説明

液晶装置の製造方法

【課題】基板上に複数の配向膜を形成する場合において、各配向膜の形成領域を高精度に制御可能な液晶装置の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の液晶装置の製造方法は、同一基板10A上に、第1配向膜と、第1配向膜とは異なる方向に配向規制力を有する第2配向膜とを有する液晶装置の製造方法であって、前記基板10A上に第1配向膜の材料膜14aを形成する工程と、第1配向膜の材料膜14a上にレジストRを形成する工程と、レジストRをマスクとして第1配向膜の材料膜14aをエッチングする工程と、前記エッチングにより第1配向膜の材料膜14aが除去された部分に、第2配向膜の形成材料を含む液状体16を配置する工程と、液状体16を加熱処理して第2配向膜の材料膜15aを形成する工程と、を備えていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶装置は、パーソナルコンピュータや携帯電話の表示部として、あるいはプロジェクタのライトバルブ等として幅広く用いられている。液晶装置においては、表示品質を向上させる観点から、広視野角の確保や応答速度の向上、高コントラスト化、高精細化、高輝度化等が求められている。これらを実現する上で、液晶分子の配向を制御する技術は非常に重要である。
【0003】
例えば、液晶プロジェクタのライトバルブとして用いられる液晶装置では、高輝度、高コントラストであることが重要であり、垂直配向方式の液晶装置は高コントラストな表示が可能であることから、近年、プロジェクタ用の液晶装置の液晶配向方式として採用されつつある。しかしながら、垂直配向方式の液晶装置では、液晶分子が基板表面に対して垂直に立っているため、電圧印加時の倒れる方位方向での相互作用が弱い。そのため、電圧を印加すると、電極の端部から発生する横電界によって様々な方向に液晶分子が倒れてしまい、透過率が低下するという問題がある。
【0004】
このような問題に対して、特許文献1では、液晶分子の方位配向方向を一方向に揃える目的で、配向膜にプレチルト角を付与する方法が提案されている。しかしながら、プレチルト角を大きくすると、電圧無印加状態(初期配向状態)で液晶層に位相差が発生し、黒表示でも光漏れを生じてコントラストが低下してしまう場合がある。
【0005】
そこで、特許文献2では、画素部に垂直配向膜を形成し、画素部周辺に水平配向膜を形成した液晶装置が提案されている。この液晶装置では、インクジェット法により画素部周辺に選択的に水平配向膜を形成し、該水平配向膜にラビング処理を行った後、インクジェット法により選択的に画素部に垂直配向膜を形成している。これにより、画素部の配向膜にプレチルトを付与するための配向処理を施さなくても、液晶分子の倒れる方向を均一に制御することが可能となり、光漏れが殆ど生じず、高コントラストの表示を実現することができる。
【0006】
一方、液晶テレビ等の直視型の液晶装置では、広視野角、高速応答であることが重要である。OCBモードの液晶装置は高速応答な表示が可能であることから、動画表示を行う液晶テレビ等への応用が検討されている。例えば、特許文献3では、OCBモードの液晶装置において、基板表面に塗布した低プレチルト配向膜上に、インクジェット法により部分的に高プレチルト配向膜を形成することが提案されている。これにより、スプレイ配向からベンド配向への配向変化が容易になり、高速応答が可能な液晶装置が提供される。
【特許文献1】特開2004−163921号公報
【特許文献2】特開2007−155949号公報
【特許文献3】特開2007−232848号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2では、インクジェット法により水平配向膜と垂直配向膜とを塗り分けるため、液晶パネルの画素が高精細化していくと、高精度な塗り分けが困難になる。また、特許文献3では、低プレチルト配向膜上にインクジェット法により部分的に高プレチルト配向膜を形成することが提案されているが、インクジェット法により配向膜上にもう一方の配向膜を積層すると、配向膜同士のハジキが生じ、正確な位置に配向膜を配置することが困難になる。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、基板上に複数の配向膜を形成する場合において、各配向膜の形成領域を高精度に制御可能な液晶装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するため、本発明の液晶装置の製造方法は、同一基板上に、第1配向膜と、前記第1配向膜とは異なる方向に配向規制力を有する第2配向膜とを有する液晶装置の製造方法であって、前記基板上に第1配向膜の材料膜を形成する工程と、前記第1配向膜の材料膜上にレジストを形成する工程と、前記レジストをマスクとして前記第1配向膜の材料膜をエッチングする工程と、前記エッチングにより前記第1配向膜の材料膜が除去された部分に、前記第2配向膜の形成材料を含む液状体を配置する工程と、前記液状体を加熱処理して前記第2配向膜を形成する工程と、を備えていることを特徴とする。
