説明

消火器及び消火器用二次元コード

【課題】火災等の緊急時に、消火等に関する有益な情報を二次元コードが情報源となって利用できるとともに、その情報が利用不能となることなく安定的に提供される消火器を提供する。
【解決手段】
本発明の1つの消火器100は、消火剤貯蔵容器11と、消火剤貯蔵容器11の外周表面の上方に配置される透明部材12と、消火剤貯蔵容器11と透明部材12との間に外部から視認可能に配置されるとともに撮像部を備えた携帯端末により読み取られて復号され、かつ、少なくとも所定サーバーへのアクセス情報がコード化されている二次元コード13とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消火器及び消火器用二次元コードに関するものである。
【背景技術】
【0002】
消火器の管理の確実性ないし信頼性を向上させるため、ICチップ部とこれに接続されたアンテナ部とを備えるデータキャリアを付設する消火器及び消火器管理システムが提案されている(例えば、特許文献1)。具体的には、ICチップ部に個々の消火器の識別情報、製造年及び点検や消火薬剤の交換の予定時期などの各種データを非接触式のリーダライタによって書き込み、多数の消火器のデータを親コンピュータに記憶させる。その後、点検時期や薬剤の交換時期が近付いた消火器を親コンピュータが抽出特定する。そして、その情報に基づいて係員が消火器の設置場所に行き、点検又は交換した日付をリーダライタによってICチップ部に書込み、かつ、その日付を子コンピュータに一時記憶させた後、子コンピュータから親コンピュータに転送する。
【0003】
上述のような構成により、消火器の管理に必要なデータをICチップ部に予め書込んでおくとともに、親コンピュータに蓄積された同一データに基づき定期的な点検や薬剤交換の時期が確実に分かるようになる。その結果、消火器の点検漏れや薬剤交換漏れを確実になくすことができ、かつ、消火器の配置場所が容易に把握できるので、点検や薬剤交換作業を容易かつ能率的に行える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−79003号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の消火器及び消火器管理システムは、ICチップ部への書き込みやICチップ部からの読み取りを行うために、専用のリーダライタを必要とする。従って、特に、そのような専用機器を持たない一般の消火器利用者にとっては、例えば火災発生時のような緊急事態に、その消火器が使用できるか否かを判断することが実質的に不可能である。また、比較的高価なICチップを利用することを前提としているため、一般的な消火器単体の販売額を考慮すれば、そのようなICチップを採用することはコスト的な負担が少なくない。更にICチップの場合、平担度の高い場所に配置する必要があるため、その取付け場所を確保するための加工が必要であったり、その取付け場所が制限されていた。
【0006】
また、上述の消火器及び消火器管理システムでは、ICチップ部に書き込まれたりICチップ部から読み出される情報は、製造年や点検や消火薬剤の交換の予定時期等の点検業者ないし管理業者向けの情報であるため、一般の消火器の利用者及び/又はその消火器を見つけた者に必要な情報を表示又は送信(以下、提供ともいう。)するものではない。従って、上述のような消火器及び消火器管理システムにおけるICチップ部は、少なくとも一般の消火器利用者にとって価値のあるものではない。
【0007】
さらに、上述の消火器ではICチップ部が安全栓に埋設されているが、一般的な消火器利用者は、安全栓よりも消火器本体、特に消火剤貯蔵容器の外周に目が行くため、その存在に気がつかない虞がある。また、ICチップ部が安全栓に埋設されていると、安全栓が取り外されることによってそのICチップ部は消火器本体から分離してしまうため、その取り外し後にICチップ部と消火器本体との関係が切れることになる。そうすると、その消火器又はその他の情報が提供されなくなる。加えて、消火器が使用された状態、すなわち安全栓が取り外された状態で不法投棄されると、誰が何処で所有していたものかを追跡することが不可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述の各々の技術課題を解決することにより、必要な情報を簡便に、かつ比較的安価で提供することができる消火器の実現に大きく貢献するものである。
【0009】
発明者らは、上述の専用のリーダライタを用いて情報が取得される場合、消火器という生活空間に身近にあるものが、例えば火災という緊急時に一般的な消火器の利用者に有益な情報源となり得ないと判断した。また、例えば我が国では、消防法により、所定間隔毎に消火器の設置が義務付けられている。このため、発明者らは、消火器を利用する又はその消火器を見つけた一般人に必要な情報を提供することは、特に火災時等の緊急時において極めて有益であると考えた。
【0010】
しかし、消火器が設置される環境は千差万別であるのに加え、その耐用年数が通常8年と長期間であるため、ICチップのような精密な部品の採用は情報提供システム全体の信頼性及びコストに少なからず影響を与えることになる。加えて、その情報源が消火器の利用時に消火器本体から取外されると、折角の情報源が必要なときに利用できなくなるという事態も生じ得る。そこで、発明者らは、既に一般に広く利用されている携帯端末等によって読み取ることができるだけでなく、安定して比較的安価に、消火器の利用者又はその消火器を見つけた者に提供できる情報源を備えた消火器の構造を鋭意研究した。その結果、情報源自体及びその情報源の配置を工夫することにより、例えば、火災時のような緊急時においても一般の消火器利用者又はその消火器をも見つけた者に対して安定的に有益な情報を提供し得る消火器が実現されることを見出した。本発明は、上述のような視点に基づいて創出された。
