説明

流体薬剤を送達するための配置

本発明は、流体薬剤を送達するための配置に関し、配置は分離されたリザーバ(1.1)の配列を含む薬剤容器(1)を含む。各リザーバ(1.1)は、流体薬剤の定められた充填量を含み、そして個別に放出可能である。リザーバは可撓性であって、そして連結エレメント(1.2)により連結される。配置は、更に、リザーバ(1.1)からニードルへの流体薬剤の充填量の放出を起動するように設計された放出アクタを含む投与装置(3)を含む。投与装置は、放出しようとするリザーバ(1.1)を備えた放出アクタ(5)に供給するように設計され、又は次に放出アクタ(5)を放出しようとするリザーバ(1.1)に移動するように設計された輸送配置を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は請求項1の導入部に基づく流体薬剤を送達するための配置に関する。
【0002】
多くの薬剤が体内へ注射されねばならない。これは、特に、経口投与により、非活性化され、又は著しく減少した効率を有する薬剤、例えば、蛋白質(インスリン、成長ホルモン、インターフェロンなど)、炭化水素(例えば、ヘパリン)、抗体及び多数のワクチンに適用される。そのような薬剤は、主として、注射器、薬剤ペン又は薬剤ポンプにより注射される。
【0003】
当該分野において、注射する薬剤は、注射デバイス又はアンプル用のカートリッジのような薬剤容器内に収納される。
【背景技術】
【0004】
特許文献1は、破壊区域(break-zone)を有する鞘で取り囲まれる取付けられたニードルを有する単一注射器を開示している。注射する流体薬剤は、上部と下部のポリマー層の間で形成されるブリスタキャビティ内に含まれる。注射器は、薄いウェブ(web)で一緒に組合わされた個々の注射器の配列の一部である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】US第6585693号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、流体薬剤を送達するための改良された配置を提供することである。
【0007】
本目的は、請求項1による配置で達成される。
【0008】
本発明の好ましい実施態様は、従属項で与えられる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によると、流体薬剤を送達するための配置は、投与装置及び薬剤容器を含む。特に、注射デバイス又は投与装置用の薬剤容器は、分離した可撓性リザーバの配列を含む。各リザーバは流体薬剤の定められた充填量(charge)を含み、そして各リザーバは、個別に放出することが可能である。リザーバは可撓性であり、そして連結エレメントにより連結される。投与装置は、リザーバからニードルへ流体薬剤の充填量を放出するよう起動させるために設計された放出アクタ(releasing actor)を含む。投与装置は、放出するためのリザーバを備えた放出アクタを提供するように設計され、又は次に放出するためのリザーバに対して放出アクタを動かすように設計された輸送配置を含む。
【0010】
実施例の実施態様において、放出アクタは、一つ又はそれ以上のプランジャを含み、又は圧縮空気を使用する。一つ又はそれ以上のプランジャは、一つのプランジャが一つのリザーバにそれぞれ対応するように、リザーバと1:1の関係で対応し得る。
【0011】
好ましくは、連結エレメントは、6個の可撓性リザーバを運び、標準的な包装は、薬剤容器当り6個の可撓性リザーバを有する5個の薬剤容器を含む。6個より多い、又は少ない可撓性リザーバを備えた薬剤容器を配置することは可能である。患者に対して複数の注射のための流体薬剤の量(quantum)は、分離したリザーバに含まれている個別の充填量に分けられる。最新式で公知の複数の注射のための流体薬剤の量用の可撓性薬剤容器と比較して、特許請求範囲の薬剤容器は、患者用の複数の注射のための流体薬剤の量を、分離した可撓性リザーバにおける複数の個別の充填量に分けることを可能にする。その結果、流体薬剤の定められた量を確定するために、ある数の可撓性リザーバを放出することは可能である。好ましくは、リザーバは、個々の患者に対してカスタマイズされた個別の充填量で満たされる。一つのリザーバにおける最も少ない単一充填量は、流体薬剤の最も少ない部分用量を表す。これは、ある数の可撓性リザーバを必要とする流体薬剤の量に基づき、放出されることを意味する。
【0012】
本発明の好ましい実施態様において、薬剤容器の連結エレメントは、分離されたリザーバを運ぶキャリアエレメントである。その実施態様によると、連結エレメントとしてのキャリアエレメントは、ブリスターパックの形で配置される。各リザーバは、薬剤の定められた充填量を含む。好ましくは、リザーバは、連結エレメントとしてのキャリアエレメントの一端に配置される。その実施態様の代替肢によると、連結エレメントは、気泡シートの方式で配置され、ここで、各リザーバは薬剤の定められた充填量を含む。
【0013】
本発明による薬剤容器のリザーバは、同一の、又は異なった充填量を含む。
【0014】
