説明

浄水膜処理装置

【課題】浄水膜処理装置から排出される物理洗浄排水を効率的に処理することにより、凝集剤を使用せずに浄水回収率を向上させ、病原性原虫を確実に除去することができる浄水膜処理装置を提供すること。
【解決手段】浄水膜処理装置であって、以下の:
第一原水を膜ろ過処理する第1膜処理装置;
該第1膜処理装置からの物理洗浄排水(第二原水)をさらに膜ろ過する第2膜処理装置;
該第2膜処理装置からの物理洗浄排水(第三原水)を濃縮する第3膜処理装置、ここで、該第3膜処理装置の膜モジュールヘッド側接着部の面積に対する該接着部に接している膜の面積の比の百分率で表される膜モジュールの充填率が30%以下である;及び
該第3膜処理装置により濃縮された汚泥を脱水する脱水装置;
を含み、ここで、前記第3膜処理装置からの膜ろ過水を、前記第2膜処理装置の第二原水に合流させることを特徴とする前記浄水膜処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、河川水等を原水として処理する浄水場において使用される浄水膜処理装置において、浄水膜処理装置から排出される物理洗浄排水を効率的に処理することにより、凝集剤を使用せずに浄水回収率を向上させ、病原性原虫を確実に除去することができる浄水膜処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
河川水等を原水として処理する浄水場において使用される浄水膜処理装置では、膜ろ過水を塩素消毒して水道水とする。この場合の浄水回収率は、通常、原水に対して90〜95%程度である。膜処理装置(第1膜処理装置)で定期的に行う物理洗浄の排水を、別の膜処理装置(第2膜処理装置)でさらに膜処理し、その膜ろ過水を塩素消毒して水道水としたり、第1膜処理装置に返送したりすることにより浄水システム全体の浄水回収率を99.9%以上の回収率まで向上させ得ることが特開2004−267887号公報(以下、特許文献1参照)から知られている。
【0003】
第2膜処理装置からの物理洗浄排水は濃縮装置によって固形物濃度を約1〜6%程度まで濃縮し、脱水機により脱水を行う。この濃縮装置は重力による沈降濃縮や膜処理を用いるものが知られている。しかしながら、重力による沈降濃縮は原水濃度が低い場合には、物理洗浄排水中の固形物濃度が低いため、汚泥の沈降速度が遅く時間を要する。また、沈降速度を向上させるために凝集剤としてポリ塩化アルミニウム(PAC)等が用いられている。
【0004】
一方、近年、凝集剤の成分であるアルミニウムはアルツハイマー病との関係が議論されているため、水道水中にアルミニウムが含まれることは極力避けることが望ましく、また、脱水した汚泥中にアルミニウムが含まれると、汚泥の有効利用も困難になる。
【0005】
さらに、濃縮装置に膜処理を用いる場合、原水の濁度が高いと、膜への汚泥の付着に因り、ろ過面積が低下し、膜処理装置を安定的に運転しながら、汚泥の固形濃度を上昇させることが難しくなる。そこで、凝集剤を使用せず、無薬注で安定的に運転することができ、汚泥の固形濃度を上昇させることができる濃縮装置を提供することが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−267887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、河川水等を原水として処理する浄水場において使用される浄水膜処理装置において、浄水膜処理装置から排出される物理洗浄排水を効率的に処理することにより、凝集剤を使用せずに浄水回収率を向上させ、病原性原虫を確実に除去することができる浄水膜処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る浄水膜処理装置は、第2膜処理装置の物理洗浄排水を濃縮する第3膜処理装置として、膜モジュールの充填率(膜モジュールヘッド側接着部の面積に対する接着部に接している膜の面積の比の百分率)が30%以下である膜処理装置を使用することを特徴とする。
【0009】
具体的には、本発明は、以下の[1]〜[7]のとおりである:
[1]浄水膜処理装置であって、以下の:
第一原水を膜ろ過処理する第1膜処理装置;
該第1膜処理装置からの物理洗浄排水(第二原水)をさらに膜ろ過する第2膜処理装置;
