説明

液晶表示装置、立体表示システム、制御プログラムおよび記録媒体

【課題】画素の焼き付き及び表示ムラの抑制された表示を行うことができる液晶表示装置を実現する。
【解決手段】本発明に係る液晶表示装置100は、複数の画素を有する液晶パネル200と、前記複数の画素の極性を制御する極性制御回路121と、を備え、極性制御回路121は、極性を反転させる周期が互いに異なる複数の極性反転形式を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に関するものであり、特に、立体表示機能を有する液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、軽量、薄型および低消費電力等の利点を有しており、携帯電話の表示部等の小型の表示装置としてだけでなく、大型テレビジョンとしても利用されている。一般的な液晶表示装置は平面的な表示を行うが、近年、液晶表示装置を用いて、より臨場感のある立体的な表示を行うことが提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、左眼用フレームおよび右眼用フレームを交互に表示する液晶表示装置と、シャッター眼鏡とを備える立体映像表示装置(立体表示システム)が開示されている。観察者は、シャッター眼鏡を装着して液晶表装置の表示画面を観察する。
【0004】
図4は、特許文献1に開示されているフレームデータ及び液晶シャッターの制御方式を示すタイミングチャートである。特許文献1の液晶表示装置では、左眼用映像の表示期間において第1左眼用フレームL1と、第1左眼用フレームL1と同じ映像の第2左眼用フレームL2を順次表示し、右眼用映像の表示期間において第1右眼用フレームR1と、第1右眼用フレームR1と同じ映像の第2右眼用フレームR2を順次表示する。このとき、シャッター眼鏡の左眼シャッターは、液晶シャッタL制御信号108によって、液晶表示装置に第1左眼用フレームL1が書き込まれた後の垂直ブランキング期間205から次の第2左眼用フレームL2の期間まで開いている。また、シャッター眼鏡の右眼シャッターは、液晶シャッタR制御信号109によって、液晶表示装置に第1右眼用フレームR1が書き込まれた後の垂直ブランキング期間205から次の第2右眼用フレームR2の期間まで開いている。
【0005】
このように、特許文献1の立体映像表示装置では、観察者が左眼用フレームおよび右眼用フレームを同時に視認するクロストークを防ぐとともに、観察者が左眼用フレームおよび右眼用フレームを視認できる期間を長くしており、これにより、輝度の増加を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−232249号公報(2009年10月8日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように、特許文献1の立体表示システムでは、1つの左眼用フレーム(左眼画像)のために液晶表示装置は2フレームの表示を行い、1つの右眼用フレーム(右眼画像)のために液晶表示装置は2フレームの表示を行っており、観察者が1つの立体画像を視認するために液晶表示装置は4つのフレームの表示を行う。この場合、観察者が動画表示可能な立体画像を視認するためには、液晶表示装置を高い垂直走査周波数で駆動することが必要となる。このように液晶表示装置を高い垂直走査周波数で駆動する場合、各画素が選択される期間が短くなるため、信号遅延の影響が大きくなり、画素の輝度が所定の値に到達しないことがある。
【0008】
そのため、一般的な液晶表示装置の場合は、1フレームごとに画素の極性を反転させるが、画素の輝度を所定の輝度へ到達させるためには、左眼用画像を表示する2フレームの期間、右用画像を表示する2フレームの期間のそれぞれで、画素の極性を同じに保つ必要がある。このように2フレームの期間、画素の極性を同じに保つために、2フレーム周期で画素の極性を反転させた場合、左眼用画像を表示する時の画素の極性、右眼用画像を表示する時の画素の極性それぞれが、変化せずに固定されることになり、左右の画像データによっては画素の焼き付きが発生することがある。
【0009】
これに対し、画素の極性を4フレーム周期で反転させた場合、右眼画像から左眼画像に切り替わる時、もしくは左眼画像から右眼画像に切り替わる時の、どちらか一方の時のみに常に極性反転が行われることになり、左右で画像の見え方が異なってしまう。また、画素の極性を6フレーム以上の周期で反転する場合、それぞれの画素が同じ極性を保つ期間が長いため、フリッカが発生する。
【0010】
図5を参照して具体的に説明する。
【0011】
図5(a)は、画素極性を2フレーム毎に反転させた場合の、液晶パネルの各画素の極性を示す図である。また、図5(b)は、画素極性を4フレーム毎に反転させた場合の、液晶パネルの各画素の極性を示す図である。図5(a)および(b)において、マス目の中に書かれた「+」と「−」はそれぞれ画素の極性がプラスの極性とマイナスの極性であることを示しており、列方向および行方向に隣接する画素の極性が互いに異なるように配置されている。
【0012】
