説明

流量計測装置およびそれを用いる分析装置

【課題】流体が2点間を流れるのに要した時間から流速を求め、その流速に流路の断面積を積算することによって流量を求めるにあたって、検出感度および精度を向上する。
【解決手段】ポンプP1,P2から押し出された水が、マイクロチップC1の流路L11,L12を通過した後、マイクロチップC2側の流路L21,L22に流れ込み、充填されていた検体や試薬を合流部4で合流させるようにしたμ−TASと称される分析装置10において、光照射部H1,H2で光スポットを照射し、形成された加熱スポット(温塊)を通過検出部S1,S2において屈折率の変化から通過を検出し、流量計算部1,2が通過時間に流路断面積を積算することで前記流量を求めてポンプP1.P2をFB制御する。したがって、流路L11,L12の内側に障害物はなくなり、乱流の発生を抑えて加熱スポットの拡散を抑え、また非接触で高い応答性を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流路を流れる流体の流量を計測する装置およびそれを用いる分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
或る物質に流体を注入したり、流体同士を混ぜ合わせたりして、それらの反応を検知する分析装置において、特に極微小流量を取扱う場合には、その正確な流量の測定は極めて困難である。そこで、たとえば特許文献1や特許文献2には、流路内で、発熱体を上流側に、検出体(サーミスタ)を下流側に複数配置し、発熱体のパルス的な加熱を下流側の検出体で検知し、その時間差から流速を演算している。
【特許文献1】特開2000−46609号公報
【特許文献2】特開2002−214015号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の従来技術では、発熱体や検出体を流路内に設ける必要があり、その部分で乱流が発生し、せっかく発熱体でパルス的な加熱によって加熱スポット(温塊)を作成しても、その加熱スポットは検出体の部分で砕け散り、検出感度および精度を向上することができないという問題がある。また、前記発熱体や検出体などの構成が流路内に飛び出したり、その部分で流路断面積が絞られることによって、流路抵抗が増加し、その流路や流体を送り出す駆動部の負荷が増加するという問題もある。さらにまた、流体に接触して、加熱スポットを形成し、温度を検知するので、応答が遅く、これによってもまた検出感度および精度が低いという問題がある。また、前記発熱体や検出体などの構成が流体に接触することで、流体によってはそれらが腐食し、経年によって信頼性が低下したり、対応可能な流体の種類に制限が生じるという問題もある。
【0004】
本発明の目的は、検出感度および精度を向上することができるとともに、信頼性を向上することができる流量計測装置およびそれを用いる分析装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の流量計測装置は、流路を流れる流体の流量を計測する装置において、前記流路を透過可能なスポット光を照射する光照射部と、前記光照射部の下流側において流路を挟んで対向配置される一対の検出部を有し、前記スポット光の照射によって前記流体に生じた加熱スポットでの物性の変化を前記検出部で検出することで、前記加熱スポットの通過を検出する通過検出部と、前記光照射部を駆動するとともに、その駆動タイミングから前記通過検出部で加熱スポットの通過が検出されるまでの時間に基づいて、前記流量を算出する流量計算部とを含むことを特徴とする。
【0006】
上記の構成によれば、流路を流れる流体の流量を、前記流体が2点間を流れるのに要した時間から流速を求め、その流速に前記流路の断面積を積算することによって求めるにあたって、前記流体に流路の外部から光照射によって加熱スポットを形成し、その加熱スポットの通過を流路の外部から屈折率の変化や誘電率の変化などで検知する。具体的には、前記流路の上流側に光照射部を、下流側に通過検出部を所定の間隔を開けて配置し、前記光照射部は前記流路を透過可能なスポット光を照射する。これに対して、前記通過検出部は、流路を挟んで対向配置される一対の検出部としての発光部および受光部や、電極板を備えて成り、前記スポット光の照射によって前記流体に生じた加熱スポット(温塊)で生じる屈折率の変化や誘電率の変化などから、該加熱スポットの通過を検出する。流量計算部は、前記光照射部を駆動するとともに、その駆動タイミングから前記通過検出部で加熱スポットの通過が検出されるまでの時間を計測し、従来と同様に、その時間に既知である前記光照射部と通過検出部との間の距離から流速を求め、その流速に前記流路の断面積を積算することで流量を求める。
