ないし12の何れか一項に記載の活性化プリンタ。
【請求項1】
活性化プリンタと共に使用する媒体であって、該媒体が、
画定された画像領域を有する少なくとも1つのインク受容的表面と、
前記画像領域の全幅にわたって延在する複数のピクセルであって、各ピクセルが少なくとも1つの活性化可能なインクを含み、少なくとも3つの異なるインクが前記画像領域において使用される複数のピクセルと、
を有し、
前記ピクセルに使用される前記インクの少なくとも1つは、前記プリンタが、活性化の間に正しい多色画像が生成されるように前記ピクセルの所定のパターン及び/又は位置を決定するのを可能にするUV蛍光インクである媒体。
【請求項2】
当該媒体における前記表面上の該媒体の非画像化領域上に他の印刷されたエンコーダパターンが設けられる請求項1に記載の媒体。
【請求項3】
前記パターンが繰り返しパターンである請求項1又は請求項2に記載の媒体。
【請求項4】
前記パターンが予測可能なものである請求項1ないし3の何れか一項に記載の媒体。
【請求項5】
前記インクの1以上が単一の活性化可能な着色剤を含む請求項1ないし4の何れか一項に記載の媒体。
【請求項6】
前記インクの1以上が少なくとも2つの着色剤を含み、これらの着色剤が大幅に異なる活性化レベルを有する請求項1ないし5の何れか一項に記載の媒体。
【請求項7】
より高い活性化レベルを持つ如何なる着色剤も、より低い活性化レベルの着色剤よりも暗い色である請求項6に記載の媒体。
【請求項8】
活性化されると、より高い活性化レベルを持つ如何なる着色剤も、より低い活性化レベルを持つ着色剤が単独で作用することにより以前に生成された当該ピクセルの色の色相又は彩度を変化させる請求項7に記載の媒体。
【請求項9】
請求項1ないし8の何れか一項に記載の媒体と共に使用する活性化プリンタであって、
前記媒体が当該プリンタを通過する際に、該媒体の選択された部分を活性化する手段と、
所望の画像を生成するために、前記活性化する手段を駆動して前記媒体の前記選択された部分に活性化エネルギを供給する手段と、
当該プリンタが所望の多色画像を生成するために用紙上のどのピクセルを活性化すべきかを決定することができるように、前記媒体上のアレイにおけるピクセルのパターンを決定すべく前記ピクセルにおける前記蛍光インクを検出する手段と、
を有する活性化プリンタ。
【請求項10】
前記パターンを検出する手段がエンコーダセンサを含む請求項9に記載の活性化プリンタ。
【請求項11】
当該プリンタを介しての前記媒体の1回の通過により所望の多色画像を生成すべく該プリンタが前記媒体上のピクセルを選択的に活性化することができるように、前記活性化する手段を該活性化する手段を経る前記ピクセルのリアルタイム通過に同期させる手段を更に有する請求項9に記載の活性化プリンタ。
【請求項12】
プリントヘッドが、熱式プリントヘッド、発光式プリントヘッド又は圧力式プリントヘッドのうちの1つである請求項9に記載の活性化プリンタ。
【請求項13】
ピクセルの如何なる活性化の期間又は強度も制御し、これにより該ピクセルにおいて活性化される着色剤の量を制御する手段を更に有する請求項9ないし12の何れか一項に記載の活性化プリンタ。
【図1a】
【図1b】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図1b】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2009−537348(P2009−537348A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−510552(P2009−510552)
【出願日】平成19年5月18日(2007.5.18)
【国際出願番号】PCT/GB2007/001867
【国際公開番号】WO2007/135403
【国際公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(508282823)ザ テクノロジー パートナーシップ ピーエルシー (2)
【氏名又は名称原語表記】THE TECHNOLOGY PARTNERSHIP PLC
【住所又は居所原語表記】Melbourn Science Park, Royston Herts SG8 6EE, United Kingdom
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月18日(2007.5.18)
【国際出願番号】PCT/GB2007/001867
【国際公開番号】WO2007/135403
【国際公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(508282823)ザ テクノロジー パートナーシップ ピーエルシー (2)
【氏名又は名称原語表記】THE TECHNOLOGY PARTNERSHIP PLC
【住所又は居所原語表記】Melbourn Science Park, Royston Herts SG8 6EE, United Kingdom
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]