該第2膜処理装置からの物理洗浄排水(第三原水)を濃縮する第3膜処理装置、ここで、該第3膜処理装置の膜モジュールヘッド側接着部の面積に対する該接着部に接している膜の面積の比の百分率で表される膜モジュールの充填率が30%以下である;及び
該第3膜処理装置により濃縮された汚泥を脱水する脱水装置;
を含み、ここで、前記第3膜処理装置からの膜ろ過水を、前記第2膜処理装置の第二原水に合流させることを特徴とする前記浄水膜処理装置。
【0010】
[2]浄水膜処理装置であって、以下の:
第一原水を膜ろ過処理する第1膜処理装置;
該第1膜処理装置からの物理洗浄排水(第二原水)をさらに膜ろ過する第2膜処理装置;
該第2膜処理装置からの物理洗浄排水(第三原水)を濃縮する第3膜処理装置、ここで、該第3膜処理装置の膜モジュールヘッド側接着部の面積に対する該接着部に接している膜の面積の比の百分率で表される膜モジュールの充填率が30%以下である;及び
該第3膜処理装置により濃縮された汚泥を脱水する脱水装置;
を含み、ここで、前記第3膜処理装置からの膜ろ過水を、前記第2膜処理装置からの膜ろ過水に合流させることを特徴とする前記浄水膜処理装置。
【0011】
[3]浄水膜処理装置であって、以下の:
第一原水を膜ろ過処理する第1膜処理装置;
該第1膜処理装置からの物理洗浄排水(第二原水)をさらに膜ろ過する第2膜処理装置;
該第2膜処理装置からの物理洗浄排水(第三原水)を濃縮する第3膜処理装置、ここで、該第3膜処理装置の膜モジュールヘッド側接着部の面積に対する該接着部に接している膜の面積の比の百分率で表される膜モジュールの充填率が30%以下である;及び
該第3膜処理装置により濃縮された汚泥を脱水する脱水装置;
を含み、ここで、前記第3膜処理装置からの膜ろ過水を、第一原水に合流させることを特徴とする前記浄水膜処理装置。
【0012】
[4]浄水膜処理装置であって、以下の:
第一原水を膜ろ過処理する第1膜処理装置;
該第1膜処理装置からの物理洗浄排水(第二原水)をさらに膜ろ過する第2膜処理装置;
該第2膜処理装置からの物理洗浄排水(第三原水)を濃縮する第3膜処理装置、ここで、該第3膜処理装置の膜モジュールヘッド側接着部の面積に対する該接着部に接している膜の面積の比の百分率で表される膜モジュールの充填率が30%以下である;及び
該第3膜処理装置により濃縮された汚泥を脱水する脱水装置;
を含み、ここで、前記第3膜処理装置からの膜ろ過水を、前記第1膜処理装置からの膜ろ過水に合流させることを特徴とする前記浄水膜処理装置。
【0013】
[5]浄水膜処理装置であって、以下の:
第一原水を膜ろ過処理する第1膜処理装置;
該第1膜処理装置からの物理洗浄排水(第二原水)をさらに膜ろ過する第2膜処理装置;
該第2膜処理装置からの物理洗浄排水(第三原水)を濃縮する第3膜処理装置、ここで、該第3膜処理装置の膜モジュールヘッド側接着部の面積に対する該接着部に接している膜の面積の比の百分率で表される膜モジュールの充填率が30%以下である;及び
該第3膜処理装置により濃縮された汚泥を脱水する脱水装置;
を含み、ここで、前記第3膜処理装置からの膜ろ過水を、第三原水に合流させることを特徴とする前記浄水膜処理装置。
【0014】
[6]前記第3膜処理装置は、膜モジュールヘッド側接着固定層において2つ以上の小束に分割されている、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の浄水膜処理装置。
【0015】
[7]前記第3膜処理装置内では、膜モジュール下部からの曝気が実施されながら、ろ過及び逆洗が実施される、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の浄水膜処理装置。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る浄水膜処理装置は、第2膜処理装置の物理洗浄排水を濃縮する第3膜処理装置として、膜モジュールの充填率(膜モジュールヘッド側接着部の面積に対する接着部に接している膜の面積の比の百分率)が30%以下である膜処理装置を使用することによより、汚泥の詰まりや膜の目詰まりが少なく、安定的に固形濃度を約1〜6%まで濃縮することができる。また、浄水場全体で凝集剤を使用することなく、浄水システム全体の浄水回収率を99.99%以上にすることができる。さらに、浄水場の水処理の全てに膜処理を使用することにより、病原性原虫を確実に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の浄水膜処理装置の1態様によるフローを示す図である。
