説明

流量計測手段

【課題】流体の物性変化時にゼロ点補正を行い、流量計測の精度を高くする。
【解決手段】流量検出手段1の信号から流量を算出する流量演算手段5と、流量検出手段1のゼロ値を検出し補正するゼロ点検定手段8とを備え、流体の物性変化を検出してゼロ点検定手段8を作動させたので、物性変化時のみ自動的にゼロ点補正を行い、不要なゼロ補正をなくし、微少な流量を正確に検出することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体や液体などの流体の流量を計測することができる流量計測装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
気体や液体などの流体の流速や流量を測定する装置には多くの方式が知られているが、特にエレクトロニクス技術の進歩により信頼性の高い超音波を利用する流速・流量測定装置の開発が目覚ましい。そして超音波を利用した流速・流量測定装置は燃料ガスのメータ,工業用計測器,医療用の血流計,海洋や大気中の流速の測定など多方面にわたる活用分野がある。この超音波を利用する流速・流量測定装置には直接超音波を利用する場合のみならず、他の測定原理に基づく測定装置の検出部として間接的に利用する場合がある。
量測定装置に限らず流速・流量測定装置には流量センサ,抵抗値センサ,温度センサ,電圧センサなど多くのセンサが利用されている。そしてこれらの電気信号を発信するセンサは、外部の條件に影響されて感度が変化したりすることがある。その為、燃料ガスのメータ等に使用される流量測定装置は僅かな流量変化例えば3リットル/時のような微少変化でもこれを測定する事が要求されていて、この様な微少変化を正確に把握することが出来る為には測定のゼロ点補正を行うことができる測定装置としなければならない。
【0003】
以上の観点から、例えば特許文献1に開示された技術は、ゼロ点補正を行うのが適切か否か所定時間間隔をおいて判断し、その判断に基づいてゼロ点補正を実行する手段を備えたガス流量計であり、有用な技術としてガス器具業界では高く評価されている。
【特許文献1】特開平8−271307号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の構成では、所定時間の間隔をおいてゼロ点補正を実施する必要があるかどうかを判断し、その上で必要な時にゼロ点補正を実施するものである為、ゼロ点補正をする必要がない時にも所定時間間隔でゼロ点補正の必要性の有無を判断する必要があり、勿論所定の間隔の時間にならなければゼロ点補正がされないことにもなる。
【0005】
そこで、本発明は前記従来例の問題点に鑑み、環境変化を受けてセンサの測定性能に影響が出た場合を含み、ゼロ点補正が必要な時には、その必要性の発生に速応してゼロ点補正を自動的にするようにする事を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記従来の課題を解決するために、本発明の流量計測装置は、流体流路に設けられた流量検出手段と、前記流量検出手段の信号により流量を算出する流量演算手段と、前記流量検出手段のゼロ値を検出し前記流量演算手段にてゼロ値を補正するゼロ点検定手段と、ゼロ点補正要因検出手段と、前記ゼロ点補正要因検出手段の信号の変化に応じて前記ゼロ点検定手段を作動させるゼロ点制御手段とを備え、前記ゼロ点補正要因検出手段が、流路内の流体の成分変化による物理的変化を検出する流体物理性質検出手段とされたものである。
【0007】
従って流体物理性質が変化してゼロ点補正が必要となった時には、ゼロ点補正要因検出手段の信号の変化に応じたゼロ点補正が自動的にできる為、ゼロ点補正の必要がない時にゼロ点補正必要の有無を時間間隔をあけて度々判断するような必要はなく、ゼロ点補正の必要が生じた時に、その必要に即応してゼロ点補正ができる機能を有するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の流量計測装置によれば、流体の成分が変わって流体の密度,比熱,音速が変化してもゼロ点の補正によって流量測定精度を保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、例えば、都市ガス,プロパンガス等の燃料ガスのメータに実施して極めて有用である。理由は燃料ガスにおけるメータは1時間当り3リットルを越える流量変化を的確に把握することが、わが国においては必要とされているからである。すなわち1時間当り何千,何万リットルと大量に変化する様な場合の流量を測定する場合には、測定装置の正確さは夫程要求されるものではないが、測定装置のセンサが外部環境によって性能の変化を生じたりして、燃料ガスの実使用量を正確に把握することができなくなることがある。そこで本発明は、流量の変化が極めて少い場合から1時間当り何万リットルと云う様な広範囲にわたって、ゼロ点補正によって正確に流量を計測できる便利なものとしたのである。以上の趣旨に沿う正確な流量を計測する必要のある各分野において本発明は実施して有効なものである。
