説明

液体貯留部コネクタ

【課題】液体貯留部と試験素子との間での連結を行う簡単なキャピラリー状の導管デバイスを提供する。
【解決手段】 少なくとも1個の液体貯留部(3)、例えば貯蔵チャンバ、液体輸送流路もしくは液体輸送管を、前記液体が供給される試験素子上の領域(9)および/またはその液体と接触するようになる試験素子上の領域とを連結するデバイス(7)が、少なくとも一部分に沿って少なくともほぼ剛性である予め賦形されたキャピラリ状の管または導路を有する。ある可能な設計によれば、前記キャピラリ状の管または導路は、キャピラリ状の管または導路の少なくともほぼ剛性である2つの端部を有するU字形であることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1個の液体貯留部(例えば、貯蔵チャンバ、液体輸送流路または液体輸送管)を、前記液体を供給されるかないしは前記液体と接触させられる試験素子中または試験素子上の領域と連結するためのデバイス、ならびに少なくとも1個のデバイスを有する構成、ならびに少なくとも1個の液体貯留部を前記液体を供給される領域および/または前記液体と接触する領域と連結する方法であって、前記液体貯留部および前記液体を供給されるかその液体と接触する前記領域が同じ素子または異なる素子上にあり、かつ互いに独立である方法に関するものである。
【0002】
具体的には本発明は、連結機能以外に化学的/生物的反応または分離機能をも有し得る外部デバイスによって連結が確立されるまで、貯蔵された液体を、使い捨てデバイス内の流体流路および化学および/またはサンプル保持チャンバから完全に分離した状態に保つことで、使い捨てデバイス内に液体を簡単かつ効率的に貯蔵する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
堅牢性(確実性robustness)と簡便性は、優れたIVD(in vitro診断)試験の秘訣である。例えば必要な段階数、手動操作のレベルおよび熟練技術が必要であることのため、信頼性の高い化学および検出に基づく堅牢なアッセイは簡便ではない場合がある。他の重要な問題としてサンプル容量および分析時間がある。
【0004】
例えば全ての化学段階が統合された微量流体素子(microfluidics)を用いることで試験の規模を小さくし、それを使い捨てにすることで、試験がより簡便かつ迅速になることから、より患者に近いものとなる。しかしながら堅牢性が低下する可能性がある。
【0005】
使い捨て試験様式の化学は従来の臨床試験の場合と同じであるが、反応形態はかなり異なる。すなわち乾式化学と湿式均一化学である。ほとんどの場合、条件を変えなければならない。場合により、試験自体を変える必要があり、それは多大な研究開発努力を要することを意味する。一般的な問題は、アッセイおよび検出様式の選択における自由度が低いことであり、それは幾何形状、容量、表面、溶解速度および拡散速度、混合効率、化学的安定性および製造コストによる限定を受ける。洗浄または希釈段階も設けたり、あるいは即時使用試薬を別個に溶液状態で保存することが有用である場合があると考えられ、他の場合にはそれが必要であることが考えられる。使い捨て試験素子上に統合された液体貯留部を設けることが可能であれば、研究開発努力を低減する上で確かに有効である。
【0006】
現在、液体の貯蔵が可能な統合されて簡単に作動させられる微小容器の例はあまり多くない。恐らく、最も重要な例は、i-STATカートリッジに統合された較正溶液パウチに代表される(US2003/0170881Al)。作動させるには、鉤(barb)に対してパウチに穴を開ける外部圧力を加える。ある特許出願(US2002/0187560Al)には、別々の流体を組合せることができる微量流体デバイスが記載されている。ある実施形態は壊れやすいシールなどの破壊領域によって分けられた隣接するチャンバを利用し、他のものは流体の流れる方向を決めるために変形可能な膜および/または多孔質領域を利用している。作動の補助として、空気圧または磁気を使用することができる。別の特許出願(US2002/0137199Al)でも、クイル(quill)または層状シート、前もって成形したシートもしくは転写シートを有する複雑な製造物によって液体を貯蔵および移動させるデバイスおよび方法が開示されており、それもやはり複雑な開始作動を必要とする。液体容器についての、あまり最近ではないが単純かつなおも興味深い特許出願(EP0279574B1)は、膜によって封止された変形可能なブリスタにより代表されるもので、該膜はブリスタ自体の壁に成形されたくぎ状の部分によって破壊され、試薬および/または担体液が吸収剤帯片と接触し、それに沿って流れるようにすることができる。しかしながら、統合ブリスタの他の例として、EP0863401B1などのようなものがある。
【0007】
