説明

液体噴射装置、及び液体噴射方法

【課題】長時間噴射しなかったノズルにおける液体乾燥による異常噴射や詰まりの解決を、噴射動作中においても、必要最小限の液滴噴射で行うことが可能な、液体噴射装置、及び、液体噴射方法を提供する。
【解決手段】画像イメージを記録媒体13へ描画する際、液体噴射ヘッド10に設けられた、描画に必要な任意の第1のノズルとしてのノズル11aからインク液滴14aが噴射される。この時、インクを噴射しない第2のノズルとしてのノズル11bにおいても、描画に必要なインク重量よりも少ないインク量を有するインク液滴14bを噴射させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリンターなどの液体噴射装置、及び、当該液体噴射装置における液体噴射方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液体噴射装置は、液体を噴射可能な液体噴射ヘッドを備え、この液体噴射ヘッドから各種の液体を噴射する装置である。この液体噴射装置の代表的なものとして、液体噴射ヘッドとしてのインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)を備え、この記録ヘッドのノズルから液体状のインクを記録用紙等の記録媒体(着弾対象物)に対して噴射・着弾させることで画像等の記録を行うインクジェット式プリンター(以下、単にプリンターという)等の画像記録装置を挙げることができる。
【0003】
上記のプリンターにおいて、長時間インクが噴射されないノズルでは、インクの粘度が高くなったり、ノズル内のインクが固まったりして当該ノズルが詰まる場合がある。その結果、正常なインク液滴が噴射できなくなったり、噴射できたとしても噴射方向が安定せずに、記録媒体への着弾位置にズレを生じたりする。このような課題を解決する為に、従来、例えば、特許文献1に記載されているように、印字動作以外の期間に、記録ヘッドを印字領域から非印字領域に移動させ、記録ヘッドに対してキャップを当接させて、ノズル面に当接した状態でノズルとキャップとで形成される閉空間に、記録ヘッドやキャップとは独立に形成されたミスト発生手段からミストを供給することにより、ノズルの乾燥を防止したインクジェット記録装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−207514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の液体噴射装置では、ノズルの乾燥防止を行う為に、キャップとミスト発生装置とを備える必要がある。また、ノズル面にキャップを当接してから閉空間にミストを供給することによって乾燥防止を行う為、当該動作は記録媒体への液滴噴射(例えば、印字)動作以外の期間に限定される。従って、少なくともその動作を実行する時間だけ次回の記録媒体への液滴噴射の開始が遅くなってしまう。さらに、キャップとノズルとで構成された閉空間全領域にミストを供給することから、正常なインク液滴を噴射できるノズルに対してもミストを供給する為、必要以上のミストが消費される、という課題があった。
【0006】
本発明は、噴射しなかったノズルが液体の乾燥によって異常噴射又は詰まりを生ずるという課題を、乾燥防止専用装置を付帯すること無く、また、必要最小限の液滴噴射で解決することが可能な、液体噴射装置、及び当該液体噴射装置における液体噴射方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[適用例1]本適用例に係る液体噴射装置は、記録媒体に向けてノズル開口から液滴を噴射する液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置であって、駆動信号生成手段から供給される駆動信号に基づいて、前記記録媒体に所定の液滴量を着弾するように構成された第1のノズルと、前記第1のノズルから噴射される液滴よりも少ない量の液滴を前記記録媒体に噴射するように構成された第2のノズルと、を備え、前記第1のノズルから液滴を噴射する際に、前記第1のノズルから噴射される液滴よりも少ない量の液滴を前記第2のノズルから噴射することを特徴とする。
【0008】