【0010】
本発明は、流路に設けられた流量検出手段と、前記流量検出手段の信号により流量を算出する流量演算手段と、前記流量検出手段のゼロ値を検出し前記流量演算手段にてゼロ値を補正するゼロ点検定手段と、ゼロ点補正要因検出手段と、前記ゼロ点補正要因検出手段の信号の変化に応じてゼロ点検定手段を作動させるゼロ点制御手段とを備えた流量計測装置とすることにより、ゼロ点補正をゼロ点補正要因検出手段の信号の変化に応じてゼロ点検定手段を自動的に作動させて流量演算手段にてゼロ値を補正することができる。
【0011】
そして、ゼロ点補正要因検出手段は、流路近傍の温度を計測する温度検出手段とすることにより、流路の温度に起因するゼロ点の補正を自動的に行い、温度変化があっても正確に流量を計測することができる。
【0012】
また、ゼロ点補正要因検出手段は、流路近傍の湿度を計測する湿度検出手段とすることにより、流路における湿度に起因するゼロ点の補正を自動的に行い、湿度変化があっても正確に流量を計測することができる。
【0013】
また、ゼロ点補正要因検出手段は、流量検出手段の電源電圧を計測する電圧検出手段とすることにより、流量検出手段の電源電圧の変動に起因するゼロ点の補正を自動的に行うので、電池電源による駆動によっても正確に流量を計測することができる。
【0014】
また、ゼロ点補正要因検出手段は、流量検出手段の信号レベルを計測する信号レベル検出手段とすることにより、流量検出手段の受信信号のレベル変化によって発生するゼロ点の補正を自動的に行い、温度変化や湿度変化あるいは経年変化などによる誤差の発生を総合的に判断して補正するので、環境変化に対して長期間高い流量測定精度を保つことができる。
【0015】
また、ゼロ点補正要因検出手段は、振動を検出する感震手段とすることにより、地震や衝突による衝撃によって流量検出手段に誤差が発生してもゼロ点が変動するのを自動的に防止することができるので、信頼性が高い。
【0016】
また、ゼロ点補正要因検出手段は、外部とのデータを送受信する通信手段とすることにより、外部よりリモートコントロールによって任意にゼロ点を補正し、例えば流体の漏洩チェックをする時に事前に外部よりゼロ点を補正することができるので漏洩検出の精度を高めることができる。
【0017】
また、ゼロ点補正要因検出手段は流路内部の流体の成分変化による物理的変化を検出する流体物理性質検出手段とすることにより、流体の成分が変って流体の密度,比熱,音速が変化してもゼロ点の補正によって流量精度を保って流体物理性質の変化があっても自動的に対応できる。
【0018】
また、ゼロ点補正要因検出手段は、流路内部の流体の圧力を検出する圧力検出手段とすることにより、流量がゼロでないときにゼロ点を補正することを未然に防止して、誤ったゼロ点補正による流量測定精度の低下を防止することができる。
【0019】
また、流路に設けられた流量検出手段と、前記流量検出手段の信号により流量を算出する流量演算手段と、前記流量検出手段のゼロ値を検出し前記流量演算手段にてゼロ値を補正するゼロ点検定手段と、前記流量演算手段の値が異常値を示したと判断したとき前記ゼロ点検定手段を作動させるゼロ点制御手段を備える構成とすることにより、流量値が異常を示したと判断されるときのみゼロ点を補正するので、異常時には直ちに対応できるばかりでなく、不要なゼロ点補正を行う必要がなく電源の消費を低減できる。
【0020】
また、流量演算手段の値が所定値以下を連続して計測したときに異常値を示したと判断するように構成することにより、通常は計測されない流量値以下の場合にはゼロ値の変化と判断し、ゼロ点補正を行うので微少な流体漏洩時にも正確な流量計測によって直ちに流体漏洩を検出することができ安全性が高い。
【0021】