US3735640Aでは、2つの鋭い端部を有する曲がった針の使用が記載されている。これは具体的には、気化サンプルのガスクロマトグラフィーデバイスへの注入に関するものであり、サンプルは注入前に前チャンバに導入しなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、液体貯留部(例:貯蔵チャンバまたは流体流路)と、上もしくは中に液体または流体を加えることができる試験素子の中または上の別の領域または位置(その領域は前記液体または流体と接触することができる)との間での連結を行うさらに簡単な手段を提案することにある。
【0009】
本発明の別の目的は、上記の公知の概念を改善および拡大して、新たな実施形態を提案し、さらに広く一般的な利用可能性を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、少なくとも1個の液体貯留部、例えば貯蔵チャンバ、液体輸送流路もしくは液体輸送管を、前記液体もしくは流体が供給される、および/またはそれと接触する領域とを連結するデバイスを提案する。本発明により、少なくとも一部分に沿って少なくともほとんど剛性である予め賦形されたキャピラリ状の管または導路を有するデバイスが提案される。この連結デバイスは可撓性ではなく、このデバイスを用いることにより所与の2つの位置を連結することができるように予め賦形されている。
【0011】
新規な点は、いかなる機能のものであっても、前記液体を同一または同様の使い捨てデバイス、代表的には微量流体デバイス上に統合することができる点であり、いずれも使い捨てレベルかつ微量スケール用途用で、並列、順次または組合せで複数を行うこともできるという点である。
【0012】
本発明の利点は、中間でバルブも統合する必要性をなくすことで、液体貯留部を使い捨てデバイス(例:分析試験デバイス)上にコスト効率良く統合することができる点である。容器またはサンプル保持チャンバは、流体部分から、または別の容器もしくはチャンバからそれぞれ物理的に分離された状態に維持される。このようにして、1組の容器および流路を、所望の幾何形状を有する同じ使い捨てまたは分析素子上に、あるいは別々の素子上にも、簡単に製造することができる。個別の、または可能な種々の形態に配列された外部キャピラリ状の管または導路からなり、連結機能だけでなく、例えば化学的/生物学的反応もしくは分離機能などの他の機能も行うことができる下記で提案のもののようなデバイスによって、貯留部間ならびに貯留部から流路への、あるいは例えばサンプル保持チャンバの連結が確立される。
【0013】
本発明によるデバイスの基本要素は、少なくとも1個の液体貯留部(例:貯蔵チャンバ、液体輸送流路または液体輸送管)と液体または流体を供給される領域および/または液体または流体と接触する領域とを連結するための、少なくとも一部に沿って少なくともほぼ剛性である予め賦形されたキャピラリ状の管または導路からなる。液体および供給される領域は好ましくは、同一の使い捨てまたは試験素子上にあるが、2つの別の組立物または本体上にあっても良い。
【0014】
提案されたデバイスを用いることで、隔壁、膜またはその他の不浸透性封止層によって閉じられている容器または流路にある開口部または流入口を、前記デバイスの、すなわち予め賦形されたキャピラリ状の管または導路の剛性の一端によって穿刺または貫通させることができる。例えば液体を供給される別の容器または使い捨てデバイス上の別の部分を、やはり剛性または硬いノズル状端部により成るキャピラリ状の管または導路の他方の端部によって穿刺または貫通させることで、その2つの容器または領域を連結して、液体を輸送させたり、液体を一方の位置から他方の位置に供給することができる。キャピラリ状の管または導路ならびに剛性端部は、例えばポリオレフィン、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、ポリアミドなどの剛性もしくは半可撓性ポリマー;例えばスチールまたはチタンなどの金属;あるいは例えば溶融シリカなどのガラスで製造することができ、外側をコーティングし、場合によっては内側もコーティングすることができる。好ましくは、予め賦形されたキャピラリ状の管または導路は、両方の端部に剛性ノズルまたは小さいオリフィスを有している。以下、本発明を、実施例により、添付の図面を参照しながら説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
ブリッジデバイスの使用の簡単な事例を図1a+bに示してあり、図中において試験素子1は、液体貯蔵貯留部3および貯蔵チャンバ3から液体を供給されるべき試験領域9を有する。図1aにおいて、試験素子は最初の未使用の段階で示してあり、図1bでは使用状況で示してある。
【0016】
液体チャンバ3を試験領域9と連結するため、U字型で、剛性の開放端部8を有する本発明のデバイス7または機器を用いる。このデバイスは、入口端と出口端、すなわち開放端部をもっている。この連結またはブリッジデバイス7は、隔壁または膜5および同時に密閉膜または隔壁11を通って穿孔する。
【0017】
