液状物質供給装置
【課題】大容量の容器を対象として操作性に優れた液状物質供給装置を提供することを目的とする。
【解決手段】縦長形状の容器30に貯留された液状物質を供給する液状物質供給装置において、ホルダ本体部16の上面側に開口した挿入口から挿入された容器30を保持する容器ホルダ15の下部をヒンジ部19によってベースブラケット14に軸支して、容器ホルダ15が直立姿勢または傾斜姿勢のいずれの姿勢も可能となるように支持し、直立姿勢の容器ホルダ15をホルダ固定機構20によって固定する構成とする。これにより、容器交換作業時には容器ホルダ15を傾斜させた状態で容器30をホルダ本体部16に着脱することができ、高さ寸法が大きい大容量の容器を対象とする場合においても、良好な操作性を確保することができる。
【解決手段】縦長形状の容器30に貯留された液状物質を供給する液状物質供給装置において、ホルダ本体部16の上面側に開口した挿入口から挿入された容器30を保持する容器ホルダ15の下部をヒンジ部19によってベースブラケット14に軸支して、容器ホルダ15が直立姿勢または傾斜姿勢のいずれの姿勢も可能となるように支持し、直立姿勢の容器ホルダ15をホルダ固定機構20によって固定する構成とする。これにより、容器交換作業時には容器ホルダ15を傾斜させた状態で容器30をホルダ本体部16に着脱することができ、高さ寸法が大きい大容量の容器を対象とする場合においても、良好な操作性を確保することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂接着剤などの液状物質を容器に貯留して供給する液状物質供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子部品実装分野においては、基板に電子部品を固着する用途などに樹脂接着剤が広く用いられている。樹脂接着剤などの液状物質は、シリンジやカートリッジなどの容器に貯留された状態で取り扱われ、これらの液状物質を基板などのワークに塗布する塗布装置に対して供給する際には、液状物質を貯留した容器を吐出装置や塗布装置などに設けられた容器ホルダに装着する(例えば特許文献1,2参照)。これらの容器内に貯留された液状物質は、空圧によって容器から吐出され、容器内の液状物質が消費し尽くされると使用済みの容器は容器ホルダから取り外されて新たな容器と交換される。
【特許文献1】特開平11−244758号公報
【特許文献2】実用新案登録第2591744号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年生産効率の向上を目的として、電子部品実装分野において使用される生産設備の稼働率を極力高めることが求められている。このため、樹脂接着剤の塗布など液状物質の供給を必要とする装置においては、前述の容器交換の頻度を少なくすることができるよう、大容量の容器を採用する傾向にある。このような大容量の容器を使用する場合には、容器そのもののサイズが大きくなって容器交換作業などのための装置内部におけるハンドリングスペースを従来より大きく必要とすることから、装着・交換の際の操作性の面で従来装置と比べてより以上の考慮が望まれる。
【0004】
しかしながら、上述の特許文献例をはじめ従来装置は、主として従来より用いられていた標準サイズのシリンジやカートリッジを対象として構成されたものであった。このため、これらの従来装置においては、近年使用されるようになっている大容量の容器を使用するのに適した構造とはなっておらず、大容量の容器を対象として操作性に優れた液状物質供給装置が望まれていた。
【0005】
そこで本発明は、大容量の容器を対象として操作性に優れた液状物質供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の液状物質供給装置は、縦長の容器に貯留された液状物質を供給する液状物質供給装置であって、上面側に開口した挿入口から挿入された前記容器を保持する容器ホルダと、前記容器ホルダを直立姿勢または傾斜姿勢のいずれかの姿勢で支持するホルダ支持機構と、前記容器ホルダを直立させた状態でその姿勢を固定するホルダ固定機構とを備えた。