【図2】本発明の浄水膜処理装置の他の態様によるフローを示す図である。
【図3】本発明の浄水膜処理装置の他の態様によるフローを示す図である。
【図4】本発明の浄水膜処理装置の他の態様によるフローを示す図である。
【図5】本発明の浄水膜処理装置の他の態様によるフローを示す図である。
【図6】膜モジュールの充填率を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明を詳細に説明する。
図1に、本発明の浄水膜処理装置の1態様による浄水処理フローを示す。
河川水等を原水とした浄水場において、第1膜処理装置の前に原水中の夾雑物を除去するためにオートストレーナーのようなフィルターを用いることが望ましい。オートストレーナーによって原水中の夾雑物を除去した原水(第一原水)は懸濁成分、病原性原虫類や細菌類を除去するための第1膜処理装置によって処理される。膜ろ過水は塩素消毒後水道水として供給される。第1膜処理装置で定期的に行う物理洗浄によって排出された物理洗浄排水をそのまま排水してしまうと、浄水システム全体の回収率が約90〜95%程度にしかならないため、ここから排出された物理洗浄排水(第二原水)をさらに膜処理する(第2膜処理装置)。第2膜処理装置によって懸濁成分、病原性原虫類や細菌類を除去されたろ過水は、塩素消毒して水道水として供給するか又は第1膜処理装置の原水(第一原水)に返送することによって浄水場全体の回収率を99.9%以上とすることができる。第2膜処理装置で定期的に行う物理洗浄排水によって排出された物理洗浄排水を濃縮するためにさらに膜処理を行う(第3膜処理装置)。第3膜処理装置によって懸濁成分、病原性原虫類や細菌類を除去されたろ過水は、塩素消毒して水道水として供給するか又は第1膜処理装置の原水(第一原水)及び/又は第2膜処理装置の原水(第二原水)に返送することによって浄水システム全体の回収率を99.99%以上とすることができる。また、この濃縮操作を膜処理で行うことによって、通常、重力沈降時に沈降速度を上げるために用いることが多いポリ塩化アルミニウム(PAC)のような凝集剤を使用することなく濃縮操作が可能となる。第3膜処理装置によって固形濃度を約1〜6%に濃縮された汚泥は脱水機によって脱水される。
【0019】
第1膜処理装置又は第2膜処理装置において使用する分離膜は、有機膜又は無機膜のいずれでもよい。また、精密ろ過膜又は限外ろ過膜のいずれでもよい。精密ろ過膜は公称孔径0.01μm〜0.45μmのものが好ましく、限外ろ過膜は公称分画分子量1000〜100万ダルトンのものが好ましい。膜モジュールの形状は、中空糸状、スパイラル状、チューブラー状又は平膜状のいずれであってもよい。膜モジュールのろ過方式は、全量ろ過又は循環ろ過のいずれでもよい。膜ろ過への通水方式は、外圧式又は内圧式のいずれであてもよい。さらに、原水側を加圧する加圧型ケーシングタイプ又はろ過水側を減圧する吸引型の槽浸漬タイプのいずれであってもよい。
【0020】
図6に示すように、本発明においては、濃縮操作を行う第3膜処理装置として、膜モジュールの充填率(膜モジュールヘッド側接着部(26)の面積に対して接着部に接している膜(27)の面積の比の百分率が30%以下であるものを使用する。また、第3膜処理装置としては、膜モジュールヘッド側接着固定層において2つ以上の小束に分割されている膜モジュールを使用することが望ましい。これは、原水濁度が高い場合、膜モジュールが30%以上の高い充填率となる膜モジュールを使用すると膜同士の間隔が小さく、汚泥中の固形物や汚泥の堆積物が膜間を通り抜けることができずに、汚泥が膜間で詰まり、ろ過面積を低下させ、ろ過をすることが困難になり、汚泥の固形濃度を約1〜6%にすることができないからである。本発明においては、膜充填率が30%以下の膜モジュールを使用し、汚泥蓄積物を除去しやすくするために、膜間を汚泥蓄積物が抜ける流路を設けるために、膜モジュールヘッド側接着固定層において2つ以上の小束に分割されている膜モジュールを使用することによって、第3膜処理装置を汚泥の詰まりがなく、安定的に運転することができ、容易に汚泥の固形濃度を約1〜6%まで濃縮することができる。
【0021】
