説明

液体漂白剤組成物

【課題】漂白力が強く、高粘度でしかも粘度安定性の良い液体漂白剤組成物、低コストで簡便な液体漂白剤組成物の増粘方法及び液体漂白剤組成物の製造方法を提供すること。
【解決手段】(a)過酸化水素又は水中で過酸化水素を生成する化合物を0.1〜6質量%、(b)HLBが10.8以上、13.0未満の非イオン界面活性剤を5〜30質量%、(c)硫酸もしくはリン酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれる1種類以上の無機塩を0.5〜5質量%を含有し、(b)成分と(c)成分との質量比〔(b)成分/(c)成分〕が50/1〜2/1である、20℃におけるpHが1〜6.5、20℃における粘度が50〜1000mPa・sの液体漂白剤組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体漂白剤組成物に関し、さらに液体漂白剤組成物の粘度を向上させる方法及び液体漂白剤組成物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
過酸化水素を主基剤とする液体漂白剤は色・柄物に使用でき、汚れに直接塗布できるなどの利点から好まれて使用されている。現在市販されている液体酸素系漂白剤は、所定量をキャップに取り分けて衣類に塗布するか、もしくは洗濯機に投入する方法が一般的に行われている。
【0003】
中でも、衣類に塗布する際に、漂白剤の20℃における粘度が50〜1000mPa・sの範囲にある場合、目的とする箇所に塗布しやすくなるとともに、洗濯中に漂白剤組成物が衣類上に長時間残留するために漂白性能が向上する。しかしながら、酸性の液体酸素系漂白剤を増粘させることは非常に難しく、一般に知られている増粘剤では容易には粘度を向上させることができない。このため酸性液体洗浄剤の粘度を向上させる技術開発が行われている(特許文献1〜4)。しかしながら、漂白剤の安定性、製造コスト及び漂白剤の貯蔵安定性等の点についてはまだ向上の余地があった。
【0004】
一方、液体漂白剤に無機塩を応用する技術はすでに知られており、特許文献5にはリン系の金属封鎖剤を含む漂白剤にNaOHを添加する方法が開示されている。このリン成分がNaOHと反応してリン酸Naを生成すると考えられるが、金属封鎖剤の配合量が少ないために生成するリン酸Naが少ないこと、及びNaOHを添加する目的がpH調整のためであるので本発明とは技術思想が異なる。
【0005】
特許文献6には漂白剤組成物に硫酸マグネシウムを添加する組成が開示されている。しかしこの目的は漂白性能を高めることが目的であり、粘度の向上を目的としたものではなく、さらに増粘には言及されていない。
【0006】
特許文献7には漂白活性化剤の安定性を目的に無機塩を用いる技術が開示されている。しかしながら、該公報実施例に用いられている非イオン界面活性剤はHLBが比較的高く、かつ用いる無機塩の配合量も少ないことから本発明の増粘効果を有さず、特定の非イオン界面活性剤と特定の無機塩を特定比率で含有することで好ましい粘度に調製できる点については全く示唆はない。
【0007】
特許文献8はガス発生抑制の目的から無機塩をもちいる技術であり、増粘効果を目的になされたものではない。
【0008】
さらに、特許文献9は水溶性増粘剤により増粘された漂白剤が開示されているが、かかる水溶性増粘剤は、過酸化水素を含む酸性の漂白剤中では一般的に安定ではなく分解が経時的に進行し、そのために漂白剤の粘度も徐々に低下してしまう傾向がある。
【特許文献1】特許第2801071号公報
【特許文献2】特開2002−60793号公報
【特許文献3】特開2001−288497号公報
【特許文献4】特開平10−130693号公報
【特許文献5】特開平10−121097号公報
【特許文献6】特開平8−92596号公報
【特許文献7】特開平11−5996号公報
【特許文献8】特開平11−181491号公報
【特許文献9】特開平10−60490号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明が解決しようとする課題は、漂白力が強く、高粘度でしかも粘度安定性の良い液体漂白剤組成物、低コストで簡便な液体漂白剤組成物の増粘方法及び液体漂白剤組成物の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
即ち、本発明の要旨は、
〔1〕 (a)過酸化水素又は水中で過酸化水素を生成する化合物を0.1〜6質量%、(b)HLBが10.8以上、13.0未満の非イオン界面活性剤を5〜30質量%、(c)硫酸もしくはリン酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれる1種類以上の無機塩を0.5〜5質量%を含有し、(b)成分と(c)成分との質量比〔(b)成分/(c)成分〕が50/1〜2/1である、20℃におけるpHが1〜6.5、20℃における粘度が50〜1000mPa・sの液体漂白剤組成物、