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、上面側に開口した挿入口から挿入された容器を保持する容器ホルダを直立姿勢または傾斜姿勢のいずれかの姿勢で保持するホルダ支持機構と、容器ホルダを直立させた状態でその姿勢を固定するホルダ固定機構とを備えた構成を採用することにより、容器交換作業時には容器ホルダを傾斜させた状態で容器を着脱することができ、大容量の容器を対象として操作性に優れた液状物質供給装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の塗布装置の斜視図、図2は本発明の一実施の形態の塗布装置における液状物質の塗布機構の斜視図、図3は本発明の一実施の形態の塗布装置のタンクヘッドの正面図、図4は本発明の一実施の形態の塗布装置のタンクヘッドの側面図、図5は本発明の一実施の形態の塗布装置におけるタンクヘッドの動作説明図、図6は本発明の一実施の形態の塗布装置の容器ホルダの部分断面図、図7は本発明の一実施の形態の塗布装置の容器ホルダにおける蓋ロック機構の構造説明図、図8は本発明の一実施の形態の塗布装置の容器ホルダにおける蓋ロック機構の動作説明図、図9は本発明の一実施の形態の塗布装置の制御系の構成を示すブロック図、図10は本発明の一実施の形態の塗布装置における容器交換作業の説明図、図11,図12,図13,図14,図15は本発明の一実施の形態の塗布装置における容器ホルダの蓋開閉動作の動作説明図である。
【0009】
まず図1を参照して、塗布装置1の全体構造を説明する。図1において、塗布装置1は基台2上に基板搬送機構3および液状物質の塗布機構5を配設した構成となっている。基板搬送機構3は、液状物質である樹脂接着剤の塗布対象となる基板4を搬送し位置決めする。塗布機構5は、樹脂接着剤を吐出する塗布ノズル10を備えた塗布ヘッド9を、塗布ヘッド移動機構6によって移動させる構成となっている。
【0010】
また塗布機構5には、樹脂接着剤を貯留する容器30(図3,図6参照)を備えたタンクヘッド7が設けられており、タンクヘッド7からチューブ8を介して塗布ヘッド9に樹脂接着剤が供給される。塗布機構5を囲んで設けられたカバーフレーム2aの前面には、カバー開口部2bが設けられており、カバー開口部2bを介してタンクヘッド7、塗布ヘッド9の保守点検や容器交換などの作業を行うことができるようになっている。
【0011】
図2に示すように塗布ヘッド移動機構6は、Y軸テーブル11の下面に装着されたY方向移動部材12に、X軸テーブル13および垂直な板状のベースブラケット14を取り付け、さらにX軸テーブル13に昇降テーブル21を装着した構成となっている。昇降テーブル21には塗布ヘッド9を構成する吐出機構22が装着されており、Y軸テーブル11、X軸テーブル13、昇降テーブル21を駆動することにより、吐出機構22は、塗布ノズル10とともに方向、X方向、Z方向にそれぞれ移動する。
【0012】
ベースブラケット14にはタンクヘッド7が配設されており、Y軸テーブル11を駆動してY方向移動部材12をY方向に移動させることにより、タンクヘッド7はY方向に移動する。タンクヘッド7は容器30を保持する容器ホルダ15を備えており、容器ホルダ15はホルダ本体部16、蓋18、蓋開閉機構17より構成される。
【0013】
容器ホルダ15はベースブラケット14の下部に設けられたヒンジ部19によって軸支されており、ベースブラケット14においてヒンジ部19の上方には容器ホルダ15を固定するホルダ固定機構20が設けられている。ホルダ固定機構20による容器ホルダ15の固定を解除することにより、容器ホルダ15をヒンジ部19を支点として垂直姿勢から傾斜させることができるようになっている。
【0014】
次に図3、図4を参照して容器ホルダ15の構造を説明する。図3、図4において、Y方向移動部材12の下面に固着されたベースブラケット14の前面側(図4において右側)には、容器30を保持する容器ホルダ15が装着されている。容器30は、上端部に開口部30aを有する略円筒状・縦長形状のシリンジであり、内部に樹脂接着剤などの液状物質を貯留する(図6も参照)。
【0015】
容器ホルダ15は、垂直な背板16aおよび上下方向に連結して配置された上部16b、筒部16c、下部16dを主体とするホルダ本体部16、ホルダ本体部16を上方から塞ぐ蓋18および蓋18を開閉する蓋開閉機構17より構成される。上部16bには容器30を上面側から挿入する挿入口が設けられている。筒部16c、下部16dはそれぞれ挿入された容器30の中間部、下部を保持する。
【0016】
図4に示すようにヒンジ部19は、背板16aの下端部の背面側(図4において左側)から延出して設けられた軸支プレート16fを、ベースブラケット14の下端部の前面に設けられた軸支ブラケット14bによって、ピン19aを介して軸支した構成となっている。また図3に示すように、背板16aの上部の背面側には、ピン孔が設けられた係止プレート16eが左側に延出して設けられている。
【0017】