図5(a)において、一番左上の画素に着目すると、1フレーム目、2フレーム目、および5フレーム目、6フレーム目、および9フレーム目の左眼画像表示時には、画素の極性は常にプラスを示し、3フレーム目、4フレーム目、及び7フレーム目、8フレーム目では画素の極性は常にマイナスを示す。すなわち、左眼画像表示時におけるそれぞれの画素は、常に同一の極性を示し、右眼画像表示時におけるそれぞれの画素も常に同一の極性を示す。この時、例えば液晶パネルがノーマリブラックのパネルで、右眼画像表示時には前記画素の表示階調が常に最小となるような場合、前記画素は常にプラスの極性の範囲でしか変化しないことになるので、画素の焼き付きが発生してしまう。このように、画素極性を2フレーム周期で反転させ続けた場合、表示する画像データによっては画素の焼き付きが発生することがある。
【0013】
また、図5(b)において、一番左上の画素に着目すると、1フレーム目から4フレーム目までは左眼画像、右眼画像共にプラスの極性を示し、5フレーム目から8フレーム目までは左眼画像、右眼画像共にマイナスの極性を示し、9フレーム目で再びプラスの極性に戻っている。画素の極性は、4フレーム目から5フレーム目に変わる時にプラスからマイナスに、および8フレーム目から9フレーム目に変わる時にマイナスからプラスに反転しているが、どちらの場合も右眼画像から左眼画像に切り替わる時に行われていることがわかる。このことから、画素極性を4フレーム周期で反転させ続けた場合、画素極性の反転するタイミングが右眼画像から左眼画像に切り替わる時、もしくは左眼画像から右眼画像に切り替わる時のどちらか一方に固定されることになり、結果として左眼画像と右眼画像の見え方が異なることがある。
【0014】
また、一般的なテレビジョン装置の入力映像信号は60fps以下であり、これを左眼用画像で2フレーム、右眼用画像で2フレームの計4フレームに拡張した場合、6フレーム以上で画素極性を反転させる場合は、画素極性の反転周波数は40Hz以下となり、画素極性の反転によるフリッカと呼ばれる表示のちらつき現象が発生する可能性がある。
【0015】
このように、常に一定の周期で画素極性を反転させると、各画素において、左眼画像表示時おける極性と、右眼画像表示時における極性とが、それぞれ常に一定になるために、画素の焼き付きが発生したり、右眼画像から左眼画像および左眼画像から右眼画像のいずれか一方の切り替え時のみに極性が反転することにより、左眼画像と右眼画像の見え方が異なるといった不都合を生じる。
【0016】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、画素の焼き付き及び表示ムラの抑制された表示を行うことができる液晶表示装置および立体表示システムを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記の課題を解決するために、本発明に係る液晶表示装置は、複数の画素を有する液晶パネルと、前記複数の画素の極性を制御する極性制御手段と、を備える液晶表示装置において、前記極性制御手段は、極性を反転させる周期が互いに異なる複数の極性反転形式を有していることを特徴としている。
【0018】
上記の構成によれば、複数の画素の極性を制御する極性制御手段が、極性を反転させる周期が互いに異なる複数の極性反転形式を有している。これにより、各画素において、極性が反転する周期は、常に一定ではなく、変化することとなる。よって、極性が反転する周期が常に一定の場合に比べ、左眼画像表示時おける極性と右眼画像表示時おける極性との比率、および、左眼画像から右眼画像に切り替わる時と、右眼画像から左眼画像に切り替わる時の画素極性の反転頻度の偏りが、低減する。したがって、画素の焼き付き及び表示ムラの抑制された表示を行うことができる液晶表示装置を実現できる。
【0019】
本発明に係る液晶表示装置では、前記極性反転形式には、第1の垂直走査期間ごとに極性が反転する第1の極性反転形式が含まれており、前記極性制御手段は、第1の極性反転形式と第1の極性反転形式以外の他の極性反転形式とを交互に切り替え、第1の極性反転形式から第1の極性反転形式以外の他の極性反転形式への切り替えの周期が一定であってもよい。
【0020】
本発明に係る液晶表示装置では、前記極性反転形式には、第1の垂直走査期間ごとに極性が反転する第1の極性反転形式が含まれており、前記極性制御手段は、第1の極性反転形式と第1の極性反転形式以外の他の極性反転形式とを交互に切り替え、第1の極性反転形式から第1の極性反転形式以外の他の極性反転形式への切り替えの周期が不規則であってもよい。
【0021】
本発明に係る液晶表示装置では、前記極性制御手段は、各極性制御形式において、極性反転を1回以上行った後、極性反転形式の切り替えを行ってもよい。
【0022】
本発明に係る液晶表示装置では、前記極性反転形式の切り替え順序が規則的であってもよい。
【0023】
本発明に係る液晶表示装置では、前記極性反転形式の切り替え順序が不規則であってもよい。
【0024】