好ましくは、本発明による薬剤容器のリザーバの配列は、一つ又はそれ以上の列におけるバンドとして配置される。それ故、流体薬剤の定められた量を確定するためにある数の可撓性リザーバ放出するためのリザーバによるリザーバの並進運動により薬剤容器を動かせることは可能である。あるいは、本発明による薬剤容器のリザーバの配列は、レボルバとして配置される。その結果、流体薬剤の定められた量を確定するためにある数の可撓性リザーバを放出するためのリザーバによるリザーバの回転運動により薬剤容器を動かせることは可能である。更にその上、ある数の可撓性リザーバ放出するために、並進運動により、又は回転運動により、薬剤容器を動かせることはできないが、リザーバによりプランジャリザーバを動かせることは可能である。
【0015】
好ましくは、一つ又はそれ以上のニードルは、放出の効率を上昇させるために、薬剤容器内に組み込まれる。代替肢によると、ニードルは各リザーバに対して提供される。各ニードルは、対応するリザーバの内側又は外側に配置される。
【0016】
好ましくは、対応するリザーバの外側に配置された一つ又はそれ以上のニードルは、安全で非起動の取付け第一の位置から、起動する第二の位置内へ回転可能である。薬剤容器のリザーバは、対応するニードルが第二の位置にあるとき、容易に、放出される。
【0017】
本発明によると、好ましくは、各リザーバは、事前に決められた破壊点を含む。その破壊点は、流体薬剤の充填量をニードルに放出するように設計されている。
【0018】
本発明によると、薬剤容器の少なくとも一部を放出するための投与装置は、放出アクタを含む。投与装置は、吸入デバイスのためにも使用できる。あるいは、投与装置は注射デバイスの一部であってもよい。放出アクタは、リザーバからニードルへの流体薬剤の充填量の放出を起動するように設計される。好ましくは、放出アクタのサイズは、最大のリザーバに基づきカスタマイズされる。放出アクタとして、一つ又はそれ以上のプランジャが使用できる。プランジャは、放出されるリザーバに対応する。全てのリザーバを放出させるために一つのプランジャを使用することは可能である。本発明の代替肢によると、圧縮空気は、投与装置における放出アクタとして使用される。好ましくは、投与装置は、リザーバから流体薬剤の充填量の放出を起動するように設計された放出アクタを含む。好ましくは、流体薬剤はリザーバからニードルへ放出される。
【0019】
好ましくは、投与装置は、放出しようとするリザーバを備えた一つ又はそれ以上のプランジャを提供するように設計された輸送配置を含む。あるいは、投与装置は、放出される次のリザーバに対してプランジャを動かせるように設計された輸送配置を含む。
【0020】
薬剤容器の少なくとも一部を放出するための注射デバイスは、薬剤主体を含む。その放出アクタは、リザーバからニードルへの流体薬剤の充填量の放出を起動するように設計される。好ましくは、放出アクタのサイズは、最大のリザーバに基づきカスタマイズされる。放出アクタとして、一つ又はそれ以上のプランジャが使用できる。プランジャは放出しようとするリザーバに対応している。一つのプランジャを使用して、全てのリザーバを放出することは可能である。注射デバイスは、一つ又はそれ以上のニードルを含む。ニードルは、各注射に対して新しいニードルを使用するために、患者が注射デバイスに対して新しいニードルを固定することを可能にするために取り外し可能である。本発明の代替肢によると、圧縮空気は、注射デバイスにおいて放出アクタとして使用される。
【0021】
好ましくは、注射デバイスは、放出しようとするリザーバを有する一つ又はそれ以上のプランジャを提供するように設計された輸送配置を含む。あるいは、注射デバイスは、放出される次のリザーバに対して、プランジャを移動させるように設計された輸送配置を含む。
【0022】
本発明によると、注射デバイス又は投与装置は、鎮痛剤、抗凝血剤、インスリン、インスリン誘導体、ヘパリン、ロベノックス、ワクチン、成長ホルモン及びペプチドホルモンの内一つを送達するために使用される。
【0023】
更に、本発明の適用性の範囲は、以下に与えられた詳細な説明から明白になるであろう。しかし、詳細な説明及び具体的な実例は、一方で本発明の好ましい実施態様を提示するが、説明のためのみに与えられる。なぜならば本発明の精神及び範囲内での様々な変更及び改変は、この詳細な説明より、当業者には明白であることは当然である。
【0024】
本発明は、以下の本明細書で与えられた詳細な説明、及び説明のためにのみ与えられ、従って本発明を限定するものではない添付の図面から完全に理解されるであろう:
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1a】薬剤容器の第一の実施態様の透視図である。
【図1b】図1aによる断面図である。
【図2a】薬剤容器の第一の実施態様の透視図である。
【図2b】図1aによる断面図である。
【図3】注射デバイスの一部を有する薬剤容器の第三の実施態様の概略図である。
【図4】注射デバイスの一部を有する薬剤容器の第四実施態様の概略図である。
【0026】
全ての図において、対応する部分は同一参照記号で示される。
【0027】
図1aは、6個のリザーバ1.1及び連結エレメント1.2を備えた薬剤容器1の第一の実施態様の透視図を示す。
【0028】
流体薬剤の量は、6個の分離された同一の充填量に分けられ、それらはプラスチックで作られた可撓性リザーバ1.1に含まれる。これらの充填量は個別の患者に対してカスタマイズされる。リザーバ1.1における単一充填量は、流体薬剤の最も小さい部分用量を表す。
【0029】
