説明

液晶ディスプレイ装置、並びに液晶ディスプレイ装置を有する遊技機

【課題】画像処理によるCPUへの負担を増加させることなく、より変化に富んだ演出表示、画像表示を行う。
【解決手段】この液晶ディスプレイ装置は、少なくとも2色以上の光を切り替え可能に照射する3色(白色)LEDアレイと、着色層を有し、前記3色LEDアレイから照射された光を前記着色層を介して前方へ向けて通過させる液晶パネルとを有する。液晶パネルにより画素における発色を制御しながら、この液晶パネルを透過する光の色を照明手段を制御することにより切り替える。その結果、3色LEDアレイにより照射される光の色を切り替えることにより、液晶パネルにより表示するカラー画像を異なる色合いで見せたり、演出表示を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶ディスプレイ装置、並びに液晶ディスプレイ装置を有する遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、さまざまな遊技機が次々に開発され市場に投入されるようになると、よりプレイヤの興味を引きつけることができる遊技機の登場が望まれるようになってきている。プレイヤの興味を引きつける一つの方法として、多彩な演出画面を液晶ディスプレイ装置により表示することによりプレイヤの関心を引き、且つ飽きさせないという試みが様々に為されている。
【0003】
プレイヤの興味を引きつけるための演出画面をより効果的にする方法の一つとして、液晶ディスプレイ装置のバックライト(冷陰極管)及び回転リール内に設けられたLEDの光量調整を行うことにより、変化に富んだ演出を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2005−342344号公開公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記のような従来の技術では、バックライトである冷陰極管の発光は原則として白色光に限られ、この白色光の光量調節による演出では、単調になるおそれがあり、複雑な演出パターンを実行するには適していないという問題があった。
【0005】
一方、複雑な演出を遊技機に行わせるためには、画像の表現やパターンが複雑化、高度化するため、画像処理を行うCPUは高性能であることが必要となるが、このような高度の画像処理を行えるCPUはハイスペックなものとなり、その結果遊技機の製造コストを増大させてしまうと言う問題がある。
【0006】
本発明の目的は、バックライトを3色(白色)LEDとすることにより、画像処理によるCPUへの負担を増加させることなく、より変化に富んだ演出表示、画像表示を行うことにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための手段として、本発明は以下の特徴を有している。
本発明の第1の態様は、液晶ディスプレイとして提案される。
この液晶ディスプレイ装置は、少なくとも2色以上の光を切り替え可能に照射する照明手段(例えば、3色(白色)LEDアレイ)と、着色層を有し、前記照明手段から照射された光を前記着色層を介して前方へ向けて通過させる液晶パネルとを有することを特徴としている。
【0008】
この液晶ディスプレイ装置は、液晶パネルにより画素における発色を制御しながら、この液晶パネルを透過する光の色を照明手段を制御することにより切り替える。その結果、照明手段により照射される光の色を切り替える(例えば、白色→赤→緑→青のように切り替える)ことにより、液晶パネルにより表示するカラー画像を異なる色合いで見せたり、演出表示を行うことが可能となる。
【0009】
一般に、画像制御回路により色違い画像を表示させるためには、液晶パネルの画素若しくはサブ画素ごとに制御信号を生成し、サブ画素の発色をコントロールしなければならず、画像制御回路を構成するCPUなどの処理負担が大きいが、本発明にかかる液晶ディスプレイ装置によれば、照明手段により照射される光の色を切り替える制御によって、色違い画像を表示させることが可能となり、画像制御回路を構成するCPUなどの処理負担を軽減できる。そのため、高性能なCPUを装備する必要が無く、液晶ディスプレイ装置のコストを抑えることも可能となる。