本発明に係る液晶表示装置は、立体表示機能を有し、前記複数の画素に画像を表示するための画像データを書き込む表示信号駆動回路を備え、前記表示信号駆動回路は、立体表示が行われる時に、前記複数の画素のそれぞれに、連続する2垂直走査期間ごとに左眼画像データおよび右眼画像データを交互に書込み、前記極性制御手段は、各画素の極性が、前記左眼画像データの書き込まれる前記2垂直走査期間と、前記右眼画像データの書き込まれる前記2垂直走査期間とのそれぞれにおいて等しくなるように、前記複数の画素の極性を制御することが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、立体表示が行われる時に、前記複数の画素のそれぞれに、連続する2垂直走査期間ごとに左眼画像データおよび右眼画像データが交互に書込まれ、各画素の極性は、左眼画像データの書き込まれる前記2垂直走査期間と、右眼画像データの書き込まれる前記2垂直走査期間とのそれぞれにおいて等しくなる。これにより、観察者が左眼用フレームおよび右眼用フレームを同時に視認するクロストークを防ぐことができる。また、観察者が左眼用フレームおよび右眼用フレームを視認できる期間が長くなるので、輝度の増加を図ることができる。
【0026】
本発明に係る液晶表示装置では、第1の極性反転形式は、2垂直走査期間ごとに極性が反転する極性反転形式であり、前記他の極性反転形式は、4垂直走査期間ごとに極性が反転する極性反転形式であってもよいし、第1の極性反転形式は、4垂直走査期間ごとに極性が反転する極性反転形式であり、前記他の極性反転形式は、2垂直走査期間ごとに極性が反転する極性反転形式であってもよい。
【0027】
上記の構成によれば、1フレームで画素極性を反転させる場合に発生する輝度の低下や、6フレーム以上で画素極性を反転させる場合に発生するチラツキを抑えることができる。
【0028】
本発明に係る液晶表示装置では、前記極性制御手段は、前記他の極性反転形式によって極性を制御する場合、極性反転形式の切り替え時の極性反転を含めて極性反転を奇数回行った後、第1の極性反転形式に切り替えることが好ましい。
【0029】
上記の構成によれば、他の極性反転形式に切り替わる前の第1の極性反転形式による極性制御における最初のフレームを、先の先頭フレームとし、他の極性反転形式に切り替わった後の第1の極性反転形式による極性制御における最初のフレームを、後の先頭フレームとすると、第1の極性反転形式および他の極性反転形式がそれぞれ、2垂直走査期間および4垂直走査期間ごとに極性が反転する極性反転形式の場合、先の先頭フレームと後の先頭フレームとでは、視差画像および画素極性のいずれかが異なる。そのため、左眼画像表示時おける極性と右眼画像表示時おける極性との比率の偏りを低減できる。また、第1の極性反転形式および他の極性反転形式がそれぞれ、4垂直走査期間および2垂直走査期間ごとに極性が反転する極性反転形式の場合、画素極性の反転時における切り替え先の視差画像が、他の極性反転形式に切り替わる前の第1の極性反転形式による極性制御時と、他の極性反転形式に切り替わった後の第1の極性反転形式による極性制御時とで異なる。そのため、左眼画像から右眼画像に切り替わる時と、右眼画像から左眼画像に切り替わる時の画素極性の反転頻度の偏りを低減することができる。
【0030】
本発明に係る液晶表示装置では、前記複数の画素は、複数の行および複数の列のマトリクス状に配列されており、前記極性制御手段は、前記複数の画素の全体に前記左眼画像データおよび前記右眼画像データの一方が書き込まれたときに、前記複数の画素のうちの行方向および列方向に隣接する画素の極性が互いに異なるように、前記複数の画素の極性を制御することが好ましい。
【0031】
上記の構成によれば、フリッカや輝度ムラを抑えることができる。
【0032】
本発明に係る液晶表示装置では、前記複数の画素は、複数の行および複数の列のマトリクス状に配列されており、前記極性制御手段は、前記複数の画素の全体に前記左眼画像データおよび前記右眼画像データの一方が書き込まれたときに、前記複数の画素のうちの列方向に隣接する画素の極性が互いに等しくなるように、前記複数の画素の極性を制御してもよい。
【0033】
本発明に係る立体表示システムは、上記いずれかの液晶表示装置と、左眼シャッターおよび右眼シャッターを有するシャッター眼鏡とを備え、前記左眼シャッターは、前記左眼画像データの書き込まれる期間に開き、前記右眼シャッターは、前記右眼画像データの書き込まれる期間に開くことを特徴としている。
【0034】
上記の構成によれば、液晶表示装置の観察者は映像を立体的に視ることができる。
【0035】
また、上記液晶表示装置の前記極性制御手段として、コンピュータを動作させる制御プログラム、および当該制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の技術的範囲に含まれる。
【発明の効果】
【0036】
以上のように、本発明に係る液晶表示装置は、複数の画素を有する液晶パネルと、前記複数の画素の極性を制御する極性制御手段と、を備える液晶表示装置において、前記極性制御手段は、極性を反転させる周期が互いに異なる複数の極性反転形式を有しているので、画素の焼き付き及び表示ムラの抑制された表示を行うことができる液晶表示装置を実現できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施形態に係る立体表示システムを示すブロック図である。
