説明

流体噴射装置及び方法

【課題】流体を全体として均一に噴射し得る流体噴射装置及び方法を提供する
【解決手段】流体の噴射方向が変更可能な複数の可動ノズル26が設けられたマニホールド16を有する噴射ヘッド22a、22bと、マニホールドに流体を供給する流体供給手段35と、可動ノズルを揺動させるための揺動力を発生する揺動力発生手段46と、揺動力発生手段により発生された揺動力を可動ノズルに伝達する揺動力伝達手段18とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体噴射装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プリント基板等には、例えば電解めっき法等によりめっき膜が形成される。
【0003】
近時では、めっき効率の向上等を実現すべく、被めっき物に対してめっき液を噴射させながら電解めっきを行う様々な方法が提案されている(特許文献1〜8)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−299398号公報
【特許文献2】特開昭54−138831号公報
【特許文献3】特開2004−238690号公報
【特許文献4】特開2004−143478号公報
【特許文献5】特開平5−309294号公報
【特許文献6】実開平6−62533号公報
【特許文献7】特開平9−296291号公報
【特許文献8】特開平10−158866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、めっき液等を噴射させた場合には、均一に処理することが必ずしも容易ではない。均一に処理するためには、処理装置の構成が複雑となってしまい、低コスト化の要請に応え得ない。
【0006】
本発明の目的は、流体を全体として均一に噴射し得る流体噴射装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一観点によれば、流体の噴射方向が変更可能な複数の可動ノズルが設けられたマニホールドを有する噴射ヘッドと、前記マニホールドに流体を供給する流体供給手段と、前記可動ノズルを揺動させるための揺動力を発生する揺動力発生手段と、前記揺動力発生手段により発生された揺動力を前記可動ノズルに伝達する揺動力伝達手段とを有することを特徴とする流体噴射装置が提供される。
【0008】
上述した流体噴射装置において、前記揺動力発生手段は、少なくとも前記マニホールドの長手方向に前記揺動力伝達手段を揺動するようにしてもよい。
【0009】
上述した流体噴射装置において、前記揺動力伝達手段には、複数の貫通孔が形成されており、前記複数の可動ノズルは、前記複数の貫通孔にそれぞれ係合しているようにしてもよい。
【0010】
上述した流体噴射装置において、複数の前記マニホールドが並行に配されているようにしてもよい。
【0011】
本発明の他の観点によれば、流体の噴射方向が変更可能な複数の可動ノズルが設けられたマニホールドと、前記マニホールドに流体を供給する流体供給手段と、前記ノズルを揺動させるための揺動力を発生する揺動力発生手段と、前記揺動力発生手段により発生された揺動力を前記可動ノズルに伝達する揺動力伝達手段とを有する流体噴射装置を用いた流体噴射方法であって、被処理物の搬送方向に対して交差する方向に前記揺動力伝達手段を揺動させ、前記可動ノズルから噴射される流体の噴射方向を変化させながら、前記被処理物に流体を噴射する工程を有することを特徴とする流体噴射方法が提供される。
【0012】
本発明の更に他の観点によれば、流体の噴射方向が変更可能な複数の可動ノズルが設けられたマニホールドを有する噴射ヘッドと、前記マニホールドに流体を供給する流体供給手段と、前記可動ノズルを揺動させるための揺動力を発生する揺動力発生手段と、前記揺動力発生手段により発生された揺動力を前記可動ノズルに伝達する揺動力伝達手段とを有する流体噴射装置を有することを特徴とする処理装置が提供される。
【0013】
上述した処理装置において、被処理物の搬送方向に対して交差する方向に前記揺動力伝達手段を揺動させ、前記可動ノズルから噴射される流体の噴射方向を変化させながら、前記被処理物に流体を噴射するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、マニホールドに複数の可動ノズルが設けられており、揺動力伝達手段を介して複数の可動ノズルを揺動させながら、処理液を噴射させる。このため、本発明によれば、可動ノズルから噴射される処理液の噴射方向を被処理物の搬送方向と異なる方向に変化させながら、処理液による処理を行うことができる。このため、本発明によれば、被処理物が搬送される過程で、被処理物の被処理面に全体として均一に処理液を噴射させることができ、処理液による処理を均一に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1実施形態による流体噴射装置を用いた縦型電解めっき装置を示す正面図である。