【0010】
また、本発明の第2の態様は、少なくとも2色以上の光を切り替え可能に照射する照明手段(例えば、3色LEDアレイ)と、着色層(例えば、カラーフィルタ)を有するとともに前記照明手段から照射された光を前記着色層を介して前方へ向けて通過させる液晶パネルとを備えた液晶ディスプレイ装置とを有する遊技機として提案される。
【0011】
かかる遊技機によれば、液晶パネルによる画像制御に加えて、照明手段による光の色の切り替えにより、液晶ディスプレイ装置に表示される画像を変化させることが可能となり、画像制御回路を構成するCPUなどの処理負担を軽減でき、かつ高性能なCPUを装備する必要がなくなり遊技機の製造コストを抑えることも可能となる。
【0012】
上記の遊技機において、照明手段に2色以上の光を切り替えさせる照明制御手段(例えば、3色LEDアレイ制御回路)をさらに有するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、画像制御回路を構成するCPUなどの処理負担を軽減できるとともに、高性能なCPUを装備する必要をなくして装置のコストを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1には、本発明にかかる液晶ディスプレイを備えた遊技機として、スラント型のスロットマシンが示されている。図示のように、本実施形態に係るスロットマシン1は、それぞれ図柄(識別情報)が描かれた複数の回転リール(識別情報表示装置)3L,3C,3Rを横一列に回転可能に配設して成るリールユニットを含む遊技装置と、この遊技装置を内部に組み込んだ筐体10とを備えている。
【0015】
筐体10は、当該筐体10に対して開閉可能な扉11を備えている。この扉11は、その閉位置において、水平方向に対して後方側が上昇するように傾斜している。すなわち、このスラント型のスロットマシン1では、扉11は、閉じられた状態において、当該スロットマシン1の背面側から前面側に向けて下方に傾斜している。
【0016】
図1に示されるように、この液晶ディスプレイ装置31の表示画面上には、リール3L,3C,3Rの図柄を透過表示する図柄表示領域13と、演出画像や情報等を表示する演出表示領域14とが設けられている。この場合、リール3L,3C,3Rの図柄が視認可能な時(表示画面全体を演出表示領域14として使用する場合もあるが、前述のように図柄表示領域13を別個に設定する時)であっても演出表示領域14の大きさをできるだけ効率的に確保するため、図柄表示領域13は、液晶画面の上側に偏った位置に形成されている。
【0017】
各リール3L,3C,3Rは、横一列に配置され、それぞれ回転自在であり、いずれも同じ構成を有している。リール3L,3C,3Rのそれぞれは、同形の2本の環状フレームを所定間隔で配置し、その環状フレームを複数の連結部材で連結してなる円筒形フレームを有している。また、リール3L,3C,3Rのそれぞれは、円筒形フレームの中心部に配置されたステッピングモータM1、M2,M3の駆動力を環状フレームに伝達する伝達部材を有し、連結部材を被覆するようにして、外側周面部分に図示しないリールシートが装着されている。そのリールシートに複数の図柄が描かれている。
【0018】
筐体10は、開閉扉11の手前側(遊技者側)下方に、開閉扉11よりも緩やかな傾斜面を有する台座部(操作部)15を備えている。この台座部15には、遊技を行なう上で必要とされる各種の操作手段としての遊技ボタン16(スタートボタン、BETボタン、ライン選択ボタン、リール停止ボタン、払出ボタン等)や、コインを投入する投入口17等が形成されている。
【0019】
台座部15の手前側には、これに隣接して、略水平面を有するアームレスト20が設けられている。このアームレスト20により、遊技者は、図示しない椅子に座った状態で、自分の腕をアームレスト20に載せて、台座部15に設けられた各種の遊技ボタン16を疲れることなく容易に操作できる。
【0020】
