液体で含浸するための媒体及び該媒体を含むキット
【課題】高吸収性物質に媒体を、吸収せしめる方法及びその物品の提供。
【解決手段】液体で含浸され、そして人間の体に施与されるための媒体(4)(媒体は、液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を含む)、及びハウジング(3)を有する入れ物(2)(該ハウジングには使用前、媒体が収容され、ハウジング(3)の容積は、媒体及び媒体(4)をゲル化させるために十分である量の液体の両方を収容するのに十分である)を含むデバイス(1)及び媒体が含浸された物品を提供する。本物品は化粧料パッドとして有用である。
【解決手段】液体で含浸され、そして人間の体に施与されるための媒体(4)(媒体は、液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を含む)、及びハウジング(3)を有する入れ物(2)(該ハウジングには使用前、媒体が収容され、ハウジング(3)の容積は、媒体及び媒体(4)をゲル化させるために十分である量の液体の両方を収容するのに十分である)を含むデバイス(1)及び媒体が含浸された物品を提供する。本物品は化粧料パッドとして有用である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体で含浸し、そして人間の体に施与するための媒体、例えば液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を含む媒体に特に関する。
【0002】
本発明はそのような媒体を含むデバイス及びキットにもまた関する。
【背景技術】
【0003】
国際特許出願国際公開第02/03898及び国際特許出願国際公開第03/033041号は、強化する層又は接着層と結合された水を吸収する物質を含む手当て用品を開示している。
【0004】
国際特許出願国際公開第03/022317号もまた金属の溶液、例えば銀塩を含浸された水を吸収する物質からできている傷の手当て用品を開示している。それらの傷の手当て用品は、織られたもの、又は不織であることができ、セルロース又はアルギネートから、それ自身で、又は混合物において、誘導された繊維から作られる。
【0005】
国際特許出願国際公開第98/09590号は、変性セルロース繊維又は他の繊維、例えばアルギネートから誘導された繊維の混合物から作られた傷手当て用品を記載する。
【0006】
欧州特許出願公開第0737463号及び欧州特許出願公開第1350739号は、2つの室、1つは、再び水で元に戻すための織物又はスポンジ圧縮タイプの媒体を含み、他は含浸液体を含む、で構成されたデバイスを開示する。該2つの室は、含浸ステップの間、通路のためのダクト(duct foropening)により接続される。
【0007】
米国特許出願公開第2002/01292269号は、2つの室を有するデバイスを開示し、1つは、織物の皮膚ケア製品を含み、他は、含浸により織物製品を含浸するための液体を含む。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
液体を吸収し、そして人間の体に施与されるように設計されており、化粧における用途に魅力的であり、特に使用において実際的である媒体から利益を得る必要がある。
【0009】
媒体を施与する前に媒体を含浸することを容易にし、かつ必要に応じて所定の量の液体で媒体を含浸することを容易にする入手可能な手段を有する必要性もまた存在する。
【0010】
液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を含み、取り扱いやすく、処理されるべき人間の体の表面に置き易い媒体から利益を得る必要性もまた存在する。
【0011】
高吸収性物質を含む媒体が、改善された条件下で貯蔵され、保存されることを可能にする必要性もまた存在する。
【0012】
本発明は、それらの必要を完全に又は部分的に満足させることを求める。
【課題を解決するための手段】
【0013】
その側面の一つにおいて、本発明は特に、液体で含浸し、そして人間の体に施与されるための繊維の塊(wad)の形態である媒体を含むデバイスを提供する。該媒体は、液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を含み、該デバイスは、媒体が使用の前に収容されるハウジングを含む入れ物(receptacle)をさらに含み、該ハウジングの容積は、媒体及び該媒体をゲル化するのに十分である量の液体を収容するのに十分である。
【0014】
本発明は即ち、保護され、乾燥しており、かつ場合により無菌の条件下で、高吸収性物質を含む媒体を貯蔵することを容易にし、またユーザーが所望される量の液体で媒体を含浸することを可能にする。
【0015】
その上、かつ、ある場合には、ゲルが形成されると、媒体は、半透明又は透明になり、そうすることにより魅力的な外観を呈する。
【0016】
別の側面において、本発明は特に、液体で含浸し、人間の体に施与するための繊維の塊の形態における媒体を含むキットを提供し、但し該塊は液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を含み、キットは媒体をゲル化する液体をさらに含む。
【0017】
別の側面において、本発明は少なくとも1の液体を充填されたチューブ、該チューブに含まれる液体により含浸されるためのアプリケーター要素を含むアプリケーターを提供し、該アプリケーター要素は、高吸収性物質を含む。高吸収性物質は液体により含浸されるとゲルを形成するのに適する。
【0018】
さらに別の側面において、本発明は、以下のステップ、
ポリビニルアルコール以外の高吸収性物質を少なくとも80重量%含む媒体をとり、それを液体で含浸して、液体を吸収してゲルを形成させるステップ:
このようにゲル化された媒体を処理されるべき表面、特に体の怪我をしていない表面と接触するように置くこと、
を含む化粧的処理方法を提供する。
【0019】
詳細な説明及び請求の範囲において、用語「ゲル」は柔らかい固体又は、少なくとも2の成分を混合することにより得られる擬似固体を意味し、該2の成分のうちの少なくとも1は、媒体及び液体により構成される組合せの重量に対して例えば70重量%〜99重量%、好ましくは90〜99重量%である主要フラクションを構成することができる液体である。得られるゲルは優れた使用性を有することができる。該ゲルは目立たず、ある実施態様においては透明であることができる。該ゲルは優れた機械的性質を有し、顔及び体の様々な形に完全に適合可能である。該ゲルは、おそらく例えば活性剤、特に化粧料的及び/又は皮膚科学的に活性である剤を放出する目的のために人間の体の様々な場所に張られることを可能するために、十分に強く、一体性があり、可撓性があり、それを扱い易くするある量の弾性を示し、十分に接着性があり得る。
【0020】
上述したことと独立して、又は組み合わせて本発明は、液体で含浸され、そして人間の体に張られるための媒体をも提供し、但し、該媒体は、媒体の総重量に対してポリビニルアルコール以外の高吸収性物質を少なくとも80重量%含み、液体を吸収するとゲルを形成する。
【0021】
上述したことと独立して又は組み合わせて、本発明は、以下:
媒体、特に、液体で含浸され、そして人間の体に張られるための繊維の塊の形態である媒体、但し、該媒体は、液体で含浸されるとゲルを形成し、その結果媒体は半透明又は透明になる高吸収性物質を含む;及び
該媒体が収容されるハウジングを含む入れ物、
を含むデバイスをもまた提供する。
【0022】
上述したことと独立して又は組み合わせて、本発明は、以下:
液体によりゲル化され、そして人間の体に張られるシート状の媒体、及び
媒体が収容されるハウジングを含む入れ物、但し該ハウジングは、シート媒体をゲル化するために必要とされる液体の量を含むのに十分である容積を示し、該入れ物は、ゲル化ステップの前に該液体を含むいかなる貯留部(reservoir)も含まない、
を含むデバイスをもまた提供する
【0023】
上述したことと独立して又は組み合わせて、本発明は、以下:
液体で含浸され、そして人間の体に張られる媒体、但し該媒体は、液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を少なくとも80重量%含む;及び
媒体をゲル化させるための液体、
を含むキットをもまた提供する。
【0024】
上述したことと独立して又は組み合わせて、本発明は、以下:
少なくとも1の液体で満たされたチューブ;及び
液体により含浸され、かつ高吸収性物質を含むアプリケーター要素、
を含むアプリケーターをもまた提供する。
【0025】
そのようなアプリケーターを製造するために適切な高吸収性物質は、有利に、下の説明に列挙されたものから選択される高吸収性物質である。
【0026】
上述したことと独立して又は組み合わせて、本発明は、以下のステップ:
媒体を含浸するために上で定義されたデバイスのハウジングに液体を注入するステップ;及び
処理されるべき表面をこのように含浸された該媒体と接触させるステップ、
を含む化粧的処理方法をもまた提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
高吸収性物質
媒体中に存在する高吸収性物質は有利に、液体、特に水を吸収する非常に高い能力を示す。それは特にそれ自身の重量の15倍、又は20倍〜50倍さえ、例えば25〜30倍を水中で吸収する能力を呈する。
【0028】
ある実施態様において、本発明を実施するための高吸収性物質は無水である。
【0029】
本発明の意味において、用語「無水の」は、物質の総重量に対して5重量%未満、特に3重量%未満、より特に2重量%未満、よりよく1重量%未満の水を含む化合物を意味するために使用される。
【0030】
液体を吸収するための高吸収性物質の容量は、以下の方法を実施することにより決定されることができる。
【0031】
粉末、繊維、又は塊の状態、又はフィルム又はシートとして配置された(arranged)高吸収性物質の試料が乾燥状態(MD)において秤量される。例えば約1cmの辺を有する不織の正方形のウェブを使用することが可能である。本発明の方法の文脈において、高吸収性物質は、約50℃において約4時間乾燥オーブン中で処理されることにより「乾燥」状態で得られる。
【0032】
水(又は該物質により吸収されることのできる任意の他の液体)が、該物質と接触に至らせられる。これは、該物質を該液体に浸すことにより、又はそうでなければ該液体を該物質に注ぐことにより行われることができる。例えば、該物質は約1分の持続時間の間含浸され得る。
【0033】
水(又は液体)の量は、例えば該物質を完全に飽和させるように、過剰に使用される。過剰の水(又は液体)は、次に例えば約2分間ドリップドライ乾燥することにより除去され、液体中で飽和された物質が秤量される(ML)。
【0034】
液体中で飽和されたときの物質の重量及び乾燥しているときの物質の重量の差Δは、それが吸収した液体の量を表し、該重量は、該物質の乾燥重量と比較される。得られる値Cは、高吸収性物質が液体を吸収する容量、例えば乾燥した物質1g当たりの吸収された液体のグラムで表された量を示す。
【0035】
【数1】
【0036】
媒体が含む高吸収性物質のフラクションに依存して、媒体は、それ自身の重量の15倍の液体、おそらくそれ自身の重量の20〜50倍、好ましくは25〜30倍の液体を含む。
【0037】
高吸収性物質を含む媒体の吸収容量は、高吸収性物質それ自身についての使用のための上述されたプロトコルと同様の様式で測定されることができる。
【0038】
高吸収性物質は、セルロース誘導体、アルギネート及びそれらの誘導体、特に誘導体、例えばプロピレングリコールアルギネート、又はその塩、例えばアルギン酸ナトリウム、アルギン酸カルシウム、ポリアクリル酸又はポリメタクリル酸の誘導体、ポリアクリルアミドの誘導体、ポリビニルピロリドンの誘導体、ポリビニルエーテルの誘導体、及びなかんずくそれらの混合物から選択され得る。
【0039】
特に、高吸収性物質は、化学的に変性されたセルロースの誘導体から選択される。例えばカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、メチルセルロースナトリウム、ミクロ結晶性セルロース、セルロースサルフェートナトリウム、及びそれらの混合物から選択され得る。
【0040】
高吸収性物質は、アルキルセルロースからもまた選択され得る。これらのポリマーは、アルキル残基をセルロースポリマーの1以上のヒドロキシ基上にグラフト化させて、ヒドロキシアルキル誘導体を形成することにより得られる。これらのアルキル残基は、以下の基から選択され得る:ステアリル、イソステアリル、ラウリル、ミリスチル、セチル、イソセチル、ココイル、パルミチル、オレイル、リノニル、リシノリル、ベヘニル、及びそれらの混合物。これらのヒドロキシアルキルセルロース誘導体は、例えばカルボン酸残基を使用する化学修飾にもまた付され得る。
【0041】
高吸収性物質は天然のポリマー誘導体、例えばゼラチン及びグルコマンナン、及び種、野菜繊維、果実、海草、澱粉、植物樹脂から抽出されたガラクトマンナン、又は微生物起源のガラクトマンナン、多糖類からもまた選択され得る。例えば、寒天ガム(agar gum)、グアーガム、トラガントガム、カラギーナンガム、蒟蒻ガム、ローカストビーンガム、ゲランガム、キサンタンガム、及びそれらの混合物から選択され得る。
【0042】
本発明の実施態様において、高吸収性物質は、化学的に変性されたセルロース、特にカルボキシメチルセルロースである。
【0043】