ベースブラケット14の上部の前面側には、ピン20aを水平方向にスライド自在に支持する係止ブラケット14aが、係止プレート16eの位置に対応して設けられている。ピン20aはグリップ20bと結合されており、グリップ20bを把持して操作することにより、ピン20aを係止プレート16eのピン孔に嵌脱させることができる。係止ブラケット14a、ピン20a、グリップ20bは、ホルダ固定機構20を構成する。
【0018】
ピン20aを係止プレート16eのピン孔に嵌合させて係止プレート16eを係止した状態では、容器ホルダ15はヒンジ部19、ホルダ固定機構20によって上下を支持され、ベースブラケット14に垂直姿勢で保持される。またグリップ20bを右側に引き出してピン20aによる係止プレート16eの係止を解除することにより、図5に示すように、容器ホルダ15はヒンジ部19廻りに回動し、傾斜姿勢となる。
【0019】
したがって、容器ホルダ15の下部に結合されたヒンジ部19は、容器ホルダ15を垂直姿勢または傾斜姿勢のいずれかの姿勢で保持するホルダ支持機構となっている。そしてホルダ本体部16の背板16aに設けられた係止プレート16eは、容器ホルダ15の上部に設けられホルダ固定機構20によって係止される係止部となっている。
【0020】
図4に示すように、ベースブラケット14の右側面には、背板16aを検出するセンサ23が配置されている。センサ23としては、磁気または光学的に物体の有無を検出する近接センサ等が用いられる。センサ23が背板16aを検出することにより、容器ホルダ15が垂直姿勢にあることが検知される。また図5に示すように、容器ホルダ15が傾斜姿勢にある状態では、センサ23は背板16aを検出せず、これにより、容器ホルダ15が傾斜姿勢にあることが検知される。
【0021】
図3に示すように、容器30は上端部の開口部30aの周縁から外側へ張り出した鍔部30bを備えており、容器30をホルダ本体部16に保持させる際には、上部16bの上面の挿入口から容器30を挿入し、鍔部30bを上部16bの上面に当接させて上部16bによって下方から支持する。すなわち容器ホルダ15は、上面側から挿入された容器30を、上端部に形成された鍔部30bがホルダ本体部16の上面によって下方から支持された状態で保持する。
【0022】
この状態では、容器30の下端部に設けられた吐出孔30cが下部16dの下面から下方に突出する。吐出孔30cには塗布ヘッド9へ樹脂接着剤を送給するためのチューブ8が接続され、容器30の内部に貯留された樹脂接着剤31は、ピストン32が空圧によって押し下げられることにより吐出孔30cから吐出され、チューブ8を介して塗布ヘッド9に供給される。
【0023】
図4において、背板16aの上端部には、上部16aの上側に配置された蓋18が蓋ヒ
ンジ部18aによって回動自在に支持されている。蓋18を時計方向に回動させることにより、蓋18はホルダ本体部16によって保持された容器30の上端部の開口部30aを塞ぐ。蓋18において、蓋ヒンジ部18aの反対側には、被係合部26が設けられている。また上部16bに固着された垂直な垂直プレート24には、リンクロッド25を介して蓋18を開閉する操作を行うためのレバー27を備えた蓋開閉機構17が設けられている。蓋開閉機構17は、蓋18を閉じた状態でリンクロッド25の先端部に設けられた係合部を被係合部26に係合させることにより、蓋18をホルダ本体部16にロックする蓋ロック機構となっている。
【0024】
図6は、蓋18が閉じられた状態を示している。蓋18の下面には、容器30の開口部30aに対応した形状の嵌合凸部18dが突設されており、嵌合凸部18dの外周には第1のOリング33が装着されている。また蓋18の下面において嵌合凸部18dの外周側には鍔部30bの径方向の位置に対応して第2のOリング34が装着されている。
【0025】
被係合部26にリンクロッド25を係合させて下方に引き付けることにより、嵌合凸部18dが第1のOリング33とともに容器30の開口部30a内に嵌合し、第2のOリング34は鍔部30bの上面に当接して押し付けられる。これにより、第1のOリング33によって容器30の内部が密閉され、さらにその外周位置において第2のOリング34によって容器30が密閉される。嵌合凸部18dおよび第1のOリング33は、容器ホルダ15に保持された容器30の開口部30aに挿入されることにより容器30の内部を密閉する第1の密閉部となっている。そして第2のOリング34は、上部16bによって下方から支持された鍔部30b上面に当接して押圧されることにより開口部30aを密閉する第2の密閉部となっている。
【0026】