また、筐体10は、開閉扉11の後方側に、垂直状態に配置される正面パネル部21を備えており、ここには、例えば、入賞図柄の組み合せや配当等を表示する配当表22や、遊技中に遊技の興趣を増大するため、演出用の効果音を発音するスピーカ25L,25R等が設けられている。
【0021】
図2には、透過型の液晶ディスプレイ装置31の構造が分解状態で示されている。図示のように、この液晶ディスプレイ装置31は、保護ガラス32と、所定の大きさを有する(20インチ程度)液晶パネル34と、拡散板(拡散シート)35と、導光板36と、反射板(反射シート)38とから成る液晶パネルユニット50と、液晶パネルユニット50を保持するとともに液晶パネル34を駆動するICドライブ(駆動部)52を有する液晶パネル保持体60とから構成されている。
【0022】
液晶パネル34は、一対の透明基板(例えば、ガラス基板)と、その間に挟持された液晶材料とから構成されており、図柄表示領域13に対応する視認領域を有する。また、液晶パネル34からは、液晶パネル保持体60のICドライブ52に電気的に接続される配線ケーブル34aが延びている。
【0023】
液晶パネル34の背面側(遊技者と反対側)には、拡散板35を挟んで、液晶パネル34と同じ大きさを有する矩形状の導光板36(例えば、アクリル系樹脂などの透光性材料によって形成されている)が配置されている。また、導光板36の背面側には反射板38が配置され、反射板38の背面側には液晶パネル保持体60の本体60Aおよび取付部材60Cが配置され、更に、これら本体60Aおよび取付部材60Cの背面側には、図柄表示領域13に対応して、それぞれ図柄が描かれた複数のリール3L,3C,3Rが配置されている。
【0024】
また、導光板36の上下端面に沿ってそれぞれ照明手段である3色(白色)LEDアレイ37a,37bが配置されている。図3は、3色LEDアレイ37aの構成例を示す図である。3色LEDアレイ37aは、樹脂やガラスなどのLED保持具300と、LED保持具300に固定された複数の3色(白色)LED301によって構成されている。3色LED301のそれぞれは、発光色の異なる3種類のLEDを1つのパッケージに収めた素子である。すなわち、赤色LED、緑色LED、及び青色LEDを1つのパッケージに収めた素子である。
【0025】
なお、3色LEDアレイ37bは、3色LEDアレイ37aの構成と同様の構成を有するので詳細な説明は省略する。
【0026】
この3色LEDアレイ37a、37bに設けられた3色LED301を使えば、3色の光を混合することにより白色光を得ることができる。また、この3色LED301は、赤色LED、緑色LED,及び青色LEDそれぞれのON/OFFを組み合わせて、赤、緑、青の3色のみならず、いろいろな色を作り出すことができる。すなわち、各色LEDの単純なON/OFFの組み合わせだけで、「赤」、「緑」、「青」、「赤+緑=オレンジ」、「赤+青=紫」、「緑+青=水色」、「赤+緑+青=白」の7色を作り出すことができる。
【0027】
また、上記の7色以外の色を有する光を照射することも可能である。すなわち、各色LEDそれぞれを「点ける」「消す」だけの制御を行うのではなく、たとえば「暗い赤」から「明るい赤」まで一つの赤色LEDから32段階の階調を作るように制御する。同様に緑LED、青LEDも32段階づつ作って組み合わせることにより、32,768段階もの階調が可能となる。
【0028】
これらの3色(白色)LEDアレイ37a,37bは、導光板36に光を入射させるものであり、導光板36と協働して液晶パネル34のためのバックライトを構成する(液晶パネル34に背面光を供給する)。なお、本発明の照明手段としては、3色(白色)LEDでなくともよく、2色以上の光を選択可能に照射できるのであれば、冷陰極管、蛍光ランプでもよい。
【0029】
3色(白色)LEDアレイ37a,37bから放射された光は、液晶パネル34が有する着色層であるカラーフィルタを通過することにより、さらに色の混合が行われる。例えば、3色(白色)LEDアレイ37a,37bが「赤」色の光を放射した場合、この「赤」色の光がカラーフィルタに含まれる「緑」の領域を通過すると、色の加色混合により「オレンジ」の光が液晶パネル34から出されることになり、この「赤」色の光がカラーフィルタに含まれる「青」の領域を通過すると、色の加色混合により「紫」の光が液晶パネル34から出されることになる。