高吸収性物質のファイバーは、以下の特許出願、国際特許出願国際公開第93/12275号、 国際特許出願国際公開第94/16746号、及び国際特許出願国際公開第00/01425号に記載されており、これらの内容は参照することにより本明細書に取り込まれる。カルボキシメチルセルロースファイバーは有利に、強アルカリ試薬、例えば水酸化ナトリウムの存在下で、セルロースファイバーをカルボキシメチル化剤、例えばクロロ酢酸、又はその塩、例えばナトリウム塩と反応させることにより得られる。有利に、得られるセルロース繊維の置換の度合いは、グルコース単位当たり約0.1〜0.5カルボキシメチル基、又はグルコース単位当たり0.2〜0.4カルボキシメチル基である。高吸収性物質のファイバーは、例えば商標名ハイドロファイバーテクノロジーの名前で公知であり、供給元CONVATECにより販売されている。
【0044】
1つの実施態様において、高吸収性物質は、ファイバーを含む。これらのファイバーは織られていてもよく、又は織ることによる以外に、例えば不織の生地を作るために使用される種類の結合方法を用いることにより、結合されていてもよい。
【0045】
例えば、ファイバーは、始めに、梳綿機で梳かれる。ファイバーを一定の方向に向けるこのステップは、不織のファイバーシートの機械的性質を条件付けることができる。得られたシートは、機械的、熱的、又は化学的に起き得る、結合させるタイプの処理によりまとめられることができる。例えば該処理は、ニードリング、又はファイバーの性質と両立する液体又は気体状流動物の噴射によりもつれさせることであり得る。
【0046】
別の実施態様において、不織布を得るための任意の公知の方法により、好ましい実施においては、梳くこと、続いてニードリングにより又は水の噴射を使用することにより、ウェブを一つにまとめることにより、カルボキシメチル反応の前に、製造された不織のセルロースファイバー上でカルボキシメチル反応は行われ得る。もし、水の噴射を使用し、そうすることによりニードリングにより得られるものより密である構造を得ることを可能にする方法により得られた不織布から出発することが所望されるならば、この実施は好ましい。そのような実施は、特に国際特許出願国際公開第94/16746号に記載されており、該公報は参照することにより本明細書に取り込まれる。
【0047】
本発明の実施における使用に適切である不織布の例として、1平方メートル当たり50グラム(g/m2)の繊維密度を示す布が使用されることができる。
【0048】
本発明の実施のために適するニードリングされた布の例として、約90 g/m2の繊維密度を示すものが挙げられ得る。
【0049】
高吸収性物質の繊維は、液体により含浸される前の媒体の少なくとも80重量%、又はより多くさえを構成し得る。例えば、該繊維は、液体により含浸される前の媒体の少なくとも90重量%、さらに少なくとも99重量%さえを構成し得る。媒体は、本質的にそのようなファイバーから構成されていてもよい。高い繊維の割合は、使用時において視覚的に魅力的である効果を得ることをより容易にすることができる、なぜなら媒体は、不透明な状態から半透明又は透明である状態に行くからである。
【0050】
別の実施態様において、媒体は、媒体の総重量に対して少なくとも0.1重量%、少なくとも10重量%、よりよく50重量%、又は80重量%、実際には本質的に100重量%に等しい含有量におけるセルロース誘導体を含み得る。
【0051】
活性剤
媒体は、少なくとも1の活性剤を含み得る。媒体を含浸する液体は、場合により活性剤をもまた含んでいてもよい。任意のそのような活性剤は、例えば皮膚に対して作用できるもの、例えば化粧的に及び/又は皮膚科学的に活性剤から選択され得る。
【0052】
媒体が活性剤を含むとき、特に交番電界(alternatingelectric field)により媒体に取り込まれ得る。活性剤は特に粉末状態で取り込まれ得る。
【0053】
本発明において使用され得る活性剤すべての中で、特に以下:
α−又はβ―ヒドロキシ酸、例えば乳酸、グリコール酸、クエン酸、5−オクタノイルサリチル酸、α−ヒドロキシデカノン酸、α−ヒドロキシラウリン酸、酒石酸、グルクロン酸、ガラクツロン酸、アクリル酸、α−ヒドロキシ酪酸、α−ヒドロキシイソ酪酸、リンゴ酸、マンデリン酸、リン酸、ピルビン酸、ラクトビオン酸、及びサリチル酸、
が挙げられ得る。
【0054】
本発明の文脈において使用され得る他の活性剤の例として、ゲルに皮膚軟化性を与えるのに役立つ化粧料オイル、例えばシリコーンオイル、トリグリセリドタイプの植物オイル、炭化水素オイル、例えばパーレアムオイル、及び脂肪酸のエステル、及び脂肪アルコールが挙げられ得る。
【0055】
抗ニキビ剤例えばサリチル酸又はベンゾイルパーオキサイド、オクトピロックス、右旋性及び左旋性の硫黄含有アミノ酸、それらの塩、及びそれらのN−アセチル誘導体、例えばN−アセチルシステイン、又は皮膚の老化を防止及び/又はその状態を改善しようとする剤、例えば上述のα−及びβ−ヒドロキシ酸、レチノイド、例えばレチノイン酸、レチノール及びそのエステル、例えばプロピオン酸レチニルエステル、及び酢酸レチニルエステル、又はパルミチン酸レチニルエステル、ナイアシンアミド、アラントイン、アロエの抽出物、アゼライン酸、ビサボロール、フィチン酸、コラーゲン、又はコラーゲンの生成を刺激する剤、ビタミン、例えばビタミンC又はその誘導体、例えばアスコルビルグルコシド、ビタミンE又はその誘導体、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンF又はその誘導体、右旋性及び左旋性の硫黄含有アミノ酸、及び上述されたそれらの誘導体、エラスチン、N−アセチルD−グルコサミン、ルテオリン、又は抗酸化剤、例えば緑茶又はその活性フラクション、グリセリン、ラポナイト、カフェイン、芳香性精油、着色剤、フリーラジカル補足剤、保湿剤、脱色素剤、皮膚の色を改善する剤、例えばジヒドロキシアセトン又はチロシンエステルタイプの人工日焼け剤、脂肪制御剤(liporegulator)、柔軟剤、抗しわ剤、 角質溶解薬(keratolytic agent)、爽快剤(freshener)、消臭剤、 麻酔剤、 栄養剤、 及びそれらの混合物を使用することもまた可能である。漂白剤、例えばコージ酸、アスコルビルホスフェート、アスコルビルグルコシド、アスコルビン酸、及びそれらの混合物を使用することもまた可能である。
【0056】
皮膚の状態を改善するための活性剤、例えば保湿剤、又は自然の脂肪バリアーを改善することを助ける剤、例えばセラミド、コレステロールサルフェート、及び/又は脂肪酸及びそれらの混合物を使用することもまた可能である。皮膚に活性を有する酵素、例えばプロテアーゼ、リパーゼ、セレブロシダーゼ、及び/又はメラナーゼ及びそれらの混合物を使用することもまた可能である。
【0057】
本発明を実施するために適切であり得る剤の他の例として、鎮痛剤、麻酔剤、抗菌剤、抗酵母剤、抗真菌剤、抗ウィルス剤、抗皮膚炎剤(anti-dermititis agent)、かゆみ止め剤、抗嘔吐剤、血管保護剤、乗り物酔いに対する剤、抗刺激剤、抗炎症剤、免疫賦活剤、抗ハイパー角質分解剤、乾燥肌を処理する剤、制汗剤、抗乾癬剤、抗ふけ剤、抗エージング剤、抗喘息剤、及び気管支拡張剤、サンスクリーン剤、抗ヒスタミン剤、治療薬、コルチコステロイド、日焼け剤、及びそれらの混合物がある。
【0058】
媒体及び/又は液体中の活性剤の含有量は、処理される領域及び意図された目的の関数として調節され得る。例えば、活性剤なしの媒体の重量に対して100重量%、例えば薬150重量%超であってもよい。
【0059】
液体
媒体を含浸するために使用される液体は、例えば、液体の組成物の10重量%〜100重量%の範囲、好ましくは50重量%〜100重量%の範囲、より好ましくは90重量%〜100重量%の範囲の量の水により主として構成される。例えば、該液体は水、水性溶液、水性アルコール又はアルコールローション、又はエマルジョンであり得る。ユーザーが水を使用して媒体を含浸するとき、例えば水道水、海水、ミネラルウォーター、又は湧水であってもよい。
【0060】
ブルックフィールドデジタル粘度計、DV II型、測定本体No.3、を用いて測定された液体の粘度は、100ミリパスカル秒(mPa.s)〜500,000mPa.s、好ましくは500mPa.s〜100,000mPa.sの範囲、より好ましくは500mPa.s〜20,000mPa.sの範囲、最も好ましくは500mPa.s〜3,000mPa.sの範囲である。
【0061】
本発明の実施態様において、液体で含浸される前に、媒体は、例えば上述されたものから選択された1以上の活性剤を含む。そうすると、媒体をゲル化させるために使用される液体は、活性剤を有する必要がなく、媒体中に存在する活性剤を溶解できるように選択されることができる。
【0062】
本発明の別の実施態様に従うと、媒体及びそれを含浸するための液体の両者が、上述された活性剤から選択された活性剤をそれぞれ含む。この実施態様は、組み合わせにおいて時間が経つと不安定である活性剤に関するとき、特に有利である。即ち、媒体中及び該媒体をゲル化するための液体中の活性剤を分離することにより、それら自身の保存性が改善される。
【0063】
本発明のさらに別の態様においては、媒体はなんら活性剤を含まず、その場合、媒体を含浸するための液体が、適切な場合には活性剤を含み得る。
【0064】
媒体の形態
高吸収性物質を含む媒体は、特に媒体が繊維、例えばカルボキシメチルセルロース又は上述された高吸収性物質の1つを含む、又はそれにより基本的に構成されているときは、少なくとも1のシートの形態で調製され得る。
【0065】
本発明の実施態様において、媒体は高吸収性物質の不織ファイバーを含むシートの形態である。
【0066】
本発明の別の実施態様において、媒体は、織られたファイバーを含むシートの形を取り得る。
【0067】
別の実施態様において、媒体は粉末及び適切であるときはネットを含む。例えばネットは、それが液体で含浸され、高吸収性物質がゲルに変換された後、媒体に一体性を与えることに寄与することができる、
【0068】
媒体は、高吸収性物質を含む単層構造の形をもまたとり得る。
【0069】
適切な場合、媒体は多層構造を呈してもよく、該構造において少なくとも1の層は、高吸収性物質を含む。例えば異なる層は、異なる活性剤を含み得る。種々の層の一部又は全部は高吸収性物質を含み得る。特に、層の1つは高吸収性物資を全く含まなくてもよく、例えばそれは、該液体に対して不活性であり、実質的に全く液体を吸収しない繊維、糸、フィルム、ネット、又はフィラーを含んでいてもよい。例えば、媒体は、媒体を含浸することにより得られるゲルをより強くし、分解に耐えることを得意にするのに適する強化物又は土台(support)を含んでいてもよい。
【0070】
有利に本発明の媒体は、接着層を有しない。
【0071】
例えば、もし存在するならば、土台はセルロース繊維の層、又は合成繊維、例えばポリアミド繊維、ポリエステル繊維、又はポリエチレン繊維の層をもまた含み得る。
【0072】
液体を吸収したのち、媒体はその外部表面積の減少を示してもよい。この減少は、最初の面積の少なくとも10%であり得、40%でもあり得る。
【0073】
媒体は、最初の厚さの少なくとも50%、特に少なくとも150%、厚さが増加してもよい。
【0074】
液体で含浸された後、媒体は有利にその使用に必要とされる時間の長さに渡って均一かつ安定である構造を呈する。この時間の長さは、数秒(例えば10秒)〜数時間(例えば4時間〜8時間)の範囲であり得る。
【0075】
液体で含浸された後、媒体は透明又は半透明になることが有利である。
【0076】
液体で含浸された後、媒体は実質的に弾性的に変形可能ではなくてもよい。
【0077】
媒体は、切断されたシート、例えば顔、又は処理されるべき体の任意の他の部分に張るためのマスク又はパッチの形態であり得る。
【0078】
媒体は、人間の体の少なくとも一部が係合されることができる空間をもまた含み得る。例えば 媒体は手袋、特にミトンの形であり得、即ち手を処理することを助け、又は体の他の部分を処理するための手袋として使用されことを可能にする。
【0079】
有利に、媒体は、それぞれ特定の用途に適合された種々の形で提供され得る。即ち指有り手袋、毛髪又は頭皮を処理するために頭にかぶせるための帽子、又は耳の周囲につけるための袋又は小袋の形で提供され得る。
【0080】
空間は、半分に折りたたまれた単一のシートから、又は例えば、ヒートシーリング、接着剤、又は縫合により一つにまとめられた複数のシートからできていてもよい。
【0081】
媒体が顔の少なくとも一部の上に施与するためのものであるとき、例えば目、例えば鼻、及び/又は口のための少なくとも1の開口部をも含み得る。
【0082】
入れ物及び封鎖部材
デバイスは、有利にハウジングを閉じるための特に気密様式における封鎖部材を含む。
【0083】
封鎖部材は、例えば接着剤、又はヒートシーリングにより入れ物に固定されていてもよいフィルムを含み得る。
【0084】
例えばフィルムはプラスチック物質又は金属のフィルムであり得る。例えば該フィルムは、場合により金属例えばアルミニウムで覆われたPET、又はポリオレフィンのフィルムであり得る。
【0085】
デバイスの周辺において配置されたフィルムの少なくとも一部は入れ物に接着する必要がなく、そうすることにより該フィルムは、それを除去する目的のために掴まれることを可能にする。
【0086】
入れ物はプレートを含み得る。
【0087】
ハウジングは、平らである底壁、及び傾いている、例えば底壁から張り出している側壁を呈し得る。
【0088】
例えば、側壁は、ハウジングに入れられた媒体の輪郭に沿うように配置されている。
【0089】
ハウジングは有利に、媒体の最大の厚さより大きい深さを呈する。例えば、この不深さは2mm〜6mmの範囲であり得る。
【0090】
例えば、ハウジングは、含浸されるべき媒体の関数として、1mL〜50mL、特に3mL〜30mL、又は4mL〜20mLの範囲である容積を規定する。
