説明

液体深度監視システム

【課題】
気候変動による局地的な豪雨の頻発や、都市部などの地面の舗装や非透水性物質による被覆などで、大地が降雨を一時的に保水する能力が低下してきており、都市部の中小河川や下水の水処理能力が容易に計画量を超過するため、浸水、冠水などが発生しやすくなってきている。このため、住民の生命や財産をまもるためのきめ細かい水に関する情報の収集と情報提供体制の整備が求められている。
【解決手段】
上下方向に配置された複数のICタグとタグリーダとからなる液体深度計測装置を要所に配置し、液体深度計測装置により収集した情報を分析処理部で分析処理することで水位等を把握し、情報の提供を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICタグ、タグリーダ、有線または無線による情報収集部、情報分析処理部などからなる液体深度計測装置により、アンダーパス、地下街、下水などの様々な場所の液体深度を把握し、冠水、浸水、洪水等の情報を情報網や表示板などにより提供し、人命の安全、設備の保全、交通運愉の円滑化などに資する。
【背景技術】
【0002】
河川、湖沼、ダム、水路、下水溝など、常時、水がある場所や、低地、アンダーパス、地下通路、地下街、地下鉄の軌道部など、平時は水がないが、降雨時などに浸水、冠水、水の流入などが起きる箇所などの水位を計測するために、超音波式水位計、静電容量式水位計、電極式水位計、振動センサー式水位計などが考案、実用化され、それぞれ、目的、用途、設置場所などに応じて使われている。
【0003】
超音波水位計は、超音波受波器を水面鉛直上方に取り付け、超音波を水面に向かって発射し、反射して戻ってくるまでの時間を測定することにより水面と超音波受波器間の距離を計測し水位を得ている。音速に温度依存性があるため音速補正用の温度計で補正をおこなう必要がある。測定範囲は0〜10m以上と広範で測定精度は±1cm程度と高いが、高価であり、施工面での制約がある。
【0004】
静電容量式水位計は、水位センサーの内部にワイアーが2本張られており、その線の間の静電容量を水位として計測する。測定範囲として50cm〜2m程度のものがあるが、測定範囲が広い場合は複数のセンサーが必要となる。センサーは9Vのアルカリ電池を電源として、観測間隔を10分とすると3ヶ月以上運用でき経済性に優れている。
【0005】
電極式水位計は、長さの異なる複数の電極棒を設置し、所定の水位になった時点で信号を送出するもので、電極棒は1センサーで5本程度を使用している。施工費用を含めて、経済性に優れているが、測定範囲が狭いため、広範な測定範囲をカバーするためには、複数のセンサーが必要となる。
【0006】
また、近年、液体に没すると電波の疎通が阻害され、それ以外の状態では電波の疎通が得られるRF-IDタグの特性を利用してタンクなどの容器内容物の液位を検知する方法も考案されている。しかしながら、RF―IDタグが液体に没したことにより電波の疎通が阻害されたのか、機器異常か、伝搬障害か、などの区別が判然としない場合などがあり、信頼性などの面から課題を残していた。
【0007】
ところで、都市化の進展にともない、従前は地面が露出していた公園、広場、住宅街の通路などが舗装され、あるいは、非透水性の材質などで被覆されてきている。このため、ひとたび強い雨が降ると、大半の雨水が地面に吸収されることなく、一気に下水講や中小河川に流れ込むことようになってきている。
【0008】
また、地球温暖化にともなう台風の大型化、季節外れの台風の発生、局地的な豪雨、都市化にともなう都市部での局地的な降雨は、下水や都市河川を短時間で増水させ、計画水量を超過すると、容易に住宅地の浸水、地下街の冠水、ビルの地下室の水没等を引き起こすようになっている。
【0009】
さらに、高齢化の進展と共に、高齢者世帯や身体能力が低下した人々が確実に増加しており、自然災害などに際して独力で迅速な避難行動がとれない人々へのケアのあり方もクローズアップされてきている。このため、災害の防止や早期の適切な対応をとれるように、地域ごとに、水に関する木目細かな情報の提供が求められるようになっている。