この方法によれば、第1配向膜がフォトリソグラフィ技術によって形成されるので、インクジェット法のみで第1配向膜を形成する場合に比べて、第1配向膜の形状を精度良く形成することができる。また、第2配向膜の形成材料を含む液状体は、第1配向膜(より詳細には第1配向膜の材料膜)によって形成された段差によって濡れ広がりが抑制されるため、第2配向膜の形状も第1配向膜の形状によって制御良く形成することができる。したがって、本方法によれば、複数の配向膜が精度良く塗り分けられ、高画質な画像表示が可能な液晶装置が提供できる。
【0010】
本発明においては、前記液状体を配置する工程では、前記第1配向膜の材料膜と前記レジストとを隔壁として、前記エッチングによってパターニングされた複数の前記第1配向膜の材料膜の境界部に、液滴吐出法を用いて前記液状体を配置することが望ましい。
この方法によれば、レジストの厚み分だけ第1配向膜の材料膜間の溝の容積が大きくなるので、一回の吐出によって多くの液状体を溝内に配置することができる。そのため、少ない吐出回数によって所望の厚みの第2配向膜を形成することができる。
【0011】
本発明においては、前記基板は、前記第1配向膜の材料膜と接する面に複数の電極を備えており、前記第1配向膜の材料膜をエッチングする工程では、前記複数の電極の境界部の第1配向膜の材料膜を除去することにより、前記複数の電極の各々に対応した複数の第1配向膜の材料膜を形成し、前記液状体を配置する工程では、前記電極と前記第1配向膜の材料膜とを隔壁として、前記エッチングによってパターニングされた複数の前記第1配向膜の材料膜の境界部に、液滴吐出法を用いて前記液状体を配置することが望ましい。
この方法によれば、電極の厚み分だけ第1配向膜の材料膜間の溝の容積が大きくなるので、一回の吐出によって多くの液状体を溝内に配置することができる。そのため、少ない吐出回数によって所望の厚みの第2配向膜を形成することができる。
【0012】
本発明においては、前記液状体を加熱処理する工程は、相対的に低い温度で前記液状体に含まれる溶剤を除去する加熱乾燥工程と、相対的に高い温度で前記第2配向膜を焼成する加熱焼成工程と、を含み、前記加熱焼成工程において前記液状体を加熱処理する温度は、前記第2配向膜の形成材料が重合する温度以上で、且つ、前記第1配向膜の材料膜と前記レジストの構成材料とが化学反応により結合する温度よりも低い温度であることが望ましい。
この方法によれば、レジスト除去後にレジストの残渣が第1配向膜上に残ることを防止することができる。
【0013】
本発明においては、前記液状体を配置する工程の前に、前記第1配向膜の材料膜上から前記レジストを除去する工程を備えていることが望ましい。
この方法によれば、液状体を加熱処理する際にレジストの構成材料と第1配向膜(より詳細には第1配向膜の材料膜)とが化学反応により結合し、レジスト除去後に第1配向膜上にレジストの残渣が残ることを防止することができる。
【0014】
本発明においては、前記第1配向膜が、液晶を前記基板に対して垂直配向させる垂直配向膜であることが望ましい。
垂直配向膜は、撥水性の材料によって形成されているため、液晶のみならず、他の液状体も弾く性質を有している。そのため、第2配向膜の形成材料を含む液状体を基板上に配置した場合、液状体は第1配向膜(より詳細には第1配向膜の材料膜)に弾かれて第1配向膜の間隙に精度良く配置される。そのため、レジストのような大きな厚みの膜を形成しなくても液状体の濡れ広がりを防止することができ、且つ、その配置位置も高精度に制御することができる。
【0015】
本発明においては、前記第1配向膜と前記第2配向膜とは異なる材料によって形成されており、前記第2配向膜の材料膜を形成した後に、前記第1配向膜の材料膜と前記第2配向膜の材料膜とを一括してラビング処理する工程を備えていることが望ましい。
この方法によれば、1回のラビング処理によって第1配向膜と第2配向膜とを同時に配向処理することができる。この場合、第1配向膜と第2配向膜とは異なる材料によって形成されているので、同じラビング強度でラビング処理を行っても、配向規制力や配向規制力の方向は第1配向膜と第2配向膜とで異なったものとなる。そのため、第1配向膜の形成された領域と第2配向膜が形成された領域とで液晶分子の配向方向が異なるようになり、高品質な画像が得られる液晶装置となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。かかる実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等が異なっている。
【0017】