連結エレメント1.2は、プラスチックで作られたキャリアエレメントである。6個のリザーバ1.1及び連結エレメント1.2を備えた薬剤容器1は、ブリスターパックの形で配置される。リザーバ1.1は、運搬連結エレメント1.2の一端に配置される。
【0030】
図1bは、図1aによる、6個のリザーバ1.1、及び連結エレメント1.2を有する薬剤容器1の断面図を示す。
【0031】
流体薬剤で満たされた可撓性リザーバ1.1は、運搬連結エレメント1.2の上側面で固定される。各リザーバ1.1は、図示されていない所定の破壊点を含む。
【0032】
図2aは、6個のリザーバ1.1及び連結エレメント1.2を備えた薬剤容器1の第二の実施態様の透視図を示す。
【0033】
流体薬剤の量は、6個の分離された同一の充填量に分けられ、それは薄いプラスチックで作られた可撓性リザーバ1.1に含まれる。これらの充填量は個々の患者にカスタマイズされる。リザーバ1.1内での単一充填量は流体薬剤の最も小さい部分用量を表す。
【0034】
連結エレメント1.2は、フィルムの様に薄いプラスチックから作られた可撓性エレメントである。6個のリザーバ及び連結エレメント1.2を備えた薬剤容器1は、気泡シートの方式で配置される。
【0035】
図2bは、図2aによる6個のリザーバ1.1、及び連結エレメント1.2を備えた薬剤容器1の断面図を示す。
【0036】
流体薬剤で満たされた可撓性リザーバ1.1は、連結エレメント1.2としてフィルムで連結される。
【0037】
図3は注射デバイス2の一部を有する薬剤容器1の第三の実施態様の概略図を示す。
【0038】
薬剤容器1は、プラスチックで作られた6個の可撓性リザーバ1.1より成る。6個の可撓性リザーバ1.1は1列に配置され、そして、同一充填量の流体薬剤を含む。連結エレメント1.2は、図1a及び1bに説明した通りに作られたキャリアエレメントである。薬剤容器1は、ブリスターパックの形で配置される。リザーバ1.1は、運搬連結エレメント1.2の一面で配置される。
【0039】
連結エレメント1.2の裏面において、6個のニードルは、薬剤容器1内に一体化され、それにより、一つのニードル4は対応するリザーバ1.1に対して提供される。それぞれのニードル4は、その対応するリザーバ1.1の外側に配置される。ニードル4は、安全で、非起動の取付け第一の位置から、起動する第二の位置内へ回転可能である。ニードル4の第一の位置は、第一の及び第二のリザーバ1.1で示される。第三のリザーバ1.1の元で、ニードル4は、その第三のリザーバ1.1を放出するために第三のリザーバ1.1に貫通するよう準備された第二の位置で示される。第四のリザーバ1.1の下で、ニードル4は、第四のリザーバ1.1に貫通し、第四のリザーバ1.1を放出する第二の位置で示される。第五及び第六のリザーバの元で、ニードル4は、貫通後、そして第五及び第六のリザーバを放出後の第二の位置で示される。
【0040】
第四のリザーバ1.1は、プランジャ5で放出される。プランジャ5は、薬剤容器1の少なくとも一部を放出するための注射デバイス2の一部としての放出アクタである。プランジャ5は、リザーバ1.1から対応するニードル4への流体薬剤の充填量の放出を起動するように設計される。プランジャ5のサイズは、リザーバ1.1によりカスタマイズされる。一つのプランジャ5は、全てのリザーバ1.1を放出するために使用される。注射デバイス2は図示されていない輸送配置を含む。その輸送配置は、これらのリザーバ1.1を放出した次の次に、一つのリザーバ1.1を備えたプランジャ5を提供するように設計される。
【0041】
あるいは、注射デバイス2は、開放される次のリザーバ1.1に対してプランジャ5を動かせるように設計された輸送配置を含むことができる。
【0042】
プランジャ5は、また、薬剤容器1の少なくとも一部を放出するために、投与装置3の一部として放出アクタになり得る。
【0043】
図4は、注射デバイス2の一部を有する薬剤容器1の第四の実施態様の概略図を示す。
【0044】
図4で示す注射デバイス2の一部は、図3で示すものと同じ注射デバイスである。
【0045】
薬剤容器1は、図3示す薬剤容器1と類似している。
【0046】
6本のニードル4は、薬剤容器1内に一体化され、それにより、一本のニードル4は、対応するリザーバ1.1に対して提供される。それぞれのニードル4は、その対応するリザーバ1.1の内側に配置される。各ニードル4の長さは、対応するリザーバ1.1の高さより短く、それにより、ニードル4の端部は、リザーバ1.1が満たされるとき、リザーバ1.1の壁に接触しない。その第一の位置において、ニードル4は非起動である。ニードル4の第一の位置は、第一、第二及び第三のリザーバ1.1で示される。第四のリザーバ1.1において、ニードル4は、第四のリザーバ1.1を放出するために第四のリザーバ1.1に貫通する第二の位置において示される。第五及び第六のリザーバ1.1の元に、ニードル4は、貫通後、そして第五及び第六のリザーバ1.1を放出した後、第二の位置で示される。
【0047】
第四のリザーバ1.1は、プランジャ5により放出される。プランジャ5は、図3で示す通り、薬剤容器1の少なくとも一部を放出するために、注射デバイス2の一部としての放出アクタである。
【0048】
あるいは、注射デバイス2は、放出される次のリザーバ1.1に対して、プランジャ5を動かせるように設計された輸送配置を含むことができる。