【図2】本発明の第1実施形態による流体噴射装置を用いた縦型電解めっき装置を示す平面図である。
【図3】本発明の第1実施形態による流体噴射装置を用いた縦型電解めっき装置を示す側面図である。
【図4】可動ノズルの例を示す断面図(その1)である。
【図5】可動ノズルの例を示す断面図(その2)である。
【図6】可動ノズルの他の例を示す断面図である。
【図7】めっき液の噴射パターンを示す平面図である。
【図8】本発明の第2実施形態による流体噴射装置を用いた横型処理装置を示す正面図である。
【図9】本発明の第2実施形態による流体噴射装置を用いた横型処理装置を示す平面図である。
【図10】本発明の第2実施形態による流体噴射装置を用いた横型処理装置を示す側面図である。
【図11】可動ノズルの他の配置例を示す平面図である。
【図12】マニホールドの変形例を示す図である。
【図13】被処理物の被処理面が曲面である場合を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による流体噴射装置及び方法を図1乃至図7を用いて説明する。図1は、本実施形態による流体噴射装置を用いた縦型電解めっき装置を示す正面図である。図2は、本実施形態による流体噴射装置を用いた縦型電解めっき装置を示す平面図である。図3は、本実施形態による流体噴射装置を用いた縦型電解めっき装置を示す側面図である。図1は、図2のA−A′線断面に対応している。図3は、図2のB−B′線断面に対応している。
【0017】
本実施形態では、縦型電解めっき装置を例に説明するが、本発明は、このような縦型電解めっき装置に限定されるものではなく、様々な装置に適用することが可能である。
【0018】
電解めっきを行うためのめっき槽10には、被めっき物14を搬入するための搬入口11aと、被めっき物14を搬出するための搬出口11bとが設けられている。
【0019】
搬入口11a及び搬出口11bには、めっき液の液漏れを防止しつつ被めっき物14の搬入及び搬出を可能とする液シール装置13がそれぞれ設けられている。
【0020】
めっき槽10には、例えば2つのアノード12a、12bが設けられている。一方のアノード12aは、めっき槽10の一方の内壁の近傍に設けられている。他方のアノード12bは、めっき槽10の一方の内壁に対向する他方の内壁の近傍に設けられている。
【0021】
アノード12a、12bが可溶性アノードの場合には、電解めっきの進行に伴ってアノードの金属がめっき液に溶解され、電解めっきにより消費されるめっき液中の金属イオンが、めっき液中に溶解されるアノード12a、12bの金属により補充される。
【0022】
アノード12a、12bが不溶性アノードの場合には、めっき槽10内に金属補充手段(図示せず)を別途設けることにより、電解めっきにより消費されるめっき液中の金属イオンが補充される。
【0023】
なお、本実施形態では、被めっき物14の一方の面に対向するように大きいアノード12aを設け、被めっき物14の他方の面に対向するように他の大きいアノード12bを設ける場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、幅の狭い複数のアノードを複数のマニホールド16の間にそれぞれ配置するようにしてもよい。
【0024】
また、マニホールド16や揺動力伝達手段(揺動力伝達部材)18等に金属コーティングや金属酸化物コーティング等を施すことにより、アノードとして機能させることも可能である。
【0025】
めっき槽10内には、めっき液20が満たされる。
【0026】
アノード12aとアノード12bとの間、より具体的には、めっき槽10の中央部には、被めっき物(被処理物)14が位置する。被めっき物14は、例えば基板である。被めっき物14は、被めっき物14の被めっき面の面内方向が例えば鉛直方向となるように、めっき槽10内に配置される。被めっき物14は、電解めっきを行う際に、カソードとして機能する。
【0027】
被めっき物14が配置される箇所とアノード12a、12bとの間には、流体噴射ヘッド22a、22bがそれぞれ設けられている。流体噴射ヘッド22aは、被めっき物14の一方の面側に流体を噴射するためのものである。流体噴射ヘッド22bは、被めっき物14の他方の面側に流体を噴射するためのものである。流体噴射ヘッド22aの流体噴射面と流体噴射ヘッド22bの流体噴射面とは対向している。流体噴射ヘッド22a、22bは、めっき処理槽10に固定されており、動かないようになっている。
【0028】
流体噴射ヘッド22a、22bは、分岐管24にそれぞれ接続された複数のマニホールド(流体供給管、ノズルヘッド、ノズル管、噴流管、管体)16を有している。複数のマニホールド16は、並行するように配されており、マニホールド16の長手方向はお互いにほぼ並行している。複数のマニホールド16の長手方向は、その内部を流体が主に流れる方向であり、例えば鉛直方向とする。マニホールド16の本数は、例えば7本とする。なお、マニホールド16の本数は、7本に限定されるものではなく、適宜設定することができる。マニホールド16の材料としては、例えば硬質塩化ビニールが用いられる。マニホールド16としては、例えば、断面形状が全体として四角形のものを用いる。なお、マニホールド16の断面形状は、四角形に限定されるものではなく、例えば丸形等であってもよい。