【0011】
本発明の1つの消火器は、消火剤貯蔵容器と、その消火剤貯蔵容器の外周表面の上方に配置される透明部材又は半透明部材と、その消火剤貯蔵容器と前述の透明部材又は前述の半透明部材との間に外部から視認可能に配置されるとともに撮像部を備えた携帯端末により読み取られて復号され、かつ、所定の情報が蓄積されたデータベースを備えた所定サーバーへのアクセス情報がコード化されている二次元コードとを備える。
【0012】
この消火器によれば、二次元コードが、例えば市販のカメラ付き携帯電話に代表される携帯端末によって読み取られて復号されることから、特に、消火器を利用する又は消火器を見つけた一般の人々が二次元コード化された情報源に基づいて所定サーバーへアクセスできるため、データベースに蓄積された情報を簡便に入手することができる。従って、この消火器は、種々の情報を簡便に、かつ比較的安価で提供することができる。
【0013】
加えて、この消火器によれば、二次元コードが消火剤貯蔵容器と透明部材又は半透明部材との間に配置されていることから、簡単に二次元コードが消火器から取り外されることがない。従って、二次元コードにより得られる情報が、例えば火災などの緊急時にも安定的に提供され得る。
【0014】
また、本発明のもう1つの消火器は、透明又は半透明の樹脂によって成形される消火剤貯蔵容器と、前述の消火剤貯蔵容器の内周表面上に、外部から視認可能に配置されるとともに撮像部を備えた携帯端末により読み取られて復号され、かつ、所定の情報が蓄積されたデータベースを備えた所定サーバーへのアクセス情報がコード化されている二次元コードとを備える。
【0015】
この消火器によれば、二次元コードが、例えば、市販のカメラ付き携帯電話に代表される携帯端末によって読み取られて復号されることから、特に、消火器を利用する又は消火器を見つけた一般の人々が二次元コード化された情報源に基づいて所定サーバーへアクセスできるため、データベースに蓄積された情報を簡便に入手することができる。従って、この消火器は、種々の情報を簡便に、かつ比較的安価で提供することができる。
【0016】
加えて、この消火器によれば、二次元コードが消火剤貯蔵容器の内周表面上に配置されていることから、二次元コードが消火器の外部から取り外されることがない。従って、二次元コードにより得られる情報が、例えば火災などの緊急時にも安定的に提供され得る。
【0017】
また、本発明のもう1つの消火器は、消火剤貯蔵容器と、その消火剤貯蔵容器の外周表面上又はその上方に配置される被覆部材とを備える。その上で、前述の被覆部材が、撮像部を備えた携帯端末により読み取られて復号され、かつ、所定の情報が蓄積されたデータベースを備えた所定サーバーへのアクセス情報がコード化されている二次元コードを備える。
【0018】
この消火器によれば、二次元コードが、例えば、市販のカメラ付き携帯電話に代表される携帯端末によって読み取られて復号されることから、特に、消火器を利用する又は消火器を見つけた一般の人々が二次元コード化された情報源に基づいて所定サーバーへアクセスできるため、データベースに蓄積された情報を簡便に入手することができる。従って、この消火器は、種々の情報を簡便に、かつ比較的安価で提供することができる。
【0019】
加えて、この消火器によれば、二次元コードが消火剤貯蔵容器の外周表面上又はその上方に配置される被覆部材によって備えられることから、二次元コードが簡単に消火器から取り外されることがない。従って、二次元コードにより得られる情報が、例えば火災などの緊急時にも安定的に提供され得る。
【0020】
また、本発明の1つの消火器用二次元コードは、消火剤貯蔵容器とその消火剤貯蔵容器の外周表面の上方に配置される透明部材又は半透明部材との間に、外部から視認可能に配置とともに撮像部を備えた携帯端末により読み取られて復号され、かつ、所定の情報が蓄積されたデータベースを備えた所定サーバーへのアクセス情報がコード化されている。
【0021】
この消火器用二次元コードによれば、例えば市販のカメラ付き携帯電話に代表される携帯端末によって読み取られて復号されることから、特に、消火器を利用する又は消火器を見つけた一般の人々が二次元コード化された情報源に基づいて所定サーバーへアクセスできるため、データベースに蓄積された情報を簡便に入手することができる。従って、この消火器用二次元コードは、種々の情報を簡便に、かつ比較的安価で提供することができる。
【0022】
加えて、この消火器用二次元コードによれば、消火剤貯蔵容器と消火剤貯蔵容器の外周表面の上方に配置される透明部材又は半透明部材との間に配置されていることから、簡単に消火器用二次元コードが消火器から取り外されることがない。従って、消火器用二次元コードにより得られる情報が、例えば火災などの緊急時にも安定的に提供され得る。
【0023】
また、本発明のもう1つの消火器用二次元コードは、透明又は半透明の樹脂によって成形される消火剤貯蔵容器の内周表面上に、外部から視認可能に配置されるとともに撮像部を備えた携帯端末により読み取られて復号されかつ、所定の情報が蓄積されたデータベースを備えた所定サーバーへのアクセス情報がコード化されている。
【0024】
