説明

浚渫土の処理方法および装置

【課題】 細粒分が非常に多く、含水比の高い浚渫土であっても、確実に分級、洗浄、脱水固化することにより、盛土材などとして再生利用し得る方法および装置を提供する。
【解決手段】 浚渫土の処理にあたり、高含水比で、砂分の含有率が少なく、かつ多量のシルト、粘土分の細粒分で構成される浚渫土の固形分に対し、脱水効率を向上させる添加材の添加量を決める工程と、前記添加量を一定量に計量する工程と、前記計量された添加材を前記浚渫土に添加混合する工程と、前記添加混合工程での混合体からゴミ、礫、砂および高含水比の細粒分であるスラリーなど、粒径や性状ごとに分級する工程と、前記工程により分級されたスラリーを脱水して脱水ケーキを作る工程にて、処理する。用いる添加材の性状は1mm未満であって0.075mm以上の粒径範囲を有する砂、または前記砂と水とスラリー、もしくは砂と水、もしくは砂とスラリーとを攪拌した混合体とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、港湾や湖沼、河川などの底泥の浚渫土を処理し、有効利用するための浚渫土の処理方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
浚渫土を減容化して処理したり、資源として有効利用することが望ましい。
【0003】
しかしながら、浚渫土には、水やゴミ、大小の礫、浮遊物等の種々の各種の異物が混在しているため、それらを取り除かなければ、減容化して量を少なくし、その後の処理を容易としたり、資材として有効利用することはできない。
【0004】
浚渫土砂を再利用可能に処理する浚渫土砂処理としては、種々の先行例がある。このうち、港湾、河川、湖沼などから発生する浚渫土に含まれている各種の混合異物を分別、除去でき、浚渫土を低コストで大幅に減水化、減容化でき、また、浚渫土から各種ゴミと水以外の礫、砂等を資材として取り出し、それらを資源として有効に再利用し得る浚渫土砂の処理方法としては、特開2008−18316(以下、先行例という)がある。
【0005】
この先行例では、
土砂溜め槽に溜められた浚渫土を攪拌兼積込機により攪拌混合した土砂、または土砂圧送浚渫船によって浚渫され、かつパイプ輸送管で運ばれてきた浚渫土を、スクリーンにより大礫、粗大ごみ、木片などの大きな混在異物を除去する工程と、
前記スクリーンを通過した第1の土砂を土砂搬送装置により所定の場所まで搬送し、加水して解砕攪拌機により第1のスラリーとする工程と、
前記第1のスラリーから第1の土砂分離機を介し所定の粒径の第2の土砂を分離させる工程と、
前記第1の土砂分離機を通過したスラリーから第2の土砂分離機を介し所定の粒径の第3の土砂を分離させる工程と、
前記第2の土砂分離機を通過した第2のスラリーをサイクロンにより重い第3のスラリーと軽い第4のスラリーとに分離させる工程と、
前記第3のスラリーから第3の土砂分離機を介し所定の粒径の第4の土砂を分離させる工程と、
前記第3の土砂分離機を通過した第5のスラリーを再度前記第1、第2の土砂分離機、前記サイクロンを経由させる工程と、
前記サイクロンにより分離された軽い前記第4のスラリーを第4の土砂分離機を通過させ所定の粒径の第5の土砂を分離させる工程と、
前記第1、第2の土砂分離機により分離させた前記第2、第3の土砂を加水しながら礫洗浄機により洗浄して礫と第6のスラリーとに分離させる工程と、
前記礫洗浄機および砂洗浄機より分離させた第6のスラリー、第7のスラリーを、ゴミ・土砂分離機により第8のスラリーとゴミに分離させる工程と、
前記第4の土砂分離機を通過した第9のスラリーに凝集剤を添加、混合してスラリー槽に貯留する工程と、
前記スラリー槽からの第10のスラリーを高圧ポンプに供給し、高圧ポンプからの第11のスラリーを高圧フィルタープレスに打込み脱水ケーキと濾水とに分離することにより浚渫土を処理するようにしている。
【特許文献1】特開2008−018316号公報
【0006】
そして、この先行例によれば、スクリーンを介し大型ゴミの夾雑物を除去することができる。
また、解砕攪拌機、第1〜第nの土砂分離機、サイクロン等により、礫、砂のような粒径の異なる土砂をそれぞれ取り出し、それらを洗浄して有効な資材として利用することができる。
また、礫洗浄機、砂洗浄機からの排出物をゴミ・土砂分離機により処理するようにしているため、容易にゴミを取り出し処理することができる。
また、前述のように、礫、砂を取り出し資材として活用できるようにし、かつ高圧フィルタープレスにより、脱水ケーキと濾水とに分離するので、浚渫土を大幅に減容化することができる等のメリットがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、この先行例では、4MPaの高圧フィルタープレス処理において、0.075〜2.00mmの砂分が10%程度で極端に少なく、0.075mm未満のシルトや粘土分が90%程度の細粒分が非常に多く、含水比の高い浚渫土では、凝集剤を多く添加しても脱水後の脱水ケーキは含水比が大きく液状を呈し、盛土材として不適であるばかりか、運搬でさえ困難性を伴う状況で、脱水時間を長時間にせざるを得ない。これでは、施工能率の低下に伴いフィルタープレス(脱水)機の台数を多く配置するなどでコスト高になるとともに、長時間稼動によるエネルギー消費の増加による電力量や燃料消費により二酸化炭素排出増加など環境への悪影響が懸念される、という課題があった。