【0007】
したがって、前記加熱スポットの形成や加熱スポットの通過を検知するために流路の内側に流れの障害となるような構成を配置する必要はなくなり、前記流路の断面積を一定にして、乱流の発生を抑えることができる。これによって、前記加熱スポット(温塊)の拡散を抑え、検出感度および精度を向上することができるとともに、流路抵抗を軽減し、その流路や流体を送り出す駆動部の負荷を低減することができる。また、流体に非接触で、加熱スポットを形成し、加熱スポットの通過を検知することで、応答時間を短縮して検出感度および精度を向上することができるとともに、前記光照射部および通過検出部の信頼性を向上し、さらに対応可能な流体の種類を広げることもできる。
【0008】
また、本発明の流量計測装置では、前記一対の検出部は、前記流路を挟んで対向配置される一対の発光部および受光部を有し、前記加熱スポットの通過による屈折率の変化から、前記加熱スポットの通過を検出することを特徴とする。
【0009】
上記の構成によれば、前記加熱スポット(温塊)の通過を、比較的容易かつ高精度に検出することができる。
【0010】
さらにまた、本発明の流量計測装置では、前記発光部は、その長手方向が前記流路と平行に配置されるライン光源であり、前記受光部は、前記ライン光源に平行に配置され、前記加熱スポットの塊径よりも幅が狭く、かつ長さが長いライン照度センサから成ることを特徴とする。
【0011】
上記の構成によれば、前記加熱スポット(温塊)の通過による前記屈折率の変化を、ライン照度センサの全長内で捉えることができ、前記加熱スポット(温塊)の中心の検出、すなわち加熱スポット(温塊)の通過タイミングを正確に検知し、より検出精度を向上することができる。
【0012】
また、本発明の分析装置は、前記流体を送り出すポンプなどの駆動部と、前記駆動部から送り出された流体が流れる流路が形成され、前記の流量計測装置の少なくとも光照射部および通過検出部を搭載するマイクロチップと、前記流量計測装置の流量計算部で求められた流量に基づいて、その流量が所定値となるように前記駆動部を制御する制御部と、前記マイクロチップを流れる流体を分析する分析部とを備えて構成されることを特徴とする。
【0013】
上記の構成によれば、流量をフィードバック制御して一定に保つことができ、分析精度を高めることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の流量計測装置は、以上のように、流路を流れる流体の流量を、前記流体が2点間を流れるのに要した時間から流速を求め、その流速に前記流路の断面積を積算することによって求めるにあたって、前記流体に流路の外部から光照射によって加熱スポットを形成し、その加熱スポットの通過を流路の外部から屈折率の変化や誘電率の変化などで検知する。
【0015】
それゆえ、前記加熱スポットの形成や加熱スポットの通過を検知するために流路の内側に流れの障害となるような構成を配置する必要はなくなり、前記流路の断面積を一定にして、乱流の発生を抑えることができる。これによって、前記加熱スポット(温塊)の拡散を抑え、検出感度および精度を向上することができるとともに、流路抵抗を軽減し、その流路や流体を送り出す駆動部の負荷を低減することができる。また、流体に非接触で、加熱スポットを形成し、加熱スポットの通過を検知することで、応答時間を短縮して検出感度および精度を向上することができるとともに、前記光照射部および通過検出部の信頼性を向上し、さらに対応可能な流体の種類を広げることもできる。
【0016】
また、本発明の分析装置は、以上のように、前記流体を送り出すポンプなどの駆動部と、前記駆動部から送り出された流体が流れる流路が形成され、前記の流量計測装置の少なくとも光照射部および通過検出部を搭載するマイクロチップと、前記流量計測装置の流量計算部で求められた流量に基づいて、その流量が所定値となるように前記駆動部を制御する制御部と、前記マイクロチップを流れる流体を分析する分析部とを備える。
【0017】