【特許文献1】特開2003―196776 地下水位監視システム
【特許文献2】特開2005―127948 無線タグを利用した水位検知装置
【特許文献3】特開2005―331347 測定システム
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来の水位計は、機器本体、設置工事、電源供給等、おもに経済性の面から、きめ細かく配置するには難点があった。
【0011】
本発明はこのような背景のもとに行われたものであり、RF−ID、タグリーダ、ネットワーク、情報処理機器等を組み合わせ、様々な環境条件下で、経済的に水位の監視と災害防止のための情報提供を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上下方向に配置された一つまたは複数のICタグ(以降、ICタグ部と称す)と、前記ICタグ部の個々のICタグと、すくなくとも無線通信により情報をとり交わすタグリーダ部と、前記情報のとり交わし制御及び分析処理をおこなう制御分析処理部とをそなえ、ICタグが液体に没した状態では無線通信による疎通が損なわれる性質を利用する液体深度計測装置による。
【0013】
ICタグ部と、前記ICタグ部の個々のICタグと情報をとり交わすタグリーダ部と、前記情報のとり交わし制御及び分析処理をおこなう制御分析処理部とをそなえ、ICタグが液体に没した状態では無線通信による疎通が損なわれる性質を利用し、タグリーダ部が有線通信によりICタグ部へ情報の発信を要求し、ICタグ部が無線通信によりタグリーダ部へ情報を送る液体深度計測装置による。
【0014】
ICタグ部と、前記ICタグ部の個々のICタグと情報をとり交わすタグリーダ部と、前記情報のとり交わし制御及び分析処理をおこなう制御分析処理部とをそなえ、ICタグが液体に没した状態では無線通信による疎通が損なわれる性質を利用し、タグリーダ部が無線通信によりICタグ部へ情報の発信を要求し、ICタグ部が有線通信によりタグリーダ部へ情報を送る液体深度計測装置による。
【0015】
ICタグ部と、前記ICタグ部の個々のICタグと情報をとり交わすタグリーダ部と、前記情報のとり交わし制御及び分析処理をおこなう制御分析処理部とをそなえ、ICタグが液体に没した状態では無線通信による疎通が損なわれる性質を利用し、タグリーダ部が無線通信によりICタグ部へ情報の発信を要求し、ICタグ部が無線通信によりタグリーダ部へ情報を送る液体深度計測装置による。
【0016】
ICタグ部と、前記ICタグ部の個々のICタグと情報をとり交わすタグリーダ部と、前記情報のとり交わし制御及び分析処理をおこなう制御分析処理部とをそなえ、ICタグが液体に没した状態では無線通信による疎通が損なわれる性質を利用し、タグリーダ部が有線通信によりICタグ部へ情報の発信を要求し、ICタグ部が無線通信および有線通信によりタグリーダ部へ情報を送る液体深度計測装置による。
【0017】
ICタグ部と、前記ICタグ部の個々のICタグと情報をとり交わすタグリーダ部と、前記情報のとり交わし制御及び分析処理をおこなう制御分析処理部とをそなえ、ICタグが液体に没した状態では無線通信による疎通が損なわれる性質を利用し、タグリーダ部が無線通信によりICタグ部へ情報の発信を要求し、ICタグ部が無線通信および有線通信によりタグリーダ部へ情報を送る液体深度計測装置による。
【0018】
ICタグ部と、前記ICタグ部の個々のICタグと情報をとり交わすタグリーダ部と、前記情報のとり交わし制御及び分析処理をおこなう制御分析処理部とをそなえ、ICタグが液体に没した状態では無線通信による疎通が損なわれる性質を利用し、ICタグ部が、あらかじめ定められた時間間隔で無線通信によりタグリーダ部へ情報を送る液体深度計測装置による。
【0019】