〔2〕 (a)過酸化水素または水中で過酸化水素を生成する化合物を含有する20℃におけるpHが1〜6.5の液体漂白剤に、(b)HLBが10.8以上13.0未満の非イオン界面活性剤と(c)硫酸又はリン酸のアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれる1種類以上の無機塩とを(b)成分と(c)成分との質量比〔(b)成分/(c)成分〕が50/1〜2/1となるように混合する工程を有する、液体漂白剤組成物の20℃における粘度を50〜1000mPa・sに増粘させる方法、
〔3〕 (a)過酸化水素または水中で過酸化水素を生成する化合物を含有する20℃におけるpHが1〜6.5の液体漂白剤に、(b)HLBが10.8以上13.0未満の非イオン界面活性剤と(c)硫酸又はリン酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれる1種類以上の無機塩とを(b)成分と(c)成分との質量比〔(b)成分/(c)成分〕が50/1〜2/1となるように混合する工程を有する、液体漂白剤組成物の製造方法
に関する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の液体漂白剤組成物は、衣料用漂白洗浄剤として、塗布、あるいは洗剤浴中に投入して使うことができ、今までにない抜群の使い勝手と漂白効果が得られる。また、本発明の方法により、低コストで安定的に液体漂白剤の所望の粘度に向上させることができるという効果が奏される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
<(a)成分>
本発明において、(a)成分として過酸化水素または水中で過酸化水素を生成する化合物を含有する。水中で過酸化水素を生成する化合物としては、過炭酸塩及び過ホウ酸塩等が挙げられる。
【0013】
<(b)成分>
本発明に用いられる(b)成分は、HLBが10.8以上、13.0未満の非イオン界面活性剤である。
本発明においては、かかる特定の範囲のHLBを有する非イオン界面活性剤を用いる点に一つの大きな特徴がある。HLBが10.8未満の非イオン界面活性剤では水に対する溶解性が低くなり漂白性能を低下させるおそれがある。また特に低温では白濁を生じるなど商品外観上好ましくない。一方、HLBが13.0以上となると(c)成分の効果が認められなくなり本発明において重要な要素である増粘効果が著しく低下する。したがって、本発明の液体漂白剤組成物にはHLBが13.0以上の非イオン界面活性剤を実質的に含有しないことが好ましい。尚、本発明におけるHLBとはグリフィン法により求めた値をいう。
【0014】
前記非イオン界面活性剤としては炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレン(炭素数2又は3)アルキル又はアルケニルエーテルが好ましく、特に下記一般式(I)で表される非イオン界面活性剤が良好である。
−V−[(RO)−R] (I)
〔式中、Rは、炭素数8〜18、好ましくは10〜16の炭化水素基、好ましくはアルキル基又はアルケニル基であり、Rは炭素数2又は3のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基である。Rは、炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子である。iは2〜100、好ましくは4〜60、より好ましくは4〜20、特に好ましくは4〜10の数を示す。Vは−O−、−COO−、−CON−又は−N−である〕。
【0015】
一般式(I)で表される化合物の具体例として以下の式(I−1)〜(I−3)で表される化合物を挙げることができる。
−O−(CO)−H (I−1)
〔式中、Rは前記と同じ。kは4〜20、好ましくは4〜10の数である。〕
【0016】
−O−(CO)−(CO)−H (I−2)
〔式中、Rは前記と同じ。l及びmはそれぞれ独立に1〜10、好ましくは2〜10の数であり、(CO)と(CO)はランダムあるいはブロック付加体であってもよい。〕
【0017】
【化1】

【0018】
〔式中、Rは前記と同じであり、各Rは同一であっても異なっていてもよい。
n及びpはそれぞれ独立に0〜10の数であり、n+pは2〜10、好ましくは4〜10の数である。R、Rはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。〕
【0019】
中でも、(b)成分として(I−1)の化合物及び/又は(I−2)の化合物が洗浄効果及び貯蔵安定性の点から好適である。これらの(b)成分は、単独で又は2種以上を併用することができる。
【0020】
<(c)成分>
本発明に用いられる(c)成分は、硫酸又はリン酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれる少なくとも1種類以上の無機塩である。(c)成分には、前記無機塩の水和物も含まれる。