【図2】画素極性の制御の一例を示す図である。
【図3】画素極性の制御の他の例を示す図である。
【図4】従来構成における、フレームデータ及び液晶シャッターの制御方式を示すタイミングチャートである。
【図5】(a)は、画素極性を2フレーム毎に反転させた場合の、液晶パネルの各画素の極性を示す図であり、(b)は、画素極性を4フレーム毎に反転させた場合の、液晶パネルの各画素の極性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明の実施の一形態について図1〜図3に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0039】
図1は、本実施形態に係る立体表示システム300を示すブロック図である。立体表示システム300は、液晶表示装置100と、シャッター眼鏡280とを備えている。
【0040】
(液晶表示装置の構成)
液晶表示装置100は、フレームレート制御回路110と、タイミングコントローラー120と、書込状態信号送信回路130と、走査信号駆動回路140と、表示信号駆動回路150と、バックライト駆動回路160と、液晶パネル200と、バックライトユニット250とを備えている。走査信号駆動回路140はゲートドライバとも呼ばれ、表示信号駆動回路150はソースドライバとも呼ばれる。
【0041】
液晶パネル200は、複数の行および複数の列のマトリクス状に配列された複数の画素を有している。典型的には、画素として赤画素、緑画素および青画素が設けられており、赤画素、緑画素および青画素から構成されたカラー表示画素が任意の色の表示単位として機能する。なお、カラー表示画素は、赤、緑および青画素以外に別の画素(例えば、黄画素)をさらに有してもよい。ここでは図示しないが、液晶パネル200は、前面基板、背面基板、および、それらに挟まれた液晶層を備えている。
【0042】
ここでは、フレームレート60fpsの入力映像信号がフレームレート制御回路110に入力される。例えば、入力映像信号はNTSC信号である。フレームレート制御回路110は入力映像信号に基づいて入力映像信号のフレームレートよりも高いフレームレートの映像信号を生成する。フレームレート制御回路110によって生成される映像信号のフレームレートは所定値となるため、この処理はFRC(Frame Rate Control)とも呼ばれる。一般的なテレビジョン装置で表示される入力映像信号に含まれる1秒あたりのフィールド数は60であり、この入力映像信号のフレームレートは60fps(frames per second)と表記される。
【0043】
例えば、フレームレート制御回路110は、フレームレート60fpsの入力映像信号に基づいてフレーレート120fpsの映像信号を生成する。液晶表示装置100は、立体表示を行う立体表示モードと、平面表示を行う平面表示モードを有し、立体表示モードの場合、映像信号には立体表示モードで表示されるべき画像データが含まれる。また、平面表示モードの場合、映像信号には平面表示モードで表示されるべき画像データが含まれる。また、映像信号がBD規格等で24pと表される場合、フレームレート制御回路110に入力される前に、例えば、2−3プルダウン変換が行われ、フレームレート制御回路110にはフレームレート60fpsの入力映像信号が入力される。ただし、60fps以外にも50fps、48fps等の映像信号が入力されることもある。
【0044】
タイミングコントローラー120は、書込状態信号送信回路130、走査信号駆動回路140、表示信号駆動回路150およびバックライト駆動回路160を制御する。タイミングコントローラー120は、映像信号に基づいて表示信号を生成し、表示信号を表示信号駆動回路150に出力する。映像信号が立体表示モードで表示されるべき画像データを含む場合、タイミングコントローラー120は、左眼用画像データを2フレームに、右眼用画像を2フレームに拡張し、表示信号のフレームレートを240fpsに設定する。この時、1フレーム目の左眼用画像と2フレーム目の左眼用画像、1フレーム目の右眼用画像と2フレーム目の右眼用画像は、それぞれ同じ画像であってもよいし、オーバードライブ駆動等を行うために異なる画像にしてもよい。また、映像信号が平面表示モードで表示されるべき画像データを含む場合、タイミングコントローラー120は表示信号のフレームレートを120fpsに設定する。
【0045】
このように、タイミングコントローラー120は表示モードに応じて表示信号のフレームレートを異ならせる。走査信号駆動回路140は液晶パネル200の書き込みを行う画素を選択する走査信号を供給する。表示信号駆動回路150は液晶パネル200の選択された画素に表示信号を供給する。走査信号駆動回路140および表示信号駆動回路150は表示信号のフレームレートに応じた垂直走査周波数で液晶パネル200を駆動する。このように、タイミングコントローラー120が表示モードに応じて表示信号のフレームレートを異ならせることにより、液晶パネル200の垂直走査周波数を表示モードに応じて異ならせることができる。