【0008】
この発明は上記のことに鑑み提案されたもので、その目的とするところは、細粒分(土粒子径0.075mm未満の成分)が非常に多く、含水比の高い浚渫土であっても、確実に分級、洗浄、脱水固化することにより、盛土材などとして再生利用し得る方法および装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、高含水比で、砂分の含有率が少なく、かつ多量のシルト、粘土分の細粒分で構成される浚渫土の固形分に対し、脱水効率を向上させる添加材の添加量を決める工程と、前記添加量を一定量に計量する工程と、前記計量された添加材を前記浚渫土に添加混合する工程と、前記添加混合工程での混合体からゴミ、礫、砂および高含水比の細粒分であるスラリーなど、粒径や性状ごとに分級する工程と、前記工程により分級されたスラリーを脱水して脱水ケーキを作る工程と、前記添加材の性状は1mm未満であって0.075mm以上の粒径範囲を有する砂、または前記砂と水とスラリー、もしくは砂と水、もしくは砂とスラリーとを攪拌した混合体であることを特徴とする。
請求項2の発明は、高含水比で、砂分の含有率が少なく、かつ多量のシルト、粘土分の細粒分で構成される浚渫土の固形分に対し、脱水効率を向上させる添加材の添加量を決める手段と、前記添加量を一定量に計量する手段と、前記計量された添加材を前記浚渫土に添加混合する手段と、前記添加混合工程での混合体からゴミ、礫、砂および高含水比の細粒分であるスラリーなど、粒径や性状ごとに分級する手段と、前記工程により分級されたスラリーを脱水して脱水ケーキを作る手段と、を備えてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
以上のように、本発明の方法、装置によれば、細粒分が非常に多く、含水比の高い浚渫土であっても、この浚渫土に対し、脱水する際にフィルターの役目を果たし、脱水効率を向上させ、速やかに脱水させる添加材を添加混合させるため、所望の盛土材などとして脱水固化し、再生利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面に沿って本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0012】
図1−1〜図1−2は本発明にかかる処理方法を実施するための装置の第1実施例の系統図を示す。
【0013】
この処理装置は、例えばグラブ浚渫船1により浚渫された浚渫土2が投入される土砂溜め槽3と、この土砂溜め槽3内の浚渫土2を攪拌兼所定の場所に積込む攪拌兼積込機4と、土砂溜め槽3の土砂5をスクリーン9を介し大ゴミ93のような混在異物を除去して投入される受入れホッパー10と、この受入れホッパー10に、砂112、スラリー106、水105等の所定の種類の混合体の添加量を決める手段と、添加量を一定量に計量する手段と、計量された添加材を浚渫土に対し添加混合する砂供給手段と、この受入れホッパー10からの第1の土砂11を所定の場所へ搬送する土砂搬送装置12と、搬送されてきた土砂中から混在している鉄片18を除去する第1の磁力選別装置13と、浚渫土2や、添加材が混合された浚渫土2を粒径や性状ごとに分級する手段とを備えている。なお、スクリーン9には、グラブ浚渫船1により浚渫された浚渫土2または、土砂圧送浚渫船6からパイプ輸送管7を通した浚渫土8のどちらか一方が投入され、使用される。
【0014】
砂供給手段は、砂112を投下する、開閉角が適宜の制御機構(図示せず)によって任意に選択可能で供給量を調整可能なホッパー(図示せず)と、このホッパーの下方に配置されたベルトコンベアの如き砂供給装置102と、砂112、スラリー106、水105等を攪拌する機能を有する攪拌槽104とを備え、この添加材である混合体はスラリー121として一定の量、流量を制御可能なポンプを介し受入れホッパー10へ供給される。なお、性状を同じくするスラリー120、122は土砂溜め槽3または解砕攪拌機20へも供給可能であり、混合体は受入れホッパー10、土砂溜め槽3または解砕攪拌機20のいずれか一に供給すればよい。混合体の送泥量は、計量手段を介し受入れホッパー10から排出される浚渫土の粒径1mm以下の固形分に対して一定量を調整して送られる。ここで、浚渫土の固形分(浚渫土のうち、水分とゴミ等を除いたもの)に対して一定量とは、後述する脱水ケーキ60の水分を除いた重量(乾燥重量)のうち、土粒子径1mm未満〜0.075mm以上の土粒子重量が15%程度以下になる量をいう。
【0015】
なお、15%以上とすると、次の問題が生じる。
A.加える砂の量が多くなり、処理量が増える。
B.処理時間が長くなる。
C.設備が大きくなる。
D.処理に必要なエネルギーが増える。