本適用例によれば、第2のノズルから噴射される液滴の量は、第1のノズルから噴射される液滴の量よりも少ないため、第2のノズルの乾燥による液体の粘度上昇が抑制され、これによって、第2のノズルからも常に正常な液滴を噴射することができる。
従って、液体の乾燥による異常吐出、又は詰まりの生じないノズルを有する液体噴射装置を提供することができる。
また、第2のノズルの液滴噴射動作は第1のノズルから液滴を噴射する際に行われる為、次回の噴射開始までの時間を過度に要することが無い。
【0009】
[適用例2]上記適用例に記載の液体噴射装置においては、前記第2のノズルから噴射される液滴は前記記録媒体に着弾しない程度の液滴量、若しくは、着弾しても着弾品質に影響を与えない程度の液滴量であることが好ましい。
【0010】
本適用例によれば、第2のノズルから噴射される液滴が記録媒体に着弾しないように設定されているため、第2のノズルから噴射される液滴に起因する記録媒体のコンタミネーションを抑制することができる。
【0011】
[適用例3]上記適用例に記載の液体噴射装置において、前記駆動信号生成手段から供給される駆動信号に基づいて、前記記録媒体に所定の液滴量を噴射しないノズルが複数設定された場合であって、前記第1のノズルから液滴を噴射する際に、前記第1のノズルから噴射される液滴よりも少ない量の液滴を噴射する前記第2のノズルが、前記第1のノズルの隣に配置されたノズルであることが好ましい。
【0012】
本適用例によれば、第1のノズルの隣接ノズルが非噴射の場合と比較して、第1のノズル上流部の圧力室と第2のノズルの上流部の圧力室との間の隔壁に対し、各圧力室に設けられた圧電振動子から入力される力は、圧電振動子が同位相で変形する場合、隔壁を中心として対向方向に作用するので、隔壁の変形が少なくなり、圧電振動子の変形エネルギーが効率良く圧力室内の液体に伝達されるため、第1のノズルの液滴重量及び飛翔速度の低下を抑制することが出来る。
【0013】
[適用例4]上記適用例に記載の液体噴射装置において、前記駆動信号生成手段から供給される駆動信号に基づいて、前記記録媒体に所定の液滴量を噴射しないノズルが、当該ノズルの前回の噴射終了時間から所定の時間が経過したかどうかを、測定する経過時間計測手段と、前記第1のノズルから液滴を噴射する際に、前記所定の液滴量を噴射しないノズルを、前記第1のノズルから噴射される液滴よりも液滴量の少ない液滴を噴射する前記第2のノズルとして使用するかどうかを、前記経過時間計測手段からの信号に基づいて判断する噴射判定手段とを備えていてもよい。
【0014】
上記適用例に記載の液体噴射装置において、第2のノズルにおいて当該ノズルの前回の噴射終了時間から予め決められた時間が経過した場合、駆動信号生手段から、第1のノズルから噴射される液滴よりも液滴量の少ない液滴を噴射する駆動信号が第2のノズルに供給されることにより、必要最小限の液量を用いて、第2のノズルの増粘による噴射不良や詰まりを防止することが出来る。
【0015】
[適用例5]上記適用例に記載の液体噴射装置において、前記噴射判定手段は、前記駆動信号生成手段から供給される駆動信号に基づいて、前記第2のノズルとして使用するノズルにおいて、液滴の噴射開始時間及び噴射終了時間を、使用温度環境によって判断してもよい。
【0016】
上記適用例に記載の液体噴射装置において、液滴の噴射開始時間及び噴射終了時間を、使用温度環境によって判断することにより、温度環境に応じて、より正確に判断することができる。
【0017】
[適用例6]本適用例に係る液体噴射方法は、記録媒体に向けてノズル開口から液滴を噴射する液体噴射方法であって、駆動信号に基づいて、前記記録媒体に所定の液滴量を着弾するように構成された第1のノズルと、前記第1のノズルから噴射される液滴よりも少ない量の液滴を前記記録媒体に噴射するように構成された第2のノズルと、を備え、前記第1のノズルから液滴を噴射する際に、前記第1のノズルから噴射される液滴よりも少ない量の液滴を前記第2のノズルから噴射することを特徴とする。
【0018】
本適用例によれば、第2のノズルから噴射される液滴の量は、第1のノズルから噴射される液滴の量よりも少ないため、第2のノズルの乾燥による液体の粘度上昇が抑制され、これによって、第2のノズルからも常に正常な液滴を噴射することができる。
従って、液体の乾燥による異常吐出、又は詰まりの生じないノズルを有する液体噴射装置を提供することができる。