ICタグ部と、前記ICタグ部の個々のICタグと情報をとり交わすタグリーダ部と、前記情報のとり交わし制御及び分析処理をおこなう制御分析処理部とをそなえ、ICタグが液体に没した状態では無線通信による疎通が損なわれる性質を利用し、ICタグ部が、あらかじめ定められた時間間隔で無線通信および有線通信によりタグリーダ部へ情報を送る液体深度計測装置による。
【0020】
ICタグ部と、前記ICタグ部の個々のICタグと、すくなくとも無線通信により情報をとり交わすタグリーダ部と、前記情報のとり交わし制御及び分析処理をおこなう制御分析処理部とからなる液体深度計測装置と、液体深度計測装置からの情報を収集する通信網と、通信網により収集された情報を分析処理する情報収集分析処理部とをそなえた液体深度計測システムによる。
【0021】
液体深度計測システムと、液体深度計測システムの情報収集分析処理部の処理結果を伝達する情報通信網をそなえた液体深度情報システムによる。
【0022】
液体深度計測システムと、液体深度計測システムの分析処理部の処理結果にもとづく情報を表示する表示部をそなえた液体深度表示システムによる。
【発明の効果】
【0023】
遠隔地から、特定の一つまたは複数の地点、または面的な広がりをもつ監視地点との通信の可否状況を比較、分析することで、水位の現況および水位の変化予測をおこなうことができる。このようにして得られた情報を、冠水しやすい箇所の手前や周辺に表示板で表示し、または、近隣住民などにインターネットや屋外拡声器などで情報提供ができる。
【実施例】
【0024】
本発明は、液体深度計測装置自体、液体深度計測装置の応用としての液体深度計測システム、液体深度表示装置、液体深度表示システム、液体深度情報システム等から構成されている。
【0025】
実施例では、まず、ICタグとタグリーダ部との情報の取り交わし形態として無線通信、有線通信、または両者の組合せがあり、この組合せを工夫することで、情報収集の信頼度を高めた液体深度計測装置が実現できることを示す。次に、液体深度計測装置の応用形態として、液体深度計測装置に、情報報集のための通信網、情報処理装置、情報伝達のための伝送装置を組み合わせ、液体深度計測システム、液体深度表示装置、液体深度表示システム、液体深度情報システムが実現できることを提示する。
【0026】
液体深度計測装置は単体でも充分に有用であるが、広域に散在する多数の液体深度計測装置からの情報を集約し、分析処理することにより、液体深度の面的な広がりの状況を把握することも可能となる。単体もしくは広域に散在する液体深度計測装置から情報を収集する通信網は、新規に専用の通信網を構築してもよいが、既存の雨量情報システム、河川情報システム、テレメータシステムなどの監視ポイントに液体深度計測装置を設置すれば、通信網構築の負担を軽減することが可能となる。情報処理装置についても、新規設備の設置でもよいが、前述の通信網と同様、既存システムの情報処理装置の利用やモデファイにより、設備設置面での負担を軽減することが可能となる。また、雨量情報システム、河川情報システム、テレメータシステムが収集した情報と、液体深度計測センサーシステムの情報とを連繋させて分析処理することで、それぞれ個別に処理する場合よりも、より高度な分析や有効利用を図れる可能性を秘めている。
【0027】
液体深度計測装置、液体深度表示装置、液体深度計測システムおよび液体深度情報システムは、晴天時や降雨量が一定値以下の間は、ICタグからあらかじめ設定した時間間隔で情報を送出させるようにするか、あるいは、タグリーダ部からあらかじめ設定した時間間隔で情報の送信を指示することが一般的となるが、連繋させる雨量情報システムから大雨に関する警戒警報が発令されたり、河川情報システムから増水、洪水などの警報が発令されたりした場合には、タグリーダ部からICタグ部に対して情報の送出頻度を高めることで、時々刻々変化する水位情報の収集と予測を可能とする。
【0028】
液体深度計測装置、液体深度表示装置、液体深度計測システムおよび液体深度情報システムは、水位などの液体深度の計測を主眼としているが、平常時は、水以外の情報、たとえば、道路やトンネルなどの炭酸ガス濃度、光化学スモッグ濃度、煤煙濃度、視程距離などの各種情報を収集分析し、走行車両や一般住民などに提供することも可能となる。