図1は本発明の一実施形態に係る液晶装置1の画素を拡大して示す平面図であり、図2は、図1のB−B線に沿う断面図である。図1に示すように、本実施形態の液晶装置1は、行列状に配置された複数の画素Pを有しており、複数の画素Pの間が非表示部Dになっている。本実施形態では、複数の画素Pの各々が略長方形状になっている。
【0018】
以下、図1に示したXYZ直交座標系を設定し、これに基づいて部材の位置関係を説明する。このXYZ直交座標系においてX方向及びY方向は、画素Pが配置された面に沿っており、画素Pの短辺方向をX方向、長辺方向をY方向としている。また、画素Pの配置面と直交する方向をZ方向としている。
【0019】
図2に示すように、液晶装置1は、画素電極11を有する素子基板10と、素子基板10と対向配置され共通電極21を有する対向基板20と、素子基板10と対向基板20との間に挟持された液晶層30とを備えている。
【0020】
素子基板10は、例えばアクティブマトリクス型のものであり、ガラスや石英、プラスチック等からなる透明基板10Aを基体としている。透明基板10Aの液晶層30側(Z正方向側)には、薄膜トランジスタ(TFT)等のスイッチング素子、データ線や走査線等の各種配線等を有する素子形成層13が設けられている。スイッチング素子や各種配線を覆って絶縁膜が設けられている。絶縁膜の液晶層30側には画素Pごとに島状の画素電極11が形成されており、画素電極11の各々はスイッチング素子と電気的に接続されている。
【0021】
これらスイッチング素子や各種配線と重なる部分の素子形成層13に遮光部13dが形成されている。Z方向において遮光部13dと重なる領域が非表示部Dとなっており、非表示部Dは遮光部13dにより規定されている。遮光部13の非形成領域が画素Pになっており、照明光が画素Pを通るようになっている。ここでは、画素電極11が画素Pからその周辺の非表示部Dに張出して形成されている。透明基板10Aにおける液晶層30と反対側(Z負方向側)には、偏光板12が設けられている。
【0022】
非表示部Dにおける画素電極11間の透明基板10Aと画素電極11の周縁とを覆って配向膜14が設けられている。画素Pにおける画素電極11の液晶層30側には配向膜15が設けられており、ここでは画素Pと配向膜15の形成領域とがほぼ一致している。なお、少なくとも画素Pの全体と重なるように配向膜15が配置されていればよく、画素Pから画素P周辺の非表示部Dに張出して配向膜15が設けられていてもよい。
【0023】
配向膜14の形成材料としては、公知の水平配向材を用いることができ、例えばポリイミド水平配向材を用いることができる。配向膜15の形成材料としては、ポリイミド垂直配向材、シリカゾルゲルやアルミナゾルゲルからなる酸化物ゾルゲル垂直配向材、長鎖アルキルシランカップリング剤等が挙げられる。長鎖アルキルシランカップリング剤としては、炭素数が6〜20程度のアルキル基を有するもの、例えばオクタデシルトリエトキシシランやヘキシルジメチルエトキシシラン等が挙げられる。
【0024】
対向基板20は、ガラスや石英、プラスチック等からなる透明基板20Aを基体としている。透明基板20Aの液晶層30側(Z負方向側)にはベタ状の共通電極21が設けられており、その液晶層30側には配向膜22が設けられている。配向膜22の形成材料は配向膜15の形成材料と同じものを用いることができ、例えば、ポリイミド垂直配向材、シリカゾルゲルやアルミナゾルゲルからなる酸化物ゾルゲル垂直配向材、長鎖アルキルシランカップリング剤等が挙げられる。長鎖アルキルシランカップリング剤としては、炭素数が6〜20程度のアルキル基を有するもの、例えばオクタデシルトリエトキシシランやヘキシルジメチルエトキシシラン等が挙げられる。本実施形態の配向膜22は、画素Pと非表示部Dとにわたってベタ状に形成されており、画素Pと非表示部Dとで配向規制力が同様になっている。透明基板20Aにおける液晶層30と反対側(Z正方向側)には、偏光板23が設けられている。
【0025】
(第1製造方法)
図3〜図8は液晶装置1の製造方法の一実施形態(第1製造方法)を示す断面工程図である。本実施形態の液晶装置1の製造方法は、素子基板10を形成する工程と、対向基板20を形成する工程と、素子基板10と対向基板20とを貼合せるとともにこれら基板間に液晶層30を封止する工程とを有している。対向基板20を形成する工程と、液晶層30を封止する工程とは、公知の形成材料や公知の形成方法を用いることができる。以下、素子基板10を形成する工程を中心に説明を行う。
【0026】
まず、図3(a)に示すように、透明基板10A上に遮光部13dを有する素子形成層13を形成し、素子形成層13上に島状の画素電極11を形成する。具体的には、ガラスや石英、プラスチック等の透光性を有する透明基板10Aに、図示略の走査線、データ線等の各種配線やスイッチング素子等を形成する。こららは、適宜層間絶縁膜等を介して配置し、各種配線やスイッチング素子と重なる部分に遮光部13dを形成しておく。そして、スイッチング素子と電気的に接続された島状の画素電極11を形成する。画素電極11は、画素Pとなる領域からその周辺に張出して形成する。以下、後に画素Pになる領域を単に画素Pと称し、後に非表示部Dとなる領域を単に非表示部Dと称する場合がある。