【0021】
本発明において液体漂白剤組成物が増粘されるのは、前記(b)成分と、(c)成分とが併用されている影響が大きい。さらに、本発明者らは、(c)成分を(b)成分を含有する漂白剤組成物中に添加することで、界面活性剤のミセル会合数が大きくなり、その結果増粘効果を発現するというメカニズムを初めて見出した。このようなメカニズムから(b)成分と(c)成分の配合比率が増粘効果を発現させるためには非常に重要である。
【0022】
(b)成分と(c)成分の質量比〔(b)成分/(c)成分〕は、50/1〜2/1、好ましくは30/1〜2/1、さらに好ましくは10/1〜2/1、最も好ましくは5/1〜2/1である。(b)成分と(c)成分との比が50/1を超えると(c)成分によりミセル会合数が増える割合が小さくなるために漂白剤組成物の増粘効果が認められなくなる。一方、(b)成分と(c)成分の比が2/1よりも小さくなると(b)成分の曇点が大きく低下し、室温でも本組成物が白濁することとなり、その商品価値を著しく低下させてしまう。
【0023】
本発明に用いられる(c)成分は、合成品であっても天然品であっても特に制限されるものではないが、得られる商品品質の点で、合成品が好ましい。
【0024】
(c)成分の具体例としては、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウムカリウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸水素マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸水素カルシウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水素カリウム、リン酸マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、及びこれらの水和物が挙げられる。これらの中で、経済性の観点から特に硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素ナトリウム、及びこれらの水和物が好ましい。この中でも最も増粘効果が高いのは硫酸ナトリウムである。またこれらの無機塩はその化合物を直接液体漂白剤組成物中に添加する他、(c)成分中に含まれるおそれのある不純物の量を低減する観点から、対応する酸、塩基を中和して生成した無機塩であることが好ましい。
【0025】
これらの(c)成分は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。ただし、(c)成分である無機塩が水和物である場合、その含有量は水和水を除いた部分の質量で表す。
【0026】
<(d)成分>
本発明の液体漂白剤組成物には、増粘効果を高めるために(d)成分として、炭素数10〜18の炭化水素基を有するアミンオキシド型界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群より選ばれる1種以上の化合物が含有されることが好ましい。アミンオキシド型の界面活性剤としては一般式(II)で表される化合物が挙げられる。
【0027】
【化2】

【0028】
[式中、R、R及びRはそれぞれ独立して炭素数1〜20の炭化水素基であり、これらの内少なくとも1つは炭素数5〜20の炭化水素基である。Tは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−又は−O−であり、Rは炭素数1〜6のアルキレン基であり、mは1又は0の数である。]
【0029】
(d)成分の具体例としては、Rが10〜18、好ましくは10〜16、さらに好ましくは10〜14、最も好ましくは12〜14のアルキル基を持ち、m=0、R、Rはそれぞれ独立して1〜5、好ましくは1〜3、さらに好ましくは1のアルキル基を持つアルキルアミンオキシドや、Rが10〜18、好ましくは10〜16、さらに好ましくは10〜14、最も好ましくは12〜14のアルキル基を持ち、m=1、Rは1〜5、好ましくは1〜3、さらに好
ましくは3で、R、Rはそれぞれ独立して1〜5、好ましくは1〜3、さらに好ましくは1のアルキル基を持つアミンオキシドが好ましい。具体的な化合物として、ラウリルジメチルアミンオキシド、ラウラミドプロピルアミンオキシドが挙げられる。
【0030】
両性界面活性剤としては、下記一般式(III)又は(IV)で表される化合物から選ばれる化合物が好ましい。
【0031】
【化3】

【0032】
〔式中、R10は炭素数10〜18、好ましくは10〜16、特に好ましくは10〜14の直鎖アルキル基又はアルケニル基であり、R12、R13は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。R11は炭素数1〜5、好ましくは2又は3のアルキレン基である。Aは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−及び−O−から選ばれる基であり、cは0又は1、好ましくは1の数である。〕