また、第2のノズルの液滴噴射動作は第1のノズルから液滴を噴射する際に行われる為、次回の噴射開始までの時間を過度に要することが無い。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】液体噴射装置における印字部の構成を示す斜視図。
【図2】液体噴射ヘッドの構成を示す要部断面斜視図。
【図3】液体噴射装置を駆動する制御系の構成を示すブロック図。
【図4】非噴射時間の経過とインク粘度の関係を示す図。
【図5】インクジェット記録装置の一例を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにする為、各層や各部材の尺度を実際とは異ならせしめている。また、以下においては、本発明の液体噴射装置として、インクジェット式記録装置を例に挙げて説明する。
【0021】
(実施形態1)
図1は、本実施形態に係る液体噴射装置における印字部の構成を示す斜視図である。図2は、図1における液体噴射ヘッドの構成を示す要部断面斜視図である。図3は、液体噴射装置を駆動する制御系の構成を示すブロック図である。
【0022】
液体噴射装置は、液体噴射ヘッド10に設けられたノズル11からインク液滴を噴射し、記録媒体13の任意の位置に着弾させることによって、記録媒体13に任意の画像を描画する。インクの噴射タイミングや噴射量は液体噴射装置内部に設置された制御部30によって決定され、駆動信号生成手段としての駆動信号発生回路31に電気信号が供給される。駆動信号発生回路31ではインクの噴射量に応じた駆動信号を生成し、当該駆動信号を圧電振動子20に印加することにより、圧電振動子20が変形する。そして、圧電振動子20が変形することにより、図2に点線で示す様に、圧力室上部壁24に撓みが発生し、ノズル11よりインクが外部へ押し出されて、インク液滴が噴射される。インク液滴が噴射された後には、圧力室上部壁24が元の形状に復帰すると、外部へ押し出されたインクに相当する量のインクが、供給口23から圧力室21内に供給され、ノズル11にインクが満たされて、次のインク滴の噴射に備えることができる。
【0023】
画像を記録媒体13へ描画する際、液体噴射ヘッド10に設けられたノズル11の内、描画に必要な任意の第1のノズルとしてのノズル11aからインク液滴14aが噴射される。ノズル11aからインク液滴14aを噴射している間、インクを噴射しない第2のノズルとしてのノズル11bは、キャップ12などの乾燥防止部材によるインクの乾燥防止が施されていない。その為、ノズル11bは外気にさらされる。従って、ノズル11bはインクの乾燥が進行する。そこで、ノズル11aからインク液滴14aが噴射されている間、描画に必要なインク重量のインクを噴射しないノズル11bに対して、描画に必要なインク重量よりも少ないインク量を噴射させることによって、ノズル11bのインクが乾燥することで発生する吐出不良を防止することができる。従って、ノズル11bが、描画に必要な第1のノズルとして機能する際に、つまり、駆動信号が供給された際に、正常なインク液滴を噴射することができる。
【0024】
しかしながら、ノズル11bの乾燥防止の為に、ノズル11bから描画に必要な液滴重量、必要な飛翔速度のインク液滴を噴射すると、記録媒体に着弾してしまう可能性がある。その結果、ノズル11aから吐出されたインク液滴14aによって形成された印字画像に大きな影響を与えてしまう。
本実施形態では、この問題に対して、例えば、ノズル11bから噴射されるインク液滴14bが3.6ng以下、且つインク液滴の速度が4.0m/s以下である場合、ノズル11bから噴射されたインク液滴14bは記録媒体13に着弾する前に、インク成分の蒸発や空気抵抗によって直進方向の運動量を損失する為、記録媒体13に着弾することが無く、着弾品質、つまり、印字品質に影響を与えることが無い。もちろん、この数値は、上述した数値に限定されない。つまり、当該液滴重量や飛翔速度は、液体噴射ヘッド10の噴射面から着弾対象までの距離に応じて変化されるものである。
【0025】