【0046】
本実施形態では、液晶表示装置100は、立体表示機能を有しており、表示信号駆動回路150は、立体表示が行われる時に、複数の画素のそれぞれに、連続する2垂直走査期間ごとに左眼画像データおよび右眼画像データを交互に書込む。
【0047】
また、タイミングコントローラー120は極性制御回路121を備えている。極性制御回路121は、液晶パネル200における複数の画素の極性制御を行うための極性制御信号を出力するものであり、特許請求の範囲に記載の極性制御手段に相当する。極性制御の詳細は後述する。
【0048】
書込状態信号送信回路130は、立体表示モードにおける複数の画素の書込状態を示す書込状態信号をシャッター眼鏡280に送信する。
【0049】
(シャッター眼鏡の構成)
シャッター眼鏡280はアクティブメガネとも呼ばれ、左眼シャッターと右眼シャッターを有している。液晶表示装置100が左眼画像を表示する場合は、書込状態信号は左眼画像の表示を示し、シャッター眼鏡280の左眼シャッターが開き、右眼シャッターが閉じる。液晶表示装置100が右眼画像を表示する場合は、書込状態信号は右眼画像の表示を示し、シャッター眼鏡280の右眼シャッターが開き、左眼シャッターが閉じる。このため、シャッター眼鏡280を装着した観察者は液晶表示装置100が表示する左眼用画像を左眼でのみ観測し、右眼用画像を右眼でのみ観測することが可能となる。
【0050】
また、バックライト駆動回路160は、バックライトユニット250を駆動する。これにより、バックライトユニット250は、液晶パネル200の背面から光を照射する。
【0051】
(画素の極性制御)
次に、液晶パネル200における画素の極性制御ついて、図2および図3を参照して説明する。液晶パネル200における複数の画素の極性は、タイミングコントローラー120の極性制御回路121が出力した極性制御信号に基づき、表示信号駆動回路150が前述の複数の画素のそれぞれを駆動することにより、決定される。なお、本実施形態において、画素の極性とは、液晶パネル200の各画素に対して共通に設けられた共通電極の電位を基準とした、画素電極の電位の極性を意味する。
【0052】
極性制御回路121は、画素の極性が、左眼画像データの書き込まれる2垂直走査期間と、右眼画像データの書き込まれる2垂直走査期間とのそれぞれにおいて等しくなるように、複数の画素の極性を制御する。さらに、極性制御回路121は、極性を反転させる周期が互いに異なる複数の極性反転形式を有している。極性反転形式には、2垂直走査期間ごとに極性が反転する極性反転形式(2フレーム毎の極性反転、第1の極性判定形式)と、4垂直走査期間ごとに極性が反転する極性反転形式(4フレーム毎の極性反転、他の極性判定形式)とが含まれる。
【0053】
まず図2を参照し、2フレーム毎の極性反転を基本動作とし、4フレーム毎の極性反転を合間に挿入する手法について説明する。図2におけるフレーム番号の項目は、現在何フレーム目であるかを示し、視差画像の項目における「L」、「R」の表記はそれぞれ左眼用画像と右眼用画像を表示することを示す。画素極性の項目における「+」、「−」の表記は、液晶パネル200上のある画素に注目した時に、その画素がそれぞれプラス極性であることと、マイナス極性であることを示す。
【0054】
まず1フレーム目からn−1フレーム目までは2フレーム周期で画素極性が反転し、左眼画像のときにはプラス極性、右眼画像の時にはマイナス極性を示すようになっている。次にnフレーム目からn+3フレーム目までの4フレームの期間を同じ極性に保ち、n+4フレーム目以降、再び2フレーム毎に極性を反転するようにしている。
【0055】
このことにより、n+4フレーム目以降は左眼画像のときにはマイナス極性、右眼画像の時にはプラス極性を示すようになり、1フレーム目からn−1フレーム目までと左眼画像、右眼画像に対する極性が反転している。すなわち、1フレーム目(先の先頭フレーム)と、n+4フレーム目(後の先頭フレーム)とを比較すると、画素極性が同一である一方、視差画像が異なっている。
【0056】
また、図2において、n−2フレーム目からn+1フレーム目まで、4フレームの期間を同じ極性(+極性)に保ち、n+2フレーム目以降、再び2フレーム毎に極性を反転するようにした場合も、n+2フレーム目以降は左眼画像のときにはマイナス極性、右眼画像の時にはプラス極性を示すようになる。すなわち、1フレーム目(先の先頭フレーム)と、n+2フレーム目(後の先頭フレーム)とを比較すると、視差画像が同一である一方、画素極性が異なっている。
【0057】
このように、先の先頭フレームと後の先頭フレームとでは、視差画像および画素極性のいずれかが異なるので、2フレーム毎の極性反転動作を基本の動作とする時には、合間に4フレームでの極性反転を行う極性反転形式を挿入することにより、左眼画像、右眼画像における画素極性の偏りを低減することができる。
【0058】