それゆえ、流量をフィードバック制御して一定に保つことができ、分析精度を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、本発明の実施の一形態に係る分析装置10の全体の概略的構成を示す図である。この分析装置10は、マイクロマシン技術を応用して、化学分析(検査)や化学合成などを機器や手法を微細化して行うμ−TAS(micro-Total Analysis System)として実現される。微細化された前記μ−TASでは、試料の量が少ない、反応時間が短い、廃棄物が少ないなどのメリットがある。これをたとえば医療分野に適用した場合、血液などの検体の量が少なくて済むので患者への負担を軽減できるとともに、試薬の量も少なくて済むので検査のコストを下げることができる。また、検体や試薬の量が少なくて済むことから、反応時間が大幅に短縮されて検査の効率化を図ることができる。さらに携帯性に優れていることからも、医療分野、環境分析等、広く応用が期待される技術である。
【0019】
この分析装置10は、大略的に、マイクロチップC1,C2に、光照射部H1,H2、通過検出部S1,S2、流量計算部1,2、ポンプP1,P2および観察部3を備えて構成される。マイクロチップC1は、前記マイクロマシン技術を応用して加工された2つの流路L11,L12を有し、それぞれの入力側には図示しないバルブや接合部材などを介してポンプP1,P2が接続され、その流路L11,L12の上流側に前記光照射部H1,H2が設けられ、下流側に前記通過検出部S1,S2が設けられる。
【0020】
一方、前記マイクロチップC2では、図示しないバルブや接合部材などを介して前記流路L11,L12に接続される入力側の2つの流路L21,L22が、合流部4で合流し、出力側の単一の流路L23に連なる。前記流路L21,L22には、前記検体や試薬などが充填され、それらが合流部4に供給されることで該合流部4で反応が生じ、その反応を分析部である観察部3で観察することで分析が行われる。前記検体や試薬などの供給は、前記ポンプP1,P2から押し出された水が、マイクロチップC1の前記流路L11,L12を通過した後、マイクロチップC2側の流路L21,L22に流れ込み、予め該流路L21,L22に充填されていた検体や試薬を押し出すことで行われる。前記検体や試薬を収容するマイクロチップC2は、使い捨てとされる。
【0021】
図2(a)は、光照射部H1および通過検出部S1を詳しく説明するための前記流路L11の側面図であり、図2(b)は、図2(a)の切断面線b−bから見た断面図である。流路L12に関する光照射部H2および通過検出部S2についても同様に構成され、その説明を省略する。前記流路L11,L12;L21,L22は、たとえば半導体製造プロセスと同様のフォトエッチングによって、溝を有する基板(マイクロチップC1)を作成した後、その上に蓋となる基板を貼付けて作製され、たとえば幅400〜450μmm、高さ200〜300μmmに形成され、前記ポンプP1,P2は、その流路L11,L12;L21,L22に、たとえば100μl/minで前記水を押し出す。
【0022】
流路L11の上流側、すなわちポンプP1側に設けられる光照射部H1は、前記水によく吸収される近赤外線を発生するレーザダイオード5に、集光レンズ6を備えて構成される。前記流路L11は、前記近赤外線に関して透明なポリカーボネイトやポリプロピレン等の樹脂系の材料によってその管壁が形成されている。前記レーザダイオード5から放射された近赤外線は、集光レンズ6によって流路L11の中央付近に焦点を結ぶようになっており、前記レーザダイオード5は前記流量計算部1の駆動回路11からのパルス電流によって点灯駆動される。こうして、前記水などの流路L11を通過する流体に、レーザダイオード5からスポット光が照射され、前記流体に加熱スポット(温塊)7が生じる。
【0023】
これに対して、前記通過検出部S1は、流路L11の下流側、すなわちマイクロチップC2側に設けられ、前記流路L11を挟んで対向配置される一対の検出部である発光部8および受光部9を備えて構成される。発光部8では、発光ダイオード8aで発生された光をコリメータレンズ8bによって平行光にした後、流路L11の中心軸上で、該流路L11方向に溝方向を有し、かつ前記加熱スポット7以上の溝長さを有するスリット板8cによって前記流路L11方向に延びるスリット光が照射される。
【0024】