すなわち本実施の形態においては、容器30を密閉するためのシール機構として、開口部30aの内周面に当接してシールする第1のOリング33と、鍔部30bの上面に当接してシールする第2のOリング34を備えた形態となっている。これにより容器30を2重にシールすることができ、密閉性を向上させることが可能となっている。そして後述するように、蓋開閉機構17のレバー27を操作する単一動作によって、第1のOリング33と第2のOリング34によるシール位置へのセットおよびシール解除を行うことができるようになっている。
【0027】
蓋18には、密閉された容器30の内部へ圧縮気体を送給するための通気孔18cが、嵌合凸部18dの下面側から上方に貫通して設けられている。通気孔18cは、継手部材18bを介してエア配管28(図2参照)に接続されている。空圧供給源からエア配管28を介して空圧を供給することにより、容器30の内部へ通気孔18cによって圧縮気体が送給される。これにより、容器30内に装着されたピストン32が押し下げられ、容器30の内部に貯留された樹脂接着剤31は、吐出孔30cから吐出される。
【0028】
次に図7を参照して、蓋開閉機構17の詳細構造を説明する。図7においてレバー27は、下部に操作時にオペレータが把持する把持部27aが設けられた細長形状の部材であり、把持部27aの上部にはレバー中間部27b、レバー基部27cが設けられている。上部16bに固着された垂直プレート24の前面には、シリンダブラケット24aが突出して設けられており、シリンダブラケット24aに設けられた第1の支点35には、ピン35aによってレバー基部27cの上端部が軸支されている。すなわちレバー27は、容器ホルダ15に固定された第1の支点35によって上端部を軸支され、縦方向へ回動自在となっている。
【0029】
レバー中間部27bには上下に2ヶ所の切抜部27d、27eが形成されており、切抜部27d、27eを覆ってスライドプレート38が装着されている。スライドプレート3
8に立設されたスライドピン39、40は、レバー中間部27bに上下方向に形成されたスリット27eにスライド自在に嵌合しており、これによりスライドプレート38はレバー中間部27bに沿って上下方向にスライド自在となっている。スライドプレート38はスライドピン40に結合されたスプリング41によって上方に付勢されており、スライドピン39がスリット27eの上端部に当接した位置が通常位置となる。
【0030】
スライドプレート38の下端部には押し下げ操作用の指掛部38aが設けられており、指掛部38aを指操作によって押し下げることにより、スライドプレート38はスプリング41の付勢力に抗して下方へスライドし、押し下げを解除することにより、スライドプレート38は通常位置に復帰する。スライドプレート38の上部には、矩形の切欠部38bを介して上方に延出した延出部38cが設けられており、スライドプレート38の上下スライドに伴い、通常位置において切抜部27dの上方に位置する延出部38cがともに上下にスライドする。
【0031】
垂直プレート24においてレバー27の切抜部27dに対応した位置には、ガイドレール42が上下方向に配設されている。ガイドレール42にスライド自在に嵌合したスライダ43には、フック37が結合されている。フック37の先端部には、上方に屈曲した係止端部37aが切抜部27dから突出して設けられており、係止端部37aは切欠部38b内に位置している。スライダ43はスプリングによって上方に付勢されており、スライダ43の上限位置はストッパ44によって規制される。
【0032】
スライダ43がストッパ44に当接して上限位置にある状態では、係止端部37aは切抜部27dの上端部に位置してレバー中間部27bを水平方向に係止し、これによりレバー27の回動が阻止される。延出部38cは通常位置において切抜部27dから突出した係止端部37aの上方に位置しており、スライドプレート38を下方にスライドさせることにより係止端部37aは延出部38cによって押し下げられる。これにより、係止端部37aによるレバー中間部27bの係止状態が解除され、レバー27は回動可能な状態となる。
【0033】
垂直プレート24には、レバーロックシリンダ36がロッド36aを水平方向にした姿勢で、シリンダブラケット24bを介して配設されている。レバー27が垂直位置にある状態で、レバーロックシリンダ36を駆動してロッド36aを突出させることにより、ロッド36aはレバー中間部27bの前面に位置し、これによりレバー27の自由な回動が阻止される。そしてロッド36aを没入させることにより、レバーロックシリンダ36によるロックが解除される。