図1bで非常に明瞭にわかるように、通気開口部4または開口部4からの加圧によって貯蔵チャンバ3から出た液体は、キャピラリ状の導路7を通って試験領域9に浸入することができ、そこで例えばその液体を用いる試験を行うことができる。
【0018】
基本的に、デバイス7はいかなる形状も有することができる。図1a+bに示したようなU字型に代えて、一つだけであるが別の可能性として、例えば直線形状のものを図1cに示した。図1cに示した例では、貯蔵貯留部3は液体貯蔵素子1′内に含まれ、貯留素子は、例えば分析素子9′が配置された試験素子1″に向かって、図示の矢印の方向に移動することができる。やはり先と同様に、剛性開放端部8を有する本発明のデバイス7を用いることで、片側で貯蔵貯留部3にある隔壁または膜5ならびに他方の側で分析試験素子9′内に配置された液体導入ゾーン11にある別の膜が穿刺される。
【0019】
キャピラリ状の導路7は、受動的接続の役割以外に、本手順において能動的な役割も果たし得ると考えられる。例えば、貯蔵液体内に含まれる分析物(例:基準標準)を基質とする触媒変換または酵素反応を、適切に機能化された場合には、導路7を通過中に行うことができると考えられる。別の例では、同じ導路7を、安定化した液体中に含まれるサンプルの清浄化(例:緩衝塩の除去)あるいはキャピラリ電気泳動またはクロマトグラフィー法による分析物の分離に用いることができると考えられる。
【0020】
複数の試験素子1を作動させなければならない場合、すなわち複数の連結デバイス7を供給しなければならない場合、ステープルマガジンまたはカートリッジ内のステープル針のように配置されたデバイス7のスタック(積み重ねたもの)を、図2に示したように用いることができる。
【0021】
ステープル状カートリッジに格納されたデバイス7のスタックから、単一のデバイス7がステープラ様機構によって分離され、隔壁または密閉膜5および11それぞれを穿刺することで試験素子の流体部分9に液体貯留部3を連結する。キャピラリ管状の本発明の連結デバイス7は、使用後には試験素子とともに廃棄することができる。
【0022】
図3には、本発明の連結デバイス7の別の可能な設計を示してあり、取り扱いをさらに良好にするため、キャピラリ導路は支持フレーム14内に配置されている。
【0023】
図4a〜4dには、ブリッジまたはデバイス7の2次元アレイを示してあり、それらは例えば図示のように並列にあるいは順次にて配列して、貯留部を個々の流路または複数の流路および/または異なる貯留部に連結して、可能な任意の組合せで、液体の混合および反応実行を行うことができる。
【0024】
図5a〜cには同様に、本発明の連結デバイスの各種設計を示してあり、連結導路16は例えばポリマー製のプレートとしての剛性プレート17内で微細加工されている。導路16の先端における2個の突出した鉤18が、図1および2を参照して説明したように隔壁を穿刺することが好ましい。ここでもほんの数例のみが示されているが、先端の配向が異なる各種幾何形状が可能である。
【0025】
図6には、複数の液体貯留部29を個々の液体流路または管31と連結するために提供された個々のコネクタまたは導路30の2次元アレイ27を示してある。この配置27を用いることで、複数の液体チャンバを個々の管31に同時に連結できることから、同時に例えば複数の試験手順を実行することができる。
【0026】
本発明の機器の各種設計、アレイまたは用途は、本発明をより良く説明する上での例としてのみ用いている。別の特徴は、本発明のデバイスまたは機器に使用される材料に関するものである。選択される材料もまた、例えばその用途によって決まる。すなわちそれは、キャピラリ状の導路を通って輸送される液体および受動的または能動的なそれの機能によって決まるものである。この文脈においては、溶融シリカは化学誘導体化の良い基材であり、さらに一部の金属は固有の触媒特性を有することが知られており、良好な熱伝導体である。実際、キャピラリ状の導路を熱に曝露して、その内部である種の反応を起こすことが考えられる。他の場合には、代わりに不活性材料が好ましい。一般的に、ポリオレフィン類、PEEK、ポリアミド、PVCなどの、十分に剛性であるか半剛性である広範囲のポリマーから選択することができる。金属は、例えば鉄、スチールまたはチタンであることができる。キャピラリ電気泳動で用いられるものなどの溶融シリカキャピラリも用いることができる。
【0027】
別の特徴は、本発明のデバイスまたは機器を個別に用いて、例えば試験素子に液体チャンバを連結させるための設備に関するものである。図2を参照しながら示したように、デバイスをスタック21に格納することができ、そこで前記デバイスはいわゆるボスティッチ(Bostitch;登録商標)固定クリップと同様に配置することができ、通常は50または100のクリップを一列に配置し、一つのクリップが隣りのクリップに当接している。上記で提案の本発明のキャピラリ状の導路は、上記のボスティッチ(登録商標)固定クリップと同様に、配列され、個々の試験パッドを穿刺することができる。ここで、試験または分析領域は、同じ使い捨て装置上の液体チャンバ内に配置されている液体を供給されるべきものである。