【0029】
各々のマニホールド16には、流体の噴射方向が変更可能な複数のノズル(流体噴射口)26、即ち、可動ノズル26が設けられている(図4及び図5参照)。可動ノズル26としては、例えば、噴射パターンが円形で、比較的均等な流量分布が得られる充円錐タイプの可動ノズルが用いられる。なお、可動ノズル26のタイプは、充円錐タイプに限定されるものではなく、空円錐タイプ、扇形タイプ等、他のタイプの可動ノズルを適宜用いてもよい。マニホールド16の長手方向における複数の可動ノズル16のピッチは、例えば56mm程度とする。なお、マニホールド16の長手方向における複数の可動ノズル26のピッチは、これに限定されるものではなく、適宜設定することができる。7本のマニホールド16に設けられた可動ノズル26の合計の数は、例えば43個である。なお、可動ノズル26の合計の数は、43個に限定されるものではなく、適宜設定することができる。複数の可動ノズル26の高さは、例えば、互いに異なる高さに設定されている。なお、すべての可動ノズル26の高さを互いに異なる高さに設定するようにしなくてもよい。例えば、いくつかの可動ノズル26の高さが、互いに同じ高さになっていてもよい。可動ノズル26の噴射部(ノズル)28(図4参照)の先端から被めっき物14の被めっき面までの距離は、例えば40mm程度とする。なお、可動ノズル26の噴射部28の先端から被めっき物14の被めっき面までの距離は、これに限定されるものではなく、適宜設定することができる。
【0030】
図4及び図5は、可動ノズルの例を示す断面図である。図4は、マニホールド及び可動ノズルをマニホールドの長手方向に切断したときの断面を示している。図5(a)は、マニホールド及び可動ノズルをマニホールドの長手方向に垂直な方向で切断したときの断面を示している。図5(b)は、マニホールド及び可動ノズルをマニホールドの長手方向に切断したときの断面であって、可動ノズルの噴射方向を変化させていない状態を示している。図5(c)は、マニホールド及び可動ノズルをマニホールドの長手方向に切断したときの断面であって、可動ノズルの噴射方向を上向きに変化させたときの状態を示している。
【0031】
図4及び図5に示すように、可動ノズル26は、流体を噴射する噴射部28と、噴射部28を支持する回動自在なノズルホルダ30とを有している。噴射部28とノズルホルダ30とは一体成形されていてもよいし、噴射部28とノズルホルダ30とを別個に形成して組み立てることにより可動ノズル26が構成されていてもよい。噴射部28には、流体を噴射するための噴射孔32が形成されている。ノズルホルダ30は、円柱状の部材の一部を切り欠いたような形状になっている。ノズルホルダ30の材料としては、耐摩耗性に優れ、摩擦係数の小さい材料を用いることが好ましく、例えば四フッ化エチレン樹脂等を用いることができる。
【0032】
めっき供給装置35からマニホールド16にめっき液が送液されている際におけるマニホールド16内の圧力は、マニホールド16の外部の圧力より大きいため、ノズルホルダ30の外側の円柱面がマニホールド16の内側の曲面に押し付けられ、ノズルホルダ30とマニホールド16とが密着した状態となる。ノズルホルダ30とマニホールド16との接触面はシール摺動面となる。このため、液漏れを生じることなく、ノズルホルダ30を回動させることができる。
【0033】
なお、シール摺動面における押し付け力が十分に得られない場合は、ノズルホルダ30をマニホールド16に押しつけるためのホルダ押し付け部材34を用い、スプリングプランジャ37等により押し付け力を補うようにしてもよい。スプリングプランジャ37は、ロックナット36等によりロックすることが好ましい。
【0034】
可動ノズル26のノズルホルダ30を回動させる際の摩擦トルクをT、マニホールド16の内部と外部との差圧をΔPとの関係を実測したところ、
T[Nm] = 0.62×ΔP[MPa]
であった。
【0035】
マニホールド16の内部と外部との差圧が比較的大きい場合には、可動ノズル26のノズルホルダ30のシール摺動面に比較的大きい摩擦力が加わるが、ノズルホルダ30の材料として、耐摩耗性に優れた摩擦係数の小さい材料である四フッ化エチレン樹脂等を用いるため、特段の問題はない。
【0036】
図6は、可動ノズルの他の例を示す断面図である。図6は、マニホールド及び可動ノズルをマニホールドの長手方向に切断したときの断面を示している。
【0037】
図6に示すように、可動ノズル26は、流体を噴射する噴射部28と、マニホールド16の噴出部(噴出口)17と噴射部28とを繋ぐフレキシブル管42とを有している。噴射部28には、流体を噴射するための噴射孔32が形成されている。フレキシブル管42の材料としては、屈曲させても疲労しにくく、亀裂も生じにくい材料が適宜選択される。
【0038】