【0034】
このようにレバー27は、手動操作によって解除可能なフック37による手動ロックに加えて、レバーロックシリンダ36を駆動することによってのみ解除可能な自動ロックによって確実にロックされている。これにより、レバー27のロック状態を解除すべきでないタイミングに、誤操作によって手動ロックを解除したような場合にあっても、レバー27のロック状態が維持されるようになっている。
【0035】
レバー基部27cには、第1の支点35から所定距離Dだけ下方に離れた位置に第2の支点46が設けられている。第2の支点46は、リンクロッド25の下端部に結合された軸支ブロック46bを、ピン46aによってレバー基部27cに軸支した構造となっている。これにより、リンクロッド25は第2の支点46によって一端部を軸支されて縦方向に回動自在となっている。リンクロッド25の上端部には結合ブロック47が結合されており、結合ブロック47の上部には上方に延出した逆L字形状の係合フック48が設けられている。
【0036】
蓋18から水平方向に延出して設けられた被係合部26は、2枚の側板26aの上部をカバー部26bで連結し、カバー部26bの下方に両端を側板26aによって支持された被係合ピン26cを配設した構造となっている。レバー27、リンクロッド25がいずれも直立した状態では、被係合ピン26cに係合フック48が係合し、これにより蓋18はリンクロッド25、レバー27を介してホルダ本体部16にロックされ、開口部30aを密閉した状態が保たれる。
【0037】
次に図8を参照して、レバー27を操作することによって蓋18を開閉を行なう蓋開閉機構17の機能について説明する。図8(a)は蓋18を閉じる際の動作を示している。この動作では、係合フック48の下面に被係合ピン26cの上面を係合させた状態で、レバー27を第1の支点35廻りに下方(時計廻り方向)に回動させる。するとリンクロッド25は第2の支点46を介して下方へ押し下げられ、被係合部26はリンクロッド25によって下方に引き下げられる。これにより、蓋18は蓋ヒンジ部18a廻りに回動し、嵌合凸部18dが第1のOリング33とともに開口部30a内に挿入され、容器30の内部が密閉される。
【0038】
そしてこの状態からレバー27を上方に回動させることにより、図8(b)に示すように、レバー27に連結されたリンクロッド25は上方へ移動し、係合フック48は被係合ピン26cの上面から離れてカバー部26bの下面に当接して被係合部26を押し上げる。これにより、蓋18は蓋ヒンジ部18a廻りに開放方向に回動し、容器30の開口部30aに挿入された状態の嵌合凸部18dが、第1のOリング33とともに開口部30aから抜き取られる。
【0039】
すなわち上記構成において、レバー27は容器ホルダ15に固定して設けられた第1の支点35によって上端部を軸支されて縦方向に回動自在となっている。またリンクロッド25は、レバー27において第1の支点35から所定距離Dだけ下方に離れた位置に設けられた第2の支点46によって一端部を軸支されて縦方向に回動自在であり、他端部に蓋18に設けられた被係合部26に係合する係合部としての係合フック48を有するリンク部材となっている。そして係合フック48と被係合部26は、第1のOリング33を開口部30aに挿入する方向および第1のOリング33を開口部30aから抜き取る方向の二方向において、互いに係合するように構成されている。
【0040】
ここで所定距離Dは、蓋18の開閉動作に必要とされるリンクロッド25の駆動ストロークに基づいて設定される。そしてこの所定距離Dとレバー27の全長とのレバー比を適切に設定することにより、把持部27aに加える操作力をこのレバー比に応じて拡大して、大きな力でリンクロッド25を上下駆動することができるようになっている。
【0041】
このような構成を採用することにより、大型の容器30を用いる場合にあっても、蓋18による容器30の密閉・開放を操作性よく行うことが可能となっている。すなわち、大型の容器を対象とする場合にはシール用のOリングのサイズが大きくなって容器の開口部へのOリングの嵌脱に大きな力を必要とする。このような場合にあっても、本実施の形態に示すようにレバー27によってリンクロッド25を駆動する機構を採用することにより、小さな力で容易に蓋18の開閉を行うことができるようになっている。
【0042】
次に図9を参照して制御系の構成を説明する。図9において、制御部50にはキーボードやマウスなどの操作・入力部51が接続されており、操作・入力部51からの操作指令やデータ入力により、基板搬送機構3、塗布ヘッド移動機構6、塗布ヘッド9の動作を制御する。報知部56は、制御部50の指令により表示モニタや表示灯などによって、センサ23によって検知された容器ホルダ15の姿勢状態などの所定項目の報知を行う。容器30、レバーロックシリンダ36にはそれぞれレギュレータ54、55を介して空圧が供