ところで、図2に示す様に、描画用のインクを噴射するノズル11aの隣接ノズルとしてのノズル11bが非噴射の場合、ノズル11aに対応する圧電振動子20aの変形によって圧力室上部壁24aは変形する。一方、圧力室上部壁24aに隣接し、圧電振動子20bに対応する圧力室上部壁24bは変形しない。従って、圧力室間にある隔壁22は圧力室21a側に変形する外力を受ける。その結果、圧電振動子20aの変形エネルギーの一部が隔壁22の変形に費やされる為、ノズル11aから噴射されるインク液滴重量、及び、飛翔速度が低下する。この結果、所望の着弾位置にインク滴が着弾しない可能性が生じる。
【0026】
本実施形態では、この問題に対して、ノズル11aの隣接ノズルとしてのノズル11bが描画に必要なインク重量よりも少ないインク量をノズル11aと略同じタイミングで噴射する場合、圧力室上部壁24a及び24bから隔壁22に入力される外力は隔壁22を中心に対向方向に作用する。このため、隔壁の変形量が少なくなり、圧電振動子20aの変形エネルギーが効率良く圧力室21a内のインクに伝達される為、ノズル11aから噴射されるインク液滴重量、及び、速度の低下を抑制することが出来る。
【0027】
(実施形態2)
本実施形態に係る液体噴射装置は、上記の実施形態1に係る液体噴射装置と同様の構成を有するが、図3の制御部30における機能内容が異なる。
【0028】
図4に示すように、第2のノズルにおいて、乾燥によるノズル内のインク粘度は非噴射時間の経過に対して、指数関数的に増加する。すなわち、非噴射時間が図4の噴射開始時間Ts以上になると、当該第2のノズルのインク粘度が正常噴射可能な上限粘度を超える為、Ts時間経過後に描画に必要なインク液滴を正常に噴射する事が出来なくなる。
【0029】
そこで、本実施形態では、図3の制御部30において、経過時間計測手段と噴射判定手段との機能内容を有している。経過時間計測手段は、駆動信号発生回路31から供給される駆動信号に基づいて、記録媒体13に所定の液滴量を噴射しないノズルが、当該ノズルの前回の噴射時間から所定の時間が経過したかどうかを測定する。また、噴射判定手段は、経過時間計測手段からの信号に基づいて、前記所定の液滴量を噴射しないノズルを、第1のノズルから液滴を噴射する際に、第1のノズルから噴射される液滴よりも液滴量の少ない液滴を噴射する第2のノズルとして使用するかどうかを判断する。
【0030】
経過時間計測手段及び噴射判定手段により、制御部30にてノズル11bの非噴射時間をカウントし、噴射開始時間Tsになった際、制御部30から駆動信号発生回路31を通じて、ノズル11bに対して駆動信号が噴射終了時間Teまで供給される。従って、ノズル11bの粘度上昇による噴射不良や詰まりを、必要最小限のインク噴射量にて防止することが出来る。
【0031】
(実施形態3)
本実施形態では、上記の実施形態2に加えて、図3の温度センサー32によって液体噴射ヘッド10の使用環境温度をモニタリングすることで、温度環境に応じたインク粘度上昇に最適な噴射開始時間Ts、及び噴射終了時間Teが制御部30によって制御決定される。
【0032】
上記の各実施形態のインクジェット式液体噴射ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図5は、そのインクジェット記録装置の一例を示す概略図である。
【0033】
図5に示すように、インクジェット式記録ヘッドを有する記録ヘッドユニット41a,41bは、それぞれインク供給手段を構成するカートリッジ42a,42bが着脱可能に設けられている。そして、この記録ヘッドユニット41a,41bを搭載したキャリッジ43は、装置本体44に取り付けられたキャリッジ軸45に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット41a,41bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
【0034】
そして、駆動モーター46の駆動力が図示しない複数の歯車及びタイミングベルト47を介してキャリッジ43に伝達されることで、記録ヘッドユニット41a,41bを搭載したキャリッジ43はキャリッジ軸45に沿って移動される。一方、装置本体44にはキャリッジ軸45に沿ってプラテン48が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録媒体13がプラテン48に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