フレキシブル管42を用いた可動ノズル26は、図4及び図5を用いて上述した可動ノズル26と比較して、製作が容易であり、揺動に要する力が小さくて済み、様々な方向に揺動することも可能である。
【0039】
なお、ここでは、フレキシブル管42と別個に噴射部28を設ける場合を例に説明したが、フレキシブル管42の先端に噴射部28を設けなくてもよい。即ち、フレキシブル管42自体を噴射部として機能させ、フレキシブル管42からめっき液を噴射させるようにしてもよい。
【0040】
図1及び図2に示すように、各々のマニホールド16に対して、揺動力伝達部材(揺動力伝達手段)18が設けられている。揺動力伝達部材18は、揺動装置(揺動力発生手段)46(図3参照)により発生された揺動力を可動ノズル26に伝達するためのものである。揺動力伝達部材18には、貫通孔48が形成されている。貫通孔48の径は、可動ノズル26の噴射部28の外径より大きく設定されている。可動ノズル26の噴射部28は、揺動力伝達手段18の貫通孔48と係合している。
【0041】
なお、可動ノズル26の噴射部28の先端が、揺動力伝達部材18の貫通孔48から突出していてもよいし、貫通孔48内に位置していてもよい。可動ノズル26の噴射部28の先端が揺動力伝達部材18の貫通孔48と係合していれば、揺動力を可動ノズル26に伝達することが可能である。
【0042】
揺動装置46は、揺動力伝達部材18を介して、可動ノズル26に揺動力を伝達する。揺動装置46には、例えばモータ、流体シリンダ、直動アクチュエータ等を用いることができる。なお、被めっき物14を搬送させるための動力源等を、揺動力発生手段46として利用してもよい。
【0043】
被めっき物14は、めっき槽10の搬入口11a側から搬入され、所定の搬送速度で搬入口11a側から搬出口11b側に向かって搬送され、搬出口11bから搬出される。被めっき物14が搬入口11aから搬出口11bに向かって搬送される過程で電解めっきが行われ、被めっき物14の被めっき面にはめっき膜(図示せず)が形成される。
【0044】
被めっき物14の搬送方向(移動方向)が、水平方向であって、且つ、被めっき物14の被めっき面に平行な場合には、揺動装置26は、可動ノズル26の噴射部28を例えば鉛直方向に揺動させる揺動力を発生させる。具体的には、揺動装置26は、揺動力伝達部材18を例えば鉛直方向に揺動させる。揺動力伝達部材18の揺動方向は、被めっき物14の搬送方向に対して例えば垂直な方向となる。
【0045】
揺動力伝達部材18を揺動させると、揺動力伝達部材18の貫通孔48に係合している可動ノズル26も、揺動力伝達部材18の揺動に伴って揺動する。図5(c)に示すように、揺動力伝達部材18を上方向に移動させた場合には、揺動力伝達部材18の移動に伴って、可動ノズル26の噴射部28の中心軸の方向は斜め上方向に変化する。一方、揺動力伝達部材18を下方向に移動させた場合には、揺動力伝達部材18の移動に伴って、可動ノズル26の噴射部28の中心軸の方向は斜め下方向に変化する。このように、揺動装置26により揺動力伝達部材18を揺動させることにより、可動ノズル26の噴射部28の中心軸の方向を変化させ、可動ノズル26のめっき液の噴射方向を変化させることができる。
【0046】
なお、揺動力伝達手段18の揺動方向は、被めっき物14の搬送方向に対して垂直な方向に限定されるものではない。揺動力伝達手段18の揺動方向を、被めっき物14の搬送方向に対して交差する方向とすれば、めっき液を全体として均一に噴射させることは可能である。
【0047】
揺動周波数、即ち、1秒当たりに可動ノズル26を揺動させる回数は、例えば1Hzとする。なお、揺動周波数は、これに限定されるものではなく、適宜設定することができる。
【0048】
揺動角度、即ち、揺動させた際の可動ノズル26の噴射部28の中心軸の角度の変化は、水平方向に対し例えば±15゜とする。なお、揺動角度は、これに限定されるものではなく、適宜設定することができる。
【0049】
なお、複数の可動ノズル26を、同じ角度、同じ周期、同じ振幅で揺動させるようにしてもよいし、異なる角度、異なる周期、異なる振幅で揺動させるようにしてもよい。複数の揺動力伝達部材18を一括して揺動させれば、複数の可動ノズル26を、同じ角度、同じ周期、同じ振幅で揺動させることが可能である。複数の揺動力伝達部材18の各々を個別に揺動させれば、異なる角度、異なる周期、異なる振幅で可動ノズル26を揺動させることが可能である。
【0050】
また、複数の可動ノズル26を同じ位相で揺動させてもよいし、揺動に位相差を持たせてもよい。また、揺動力の波形についても適宜選択することができる。
【0051】
図2に示すように、被めっき物14が位置する箇所とアノード12a、12bとの間、より具体的には、被めっき物14が位置する箇所と流体噴射ヘッド22a、22bとの間には、電流の偏りを低減するための電流遮蔽板50a、50bがそれぞれ設けられている。電流遮蔽板50a、50bには、複数の開口部52がそれぞれ設けられている。電流遮蔽板50a、50bの開口部52は、流体噴射ヘッド22a、22bの可動ノズル26から被めっき物14に噴射されるめっき液の流れが電流遮蔽板50a、50bにより遮られないように、適宜配されている。