給される。圧力源52からレギュレータ54、55への空圧供給経路にはバルブ53が介設されており、制御部50によってバルブ53を制御することにより、容器30、レバーロックシリンダ36への空圧供給が制御される。
【0043】
次に図10を参照して、容器30を交換する際の容器ホルダ15の移動動作について説明する。容器30から樹脂接着剤31を吐出して塗布ヘッド9へ供給する作業を継続する過程において、容器30内の樹脂接着剤31が消費し尽くされると、容器交換作業が実行される。容器交換作業に際しては、図10に示すように、まずY軸テーブル11を駆動して、Y方向移動部材12をY方向へ移動させる。
【0044】
これにより容器ホルダ15は、ホルダ固定機構20、ヒンジ部19がベースブラケット14を介して装着されたY方向移動部材12とともに、カバー開口部2bの近傍で装置外からの作業が容易な交換位置へ移動する。そしてホルダ固定機構20を解除して容器ホルダ15をヒンジ部19廻りに回動させて、図10に示すように、容器ホルダ15を傾斜姿勢にする。次いで蓋開閉機構17を解除して蓋18をホルダ本体部16から開放し、ホルダ本体部16から使用済の容器30を取り出して新しい容器30と交換する作業を実行する。
【0045】
上記構成においてY方向移動部材12は、ホルダ固定機構20およびヒンジ部19が装着され水平方向へ移動する水平移動部材となっている。そしてY軸テーブル11は、液状物質の供給を行う場合はY方向移動部材12を所定の作業エリア内で移動させ、容器30の交換を行う場合はY方向移動部材12を所定の交換位置へ移動させる水平移動手段となっている。
【0046】
このように容器ホルダ15を交換位置まで移動させて傾斜させる構成を採用することにより、容器ホルダ15への容器30の着脱を操作性よく行うことができる。これとともに、装置内において容器の着脱を行う従来装置と比較して、容器ホルダ15に容器30を着脱するためのスペースを装置内で確保する必要が無い。したがって、高さ寸法が大きい大型の容器を対象とする場合にあっても、装置サイズのコンパクト化が実現されるという利点がある。
【0047】
次に上述の容器交換作業における蓋18の開放動作の詳細について、図11〜図15を参照して説明する。図11は、タンクヘッド7を交換位置まで引き出した後、ホルダ固定機構20を解除して容器ホルダ15を傾斜させた状態を示している。すなわちこの状態では、容器30は上部16bによって鍔部30bを下方から支持されており、容器30の開口部30a内には嵌合凸部18dが第1のOリング33とともに挿入され、鍔部30bには第2のOリング34が押し付けられている。そして蓋18は蓋開閉機構17によってロックされた状態にある。
【0048】
蓋18の開放に際しては、まず操作・入力部51を操作してレバーロックシリンダ36によるレバーロック解除を行う。すなわちレバーロックシリンダ36を駆動してロッド36aを図面の紙面裏側方向へ没入させる。次いでレバー27の把持部27aを握って指掛部38aに指を掛けて押し下げ、図12に示すように、スライドプレート38を下方にスライドさせる操作を行う。これにより、係止端部37aは延出部38cによって下方に押し下げられてレバー中間部27bをロックする位置から外れ、フック37によるレバー27のロックが解除される。
【0049】
この後蓋18が開放される。すなわち把持部27aを把持して手前側(図において右側)に引き、図13に示すように、レバー27を上方に回動させる。これにより、レバー27が第1の支点35廻りに回動し、さらにこの回動による第2の支点46の移動によって
リンクロッド25が上方に移動する。そしてリンクロッド25の上方への移動によって係合フック48はカバー部26bに当接してこれを押し上げる。これにより、嵌合凸部18dが第1のOリング33とともに容器30の開口部30aから抜き出され、第2のOリング34は鍔部30bへの押し付けが解除される。
【0050】
この後、レバー27をさらに上方に回動させると、図14に示すように、蓋18は上部16bからさらに離れる方向に移動する。そして係合フック48が被係合部26との係合状態から離脱可能な位置まで上昇したならば、図15に示すように、リンクロッド25を第2の支点46廻りに回動させて、係合フック48と被係合部26との係合を解除する。これにより、蓋18は蓋ヒンジ部18a廻りに自由に回動可能な状態となる。そして蓋18が上部16bに対して略直角になるまで蓋18を上方に回動させ、この状態で容器30の容器ホルダ15への着脱が行われる。