【0033】
【化4】

【0034】
〔式中、R14は炭素数10〜18、好ましくは10〜17、特に好ましくは10〜16のアルキル基又はアルケニル基であり、R15は炭素数1〜6、好ましくは1〜4、特に好ましくは2又は3のアルキレン基である。Aは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−及び−O−から選ばれる基であり、dは0又は1の数、好ましくは0である。R16、R17は、それぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、好ましくはメチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基であり、R18はヒドロキシ基で置換していてもよい炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキレン基である。Dは、−SO-、及び−OSO-から選ばれる基であり、特に−SO-が漂白洗浄効果の点から良好である。〕。
【0035】
これらの(d)成分は、単独で又は2種以上を併用してもよい。
【0036】
<(e)成分>
本発明の液体漂白剤組成物は、漂白効果を高める目的から、(e)成分として、漂白活性剤を更に含有することが好ましい。(e)成分としては、例えば、下記一般式(V)で表される化合物が挙げられる。
【0037】
【化5】

【0038】
[R19は炭素数5〜20、好ましくは7〜13、特に好ましくは7〜11の炭化水素基であり、nは1又は0、好ましくは0の数であり、Xは−COOM、−SOM、又は−OSOM、好ましくは−COOM又は−SOMである。Mは陽イオン、好ましくは水素イオン、アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属を表す。]
【0039】
中でも、分子中に−COOM、−SOM、及び−OSOM[Mは前記と同じ]から選ばれる基と炭素数5〜20、好ましくは7〜13、特に好ましくは7〜11の炭化水素とを有する漂白活性化剤であり、一般式(V)の化合物が好ましい。本発明ではR19が炭素数11の化合物が漂白効果を向上させるばかりでなく、(c)成分と併用することで好ましい増粘効果を付与することができる点からも、好ましい。
【0040】
(e)成分のうち、好ましい化合物の例としては、アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩、アルカノイルオキシベンゼンカルボン酸又はその塩が挙げられる。特に炭素数6〜16、好ましくは炭素数6〜14、より好ましくは7〜13のアルカノイル基を有するアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸又はそれらの塩が好ましい。具体的に好ましい化合物はオクタノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、ノナノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、デカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、ドデカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、オクタノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、ノナノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、デカノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、ドデカノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、及びこれらの塩が挙げられる。塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩が好ましく、特にナトリウム塩が溶解性の点から好ましい。
【0041】
これらの中でも特にノナノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、デカノイルオキシ−p−ベンゼンカルボン酸、ノナノイルオキシ−p−ベンゼンカルボン酸、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシ−p−ベンゼンカルボン酸、ドデカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸及びこれらの塩が親油性汚れ漂白効果の点から好ましく、増粘効果の点からドデカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸及びこれらの塩が最も好ましい。