この消火器用二次元コードによれば、例えば市販のカメラ付き携帯電話に代表される携帯端末によって読み取られて復号されることから、特に、消火器を利用する又は消火器を見つけた一般の人々が二次元コード化された情報源に基づいて所定サーバーへアクセスできるため、データベースに蓄積された情報を簡便に入手することができる。従って、この消火器用二次元コードは、種々の情報を簡便に、かつ比較的安価で提供することができる。
【0025】
加えて、この消火器用二次元コードによれば、消火剤貯蔵容器の内周表面上に配置されていることから、この消火器用二次元コードが消火器の外部からから取り外されることがない。従って、消火器用二次元コードにより得られる情報が、例えば火災などの緊急時にも安定的に提供され得る。
【0026】
また、この消火器用二次元コードは、消火剤貯蔵容器の外周表面上又はその上方に配置される被覆部材によって備えられるとともに撮像部を備えた携帯端末により読み取られて復号され、かつ、所定の情報が蓄積されたデータベースを備えた所定サーバーへのアクセス情報がコード化されている。
【0027】
この消火器用二次元コードによれば、例えば、市販のカメラ付き携帯電話に代表される携帯端末によって読み取られて復号されることから、特に、消火器を利用する又は消火器を見つけた一般の人々が二次元コード化された情報源に基づいて所定サーバーへアクセスできるため、データベースに蓄積された情報を簡便に入手することができる。従って、この消火器用二次元コードは、種々の情報を簡便に、かつ比較的安価で提供することができる。
【0028】
加えて、この消火器用二次元コードによれば、消火剤貯蔵容器の外周表面上又はその上に配置される被覆部材によって備えられることから、簡単に消火器用二次元コードが消火器から取り外されることがない。従って、消火器用二次元コードにより得られる情報が、例えば火災などの緊急時にも安定的に提供され得る。
【0029】
ところで、本出願において「半透明」とは、全光線透過率が75%超100%未満を意味する。
【発明の効果】
【0030】
本発明の1つの消火器及び1つの消火器用二次元コードによれば、特に、消火器を利用する又は消火器を見つけた一般の人々が二次元コード化された情報源に基づいて所定サーバーへアクセスできるため、データベースに蓄積された情報を簡便に入手することができる。従って、この消火器及び消火器用二次元コードは、種々の情報を簡便に、かつ比較的安価で提供することができる。さらに、簡単にその二次元コードが消火器から取り外されることがないため、サーバーへのアクセスによって得られる情報が、例えば火災などの緊急時にも安定的に提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の1つ実施形態の消火器を示す斜視図である。
【図2】本発明の1つの実施形態の消火器を構成する消火剤貯蔵容器、透明部材、及び二次元コードを示す断面図である。
【図3】本発明の1つの実施形態における二次元コードと、撮像部を備えた携帯端末と、所定サーバーとの関係を示す説明図である。
【図4】本発明の他の1つ実施形態の消火器を示す斜視図である。
【図5】本発明の他の1つの実施形態の消火器を構成する消火剤貯蔵容器、透明フィルム、及び二次元コードを示す断面図である。
【図6】本発明の他の1つ実施形態の消火器を示す斜視図である。
【図7】本発明の他の1つ実施形態の消火器を示す斜視図である。
【図8】本発明の他の1つの実施形態の消火器を構成する消火剤貯蔵容器及び二次元コードを示す断面図である。
【図9】本発明の他の1つ実施形態の消火器を示す斜視図である。
【図10】本発明の他の1つの実施形態の消火器を構成する消火剤貯蔵容器、二次元コード、及び保護フィルムを示す断面図である。
【図11】本発明の他の1つ実施形態の消火器を示す斜視図である。
【図12】本発明の他の1つの実施形態の消火器を構成する消火剤貯蔵容器及び被覆部材を示す断面図である。
【図13】本発明の他の1つの実施形態の消火器を構成する消火剤貯蔵容器、保護フィルム、及び被覆部材を示す断面図である。
【図14】本実施形態の他の実施形態の消火器を構成する二次元コード及びその周囲の無地部を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の実施形態を、添付する図面に基づいて詳細に述べる。尚、この説明に際し、全図にわたり、特に言及がない限り、共通する部分には共通する参照符号が付されている。また、図中、本実施形態の要素は必ずしもスケール通りに示されていない。また、各図面を見やすくするために、一部の符号が省略されうる。
【0033】
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態の消火器100を示す斜視図である。また、図2は、消火器100を構成する消火剤貯蔵容器11、透明部材12、及び二次元コード13を示す断面図である。
【0034】
図1に示すように、本実施形態の消火器100は、消火剤60(例えば、粉末消火薬剤)が充填された消火剤貯蔵容器11を備える。また、消火剤貯蔵容器11の外周表面の上方には、透明部材12と消火剤貯蔵容器11との間に、外部から視認可能に配置される二次元コード13が配置されている。加えて、本実施形態の消火器100は、公知の消火器と同様、消火剤貯蔵容器11の上方に配設される消火器用ハンドレバー30と、消火剤貯蔵容器11内に貯蔵される消火剤60を消火器用ハンドレバー30に導くためのサイホン管70と、消火器用ハンドレバー30を操作することによりサイホン管70と流通可能に接続される消火剤ホース40とを備える。
【0035】
また、消火器用ハンドレバー30は、蓋体31、固定レバー32、起動レバー33、起倒杆34、及び安全栓35を備えている。本実施形態では、安全栓35が起倒杆34と係合することにより、起動レバー33が固定レバー32に対して回動不可能な状態に固定される。また、安全栓35が起倒杆34との係合状態から解放されると、起動レバー33が固定レバー32に対して回動可能な状態になる。