E.処理土の運搬量も大きくなる。
F.そのため、効果的でなくなってくる。
以上のことから、15%程度以下としている。
【0016】
なお、上記において、添加材の添加量を決める手段は次の通りである。
ア 土質試験より、得られた浚渫土と添加材との砂の粒度分布などに基づきパソコン等の演算装置によって、添加する添加材である砂の量を決め、ホッパー駆動工程で、ホッパーを介し砂を所定量投入する。
イ 試験施工により得られた脱水時間や脱水ケーキの粒度分布の結果を考慮して、最適な砂の添加量を決めても良い。
ウ 混合体を添加する場合は、使用する砂やスラリーの性状から配合比をパソコン等によって演算するなどして決め、上記の手順より求められた最適な量の砂が添加されるように混合体の添加量を決める。
【0017】
また、添加材の添加量を一定量に計量する手段としては次の通りである。
「砂を添加する場合」
ベルコン速度を調整する。およびもしくはホッパー排出口の開口程度を調節する(ホッパーから直接添加する場合と一端ベルコンに落下させてから添加する場合とがある)。
「混合体を添加する場合」
混合体の濃度を測定し、砂の含有率の変化を把握する。または、混合体の配管に流量計(図示せず)をつけて計量しても良い。
【0018】
これらの最良とされるいずれかを、砂供給工程ないしスラリー120〜122の搬送工程に組み込めば良い。
【0019】
なお、砂112としては、1mm未満から0.075mm以上の粒径範囲のものを50%程度以上有するものを用いることが好ましい。
この粒径の砂は、脱水時にフィルターの役目をはたし、流体輸送に適している粒径である。なお、本発明において添加する砂には、有害物質や環境基準を超える場合を除いて、石粉や金属類、その他を含んでもよい。
【0020】
また、攪拌槽104への水105は清水槽19からポンプを介し供給され、清水槽19の水は受入れホッパー10にも供給される。清水槽19の水は水130として受入れホッパー10にも投入される。また、受入れホッパー10には、土砂圧送浚渫船6からパイプ輸送管7を介し浚渫土8が投入される。なお、スラリー106の流動性が十分に高い場合や、浚渫土8の水分が多い場合には加水しない場合もある。
【0021】
また、攪拌槽104へのスラリー106は、後述する第3の泥水受け槽47から供給される。これは砂112の沈殿防止として供給される。
【0022】
土砂搬送装置12には磁力選別装置13が設けられ、第1の土砂11中に含まれている鉄片のような磁性体を検出し、磁力選別装置13へ搬送する。磁力選別装置13は、ベルトコンベア14を有している。このベルトコンベア14内にはマグネット15が設けられ、ベルト上に搬送されている土砂中に含まれている鉄片16を吸着自在となっており、吸着した鉄片16が所定位置に搬送されてきたとき、シュート17を介し所定の場所に搬送し収集するように構成されている。符号18は収集・集積された鉄片18を示す。
【0023】
前記土砂搬送装置12の次工程として、解砕攪拌機20が設けられている。この解砕攪拌機20には、鉄片16があるときはそれが除去された土砂搬送装置12からの第1の土砂11が投入される。また、清水槽19内の水がポンプで供給される。また、解砕攪拌機20には、砂供給手段で生成された一定量の攪拌されたスラリー122が投入される。なお、スラリー122と同じ性状のスラリー120または121がスクリーン9に投入された場合、解砕攪拌機20にスラリー122を投入する必要はない。このスラリー122は、砂、水およびスラリー106からなる混合体で、このような混合体とするのは、混合体が液状であるため、一定量加える作業が効率的に管理できるためである。この混合体からなるスラリー120を土砂溜め槽3に投入した場合、攪拌兼積込機4の作業量が増加し、効率が悪いことが考えられる。このため、解砕攪拌機20にスラリー122を投入するのが一番好ましい。また、第1の泥水受け槽40の水がポンプを介して循環して供給され、省水化を図っている。
【0024】
解砕攪拌機20の次工程として、第1のスラリー21が投入される第1の土砂分離機22、第2の土砂分離機23、第2の土砂分離機23からの第2のスラリー26が投入される第2の泥水受け槽27が設けられている。
【0025】
第2の泥水受け槽27内の水はポンプを介しサイクロン28に供給される。サイクロン28は重いスラリーと軽いスラリーとに分別するものでサイクロン28からの第3のスラリー29は第3の土砂分離機31に供給され、取り出された第5のスラリー32は第1の土砂分離機22に投入されるように構成されている。
【0026】
なお、第1、第2、第3の土砂分離機22、23、31には清水槽19からの水が、水132、水133、水131としてそれぞれ供給される。
【0027】
また、前記サイクロン28からの第4のスラリー30が投入される第4の土砂分離機44、この第4の土砂分離機44からの第9のスラリー46が投入される第3の泥水受け槽47を備えている。
【0028】
また、第1、第2の土砂分離機22、23からの第2、第3の土砂24、25が投入される礫洗浄機34を備えている。