【0028】
図7a〜dでは、特に図2、4a、4dおよび6に模式的に示した並列配置でのデバイスアレイの大量生産に向けた方法であって、長いキャピラリ状の管または導路をバネ32の形状に巻き、最終的にこの形状で機能化して前述の能動的機能を与え、支持フレームまたはプレート33中に収納し、次に1つまたは2つの露出した軸34に沿って長手方向にカットして、開放端部を有する一連のU字形または直線の同じ大きさのデバイスを得ることを特徴とする方法が模式的に提案されている。
【0029】
図7bでは、図7aの構造を矢印Aの方向で見ている。すなわちコイルの断面を示しており、バネまたはコイル32が軸34に沿ってカットされていない。
【0030】
図7cでは、図7aによる構造のコイルまたはバネ32は、上側軸34に沿ってカットされ、それによりU字形の素子32′が形成されて、1つのU字形素子は他のものの背後に並列に配置されている。
【0031】
コイルまたはバネ32が両方の軸34に沿ってカットされると、非常に類似したものを図4dに模式的に示したように、直線の素子32″が並列配置で形成される。
【0032】
当然のことながら、図7a〜7d内では、本発明の素子のアレイの製造について一つの方法のみを提案しているが、もちろん他の方法を用いることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】同一の試験素子上および/または異なる試験素子上に位置する流体部分または検出ゾーンと液体貯留部を連結する一般的な機構を模式的に示す図である。
【図2】ステープルカートリッジから出た外部中空ステープルを用いて、液体貯留部と流体部分または検出ゾーンを連結することを示す図である。
【図3】本発明のデバイスの別の設計を示す図である。
【図4】運搬支持台上に配置されたデバイスブリッジの可能な2次元アレイを示す図である。
【図5】外部プラスチックプレートに描かれた流路を有するコネクタデバイスを示す図である。
【図6】2次元アレイのデバイスブリッジを用いて、それぞれの液体貯留部を複数の流体管に連結することを模式的に示す図である。
【図7】大量生産時に図2、4aおよび4dのものなどの配列された構造を得るための一つの方法を示す図である。
【符号の説明】
【0034】
1 試験素子
3 液体貯留部
4 開口部
5、11 隔壁または膜
7 本発明のデバイス
8 開放端部
9 試験領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1個の液体貯留部を、前記液体を供給する、および/または該液体と接触させる試験素子上の領域と連結するデバイスであって、
前記液体貯留部ならびに前記液体を供給する、および/または該液体と接触させる前記領域が、同一の前記試験素子上に統合されているか、別々の試験素子上に配置されており、
前記連結デバイスが、少なくとも一部分に沿って少なくともほとんど剛性であり、入口および出口を有する中空キャピラリ状の管または導路であることを特徴とする、前記デバイス。
【請求項2】
前記入口および前記出口がそれぞれノズルオリフィス様であり、膜または隔壁を穿刺または貫通することができることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
穿刺または貫通性の端部を有する前記キャピラリ状の管または導路が、半剛性または剛性ポリマー、金属、ガラスまたはそれらの組合せ製であることを特徴とする、請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記デバイスがカートリッジまたはスタック状のアレイ内に積み重ねられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のデバイス。
【請求項5】
前記デバイスが、フレームまたは支持プレート等の上または内部に配置されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のデバイス。
【請求項6】
前記連結デバイスが溶融シリカ製であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のデバイス。
【請求項7】
複数の液体貯留部を、前記液体を供給する、および/または該液体と接触させる領域とそれぞれ連結するアセンブリであって、支持フレームまたは支持プレート上または内部に、請求項1〜6のいずれかに記載のデバイスが複数アレイ状に配置されていることを特徴とする、前記アセンブリ。
【請求項8】