【0052】
図3に示すように、被めっき物14が位置する箇所の上部と下部には、上部遮蔽板53と下部遮蔽板54とがそれぞれ設けられている。
【0053】
被めっき物14が位置する箇所には、被めっき物14を支持する複数のローラ状のワーク支持部材56が設けられている。
【0054】
流体噴射ヘッド22a、22bの分岐管24は、配管58を介して、めっき液供給装置35に接続されている。めっき供給装置35は、めっき液を貯留するめっき液貯留槽60と、温度指示調節計(TIC:Temperature Indicating Controller)62と、めっき液の温度を測定するための温度センサ64と、めっき液を加熱するためのヒータ66と、貯留槽60に貯留されためっき液を流体噴射ヘッド22a、22bに送液するための送液ポンプ68と、流体噴射ヘッド22a、22bに送液されるめっき液を濾過するためのフィルタ70とを有している。
【0055】
図3に示すように、めっき処理槽10の上部には、めっき槽10からオーバーフローしためっき液を溜めるための液溜72が設けられている。液溜72には、排液口74が設けられている。排液口74には、配管76が接続されている。めっき槽10からオーバーフローしためっき液は、液溜72の排液口74及び配管76を介して、めっき液供給装置35のめっき液貯留槽60に戻される。
【0056】
めっき液供給装置35から送液されるめっき液は、配管58及び分岐管24を介して、流体噴射ヘッド22a、22bの複数のマニホールド16内に導入され、複数のマニホールド16にそれぞれ複数設けられた可動ノズル26から噴射される。
【0057】
本実施形態では、以下のようにして、被めっき物14の被めっき面に電解めっき法によりめっき膜を形成する。
【0058】
即ち、揺動装置46により揺動力伝達部材18を介して複数の可動ノズル26を揺動させながら、可動ノズル26を介してめっき液を噴射させる。この際、被めっき物14を所定の速度で搬送させる。被めっき物14の搬送方向は、めっき槽10の搬入口11a側から搬出口11b側に向かう方向とする。揺動装置46による揺動力伝達手段18の揺動方向は、被めっき物14の搬送方向に対して垂直な方向とする。被めっき物14の搬送方向と交差する方向に揺動力伝達部材18を揺動させながら、被めっき物14を搬送させるため、被めっき物14が搬送する過程で、被めっき物14の被めっき面に全体として均一にめっき液が供給される。
【0059】
図7は、めっき液の噴射パターンを示す平面図である。
【0060】
図7に示すパターンを取得する際の条件は、以下のような条件とした。即ち、可動ノズル26のタイプとしては、充円錐タイプの可動ノズルを用いた。可動ノズル26の噴射部28の先端から被めっき物14の被めっき面までの距離は、40mmとした。可動ノズル26の揺動角度は、水平方向に対し±15゜とした。可動ノズル26のノズルホルダ30の揺動中心から被めっき物14の被めっき面までの距離は、78mmとした。揺動周波数は、1Hzとした。被めっき物14の搬送速度は、16mm/秒とした。可動ノズル26をマニホールド16に配置するピッチは、56mmとした。被めっき物14の被めっき面上における噴射パターンの直径は、16mmとした。被めっき物14の被めっき面上におけるパターンの振幅は、42mmとした。
【0061】
被めっき物14を水平方向に搬送させながら、めっき液の噴射方向を鉛直方向に変化させるため、被めっき物14に噴射されるめっき液の噴射パターンの中心の軌跡は、図7に示すようにジグザグ状のパターンとなる。
【0062】
上記のような条件の場合には、被めっき物14の搬送速度を16mm/秒以下とすれば、被めっき物14の被めっき面に全体としてほぼ均一にめっき液を噴射させることができる。なお、被めっき物14の搬送速度は、16mm/秒以下に限定されるものではない。上記の様々なパラメータを適宜変更すれば、被めっき物14の搬送速度を更に速くすることも可能である。
【0063】
このように、本実施形態によれば、流体噴射ヘッド22a、22bの複数のマニホールド16に複数の可動ノズル26がそれぞれ設けられており、揺動力伝達部材18を介して複数の可動ノズル26を揺動させながらめっき液を噴射させる。このため、本実施形態によれば、可動ノズル26から噴射されるめっき液の噴射方向を被めっき物14の搬送方向と異なる方向に変化させながら、電解めっきを行うことができる。このため、本実施形態によれば、被めっき物14を搬送する過程で、被めっき物14の被めっき面に全体として均一にめっき液を噴射させることができ、均一な電解めっきを行うことが可能となる。
【0064】
また、本実施形態では、可動ノズル26からめっき液を噴射するため、めっき液が強力かつ大量に被めっき物14の被めっき面に供給される。このため、本実施形態では、電解めっきを行う際にアノード−カソード間に流す電流を比較的大きく設定した場合であっても、めっき焼けが生じるのを抑制し得る。