【0091】
媒体を含むハウジングは、入れ物中の唯一つのハウジングであり得る。
【0092】
入れ物が複数のハウジングを有し、各々がそれぞれの媒体を含むとき、該媒体は異なるそれぞれの活性剤で含浸され得る、又は含み得る。そのような条件下で、ユーザーは、例えば実行されるべき処理の関数として媒体を選択し、又は顔又は体の異なる領域を同時に処理するための種々の液体と組み合わせて種々の形を有する複数の媒体を使用し得る。
【0093】
入れ物は、液体に対して透過性のない物質、例えばプラスチック物質及び/又は金属から少なくとも部分的に作られていてもよい。例えば金属はアルミニウムであってもよい。プラスチック物質の例として、熱可塑性物質、例えばポリオレフィン、特にポリエチレン又はポリプロピレンが挙げられ得る。入れ物は、熱形成により得られ得る。
【0094】
入れ物は、少なくとも部分的に透明又は半透明である熱可塑性物質から構成されていることが有利である。
【0095】
デバイスは、複数の媒体を含み得る。そのような構成において、少なくとも2の媒体は、異なる活性剤を含み得る。これらの媒体は、上述された入れ物の異なるハウジングに含まれ得る。
【0096】
別の実施態様においては、媒体は、異なる入れ物に属する異なるハウジングに配置されてもよく、それらは、例えば、破壊可能な領域を経て相互に連結されていてもよい。
【0097】
キット
上述の内容とは独立してまた組み合わせて、本発明は以下:
媒体、特に上で定義された媒体、但し該媒体は、液体で含浸され、そして人間の体に施与されるためのものであり、該媒体は、液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を含む、及び
媒体を含浸するための液体、
を含むキットをもまた提供する。
【0098】
上述の内容とは独立してまた組み合わせて、本発明は以下:
液体で含浸され、そして人間の体に施与されるための媒体、但し該媒体は液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を含む、及び
デバイス、但し以下を含む:
該媒体を収容するハウジングを有する入れ物;
該ハウジングのための封鎖する部材;及び
媒体を含浸するための液体
を含むキットをもまた提供する。
【0099】
キットは、複数のデバイスを含んでいてもよい。デバイスは一般的な包装において互いに独立して含まれていてもよく、又は例えば破壊可能な領域により、少なくとも2つ一組で互いに連結されていてもよい。
【0100】
キットが複数の媒体を含むとき、少なくとも2の媒体は、異なる活性剤を含み得る
【0101】
キットは、複数の液体をもまた含み得る。これらの液体は互いに異なり得る。
【0102】
そのようなキットでの使用のための液体は、使い捨ての容器に包装され得る。
【実施例】
【0103】
本発明は、その非制限的な実施態様の以下の詳細な説明を読み、かつ添付の図面を調べるとよりよく理解されることができる。
【0104】
図1及び2は、ハウジング3を提供する入れ物2を含む、本発明に従って製造されたデバイス1の例を示し、該ハウジングには、人間の体に施与するための媒体4が収容されており、入れ物2は、封鎖する部材5により使用前、気密な様式で封鎖されており、該封鎖する部材は、実施例ではピールオフフィルムの形態で示されている。
【0105】
ハウジング3は、実質的に平らである底壁6、及び媒体4の輪郭に実質的に適合し、かつ側壁6から張り出している側壁7を示す。
【0106】
入れ物の少しセットバックしている部分の上にかかる少なくとも1つの部分8を除いて、ヒートシーリング又はホットメルト接着剤により、フィルム5は入れ物2に固定されており、即ちユーザーがそれを除去するためにフィルム5の隅をつかむことを可能にしている。
【0107】
例えば、フィルム5は、プラスチック物質又は金属のフィルムであるか、又は1以上のプラスチック物質及び/又は1以上の金属の層を含むコンポジットフィルムである。
【0108】
記載された実施例において、入れ物2は、透明なプラスチック物質、例えばポリオレフィンのシートを熱形成することにより製造されたプレートの形態をとっている。
【0109】
ハウジング3の容積は、媒体4だけでなく、媒体4を含浸するためのある量の液体をもまた含むのに十分であり、該量は媒体が意図される目的のために使用されることを可能にするのに十分である。
【0110】
例えば、ハウジング3の容積は、その中で媒体4により占有される容積の少なくとも2倍である。示された例において、ハウジング3の深さは、約2mm〜3mmである。
【0111】
デバイス1を使用するため、ユーザーは封鎖する部材5を除去することにより始め、次に液体をハウジング3に注ぐ、ただし該液体が完全に媒体4を覆うまで、又はハウジング3からあふれそうになるまで、又は実際には示されていない実施態様においては、該液体が例えば入れ物上の線により印をつけられた所定の高さに達するまで、ハウジング3は満たされるだろう。
【0112】
液体が容器に含まれるとき、適切な場合、量る手段が提供されていてもよい。液体は使い捨ての容器に含まれていてもよく、その場合には、容器の全含有量が、ハウジング3の中へと注がれる。
【0113】
本発明に従うと、媒体4は少なくとも1の高吸収性物質を含み、上述されたように該物質はゲルへと変形し、適切な場合、1以上の活性剤、特に上に列挙されたものから選択される剤を含む。具体的には、媒体4は繊維塊の形態であり得る。
【0114】
図1及び2において示された例において、媒体4は、例えば目の輪郭において抗しわ作用を発揮することを意図され、該媒体は、90g/m2の重さであり、最も長いところで6.5cmの長さ、最も幅の広いところで2.3cmの幅である、豆形の小片として切り抜かれているCONVATEC社製のHydrofiberファイバーに基づくニードリングされた塊により構成されている。該媒体は、目の輪郭に施与される直前に以下の組成物:水100の残量、水性溶液中のミントの葉の抽出物1%、カプセル化されたパルミチン酸レチニールエステル1%、ラポナイト0.5%、保存剤、香料0.1%(割合は重量%による)、約3mL〜4mLで含浸されてもよい。
【0115】
図3は、媒体4を含浸するための液体を含む容器9と共に、上述されたデバイス1を含むキットを示し、ここで該液体は上で列挙されたものの1つであり、例えばおそらく1以上の化粧料的に及び/又は皮膚科学的に活性剤を含んでいる。
【0116】
容器9の容量は、使い捨てに適合されていてもよく、又は別の態様においては、複数回の使用に適合されていてもよい。
【0117】
図4に示された変形において、例えば複数回の連続した使用を可能にするために容器9は複数のデバイス1と結合されていてもよい。
【0118】
デバイス1に含まれる媒体4は、同一であってもよく、又は変形においては、媒体4は異なる活性剤を含んでいてもよく、それらが含む活性剤、及び行われる予定の処理に依存して、ユーザーが複数のものから所望されるデバイス1を選択することを可能にする。
【0119】
図5の別の実施態様において、該キットは、デバイス1だけでなく、異なるそれぞれの液体、例えば特定の活性剤を含む液体を含む複数の容器11をも含み得、即ちユーザーが、例えば実行されるべき処理に依存して、それが含む活性剤の機能として容器11を選択することを可能にする。
【0120】
例えば、容器11は、示されるようにそれぞれが破り捨てる末端を有する使い捨てカートリッジである。当然、容器11は、本発明の範囲を超えなければ、何か他の形態、例えばアンプルであることができる。
【0121】
容器9又は容器11の容量は、1mL〜50mL、特に3mL〜30mLの範囲、又は実際には4mL〜20mLの範囲である。
【0122】
示されていない変形において、該キットは複数のデバイス1及び複数の容器9又は11を含み、該デバイスは、同じであるか又は異なり、容器は同じであるか又は異なる。例えばキットは、異なる活性剤を含む複数のデバイス、及びやはり異なる活性剤を含む複数の容器を含み得、ユーザーは、任意の所望される活性剤の組み合わせを作ることができる。
【0123】
上の例において、媒体4は、ゲル形成性の高吸収性物質のファイバーを含むパッチの形態をとり得るが、何か他の形態であることもできる。
【0124】
例えば図6は、そこに置かれたネット13を有する、ゲル形成性の高吸収性物質の粉末12を含む別の実施態様を示す。
【0125】
液体で含浸されると、粉末12のゲル及びネットの存在は、媒体4に一体性を与え、それを扱い易くもする。
【0126】
図8の例において、媒体は、間に空間16を規定する2枚のシート14及び15の集合を含む中空の構造を呈し、該空間に体の一部、例えば手が係合されることができる。
【0127】
例えば図7に示された手袋は、手を処理すること、又はさもなければユーザーが浴用タオルのような媒体を用いて、体の他の任意の領域を処理することを可能にすることを意図されていることができる。
【0128】
セルフタンニング剤を施与するための手袋は、例えば水の噴射により結合され、かつ50 g/m2の重さを有するCONVATEC社製のHydrofiberファイバーに基づく不織布から製造されている。それは最初、任意の適切な手段により、媒体100g当たり、150重量%のジヒドロキシアセトンにおいて、ジヒドロキシアセトン粉末で含浸され、特に好ましい様式において、交番電界手段により含浸される。
【0129】
体に施与される直前に、それは約50mLの水で含浸されることができる。それ自身が湿らされることなく、好ましくは均一に着色を施すように、皮膚を均一にマッサージしながら湿った皮膚の上で直接使用されることもまたできる。
【0130】
媒体4が空間のある構造又は図9に示されるような開口部17を有するマスクの形態であるとき、媒体4は図1及び2の実施態様のようなプレート2の中に、巻き上げられた状態又は折りたたまれた状態で包装されることができる。
【0131】
例えば、抗しわ作用を発揮し、及び輝く肌の色を促すための図4のマスクは、例えば最も高いところで20cmかつ最も広いところで23cmである顔の形に切り抜かれた、90 g/m2の重さのCONVATEC社製のHydrofiberファイバーのニードリングされた塊により構成されることができる。媒体は、最初、粉末状のアスコルビン酸で100gの媒体あたり150重量%のビタミンCまで含浸されることができ、特に、かつ好ましくは交番電界を用いて含浸される。顔に施与される直前に、マスクは、以下の組成物:水100の残量、アラントイン1%、グリセリン3%、保存料0.3%、香料0.1%(割合は重量である)、約20mL〜30mLで含浸されることができる。
【0132】
液体の存在下で、ゲル化することのできる高吸収性物質からできているファイバーの使用は、人間の体への施与のためのシートの形態における媒体4を作るためばかりか、アプリケーター要素、例えば図12に示される要素を作るために有利であることができる。
【0133】
この図は、内部に少なくとも1の液体を含み、かつチューブの末端に、使用されるとき、チューブ19に含まれる液体により含浸されることのできるアプリケーター要素を含むアプリケーターを示す。
【0134】
例えばアプリケーター要素の性質を別として、図12に示されるアプリケーターは、以下のフランス特許出願公開第2845005号、フランス特許出願公開第2844986号、フランス特許出願公開第2844973号、フランス特許出願公開第2845069号、フランス特許出願公開第2844 974号に記載されている任意のものと同一であることができ、これらの内容は参照することにより本明細書に取り込まれる。
【0135】
例えばアプリケーター要素20から遠い末端に、チューブ19は、破り捨てる末端部品21を有し、該部品は破り捨てられると、空気がチューブに入いること、及びチューブの内部に含まれる液体がアプリケーター要素20の方へ流れることを許す。
【0136】
適切な場合には、チューブ19の内部に含まれる液体及びアプリケーター要素20は、液体プラグ、例えばシリコーンにより分離され得る。
【0137】
使用にするとき、ユーザーは破り捨てる部分21を破壊し、チューブ19に含まれる液体がアプリケーター要素20に到達する。
【0138】
そこに高吸収性物質が存在することで、アプリケーター要素20は、チューブ19に含まれる液体のすべてを吸収することができ、アプリケーター要素20を含浸する液体が垂れるリスクは小さい。
【0139】
例えば、チューブ19に含まれる液体は、上述された活性剤の少なくとも1を含み得る。
【0140】
ゲル形成化する高吸収性物質の繊維、例えば上述されたものからアプリケーター要素20を製造することは、末端部を含浸するための液体が低粘度であるとき、特に有利である。
【0141】
アプリケーター要素20は、適切な場合、ゲル形成化する高吸収性物質の繊維により基本的に構成され得る。
【0142】
変形において、アプリケーター要素20は、高吸収性物質の繊維を含まず、代わりに該物質の粉末を含み、該粉末は綿又は何か他の物質の繊維と混合されることができるか、あるいは例えば細胞組織又はフェルトに取り込まれることができる。
【0143】
チューブ19に含まれる液体の体積は、例えば0.01 mL〜5 mLの範囲、特に0.5 mL〜1 mLの範囲である。
【0144】
請求の範囲を含む本説明を通して、用語「〜を含む」は、反対に明記されない限り、「少なくとも1の〜を含む」の同義語であると理解されるべきであり、用語「〜の範囲」は該範囲の端の値を含むと理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】本発明の実施態様を構成するデバイスの図式的透視図である。
【図2】図1のII〜II上の図式的かつ断片的な断面図である。
【図3】本発明に従って製造されたキットの様々な例を示す。