一方、受光部9は、ピエゾ素子やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子などの上にライン状の照度センサが搭載されて成り、前記ラインが前記スリットに正対するように、前記ピエゾ素子やMEMS素子によって位置調整が行われる。こうして、前記流路L11内の流体に生じた屈折率の変化によるスリット光の変化を受光部9で検出することで、前記加熱スポット7の通過を検出することができる。その検出メカニズムについては、後に詳述する。
【0025】
これら一対の発光部8および受光部9から成る通過検出部S1ならびに前記光照射部H1は、図示しない共通の基板に搭載されて、前記マイクロチップC1は交換可能となっている。図1の例では、マイクロチップC1の2つの流路L11,L12に対応して2つの光照射部H1,H2および通過検出部S1,S2が設けられているけれども、光照射部および通過検出部は流路の数に応じて設けられればよい。
【0026】
前記流量計算部1は、従来と同様に、流路L11を流れる流体の流量を、前記流体が2点間を流れるのに要した時間から流速を求め、その流速に前記流路L11の断面積を積算することによって求める。このため、前記レーザダイオード5をパルス駆動する前記駆動回路11と、そのパルスに応答して計時動作を開始するタイマ12と、前記受光部9の出力から加熱スポット7の通過タイミングを検出して、そのタイミングまでのタイマ12の計時時間を取得し、その時間にメモリ14に予め設定されている前記流路断面積の情報を積算して流量を求める計算部13とを備えて構成される。前記流量計算部2も同様に、駆動回路21、タイマ22、計算部23およびメモリ24を備えている。
【0027】
前記計算部13,23で求められた流量は、制御部である駆動回路D1,D2に与えられ、メモリ15,25に予め設定されている流量の情報と比較されて、その設定流量となるように、駆動部であるポンプP1,P2が駆動される。こうして、流量をフィードバック制御して一定に保つことができ、分析精度を高めることができる。
【0028】
図3は、前記通過検出部S1,S2による加熱スポット7の通過検出動作を説明するための図である。前記光照射部H1,H2において、光スポットが照射されると、図4(a)で示すように、光軸とは直角方向での断面が真円で、たとえば0.3mm径、図4(b)で示すように、光軸方向での断面が楕円で、たとえば短径が0.2mmの前記加熱スポット7が流体中に形成される。たとえば流体が水であるとき、その屈折率は20℃の場合で1.33134、加熱スポット7が形成されてその温度が50℃となると、屈折率は1.32661となる。
【0029】
したがって、前記加熱スポット7が形成されると、流体中に屈折率の小さい凸レンズが浮いていることになり、該加熱スポット7が前記通過検出部S1,S2に到達して前記スリット光が照射されると、図3(a)で示すように、該加熱スポット7の中心側に入射した光は外周側に屈折して出射してゆき、結果として前記ライン状の照度センサからは図3(b)で示すような出力波形が得られることになる。前記計算部13,23は、この照度の最も落ち込んだタイミングを加熱スポット7の通過タイミングと判定する。このとき、前述のようにスリット板8cの溝8dは、前記加熱スポット7以上の長さに形成されており、外方に拡がった光を検出するために、前記ライン状の照度センサから成る受光部9の長さは、前記加熱スポット7より充分大きい長さに形成される。
【0030】
なお、本実施の形態では、ライン状の照度センサを使用して、各検出タイミングにおいて流路L11,L12の長手方向の照度分布を一括して検出しているけれども、単一の照度センサを使用して、加熱スポット7の通過による照度の時系列的な変化(図3(b)で示すような波形)から加熱スポット7の通過タイミングを判定してもよい。また、本実施の形態では、流体の物性の変化を前記屈折率の変化から検出しているけれども、他の実施の形態として、前記流路L11に対向して一対の電極板を配置し、その間を流れる流体の誘電率の変化から前記加熱スポット7の通過を検出することもできる。
【0031】