【0065】
また、本実施形態では、めっき槽10に貯留されためっき液20中に流体噴射ヘッド22a、22bからめっき液を噴射するため、めっき液が攪拌されやすくなり、めっき液の置換もされやすくなり、めっき液の掃き出し効果も向上する。従って、本実施形態によれば、高品位、高速且つ高効率な電解めっきを行うことが可能となる。
【0066】
また、本実施形態では、可動ノズル26を揺動させながらめっき液を噴射するため、可動ノズル26の数が比較的少なくてすみ、噴出させるめっき液の流量も比較的少なくてすむ。また、本実施形態では、装置構成が極めて簡便である。従って、本実施形態によれば、省エネルギー化、省スペース化、及び、低コスト化等の要請に応えることができる。
【0067】
また、本実施形態では、複雑な同期制御を行うことなく、めっき装置を動作させることができるため、運転保全の容易化も実現することができる。
【0068】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による流体噴射装置及び方法を図8乃至図10を用いて説明する。図8は、本実施形態による流体噴射装置を用いた横型処理装置を示す正面図である。図9は、本実施形態による流体噴射装置を用いた横型処理装置を示す平面図である。図10は、本実施形態による流体噴射装置を用いた横型処理装置を示す側面図である。図1乃至図7に示す第1実施形態による流体噴射装置及び方法と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
【0069】
本実施形態では、エッチングやフォトレジスト膜の剥離等を行う際に用いられる横型処理装置を例に説明するが、本発明は、このような横型処理装置に限定されるものではなく、様々な装置に適用することが可能である。
【0070】
図10に示すように、処理槽10には、処理液21が貯留される。横型処理装置が例えばエッチングを行うための処理装置である場合には、処理液21は例えば塩化第二鉄等のエッチング液である。横型処理装置が例えばフォトレジスト膜を剥離するための処理装置である場合には、処理液21は例えば苛性ソーダ等の剥離液である。
【0071】
図8に示すように、被処理物14の搬送路には、被処理物14を支持する複数のローラ状のワーク支持部材56が設けられている。被処理物14は、処理槽10aの搬入口11a側から搬入され、回転するワーク支持部材56により支持されながら所定の搬送速度で搬入口11a側から搬出口11b側に向かって搬送され、搬出口11bから搬出される。被処理物14が搬入口11aから搬出口11bに向かって搬送する過程で処理液を用いた処理が行われる。
【0072】
被処理物14の搬送路の下方と上方には、それぞれ流体噴射ヘッド22a、22bが設けられている。流体噴射ヘッド22aは、被処理物14の下面側に流体を噴射するためのものである。流体噴射ヘッド22bは、被処理物14の上面側に流体を噴射するためのものである。流体噴射ヘッド22aの流体噴射面と流体噴射ヘッド22bの流体噴射面とは対向している。流体噴射ヘッド22a、22bは、処理槽10aに固定されており、動かないようになっている。流体噴射装置22a、22bは、処理液21には浸漬されておらず、処理液21の上方に位置している。
【0073】
流体噴射ヘッド22a、22bは、分岐管24にそれぞれ接続された複数のマニホールド16を有している。複数のマニホールド16は、並行するように配されている。複数のマニホールド16の長手方向は、例えば水平方向とする。
【0074】
複数のマニホールド16の長手方向は、被処理物14の搬送方向に対して垂直な方向とする。なお、複数のマニホールド16の長手方向は、被処理物14の搬送方向に対して垂直な方向に限定されるものではない。揺動力伝達手段18の揺動方向を、被処理物14の搬送方向に対して交差する方向とすれば、被処理物14を搬送する過程で処理液を全体として均一に噴射させることは可能である。
【0075】
各々のマニホールド16には、流体の噴射方向が変更可能な複数の可動ノズル26が設けられている。可動ノズル26としては、例えば、図4乃至図6を用いて上述したような可動ノズル26を用いることができる。7本のマニホールド16に設けられた可動ノズル26の合計の数は、第1実施形態と同様に、例えば43個である。なお、可動ノズル26の合計の数は、43個に限定されるものではなく、適宜設定することができる。複数の可動ノズル26のマニホールド16の先端からの距離は、例えば、互いに異なる距離に設定されている。なお、マニホールド16の先端から可動ノズル26までの距離は、必ずしも互いに異なる距離に設定しなくてもよく、適宜設定することができる。
【0076】
図8及び図9に示すように、第1実施形態と同様に、各々のマニホールド16に対して、揺動力伝達部材18が設けられている。可動ノズル26の噴射部28は、揺動力伝達手段18の貫通孔48と係合している。
【0077】
図10に示すように、揺動装置46は、揺動力伝達部材18を介して、可動ノズル26に揺動力を伝達する。
【0078】