少なくとも1個の液体貯留部を該液体が供給される、および/または該液体と接触する試験素子の中または上の領域と連結する方法であって、両端に剛性のノズル状またはオリフィス状部分を有する管または導路を用いて、隔壁または密閉膜によってそれぞれ密閉された液体貯留部および領域に配置された開口部または投入口を、前記ノズルまたはオリフィス状部分によって穿刺または貫通し、前記デバイスを通って、前記液体が、前記貯留部から前記液体が供給される前記領域に流れるか、浸透することができるようにすることを特徴とする、前記方法。
【請求項9】
液体貯留部から液体を供給される分析試験素子上の試験または検出ゾーンと前記液体貯留部を連結するための請求項1〜6のいずれかに記載のデバイスの使用であって、前記試験ゾーンおよび前記液体貯留部が同一の素子上または別々の素子上に配置されている、前記使用。
【請求項10】
医学、生化学での試験素子として、または医薬用途等での請求項9に記載の使用。
【請求項11】
洗浄、希釈、溶離、試薬供給などのために供給される液体を貯蔵するための貯留部を有するアセンブリにおける請求項1〜6のいずれかに記載のデバイスの使用。
【請求項12】
前記デバイスが、前記貯蔵液体中に含まれる分析物を基質とする触媒的変換もしくは酵素反応、分離段階またはさらなる処理の前の清浄化段階などの能動的機能を実行するものであることを特徴とする、請求項9〜11のいずれかに記載の使用。
【請求項13】
請求項1〜6のいずれかに記載のデバイスまたは、特には並列なデバイスのアレイについての請求項7に記載のアセンブリの大量生産方法であって、長いキャピラリ状の管または導路をバネの形状に巻き、支持フレームまたはプレート中に収納し、次に1つまたは2つの露出した軸に沿って長手方向にカットして、開放端部を有する一連のU字形または直線の同じ大きさのデバイスを得ることを特徴とする方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1個の液体貯留部を、前記液体を供給する、および/または該液体と接触させる試験素子上の領域と連結するデバイスであって、
前記液体貯留部ならびに前記液体を供給する、および/または該液体と接触させる前記領域が、同一の前記試験素子上に統合されているか、別々の試験素子上に配置されており、
前記連結デバイスが、少なくとも一部分に沿って少なくともほとんど剛性であり、入口および出口を有する中空キャピラリ状の管または導路であることを特徴とする、前記デバイス。
【請求項2】
前記入口および前記出口がそれぞれノズルオリフィスであり、膜または隔壁を穿刺または貫通することができることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
複数の液体貯留部を、前記液体を供給する、および/または該液体と接触させる領域とそれぞれ連結するアセンブリであって、支持フレームまたは支持プレート上または内部に、請求項1または2記載のデバイスが複数アレイ状に配置されていることを特徴とする、前記アセンブリ。
【請求項4】
少なくとも1個の液体貯留部を該液体が供給される、および/または該液体と接触する試験素子の中または上の領域と連結する方法であって、両端に剛性のノズル状またはオリフィス状部分を有する管または導路を用いて、隔壁または密閉膜によってそれぞれ密閉された液体貯留部および領域に配置された開口部または投入口を、前記ノズルまたはオリフィス状部分によって穿刺または貫通し、前記デバイスを通って、前記液体が、前記貯留部から前記液体が供給される前記領域に流れるか、浸透することができるようにすることを特徴とする、前記方法。
【請求項5】
液体貯留部から液体を供給される分析試験素子上の試験または検出ゾーンと前記液体貯留部を連結するための請求項1または2記載のデバイスの使用であって、前記試験ゾーンおよび前記液体貯留部が同一の素子上または別々の素子上に配置されている、前記使用。
【請求項6】
洗浄、希釈、溶離、または試薬供給のために供給される液体を貯蔵するための貯留部を有するアセンブリにおける請求項1または2記載のデバイスの使用。
【請求項7】
前記デバイスが、前記貯蔵液体中に含まれる分析物を基質とする触媒的変換もしくは酵素反応、分離段階またはさらなる処理の前の清浄化段階などの能動的機能を実行するものであることを特徴とする、請求項5または6記載の使用。
【請求項8】
請求項1もしくは2記載のデバイスまたは、並列なデバイスのアレイについての請求項に記載のアセンブリの大量生産方法であって、長いキャピラリ状の管または導路をバネの形状に巻き、支持フレームまたはプレート中に収納し、次に1つまたは2つの露出した軸に沿って長手方向にカットして、開放端部を有する一連のU字形または直線の同じ大きさのデバイスを得ることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−38842(P2006−38842A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−194176(P2005−194176)
【出願日】平成17年7月1日(2005.7.1)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】