【0027】
次いで、図3(b)に示すように、透明基板10Aと画素電極11とを覆って材料膜14aを形成する。材料膜14aは後に配向膜14となる膜であり、ここでは、ポリイミド垂直配向材を形成材料とし、これを塗布法で透明基板10A上と画素電極11上とにベタ状に成膜する。そして、この膜を焼成して後述するポジ型フォトレジストに対して不溶な材料膜14aを形成する。
【0028】
次いで、図4(a)に示すように、非表示部Dにおける材料膜14a上にレジストパターンRを形成する。ここでは、材料膜14aを覆ってポジ型フォトレジストをベタ状に成膜し、このフォトレジスト膜と材料膜14aが化学反応によって結合する温度よりも低い基板温度(例えば150℃)で焼成する。そして、例えばg線(波長436nm)やi線(波長365nm)を遮光する遮光部を有したフォトマスクを、その遮光部の全体が非表示部Dの全体に重なるように配置する。そして、フォトマスクを介してフォトレジスト膜にg線やi線を照射してこの膜を露光し、アルカリ現像液等を用いてこの膜を現像することにより、レジストパターンRが得られる。
【0029】
なお、前記の基板温度の設定は、以下のような理由に基づいている。本発明者は、後に行うプロセスでレジストパターンRを材料膜14aから良好に剥離することが可能な条件について調査した。その結果、一般にフォトレジストには下地(ここでは材料膜14a)との密着性を高めるカップリング剤等の成分が含まれており、基板温度を150℃以下にすればこの成分の化学反応が抑制されることが分かった。基板温度を調整することによりレジストパターンRと材料膜14aとの密着性を制御することができ、特に基板温度を150℃以下にすれば材料膜14aに表面荒れを生じることなくレジストパターンRを剥離することができる。
【0030】
次いで、図4(b)に示すように、レジストパターンRをマスクとし、エッチング等により画素Pの材料膜14aを除去してこれをパターニングする。エッチングにはドライエッチング法、ウエットエッチング法のいずれを用いることができる。また、酸素プラズマによるレジスト剥離をドライエッチング法として用いれば、パターニングが容易になる。この方法によれば、材料膜14aがフォトリソグラフィ技術によって形成されるので、インクジェット法のみで材料膜14aを形成する場合に比べて、材料膜14aの形状を精度良く形成することができる。
【0031】
次いで、図5(a)に示すように、画素電極11上面と材料膜14a上に配置されたレジストパターンRとの段差部分を隔壁にして、画素Pにおける画素電極11上に材料膜15aの形成材料を含む液状体16を液滴吐出ヘッド200により配置する。パターニング後にレジストパターンRを材料膜14aから剥離せずに保持しておくことで、レジストパターンRの膜厚だけ隔壁内側(材料膜14a間の溝)の容積が大きくなるので、ここに配置する液状の形成材料の量を調整することが容易になり、材料膜15aの膜厚制御が容易になるとともに、隔壁の内側から液状の形成材料が溢れ難くなる。また、レジストパターンRの厚みの分だけ溝の容積が大きくなるので、一回の吐出によって多くの液状体16を溝内に配置することができる。そのため、少ない吐出回数によって所望の厚みの材料膜15aを形成することができる。ここで、材料膜15aは、後に配向膜15となる膜であり、その液状の形成材料としては前記したポリイミド垂直配向材や酸化物ゾルゲル垂直配向材を含んだ溶液が挙げられる。
【0032】
次いで、図5(b)に示すように、配置された材料膜15aの形成材料を含む液状体16を加熱乾燥し固形状にして材料膜15aを形成する。ここで、液状体16を加熱処理する温度は、材料膜15aの形成材料が重合する温度以上で、且つ、材料膜14aとレジストパターンRとが化学反応によって結合する温度よりも低い温度(例えば140℃〜150℃)で行うのが良い。この方法によれば、材料膜14aとレジストパターンRとの化学反応による結合を抑制することができるので、レジストパターンR除去後にレジストパターンRの残渣が材料膜14a上に残ることを防止することができる。
【0033】
加熱乾燥処理を行う温度は、例えば以下のように定めることができる。一般に、配向膜は、形成が必要な箇所に配向膜の形成材料の前駆体を塗布し、前駆体の有する官能基を反応させて重合させ形成する。このような高分子材料の反応の場合には、前駆体が備える全ての官能基を反応させて重合を完結させることは困難であるため、前駆体に由来する官能基がわずかながらも残存した状態で配向膜として用いることが一般的である。
【0034】
一方、フォトレジストは、フォトレジスト自体が多くの官能基を有した分子構造をしている。また、フォトレジストには下地(ここでは第1材料膜14a)との密着性を高めるシランカップリング剤のようなカップリング剤等の添加剤が含まれていることが多い。