また、流路を介在して相互に対向して配設された第1振動子と第2振動子とを備えていて、前記第1振動子と第2振動子との間の信号伝搬時間を計測する計測回路と、その計測回路の信号に基づいて流量を算出する流量演算手段と、前記流量検出手段のゼロ値を検出し前記流量演算手段にてゼロ値を補正するゼロ点検定手段を作動させるゼロ点制御手段とを具備し、前記ゼロ点制御手段は前記信号伝搬時間の変化に応じてゼロ点検定手段を作動させるようにすることにより第1振動子や第2振動子の感度変化や温度変化を信号伝搬時間で判断してゼロ点を補正することができるのでゼロ点の補正時期を適切にして高い流量計測精度を保つことができる。
【0022】
なお、各特定要件は複数組み合わせることにより、一層測定信頼性の高い流量測定装置とすることができる。
【0023】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0024】
(実施の形態1)
図1の(a)は、本発明の第1の実施の形態に関する流量計測装置の構成ブロック図,図1の(b)は流量検出手段の模式図である。
【0025】
図1において白抜矢印で示す流路Aにおける流量検出手段1は同図(b)に示すように流体管路2の一部に第1超音波振動子3と第2超音波振動子4とを流体の流れの方向に相対して設けて構成されている。第1超音波振動子3から流れ方向に超音波を発生し、この超音波を第2超音波振動子4で検出すると再び第1超音波振動子3から超音波を発生させ、この繰り返しを行ってその時間を計測する。次いで逆に第2超音波振動子から流体の流れに逆らって超音波を発生し同様の繰り返し時間を計測する。そして両者の時間の差から流体の速度を演算し、流体管路2の断面積と前記流体の速度より流量演算手段5によって流量を算出する。
【0026】
一方流体管路2の適所における流路近傍の温度を計測するゼロ点補正要因検出手段としての温度検出手段6による計測値の変化により、ゼロ点制御手段7は流量演算手段5のゼロ点補正値を電気信号によって発信するゼロ点検定手段8を作動させて流量演算手段5のゼロ点を補正する。なお9は遮断弁を示す。
【0027】
以上のゼロ点補正のフローを図2に示す。図2において、ステップ1では前回補正時の温度Tを記録する。そしてステップ2において図1を参照して述べた様に流路近傍の温度を計測し、その計測値T と記録されている温度T との差が所定値αより大きいかどうかをステップ3で判断する。T −T の値が所定値αより大きければステップ4で遮断弁を閉塞して流量をステップ5で計測しその計測値よりステップ6でゼロ変動値を算出し、ステップ7でゼロ点補正を実行する。然る後ステップ8で遮断弁を開く。この温度T を新しいT として保存する。
【0028】
以上は温度によるゼロ点補正を示したが、同様にして湿度によるゼロ点補正を行うことができる。
【0029】
(実施の形態2)
図3は本発明の他の実施の形態に関する流量計測装置の構成ブロック図で、前記する実施例1と同じ構成部分と同じ構成部分については同一符号を付与し詳細な説明は実施の形態1の場合と同じである為、省略する。
【0030】
そして、ゼロ点補正要因検出手段が実施の形態1においては温度検出手段6であったり湿度検出手段であったりしたのが、実施の形態2においては電圧検出手段6aである点が、実施の形態1と異る点である。流量計測装置には遮断弁9を開閉する為の電源をはじめ流量検出手段1、流量演算手段5、ゼロ点検定手段8、ゼロ点制御手段7などの各種手段また超音波振動子とか、各種センサなどに電源を必要とし、商用電源に限らず電池電源10を利用することが多い。
【0031】
そこで、電池消耗による電池電源10の電圧変化を実施の形態2においてはゼロ点補正要因検出手段である電圧検出手段6aで把握し、その電圧変動に応じてゼロ点検定手段8をトリガーとして働くゼロ点制御手段7が作動信号を発信するものである。従って電池に限らず電源電圧の変化に応じて実施の形態2ではゼロ点補正を自動的に達成することができる。
【0032】
(実施の形態3)
図4は本発明の他の実施の形態に関する流量計測装置の構成ブロック図で、前記する実施の形態1における構成部分と同じ構成部分については作用も同じであるため同一符号を付与し詳細な説明は省略する。
【0033】
そして実施の形態3はゼロ点補正要因検出手段としてレベル検出手段6bを備えている点が実施の形態1とは異る。
【0034】
実施の形態3ではレベル検出手段6bを備えているため、流量検出手段1の受信信号のレベル変化によって発生するゼロ点の補正を自動的に行い、温度変化や湿度変化ならびに経年による特性変化などに起因する誤差の発生を総合的に判断して補正することができる。