【0049】
プランジャ5は、また、薬剤容器1の少なくとも一部を放出するための投与設備3の一部としての放出アクタであり得る。
【0050】
本明細書で使用する用語「「薬剤」は、少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む薬学的処方品を意味し、
ここで一実施態様において、薬学的に活性な化合物は、最大で1500Daまでの分子量を有し、及び/又は、ペプチド、蛋白質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、抗体、酵素、抗体、ホルモン、若しくはオリゴヌクレオチド、又は上記の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈又は肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、癌、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症、及び/又は、関節リウマチの治療、及び/又は、予防に有用であり、
ここで更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の治療、及び/又は、予防のための少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリン、又はヒトインスリン類似体若しくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、又はその類似体若しくは誘導体、又はエキセンジン−3又はエキセンジン−4、若しくはエキセンジン−3又はエキセンジン−4の類似体若しくは誘導体を含む。
【0051】
インスリン類似体は、例えば、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;ヒトインスリンであり、ここで、B28位におけるプロリンは、Asp、Lys、Leu、Val又はAlaで代替され、そして、B28位において、Lysは、Proで代替されてもよく;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、及びDes(B30)ヒトインスリンである。
【0052】
インスリン誘導体は、例えば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイル ヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、及びB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
【0053】
エキセンジン−4は、例えば、エキセンジン−4(1−39)、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2配列のペプチドを意味する。
【0054】
エキセンジン−4誘導体は、例えば、以下の化合物リスト:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセ
ンジン−4(1−39);又は
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
ここで、基−Lys6−NH2は、エキセンジン−4誘導体のC−末端と連結してもよく;
【0055】
又は以下の配列のエキセンジン−4誘導体:
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28 Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desMet(O)14,Asp28,Pro36,Pro37,Pro38 エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5,desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
又は前述のいずれかのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容可能な塩若しくは溶媒和物;
から選択される。
【0056】
ホルモンは、例えば、ゴナドトロピン(ホリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン (ソマトロピン)、デスモプレッシン、テルリプレッシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどのRote Liste、2008年版、50章に表示されている脳下垂体ホルモン又は視床下部ホルモン又は規制活性ペプチド及びそれらの拮抗剤である。
【0057】
多糖類としては、例えば、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、又は超低分子量ヘパリン、若しくはその誘導体などのグルコアミノグリカン、又はスルホン化された、例えば、上記多糖類のポリスルホン化形体、及び/又は、薬学的に許容可能なその塩がある。ポリスルホン化低分子量ヘパリンの薬学的に許容可能な塩の例としては、エノキサパリンナトリウム塩がある。
【0058】