このように構成することで、加熱スポット7の形成や加熱スポット7の通過を検知するために流路L11,L12の内側に流れの障害となるような構成を配置する必要はなくなり、前記流路L11,L12の断面積を一定にして、乱流の発生を抑えることができる。これによって、前記加熱スポット7の拡散を抑え、検出感度および精度を向上することができるとともに、流路抵抗を軽減し、その流路L11,L12や流体を送り出すポンプP1,P2の負荷を低減することができる。また、流体に非接触で、加熱スポット7を形成し、加熱スポット7の通過を検知することで、応答時間を短縮して検出感度および精度を向上することができるとともに、前記光照射部H1,H2および通過検出部S1,S2の信頼性を向上し、さらに対応可能な流体の種類を広げることもできる。
【0032】
また、前記加熱スポット7の通過を、屈折率の変化から検出することで、比較的容易かつ高精度に検出することができる。さらにまた、前記発光部8を、スリット8cを用い、その長手方向が前記流路L11,L12と平行に配置されるライン光源とし、前記受光部9を、前記ライン光源に平行に配置され、前記加熱スポット7の塊径よりも幅が狭く、かつ長さが長いライン照度センサとすることで、前記加熱スポット7の通過による前記屈折率の変化を、ライン照度センサの全長内で捉えることができ、前記加熱スポット7の中心の検出、すなわち加熱スポット7の通過タイミングを正確に検知し、より検出精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施の一形態に係る分析装置の全体の概略的構成を示す図である。
【図2】光照射部および通過検出部を詳しく説明するための図である。
【図3】前記通過検出部による加熱スポットの通過検出動作を説明するための図である。
【図4】前記光照射部によって形成された加熱スポットを説明するための図である。
【符号の説明】
【0034】
1,2 流量計算部
3 観察部
4 合流部
5 レーザダイオード
6 集光レンズ
7 加熱スポット
8 発光部
8a 発光ダイオード
8b コリメータレンズ
8c スリット
8d 溝
9 受光部
10 分析装置
11,21 駆動回路
12,22 タイマ
13,23 計算部
14,24 メモリ
C1,C2 マイクロチップ
H1,H2 光照射部
L11,L12;L21,L22;L23 流路
P1,P2 ポンプ
S1,S2 通過検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流路を流れる流体の流量を計測する装置において、
前記流路を透過可能なスポット光を照射する光照射部と、
前記光照射部の下流側において流路を挟んで対向配置される一対の検出部を有し、前記スポット光の照射によって前記流体に生じた加熱スポットでの物性の変化を前記検出部で検出することで、前記加熱スポットの通過を検出する通過検出部と、
前記光照射部を駆動するとともに、その駆動タイミングから前記通過検出部で加熱スポットの通過が検出されるまでの時間に基づいて、前記流量を算出する流量計算部とを含むことを特徴とする流量計測装置。
【請求項2】
前記一対の検出部は、前記流路を挟んで対向配置される一対の発光部および受光部を有し、前記加熱スポットの通過による屈折率の変化から、前記加熱スポットの通過を検出することを特徴とする請求項1記載の流量計測装置。
【請求項3】
前記発光部は、その長手方向が前記流路と平行に配置されるライン光源であり、
前記受光部は、前記ライン光源に平行に配置され、前記加熱スポットの塊径よりも幅が狭く、かつ長さが長いライン照度センサから成ることを特徴とする請求項1記載の流量計測装置。
【請求項4】
前記流体を送り出す駆動部と、
前記駆動部から送り出された流体が流れる流路が形成され、前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の流量計測装置の少なくとも光照射部および通過検出部を搭載するマイクロチップと、
前記流量計測装置の流量計算部で求められた流量に基づいて、その流量が所定値となるように前記駆動部を制御する制御部と、
前記マイクロチップを流れる流体を分析する分析部とを備えて構成されることを特徴とする分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−109392(P2009−109392A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−283182(P2007−283182)
【出願日】平成19年10月31日(2007.10.31)
【出願人】(000001270)コニカミノルタホールディングス株式会社 (4,463)
【Fターム(参考)】