【0035】
配向膜の形成材料とフォトレジストとがこのような関係である場合、第2配向膜の焼成の温度によっては、レジストパターンRと第1材料膜14aとが強固に結合する。即ち、配向膜の形成材料内で重合反応を起こすべき前駆体由来の官能基が、レジストパターンRの形成材料が備える官能基と化学反応し、化学結合を生じてしまう。
【0036】
例えば、本実施形態の液晶装置では、第1材料膜14aとしてポリイミドを用いることとしている。ポリイミド膜は、工業的には前駆体であるポリアミド酸(ポリアミック酸)を配置し、熱、または触媒を用いて脱水・環化(イミド化)反応を進めることで形成する。そのため、ポリイミド膜には、ポリアミック酸に由来するアミノ基(−NH−)や、カルボキシル基(−COOH)が残存していることが想定される。このような官能基を残した第1材料膜14aに対して、フォトレジストが有するシランカップリング剤のようなカップリング剤は水やアルコールが脱離する縮合反応を起こし、強固な化学結合を生じる。
【0037】
また、フォトレジストが有する官能基とポリイミド膜のアミノ基およびカルボキシル基との縮合反応も考えられる。例えば、フォトレジストがノボラック/キノンジアジド系のポジ型レジストである場合、ノボラックが有する酸性の水酸基(−OH基)や、キノンジアジド化合物の分解物が有するカルボキシル基と、前述のポリイミド膜のアミノ基およびカルボキシル基とが縮合反応を起こすことで、強固な化学結合を有する高分子鎖を形成することが想定される。
【0038】
前述したように、第1材料膜14aが有する前駆体に由来する官能基は僅かであるとしても、化学反応は熱により促進されるため、昇温により反応確率が上がり、第1材料膜14aとフォトレジストとが例に挙げたような化学反応するおそれがある。そのため、フォトレジストとの反応をおさえる目的で、フォトレジストと第1材料膜14aとが化学反応し化学結合を生じる温度未満で焼成を行う。検討の結果、本実施形態の材料の組み合わせでは、前述のように150℃以下とすると良いことが分かった。
【0039】
次いで、図6(a)に示すように、材料膜14aからレジストパターンRを剥離し、適宜リンス処理を行う。材料膜14aとレジストパターンRとが化学反応により結合する温度よりも低い温度で加熱して材料膜15aを形成しているので、配向膜14a上からレジストパターンRを良好に剥離することができる。また、適宜リンス処理を行うことにより材料膜表面の不純物を取り除くことができるので、後述するラビング処理をよりスムーズに行うことが可能となる。そして、レジストパターンR剥離後、図5(b)の加熱乾燥処理の温度よりも高い基板温度で加熱して、材料膜14aと材料膜15aを焼成する。ここで、加熱乾燥処理温度よりも高い温度で材料膜14a及び材料膜15aを加熱焼成しているので、より強固に材料膜14a及び材料膜を基板に固定することが可能となる。また、レジストパターンRを剥がすための有機溶剤等によるリンス処理により材料膜14a及び材料膜が剥離することが防止される。
【0040】
次いで、図6(b)に示すように材料膜14aと材料膜15aとに一括してラビング処理する。具体的には、材料膜14a及び材料膜15aが形成された透明基板10Aを処理ステージに着脱可能に固定する。そして、表面にラビング布を配置したラビング用ローラ300を材料膜14aの表面や材料膜15aの表面に接触させる。そして、接触した状態からさらにラビング用ローラ300を処理ステージ側に所定の高さ(押し込み量)だけ押し込むことにより、ラビング用ローラ300で材料膜14aや材料膜15aを押圧する。そして、処理ステージをラビング用ローラ300に対して所定の相対速度で移動させるとともに、ラビング用ローラ300を所定の回転数で回転させる。前記の押し込み量、相対速度、回転数によりラビング強度が規定され、ラビング強度に応じて液晶分子を水平配向させる配向規制力が材料膜14a、材料膜15aのそれぞれに付与される。
【0041】
配向膜に配向規制力が付与されるメカニズムとしては、以下のようなことが考えられている。ラビング布の繊維によって配向膜表面にラビング強度に応じたずり応力がかかり、この応力と配向膜の表面硬さに応じて配向膜表層がラビング方向に延伸される。この繊維が他の位置に移動すると、延伸された配向膜表層は変形緩和していくが完全に元の状態に回復せず、ラビング方向に沿ったひずみが残留する。この残留ひずみによって配向膜に電気的な偏りや表面形状の偏りが生じ、この偏りによって液晶分子が配向するようになる。配向膜の表面硬さを高くすれば、ずり応力による変形量が小さくなるので配向規制力が弱くなる。
【0042】