【0029】
また、第3の土砂分離機31から取り出される第4の土砂33が投入される砂洗浄機41、礫洗浄機34からの第6のスラリー36、砂洗浄機41からの第7のスラリー43が投入されるゴミ・土砂分離機37を備え、このゴミ・土砂分離機37から排出される第8のスラリー38は前記第1の泥水受け槽40に投入される。
【0030】
また、凝集剤であるPAC50、消石灰51がそれぞれ供給される、攪拌機が設けられたスラリー槽49、第3の泥水受け槽47からの泥水が供給される攪拌機が設けられた貯泥槽48を備えている。
【0031】
スラリー槽49からの第10のスラリー52は、給泥ポンプ53、必要に応じ設けられた第2の磁力選別装置54を介し高圧ポンプ55へ供給され、高圧ポンプ55からの第11のスラリー56は高圧フィルタープレス57に投入される。
【0032】
高圧フィルタープレス57からの濾水64は、適宜処理され、その過程で生じる第12のスラリー71は前記貯泥槽48に供給される。
【0033】
その他、図1−2において、符号60は高圧フィルタープレス57から排出された脱水ケーキ、59は脱水ケーキ60を搬送するベルトコンベアである。
【0034】
次に本発明の処理方法をさらに詳しく説明する。
【0035】
まず、湖や、河川、港湾などの底泥をグラブ浚渫船1で浚渫し、土運船などから浚渫土2を土砂溜め槽3に貯留する。この浚渫土2は、細粒分(土粒子径0.075mm以下の成分)が非常に多く、含水比の高い浚渫土である。
【0036】
土砂溜め槽3内に貯留された浚渫土2は攪拌兼積込機4で均質となるように攪拌し、土砂5とする。このように処理することで、次のスクリーン9での分離がよりスムーズとなる効果がある。なお、この土砂溜め槽3に投入された浚渫土2の固形分に対し、砂供給手段にて作成され、攪拌された混合体であるスラリー120を一定量投入する。なお、前述のように、スラリー120と同じ性状の混合体であるスラリー121または122をスクリーン9に投入する場合、スラリー120を土砂溜め槽3に投入する必要はない。混合体は、受入れホッパー10から排出される浚渫土の固形分に対し一定量を調整して送泥される。このように、一定割合の砂112を第1、第2の浚渫土2または8に添加することにより、浚渫土2または8に砂112がスラリー56となるまでの処理工程で均質になるので、一定量砂が混入された浚渫土が後述する脱水工程(高圧フィルタープレス57)での脱水時間が短くなり、脱水ケーキ60の含水比低下により良質な盛土材として再生利用(リサイクル)を図ることができる。
【0037】
土砂5は攪拌兼積込機4でスクリーン9に投入される。その際、攪拌兼積込機4の運転席から視覚によって大きな夾雑物の有無を確認できる。
【0038】
スクリーン9の篩目は100mm程度で、大きな石と夾雑物を取り除く。土砂5中の夾雑物には、バイクや自転車など大型ゴミが含まれている場合もあり、これら夾雑物は人力により表面の細粒分の泥を水洗いされた後、除去される。このスクリーン9には、フルイを通すことにより、浚渫土にある細粒分の塊をより小さくして、均質な第1の土砂11を作る機能がある。
【0039】
スクリーン9を介し受入れホッパー10から出てきた第1の土砂11は土砂搬送装置12で、解砕攪拌機20まで搬送され、投入される。大きな夾雑物を除去し、スクリーン9から出てきて、より均質化した第1の土砂11に金属片が含まれる場合、土砂搬送装置12を移動する間に、磁力選別装置13を設けて除去すれば良い。
【0040】
この磁力選別装置13の具体例として、土砂搬送装置12の上空に直行するベルトコンベア14の内部にマグネット15を備え、第1の土砂11に含まれる金属片を鉄片16として除去し、シュート17にて鉄片18として集積する構成のものを採用すれば良い。
【0041】
解砕攪拌機20には、第1の土砂11のほかに、振動フルイで分離を容易にするために必要な量の水90を清水槽19から同時に加える。例えば、浚渫土の含水比が200%程度であれば、その約2倍程度の水を加える(泥水濃度約20%程度)。給水する水は、第1の泥水受け槽40の第8のスラリー38からも行う。清水槽19の水は水91として砂洗浄機41にも供給される。
【0042】
解砕攪拌機20は、回転するドラムの内側に羽を設け、内側に同じ様な羽根を設けた回転軸をドラムの軸とずらして設置し回転する機構があるなど、内部に投入した第1の土砂11の内、塊となった細粒分(74μm以下の土粒子)をバラバラに破砕し、加えた水と土砂の攪拌と移動を同時に行い、均質なスラリーを作り出す機能を持った装置である。この解砕攪拌機20は、破砕すべき細粒分の塊の大きさや量などにより外側と内側の羽の角度、間隔、長さなどを適宜変えることができる。
【0043】
解砕攪拌機20の種類としては、土砂の種類などにより、複数の羽根を多数取り付けた2軸の攪拌羽根を互いにラップさせて設置し、互いに逆方向に回転させることで、浚渫土と加えた水とを攪拌・混合することができるパドル式装置とする場合もある。
【0044】