【0030】
このように、液晶ディスプレイ装置31のバックライトとして機能する3色(白色)LEDアレイ37a,37bに白色以外の色の光を放射させることにより、白色のバックライトにより表示される表示画像とは色合いの異なる表示画像を作り出すことが可能となる。
【0031】
図2に戻り、液晶ディスプレイ装置31の構成例の説明を続ける。
反射板38および拡散板35には、各リール3L,3C,3Rに形成された図柄を図柄表示領域13(液晶パネル34)へと透過させて遊技者による図柄の視認を可能にする3つの図柄視認領域38aL,38aC,38aR;35aL,35aC,35aRが、図柄表示領域13に対応して上側に偏って設けられている。この場合、図柄視認領域38aL,38aC,38aR;35aL,35aC,35aRは、反射板38および拡散板35を切り欠いて成る開口窓であっても良く、あるいは、切り欠かれた開口ではなく、図柄を良好に視認できるような透明度を有する透光材領域であっても良い。
【0032】
また、図2に示されるように、液晶パネル保持体60は、反射板38の背面側(遊技者と反対側)に配置されて液晶パネルユニット50をその背面側で押えるとともに液晶パネル34を駆動するICドライブ52を背面に搭載した押さえ体としての本体60Aと、液晶パネルユニット50の前面側(保護ガラス32の前側)に配置され且つ液晶パネルユニット50の前面周縁部および周側面部を枠状に取り囲んで保持するとともに本体60Aに組み付けられる矩形枠状の保持枠60Bと、保持枠60Bに固定され且つ液晶パネルユニット50を保持する液晶パネル保持体60をスロットマシン1の機体に取り付けるための取付部材60Cとから成る。すなわち、液晶パネル保持体60は、液晶パネルユニット50を背面側から支持するための支持部材である本体60Aと、保持枠60Bと、前述したブラケット61を有する取付部材60Cとを有している。
【0033】
また、液晶パネル保持体60の本体60Aには、リール3L,3C,3Rの図柄を液晶パネル34に向けて露出させるための開口部60aL,60aC,60aRが、図柄視認領域38aL,38aC,38aR;35aL,35aC,35aRにそれぞれ対応して形成されている。
【0034】
[スロットマシンの内部構成例]
図4は、内部の構成を中心に示すスロットマシン1の機能ブロック図である。以下、図4を参照しながらスロットマシン1の内部構成例について説明する。
【0035】
スロットマシン1は、マイクロコンピュータ31を中心に、複数の構成要素を有している。マイクロコンピュータ31は、メインCPU(Central Processing Unit)32と、RAM(Random Access Memory)33と、ROM(Read Only Memory)34とを有している。メインCPU32は、ROM34に記憶されているプログラムにしたがって作動し、I/Oポート39を介して他の構成要素との信号の入出力を行い、スロットマシン1全体の動作制御を行う。RAM33はメインCPU32が作動する際に用いるデータやプログラムが記憶され、例えば、後述するサンプリング回路36によりサンプリングされる乱数値がゲーム開始後、一時的に保持されるとともに、擬似リールのコードナンバ、シンボルナンバなどのデータが記憶されている。ROM34には、メインCPU32が実行するプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。スロットマシン1の場合、ROM34には後述する入賞判定テーブル、シンボル決定テーブル、停止テーブルおよび払出テーブルが記憶されている。
【0036】
また、スロットマシン1は、乱数発生器35と、サンプリング回路36と、クロックパルス発生回路37と、分周器38とを有している。乱数発生器35は、メインCPU32の指示に従い作動して、一定範囲の乱数を発生させる。サンプリング回路36は、メインCPU32の指示にしたがい、乱数発生器35が発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出し、その抽出した乱数をメインCPU32に入力する。クロックパルス発生回路37は、メインCPU32を作動させるための基準クロックを発生させ、分周器38はその基準クロックを一定周期で分周した信号をメインCPU32に入力する。