【図4】本発明に従って製造されたキットの様々な例を示す。
【図5】本発明に従って製造されたキットの様々な例を示す。
【図6】本発明に従う別の実施態様を示す、図2に類似する図である。
【図7】本発明に従う媒体の別の実施態様の正面図である。
【図8】図7のVIII〜VIII上の断面図である。
【図9】本発明に従う媒体の別の実施態様の正面図である。
【図10】図9に示された媒体を含む、本発明に従うデバイスの別の実施態様の正面図である。
【図11】図10のXI〜XI上の断面図である。
【図12】本発明の別の実施態様を構成するアプリケーターの図式的立面図である。
【符号の説明】
【0146】
1 デバイス
2 入れ物
3 ハウジング
4 媒体
5 封鎖する部材
6 底壁
7 側壁
9 容器
11 容器
12 粉末
13 ネット
14 シート
15 シート
16 空間
17 開口部
19 チューブ
20 アプリケーター要素
21 末端部品
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体で含浸し、そして人間の体に施与するための媒体、例えば液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を含む媒体に特に関する。
【0002】
本発明はそのような媒体を含むデバイス及びキットにもまた関する。
【背景技術】
【0003】
国際特許出願国際公開第02/03898及び国際特許出願国際公開第03/033041号は、強化する層又は接着層と結合された水を吸収する物質を含む手当て用品を開示している。
【0004】
国際特許出願国際公開第03/022317号もまた金属の溶液、例えば銀塩を含浸された水を吸収する物質からできている傷の手当て用品を開示している。それらの傷の手当て用品は、織られたもの、又は不織であることができ、セルロース又はアルギネートから、それ自身で、又は混合物において、誘導された繊維から作られる。
【0005】
国際特許出願国際公開第98/09590号は、変性セルロース繊維又は他の繊維、例えばアルギネートから誘導された繊維の混合物から作られた傷手当て用品を記載する。
【0006】
欧州特許出願公開第0737463号及び欧州特許出願公開第1350739号は、2つの室、1つは、再び水で元に戻すための織物又はスポンジ圧縮タイプの媒体を含み、他は含浸液体を含む、で構成されたデバイスを開示する。該2つの室は、含浸ステップの間、通路のためのダクト(duct foropening)により接続される。
【0007】
米国特許出願公開第2002/01292269号は、2つの室を有するデバイスを開示し、1つは、織物の皮膚ケア製品を含み、他は、含浸により織物製品を含浸するための液体を含む。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
液体を吸収し、そして人間の体に施与されるように設計されており、化粧における用途に魅力的であり、特に使用において実際的である媒体から利益を得る必要がある。
【0009】
媒体を施与する前に媒体を含浸することを容易にし、かつ必要に応じて所定の量の液体で媒体を含浸することを容易にする入手可能な手段を有する必要性もまた存在する。
【0010】
液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を含み、取り扱いやすく、処理されるべき人間の体の表面に置き易い媒体から利益を得る必要性もまた存在する。
【0011】
高吸収性物質を含む媒体が、改善された条件下で貯蔵され、保存されることを可能にする必要性もまた存在する。
【0012】
本発明は、それらの必要を完全に又は部分的に満足させることを求める。
【課題を解決するための手段】
【0013】
その側面の一つにおいて、本発明は特に、液体で含浸し、そして人間の体に施与されるための繊維の塊(wad)の形態である媒体を含むデバイスを提供する。該媒体は、液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を含み、該デバイスは、媒体が使用の前に収容されるハウジングを含む入れ物(receptacle)をさらに含み、該ハウジングの容積は、媒体及び該媒体をゲル化するのに十分である量の液体を収容するのに十分である。
【0014】
本発明は即ち、保護され、乾燥しており、かつ場合により無菌の条件下で、高吸収性物質を含む媒体を貯蔵することを容易にし、またユーザーが所望される量の液体で媒体を含浸することを可能にする。
【0015】
その上、かつ、ある場合には、ゲルが形成されると、媒体は、半透明又は透明になり、そうすることにより魅力的な外観を呈する。
【0016】
別の側面において、本発明は特に、液体で含浸し、人間の体に施与するための繊維の塊の形態における媒体を含むキットを提供し、但し該塊は液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を含み、キットは媒体をゲル化する液体をさらに含む。
【0017】
別の側面において、本発明は少なくとも1の液体を充填されたチューブ、該チューブに含まれる液体により含浸されるためのアプリケーター要素を含むアプリケーターを提供し、該アプリケーター要素は、高吸収性物質を含む。高吸収性物質は液体により含浸されるとゲルを形成するのに適する。
【0018】
さらに別の側面において、本発明は、以下のステップ、
ポリビニルアルコール以外の高吸収性物質を少なくとも80重量%含む媒体をとり、それを液体で含浸して、液体を吸収してゲルを形成させるステップ:
このようにゲル化された媒体を処理されるべき表面、特に体の怪我をしていない表面と接触するように置くこと、
を含む化粧的処理方法を提供する。
【0019】
詳細な説明及び請求の範囲において、用語「ゲル」は柔らかい固体又は、少なくとも2の成分を混合することにより得られる擬似固体を意味し、該2の成分のうちの少なくとも1は、媒体及び液体により構成される組合せの重量に対して例えば70重量%〜99重量%、好ましくは90〜99重量%である主要フラクションを構成することができる液体である。得られるゲルは優れた使用性を有することができる。該ゲルは目立たず、ある実施態様においては透明であることができる。該ゲルは優れた機械的性質を有し、顔及び体の様々な形に完全に適合可能である。該ゲルは、おそらく例えば活性剤、特に化粧料的及び/又は皮膚科学的に活性である剤を放出する目的のために人間の体の様々な場所に張られることを可能するために、十分に強く、一体性があり、可撓性があり、それを扱い易くするある量の弾性を示し、十分に接着性があり得る。
【0020】
上述したことと独立して、又は組み合わせて本発明は、液体で含浸され、そして人間の体に張られるための媒体をも提供し、但し、該媒体は、媒体の総重量に対してポリビニルアルコール以外の高吸収性物質を少なくとも80重量%含み、液体を吸収するとゲルを形成する。
【0021】
上述したことと独立して又は組み合わせて、本発明は、以下:
媒体、特に、液体で含浸され、そして人間の体に張られるための繊維の塊の形態である媒体、但し、該媒体は、液体で含浸されるとゲルを形成し、その結果媒体は半透明又は透明になる高吸収性物質を含む;及び
該媒体が収容されるハウジングを含む入れ物、
を含むデバイスをもまた提供する。
【0022】
上述したことと独立して又は組み合わせて、本発明は、以下:
液体によりゲル化され、そして人間の体に張られるシート状の媒体、及び
媒体が収容されるハウジングを含む入れ物、但し該ハウジングは、シート媒体をゲル化するために必要とされる液体の量を含むのに十分である容積を示し、該入れ物は、ゲル化ステップの前に該液体を含むいかなる貯留部(reservoir)も含まない、
を含むデバイスをもまた提供する
【0023】
上述したことと独立して又は組み合わせて、本発明は、以下:
液体で含浸され、そして人間の体に張られる媒体、但し該媒体は、液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を少なくとも80重量%含む;及び
媒体をゲル化させるための液体、
を含むキットをもまた提供する。
【0024】
上述したことと独立して又は組み合わせて、本発明は、以下:
少なくとも1の液体で満たされたチューブ;及び
液体により含浸され、かつ高吸収性物質を含むアプリケーター要素、
を含むアプリケーターをもまた提供する。
【0025】
そのようなアプリケーターを製造するために適切な高吸収性物質は、有利に、下の説明に列挙されたものから選択される高吸収性物質である。
【0026】
上述したことと独立して又は組み合わせて、本発明は、以下のステップ:
媒体を含浸するために上で定義されたデバイスのハウジングに液体を注入するステップ;及び
処理されるべき表面をこのように含浸された該媒体と接触させるステップ、
を含む化粧的処理方法をもまた提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
高吸収性物質
媒体中に存在する高吸収性物質は有利に、液体、特に水を吸収する非常に高い能力を示す。それは特にそれ自身の重量の15倍、又は20倍〜50倍さえ、例えば25〜30倍を水中で吸収する能力を呈する。
【0028】
ある実施態様において、本発明を実施するための高吸収性物質は無水である。
【0029】
本発明の意味において、用語「無水の」は、物質の総重量に対して5重量%未満、特に3重量%未満、より特に2重量%未満、よりよく1重量%未満の水を含む化合物を意味するために使用される。
【0030】
液体を吸収するための高吸収性物質の容量は、以下の方法を実施することにより決定されることができる。
【0031】
粉末、繊維、又は塊の状態、又はフィルム又はシートとして配置された(arranged)高吸収性物質の試料が乾燥状態(MD)において秤量される。例えば約1cmの辺を有する不織の正方形のウェブを使用することが可能である。本発明の方法の文脈において、高吸収性物質は、約50℃において約4時間乾燥オーブン中で処理されることにより「乾燥」状態で得られる。
【0032】
水(又は該物質により吸収されることのできる任意の他の液体)が、該物質と接触に至らせられる。これは、該物質を該液体に浸すことにより、又はそうでなければ該液体を該物質に注ぐことにより行われることができる。例えば、該物質は約1分の持続時間の間含浸され得る。
【0033】
水(又は液体)の量は、例えば該物質を完全に飽和させるように、過剰に使用される。過剰の水(又は液体)は、次に例えば約2分間ドリップドライ乾燥することにより除去され、液体中で飽和された物質が秤量される(ML)。
【0034】
液体中で飽和されたときの物質の重量及び乾燥しているときの物質の重量の差Δは、それが吸収した液体の量を表し、該重量は、該物質の乾燥重量と比較される。得られる値Cは、高吸収性物質が液体を吸収する容量、例えば乾燥した物質1g当たりの吸収された液体のグラムで表された量を示す。
【0035】
【数1】
【0036】
媒体が含む高吸収性物質のフラクションに依存して、媒体は、それ自身の重量の15倍の液体、おそらくそれ自身の重量の20〜50倍、好ましくは25〜30倍の液体を含む。
【0037】
高吸収性物質を含む媒体の吸収容量は、高吸収性物質それ自身についての使用のための上述されたプロトコルと同様の様式で測定されることができる。
【0038】
高吸収性物質は、セルロース誘導体、アルギネート及びそれらの誘導体、特に誘導体、例えばプロピレングリコールアルギネート、又はその塩、例えばアルギン酸ナトリウム、アルギン酸カルシウム、ポリアクリル酸又はポリメタクリル酸の誘導体、ポリアクリルアミドの誘導体、ポリビニルピロリドンの誘導体、ポリビニルエーテルの誘導体、及びなかんずくそれらの混合物から選択され得る。
【0039】
特に、高吸収性物質は、化学的に変性されたセルロースの誘導体から選択される。例えばカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、メチルセルロースナトリウム、ミクロ結晶性セルロース、セルロースサルフェートナトリウム、及びそれらの混合物から選択され得る。
【0040】
高吸収性物質は、アルキルセルロースからもまた選択され得る。これらのポリマーは、アルキル残基をセルロースポリマーの1以上のヒドロキシ基上にグラフト化させて、ヒドロキシアルキル誘導体を形成することにより得られる。これらのアルキル残基は、以下の基から選択され得る:ステアリル、イソステアリル、ラウリル、ミリスチル、セチル、イソセチル、ココイル、パルミチル、オレイル、リノニル、リシノリル、ベヘニル、及びそれらの混合物。これらのヒドロキシアルキルセルロース誘導体は、例えばカルボン酸残基を使用する化学修飾にもまた付され得る。
【0041】
高吸収性物質は天然のポリマー誘導体、例えばゼラチン及びグルコマンナン、及び種、野菜繊維、果実、海草、澱粉、植物樹脂から抽出されたガラクトマンナン、又は微生物起源のガラクトマンナン、多糖類からもまた選択され得る。例えば、寒天ガム(agar gum)、グアーガム、トラガントガム、カラギーナンガム、蒟蒻ガム、ローカストビーンガム、ゲランガム、キサンタンガム、及びそれらの混合物から選択され得る。
【0042】
本発明の実施態様において、高吸収性物質は、化学的に変性されたセルロース、特にカルボキシメチルセルロースである。
【0043】
高吸収性物質のファイバーは、以下の特許出願、国際特許出願国際公開第93/12275号、 国際特許出願国際公開第94/16746号、及び国際特許出願国際公開第00/01425号に記載されており、これらの内容は参照することにより本明細書に取り込まれる。カルボキシメチルセルロースファイバーは有利に、強アルカリ試薬、例えば水酸化ナトリウムの存在下で、セルロースファイバーをカルボキシメチル化剤、例えばクロロ酢酸、又はその塩、例えばナトリウム塩と反応させることにより得られる。有利に、得られるセルロース繊維の置換の度合いは、グルコース単位当たり約0.1〜0.5カルボキシメチル基、又はグルコース単位当たり0.2〜0.4カルボキシメチル基である。高吸収性物質のファイバーは、例えば商標名ハイドロファイバーテクノロジーの名前で公知であり、供給元CONVATECにより販売されている。