また、解砕攪拌機20の他の例として、回転するドラムの内側に球状の物体(例えば鉄の玉)を入れておき、その球状の物体は回転するドラムから逸失しない構造をドラムが持ち、内部に投入した第1の土砂11の内、塊となった細粒分をバラバラに破砕し、加えた水と土砂の攪拌と移動を同時に行い、均質なスラリーを作り出す機能を持った装置を用いても良い。
【0045】
さらに、解砕攪拌機20の他の例として、クラッシュファイヤーおよびトロンメルなどのように、回転するドラムに加水、攪拌、混合しながら均質なスラリーを作成し得る装置がある。なお、これらには分級機能も持ち合わせているので、これらの場合は第1の土砂分離機22または第2の土砂分離機23を兼ねた装置とする場合がある。
【0046】
さらにまた、解砕攪拌機20の他の例として、後述する他の実施例における土砂圧送浚渫船6による浚渫の場合、パイプ輸送管7で搬送された浚渫土8を壁に圧送されてきた土砂を直接吹き付けることで、細粒分の塊を破砕し、均質なスラリーを作成する方法もある。この壁は、例えばパイプ輸送管7より数倍大きな径で作成された茶筒状の鋼管をパイプ輸送管7とは直交させた形状で配管する、などの方法がある。
【0047】
解砕攪拌機20で処理された第1のスラリー21を第1の土砂分離機22の例えば25mmのフルイで、粒径25mm以上の第2の土砂24を分別し、それ以下の粒径の土砂は、後続の第2の土砂分離機23の例えば3mmのフルイで、粒径3mm以上の第3の土砂25を分別する。第2の土砂分離機23を通過したそれ以下の粒径の第2のスラリー26は、第2の泥水受け槽27に貯められる。
【0048】
これら第1の土砂分離機22と第2の土砂分離機23の2つのフルイは、1つの場合や、3つ以上の場合もあり、規模、スラリーの性状等、必要に応じ適宜設けられる。
【0049】
この実施例においては、土砂分離機は2台用意され、上述のように、第2の土砂分離機23で処理された第2のスラリー26は第2の泥水受け槽27に投入される。
【0050】
この第2のスラリー26は、第2の泥水受け槽27からポンプで圧送され、サイクロン28に入りその遠心分離機能により、比重の小さな、つまり軽い第4のスラリー30と、比重の大きな、つまり重い第3のスラリー29とに分離される。第3のスラリー29は第3の土砂分離機(振動フルイ)31の例えば0.7mmのフルイで、粒径0.7mm以上の土砂33を分別する。それ以下の粒径は第5のスラリー32となる。第5のスラリー32は、解砕攪拌機20から搬出された第1のスラリー21に対し上部から合流し、そのシャワー効果で分級機能を補助する。それ以降、前述の第1の土砂分離機22の処理となる。
【0051】
第1、第2の土砂分離機22、23からそれぞれ取り出された第2の土砂24と第3の土砂25は、礫洗浄機34で加水され洗浄される。この礫洗浄機34には清水槽19の水92が供給されている。第2の土砂24と第3の土砂25は別々の大きさの礫35として有効活用する場合、その使用目的に応じて別々の礫洗浄機で処理される場合もある。
【0052】
この洗浄工程で、「有効活用する礫分」と、「礫表面などに付着して混在している細粒分の土粒子およびゴミ」とを分離する。「礫」と「細粒分とゴミ」を分離する原理は、水中で物理的に強制攪拌すると、大きな粒子「礫」は直ぐ沈降して底に溜まるが、表面に付着していた細粒分は洗浄され、軽いゴミとともに沈降できずに水中に浮遊し、攪拌されている間は液状で存在する。その状態の違いを利用して2種類に分離する。
【0053】
礫洗浄機34の一例として、スパイラル洗浄機と呼ばれる回転するφ1000程度のスクリュー羽根と羽根径よりやや大きいU字型の樋形状で、これを所定の角度に傾斜させて設置する。設置角度や回転速度を自在に制御できる機構を持った機械として、土砂の滞留時間をコントロールする場合もある。
【0054】
礫洗浄機34は、回転するスクリューや羽根などで、第2の土砂24と第3の土砂25を水中で攪拌しながら、前述の土粒子の分離を行う。3mm以上の土粒子のみをスクリューなどで気中まで掻き上げて、自由落下させ礫35とする。残りの成分は、第6のスラリー36として、流体移送し別処理工程とする。
【0055】
礫洗浄機34の種類は、回転ドラム状で第2の土砂24と第3の土砂25に加水しながら、付随するフルイで前述の分離の機能を果たす場合もある。
【0056】
第6のスラリー36は、ゴミ・土砂分離機37で例えば0.7mmフルイに掛け、上に残ったのはゴミ39として堆積し、産業廃棄物として処理する。フルイを通過した第8のスラリー38は、第1の泥水受け槽40で貯留する。
【0057】
第1の泥水受け槽40の水は、解砕攪拌機20に加水として利用し、リサイクルする。これにより、水の有効利用ができるので、水が不足する条件でも購入する水を少なく出来る利点がある。また、大幅な減水化を図ることができる。さらにこの水に含まれる細粒土を解砕攪拌機20を経て最終的に脱水ケーキ60とすることで再資源化ができる。
【0058】
一方、サイクロン28から排出された第4のスラリー30は第4の土砂分離機44で、1mmのフルイで残った第5の土砂45と通過成分の第9のスラリー46とに分離される。
【0059】