【0051】
上記説明したように、本実施の形態に示す液状物質供給装置においては、タンクヘッドにおける容器ホルダの保持構造として、上面側に開口した挿入口から挿入された容器を保持するを直立姿勢または傾斜姿勢のいずれかの姿勢で保持する容器ホルダ支持機構と、容器ホルダを直立させた状態でその姿勢を固定する容器ホルダ固定機構とを備えた構成としている。これにより、高さ寸法の大きい大容量の容器を対象とする場合にあっても、容器ホルダへの容器の着脱を容易にして、操作性を向上させることができる。
【0052】
また容器を密閉する蓋の開閉機構として、蓋開閉用のレバーに設けられた係合部を、容器を密閉する蓋に設けられた被係合部に係合させた状態でレバーを下方に回動させて容器の内部を密閉し、レバーを上方へ回動させて被係合部を係合部によって押し上げて蓋を開放する構成を採用している。これにより、蓋開閉動作時に従来より大きな力が必要とされる大容量の容器を対象として、シール性能や蓋開閉時の操作性に優れた液状物質供給装置を実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明の液状物質供給装置は、大容量の容器を対象としてシール性能や操作性に優れるという特徴を有し、樹脂接着剤などの液状物質を容器から吐出して供給する用途に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の一実施の形態の塗布装置の斜視図
【図2】本発明の一実施の形態の塗布装置における液状物質の塗布機構の斜視図
【図3】本発明の一実施の形態の塗布装置のタンクヘッドの正面図
【図4】本発明の一実施の形態の塗布装置のタンクヘッドの側面図
【図5】本発明の一実施の形態の塗布装置におけるタンクヘッドの動作説明図
【図6】本発明の一実施の形態の塗布装置の容器ホルダの部分断面図
【図7】本発明の一実施の形態の塗布装置の容器ホルダにおける蓋ロック機構の構造説明図
【図8】本発明の一実施の形態の塗布装置の容器ホルダにおける蓋ロック機構の動作説明図
【図9】本発明の一実施の形態の塗布装置の制御系の構成を示すブロック図
【図10】本発明の一実施の形態の塗布装置における容器交換作業の説明図
【図11】本発明の一実施の形態の塗布装置における容器ホルダの蓋開閉動作の動作説明図
【図12】本発明の一実施の形態の塗布装置における容器ホルダの蓋開閉動作の動作説明図
【図13】本発明の一実施の形態の塗布装置における容器ホルダの蓋開閉動作の動作説明図
【図14】本発明の一実施の形態の塗布装置における容器ホルダの蓋開閉動作の動作説明図
【図15】本発明の一実施の形態の塗布装置における容器ホルダの蓋開閉動作の動作説明図
【符号の説明】
【0055】
1 塗布装置
5 塗布機構
6 塗布ヘッド移動機構
7 タンクヘッド
9 塗布ヘッド
11 Y軸テーブル
12 Y方向移動部材
15 容器ホルダ
16 ホルダ本体部
17 蓋開閉機構
18 蓋
19 ヒンジ部
20 ホルダ固定機構
25 リンクロッド
26 被係合部
27 レバー
30 容器
30b 鍔部
31 樹脂接着剤
48 係合フック
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂接着剤などの液状物質を容器に貯留して供給する液状物質供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子部品実装分野においては、基板に電子部品を固着する用途などに樹脂接着剤が広く用いられている。樹脂接着剤などの液状物質は、シリンジやカートリッジなどの容器に貯留された状態で取り扱われ、これらの液状物質を基板などのワークに塗布する塗布装置に対して供給する際には、液状物質を貯留した容器を吐出装置や塗布装置などに設けられた容器ホルダに装着する(例えば特許文献1,2参照)。これらの容器内に貯留された液状物質は、空圧によって容器から吐出され、容器内の液状物質が消費し尽くされると使用済みの容器は容器ホルダから取り外されて新たな容器と交換される。
【特許文献1】特開平11−244758号公報