また、図2では、4フレーム周期の極性反転形式を挿入する際に、極性反転形式の切り替え時の極性反転を含めて1回だけ極性が反転するようになっているが、極性反転形式の切り替え時の極性反転を含めて連続して3回以上の奇数回分4フレーム周期で反転するようにしても、同様に極性の偏りを無くすことができる。すなわち、挿入される極性反転形式では、極性反転形式の切り替え時の極性反転を含めて極性反転を奇数回行った後、極性反転形式を切り替える。これにより、先の先頭フレームと後の先頭フレームとで、視差画像および画素極性のいずれかを異ならせることができるため、左眼画像、右眼画像における画素極性の偏りを低減することができる。
【0059】
次に、図3を参照し、4フレーム毎の極性反転を基本動作とし、2フレーム毎の極性反転を合間に挿入する手法について説明する。
【0060】
まず1フレーム目からn−1フレーム目までは4フレーム周期で画素極性が反転し、画素極性の反転は右眼画像から左眼画像切り替わる時に行われている。次にnフレーム目からn+1フレーム目までの2フレームの期間を同じ極性に保ち、n+2フレーム目以降、再び4フレーム毎に極性が反転するようにしている。このことにより、n+2フレーム以降は、左眼画像から右眼画像に切り替わる時に画素極性の反転が行われることになり、1フレーム目からn−1フレーム目までとは逆の関係になっている。
【0061】
また、図3において、n−4フレーム目からn−3フレーム目までの2フレームの期間を同じ極性(プラス極性)に保ち、n−2フレーム目以降、再び4フレーム毎に極性が反転するようにした場合も、n−2フレーム目以降は、左眼画像から右眼画像に切り替わる時に画素極性の反転が行われる。
【0062】
このように4フレーム毎の極性反転動作を基本の動作とする時には、合間に2フレームでの極性反転を挿入することにより、画素の極性反転タイミングにおける右眼画像、左眼画像の偏りを低減することができる。
【0063】
図3では、2フレーム周期の極性反転形式を挿入する際に、極性反転形式の切り替え時の極性反転を含めて1回だけ極性が反転するようになっているが、極性反転形式の切り替え時の極性反転を含めて連続して3回以上の奇数回分2フレーム周期で反転するようにしても、同様に極性の偏りを低減することができる。
【0064】
図2および図3において、基本となる極性反転周期以外での他の極性反転形式を挿入するタイミングは、定期的にあらかじめ決められたフレームごとに挿入してもよいし、ランダムに挿入してもよい。すなわち、基本となる極性反転形式から他の極性反転形式への切り替えの周期は、一定であってもよいし不規則であってもよい。
【0065】
他の極性反転形式をランダムに挿入する手法としては、タイミングコントローラー120のROMやレジスタなどに乱数列を格納しておき、それに基づいて乱数を発生させることによりランダムなパターンを発生させる方法や、タイミングコントローラー120内にLFSR(Linear Feedback Shift Register)に代表される乱数発生回路を設け、乱数発生回路により生成された乱数列に基づいてランダムなパターンを発生させる方法がある。
【0066】
(極性制御の変形例)
また、基本となる画素極性の反転周期を特に定めずに、複数種類の反転周期を切り替えることによっても極性の偏りを無くすことが可能となる。すなわち、複数の極性反転形式の切り替え順序が不規則であってもよい。例えば、前記のいずれかの乱数列生成手法を用いて1bit単位の乱数値を生成し、乱数値が0ならば4フレームで画素極性を反転し、乱数値が1ならば2フレームで画素極性を反転するというように割り当て、画素極性が反転するたびに乱数値を更新するようにすれば、画素極性の偏りを無くすことができる。この場合、各極性制御形式において、極性反転形式の切り替え時の極性反転を含めて極性反転を1回以上行った後、極性反転形式の切り替えを行うことが好ましい。
【0067】
なお、複数の極性反転形式の切り替え順序が規則的であってもよい。
【0068】
また、本実施形態では、極性制御回路121が、2垂直走査期間ごとに極性が反転する極性反転形式と、4垂直走査期間ごとに極性が反転する極性反転形式とを有していたが、これに限定されず、1垂直走査期間ごとに極性が反転する極性反転形式や、6垂直走査期間ごとに極性が反転する極性反転形式を有していてもよい。
【0069】
いずれの方法で基本となる極性反転周期以外での極性反転周期を挿入する場合でも、(1)左眼画像表示時におけるプラス極性とマイナス極性の発生比率、(2)右眼画像表示時におけるプラス極性とマイナス極性の発生比率、(3)画像表示期間全体のプラス極性とマイナス極性の発生比率、および(4)左眼画像から右眼画像に切り替わる時と、右眼画像から左眼画像に切り替わる時の画素極性の反転頻度に偏りがないようにすることが望ましい。
【0070】
本実施形態では、表示信号駆動回路150は、立体表示が行われる時に、複数の画素のそれぞれに、連続する2垂直走査期間ごとに左眼画像データおよび右眼画像データを交互に書込む構成であったが、1垂直走査期間ごとに左眼画像データおよび右眼画像データを交互に書込む構成であってもよい。
【0071】
本実施形態では、極性制御回路121は、複数の画素の全体に左眼画像データおよび右眼画像データの一方が書き込まれたときに、複数の画素のうちの行方向および列方向に隣接する画素の極性が互いに異なるように、複数の画素の極性を制御する構成であったが、これに限定されない。例えば、極性制御回路121は、複数の画素の全体に左眼画像データおよび右眼画像データの一方が書き込まれたときに、複数の画素のうちの列方向に隣接する画素の極性が互いに等しくなるように、複数の画素の極性を制御してもよい。