第5の土砂45は第4の土砂33と共に砂洗浄機41に入り、礫洗浄機34と同様の機能で処理され、1つは1mm以上の土粒子で構成される有効活用可能な砂42として分離される。残りの成分は、第7のスラリー43として、第6のスラリー36と同じ処理とする。
【0060】
砂42の使用目的や土質条件などにより、砂洗浄機41による砂洗浄工程を経ず、第5の土砂45と第4の土砂33をそのまま砂42として有効活用する場合もある。
【0061】
礫洗浄機34で処理された礫35や、砂洗浄機41で処理された砂42には、土粒子の細粒分や比重の軽いゴミなどがほとんど混在しておらず、利用価値の高い資材となる。
【0062】
礫35、砂42は、例えば路床材、裏込め材、人工海浜や、コンクリートの骨材などに有効利用できる。
【0063】
第4の土砂分離機44からの第9のスラリー46は第3の泥水受け槽47に入り、ポンプで貯泥槽48に貯泥される。また、第9のスラリー46は貯泥槽48から、さらにポンプでスラリー槽49に送泥される。この時、その送泥される第9のスラリー46に含まれる乾燥重量に応じて、凝集剤を必要量添加(凝集剤として例えば、土質によるが、PAC50と消石灰51が各3%程度添加)し、スラリー槽49内の攪拌装置により、均質に混合されて第10のスラリー52となる。攪拌装置とは、例えば回転軸の外周にプロペラのような羽根が設けられ、その羽根の回転により液体を攪拌する装置をいう。
【0064】
第10のスラリー52は、スラリー槽49から高圧ポンプ55(圧力4MPa)により、第11のスラリー56として高圧フィルタープレス57に打ち込まれる。第10のスラリー52は、高圧ポンプ55を通過する前に、必要に応じ設けられた第2の磁力選別装置54を通過することにより、その中に含まれる高圧ポンプ55の機能障害となり得る微小鉄片74を除去する工程を行う場合がある。
【0065】
高圧ポンプ55の一例として、油圧を特殊ゴムを介してスラリーに伝えて送泥する装置が挙げられる。
【0066】
高圧ポンプ55の他の例として、ヘイシンモーノポンプの名称に代表され、内側で回転するローターと呼ばれる特殊加工の1条の雄ネジと、外側のステーターと呼ばれる弾性材で成型された雌ネジなどで構成され、ローターの回転速度で送泥速度を調整し送泥に脈動がなく送泥する装置が挙げられる。
【0067】
さらに、高圧ポンプ55の他の例として、油圧ピストンの往復運動で送泥するスラッジポンプによる装置がある。
【0068】
高圧フィルタープレス57(4MPa)で第11のスラリー56を脱水し、脱水ケーキ60を作る(脱水時間約40〜60分)。
【0069】
この場合、第11のスラリー56中に砂112が添加されているため、脱水する際に砂112がフィルターの役目を果たし、効率を向上させる。
【0070】
高圧フィルタープレス57から排出される濾水64は濾水槽65に貯留し、中和剤67を添加する中和槽66、凝集剤69を添加する凝集槽68、シックナー70、放流槽72を経て放流水73として放流する。
【0071】
シックナー70に沈降したスラッジ(スラリー71)は、貯泥槽48に戻し、再処理する。
【0072】
高圧フィルタープレス57の濾布洗浄水や、そのほかの機器の洗浄水は、すべて第1の泥水受け槽40に集められ、再処理される。
【0073】
高圧フィルタープレス57で第11のスラリー56を脱水した際の余剰分は、余剰スラリーとしてスラリー槽49に返送し、再処理される。
【0074】
脱水ケーキ60は目的に応じて粉砕機等により破砕し、粉砕土としてもよい。
【0075】
脱水ケーキ60や粉砕土は、含水比が40〜50%程度であり、路体盛土、法面吹付け土、植生土などに有効利用可能である。
【0076】
以上のように、この発明は、土砂溜め槽3に溜められた浚渫土2を攪拌兼積込機4により攪拌混合した浚渫土、または土砂圧送浚渫船6によって浚渫され、かつパイプ輸送管7で運ばれてきた浚渫土8を、スクリーン9により大礫、粗大ごみ、木片などの大きな混在異物を除去する工程と、攪拌槽104にて砂供給装置102で運ばれた砂112、水105およびスラリー106とを混合攪拌し、攪拌された混合体を、前記土砂溜め槽3の浚渫土、前記土砂圧送浚渫船6からの浚渫土8または解砕攪拌機20に投入する工程と、前記スクリーン9を通過した第1の土砂11を土砂搬送装置12により前記解砕攪拌機20に搬送し、かつ水90を加水して前記解砕攪拌機20により第1のスラリー21とする工程と、前記第1のスラリー21から第1の土砂分離機22を介し所定の粒径の第2の土砂24を分離させる工程と、前記第1の土砂分離機22を通過したスラリーから第2の土砂分離機23を介し所定の粒径の第3の土砂25を分離させる工程と、前記第2の土砂分離機23を通過した第2のスラリー26をサイクロン28により重い第3のスラリー29と軽い第4のスラリー30とに分離させる工程と、前記第3のスラリー29から第3の土砂分離機31を介し所定の粒径の第4の土砂33を分離させる工程と、前記第3の土砂分離機31を通過した第5のスラリー32を再度前記第1、第2の土砂分離機22、23、前記サイクロン28を経由させる工程と、前