【0029】
図1aは、本発明の液体深度計測センサーの基本構成を示したものである。ICタグ部101を構成する個々のICタグ(ICタグ1、ICタグ2、ICタグ3、…、ICタグN)は、タグリーダ102と有線通信、無線通信、または無線通信と有線通信の組合せ104により情報をとり交わす。タグリーダがICタグ部と情報をとり交わす頻度や順序等は、あらかじめ標準的な頻度や順序をICタグに記憶させておく形態、制御分析処理部103が都度タグリーダ部へ指令105する形態、あらかじめ標準的な頻度や順序をICタグに記憶させておくが状況に応じて頻度や順序等を変更する指令を発する形態などがとれる。また、本図では、タグリーダ部と制御分析処理部とが別個の形態となっているが、両者を一体化しても何らの支障はない。
【0030】
図1bは、ICタグ部111の最も低い位置にあるICタグ1が水没した状態を示している。水没したICタグ1は無線通信による手段ではタグリーダ112と情報をとり交わすこと114が出来ない。たとえば、制御分析処理部の指令115によりタグリーダ112がICタグ部111のICタグ1と無線通信により情報をとり交わそうとしたとき、ICタグ1との間の情報が途絶することで、ICタグ1の水没を推測することが可能となる。すなわち、水位がICタグ1を超える深さに達していると判断できる。
【0031】
図1cは、RF−IDタグ部121の最も低い位置から2番目にあるICタグ2までが水没した状態を示している。水没したICタグ1およびICタグ2は無線通信による手段ではタグリーダ122と情報をとり交わすこと124が出来ない。たとえば、制御分析処理部の指令125によりタグリーダ122がICタグ部121と無線通信により情報をとり交わそうとしたとき、ICタグ1およびICタグ2との間の情報が途絶することで、ICタグ1およびICタグ2の水没を推測することが可能となる。すなわち、水位がICタグ2を超える深さに達していると判断できる。
【0032】
図2は、タグリーダからICタグ部への照会を有線通信により行い、ICタグ部からタグリーダへ応答を無線通信により行う形態の例を示している。図2aで、制御分析処理部203は、タグリーダ202に対して、ICタグ部への情報収集を指令する。情報収集の指令をうけたタグリーダ202は、ICタグ部に向けて有線通信204により照会情報を伝送する。図2bで、照会情報をうけたICタグ部211は、タグリーダ部212に向けて無線通信214により応答情報を伝送する。制御分析処理部213は、タグリーダ部212が収集した情報を分析処理し液体深度を把握する。
【0033】
図3は、タグリーダからICタグ部への照会を無線通信により行い、ICタグからタグリーダへ応答を有線通信により行う形態の例を示している。図3aで、制御分析処理部303は、タグリーダ302に対して、ICタグ部への情報収集を指令する。情報収集の指令をうけたタグリーダ302は、ICタグ部に向けて無線通信304により照会情報を伝送する。図3bで、照会情報をうけたICタグ部311は、タグリーダ部312に向けて有線通信314により応答情報を伝送する。制御分析処理部313は、タグリーダ部312が収集した情報を分析処理し液体深度を把握する。
【0034】
図4は、タグリーダからICタグ部への照会を無線通信により行い、ICタグ部からタグリーダへ応答を無線通信により行う形態の例を示している。図4aで、制御分析処理部403は、タグリーダ402に対して、ICタグ部への情報収集を指令する。情報収集の指令をうけたタグリーダ402は、ICタグ部に向けて無線通信404により照会情報を伝送する。図4bで、照会情報をうけたICタグ部411は、タグリーダ部412に向けて無線通信414により応答情報を伝送する。制御分析処理部413は、タグリーダ部412が収集した情報を分析処理し液体深度を把握する。
【0035】