【0037】
さらに、スロットマシン1は、スイッチ入力ユニット50と、タッチパネル56を有している。
スイッチ入力ユニット50は、スタートスイッチ51と、BETスイッチ52と、ラインスイッチ53と、停止スイッチ54および払出スイッチ55を有している。スタートスイッチ51は、スピンボタンの操作入力を検出したときにスタート信号をメインCPU32に入力する。BETスイッチ52は、BET選択ボタンの操作入力を検出したときにBET選択信号をメインCPU32に入力する。ラインスイッチ53はライン選択ボタンの操作入力を検出したときにライン選択信号をメインCPU32に入力する。停止スイッチ54は、停止ボタンの操作入力を検出したときに停止信号をメインCPU32に入力する。払出スイッチ55は払出ボタンの操作入力を検出したときに払出信号をメインCPU32に入力する。
【0038】
タッチパネル56は、液晶ディスプレイ装置31の表示画面を覆うように設けられていて、遊技者の指が触れた箇所の位置を検出し、その検出した位置に対応した位置信号をメインCPU32に入力する。また、タッチパネル56は、所定のペン(図示せず)を用いて入力された文字や記号等(例えば、後述する遊技者の入力した直筆のサインや遊技者の指紋)のイメージデータを生成するイメージ生成部56aが組み込まれている。
【0039】
さらに、マイクロコンピュータ31には、I/Oポート39を介してリール駆動ユニット40が接続されている。リール駆動ユニット40は、リール3L,3C,3Rのそれぞれの位置を検出するリール位置検出回路41と、各リール3L,3C,3Rを回転させるためのモータM1,M2,M3に駆動信号を入力するモータ駆動回路42を有している。このモータ駆動回路42から駆動信号が入力されることによって、モータM1,M2,M3が作動し、そのそれぞれがリール3L,3C,3Rを回転させる。
【0040】
さらに、スロットマシン1は、ランプ駆動回路59、ランプ60と、LED駆動回路61、LED62と、ホッパー駆動回路63、ホッパー64と、払出完了信号回路65、コイン検出部66とを有している。また、スロットマシン1は、画像制御回路71と、音制御回路72およびスピーカ73と、3色LEDアレイ制御回路74及び3色LEDアレイ37a、37bを有している。
【0041】
ランプ駆動回路59はランプ60(図1においては図略)を点灯させるための信号をランプ60に出力し、ランプ60をゲーム(例えばセカンドゲーム)実行中に点滅させる。この点滅によって、ゲームの演出が行われる。LED駆動回路61は、筐体10正面に設けられた表示用のLED62(図1においては図略)の点滅表示を制御する。表示用のLED62はクレジット枚数表示や獲得枚数表示等を行う。ホッパー駆動回路63はメインCPU32の制御にしたがってホッパー64を駆動させ、ホッパー64は入賞コインの払い出しを行うための動作を行い、払出口からコインを払い出させる。コイン検出部66は、ホッパー64により払い出されたコインの枚数を計測し、その計測した枚数値のデータを払出完了信号回路65に通知する。払出完了信号回路65は、コイン検出部66からコインの枚数値のデータを入力し、その枚数値が、設定された枚数のデータに達したときにコインの払出完了を通知する信号をメインCPU32に入力する。
【0042】
画像制御回路71は、液晶ディスプレイ装置31における画像表示を制御して、各種の画像を液晶ディスプレイ装置31に表示させる。この画像制御回路71は、画像制御CPU、ワークRAM、プログラムROM、画像ROM、ビデオRAMおよびVDP(Video Display Processor)を有している。画像制御CPUは、マイクロコンピュータ31で設定されたパラメータに基づき、プログラムROMに予め記憶されている(液晶表示ディスプレイ装置31での表示に関する)画像制御プログラムに従い、液晶ディスプレイ装置31に表示される画像(演出画像等)を決定する。ワークRAMは、画像制御CPUが画像制御プログラムを実行するときの一時記憶手段として構成されている。