記サイクロン28により分離された軽い前記第4のスラリー30を第4の土砂分離機44を通過させ所定の粒径の第5の土砂45を分離させる工程と、前記第1、第2の土砂分離機22、23により分離させた前記第2、第3の土砂24、25を加水しながら礫洗浄機34により洗浄して礫35と第6のスラリー36とに分離させる工程と、前記礫洗浄機34および砂洗浄機41より分離させた第6のスラリー36、第7のスラリー43をゴミ・土砂分離機37により第8のスラリー38とゴミ39に分離させる工程と、前記第4の土砂分離機44を通過した第9のスラリー46に凝集剤を添加、混合してスラリー槽49に貯留する工程と、前記スラリー槽49からの第10のスラリー52を高圧ポンプ55に供給し、高圧ポンプ55からの第11のスラリー56を高圧フィルタープレス57に打込み脱水ケーキ60と濾水64とに分離するようにしている。
【0077】
図1−3は、上記過程をわかり易く簡略化してフローで示したものである。
【0078】
以上、この第1実施例では、グラブ浚渫船1で浚渫した土砂を土砂溜め槽3に投入して攪拌処理した第1の浚渫土または土砂圧送浚渫船6からの第2の浚渫土を、スクリーン9を有する受入れホッパー10に投入し、排出された土砂11を解砕攪拌機20を経由させ、複数設けられた土砂分離機にそれぞれ投入し、礫、砂を取り出し、かつ泥状分に凝集剤を加え攪拌処理し脱水工程を経て脱水ケーキとする処理過程において、前記第1、第2の浚渫土が、砂分が少なく、シルト・粘土分の細粒分が多く、かつ含水比が高い場合、前記土砂溜め槽3、前記スクリーン9または前記解砕攪拌機20のいずれかに、砂、水およびスラリーを攪拌してなる混合体を投入して処理するようにしている。
【0079】
なお、混合体は、上述のように、砂、水およびスラリーの混合物が標準であるが、スラリーの流動性が高い場合には加水する必要がないため、清水槽19からの水105の供給をストップし、砂とスラリーからなる混合体とし、それを供給するようにしても良い。また、添加する砂の中に細粒分が多く含まれる場合にはスラリーを添加する必要がなく、砂と水との混合体を用いても良い。
【実施例2】
【0080】
図2−1、図2−2は本発明の第2実施例の系統図、図2−3はその処理工程をわかり易くフローで示したものである。
【0081】
前述の第1実施例では、砂供給装置102からの砂112、スラリー106および水105等を攪拌する攪拌槽104等からなる砂供給手段にて作成した混合体を、土砂溜め槽3、スクリーン9または解砕攪拌機20に投入する場合について示したが、この実施例では砂供給手段を簡略化し、土砂溜め槽3の前段に、砂110を投入する砂供給装置100を設けたことに特徴を有している。砂110は、浚渫土の固形分に対し一定量調整して送られる。
【0082】
そして、砂110を包有してなる混合体を直接土砂溜め槽3に投入し、攪拌兼積込機4で浚渫土ごと攪拌して受入れホッパー10に投入するため、その分、設備が簡易となり、設備費を低減し得る。
【0083】
その他の構成、作用は前述の実施例と同様である。
【実施例3】
【0084】
図3−1、図3−2は本発明の第3実施例の系統図、図3−3はその処理工程の概略をフローで示したものである。前述の第2実施例では、土砂溜め槽3の前段に砂供給装置100を設けたが、この実施例では、受入れホッパー10のすぐ前段に、砂111を投入する砂供給装置101を設けたことに特徴を有している。砂111の供給量は、第2実施例と同様である。
【0085】
このような構成としても、細粒分(土粒子径0.075mm未満の成分)が非常に多く、含水比の高い浚渫土に対しても対応し得る。
【実施例4】
【0086】
図4−1、図4−2は本発明の第4実施例の系統図、図4−3はその処理工程のフローを示す。この実施例では、凝集剤とともに、貯泥槽48の前段に、砂113を貯泥槽48に投入する砂供給装置103を設け、凝集剤とともに混入し、砂113を包有するスラリー52とし、高圧フィルタープレス57に供給するようにしたことに特徴を有している。砂113の供給場所としては、貯泥槽48に代えスラリー槽49に投入してもよい。
【0087】
このようにしても、細粒分が多く、含水比の高い浚渫土を改質することができる。
【0088】
以上、第2〜第4実施例では、グラブ浚渫船1で浚渫した土砂を土砂溜め槽3に投入して攪拌処理した第1の浚渫土または土砂圧送浚渫船6からの第2の浚渫土を、ゴミを除去するスクリーン9を有する受入れホッパー10に投入し、排出された土砂11を解砕攪拌機20を経由させ複数設けられた土砂分離機にそれぞれ投入し、礫、砂を取り出し、かつ泥状分に凝集剤を加え攪拌処理して脱水工程を経て脱水ケーキとする過程において、前記第1、第2の浚渫土が、砂分が少なく、シルト・粘土分の細粒分が多く、かつ含水比が高い場合、前記土砂溜め槽3、前記スクリーン9、または前記凝集剤添加工程のいずれかに砂110、111、113を投入して処理するようにしている。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1−1】本発明の第1実施例にかかる装置の系統図である。