【0036】
加えて、図1及び図2に示すとおり、本実施形態における消火剤貯蔵容器11は、消火剤貯蔵部11aと、消火剤貯蔵部11aの上部に位置する開口部に形成される雄ネジ部11bとで構成される。この雄ネジ部11bと消火器用ハンドレバー30とが螺合することにより、消火剤貯蔵容器11と消火器用ハンドレバー30とが固定される。尚、消火剤貯蔵容器11と消火器用ハンドレバー30との固定手段は、螺合に限られず、公知の接合手段が適用され得る。
【0037】
本実施形態の透明部材12は銘板を兼ねている。また、本実施形態の二次元コード13は、透明部材12と消火剤貯蔵容器11との間に挟まれるように、消火剤貯蔵容器11の外周表面に貼着されている。また、二次元コード13は、消火剤貯蔵容器11の曲面に合わせて配置されている。尚、本実施形態において、消火剤貯蔵容器11の曲面の曲率半径は、60mmとなっている。
【0038】
このように、二次元コード13が消火剤貯蔵容器11と透明部材12との間に配置されているため、二次元コード13が消火器100から簡単に取り外されることはない。従って、二次元コードにより得られる情報が、例えば火災などの緊急時にも安定的に提供され得る。なお、上述のように、透明な銘板により透明部材12が形成されることにより、別途、二次元コード13を消火剤貯蔵容器11の間で挟み込むための部材を要しない。従って、材料費を軽減することができる。
【0039】
本実施形態の二次元コード13は、撮像部を備えた携帯端末80(例えば、市販のカメラ付き携帯電話(図3参照))により読み取られて復号される。また、二次元コード13は、サーバー92(図3参照)へのアクセス情報がコード化されている。なお、二次元コード13の具体例として、QRコード(登録商標)や白色を除いた複数色を有する公知の二次元コード等が適用され得る。
【0040】
次に、本実施形態の二次元コード13の利用方法について説明する。図3は、二次元コード13と、撮像部81を備えた携帯端末80と、サーバー92との関係を示す説明図である。
【0041】
携帯端末80は、インターネット回線91を介してサーバー92と双方向通信可能になっている。また、サーバー92は、データベース93に接続されている。このデータベース93は、複数の消火器100の使用方法、その性能を説明する情報、火災現場から避難する際の注意事項を説明する情報、又は消火器100が不法投棄されている場合の連絡先の情報を含む、消火や火災に関する有益な情報が蓄積されている。なお、前述のアクセス情報に加えて、その消火器100の個体識別番号(以下、消火器識別情報ともいう。)が二次元コード化されている場合は、その製造年、その設置位置ないし配置位置、その点検や消火剤の交換についての予定時期の情報、又は点検実績の情報に加え、その消火器100の設置位置ないし配置位置からの避難経路という火災発生時に極めて有益な情報もデータベース93内に記録され得る。
【0042】
上述の二次元コード13を利用する際、先ず携帯端末80の撮像部81により二次元コード13が撮像される。二次元コード13が撮像されると、二次元コード13にコード化されたサーバー92へのアクセス情報が携帯端末80により読み取られて復号される。この復号されたサーバー92へのアクセス情報により、携帯端末80がインターネット回線91を介して所定の情報が蓄積されたデータベース93を備えるサーバー92に接続される。
【0043】
ここで、データベース93が、消火器100の使用方法、その性能を説明する情報、火災現場から避難する際の注意事項を説明する情報、又は消火器100が不法投棄されている場合の連絡先の情報が蓄積されている場合は、それらの少なくとも1つの情報がインターネット回線91を介して携帯端末80に表示又は送信(換言すれば、提供)される。他方、前述のアクセス情報に加えて、その消火器100の個体識別番号も二次元コード化されている場合は、サーバー92は、携帯端末80により復号された消火器識別情報に対応した消火器100の情報(例えば、消火器100の設置位置ないし配置位置やその消火器100の設置位置ないし配置位置からの避難経路)を携帯端末80に提供することができる。なお、サーバー92内に、上述の各情報を携帯端末80に送信する公知の自動送信手段(図示しない)が備えられていてもよい。また、最初にサーバー92にアクセスした際に、自動送信手段により、少なくとも2つ以上の静的情報の目次がその携帯端末80に提供された後、携帯端末80の表示部(図示しない)上に表示された前述の目次の中から1つ又は複数の目次が選択されても良い。その場合には、その選択された1つ又は複数の目次の詳細情報が、インターネット回線91を介してサーバー92から携帯端末80に提供される。
【0044】
ところで、データベース93に蓄積される情報は、消火器100ではなくサーバー92内のデータを追加、削除する等の処理を行うことにより、適宜、最新情報等に書き換えることが可能である。従って、サーバー92が備えるデータベース93に蓄積される各種の情報は、非常に簡便にアップデートや追加、削除されることが可能となるため、質、量ともに、その情報提供の自由度が向上する。なお、上述の最新情報には、例えば消火器100の点検業者ないし管理業者によって取得されたその点検の結果情報が含まれる。
【0045】