【0044】
1つの実施態様において、高吸収性物質は、ファイバーを含む。これらのファイバーは織られていてもよく、又は織ることによる以外に、例えば不織の生地を作るために使用される種類の結合方法を用いることにより、結合されていてもよい。
【0045】
例えば、ファイバーは、始めに、梳綿機で梳かれる。ファイバーを一定の方向に向けるこのステップは、不織のファイバーシートの機械的性質を条件付けることができる。得られたシートは、機械的、熱的、又は化学的に起き得る、結合させるタイプの処理によりまとめられることができる。例えば該処理は、ニードリング、又はファイバーの性質と両立する液体又は気体状流動物の噴射によりもつれさせることであり得る。
【0046】
別の実施態様において、不織布を得るための任意の公知の方法により、好ましい実施においては、梳くこと、続いてニードリングにより又は水の噴射を使用することにより、ウェブを一つにまとめることにより、カルボキシメチル反応の前に、製造された不織のセルロースファイバー上でカルボキシメチル反応は行われ得る。もし、水の噴射を使用し、そうすることによりニードリングにより得られるものより密である構造を得ることを可能にする方法により得られた不織布から出発することが所望されるならば、この実施は好ましい。そのような実施は、特に国際特許出願国際公開第94/16746号に記載されており、該公報は参照することにより本明細書に取り込まれる。
【0047】
本発明の実施における使用に適切である不織布の例として、1平方メートル当たり50グラム(g/m2)の繊維密度を示す布が使用されることができる。
【0048】
本発明の実施のために適するニードリングされた布の例として、約90 g/m2の繊維密度を示すものが挙げられ得る。
【0049】
高吸収性物質の繊維は、液体により含浸される前の媒体の少なくとも80重量%、又はより多くさえを構成し得る。例えば、該繊維は、液体により含浸される前の媒体の少なくとも90重量%、さらに少なくとも99重量%さえを構成し得る。媒体は、本質的にそのようなファイバーから構成されていてもよい。高い繊維の割合は、使用時において視覚的に魅力的である効果を得ることをより容易にすることができる、なぜなら媒体は、不透明な状態から半透明又は透明である状態に行くからである。
【0050】
別の実施態様において、媒体は、媒体の総重量に対して少なくとも0.1重量%、少なくとも10重量%、よりよく50重量%、又は80重量%、実際には本質的に100重量%に等しい含有量におけるセルロース誘導体を含み得る。
【0051】
活性剤
媒体は、少なくとも1の活性剤を含み得る。媒体を含浸する液体は、場合により活性剤をもまた含んでいてもよい。任意のそのような活性剤は、例えば皮膚に対して作用できるもの、例えば化粧的に及び/又は皮膚科学的に活性剤から選択され得る。
【0052】
媒体が活性剤を含むとき、特に交番電界(alternatingelectric field)により媒体に取り込まれ得る。活性剤は特に粉末状態で取り込まれ得る。
【0053】
本発明において使用され得る活性剤すべての中で、特に以下:
α−又はβ―ヒドロキシ酸、例えば乳酸、グリコール酸、クエン酸、5−オクタノイルサリチル酸、α−ヒドロキシデカノン酸、α−ヒドロキシラウリン酸、酒石酸、グルクロン酸、ガラクツロン酸、アクリル酸、α−ヒドロキシ酪酸、α−ヒドロキシイソ酪酸、リンゴ酸、マンデリン酸、リン酸、ピルビン酸、ラクトビオン酸、及びサリチル酸、
が挙げられ得る。
【0054】
本発明の文脈において使用され得る他の活性剤の例として、ゲルに皮膚軟化性を与えるのに役立つ化粧料オイル、例えばシリコーンオイル、トリグリセリドタイプの植物オイル、炭化水素オイル、例えばパーレアムオイル、及び脂肪酸のエステル、及び脂肪アルコールが挙げられ得る。
【0055】
抗ニキビ剤例えばサリチル酸又はベンゾイルパーオキサイド、オクトピロックス、右旋性及び左旋性の硫黄含有アミノ酸、それらの塩、及びそれらのN−アセチル誘導体、例えばN−アセチルシステイン、又は皮膚の老化を防止及び/又はその状態を改善しようとする剤、例えば上述のα−及びβ−ヒドロキシ酸、レチノイド、例えばレチノイン酸、レチノール及びそのエステル、例えばプロピオン酸レチニルエステル、及び酢酸レチニルエステル、又はパルミチン酸レチニルエステル、ナイアシンアミド、アラントイン、アロエの抽出物、アゼライン酸、ビサボロール、フィチン酸、コラーゲン、又はコラーゲンの生成を刺激する剤、ビタミン、例えばビタミンC又はその誘導体、例えばアスコルビルグルコシド、ビタミンE又はその誘導体、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンF又はその誘導体、右旋性及び左旋性の硫黄含有アミノ酸、及び上述されたそれらの誘導体、エラスチン、N−アセチルD−グルコサミン、ルテオリン、又は抗酸化剤、例えば緑茶又はその活性フラクション、グリセリン、ラポナイト、カフェイン、芳香性精油、着色剤、フリーラジカル補足剤、保湿剤、脱色素剤、皮膚の色を改善する剤、例えばジヒドロキシアセトン又はチロシンエステルタイプの人工日焼け剤、脂肪制御剤(liporegulator)、柔軟剤、抗しわ剤、 角質溶解薬(keratolytic agent)、爽快剤(freshener)、消臭剤、 麻酔剤、 栄養剤、 及びそれらの混合物を使用することもまた可能である。漂白剤、例えばコージ酸、アスコルビルホスフェート、アスコルビルグルコシド、アスコルビン酸、及びそれらの混合物を使用することもまた可能である。
【0056】
皮膚の状態を改善するための活性剤、例えば保湿剤、又は自然の脂肪バリアーを改善することを助ける剤、例えばセラミド、コレステロールサルフェート、及び/又は脂肪酸及びそれらの混合物を使用することもまた可能である。皮膚に活性を有する酵素、例えばプロテアーゼ、リパーゼ、セレブロシダーゼ、及び/又はメラナーゼ及びそれらの混合物を使用することもまた可能である。
【0057】
本発明を実施するために適切であり得る剤の他の例として、鎮痛剤、麻酔剤、抗菌剤、抗酵母剤、抗真菌剤、抗ウィルス剤、抗皮膚炎剤(anti-dermititis agent)、かゆみ止め剤、抗嘔吐剤、血管保護剤、乗り物酔いに対する剤、抗刺激剤、抗炎症剤、免疫賦活剤、抗ハイパー角質分解剤、乾燥肌を処理する剤、制汗剤、抗乾癬剤、抗ふけ剤、抗エージング剤、抗喘息剤、及び気管支拡張剤、サンスクリーン剤、抗ヒスタミン剤、治療薬、コルチコステロイド、日焼け剤、及びそれらの混合物がある。
【0058】
媒体及び/又は液体中の活性剤の含有量は、処理される領域及び意図された目的の関数として調節され得る。例えば、活性剤なしの媒体の重量に対して100重量%、例えば薬150重量%超であってもよい。
【0059】
液体
媒体を含浸するために使用される液体は、例えば、液体の組成物の10重量%〜100重量%の範囲、好ましくは50重量%〜100重量%の範囲、より好ましくは90重量%〜100重量%の範囲の量の水により主として構成される。例えば、該液体は水、水性溶液、水性アルコール又はアルコールローション、又はエマルジョンであり得る。ユーザーが水を使用して媒体を含浸するとき、例えば水道水、海水、ミネラルウォーター、又は湧水であってもよい。
【0060】
ブルックフィールドデジタル粘度計、DV II型、測定本体No.3、を用いて測定された液体の粘度は、100ミリパスカル秒(mPa.s)〜500,000mPa.s、好ましくは500mPa.s〜100,000mPa.sの範囲、より好ましくは500mPa.s〜20,000mPa.sの範囲、最も好ましくは500mPa.s〜3,000mPa.sの範囲である。
【0061】
本発明の実施態様において、液体で含浸される前に、媒体は、例えば上述されたものから選択された1以上の活性剤を含む。そうすると、媒体をゲル化させるために使用される液体は、活性剤を有する必要がなく、媒体中に存在する活性剤を溶解できるように選択されることができる。
【0062】
本発明の別の実施態様に従うと、媒体及びそれを含浸するための液体の両者が、上述された活性剤から選択された活性剤をそれぞれ含む。この実施態様は、組み合わせにおいて時間が経つと不安定である活性剤に関するとき、特に有利である。即ち、媒体中及び該媒体をゲル化するための液体中の活性剤を分離することにより、それら自身の保存性が改善される。
【0063】
本発明のさらに別の態様においては、媒体はなんら活性剤を含まず、その場合、媒体を含浸するための液体が、適切な場合には活性剤を含み得る。
【0064】
媒体の形態
高吸収性物質を含む媒体は、特に媒体が繊維、例えばカルボキシメチルセルロース又は上述された高吸収性物質の1つを含む、又はそれにより基本的に構成されているときは、少なくとも1のシートの形態で調製され得る。
【0065】
本発明の実施態様において、媒体は高吸収性物質の不織ファイバーを含むシートの形態である。
【0066】
本発明の別の実施態様において、媒体は、織られたファイバーを含むシートの形を取り得る。
【0067】
別の実施態様において、媒体は粉末及び適切であるときはネットを含む。例えばネットは、それが液体で含浸され、高吸収性物質がゲルに変換された後、媒体に一体性を与えることに寄与することができる、
【0068】
媒体は、高吸収性物質を含む単層構造の形をもまたとり得る。
【0069】
適切な場合、媒体は多層構造を呈してもよく、該構造において少なくとも1の層は、高吸収性物質を含む。例えば異なる層は、異なる活性剤を含み得る。種々の層の一部又は全部は高吸収性物質を含み得る。特に、層の1つは高吸収性物資を全く含まなくてもよく、例えばそれは、該液体に対して不活性であり、実質的に全く液体を吸収しない繊維、糸、フィルム、ネット、又はフィラーを含んでいてもよい。例えば、媒体は、媒体を含浸することにより得られるゲルをより強くし、分解に耐えることを得意にするのに適する強化物又は土台(support)を含んでいてもよい。
【0070】
有利に本発明の媒体は、接着層を有しない。
【0071】
例えば、もし存在するならば、土台はセルロース繊維の層、又は合成繊維、例えばポリアミド繊維、ポリエステル繊維、又はポリエチレン繊維の層をもまた含み得る。
【0072】
液体を吸収したのち、媒体はその外部表面積の減少を示してもよい。この減少は、最初の面積の少なくとも10%であり得、40%でもあり得る。
【0073】
媒体は、最初の厚さの少なくとも50%、特に少なくとも150%、厚さが増加してもよい。
【0074】
液体で含浸された後、媒体は有利にその使用に必要とされる時間の長さに渡って均一かつ安定である構造を呈する。この時間の長さは、数秒(例えば10秒)〜数時間(例えば4時間〜8時間)の範囲であり得る。
【0075】
液体で含浸された後、媒体は透明又は半透明になることが有利である。
【0076】
液体で含浸された後、媒体は実質的に弾性的に変形可能ではなくてもよい。
【0077】
媒体は、切断されたシート、例えば顔、又は処理されるべき体の任意の他の部分に張るためのマスク又はパッチの形態であり得る。
【0078】
媒体は、人間の体の少なくとも一部が係合されることができる空間をもまた含み得る。例えば 媒体は手袋、特にミトンの形であり得、即ち手を処理することを助け、又は体の他の部分を処理するための手袋として使用されことを可能にする。
【0079】
有利に、媒体は、それぞれ特定の用途に適合された種々の形で提供され得る。即ち指有り手袋、毛髪又は頭皮を処理するために頭にかぶせるための帽子、又は耳の周囲につけるための袋又は小袋の形で提供され得る。
【0080】
空間は、半分に折りたたまれた単一のシートから、又は例えば、ヒートシーリング、接着剤、又は縫合により一つにまとめられた複数のシートからできていてもよい。
【0081】
媒体が顔の少なくとも一部の上に施与するためのものであるとき、例えば目、例えば鼻、及び/又は口のための少なくとも1の開口部をも含み得る。
【0082】
入れ物及び封鎖部材
デバイスは、有利にハウジングを閉じるための特に気密様式における封鎖部材を含む。
【0083】
封鎖部材は、例えば接着剤、又はヒートシーリングにより入れ物に固定されていてもよいフィルムを含み得る。
【0084】
例えばフィルムはプラスチック物質又は金属のフィルムであり得る。例えば該フィルムは、場合により金属例えばアルミニウムで覆われたPET、又はポリオレフィンのフィルムであり得る。
【0085】
デバイスの周辺において配置されたフィルムの少なくとも一部は入れ物に接着する必要がなく、そうすることにより該フィルムは、それを除去する目的のために掴まれることを可能にする。
【0086】
入れ物はプレートを含み得る。
【0087】
ハウジングは、平らである底壁、及び傾いている、例えば底壁から張り出している側壁を呈し得る。
【0088】
例えば、側壁は、ハウジングに入れられた媒体の輪郭に沿うように配置されている。
【0089】
ハウジングは有利に、媒体の最大の厚さより大きい深さを呈する。例えば、この不深さは2mm〜6mmの範囲であり得る。
【0090】
例えば、ハウジングは、含浸されるべき媒体の関数として、1mL〜50mL、特に3mL〜30mL、又は4mL〜20mLの範囲である容積を規定する。
【0091】
媒体を含むハウジングは、入れ物中の唯一つのハウジングであり得る。
【0092】