【0072】
(ソフトウェアによる本発明の実施)
また、上述した液晶表示装置100の各ブロック、特に極性制御回路121は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0073】
すなわち、液晶表示装置100は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである液晶表示装置100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記液晶表示装置100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0074】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0075】
また、液晶表示装置100を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR(high data rate)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0076】
(付記事項)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0077】
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
【0078】
すなわち、本発明の液晶表示装置は、複数の画素が設けられた液晶表示装置において、前記複数の画素のそれぞれは、1以上の垂直走査期間にわたって等しい極性を示し、2種類以上の極性が反転する周期を有する。
【0079】
また、前記複数の画素のそれぞれが、ある垂直走査期間ごとに極性が反転する動作を基本動作とし、前記基本動作時における極性反転周期とは異なる周期での極性の反転が定期的に発生し、前記基本動作時と異なる周期での極性の反転が連続して1回以上行われることが好ましい。
【0080】
また、前記複数の画素のそれぞれが、ある垂直走査期間ごとに極性が反転する動作を基本動作とし、前記基本動作時における極性反転周期とは異なる周期での極性の反転がランダムに発生し、前記基本動作時と異なる周期での極性の反転が連続して1回以上行われることが好ましい。
【0081】
また、前記複数の画素のそれぞれに対して、複数種類ある極性が反転する周期が、1回以上極性が反転するたびに交互に切り替わることが好ましい。
【0082】
また、前記複数種類の極性反転の周期において、ある極性反転の周期から別の極性反転の周期に切り替わる時、あらかじめ決められたパターンにより、切り替わる極性反転の周期が選択されることが好ましい。
【0083】
また、前記複数種類の極性反転の周期において、ある極性反転の周期から別の極性反転の周期に切り替わる時、ランダムに切り替わる極性反転の周期が選択されることが好ましい。
【0084】
また、前記液晶表示装置は、立体表示機能を有し、立体表示を行う時に、前記複数の画素のそれぞれには、連続する2垂直走査期間ごとに左眼画像データおよび右眼画像データが交互に書き込まれ、前記複数の画素のそれぞれは、前記左眼画像データの書き込まれる前記2垂直走査期間にわたって等しい極性を示し、前記右眼画像データの書き込まれる前記2垂直走査期間にわたって等しい極性を示すことが好ましい。
【0085】
また、前記複数の画素は、複数の行および複数の列のマトリクス状に配列されており、前記複数の画素の全体に前記左眼画像データおよび前記右眼画像データの一方が書き込まれたときに前記複数の画素のうちの列方向に隣接する画素の極性は互いに等しいことが好ましい。
【0086】
また、前記複数の画素は、複数の行および複数の列のマトリクス状に配列されており、前記複数の画素の全体に前記左眼画像データおよび前記右眼画像データの一方が書き込まれたときに前記複数の画素のうちの行方向および列方向に隣接する画素の極性は互いに異なることが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明は、立体映像を表示可能な液晶表示装置に特に好適である。
【符号の説明】
【0088】
100 液晶表示装置
110 フレームレート制御回路
120 タイミングコントローラー
121 極性制御回路(極性制御手段)
130 書込状態信号送信回路
140 走査信号駆動回路
150 表示信号駆動回路
160 バックライト駆動回路
200 液晶パネル
250 バックライトユニット
280 シャッター眼鏡
300 立体表示システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素を有する液晶パネルと、
前記複数の画素の極性を制御する極性制御手段と、を備える液晶表示装置において、