本実施形態では、上述の二次元コード13、撮像部81を備えた携帯端末80、及びサーバー92の関係が形成されることにより、特に、消火器100を利用する又は消火器100を見つけた一般の人々が、専用の機器を用いることなく、データベース93に蓄積された情報を簡便に入手することができる。従って、この消火器100及び消火器用の二次元コード13は、種々の情報を簡便に、かつ比較的安価で提供する情報源となる。さらに、簡単にその二次元コード13が消火器100から取り外されることがないため、サーバー92へのアクセスによって得られる情報が、例えば火災などの緊急時にも安定的に提供され得る。
【0046】
加えて、仮に、消火器100の個体識別番号が二次元コード化されている場合は、消火器100が不法に投棄されていても、消火器100の二次元コード13の情報から、消火器100の本来の(データベース93に蓄積されている)設置位置ないし配置位置を追跡することもできる。また、消火器100が不法投棄されている場合の連絡先の情報に基づいて適切に連絡することができる。更に、火災発生時には、その消火器100の設置位置ないし配置位置からの避難経路を知らせて、速やかに避難させることができる。
【0047】
なお、データベース93に蓄積される情報については、情報の種類別にアクセス制限を設けても良い。具体的には、消火器100の製造年、その消火器100の点検や消火剤の交換の予定時期の情報に対してアクセス制限が設けられてもよい。これにより、点検業者ないし管理業者のみが、その製造年及びその点検や消火剤の交換の予定時期の情報を得ることができる。
【0048】
<第2の実施形態>
図4は、本実施形態の消火器200を示す斜視図である。また、図5は、消火器200を構成する消火剤貯蔵容器11、透明部材としての透明フィルム212、及び二次元コード13を示す断面図である。
【0049】
本実施形態の消火器200は、第1の実施形態の透明部材12の代わりに透明フィルム212を備える点以外は、第1の実施形態の消火器100と同じ構成を備える。従って、第1の実施形態と重複する説明は省略され得る。
【0050】
図4及び図5に示すとおり、透明フィルム212は、消火剤貯蔵容器11の側面の外周表面を覆うように装着される。この透明フィルム212は、伸縮性又は熱収縮性のフィルムで構成される。このため、透明フィルム212は、消火剤貯蔵容器11又は二次元コード13に密着した状態で装着される。この透明フィルム212は、銘板としての機能を有していても良い。透明フィルム212が銘板としての役割を兼ねる場合は、別途、銘板用の部材を用意する必要がないため、材料費の軽減が図られる。なお、消火剤貯蔵容器11が衝撃又は設置環境等から保護され得るため、本実施形態の透明フィルム212を採用することは好ましい一態様である。
【0051】
<第3の実施形態>
図6は、本実施形態の消火器300を示す斜視図である。
【0052】
本実施形態の消火器300は、消火剤貯蔵容器11上に塗布される蛍光物質314をさらに備える点以外は、第1の実施形態の消火器100と同じ構成を備える。従って、第1の実施形態と重複する説明は省略され得る。
【0053】
図6に示すとおり、蛍光物質314は、二次元コード13の外周に沿うように配置されている。この蛍光物質314の配置により、二次元コード13を目立たせることができる。このため、消火器の利用者又はその消火器を見つけた者に極めて容易に二次元コード13の存在を認識させることができるため、二次元コード13の活用を促進させることができる。加えて、たとえ薄暗い部屋の中に消火器300が配置されていても、蛍光物質314が視認され易くなる。なお、本実施形態において、蛍光物質314が消火剤貯蔵容器11上に塗布されているが、蛍光物質314を含有するフィルム状部材が消火剤貯蔵容器11上に貼着されても、本実施形態の効果と実質的に同等の効果が奏される。
【0054】
<第4の実施形態>
図7は、本実施形態の消火器400を示す斜視図である。また、図8は、消火器400を構成する消火剤貯蔵容器411及び二次元コード13を示す断面図である。
【0055】
本実施形態の消火器400は、第1の実施形態の消火剤貯蔵容器11の代わりに透明ないし半透明で略球面状の底部を有する樹脂製の消火剤貯蔵容器411を備え、二次元コード13が消火剤貯蔵容器411の内周表面上に配置されている。また、消火器400は、消火剤貯蔵容器411の底部を支持する支持台450をさらに備える。これらの点以外は、第1の実施形態の消火器100と同じ構成を備える。従って、第1の実施形態と重複する説明は省略され得る。
【0056】
本実施形態の消火剤貯蔵容器411は、透明ないし半透明のポリエチレンナフタレート(PEN)によって形成されている。消火剤貯蔵容器411は、延伸ブロー成形、溶融成形などの従来公知の樹脂成形方法により製造することができるが、この中でも、継ぎ目がなく、成形状態が良好で、かつ適度な肉厚の容器が得られる点で、延伸ブロー成形が好ましい。また、本実施形態の消火剤貯蔵容器411は、第1の実施形態の消火剤貯蔵容器11と同様に、消火剤貯蔵部411aと、消火剤貯蔵部411aの上部に位置する開口部に形成される雄ネジ部411bとを有する。加えて、消火剤貯蔵容器411の底部は、略球面状に形成されている。この形状により、底部のいずれの箇所に対しても消火剤貯蔵容器411内の圧力が均一にかかるため、内圧の偏りが防止され得る。従って、消火剤貯蔵容器411の破損が確度高く防止され得る。
【0057】
図7及び図8に示すとおり、二次元コード13は、接着剤等の公知の接着手段により、消火剤貯蔵容器411の内周表面上に貼着される。なお、消火剤貯蔵容器411が透明ないし半透明のポリエチレンナフタレート(PEN)で形成されているため、二次元コード13が外部から視認され得る。
【0058】