本実施形態では、材料膜14aと材料膜15aとは異なる材料で形成されている。そのため、同じラビング強度でラビング処理を行っても、配向規制力や配向規制力の方向は材料膜14aと材料膜15aとで異なったものとなり、画素Pと非表示部Dとで液晶層30の液晶分子が異なる配向状態となる。したがって、非表示部Dの液晶分子の配向性により画素Pの液晶分子の配向性を制御することが可能になり、高品質な画像が得られる液晶装置となる。また、効率よく製造することが可能になっているので、低コスト化が可能な液晶装置となる。
【0043】
(第2製造方法)
図7〜図8は、液晶装置1の他の製造方法(第2製造方法)を示す断面工程図である。本製造方法が第1製造方法と異なる点は、画素Pにおける材料膜15aを覆ってレジストパターンRを形成し、エッチング等により非表示部Dの材料膜15aを除去してこれをパターニングした後に、レジストパターンRを除去して画素Pに材料膜14aの形成材料を含む液状体16を液滴吐出法により配置している点である。
【0044】
まず、図7(a)に示すように、透明基板10A上に遮光部13dを有する素子形成層13や画素電極11を形成し、透明基板10Aと画素電極11とを覆ってベタ状の材料膜15aを形成した後、画素領域Pにおける材料膜15a上にレジストパターンRを形成する。これらは、第1製造方法と同様の形成方法や形成材料を用いて形成することができる。
【0045】
次いで、図7(b)に示すように、レジストパターンRをマスクとし、エッチング等により非表示部Dの材料膜15aを除去してこれをパターニングする。本製造方法ではパターニング後にレジストパターンRを保持せずに剥離除去する。
【0046】
次いで、図5(c)に示すように、画素電極11及び材料膜15aを隔壁として、非表示部Dにおける透明基板10A上に、液滴吐出ヘッド200を用いて材料膜14aの形成材料を含む液状体16を配置する。
【0047】
次いで、液状体16を乾燥処理及び焼成処理して材料膜14aと材料膜15aとを基板に固定する。そして、材料膜14aと材料膜15aとを一括してラビング処理し配向膜14及び配向膜15を形成した後、後の工程を行うことにより液晶装置1が得られる。
【0048】
本製造方法では、液状体16を配置する工程の前にレジストパターンRを除去している。そのため、第1実施形態の場合にように、液状体16を加熱処理する際にレジストパターンRの構成材料(例えば、レジストパターンR中に含まれるカップリング剤等の成分)と材料膜15aとが化学反応により結合し、レジスト除去後に材料膜15a上にレジストの残渣が残ることを防止することができる。
【0049】
この場合、第1実施形態の場合に比べて隔壁の厚みが小さくなるが、本実施形態では、画素電極11の厚みの分だけ材料膜15a間の溝の容積が大きくなるので、その分多くの液状体16を吐出することができる。また、材料膜15aは液晶を基板に対して垂直に配向させる垂直配向膜であり、撥水性を有するため、液状体16を基板上に配置した場合、液状体16は材料膜15aに弾かれて材料膜15aの間隙に精度良く配置される。そのため、レジストパターンRのような大きな厚みの膜を形成しなくても液状体16の濡れ広がりを抑えることができ、且つ、その配置精度も高いものとなる。
【0050】
(第3製造方法)
図9は、液晶装置1の他の製造方法(第3製造方法)を示す断面工程図である。本製造方法が第1製造方法と異なる点は、レジストパターンRをマスクとし、エッチング等により非表示部Dの材料膜14aを除去してこれをパターニングした後に、レジストパターンRを除去して材料膜15aの形成材料を含む液状体16を液滴吐出法により形成している点である。
【0051】
まず、図9(a)に示すように、透明基板10A上の非表示部Dに材料膜14aを選択的に形成する。材料膜14aの形成方法は第1実施形態と同じである。本製造方法では材料膜14aを形成した後にレジストパターンを保持せずに剥離除去する。
【0052】
次いで、図9(b)に示すように、材料膜14aを隔壁として、画素領域Pにおける透明基板10A上に、液滴吐出ヘッド200を用いて材料膜15aの形成材料を含む液状体16を配置する。次いで、前述の第1製造方法と同様に液状体16を加熱処理して材料膜14aと材料膜15aとを基板に固定する。そして、材料膜14aと材料膜15aとを一括してラビング処理し配向膜14及び配向膜15を形成した後、後の工程を行うことにより液晶装置1が得られる。
【0053】
本製造方法では、前述の第1製造方法でレジストパターンRを保持していたのに対して、レジストパターンRを剥離除去して材料膜15aの形成材料を含む液状態16を液滴吐出法により形成している。この方法によれば、液状体16を加熱処理する際にレジストパターンRと材料膜14aとが化学反応により結合し、レジストパターン除去後に材料膜14a上にレジストパターンRの残渣が残ることを防止することができる。また、第1製造方法では加熱乾燥と加熱焼成の二段階熱処理を施していたのに比べて、本製造方法では加熱回数を減らすことができるので、液晶装置の製造効率を高くすることが可能となる。
【0054】