前記極性制御手段は、極性を反転させる周期が互いに異なる複数の極性反転形式を有していることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記極性反転形式には、第1の垂直走査期間ごとに極性が反転する第1の極性反転形式が含まれており、
前記極性制御手段は、第1の極性反転形式と第1の極性反転形式以外の他の極性反転形式とを交互に切り替え、
第1の極性反転形式から第1の極性反転形式以外の他の極性反転形式への切り替えの周期が一定であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記極性反転形式には、第1の垂直走査期間ごとに極性が反転する第1の極性反転形式が含まれており、
前記極性制御手段は、第1の極性反転形式と第1の極性反転形式以外の他の極性反転形式とを交互に切り替え、
第1の極性反転形式から第1の極性反転形式以外の他の極性反転形式への切り替えの周期が不規則であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記極性制御手段は、各極性制御形式において、極性反転を1回以上行った後、極性反転形式の切り替えを行うことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記極性反転形式の切り替え順序が規則的であることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記極性反転形式の切り替え順序が不規則であることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
立体表示機能を有し、
前記複数の画素に画像を表示するための画像データを書き込む表示信号駆動回路を備え、
前記表示信号駆動回路は、立体表示が行われる時に、前記複数の画素のそれぞれに、連続する2垂直走査期間ごとに左眼画像データおよび右眼画像データを交互に書込み、
前記極性制御手段は、各画素の極性が、前記左眼画像データの書き込まれる前記2垂直走査期間と、前記右眼画像データの書き込まれる前記2垂直走査期間とのそれぞれにおいて等しくなるように、前記複数の画素の極性を制御することを特徴とする請求項2または3に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
第1の極性反転形式は、2垂直走査期間ごとに極性が反転する極性反転形式であり、
前記他の極性反転形式は、4垂直走査期間ごとに極性が反転する極性反転形式であることを特徴とする請求項7に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
第1の極性反転形式は、4垂直走査期間ごとに極性が反転する極性反転形式であり、
前記他の極性反転形式は、2垂直走査期間ごとに極性が反転する極性反転形式であることを特徴とする請求項7に記載の液晶表示装置。
【請求項10】
前記極性制御手段は、前記他の極性反転形式によって極性を制御する場合、極性反転形式の切り替え時の極性反転を含めて極性反転を奇数回行った後、第1の極性反転形式に切り替えることを特徴とする請求項8または9に記載の液晶表示装置。
【請求項11】
前記複数の画素は、複数の行および複数の列のマトリクス状に配列されており、
前記極性制御手段は、前記複数の画素の全体に前記左眼画像データおよび前記右眼画像データの一方が書き込まれたときに、前記複数の画素のうちの行方向および列方向に隣接する画素の極性が互いに異なるように、前記複数の画素の極性を制御することを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項12】
前記複数の画素は、複数の行および複数の列のマトリクス状に配列されており、
前記極性制御手段は、前記複数の画素の全体に前記左眼画像データおよび前記右眼画像データの一方が書き込まれたときに、前記複数の画素のうちの列方向に隣接する画素の極性が互いに等しくなるように、前記複数の画素の極性を制御することを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項13】
請求項7〜12のいずれか1項に記載の液晶表示装置と、
左眼シャッターおよび右眼シャッターを有するシャッター眼鏡とを備え、
前記左眼シャッターは、前記左眼画像データの書き込まれる期間に開き、前記右眼シャッターは、前記右眼画像データの書き込まれる期間に開くことを特徴とする立体表示システム。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか1項に記載の液晶表示装置の前記極性制御手段として、コンピュータを動作させる制御プログラム。
【請求項15】
請求項14に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−118338(P2012−118338A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−268679(P2010−268679)
【出願日】平成22年12月1日(2010.12.1)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】