上述のとおり、本実施形態では、二次元コード13が消火剤貯蔵容器411の内部に配置されるため、二次元コード13が消火器400の外部から取り外されることがない。従って、二次元コードにより得られる情報が、例えば火災などの緊急時にも安定的に提供され得る。
【0059】
<第5の実施形態>
図9は、本実施形態の消火器500を示す斜視図である。また、図10は、消火器500を構成する消火剤貯蔵容器411、二次元コード13、及び保護フィルム515を示す断面図である。
【0060】
本実施形態の消火器500は、保護フィルム515をさらに備える点以外は、第4の実施形態の消火器400と同じ構成を備える。従って、第4の実施形態と重複する説明は省略され得る。
【0061】
図9及び図10に示すとおり、本実施形態の消火器500は、消火剤貯蔵容器411の内周表面上に貼着された二次元コード13上に配置される保護フィルム515を備える。この保護フィルム515は消火剤貯蔵容器411及び二次元コードに対し、貼着されている。また、この保護フィルム515の材料例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)が挙げられる。これにより、二次元コード13が消火剤60と直接接触することが防止される。従って、消火剤60及び二次元コード13の劣化の進度を遅延させ得る。
【0062】
<第6の実施形態>
図11は、本実施形態の消火器600を示す斜視図である。また、図12は、消火器600を構成する消火剤貯蔵容器11及び被覆部材612を示す断面図である。
【0063】
本実施形態の消火器600は、第1の実施形態の透明フィルム12及び二次元コードの代わりに被覆部材612を備える点以外は、第1の実施形態の消火器100と同じ構成を備える。従って、第1の実施形態と重複する説明は省略され得る。
【0064】
図11及び図12に示すとおり、本実施形態の消火器600は、消火剤貯蔵容器11の外周表面上に配置される被覆部材612を備える。また、この被覆部材612は、二次元コード613を備える。尚、この二次元コード613は、第1の実施形態の二次元コード13と構成と機能を備えている。また、被覆部材612の二次元コード13を備える部分以外は、模様や色彩を備えていても良い。
【0065】
上述の構成により、二次元コード613が被覆部材612と一体化されているため、消火器600から簡単に取り外されることはない。従って、二次元コード613により得られる情報が、例えば火災などの緊急時にも安定的に提供され得る。尚、二次元コード613の上方には、第1の実施形態で用いられる透明部材12又は第2の実施形態で用いられる透明フィルム212が備えられていても良い。このように透明部材12又は透明フィルム212を備えることにより、二次元コード613を外部からの物理的又は化学的な影響を緩和することができる。但し、材料費を抑えるためには、透明部材12又は透明フィルム212を備えない構成が採用され得る。
【0066】
<第7の実施形態>
図13は、本実施形態の消火器700を構成する消火剤貯蔵容器11、保護フィルム715、及び被覆部材612を示す断面図である。
【0067】
本実施形態の消火器700は、第6の実施形態の消火剤貯蔵容器11と被覆部材612との間に保護フィルム715をさらに備える点以外は、第6の実施形態の消火器600と同じ構成を備える。従って、第6の実施形態と重複する説明は省略され得る。
【0068】
図13に示すとおり、本実施形態の消火器700は、消火剤貯蔵容器11の外周表面上に配置される保護フィルム715と、保護フィルム715の外周表面上に配置される被覆部材612とを備える。この被覆部材612は、上述のとおり、二次元コード613を備えている。従って、二次元コード613が消火器700から簡単に取り外されることはない。従って、二次元コード613により得られる情報が、例えば火災などの緊急時にも安定的に提供され得る。加えて、消火剤貯蔵容器11が保護フィルム715により保護されているため、消火剤貯蔵容器11を外部からの物理的又は化学的な影響を緩和することができる。但し、材料費を抑えるためには、保護フィルム715を備えない構成が採用され得る。
【0069】
<第8の実施形態>
図14は、本実施形態の消火器を構成する二次元コード813及びその周囲の無地部816を示す正面図である。
【0070】
本実施形態の消火器800は、第1の実施形態の二次元コード13の代わりに二次元コード813及び無地部816を備える点以外は、第1の実施形態の消火器100と同じ構成を備える。従って、第1の実施形態と重複する説明は省略され得る。
【0071】
本実施形態の二次元コード813は、その周囲に単一色で構成される無地部816を備える。これにより、二次元コード813を目立たせることができる。このため、消火器の利用者又はその消火器を見つけた者に極めて容易に二次元コード813の存在を認識させることができるため、二次元コード813の活用を促進させることができる。なお、二次元コード813を目立たせる観点から、図14中のt1ないしt4が0.5mmないし10mmの範囲と設定されることが好ましい。加えて、二次元コード813をより目立たせる観点から、二次元コード813が白色及び黒色の二色で構成されている場合には、無地部816が白色又は灰色で構成されることが好ましい。さらに、同様の観点から、二次元コード813が赤色、青色、又は黄色を含む場合には、無地部816が黒色、白色、又は灰色で構成されることが好ましい。中でも白色で構成されることが特に好ましい。
【0072】
<その他の実施形態>