入れ物が複数のハウジングを有し、各々がそれぞれの媒体を含むとき、該媒体は異なるそれぞれの活性剤で含浸され得る、又は含み得る。そのような条件下で、ユーザーは、例えば実行されるべき処理の関数として媒体を選択し、又は顔又は体の異なる領域を同時に処理するための種々の液体と組み合わせて種々の形を有する複数の媒体を使用し得る。
【0093】
入れ物は、液体に対して透過性のない物質、例えばプラスチック物質及び/又は金属から少なくとも部分的に作られていてもよい。例えば金属はアルミニウムであってもよい。プラスチック物質の例として、熱可塑性物質、例えばポリオレフィン、特にポリエチレン又はポリプロピレンが挙げられ得る。入れ物は、熱形成により得られ得る。
【0094】
入れ物は、少なくとも部分的に透明又は半透明である熱可塑性物質から構成されていることが有利である。
【0095】
デバイスは、複数の媒体を含み得る。そのような構成において、少なくとも2の媒体は、異なる活性剤を含み得る。これらの媒体は、上述された入れ物の異なるハウジングに含まれ得る。
【0096】
別の実施態様においては、媒体は、異なる入れ物に属する異なるハウジングに配置されてもよく、それらは、例えば、破壊可能な領域を経て相互に連結されていてもよい。
【0097】
キット
上述の内容とは独立してまた組み合わせて、本発明は以下:
媒体、特に上で定義された媒体、但し該媒体は、液体で含浸され、そして人間の体に施与されるためのものであり、該媒体は、液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を含む、及び
媒体を含浸するための液体、
を含むキットをもまた提供する。
【0098】
上述の内容とは独立してまた組み合わせて、本発明は以下:
液体で含浸され、そして人間の体に施与されるための媒体、但し該媒体は液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を含む、及び
デバイス、但し以下を含む:
該媒体を収容するハウジングを有する入れ物;
該ハウジングのための封鎖する部材;及び
媒体を含浸するための液体
を含むキットをもまた提供する。
【0099】
キットは、複数のデバイスを含んでいてもよい。デバイスは一般的な包装において互いに独立して含まれていてもよく、又は例えば破壊可能な領域により、少なくとも2つ一組で互いに連結されていてもよい。
【0100】
キットが複数の媒体を含むとき、少なくとも2の媒体は、異なる活性剤を含み得る
【0101】
キットは、複数の液体をもまた含み得る。これらの液体は互いに異なり得る。
【0102】
そのようなキットでの使用のための液体は、使い捨ての容器に包装され得る。
【実施例】
【0103】
本発明は、その非制限的な実施態様の以下の詳細な説明を読み、かつ添付の図面を調べるとよりよく理解されることができる。
【0104】
図1及び2は、ハウジング3を提供する入れ物2を含む、本発明に従って製造されたデバイス1の例を示し、該ハウジングには、人間の体に施与するための媒体4が収容されており、入れ物2は、封鎖する部材5により使用前、気密な様式で封鎖されており、該封鎖する部材は、実施例ではピールオフフィルムの形態で示されている。
【0105】
ハウジング3は、実質的に平らである底壁6、及び媒体4の輪郭に実質的に適合し、かつ側壁6から張り出している側壁7を示す。
【0106】
入れ物の少しセットバックしている部分の上にかかる少なくとも1つの部分8を除いて、ヒートシーリング又はホットメルト接着剤により、フィルム5は入れ物2に固定されており、即ちユーザーがそれを除去するためにフィルム5の隅をつかむことを可能にしている。
【0107】
例えば、フィルム5は、プラスチック物質又は金属のフィルムであるか、又は1以上のプラスチック物質及び/又は1以上の金属の層を含むコンポジットフィルムである。
【0108】
記載された実施例において、入れ物2は、透明なプラスチック物質、例えばポリオレフィンのシートを熱形成することにより製造されたプレートの形態をとっている。
【0109】
ハウジング3の容積は、媒体4だけでなく、媒体4を含浸するためのある量の液体をもまた含むのに十分であり、該量は媒体が意図される目的のために使用されることを可能にするのに十分である。
【0110】
例えば、ハウジング3の容積は、その中で媒体4により占有される容積の少なくとも2倍である。示された例において、ハウジング3の深さは、約2mm〜3mmである。
【0111】
デバイス1を使用するため、ユーザーは封鎖する部材5を除去することにより始め、次に液体をハウジング3に注ぐ、ただし該液体が完全に媒体4を覆うまで、又はハウジング3からあふれそうになるまで、又は実際には示されていない実施態様においては、該液体が例えば入れ物上の線により印をつけられた所定の高さに達するまで、ハウジング3は満たされるだろう。
【0112】
液体が容器に含まれるとき、適切な場合、量る手段が提供されていてもよい。液体は使い捨ての容器に含まれていてもよく、その場合には、容器の全含有量が、ハウジング3の中へと注がれる。
【0113】
本発明に従うと、媒体4は少なくとも1の高吸収性物質を含み、上述されたように該物質はゲルへと変形し、適切な場合、1以上の活性剤、特に上に列挙されたものから選択される剤を含む。具体的には、媒体4は繊維塊の形態であり得る。
【0114】
図1及び2において示された例において、媒体4は、例えば目の輪郭において抗しわ作用を発揮することを意図され、該媒体は、90g/m2の重さであり、最も長いところで6.5cmの長さ、最も幅の広いところで2.3cmの幅である、豆形の小片として切り抜かれているCONVATEC社製のHydrofiberファイバーに基づくニードリングされた塊により構成されている。該媒体は、目の輪郭に施与される直前に以下の組成物:水100の残量、水性溶液中のミントの葉の抽出物1%、カプセル化されたパルミチン酸レチニールエステル1%、ラポナイト0.5%、保存剤、香料0.1%(割合は重量%による)、約3mL〜4mLで含浸されてもよい。
【0115】
図3は、媒体4を含浸するための液体を含む容器9と共に、上述されたデバイス1を含むキットを示し、ここで該液体は上で列挙されたものの1つであり、例えばおそらく1以上の化粧料的に及び/又は皮膚科学的に活性剤を含んでいる。
【0116】
容器9の容量は、使い捨てに適合されていてもよく、又は別の態様においては、複数回の使用に適合されていてもよい。
【0117】
図4に示された変形において、例えば複数回の連続した使用を可能にするために容器9は複数のデバイス1と結合されていてもよい。
【0118】
デバイス1に含まれる媒体4は、同一であってもよく、又は変形においては、媒体4は異なる活性剤を含んでいてもよく、それらが含む活性剤、及び行われる予定の処理に依存して、ユーザーが複数のものから所望されるデバイス1を選択することを可能にする。
【0119】
図5の別の実施態様において、該キットは、デバイス1だけでなく、異なるそれぞれの液体、例えば特定の活性剤を含む液体を含む複数の容器11をも含み得、即ちユーザーが、例えば実行されるべき処理に依存して、それが含む活性剤の機能として容器11を選択することを可能にする。
【0120】
例えば、容器11は、示されるようにそれぞれが破り捨てる末端を有する使い捨てカートリッジである。当然、容器11は、本発明の範囲を超えなければ、何か他の形態、例えばアンプルであることができる。
【0121】
容器9又は容器11の容量は、1mL〜50mL、特に3mL〜30mLの範囲、又は実際には4mL〜20mLの範囲である。
【0122】
示されていない変形において、該キットは複数のデバイス1及び複数の容器9又は11を含み、該デバイスは、同じであるか又は異なり、容器は同じであるか又は異なる。例えばキットは、異なる活性剤を含む複数のデバイス、及びやはり異なる活性剤を含む複数の容器を含み得、ユーザーは、任意の所望される活性剤の組み合わせを作ることができる。
【0123】
上の例において、媒体4は、ゲル形成性の高吸収性物質のファイバーを含むパッチの形態をとり得るが、何か他の形態であることもできる。
【0124】
例えば図6は、そこに置かれたネット13を有する、ゲル形成性の高吸収性物質の粉末12を含む別の実施態様を示す。
【0125】
液体で含浸されると、粉末12のゲル及びネットの存在は、媒体4に一体性を与え、それを扱い易くもする。
【0126】
図8の例において、媒体は、間に空間16を規定する2枚のシート14及び15の集合を含む中空の構造を呈し、該空間に体の一部、例えば手が係合されることができる。
【0127】
例えば図7に示された手袋は、手を処理すること、又はさもなければユーザーが浴用タオルのような媒体を用いて、体の他の任意の領域を処理することを可能にすることを意図されていることができる。
【0128】
セルフタンニング剤を施与するための手袋は、例えば水の噴射により結合され、かつ50 g/m2の重さを有するCONVATEC社製のHydrofiberファイバーに基づく不織布から製造されている。それは最初、任意の適切な手段により、媒体100g当たり、150重量%のジヒドロキシアセトンにおいて、ジヒドロキシアセトン粉末で含浸され、特に好ましい様式において、交番電界手段により含浸される。
【0129】
体に施与される直前に、それは約50mLの水で含浸されることができる。それ自身が湿らされることなく、好ましくは均一に着色を施すように、皮膚を均一にマッサージしながら湿った皮膚の上で直接使用されることもまたできる。
【0130】
媒体4が空間のある構造又は図9に示されるような開口部17を有するマスクの形態であるとき、媒体4は図1及び2の実施態様のようなプレート2の中に、巻き上げられた状態又は折りたたまれた状態で包装されることができる。
【0131】
例えば、抗しわ作用を発揮し、及び輝く肌の色を促すための図4のマスクは、例えば最も高いところで20cmかつ最も広いところで23cmである顔の形に切り抜かれた、90 g/m2の重さのCONVATEC社製のHydrofiberファイバーのニードリングされた塊により構成されることができる。媒体は、最初、粉末状のアスコルビン酸で100gの媒体あたり150重量%のビタミンCまで含浸されることができ、特に、かつ好ましくは交番電界を用いて含浸される。顔に施与される直前に、マスクは、以下の組成物:水100の残量、アラントイン1%、グリセリン3%、保存料0.3%、香料0.1%(割合は重量である)、約20mL〜30mLで含浸されることができる。
【0132】
液体の存在下で、ゲル化することのできる高吸収性物質からできているファイバーの使用は、人間の体への施与のためのシートの形態における媒体4を作るためばかりか、アプリケーター要素、例えば図12に示される要素を作るために有利であることができる。
【0133】
この図は、内部に少なくとも1の液体を含み、かつチューブの末端に、使用されるとき、チューブ19に含まれる液体により含浸されることのできるアプリケーター要素を含むアプリケーターを示す。
【0134】
例えばアプリケーター要素の性質を別として、図12に示されるアプリケーターは、以下のフランス特許出願公開第2845005号、フランス特許出願公開第2844986号、フランス特許出願公開第2844973号、フランス特許出願公開第2845069号、フランス特許出願公開第2844 974号に記載されている任意のものと同一であることができ、これらの内容は参照することにより本明細書に取り込まれる。
【0135】
例えばアプリケーター要素20から遠い末端に、チューブ19は、破り捨てる末端部品21を有し、該部品は破り捨てられると、空気がチューブに入いること、及びチューブの内部に含まれる液体がアプリケーター要素20の方へ流れることを許す。
【0136】
適切な場合には、チューブ19の内部に含まれる液体及びアプリケーター要素20は、液体プラグ、例えばシリコーンにより分離され得る。
【0137】
使用にするとき、ユーザーは破り捨てる部分21を破壊し、チューブ19に含まれる液体がアプリケーター要素20に到達する。
【0138】
そこに高吸収性物質が存在することで、アプリケーター要素20は、チューブ19に含まれる液体のすべてを吸収することができ、アプリケーター要素20を含浸する液体が垂れるリスクは小さい。
【0139】
例えば、チューブ19に含まれる液体は、上述された活性剤の少なくとも1を含み得る。
【0140】
ゲル形成化する高吸収性物質の繊維、例えば上述されたものからアプリケーター要素20を製造することは、末端部を含浸するための液体が低粘度であるとき、特に有利である。
【0141】
アプリケーター要素20は、適切な場合、ゲル形成化する高吸収性物質の繊維により基本的に構成され得る。
【0142】
変形において、アプリケーター要素20は、高吸収性物質の繊維を含まず、代わりに該物質の粉末を含み、該粉末は綿又は何か他の物質の繊維と混合されることができるか、あるいは例えば細胞組織又はフェルトに取り込まれることができる。
【0143】
チューブ19に含まれる液体の体積は、例えば0.01 mL〜5 mLの範囲、特に0.5 mL〜1 mLの範囲である。
【0144】
請求の範囲を含む本説明を通して、用語「〜を含む」は、反対に明記されない限り、「少なくとも1の〜を含む」の同義語であると理解されるべきであり、用語「〜の範囲」は該範囲の端の値を含むと理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】本発明の実施態様を構成するデバイスの図式的透視図である。
【図2】図1のII〜II上の図式的かつ断片的な断面図である。
【図3】本発明に従って製造されたキットの様々な例を示す。
【図4】本発明に従って製造されたキットの様々な例を示す。
【図5】本発明に従って製造されたキットの様々な例を示す。
【図6】本発明に従う別の実施態様を示す、図2に類似する図である。
【図7】本発明に従う媒体の別の実施態様の正面図である。