【0042】
これらの(e)成分は、単独で又は2種以上を併用することができる。
【0043】
なお、ドデカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸及びこれらの塩を(e)成分として用いる場合には、増粘効果の点から、(e)成分/(c)成分の質量比を好ましくは0.1〜0.5、より好ましくは0.2〜0.4とすることが好適である。
【0044】
<(f)成分>
本発明の液体漂白剤組成物では過酸化水素の安定性を向上させる目的から(f)成分として金属封鎖剤を含有することが好ましい。金属封鎖剤としては(1)リン酸、トリポリリン酸、フィチン酸から選ばれるリン酸系化合物、(2)エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸から選ばれるホスホン酸、(3)2-ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1-ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸から選ばれるホスホノカルボン酸、(4)アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシンから選ばれるアミノ酸、(5)ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、トリエチレンテトラアミン六酢酸、ジエンコル酸から選ばれるアミノポリ酢酸、(6)ジグリコール酸、オキシジコハク酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、リンゴ酸、オキシジコハク酸、グルコン酸、カルボキシメチルコハク酸、カルボキメチル酒石酸から選ばれる有機酸、(7)アミノポリ(メチレンホスホン酸)、又はポリエチレンポリアミンポリ(メチレンホスホン酸)、並びにこれらの塩、を挙げることができ、より好ましくは(2)のホスホン酸化合物、(5)のアミノポリ酢酸化合物、(6)の有機酸、及び(7)の化合物、並びにこれらのアルカリ金属塩が好適である。本発明では特にエタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、クエン酸、エチレンジアミン4酢酸、ジエチレントリアミン5酢酸、エチレンジアミン2酢酸、2−ヒドロキシエチルイミノジ酢酸から選ばれる化合物並びにこれらのナトリウム塩が最も好ましい。
【0045】
これらの(f)成分としては、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0046】
<(g)成分>
本発明の液体漂白剤組成物は、無機酸化物の安定性の観点から、(g)成分としてラジカルトラップ剤を含有することが好ましい。ラジカルトラップ剤としてはフェノール性化合物が好適であり、特にフェノール、カテコール、ハイドロキノン、ピロガドール、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフタル酸、フェノールスルホン酸、没食子酸、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールが貯蔵安定性の点から好適である。
【0047】
これらの(g)成分としては、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0048】
<(h)成分>
本発明の液体漂白剤組成物では(h)成分としてアクリル酸、メタクリル酸、又はマレイン酸を重合して得られるホモポリマー又はコポリマー、もしくは所望によりこれらと共重合可能な不飽和化合物とのコポリマーを含有することが漂白洗浄効果を向上させる目的から好ましい。これらポリマーのうち好ましいものは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーでポリエチレングリコールを標準物質として用いた重量平均分子量は3,000〜100,000、好ましくは5,000〜80,000の化合物が良好である。また、このようなポリマーは一部アルカリ剤で中和された塩の状態であっても差し支えない。
【0049】
これらの(h)成分としては、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0050】
<(i)成分>
本発明の液体漂白剤組成物では漂白洗浄効果を向上させる目的から(i)成分として溶剤を用いることが好ましい。溶剤としては(1)炭素数1〜5の1価アルコール、(2)炭素数2〜12の多価アルコール、(3)下記の一般式(VI)で表される化合物、(4)下記の一般式(VII)で表される化合物、(5)下記の一般式(VIII)で表される化合物が挙げられる。
【0051】
【化6】

【0052】