【0035】
なお、上述した実施形態1,2及び3では、液体噴射ヘッドとしてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、本発明は広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
【符号の説明】
【0036】
10…液体噴射ヘッド、11a,11b…ノズル、12…キャップ、13…記録媒体、14…インク液滴、20,20a,20b…圧電振動子、21a,21b…圧力室、22…隔壁、23…供給口、24a,24b…圧力室上部壁、30…制御部、31…駆動信号発生回路、32…温度センサー、41a,41b…記録ヘッドユニット、42a,42b…カートリッジ、43…キャリッジ、44…装置本体、45…キャリッジ軸、46…駆動モーター、47…タイミングベルト、48…プラテン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に向けてノズル開口から液滴を噴射する液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置であって、
駆動信号生成手段から供給される駆動信号に基づいて、前記記録媒体に所定の液滴量を着弾するように構成された第1のノズルと、前記第1のノズルから噴射される液滴よりも少ない量の液滴を前記記録媒体に噴射するように構成された第2のノズルと、を備え、
前記第1のノズルから液滴を噴射する際に、前記第1のノズルから噴射される液滴よりも少ない量の液滴を前記第2のノズルから噴射することを特徴とする液体噴射装置。
【請求項2】
請求項1に記載の液体噴射装置において、
前記第2のノズルから噴射される液滴は前記記録媒体に着弾しない程度の液滴量、若しくは、着弾しても着弾品質に影響を与えない程度の液滴量である液体噴射装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の液体噴射装置において、
前記駆動信号生成手段から供給される駆動信号に基づいて、前記記録媒体に所定の液滴量を噴射しないノズルが複数設定された場合であって、前記第1のノズルから液滴を噴射する際に、前記第1のノズルから噴射される液滴よりも少ない量の液滴を噴射する前記第2のノズルが、前記第1のノズルの隣に配置されたノズルである液体噴射装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の液体噴射装置において、
前記駆動信号生成手段から供給される駆動信号に基づいて、前記記録媒体に所定の液滴量を噴射しないノズルが、当該ノズルの前回の噴射終了時間から所定の時間が経過したかどうかを、測定する経過時間計測手段と、前記第1のノズルから液滴を噴射する際に、前記所定の液滴量を噴射しないノズルを、前記第1のノズルから噴射される液滴よりも少ない量の液滴を噴射する前記第2のノズルとして使用するかどうかを、前記経過時間計測手段からの信号に基づいて判断する噴射判定手段とを備えた、液体噴射装置。
【請求項5】
請求項4に記載の液体噴射装置において、
前記噴射判定手段は、前記駆動信号生成手段から供給される駆動信号に基づいて、前記第2のノズルとして使用するノズルにおいて、液滴の噴射開始時間及び噴射終了時間を、使用温度環境によって判断する液体噴射装置。
【請求項6】
記録媒体に向けてノズル開口から液滴を噴射する液体噴射方法であって、
駆動信号に基づいて、前記記録媒体に所定の液滴量を着弾するように構成された第1のノズルと、前記第1のノズルから噴射される液滴よりも少ない量の液滴を前記記録媒体に噴射するように構成された第2のノズルと、を備え、
前記第1のノズルから液滴を噴射する際に、前記第1のノズルから噴射される液滴よりも少ない量の液滴を前記第2のノズルから噴射することを特徴とする液体噴射方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−192669(P2012−192669A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−59078(P2011−59078)
【出願日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】