【図8】図7のVIII〜VIII上の断面図である。
【図9】本発明に従う媒体の別の実施態様の正面図である。
【図10】図9に示された媒体を含む、本発明に従うデバイスの別の実施態様の正面図である。
【図11】図10のXI〜XI上の断面図である。
【図12】本発明の別の実施態様を構成するアプリケーターの図式的立面図である。
【符号の説明】
【0146】
1 デバイス
2 入れ物
3 ハウジング
4 媒体
5 封鎖する部材
6 底壁
7 側壁
9 容器
11 容器
12 粉末
13 ネット
14 シート
15 シート
16 空間
17 開口部
19 チューブ
20 アプリケーター要素
21 末端部品
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体で含浸され、そして人間の体に施与されるための媒体、但し該媒体は、該液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を含む、及び
使用前に媒体が収容されるハウジング(3)を有する入れ物(2)、但し該ハウジング(3)の容積は、媒体及び媒体(4)をゲル化させるために十分である量の液体の両者を収容するのに十分である、
を含むデバイス(1)。
【請求項2】
媒体が塊の形態であることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
高吸収性物質(4)が繊維を含むことを特徴とする、請求項1又は2のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項4】
織ること以外により繊維が結合されていることを特徴とする、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
繊維が織られていることを特徴とする、請求項3に記載のデバイス。
【請求項6】
高吸収性物質の繊維が、液体で含浸される前の媒体(4)の少なくとも80重量%を構成することを特徴とする、請求項3〜5のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項7】
高吸収性物質の繊維が、液体で含浸される前の媒体(4)の少なくとも90重量%を構成することを特徴とする、請求項3〜5のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項8】
高吸収性物質の繊維が、液体で含浸される前の媒体(4)の少なくとも99重量%を構成することを特徴とする、請求項3〜5のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項9】
高吸収性物質が、セルロース誘導体、アルギネート及びそれらの誘導体、ポリアクリル酸又はポリメタクリル酸の誘導体、ポリアクリルアミドの誘導体、ポリビニルピロリドンの誘導体、ポリビニルエーテルの誘導体、ガム類、及びそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項10】
媒体(4)が、媒体の総重量に対して少なくとも50重量%を構成するセルロースの誘導体を含むことを特徴とする、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
媒体が、少なくとも80重量%を構成するセルロースの誘導体を含むことを特徴とする、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
セルロース誘導体が、カルボキシメチルセルロースを含むことを特徴とする、請求項10に記載のデバイス。
【請求項13】
媒体が、化粧的及び/又は皮膚科学的に活性な剤を少なくとも1つ含むことを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項14】
媒体が、セルフタンニング剤を含むことを特徴とする、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
媒体が、抗しわ剤を含むことを特徴とする、請求項13に記載のデバイス。
【請求項16】
媒体が、ビタミンCを含むことを特徴とする、請求項13に記載のデバイス。
【請求項17】
媒体が、粉末状の活性剤を含むことを特徴とする、請求項13〜16のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項18】
粉末状の活性剤が、交番電界により媒体に取り込まれることを特徴とする、請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
活性剤なしの媒体の総重量に対して100%以上である含有量において活性剤が存在することを特徴とする、請求項13〜18のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項20】
活性剤なしの媒体の総重量に対して約150%である含有量において活性剤が存在することを特徴とする、請求項19に記載のデバイス。
【請求項21】
媒体(4)が、少なくとも1枚のシートの形態で配置されていることを特徴とする、請求項1〜20のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項22】
媒体(4)が、それと接触して粉末(12)及びネット(13)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項23】
媒体(4)が多層構造を呈し、該多層構造の少なくとも1の層が高吸収性物質を含むことを特徴とする、請求項1〜22のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項24】
媒体(4)が、液体を実質的に吸収しない物質をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜23のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項25】
液体を吸収した後、媒体(4)はその外側の表面積が約10%減少されることを特徴とする、請求項1〜24のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項26】
液体を吸収した後、媒体は少なくとも50%の厚さの増加を呈することを特徴とする、請求項1〜25のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項27】
媒体が液体で含浸された後は少なくとも、媒体が一体性を呈することを特徴とする、請求項1〜26のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項28】
液体で含浸された後、媒体(4)が透明又は半透明になることを特徴とする、請求項1〜27のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項29】
液体で含浸された後、媒体は弾性的変形が実質的に可能ではないことを特徴とする、請求項1〜28のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項30】
人間の体の少なくとも一部が係合されることができる空間(16)を媒体(4)が含むことを特徴とする、請求項1〜29のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項31】
媒体がパッチ又はマスクの形態であることを特徴とする、請求項1〜29のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項32】
入れ物(2)を封鎖するための封鎖部材(5)を含むことを特徴とする、請求項1〜31のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項33】
封鎖部材(5)が、ハウジング(3)を気密な様式で閉じることを特徴とする、請求項32に記載のデバイス。
【請求項34】
封鎖部材(5)がフィルムを含むことを特徴とする、請求項32又は33のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項35】
フィルム(5)が接着剤又はヒートシーリングにより該入れ物に固定されていることを特徴とする、請求項34に記載のデバイス。
【請求項36】
入れ物(2)がプレートを含むことを特徴とする、請求項1〜35のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項37】
ハウジング(3)が、実質的に平らである底壁(6)を呈することを特徴とする、請求項1〜36のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項38】
ハウジングが、底壁(6)から張り出している、傾斜している側壁(7)を呈することを特徴とする、請求項37に記載のデバイス。
【請求項39】
側壁(7)が、ハウジング(3)に配置された媒体(4)の輪郭に実質的に沿うことを特徴とする、請求項38に記載のデバイス。
【請求項40】
ハウジング(3)の深さが、媒体の最大厚さより大きいことを特徴とする、請求項1〜39のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項41】
ハウジング(3)の深さが、2mm〜6mmであることを特徴とする、請求項1〜40のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項42】
媒体を含むハウジング(3)が、入れ物(2)の唯一のハウジングであることを特徴とする、請求項1〜41のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項43】
入れ物(2)が少なくとも部分的に透明であることを特徴とする、請求項1〜42のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項44】
容器(2)が熱形成により得られることを特徴とする、請求項1〜43のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項45】
液体で含浸され、そして人間の体に施与されるための媒体、但し該媒体は該液体で含浸されるとゲルを形成する高吸収性物質を含み、媒体(4)はその場合半透明又は透明になる、及び
媒体が収容されるところのハウジング(3)を有する入れ物(2)、
を含むデバイス。
【請求項46】
液体によりゲル化され、そして人間の体に施与されるところのシート状媒体(4);及び
媒体(4)が収容されるところのハウジング(3)を含む入れ物(2)、
を含むデバイス、但しハウジング(3)は、シート媒体をゲル化させるのに必要とされる量の液体を含むのに十分である容積を呈し、入れ物(2)は、ゲル化ステップの前に該液体を含む貯留部を有しない。
【請求項47】
複数の媒体(4)を含むことを特徴とする、請求項1〜46のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項48】
少なくとも2つの媒体が、異なる活性剤を含むことを特徴とする、請求項47に記載のデバイス。
【請求項49】
媒体(4)が、入れ物(2)の異なるハウジング(3)に含まれていることを特徴とする、請求項47又は48のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項50】
媒体(4)が、それぞれ異なる入れ物(2)に属する異なるハウジングに含まれることを特徴とする、請求項47又は48のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項51】
入れ物(2)が破壊可能な領域により2つ一組で結合されていることを特徴とする、請求項50に記載のデバイス。
【請求項52】
請求項1〜51のいずれか1項に記載のデバイス(1)、及び
単数又は複数の媒体(4)を含浸するための液体、
を含むキット。
【請求項53】
複数の異なる液体を含むことを特徴とする、請求項52に記載のキット。
【請求項54】
その液体、又は各液体が使い捨ての容器(12)に包装されていることを特徴とする、請求項52又は53のいずれか1項に記載のキット。
【請求項55】
液体で含浸され、そして人間の体に施与される媒体、但し該媒体は、該液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を少なくとも80重量%含む;及び
該媒体をゲル化するための液体、
を含むキット。
【請求項56】
液体で含浸され、そして人間の体に施与されるシート状の媒体(4)、但し、該媒体は、ポリビニルアルコール以外の高吸収性物質を少なくとも80重量%含み、かつ液体を吸収するとゲルを形成する。
【請求項57】
少なくとも1の液体を充填されたチューブ(19);及び
チューブに含まれた液体により含浸され、そして人間の体に施与されるアプリケーター要素(20)
を含むアプリケーター、但しアプリケーター要素は高吸収性物質を含む。
【請求項58】
以下のステップ:
ポリビニルアルコール以外の高吸収性物質を少なくとも80重量%含む媒体(4)を液体で含浸すること、但し該媒体は該液体を吸収するとゲルを形成する;及び
処理されるべき表面をゲル化された媒体(4)と接触させること
を含む化粧的処理方法。
【請求項59】
以下のステップ:
媒体(4)を含浸するために、請求項1〜46のいずれか1項に記載のデバイス(1)のハウジング(3)に液体を注入するステップ;及び
処理されるべき表面をこのように含浸された媒体(4)と接触させるステップ、
を含む化粧的処理方法。
【請求項1】