〔式中、R20及びR21は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又はベンジル基を示すが、R20及びR21の双方が水素原子となる場合を除く。gは0〜10の数を、hは0〜10の数を示すが、g及びhの双方が0である場合を除く。R22及びR23はそれぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基を示す。R24は炭素数1〜8のアルキル基を示す。〕。
【0053】
前記(1)の炭素数1〜5の1価アルコールとしては、一般的にエタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコールが挙げられる。これらの低級アルコールを配合することにより低温における系の安定性を更に向上させることができる。
【0054】
前記(2)の炭素数2〜12の多価アルコールとしては、イソプレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
【0055】
前記(3)の化合物は、一般式(VI)において、R20、R21がアルキル基である場合の炭素数は1〜4が特に好ましい。また、一般式(VI)中、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの平均付加モル数のg及びhは、それぞれ0〜10の数である(g及びhの双方が0である場合を除く)が、これらの付加順序は特に限定されず、ランダム付加したものであってもよい。(3)の化合物の具体例としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ポリオキシエチレン(p=2〜3)ポリオキシプロピレン(p=2〜3)グリコールジメチルエーテル(pは平均付加モル数を示す)、ポリオキシエチレン(p=3)グリコールフェニルエーテル、フェニルカルビトール、フェニルセロソルブ、ベンジルカルビトール等が挙げられる。このうち、洗浄力及び使用感の点から、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリオキシエチレン(p=1〜4)グリコールモノフェニルエーテルが好ましい。
【0056】
また、前記(4)の化合物としては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノンが好適なものとして例示され、前記(5)の化合物としてはアルキルグリセリルエーテル化合物が挙げられ、好ましくは一般式(VIII)中のR24が炭素数3〜8のアルキル基の化合物である。
【0057】
これらのなかでも本発明において漂白洗浄効果の向上性能に優れる観点から、(1)、(2)、(3)、(5)の水溶性溶剤が好ましく、特にエタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、イソプレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ペンチルグリセリルエーテル、オクチルグリセリルエーテル、ポリオキシエチレン(平均付加モル数1〜4)グリコールモノフェニルエーテルから選ばれる溶剤が好ましい。
【0058】
これらの(i)成分としては、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0059】
<液体漂白剤組成物>
本発明の液体漂白剤組成物は、(a)成分を0.1〜6質量%、好ましくは0.5〜4質量%、より好ましくは1.5〜4質量%、(b)成分を5%〜30質量%、好ましくは5〜20質量%、より好ましくは5〜10質量%、(c)成分を0.5〜5質量%、好ましくは0.5〜3質量%、より好ましくは1〜3質量%、更に好ましくは1〜2質量%含有し、(b)成分と(c)成分の質量比が50/1〜2/1、好ましくは30/1〜2/1、より好ましくは10/1〜2/1、更に好ましくは5/1〜2/1の条件を満足するものである。
【0060】
本発明の液体漂白剤組成物は、さらに、増粘性を高める観点から(d)成分を0.001〜30質量%、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%、更に好ましくは0.1〜1質量%含有することが望ましい。
【0061】
また、本発明の液体漂白剤組成物は、増粘性を高めると共に漂白性能を高める観点から、(e)成分を0.05〜10質量%、好ましくは0.05〜5質量%、より好ましくは0.05〜2質量%、更に好ましくは0.1〜1質量%含有することが望ましい。また、(f)成分を、過酸化水素の安定性の点から、0.001〜10質量%、好ましくは0.005〜5質量%、より好ましくは0.01〜3質量%、また、(g)成分を0〜10質量%、好ましくは0.001〜5質量%、より好ましくは0.005〜1質量%含有することが望ましい。また、(h)成分を0〜20質量%、好ましくは0.05〜10質量%、より好ましくは0.05〜5質量%であり、(i)成分を0〜10質量%、好ましくは0.1〜7質量%、より好ましくは0.5〜5質量%含有することが望ましい。
【0062】