揺動装置46は、被処理物14の搬送方向に対して垂直な方向に揺動力伝達部材18を揺動させる揺動力を発生させる。揺動力伝達部材18を揺動させると、揺動力伝達部材18の貫通孔48に係合している可動ノズル26も、揺動力伝達部材18の揺動に伴って揺動する。従って、被処理物14の搬送方向に対して垂直な方向に可動ノズル26を揺動させながら、可動ノズル26から処理液を噴射させることができる。
【0079】
なお、揺動力伝達手段18の揺動方向は、被処理物14の搬送方向に対して垂直な方向に限定されるものではない。揺動力伝達手段18の揺動方向を、被処理物14の搬送方向に対して交差する方向とすれば、被処理物14を搬送する過程で処理液を全体として均一に噴射させることは可能である。
【0080】
流体噴射ヘッド22a、22bの分岐管24は、配管58を介して、処理液供給装置35aに接続されている。処理液供給装置35aは、処理槽10aに貯留された処理液を流体噴射ヘッド22a、22bに送液するための送液ポンプ68と、流体噴射ヘッド22a、22bに送液される処理液を濾過するためのフィルタ70とを有している。
【0081】
処理液供給装置35aから送液される処理液は、配管58及び分岐管24を介して、流体噴射ヘッド22a、22bの複数のマニホールド16内に導入され、複数のマニホールド16にそれぞれ複数設けられた可動ノズル26から噴射される。
【0082】
本実施形態では、以下のようにして、被処理物14に処理液を噴射する。
【0083】
即ち、揺動装置46により揺動力伝達部材18を介して複数の可動ノズル26を揺動させながら、可動ノズル26を介して処理液を噴射させる。この際、被処理物14を所定の速度で搬送させる。被処理物14の搬送方向は、処理槽10aの搬入口11a側から搬出口11b側に向かう方向とする。揺動装置46による揺動力伝達手段18の揺動方向は、被処理物14の搬送方向に対して垂直な方向とする。被処理物14の搬送方向と交差する方向に揺動力伝達部材18を揺動させながら、被処理物14を搬送させるため、被処理物14が搬送される過程で、被処理物14の被処理面に全体として均一に処理液が噴射される。
【0084】
このように、本実施形態によれば、流体噴射ヘッド22a、22bに複数の可動ノズル26が設けられており、揺動力伝達部材18を介して複数の可動ノズル26を揺動させながら処理液を噴射させる。このため、本実施形態によれば、可動ノズル26から噴射される処理液の噴射方向を被処理物14の搬送方向と異なる方向に変化させながら、被処理物14に対して処理液による処理を行うことができる。このため、本実施形態によれば、被処理物14が搬送される過程で、被処理物14の被処理面に全体として均一に処理液を噴射させることができ、全体として均一な処理を行うことが可能となる。
【0085】
また、本実施形態では、可動ノズル26から処理液を噴射するため、処理液が強力かつ大量に被処理物14の被処理面に供給される。このため、本実施形態では、処理液による処理を高品位且つ高速に行うことが可能である。
【0086】
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
【0087】
例えば、上記実施形態では、可動ノズル26のピッチを均一に設定する場合を例に説明したが、図11に示すように、可動ノズル26のピッチを不均等に設定してもよい。図11は、可動ノズルの他の配置例を示す平面図である。図11(a)は、可動ノズル26を均等なピッチで配置した場合を示す図である。図11(b)は、上方から下方に向かうに伴って可動ノズル26のピッチを狭く設定する場合を示す図である。図11(c)は、上方から下方に向かうに伴って可動ノズル26のピッチを広く設定する場合を示す図である。図11(d)は、マニホールド16の中央部から端部に向かうに伴って可動ノズル26のピッチを狭く設定する場合を示す図である。図11(e)は、マニホールド16の中央部から端部に向かうに伴って可動ノズル26のピッチを広く設定する場合を示す図である。このように、可動ノズル26のピッチを不均等に設定してもよい。
【0088】
また、上記実施形態では、各々のマニホールド18に可動ノズル26を一列ずつ配置する場合を例に説明したが、可動ノズル26の配置は一列に限定されるものではない。例えば、図12に示すように、幅の広いマニホールド18を設け、可動ノズル26を適宜配置してもよい。図12は、マニホールドの変形例を示す図である。図12(a)は平面図であり、図12(b)は側面図である。このように、可動ノズル26の配置は一列に限定されるものではない。
【0089】
また、上記実施形態では、被処理物14の被処理面が平面である場合を例に説明したが、被処理物14の被処理面は平面に限定されるものではない。例えば、図13に示すように、被処理物14の被処理面が曲面であってもよい。図13は、被処理物の被処理面が曲面である場合を示す平面図である。
【0090】
また、上記実施形態では、1つのノズルホルダ30に対して1つの噴射部28が設けられている可動ノズル26を例に説明したが、1つのノズルホルダ30に対して複数の噴射部が設けられていてもよい。