薬学的に許容可能な塩は、例えば、酸付加塩及び塩基塩がある。酸付加塩としては、例えば、HCl又はHBr塩がある。塩基塩は、例えば、アルカリ又はアルカリ土類金属、例えば、Na+、又は、K+、又は、Ca2+から選択されるカチオン、又は、アンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)を有する塩であり、ここで、R1〜R4は互いに独立に、水素;場合により置換されるC1C−6アルキル基;場合により置換されるC2−C6アルケニル基;場合により置換されるC6−C10アリール基、又は場合により置換されるC6−C10ヘテロアリール基である。薬学的に許容される塩の更なる例は、“Remington's Pharmaceutical Sciences”17編、Alfonso R.Gennaro(編集),Mark
Publishing社,Easton, Pa., U.S.A.,1985 及び Encyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
【0059】
薬学的に許容可能な溶媒和物としては、例えば、水和物がある。
【0060】
参照番号リスト
1:薬剤容器;
1.1:リザーバ;
1.2:連結エレメント;
2:注射デバイス;
3:投与装置;
4:ニードル;
5:プランジャ;
【図1A】

【図1B】

【図2A】

【図2B】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
分離したリザーバ(1.1)の配列を含む薬剤容器(1)を含む流体薬剤を送達するための配置で、ここで、各リザーバ(1.1)は流体薬剤の定められた充填量を含み、各リザーバ(1.1)は個別に放出可能であり、そしてリザーバ(1.1)は可撓性であって、連結エレメント(1.2)で連結される、該配置であって;配置は更に、リザーバ(1.1)からニードル(4)への流体薬剤の充填量の放出を起動するように設計された放出アクタを含む投与装置(3)を含み、ここで、投与装置は、放出しようとするリザーバ(1.1)を放出アクタ(5)に供給するように設計された、又は放出アクタを次に放出しようとするリザーバ(1.1)に移動するように設計された輸送配置を含むことを特徴とする、上記配置。
【請求項2】
放出アクタ(5)が、一つ又はそれ以上のプランジャを含むか、又は圧縮空気を使用することを特徴とする、請求項1に記載の配置。
【請求項3】
一つのプランジャが、一つのリザーバ(1.1)にそれぞれ対応している、請求項2に記載の配置。
【請求項4】
注射デバイス(2)が、投与装置(3)及び少なくとも一つのニードルを含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の配置。
【請求項5】
連結エレメント(1.2)は、分離したリザーバ(1.1)を搬送するキャリアエレメントであって、ブリスターパックの形で配置されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の配置。
【請求項6】
リザーバ(1.1)が、同一の充填量を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の配置。
【請求項7】
リザーバ(1.1)が、異なった充填量を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の配置。
【請求項8】
リザーバ(1.1)の配列が、一つ又はそれ以上の列のバンドとして、又はレボルバとして配置されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の配置。
【請求項9】
一つ又はそれ以上の一体化ニードル(4)を特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の配置。
【請求項10】
ニードル(4)は、各リザーバ(1.1)専用であり、それにより、各ニードル(4)は、対応するリザーバ(1.1)の内側又は外側に配置されることを特徴とする、請求項9に記載の配置。
【請求項11】
一つ又はそれ以上のニードル(4)が、対応するリザーバ(1.1)の外側に配置され、そして非働的に取付けられた第一の位置から起動する第二の位置に回転可能であることを特徴とする、請求項9又は10に記載の配置。
【請求項12】
各リザーバ(1.1)が、流体薬剤の充填量をニードル(4)に放出するように設計された所定の破壊点を含むことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の配置。

【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−502950(P2013−502950A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−526017(P2012−526017)
【出願日】平成22年8月20日(2010.8.20)
【国際出願番号】PCT/EP2010/062152
【国際公開番号】WO2011/023630
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(397056695)サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (456)
【Fターム(参考)】