なお、本発明の液体漂白剤組成物に陰イオン界面活性剤を配合することは該液体漂白剤組成物の粘度を大幅に低下させることから好ましくない。したがって、本発明の液体漂白剤組成物は、陰イオン界面活性剤を実質的に含有しないことが好ましく、該組成物中の陰イオン界面活性剤の含有量としては、粘度維持の観点から、3質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以下である。
【0063】
本発明の液体漂白剤組成物は、上記成分を水に溶解乃至分散させた水溶液の形態であり、用いる水は、微量に水に溶解している金属を除去したイオン交換水又は蒸留水が貯蔵安定性の点から好適である。
【0064】
また、液体漂白剤組成物は、酸性のものであり、例えば、20℃におけるそのpHは、好ましくは6.5以下、より好ましくは1〜6.5、さらに好ましくは2〜5、最も好ましくは2〜4である。pH調整には、塩酸以外の無機酸や(f)成分の酸形態のものを用いることが好ましく、特に硫酸、リン酸、ホスホン酸、ホスホノカルボン酸が好ましい。
【0065】
塩酸等に由来する塩素イオンは、過酸化水素の安定性を低下させるため、液体漂白剤組成物の濃度は0.02質量%以下が好ましい。
【0066】
さらに本発明の液体漂白剤組成物の20℃における粘度(B型粘度計、60回転)は、50〜1000mPa・s、好ましくは50〜300mPa・s、より好ましくは75〜200mPa・sの範囲に調整することが、使い勝手の点から好適である。
このような粘度に調整するために本発明では(c)成分とは別に粘度調整剤を配合することができる。粘度調整剤としては炭素数1〜3のアルキル基、もしくはヒドロキシ基が1〜3個置換していてもよいベンゼンスルホン酸、重量平均分子量3000〜100000のポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコールを用いることができる。このような粘度調整剤の使用量は、0〜10質量%、更に0.01〜5質量%が好適である。
【0067】
前記のような構成を有する本発明の液体漂白剤組成物は、前記(a)、(b)、(c)成分、さらに必要であれば(e)、(f)、(g)、(h)、(i)成分等を水に添加・混合して調製することができる。
【0068】
液体漂白剤組成物の製造方法の例としては、前記(a)成分を含有する20℃におけるpHが1〜6.5の液体漂白剤に、(b)成分と(c)成分とを(b)成分と(c)成分との質量比〔(b)成分/(c)成分〕が50/1〜2/1となるように混合する工程を有する方法が挙げられる。
【0069】
このようにして得られる本発明の液体漂白剤組成物は、衣料用漂白洗浄剤として、塗布、あるいは洗剤浴中に投入して使うことができ、今までにない抜群の使い勝手と漂白効果が得られる。
【0070】
また、本発明の液体漂白剤組成物の増粘方法は、(a)成分を所定量含有する20℃におけるpHが1〜6.5の液体漂白剤に、所定量の(b)成分と所定量の(c)成分とを(b)成分と(c)成分との質量比〔(b)成分/(c)成分〕が50/1〜2/1となるように混合する工程を有する、液体漂白剤組成物の20℃における粘度を50〜1000mPa・sに増粘させる方法である。
【0071】
本発明の増粘方法においては、(a)〜(c)成分以外に、前記(d)〜(i)成分及び任意成分を必要に応じて液体漂白剤に添加して使用することができる。
また、各成分の添加方法、混合方法については、公知の方法であれば特に限定はない。
【0072】
かかる本発明の方法によれば、液体漂白剤組成物を低コストで安定的に増粘させることができる。
【実施例】
【0073】
実施例1〜4及び比較例1〜5
表1に示す組成を有する液体漂白剤組成物を調製し、下記の方法に従って粘度と粘度安定性、及び漂白力を評価した。結果を表1に示す。なお、表中の各成分の数値は液体漂白剤組成物中の含有量(質量%)を示す。
【0074】
<漂白効果>
下記の通り調製したケチャップ(カゴメ(株)製、2003年12月入手)汚染布5枚に表1の組成物を合計5mLになるように塗布し、5分後20℃/2Lの水道水に市販洗剤(花王(株)、「アタック」)を8g溶解させた溶液に投入し、を2時間浸漬した。汚染布を水道水ですすいだ後、乾燥させて下式により漂白率を算出した。
漂白率(%)=(漂白後の反射率−漂白前の反射率)/(白布の反射率−漂白前の反射率)×100
なお、反射率は日本電色工業(株)製「NDR-10DP」で460nmフィルターを使用して測定した。
【0075】
〔ケチャップ汚染布の調整〕
ケチャップ(カゴメ(株)製、2003年12月入手)1gを10cm×10cmの木綿金布#2023上に均一に塗布し、室温で3時間乾燥させたものを試験に供した。
【0076】
<粘度の測定>
内径の直径が3.5cmのビーカーに、液面の高さが10cmとなるように測定する液体酸素系漂白剤を入れ、液温を20℃に保ちながらB型粘度計(東京計器製)で粘度を測定した。
【0077】
<粘度安定性の測定>