【0091】
また、上記実施形態では、ノズルホルダ30のシール摺動面が円柱面である場合を例に説明したが、シール摺動面は円柱面に限定されるものではない。例えば、ノズルホルダ30のシール摺動面が球面等であってもよい。ノズルホルダ30のシール摺動面が球面等であれば、様々な方向にノズルホルダを揺動させることができ、様々な方向に噴射方向を変化させることが可能である。
【0092】
また、上記実施形態では、分岐管24をマニホールド16の一端にのみに接続する場合を例に説明したが、分岐管24をマニホールド16の両端にそれぞれ接続してもよい。マニホールド16の両端に分岐管24を接続して、マニホールド16の両端からマニホールド16内にめっき液や処理液を供給するようにすれば、噴射量の均一化を図ることができる。
【0093】
また、上記実施形態では、めっき液や処理液を噴射する場合を例に説明したが、本発明は、めっき液や処理液を噴射する場合に限定されるものではなく、あらゆる流体を噴射する場合に適用することができる。
【符号の説明】
【0094】
10…めっき槽
10a…処理槽
11a…搬入口
11b…搬出口
12a、12b…アノード
13…液シール装置
14…被めっき物、被処理物
16…マニホールド
17…噴出部
18…揺動力伝達部材
20…めっき液
21…処理液
22a、22b…流体噴射ヘッド
24…分岐管
26…可動ノズル
28…噴射部
30…ノズルホルダ
32…噴射孔
34…ホルダ押し付け部材
35…めっき供給装置
35a…処理液供給装置
36…ロックナット
37…スプリングプランジャ
42…フレキシブル管
46…揺動装置
48…貫通孔
50a、50b…電流遮蔽板
52…開口部
53…上部遮蔽板
54…下部遮蔽板
56…ワーク支持部材
58…配管
60…めっき液貯留槽
62…温度指示調節計
64…温度センサ
66…ヒータ
68…送液ポンプ
70…フィルタ
72…液溜
74…排液口
76…配管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の噴射方向が変更可能な複数の可動ノズルが設けられたマニホールドを有する噴射ヘッドと、
前記マニホールドに流体を供給する流体供給手段と、
前記可動ノズルを揺動させるための揺動力を発生する揺動力発生手段と、
前記揺動力発生手段により発生された揺動力を前記可動ノズルに伝達する揺動力伝達手段と
を有することを特徴とする流体噴射装置。
【請求項2】
請求項1又は2記載の流体噴射装置において、
前記揺動力発生手段は、少なくとも前記マニホールドの長手方向に前記揺動力伝達手段を揺動する
ことを特徴とする流体噴射装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の流体噴射装置において、
前記揺動力伝達手段には、複数の貫通孔が形成されており、
前記複数の可動ノズルは、前記複数の貫通孔にそれぞれ係合している
ことを特徴とする流体噴射装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の流体噴射装置において、
複数の前記マニホールドが並行に配されている
ことを特徴とする流体噴射装置。
【請求項5】
流体の噴射方向が変更可能な複数の可動ノズルが設けられたマニホールドと、前記マニホールドに流体を供給する流体供給手段と、前記ノズルを揺動させるための揺動力を発生する揺動力発生手段と、前記揺動力発生手段により発生された揺動力を前記可動ノズルに伝達する揺動力伝達手段とを有する流体噴射装置を用いた流体噴射方法であって、
被処理物の搬送方向に対して交差する方向に前記揺動力伝達手段を揺動させ、前記可動ノズルから噴射される流体の噴射方向を変化させながら、前記被処理物に流体を噴射する工程を有する
ことを特徴とする流体噴射方法。
【請求項6】
流体の噴射方向が変更可能な複数の可動ノズルが設けられたマニホールドを有する噴射ヘッドと、
前記マニホールドに流体を供給する流体供給手段と、
前記可動ノズルを揺動させるための揺動力を発生する揺動力発生手段と、
前記揺動力発生手段により発生された揺動力を前記可動ノズルに伝達する揺動力伝達手段と
を有する流体噴射装置を有する
ことを特徴とする処理装置。
【請求項7】
請求項6記載の処理装置において、
被処理物の搬送方向に対して交差する方向に前記揺動力伝達手段を揺動させ、前記可動ノズルから噴射される流体の噴射方向を変化させながら、前記被処理物に流体を噴射する
ことを特徴とする処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−210815(P2011−210815A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−75074(P2010−75074)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(000226518)日陽エンジニアリング株式会社 (19)
【Fターム(参考)】