図5は、タグリーダからICタグ部への照会を有線通信により行い、ICタグ部からタグリーダへ応答を有線通信および無線通信により行う形態の例を示している。図5aで、制御分析処理部503は、タグリーダ202に対して、ICタグ部への情報収集を指令する。情報収集の指令をうけたタグリーダ502は、ICタグ部に向けて有線通信504により照会情報を伝送する。図5bで、照会情報をうけたICタグ部211は、タグリーダ部512に向けて有線通信514および無線通信515により応答情報を伝送する。制御分析処理部513は、タグリーダ部512が収集した情報を分析処理し液体深度を把握する。
【0036】
図6は、タグリーダからICタグ部への照会を無線通信により行い、ICタグ部からタグリーダへ応答を有線通信および無線通信により行う形態の例を示している。図6aで、制御分析処理部603は、タグリーダ602に対して、ICタグ部への情報収集を指令する。情報収集の指令をうけたタグリーダ602は、ICタグ部に向けて無線通信604により照会情報を伝送する。図6bで、照会情報をうけたICタグ部611は、タグリーダ部612に向けて有線通信614及び無線通信615により応答情報を伝送する。制御分析処理部613は、タグリーダ部612が収集した情報を分析処理し液体深度を把握する。
【0037】
図7は、タグリーダと、ICタグ部との無線通信についての代表的な形態を示しており、タグリーダ702がICタグ部701の個々のICタグ(ICタグ1、ICタグ2、ICタグ3、…、ICタグN)と個別に通信704を行っている。
【0038】
図8は、複数個の液体深度計測装置、通信網および情報収集分析処理部からなる液体深度計測システムの基本構成を示したものである。
図8aでは、液体深度計測装置804が収集した情報をセンサーノード(以降、図中ではSNの略称で表示)807を介してゲートウエイノード(以降、図中ではGNの略称で表示)806に集め、情報収集分析処理部803に集約し処理している。他の液体深度装置805、…、806が収集した情報も、それぞれの液体深度装置に対応するセンサーノード808、…、809を介してゲートウエイノードに集められ、情報収集分析処理部に集約し処理される。一方、図8bでは、液体深度計測装置824が収集した情報をセンサーノード807が隣接するセンサーノード825、…、826によりリレーされてゲートウエイノード830に到達させ、情報収集分析処理部823に集約し処理している。他の液体深度計測装置825、…、826が収集した情報も、同様にリレーされてゲートウエイノード830に集められ、統合分析処理部823に集約し処理される。
【0039】
図9は、液体深度計測システムの情報をゲートウエイノード経由で公衆回線、光ファイバー、インターネット、自営マイクロ回線等の通信網に接続して情報処理サーバに情報を集約し処理する形態である。このような収集形態をとることにより、広域に設置された多数の液体深度計測センサーからの情報を集約し、液体深度の広域にわたる変化予測などの高度な情報分析や情報提供などが可能となる。また、ここでは、ゲートウエイノード917に警報表示装置903を、ゲートウエイノード927に警報表示装置906を接続して液体深度に関する情報提供を可能としている。
【0040】
図10は、液体深度計測装置を利用したアンダーパス(道路が他の道路や鉄道等の下部の低い土地をくぐり抜けるような配置となっている場所)における水位計測と、通行車輌のドライバーなどの道路利用者に警報表示装置により浸水や水没等の情報提供を行うシステムのイメージを示したものである。
図10aは、水位計測装置と警報表示装置からなる液体深度計測表示システムの基本構成のイメージであり、ICタグ部1001、ICタグ部1002からの情報によりタグリーダ1003が水位を把握し、センサーノード1004からゲートウエイノード1005におくられ、警報表示装置1006に表示される。