なお、上記実施形態では、本発明の液晶装置の製造方法を垂直配向方式(VA方式)の液晶装置に適用した例を説明したが、本発明はこれに限定されず、OCBモードや横電界方式(IPS方式やFFS方式を含む)の液晶装置等、他の方式の液晶装置に本発明を適用することができる。例えば、OCBモードの液晶装置に適用する場合、非表示部Dに垂直配向膜を形成し、画素Pに水平配向膜を形成する。これにより、画素Pの液晶分子の配向が非表示部Dの液晶分子の配向によって規制され、スプレイ配向からベンド配向への配向変化がスムーズに行われる。
【0055】
配向膜14,15の形成位置も、画素Pと非表示部Dとに限定されず、任意に設定することができる。例えば、画素Pの中央部に水平配向膜14を形成し、残りの画素Pの領域に垂直配向膜15を形成しても本発明と同様の効果が得られる。このような事情はOCBモードや横電界方式の液晶装置等、他の方式の液晶装置についても同じである。例えば、OCBの液晶装置の場合は、画素Pの中央部に垂直配向膜を形成し、残りの画素Pの領域に水平配向膜を形成する。これにより、水平配向膜が形成された部分の液晶分子の配向が、垂直配向膜が形成された部分の液晶分子の配向によって規制され、スプレイ配向からベンド配向への配向変化がスムーズに行われる。
【0056】
(電子機器)
図10は、本発明の電子機器の一実施形態であるプロジェクタ500の概略構成を示す模式図である。図8に示すように、プロジェクタ500は、照明装置510、光変調手段(液晶ライトバルブ)550r、550g、550b、色合成手段(ダイクロイックプリズム)560、投射手段(投射レンズ)570等を備えている。
【0057】
照明装置510は、高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等の白色ランプ511と、白色ランプ511の光を反射させて前方に射出するリフレクタ512とから構成されている。照明装置510から射出された光は、フライアイレンズアレイ520、偏光変換素子530、色分離手段540を介して液晶ライトバルブ550r、550g、550bに供給される。
【0058】
フライアイレンズアレイ520は、照明装置510から射出された光の光強度の分布を均一化するものである。これにより、被照明領域である液晶ライトバルブ550r、550g、550bにおいて照度分布が均一化される。
【0059】
偏光変換素子530は、偏光ビームスプリッタアレイ、1/2波長板アレイ等からなり、照明光の光量を損なうことなく光源光の偏光方向を一方向に揃えるようになっている。
【0060】
色分離手段540は、ダイクロイックミラー541a、541b、反射ミラー542a〜542c、平行化レンズ543a〜543e等からなっている。ダイクロイックミラー541a、541bは、所定の波長帯域の色光が選択的に反射し、それ以外の波長帯域の色光が透過するようになっている。例えば、照明装置510から射出された照明光のうち、赤色光Lrがダイクロイックミラー541aを透過するとともに、緑色光Lg及び青色光Lbがダイクロイックミラー541aで反射する。また、ダイクロイックミラー541aで反射した緑色光Lg及び青色光Lbのうち、青色光Lbがダイクロイックミラー541bを透過し、緑色光Lgがダイクロイックミラー541bで反射する。
【0061】
ダイクロイックミラー541aを透過した赤色光Lrは、反射ミラー542aで反射し平行化レンズ543aを経て赤色光用の液晶ライトバルブ550rに入射する。ダイクロイックミラー541aで反射した緑色光Lgは、ダイクロイックミラー541b、平行化レンズ543bを経て緑色光用の液晶ライトバルブ550gに入射する。ダイクロイックミラー541bを透過した青色光Lbは、平行化レンズ543c、反射ミラー542b、平行化レンズ543d、反射ミラー542c、平行化レンズ543eを経て青色光用の液晶ライトバルブ550bに入射する。
【0062】
液晶ライトバルブ550r、550g、550bは、いずれも本発明の液晶装置で構成されている。液晶ライトバルブ550r、550g、550bの各々は、画像信号に基づいて光を変調して射出するようになっている。液晶ライトバルブ550r、550g、550bで変調された赤色光Lr、緑色光Lg、青色光Lbは、クロスダイクロイックプリズム560に入射するようになっている。
【0063】
クロスダイクロイックプリズム560は、三角柱プリズムが貼り合わされた構造となっており、その内面に赤色光Lrが反射し緑色光Lgが透過するミラー面と、青色光Lbが反射し緑色光Lgが透過するミラー面とが互いに直交して形成されている。赤色光Lr、緑色光Lg、青色光Lbは、これらのミラー面で選択的に反射あるいは透過して同じ側に射出される。これにより、3つの色光が重ね合わされて合成光となる。この合成光は投射レンズ570によってスクリーン580に拡大投射されるようになっている。
【0064】