ところで、上述したいずれの実施形態においても、消火器100,200,300,400,500,600,700,800自身が多くの情報を保有するのではなく、それらの情報に接続するための起点となる情報を備えている。従って、市販のカメラ付き携帯電話に代表される携帯端末80の利用者は、消火器100,200,300,400,500,600,700,800に備えられた二次元コード13,613,813を利用して、種々の情報を簡便に入手することができる。一方、サーバーが備えるデータベースに蓄積される情報は、非常に簡便にアップデートや追加又は削除されることが可能となるため、質、量ともに、その情報提供の自由度が向上する。
【0073】
また、上述した各実施形態において、消火剤貯蔵容器11,411の曲面の曲率半径を60mmとしているが、これに限定されない。消火剤貯蔵容器11,411の曲面に合わせて配置される二次元コード13,613,813が携帯端末80により読み取られて復号される範囲内で、消火剤貯蔵容器11,411の曲面の曲率は適宜変更され得る。
【0074】
また、第1の実施形態以外の実施形態においても、サーバー92へのアクセス情報及び/又は消火器情報がコード化された二次元コード13,613,813が採用され得る。但し、アクセス情報に加えて消火器識別情報も二次元コード化されることは、消火器の製造年、消火器の点検(点検者、点検結果、及び点検時期を含む。)や消火剤の交換についての予定時期の情報に加え、その消火器の設置位置ないし配置位置からの避難経路という火災発生時に極めて有益な情報もデータベース93に記録され得るため、好ましい一態様である。
【0075】
また、上述した第1ないし第3、第8の実施形態において、消火剤貯蔵容器11の外周表明の上方に配置される透明部材12、透明フィルム212が採用されているが、これに限定されない。透明部材12の代わりに半透明の部材が採用され、又は透明フィルム212の代わりに半透明のフィルムが採用されても、二次元コード13,613,813が外部から視認可能に配置されるとともに、撮像部81を備えた携帯端末80により読み取られ得る限り、上述の各実施形態の少なくとも一部の効果が奏される。但し、二次元コード13,613,813の携帯端末80による認識を容易にする観点から、透明部材12又は透明フィルム212が採用される方が好ましい。特に、全光線透過率が75%以上の透明フィルムが採用されることが好ましい。
【0076】
また、上述した第4及び第5の実施形態では、透明ないし半透明の消火剤貯蔵容器411が採用されている。ここで、撮像部81を備えた携帯端末80により読み取り可能とするとともに、収められている消火剤が消火剤貯蔵容器の内壁面に付着している状態を見えにくくするため、好ましい消火剤貯蔵容器の全光線透過率は75%超95%未満となる半透明部材である。なお、撮像部81を備えた携帯端末80による読み取りのみに着眼すれば、好ましい消火剤貯蔵容器の全光線透過率は80%以上となる半透明部材である。
【0077】
また、上述した第2、第4ないし第8の実施形態における消火器200,400,500,600,700,800であっても、第3の実施形態のように、二次元コード13の外周に沿うように蛍光物質314が配置されることにより、第3の実施形態の効果が奏される。二次元コード13,613,813をより目立たせる観点から言えば、蛍光物質314が二次元コードの外周に沿うように配置されることは好ましい一態様である。但し、材料費を低減するためには、蛍光物質314を用いないことも採用され得る。
【0078】
また、上述した第4及び第5の実施形態において、消火剤貯蔵容器411を構成する材料としてポリエチレンナフタレート(PEN)が採用されていたが、これに限定されない。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)であっても、略同様の効果が奏される。また、例えば、ジカルボン酸成分として主にナフタレンジカルボン酸又はテレフタル酸、ジオール成分として主にエチレングリコール又はブタンジオールを用いて重縮合させて得られたポリエステル樹脂又はこれらのポリエステル樹脂を主とする材料が消火剤貯蔵容器411の材料として採用されても、第4及び第5の実施形態の効果と同様の効果が奏され得る。換言すれば、共重合ポリエステル樹脂であれば、第4及び第5の実施形態の効果と同様の効果が奏され得る。
【0079】
また、他の採用し得る材料の一例として、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリフェニレンスルファイド、ポリスチレン、又はポリカーボネートが挙げられる。但し、上述の全ての材料の中でも、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)を採用することが、強度の観点から好ましい。また、透明性を高めるためには、ポリエチレンナフタレート(PEN)を単独で、又はポリエチレンナフタレート(PEN)を主とし、ポリエチレンテレフタレート(PET)を従とするブレンド材料が採用されることが好ましい。さらに、透明性、強度、及びガスバリア性の観点から、ポリエチレンナフタレート(PEN)が単独で採用されることが最も好ましい。すなわち、ポリエチレンナフタレート(PEN)を採用することにより、適度な透明性を維持しつつ高強度の消火剤貯蔵容器411がより確度高く得られる。
【0080】
さらに、上述した第4及び第5の実施形態では、消火剤貯蔵容器411が延伸ブロー成形方法により製造されているが、これに限定されない。但し、透明性及び強度の観点からは、延伸ブロー成形方法により製造されることが好ましい。
【0081】