図10bは、前述の図10aの基本構成による液体深度計測表示システムがアンダーパスに設置され、通行車輌のドライバーに水没情報を提供している様子を示している。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】液体深度計測装置の基本構成と計測原理
【図2】液体深度計測装置の構成例
【図3】液体深度計測装置の構成例
【図4】液体深度計測装置の構成例
【図5】液体深度計測装置の構成例
【図6】液体深度計測装置の構成例
【図7】液体深度計測装置の通信形態例
【図8】液体深度計測システムの構成例
【図9】広域網を利用した液体深度計測システムの構成例
【図10】液体深度表示装置例
【符号の説明】
【0042】
101…ICタグ部、102…タグリーダ部、103…制御分析処理部、104…有線通信、無線通信、または有線通信と無線通信の組合せによる情報の受け渡し、105…制御分析部とタグリーダ間の情報の受け渡し、111…ICタグ部、112…タグリーダ部、113…制御分析処理部、114…有線通信、無線通信、または有線通信と無線通信の組合せによる情報の受け渡し、115…制御分析部とタグリーダ間の情報の受け渡し、121…ICタグ部、122…タグリーダ部、123…制御分析処理部、124…有線通信、無線通信、または有線通信と無線通信の組合せによる呼出と応答、125…制御分析部とタグリーダ間の情報の受け渡し、201…ICタグ部、202…タグリーダ部、203…制御分析処理部、204…有線通信による呼出、211…ICタグ部、212…タグリーダ部、213…制御分析処理部、214…無線通信による応答、301…ICタグ部、302…タグリーダ部、303…制御分析処理部、304…無線通信による呼出、311…ICタグ部、312…タグリーダ部、313…制御分析処理部、314…有線通信による応答、401…ICタグ部、402…タグリーダ部、403…制御分析処理部、404…無線通信による呼出、411…ICタグ部、412…タグリーダ部、413…制御分析処理部、414…無線通信による応答、501…ICタグ部、502…タグリーダ部、503…制御分析処理部、504…有線通信による呼出、511…ICタグ部、512…タグリーダ部、513…制御分析処理部、514…無線通信および有線通信による応答、601…ICタグ部、602…タグリーダ部、603…制御分析処理部、604…無線通信による呼出、611…ICタグ部、612…タグリーダ部、613…制御分析処理部、614…無線通信および有線通信による応答、701…ICタグ部、702…タグリーダ部、703…制御分析処理部、704…タグリーダと個々のICタグ間の通信、705…制御分析部とタグリーダ間の情報の受け渡し、711…ICタグ部、712…タグリーダ部、713…制御分析処理部、714…隣接するICタグ相互間のリレーによる通信およびタグリーダと特定のICタグとの通信、715…制御分析部とタグリーダ間の情報の受け渡し、801…液体深度計測装置群、802…通信網、803…情報収集分析処理部、804…液体深度計測装置、805…液体深度計測装置、806…液体深度計測装置、807…センサーノード、808…センサーノード、809…センサーノード、810…ゲートウエイノード、821…液体深度計測装置群、822…通信網、824…液体深度計測装置、825…液体深度計測装置、826…液体深度計測装置、827…センサーノード、828…センサーノード、829…センサーノード、830…ゲートウエイノード、901…液体深度計測装置群、902…通信網、903…警報表示装置、904…液体深度計測装置群、905…通信網、906…警報表示装置、907…広域通信網、908…管理事務所、911…液体深度計測装置、912…液体深度計測装置、913…液体深度計測装置、914…センサーノード、915…センサーノード、916…センサーノード、917…ゲートウエイノード、921…液体深度計測装置、922…液体深度計測装置、923…液体深度計測装置、924…センサーノード、925…センサーノード、926…センサーノード、927…ゲートウエイノード、931…情報処理サーバ、932…雨量情報システム、1001…ICタグ部、1002