【図1−2】同じく本発明の第1実施例にかかる装置の後続の系統図である。
【図1−3】本発明の第1実施例の処理工程を簡略化して示したフロー図である。
【図2−1】本発明の第2実施例にかかる装置の系統図である。
【図2−2】同じく本発明の第2実施例にかかる装置の後続の系統図である。
【図2−3】本発明の第2実施例の処理工程を簡略化して示したフロー図である。
【図3−1】本発明の第3実施例にかかる装置の系統図である。
【図3−2】本発明の第3実施例にかかる装置の後続の系統図である。
【図3−3】本発明の第3実施例の処理工程を簡略化して示したフロー図である。
【図4−1】本発明の第4実施例にかかる装置の系統図である。
【図4−2】本発明の第4実施例にかかる装置の後続の系統図である。
【図4−3】本発明の第4実施例の処理工程を簡略化して示したフロー図である。
【符号の説明】
【0090】
1 グラブ浚渫船
2 浚渫土
3 土砂溜め槽
4 攪拌兼積込機
5 土砂
6 土砂圧送浚渫船
7 パイプ輸送管
8 浚渫土
9 スクリーン
10 受入れホッパー
11 土砂
12 土砂搬送装置
13 磁力選別装置
14 ベルトコンベア
15 マグネット
16 鉄片
17 シュート
18 鉄片
19 清水槽
20 解砕攪拌機
21 スラリー
22 土砂分離機
23 土砂分離機
24 土砂
25 土砂
26 スラリー
27 泥水受け槽
28 サイクロン
29 スラリー
30 スラリー
31 土砂分離機
32 スラリー
33 土砂
34 礫洗浄機
35 礫
36 スラリー
37 ゴミ・土砂分離機
38 スラリー
39 ゴミ
40 泥水受け槽
41 砂洗浄機
42 砂
43 スラリー
44 土砂分離機
45 土砂
46 スラリー
47 泥水受け槽
48 貯泥槽
49 スラリー槽
50 PAC
51 消石灰
52 スラリー
53 給泥ポンプ
54 磁力選別装置
55 高圧ポンプ
56 スラリー
57 高圧フィルタープレス
59 ベルトコンベア
60 脱水ケーキ
62 土砂ホッパー
63 粉砕土
64 濾水
65 濾水槽
66 中和槽
67 中和剤
68 凝集槽
69 凝集剤
70 シックナー
71 スラリー
72 放流槽
73 放流水
74 微小鉄片
80 搬送手段
91 水
93 大ゴミ等
94 スラリー
100 砂供給装置
101 砂供給装置
102 砂供給装置
103 砂供給装置
104 攪拌槽
105 水
106 スラリー
110 砂
111 砂
112 砂
113 砂
120 スラリー
121 スラリー
122 スラリー
130 水

a 円筒容器
b、c 配管
d 磁石

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高含水比で、砂分の含有率が少なく、かつ多量のシルト、粘土分の細粒分で構成される浚渫土の固形分に対し、脱水効率を向上させる添加材の添加量を決める工程と、前記添加量を一定量に計量する工程と、前記計量された添加材を前記浚渫土に添加混合する工程と、前記添加混合工程での混合体からゴミ、礫、砂および高含水比の細粒分であるスラリーなど、粒径や性状ごとに分級する工程と、
前記工程により分級されたスラリーを脱水して脱水ケーキを作る工程と、
前記添加材の性状は1mm未満であって0.075mm以上の粒径範囲を有する砂、または前記砂と水とスラリー、もしくは砂と水、もしくは砂とスラリーとを攪拌した混合体であることを特徴とする浚渫土の処理方法。
【請求項2】
高含水比で、砂分の含有率が少なく、かつ多量のシルト、粘土分の細粒分で構成される浚渫土の固形分に対し、脱水効率を向上させる添加材の添加量を決める手段と、前記添加量を一定量に計量する手段と、前記計量された添加材を前記浚渫土に添加混合する手段と、前記添加混合工程での混合体からゴミ、礫、砂および高含水比の細粒分であるスラリーなど、粒径や性状ごとに分級する手段と、
前記工程により分級されたスラリーを脱水して脱水ケーキを作る手段と、
を備えてなることを特徴とする浚渫土の処理装置。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図1−3】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図2−3】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図3−3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図4−3】
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【公開番号】特開2010−89016(P2010−89016A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−261789(P2008−261789)
【出願日】平成20年10月8日(2008.10.8)
【出願人】(000207780)大豊建設株式会社 (77)
【Fターム(参考)】