以上、述べたとおり、各実施形態の他の組合せを含む本発明の範囲内に存在する変形例もまた、特許請求の範囲に含まれるものとする。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明は、消火器及び消火器用二次元コードとして広く利用され得る。
【符号の説明】
【0083】
11,411 消火剤貯蔵容器
11a,411a 消火剤貯蔵部
11b,411b 雄ネジ部
12 透明部材
13,613,813 二次元コード
30 消火器用ハンドレバー
31 蓋体
32 固定レバー
33 起動レバー
34 起倒杆
35 安全栓
40 消火剤ホース
60 消火剤
70 サイホン管
80 携帯端末
81 撮像部
91 インターネット回線
92 サーバー
93 データベース
100,200,300,400,500,600,700,800 消火器
212 透明フィルム
314 蛍光物質
450 支持台
515,715 保護フィルム
612 被覆部材
816 無地部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
消火剤貯蔵容器と、
前記消火剤貯蔵容器の外周表面の上方に配置される透明部材又は半透明部材と、
前記消火剤貯蔵容器と前記透明部材又は前記半透明部材との間に外部から視認可能に配置されるとともに撮像部を備えた携帯端末により読み取られて復号され、かつ、所定の情報が蓄積されたデータベースを備えた所定サーバーへのアクセス情報がコード化されている二次元コードとを備える
消火器。
【請求項2】
透明又は半透明の樹脂によって成形される消火剤貯蔵容器と、
前記消火剤貯蔵容器の内周表面上に、外部から視認可能に配置されるとともに撮像部を備えた携帯端末により読み取られて復号され、かつ、所定の情報が蓄積されたデータベースを備えた所定サーバーへのアクセス情報がコード化されている二次元コードとを備える
消火器。
【請求項3】
消火剤貯蔵容器と、
前記消火剤貯蔵容器の外周表面上又はその上方に配置される被覆部材とを備え、
前記被覆部材が、撮像部を備えた携帯端末により読み取られて復号され、かつ、所定の情報が蓄積されたデータベースを備えた所定サーバーへのアクセス情報がコード化されている二次元コードを備える
消火器。
【請求項4】
前記二次元コードは、さらに消火器識別情報がコード化されている
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の消火器。
【請求項5】
前記二次元コードの外周に沿うように配置される蛍光物質を備える
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の消火器。
【請求項6】
前記二次元コードの周囲0.5mmないし10mmの範囲に単一色で構成される無地部を備える
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の消火器。
【請求項7】
前記無地部が黒色、白色、又は灰色で構成される
請求項6に記載の消火器。
【請求項8】
前記透明部材又は半透明部材は、銘板である
請求項1に記載の消火器。
【請求項9】
前記所定の情報が、前記消火器の使用方法、前記消火器の性能を説明する情報、火災現場から避難する際の注意事項を説明する情報、又は前記消火器が不法投棄されている場合の連絡先の情報を含む
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の消火器。
【請求項10】
前記所定の情報が、前記消火器の配置位置からの避難経路の情報である
請求項4に記載の消火器。
【請求項11】
消火剤貯蔵容器と前記消火剤貯蔵容器の外周表面の上方に配置される透明部材又は半透明部材との間に、外部から視認可能に配置されるとともに撮像部を備えた携帯端末により読み取られて復号され、かつ、所定の情報が蓄積されたデータベースを備えた所定サーバーへのアクセス情報がコード化されている
消火器用二次元コード。
【請求項12】
透明又は半透明の樹脂によって成形される消火剤貯蔵容器の内周表面上に、外部から視認可能に配置されるとともに撮像部を備えた携帯端末により読み取られて復号され、かつ、所定の情報が蓄積されたデータベースを備えた所定サーバーへのアクセス情報がコード化されている
消火器用二次元コード。
【請求項13】
消火剤貯蔵容器の外周表面上又はその上方に配置される被覆部材によって備えられるとともに、撮像部を備えた携帯端末により読み取られて復号され、かつ、所定の情報が蓄積されたデータベースを備えた所定サーバーへのアクセス情報がコード化されている
消火器用二次元コード。
【請求項14】
前記消火器用二次元コードは、さらに消火器識別情報がコード化されている
請求項11乃至請求項13のいずれかに記載の消火器用二次元コード。
【請求項15】
前記所定の情報が、前記消火器の使用方法、前記消火器の性能を説明する情報、火災現場から避難する際の注意事項を説明する情報、又は前記消火器が不法投棄されている場合の連絡先の情報を含む
請求項11乃至請求項13のいずれかに記載の消火器用二次元コード。
【請求項16】
前記所定の情報が、前記消火器の配置位置からの避難経路の情報である
請求項14に記載の消火器用二次元コード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−30945(P2011−30945A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−182489(P2009−182489)
【出願日】平成21年8月5日(2009.8.5)
【出願人】(391008320)株式会社初田製作所 (78)
【Fターム(参考)】