【0035】
(実施の形態4)
図5は本発明の実施の形態4に関する流量計測装置の構成ブロック図で、前記実施の形態1ないし3における構成部分と同じ構成部分については作用も同じであるため同一符号
を付与して詳細な説明は省略する。
【0036】
そして実施の形態4はゼロ点補正要因検出手段として感震手段6cを備えている点が実施の形態1ないし3とは異る。
【0037】
実施の形態4では感震手段6cを備えているため、地震や、何かが衝突することによって起きる衝撃によって流量検出手段1に誤差が発生してもゼロ点が変動している事を自動的に補正によって防止することができる。
【0038】
(実施の形態5)
図6は本発明の実施の形態5に関する流量計測装置の構成ブロック図で、前記する実施の形態1ないし4における構成部分と同じ構成部分については作用も同じであるため同一符号を付与して詳細な説明は省略する。
【0039】
そして実施の形態5はゼロ点補正要因検出手段として外部とのデータを送受信する通信手段6dを備えている点が実施の形態1ないし4とは異る。
【0040】
実施の形態5では外部とのデータを送受信する通信手段6dを備えている為、自然環境の変化に応ずる実施の形態1ないし実施の形態4と異り、外部よりリモートコントローラによって任意にゼロ点を補正し、の形態えば流体の漏洩チェックをする時に事前に人為的に事前に外部よりゼロ点を補正することができる。なお、通信手段6dには電話回線を利用することが可能である。
【0041】
(実施の形態6)
図7は本発明の実施の形態6に関する流量計測装置の構成ブロック図で、前記する実施の形態1ないし5における構成部分と同じ構成部分については作用も同じであるため同一符号を付与して詳細な説明は省略する。
【0042】
そして実施の形態6では流体物理性質検出手段6eを備えている点が実施の形態1ないし5とは異る。
【0043】
実施の形態6では流体物理性質検出手段6eを備えている為、流体の成分が変化して流体の密度,比熱,音速などが変化してもゼロ点の補正によって流量測定精度を保つことができる。
【0044】
(実施の形態7)
図8は本発明の実施の形態7に関する流量計測装置の構成ブロック図で、前記する実施の形態1ないし6における構成部分と同じ構成部分については作用も同じであるため同一符号を付与して詳細な説明は省略する。
【0045】
そして実施の形態7では、流路内の流体の圧力を検出する圧力検出手段6fを備えているため、流体が流れているときにゼロ点を補正することがないように防止している。従って誤ったゼロ点補正による流量計測精度の低下を防止し得るものである。
【0046】
(実施の形態8)
図9は本発明の実施の形態8に関する流量計測装置の構成ブロック図で、前記する実施の形態1ないし7における構成部分と同じ構成部分については作用も同じであるため同一符号を付与して詳細な説明は省略する。
【0047】
そして実施の形態8では、計測回路6gを備えている点が前記する実施の形態1ないし
7とは異る。
【0048】
実施の形態8における計測回路6gは図1の(b)に示すように流路Aを間に介在させてお互いに対向している第1振動子(これは超音波振動子であっても構わない)と第2振動子とを備えていて、その振動子間の電気信号の伝搬時間を計測する計測回路であり、振動子の感度変化や温度変化を信号の伝搬時間で判断してゼロ点を補正することができるので、ゼロ点の補正時期を適切に行うことができる。
【0049】
なお、以上本発明についての実施の形態を1ないし8にわたって説明したが、これらの実施の形態は複数組合わせることができることは言う迄もない。また、流量演算手段の値が異常値を示したと判断したときのみゼロ点を補正して、不要なゼロ点補正を行わないようにし、消費電力を低減することができる。そして所定の流量値以下の場合にはゼロ値の変化と判断してゼロ補正を行い微少な流体の漏洩時に対応する実施の形態も当業者であれば容易に実現できるものである。
【0050】
以上のように本発明の実施の形態によれば、ゼロ点補正の必要時に自動的にゼロ点補正を行い微少な流量変化をも正確に計測することができる。
【0051】
即ちゼロ点補正要因検出手段の信号の変化に応じてゼロ点補正ができる。
【0052】
また、流量検出手段の温度に起因するゼロ点の補正を自動的に行うことができる。
【0053】