また、第3膜処理装置においては、膜モジュール下部から曝気を行いながら、ろ過、逆洗を行うことができる。曝気を行いながら、ろ過、逆洗の運転をすることによって、原水濁度の高い場合でも、安定に固形分濃度を1〜6%に濃縮することができる。また、原水濁度が低い場合には、曝気は逆洗中のみで運転を行い、ろ過中は停止することもできる。
【0022】
第3膜処理装置において使用される分離膜は、有機膜又は無機膜のいずれでもよい。また、精密ろ過膜又は限外ろ過膜のいずれでもよい。精密ろ過膜は公称孔径0.01μm〜0.45μmのものが好ましく、限外ろ過膜は公称分画分子量1000〜100万ダルトンのものが好ましい。公称孔径が0.45μm以上になると、水道水として供給するための膜ろ過水の水質としては問題になる可能性があり、公称分画分子量が1000ダルトン以下になると膜の目詰まりが起こりやすく、頻繁な薬品洗浄や膜交換が必要となってしまう。膜モジュールの形状は、中空糸状、スパイラル状、チューブラー状又は平膜状のいずれであってもよい。膜モジュールのろ過方式は、全量ろ過又は循環ろ過のいずれでもよい。膜ろ過への通水方式は、外圧式又は内圧式のいずれでもよい。さらに、原水側を加圧する加圧型ケーシングタイプ又はろ過水側を減圧する吸引型の槽浸漬タイプのいずれであってもよい。
第1膜処理装置、第2膜処理装置、第3膜処理装置で使用する膜は、同一の膜であることがより好ましい。
【実施例】
【0023】
以下、本発明を、実施例により説明する。
[実施例1]
図1に示す浄水処理フローに従って原水を処理した。
原水(第一原水)として、濁度が1度〜5度程度(関東化学社製カオリン標準溶液と比較して測定したもの)の河川表流水を用いた。原水中の夾雑物をオートストレーナーによって除去した後に第1膜処理装置、第2膜処理装置、第3膜処理装置によって膜処理を行った。使用した膜、運転条件等を、以下の表1に示す。
【0024】
【表1】

【0025】
第2膜処理装置から排出された物理洗浄排水の固形物濃度は0.1%であった。これを膜充填率が28%である膜モジュールを使用した第3膜処理装置によって濃縮した結果、汚泥の固形物濃度が4.1%となった。この時の第3膜処理装置は運転を止めることなく安定に運転することができ、膜モジュールに汚泥の詰まりは確認されなかった。この時の浄水システム全体の浄水回収率は99.99%であった。
【0026】
[比較例1]
原水(第一原水)として、濁度が1度〜5度程度(関東化学社製カオリン標準溶液と比較して測定したもの)の河川表流水を用いた。原水中の夾雑物をオートストレーナーによって除去した後に第1膜処理装置、第2膜処理装置、第3膜処理装置によって膜処理を行った。使用した膜、運転条件を、以下の表2に示す。
【0027】
【表2】

【0028】
第2膜処理装置から排出された物理洗浄排水の固形物濃度は0.1%であった。これを膜充填率が40%である膜モジュールを使用した第3膜処理装置によって濃縮した結果、汚泥の固形物濃度が1%となる前に膜モジュールに多量の汚泥の詰まりが発生し、字実施例1における膜充填率28%の膜モジュールを用いた場合と同じ膜ろ過流束0.8m/m/日では、第3膜処理装置を安定に運転することは困難であった。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明の浄水膜処理装置を用いることによって、浄水システム全体を凝集剤無しで、汚泥の詰まりや膜の目詰まり等が無く安定して固形濃度を約1〜6%まで濃縮することができる。また、浄水システムの全てに膜処理を利用することにより病原性原虫を確実に除去することができる。したがって、本発明の浄水膜処理装置は、河川等から取水した原水の浄水設備において好適に利用されることができる。
【符号の説明】
【0030】
1 第1膜処理装置
2 第2膜処理装置
3 第3膜処理装置
4 脱水装置
5 水路
6 第1膜処理装置
7 第2膜処理装置
8 第3膜処理装置
9 脱水装置
10 水路
11 第1膜処理装置
12 第2膜処理装置
13 第3膜処理装置
14 脱水装置
15 水路
16 第1膜処理装置
17 第2膜処理装置
18 第3膜処理装置
19 脱水装置
20 水路
21 第1膜処理装置
22 第2膜処理装置
23 第3膜処理装置
24 脱水装置
25 水路
26 膜モジュールヘッド側接着部
27 膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
浄水膜処理装置であって、以下の:
第一原水を膜ろ過処理する第1膜処理装置;
該第1膜処理装置からの物理洗浄排水(第二原水)をさらに膜ろ過する第2膜処理装置;
該第2膜処理装置からの物理洗浄排水(第三原水)を濃縮する第3膜処理装置、ここで、該第3膜処理装置の膜モジュールヘッド側接着部の面積に対する該接着部に接している膜の面積の比の百分率で表される膜モジュールの充填率が30%以下である;及び
該第3膜処理装置により濃縮された汚泥を脱水する脱水装置;
を含み、ここで、前記第3膜処理装置からの膜ろ過水を、前記第2膜処理装置の第二原水に合流させることを特徴とする前記浄水膜処理装置。
【請求項2】
浄水膜処理装置であって、以下の:
第一原水を膜ろ過処理する第1膜処理装置;
該第1膜処理装置からの物理洗浄排水(第二原水)をさらに膜ろ過する第2膜処理装置;
該第2膜処理装置からの物理洗浄排水(第三原水)を濃縮する第3膜処理装置、ここで、該第3膜処理装置の膜モジュールヘッド側接着部の面積に対する該接着部に接している膜の面積の比の百分率で表される膜モジュールの充填率が30%以下である;及び
該第3膜処理装置により濃縮された汚泥を脱水する脱水装置;
を含み、ここで、前記第3膜処理装置からの膜ろ過水を、前記第2膜処理装置からの膜ろ過水に合流させることを特徴とする前記浄水膜処理装置。
【請求項3】
浄水膜処理装置であって、以下の:
第一原水を膜ろ過処理する第1膜処理装置;
該第1膜処理装置からの物理洗浄排水(第二原水)をさらに膜ろ過する第2膜処理装置;
該第2膜処理装置からの物理洗浄排水(第三原水)を濃縮する第3膜処理装置、ここで、該第3膜処理装置の膜モジュールヘッド側接着部の面積に対する該接着部に接している膜の面積の比の百分率で表される膜モジュールの充填率が30%以下である;及び
該第3膜処理装置により濃縮された汚泥を脱水する脱水装置;
を含み、ここで、前記第3膜処理装置からの膜ろ過水を、第一原水に合流させることを特徴とする前記浄水膜処理装置。
【請求項4】
浄水膜処理装置であって、以下の:
第一原水を膜ろ過処理する第1膜処理装置;
該第1膜処理装置からの物理洗浄排水(第二原水)をさらに膜ろ過する第2膜処理装置;
該第2膜処理装置からの物理洗浄排水(第三原水)を濃縮する第3膜処理装置、ここで、該第3膜処理装置の膜モジュールヘッド側接着部の面積に対する該接着部に接している膜の面積の比の百分率で表される膜モジュールの充填率が30%以下である;及び
該第3膜処理装置により濃縮された汚泥を脱水する脱水装置;
を含み、ここで、前記第3膜処理装置からの膜ろ過水を、前記第1膜処理装置からの膜ろ過水に合流させることを特徴とする前記浄水膜処理装置。
【請求項5】
浄水膜処理装置であって、以下の:
第一原水を膜ろ過処理する第1膜処理装置;
該第1膜処理装置からの物理洗浄排水(第二原水)をさらに膜ろ過する第2膜処理装置;
該第2膜処理装置からの物理洗浄排水(第三原水)を濃縮する第3膜処理装置、ここで、該第3膜処理装置の膜モジュールヘッド側接着部の面積に対する該接着部に接している膜の面積の比の百分率で表される膜モジュールの充填率が30%以下である;及び
該第3膜処理装置により濃縮された汚泥を脱水する脱水装置;
を含み、ここで、前記第3膜処理装置からの膜ろ過水を、第三原水に合流させることを特徴とする前記浄水膜処理装置。
【請求項6】
前記第3膜処理装置は、膜モジュールヘッド側接着固定層において2つ以上の小束に分割されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の浄水膜処理装置。
【請求項7】
前記第3膜処理装置内では、膜モジュール下部からの曝気が実施されながら、ろ過及び逆洗が実施される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の浄水膜処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−167367(P2010−167367A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−12312(P2009−12312)
【出願日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【出願人】(303046314)旭化成ケミカルズ株式会社 (2,513)
【Fターム(参考)】