【0043】
プログラムROMは、画像制御プログラムや各種選択テーブルなどを記憶している。画像ROMは、画像を形成するためのドットデータを記憶している。ビデオRAMは、VDPにより画像を形成するときの一時記憶手段として構成されている。VDPは、制御RAMを有し、画像制御CPUで決定された液晶ディスプレイ装置31の表示内容に応じた画像を形成し、その形成された各画像を液晶ディスプレイ装置31に出力する。
【0044】
3色LEDアレイ制御回路74は、3色LEDアレイ37a、37bを所望の色で発光させるように駆動制御する回路である。図5に、3色LEDアレイ制御回路74及び3色LEDアレイ37aのブロック図を示す。なお、3色LEDアレイ37bは3色LEDアレイ37aと同様の構成であるので、図4において図示を省略してある。3色LEDアレイ37aは、複数の3色LED301を有している。各3色LED301は、赤色LED301R,緑色LED301G、青色LED301Bを有している。3色LEDアレイ制御回路74は、赤色LED301R,緑色LED301G、青色LED301Bをそれぞれ共通して駆動するための赤色駆動信号線74R,緑色駆動信号線74G,青色駆動信号線74Bを有しており、各赤色LED301R,緑色LED301G、青色LED301Bは、並列に赤色駆動信号線74R,緑色駆動信号線74G,青色駆動信号線74Bに接続されている。3色LEDアレイ制御回路74は、マイクロコンピュータ31からの命令に従って、各赤色LED301R,緑色LED301G、青色LED301Bを所望の階調で発光させるよう駆動信号を出力する。各赤色LED301R,緑色LED301G、青色LED301Bのそれぞれをどの階調で発光させ、その結果3色LEDアレイ37aからどのような色の光を放射させるかは、マイクロコンピュータ31からの命令によって定まる。マイクロコンピュータ31は、液晶ディスプレイ装置31に表示する画像を制御すると共に、3色LEDアレイ37a、37bの発光を制御することにより、従来にない画像演出表示を、画像制御回路71の処理負担を増加させることなく行うことを可能とした。
なお、本発明は表示装置に表示させる仮想の複数のリールを回転させる、いわゆるビデオスロットマシン等の遊技機においても適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】スロットマシンの外観斜視図
【図2】スロットマシンが有する液晶ディスプレイ装置の分解状態を示す図
【図3】3色LEDアレイの構成例を示す図
【図4】スロットマシンの内部構成例を示すブロック図
【図5】3色LEDアレイおよび3色LEDアレイ制御回路の回路図
【符号の説明】
【0046】
1 …スロットマシン(遊技機)
31 …液晶ディスプレイ装置
34 …液晶パネル
37a、37b …3色LEDアレイ
74 …3色LEDアレイ制御回路
301 …3色LED

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2色以上の光を切り替え可能に照射する照明手段と、
着色層を有し、前記照明手段から照射された光を前記着色層を介して前方へ向けて通過させる液晶パネルと
を有することを特徴とする液晶ディスプレイ装置。
【請求項2】
少なくとも2色以上の光を切り替え可能に照射する照明手段と、着色層を有するとともに前記照明手段から照射された光を前記着色層を介して前方へ向けて通過させる液晶パネルとを備えた液晶ディスプレイ装置と
を有することを特徴とする遊技機。
【請求項3】
前記照明手段に2色以上の光を切り替えさせる照明制御手段をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−12111(P2008−12111A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−187120(P2006−187120)
【出願日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【出願人】(391065769)株式会社セタ (89)
【Fターム(参考)】