漂白剤液を60℃で4週間保存した後に粘度を測定し、下式によって粘度変化率を求めた。粘度変化率が95%以上を◎、95未満〜75以上%を○、75%未満〜50%以上を△、50%未満を×として表現した。

粘度変化率(%)=(保存後の粘度)/(保存前の粘度)×100
【0078】
【表1】

【0079】
なお、表中の各成分は、以下のとおり。
(a)成分: 過酸化水素
(b-1)成分: 平均付加モル数6.5モルのポリオキシエチレンドデシルエーテル(HLB12.1)
(b-2)成分: 平均付加モル数9モルのポリオキシエチレンドデシルエーテル(HLB13.6)
(c-1)成分: 硫酸ナトリウム(無水)
(c-2)成分: カルボキシメチルセルロース;ダイセル化学工業(株)製「CMC 1120」
(c-3)成分: クラレ社製ポバールPVA−235〔ケン化度88%〕
(d)成分: ラウラミドプロピルアミンオキシド
(e)成分: ドデカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸ナトリウム
(f)成分: 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジスルホン酸
【0080】
表1に示された結果より、実施例1〜4で得られた液体漂白剤組成物は、いずれも、比較例1〜5で得られたものに比べ、20℃における粘度が高く、恒温下で長期保存後も粘度変化が極めて少なく(粘度安定性に優れ)、且つ漂白力も高いものであることがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明の液体漂白剤組成物は、例えば、衣料用漂白洗浄剤等に好適に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)過酸化水素又は水中で過酸化水素を生成する化合物を0.1〜6質量%、(b)HLBが10.8以上、13.0未満の非イオン界面活性剤を5〜30質量%、(c)硫酸もしくはリン酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれる1種類以上の無機塩を0.5〜5質量%を含有し、(b)成分と(c)成分との質量比〔(b)成分/(c)成分〕が50/1〜2/1である、20℃におけるpHが1〜6.5、20℃における粘度が50〜1000mPa・sの液体漂白剤組成物。
【請求項2】
(c)成分が硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム及びリン酸水素ナトリウムからなる群より選ばれる1種以上の無機塩である請求項1記載の液体漂白剤組成物。
【請求項3】
HLBが13.0以上の非イオン界面活性剤を実質的に含有しない、請求項1又は2記載の液体漂白剤組成物。
【請求項4】
さらに(d)成分として炭素数10〜18の炭化水素基を有するアミンオキシド型界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群より選ばれる1種以上の化合物を含有する請求項1〜3何れか記載の液体漂白剤組成物。
【請求項5】
さらに(e)成分として炭素数6〜16のアルカノイル基を有するアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸もしくはその塩及びアルカノイルオキシベンゼンカルボン酸もしくはその塩からなる群より選ばれる1種以上の化合物を含有する請求項1〜4何れか記載の液体漂白剤組成物。
【請求項6】
(a)過酸化水素または水中で過酸化水素を生成する化合物を含有する20℃におけるpHが1〜6.5の液体漂白剤に、(b)HLBが10.8以上13.0未満の非イオン界面活性剤と(c)硫酸又はリン酸のアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれる1種類以上の無機塩とを(b)成分と(c)成分との質量比〔(b)成分/(c)成分〕が50/1〜2/1となるように混合する工程を有する、液体漂白剤組成物の20℃における粘度を50〜1000mPa・sに増粘させる方法。
【請求項7】
(a)過酸化水素または水中で過酸化水素を生成する化合物を含有する20℃におけるpHが1〜6.5の液体漂白剤に、(b)HLBが10.8以上13.0未満の非イオン界面活性剤と(c)硫酸又はリン酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれる1種類以上の無機塩とを(b)成分と(c)成分との質量比〔(b)成分/(c)成分〕が50/1〜2/1となるように混合する工程を有する、液体漂白剤組成物の製造方法。

【公開番号】特開2006−160955(P2006−160955A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−357225(P2004−357225)
【出願日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】