液体で含浸され、そして人間の体に施与されるための媒体、但し該媒体は、該液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を含む、及び
使用前に媒体が収容されるハウジング(3)を有する入れ物(2)、但し該ハウジング(3)の容積は、媒体及び媒体(4)をゲル化させるために十分である量の液体の両者を収容するのに十分である、
を含むデバイス(1)。
【請求項2】
媒体が塊の形態であることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
高吸収性物質(4)が繊維を含むことを特徴とする、請求項1又は2のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項4】
織ること以外により繊維が結合されていることを特徴とする、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
繊維が織られていることを特徴とする、請求項3に記載のデバイス。
【請求項6】
高吸収性物質の繊維が、液体で含浸される前の媒体(4)の少なくとも80重量%を構成することを特徴とする、請求項3〜5のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項7】
高吸収性物質の繊維が、液体で含浸される前の媒体(4)の少なくとも90重量%を構成することを特徴とする、請求項3〜5のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項8】
高吸収性物質の繊維が、液体で含浸される前の媒体(4)の少なくとも99重量%を構成することを特徴とする、請求項3〜5のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項9】
高吸収性物質が、セルロース誘導体、アルギネート及びそれらの誘導体、ポリアクリル酸又はポリメタクリル酸の誘導体、ポリアクリルアミドの誘導体、ポリビニルピロリドンの誘導体、ポリビニルエーテルの誘導体、ガム類、及びそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項10】
媒体(4)が、媒体の総重量に対して少なくとも50重量%を構成するセルロースの誘導体を含むことを特徴とする、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
媒体が、少なくとも80重量%を構成するセルロースの誘導体を含むことを特徴とする、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
セルロース誘導体が、カルボキシメチルセルロースを含むことを特徴とする、請求項10に記載のデバイス。
【請求項13】
媒体が、化粧的及び/又は皮膚科学的に活性な剤を少なくとも1つ含むことを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項14】
媒体が、セルフタンニング剤を含むことを特徴とする、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
媒体が、抗しわ剤を含むことを特徴とする、請求項13に記載のデバイス。
【請求項16】
媒体が、ビタミンCを含むことを特徴とする、請求項13に記載のデバイス。
【請求項17】
媒体が、粉末状の活性剤を含むことを特徴とする、請求項13〜16のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項18】
粉末状の活性剤が、交番電界により媒体に取り込まれることを特徴とする、請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
活性剤なしの媒体の総重量に対して100%以上である含有量において活性剤が存在することを特徴とする、請求項13〜18のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項20】
活性剤なしの媒体の総重量に対して約150%である含有量において活性剤が存在することを特徴とする、請求項19に記載のデバイス。
【請求項21】
媒体(4)が、少なくとも1枚のシートの形態で配置されていることを特徴とする、請求項1〜20のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項22】
媒体(4)が、それと接触して粉末(12)及びネット(13)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項23】
媒体(4)が多層構造を呈し、該多層構造の少なくとも1の層が高吸収性物質を含むことを特徴とする、請求項1〜22のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項24】
媒体(4)が、液体を実質的に吸収しない物質をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜23のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項25】
液体を吸収した後、媒体(4)はその外側の表面積が約10%減少されることを特徴とする、請求項1〜24のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項26】
液体を吸収した後、媒体は少なくとも50%の厚さの増加を呈することを特徴とする、請求項1〜25のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項27】
媒体が液体で含浸された後は少なくとも、媒体が一体性を呈することを特徴とする、請求項1〜26のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項28】
液体で含浸された後、媒体(4)が透明又は半透明になることを特徴とする、請求項1〜27のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項29】
液体で含浸された後、媒体は弾性的変形が実質的に可能ではないことを特徴とする、請求項1〜28のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項30】
人間の体の少なくとも一部が係合されることができる空間(16)を媒体(4)が含むことを特徴とする、請求項1〜29のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項31】
媒体がパッチ又はマスクの形態であることを特徴とする、請求項1〜29のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項32】
入れ物(2)を封鎖するための封鎖部材(5)を含むことを特徴とする、請求項1〜31のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項33】
封鎖部材(5)が、ハウジング(3)を気密な様式で閉じることを特徴とする、請求項32に記載のデバイス。
【請求項34】
封鎖部材(5)がフィルムを含むことを特徴とする、請求項32又は33のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項35】
フィルム(5)が接着剤又はヒートシーリングにより該入れ物に固定されていることを特徴とする、請求項34に記載のデバイス。
【請求項36】
入れ物(2)がプレートを含むことを特徴とする、請求項1〜35のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項37】
ハウジング(3)が、実質的に平らである底壁(6)を呈することを特徴とする、請求項1〜36のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項38】
ハウジングが、底壁(6)から張り出している、傾斜している側壁(7)を呈することを特徴とする、請求項37に記載のデバイス。
【請求項39】
側壁(7)が、ハウジング(3)に配置された媒体(4)の輪郭に実質的に沿うことを特徴とする、請求項38に記載のデバイス。
【請求項40】
ハウジング(3)の深さが、媒体の最大厚さより大きいことを特徴とする、請求項1〜39のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項41】
ハウジング(3)の深さが、2mm〜6mmであることを特徴とする、請求項1〜40のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項42】
媒体を含むハウジング(3)が、入れ物(2)の唯一のハウジングであることを特徴とする、請求項1〜41のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項43】
入れ物(2)が少なくとも部分的に透明であることを特徴とする、請求項1〜42のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項44】
容器(2)が熱形成により得られることを特徴とする、請求項1〜43のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項45】
液体で含浸され、そして人間の体に施与されるための媒体、但し該媒体は該液体で含浸されるとゲルを形成する高吸収性物質を含み、媒体(4)はその場合半透明又は透明になる、及び
媒体が収容されるところのハウジング(3)を有する入れ物(2)、
を含むデバイス。
【請求項46】
液体によりゲル化され、そして人間の体に施与されるところのシート状媒体(4);及び
媒体(4)が収容されるところのハウジング(3)を含む入れ物(2)、
を含むデバイス、但しハウジング(3)は、シート媒体をゲル化させるのに必要とされる量の液体を含むのに十分である容積を呈し、入れ物(2)は、ゲル化ステップの前に該液体を含む貯留部を有しない。
【請求項47】
複数の媒体(4)を含むことを特徴とする、請求項1〜46のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項48】
少なくとも2つの媒体が、異なる活性剤を含むことを特徴とする、請求項47に記載のデバイス。
【請求項49】
媒体(4)が、入れ物(2)の異なるハウジング(3)に含まれていることを特徴とする、請求項47又は48のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項50】
媒体(4)が、それぞれ異なる入れ物(2)に属する異なるハウジングに含まれることを特徴とする、請求項47又は48のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項51】
入れ物(2)が破壊可能な領域により2つ一組で結合されていることを特徴とする、請求項50に記載のデバイス。
【請求項52】
請求項1〜51のいずれか1項に記載のデバイス(1)、及び
単数又は複数の媒体(4)を含浸するための液体、
を含むキット。
【請求項53】
複数の異なる液体を含むことを特徴とする、請求項52に記載のキット。
【請求項54】
その液体、又は各液体が使い捨ての容器(12)に包装されていることを特徴とする、請求項52又は53のいずれか1項に記載のキット。
【請求項55】
液体で含浸され、そして人間の体に施与される媒体、但し該媒体は、該液体を吸収するとゲルを形成する高吸収性物質を少なくとも80重量%含む;及び
該媒体をゲル化するための液体、
を含むキット。
【請求項56】
液体で含浸され、そして人間の体に施与されるシート状の媒体(4)、但し、該媒体は、ポリビニルアルコール以外の高吸収性物質を少なくとも80重量%含み、かつ液体を吸収するとゲルを形成する。
【請求項57】
少なくとも1の液体を充填されたチューブ(19);及び
チューブに含まれた液体により含浸され、そして人間の体に施与されるアプリケーター要素(20)
を含むアプリケーター、但しアプリケーター要素は高吸収性物質を含む。
【請求項58】
以下のステップ:
ポリビニルアルコール以外の高吸収性物質を少なくとも80重量%含む媒体(4)を液体で含浸すること、但し該媒体は該液体を吸収するとゲルを形成する;及び
処理されるべき表面をゲル化された媒体(4)と接触させること
を含む化粧的処理方法。
【請求項59】
以下のステップ:
媒体(4)を含浸するために、請求項1〜46のいずれか1項に記載のデバイス(1)のハウジング(3)に液体を注入するステップ;及び
処理されるべき表面をこのように含浸された媒体(4)と接触させるステップ、
を含む化粧的処理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−175207(P2006−175207A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−300069(P2005−300069)
【出願日】平成17年10月14日(2005.10.14)
【出願人】(595100370)ロレアル (108)
【氏名又は名称原語表記】L′OREAL
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−300069(P2005−300069)
【出願日】平成17年10月14日(2005.10.14)
【出願人】(595100370)ロレアル (108)
【氏名又は名称原語表記】L′OREAL
【Fターム(参考)】
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