…ICタグ部、1003…タグリーダ部、1004…センサーノード、1005…ゲートウエイノード、1006…警報表示装置、1011…上部道路、1012…水没状態、1013…ICタグ部、1014…ICタグ部、1015…タグリーダ部と制御分析処理部、1016…センサーノード、1018…ゲートウエイノード、1019…ICタグ部、1020…ICタグ部、1021…タグリーダ部と制御分析処理部、1022…センサーノード、1023…警報表示板、1024…赤色点滅灯、1025…接続ケーブル、1026…警報表示板、1027…赤色点滅灯、1028…通行車輌、1029…通行車輌、


【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に配置された一つまたは複数のICタグ(以降、ICタグ部と称す)と、前記ICタグ部の個々のICタグと、すくなくとも無線通信により情報をとり交わすタグリーダ部と、前記情報のとり交わし制御及び分析処理をおこなう制御分析処理部と、をそなえ、前記のICタグが液体に没した状態では無線通信による疎通が損なわれる性質を利用する、液体深度計測装置。
【請求項2】
タグリーダ部が有線通信によりICタグ部へ情報の発信を要求し、ICタグ部が無線通信によりタグリーダ部へ情報を送る、前記請求項1に記載の液体深度計測装置。
【請求項3】
タグリーダ部が無線通信によりICタグ部へ情報の発信を要求し、ICタグ部が有線通信によりタグリーダ部へ情報を送る、前記請求項1に記載の液体深度計測装置。
【請求項4】
タグリーダ部が無線通信によりICタグ部へ情報の発信を要求し、ICタグ部が無線通信によりタグリーダ部へ情報を送る、前記請求項1に記載の液体深度計測装置。
【請求項5】
タグリーダ部が有線通信によりICタグ部へ情報の発信を要求し、ICタグ部が無線通信および有線通信によりタグリーダ部へ情報を送る、前記請求項1に記載の液体深度計測装置。
【請求項6】
タグリーダ部が無線通信によりICタグ部へ情報の発信を要求し、ICタグ部が無線通信および有線通信によりタグリーダ部へ情報を送る、前記請求項1に記載の液体深度計測装置。
【請求項7】
ICタグ部が、あらかじめ定められた時間間隔で、無線通信によりタグリーダ部へ情報を送る、前記請求項1に記載の液体深度計測装置。
【請求項8】
ICタグ部が、あらかじめ定められた時間間隔で、無線通信および有線通信によりタグリーダ部へ情報を送る、前記請求項1に記載の液体深度計測装置。
【請求項9】
前記請求項2、前記請求項3、前記請求項4、前記請求項5、前記請求項6、前記請求項7および前記請求項8に記載の任意の一つまたは複数の液体深度計測装置と、液体深度計測装置からの情報を収集する通信網と、前記通信網により収集された情報を分析処理する情報収集分析処理部と、をそなえた液体深度計測システム。
【請求項10】
前記請求項9に記載の液体深度計測システムと、液体深度計測システムの情報収集分析処理部の処理結果を伝達する情報通信網とをそなえた、液体深度情報システム。
【請求項11】
前記請求項2、前記請求項3、前記請求項4、前記請求項5、前記請求項6、前記請求項7および前記請求項8に記載の任意の一つまたは複数の液体深度計測装置と、液体深度計測装置の処理結果にもとづく情報を表示する表示部と、をそなえた、液体深度表示装置。
【請求項12】
前記請求項9に記載の液体深度計測システムと、液体深度計測システムの情報処理分析処理部の処理結果にもとづく情報を表示する表示部をそなえた、液体深度表示システム。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2009−293958(P2009−293958A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−145149(P2008−145149)
【出願日】平成20年6月2日(2008.6.2)
【出願人】(000004330)日本無線株式会社 (1,186)
【Fターム(参考)】