また、湿度に起因するゼロ点の補正を自動的に行うことができる。
【0054】
また、電源電圧の変動に起因するゼロ点の補正を自動的に行うことができる。
【0055】
また、流量検出手段の受信信号のレベル変化によって発生するゼロ点の補正を自動的に行い、温度変化や、湿度変化あるいは経年変化などの重畳変化による誤差の発生を総合的に判断して補正することができる。
【0056】
また、地震や衝突衝撃などに起因する流量検出手段に誤差が発生してもゼロ点が変動することを自動的に防止できる。
【0057】
また、外部よりリモートコントローラによって任意にゼロ点を補正し、の形態えば流体の漏洩チェック時に事前に外部よりゼロ点を補正して漏洩検出の精度を高めることができる。
【0058】
また、流体の成分が変わって流体の密度,比熱,音速が変化してもゼロ点の補正によって流量測定精度を保つことができる。
【0059】
また、流体の流量がゼロでないときにゼロ点を補正することを未然に防止して誤ったゼロ点補正による測定精度の低下を防止し得る。
【0060】
また、流体の流量値が異常を示したと判断されるときのみゼロ点を補正するので、異常時には直ちに対応できるばかりでなく、不要なゼロ点補正を行う必要がないので、消費電力を低減できる。
【0061】
また、通常は計測されない流量値以下の場合には、ゼロ値の変化と判断し、ゼロ点補正を行うので微少な流体の漏洩時にも正確な流量計測によって直ちに漏洩を検出することができ安全性が高い。
【0062】
また、振動子の感度変化や温度変化を信号の伝搬時間で判断してゼロ点を補正することができるので、ゼロ点の補正時期を適切に判断できるので、高い流量測定精度を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】(a)本発明の実施例1における流量計測装置の要部構成ブロック図(b)同流量検出手段の模式図
【図2】同実施例1おける流量計測装置のゼロ点補正のフローチャート
【図3】本発明の実施例2における流量計測装置の要部構成ブロック図
【図4】本発明の実施例3における流量計測装置の要部構成ブロック図
【図5】本発明の実施例4における流量計測装置の要部構成ブロック図
【図6】本発明の実施例5における流量計測装置の要部構成ブロック図
【図7】本発明の実施例6における流量計測装置の要部構成ブロック図
【図8】本発明の実施例7における流量計測装置の要部構成ブロック図
【図9】本発明の実施例8における流量計測装置の要部構成ブロック図
【符号の説明】
【0064】
A 流路
1 流量検出手段
2 流体管路
3 第1超音波振動子
4 第2超音波振動子
5 流量演算手段
6e 流体物理性質検出手段
7 ゼロ点制御手段
8 ゼロ点検定手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体流路に設けられた流量検出手段と、前記流量検出手段の信号により流量を算出する流量演算手段と、前記流量検出手段のゼロ値を検出し前記流量演算手段にてゼロ値を補正するゼロ点検定手段と、ゼロ点補正要因検出手段と、前記ゼロ点補正要因検出手段の信号の変化に応じて前記ゼロ点検定手段を作動させるゼロ点制御手段とを備え、前記ゼロ点補正要因検出手段が、流路内の流体の成分変化による物理的変化を検出する流体物理性質検出手段である流量計測装置。
【請求項2】
流路を介在して相互に対向して配設された第1振動子と第2振動子とを備え、前記第1振動子と第2振動子との間の信号伝搬時間を計測する計測回路と、前記計測回路の信号に基づいて流量を算出する流量演算手段と、前記流量検出手段のゼロ値を検出し前記流量演算手段にてゼロ値を補正するゼロ点検定手段を作動させるゼロ点制御手段とを具備し、前記ゼロ点制御手段は前記信号伝搬時間の変化に応じてゼロ点検定手段を作動させるようにした流量計測装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−133238(P2006−133238A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−374449(P2005−374449)
【出願日】平成17年12月27日(2005.12.27)
【分割の表示】特願平9−278383の分割
【原出願日】平成9年10月13日(1997.10.13)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】