以上のようなプロジェクタ500にあっては、光変調手段(液晶ライトバルブ)550r、550g、550bが本発明の液晶装置で構成されているので、高品質な投射画像が得られるとともに低コストなものになっている。
【0065】
なお、電子機器としては、前記電子機器に限られることなく、種々の電子機器に適用することができる。例えば、携帯電話、腕時計、ディスクトップ型コンピュータ、マルチメディア対応のパーソナルコンピュータ(PC)及びエンジニアリング・ワークステーション(EWS)、ページャ、ワードプロセッサ、テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、電子手帳、電子卓上計算機、カーナビゲーション装置、POS端末、タッチパネルを備えた装置等の電子機器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】液晶装置の隣接する複数の画素の平面図である。
【図2】図1のB−B線に沿う断面図である。
【図3】液晶装置の第1製造方法を示す断面工程図である。
【図4】図3から続く断面工程図である。
【図5】図4から続く断面工程図である。
【図6】図5から続く断面工程図である。
【図7】第2製造方法を概略して示す断面工程図である。
【図8】図7から続く断面工程図である。
【図9】第3製造方法を概略して示す断面工程図である。
【図10】電子機器の一例であるプロジェクタの概略構成を示す模式図である。
【符号の説明】
【0067】
1…液晶装置、10…素子基板、10A…透明基板、11…画素電極、14…配向膜、14a…材料膜、15…配向膜、15a…材料膜、16…液状体、20…対向基板、21…共通電極、P…画素、D…非表示部、R…レジストパターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一基板上に、第1配向膜と、前記第1配向膜とは異なる方向に配向規制力を有する第2配向膜とを有する液晶装置の製造方法であって、
前記基板上に第1配向膜の材料膜を形成する工程と、
前記第1配向膜の材料膜上にレジストを形成する工程と、
前記レジストをマスクとして前記第1配向膜の材料膜をエッチングする工程と、
前記エッチングにより前記第1配向膜の材料膜が除去された部分に、前記第2配向膜の形成材料を含む液状体を配置する工程と、
前記液状体を加熱処理して前記第2配向膜の材料膜を形成する工程と、を備えていることを特徴とする液晶装置の製造方法。
【請求項2】
前記液状体を配置する工程では、前記第1配向膜の材料膜と前記レジストとを隔壁として、前記エッチングによってパターニングされた複数の前記第1配向膜の材料膜の境界部に、液滴吐出法を用いて前記液状体を配置することを特徴とする請求項1に記載の液晶装置の製造方法。
【請求項3】
前記基板は、前記第1配向膜の材料膜と接する面に複数の電極を備えており、
前記第1配向膜の材料膜をエッチングする工程では、前記複数の電極の境界部の第1配向膜の材料膜を除去することにより、前記複数の電極の各々に対応した複数の第1配向膜の材料膜を形成し、
前記液状体を配置する工程では、前記電極と前記第1配向膜の材料膜とを隔壁として、前記エッチングによってパターニングされた複数の前記第1配向膜の材料膜の境界部に、液滴吐出法を用いて前記液状体を配置することを特徴とする請求項1に記載の液晶装置の製造方法。
【請求項4】
前記液状体を加熱処理する工程は、相対的に低い温度で前記液状体に含まれる溶剤を除去する加熱乾燥工程と、相対的に高い温度で前記第2配向膜の材料膜を焼成する加熱焼成工程と、を含み、
前記加熱乾燥工程において前記液状体を加熱処理する温度は、前記第2配向膜の形成材料が重合する温度以上で、且つ、前記第1配向膜の材料膜と前記レジストの構成材料とが化学反応により結合する温度よりも低い温度であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
【請求項5】
前記液状体を配置する工程の前に、前記第1配向膜の材料膜上から前記レジストを除去する工程を備えていることを特徴とする請求項1又は3に記載の液晶装置の製造方法。
【請求項6】
前記第1配向膜が、液晶を前記基板に対して垂直配向させる垂直配向膜であることを特徴とする請求項5に記載の液晶装置の製造方法。
【請求項7】
前記第1配向膜と前記第2配向膜とは異なる材料によって形成されており、
前記第2配向膜の材料膜を形成した後に、前記第1配向膜の材料膜と前記第2配向膜の材料膜とを一括してラビング処理する工程を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−276676(P2009−276676A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−129603(P2008−129603)
【出願日】平成20年5月16日(2008.5.16)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】