【特許文献2】実用新案登録第2591744号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年生産効率の向上を目的として、電子部品実装分野において使用される生産設備の稼働率を極力高めることが求められている。このため、樹脂接着剤の塗布など液状物質の供給を必要とする装置においては、前述の容器交換の頻度を少なくすることができるよう、大容量の容器を採用する傾向にある。このような大容量の容器を使用する場合には、容器そのもののサイズが大きくなって容器交換作業などのための装置内部におけるハンドリングスペースを従来より大きく必要とすることから、装着・交換の際の操作性の面で従来装置と比べてより以上の考慮が望まれる。
【0004】
しかしながら、上述の特許文献例をはじめ従来装置は、主として従来より用いられていた標準サイズのシリンジやカートリッジを対象として構成されたものであった。このため、これらの従来装置においては、近年使用されるようになっている大容量の容器を使用するのに適した構造とはなっておらず、大容量の容器を対象として操作性に優れた液状物質供給装置が望まれていた。
【0005】
そこで本発明は、大容量の容器を対象として操作性に優れた液状物質供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の液状物質供給装置は、縦長の容器に貯留された液状物質を供給する液状物質供給装置であって、上面側に開口した挿入口から挿入された前記容器を保持する容器ホルダと、前記容器ホルダを直立姿勢または傾斜姿勢のいずれかの姿勢で支持するホルダ支持機構と、前記容器ホルダを直立させた状態でその姿勢を固定するホルダ固定機構とを備えた。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、上面側に開口した挿入口から挿入された容器を保持する容器ホルダを直立姿勢または傾斜姿勢のいずれかの姿勢で保持するホルダ支持機構と、容器ホルダを直立させた状態でその姿勢を固定するホルダ固定機構とを備えた構成を採用することにより、容器交換作業時には容器ホルダを傾斜させた状態で容器を着脱することができ、大容量の容器を対象として操作性に優れた液状物質供給装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の塗布装置の斜視図、図2は本発明の一実施の形態の塗布装置における液状物質の塗布機構の斜視図、図3は本発明の一実施の形態の塗布装置のタンクヘッドの正面図、図4は本発明の一実施の形態の塗布装置のタンクヘッドの側面図、図5は本発明の一実施の形態の塗布装置におけるタンクヘッドの動作説明図、図6は本発明の一実施の形態の塗布装置の容器ホルダの部分断面図、図7は本発明の一実施の形態の塗布装置の容器ホルダにおける蓋ロック機構の構造説明図、図8は本発明の一実施の形態の塗布装置の容器ホルダにおける蓋ロック機構の動作説明図、図9は本発明の一実施の形態の塗布装置の制御系の構成を示すブロック図、図10は本発明の一実施の形態の塗布装置における容器交換作業の説明図、図11,図12,図13,図14,図15は本発明の一実施の形態の塗布装置における容器ホルダの蓋開閉動作の動作説明図である。
【0009】
まず図1を参照して、塗布装置1の全体構造を説明する。図1において、塗布装置1は基台2上に基板搬送機構3および液状物質の塗布機構5を配設した構成となっている。基板搬送機構3は、液状物質である樹脂接着剤の塗布対象となる基板4を搬送し位置決めする。塗布機構5は、樹脂接着剤を吐出する塗布ノズル10を備えた塗布ヘッド9を、塗布ヘッド移動機構6によって移動させる構成となっている。
【0010】
また塗布機構5には、樹脂接着剤を貯留する容器30(図3,図6参照)を備えたタンクヘッド7が設けられており、タンクヘッド7からチューブ8を介して塗布ヘッド9に樹脂接着剤が供給される。塗布機構5を囲んで設けられたカバーフレーム2aの前面には、カバー開口部2bが設けられており、カバー開口部2bを介してタンクヘッド7、塗布ヘッド9の保守点検や容器交換などの作業を行うことができるようになっている。
【0011】
図2に示すように塗布ヘッド移動機構6は、Y軸テーブル11の下面に装着されたY方向移動部材12に、X軸テーブル13および垂直な板状のベースブラケット14を取り付け、さらにX軸テーブル13に昇降テーブル21を装着した構成となっている。昇降テーブル21には塗布ヘッド9を構成する吐出機構22が装着されており、Y軸テーブル11、X軸テーブル13、昇降テーブル21を駆動することにより、吐出機構22は、塗布ノズル10とともに方向、X方向、Z方向にそれぞれ移動する。
【0012】
ベースブラケット14にはタンクヘッド7が配設されており、Y軸テーブル11を駆動してY方向移動部材12をY方向に移動させることにより、タンクヘッド7はY方向に移動する。タンクヘッド7は容器30を保持する容器ホルダ15を備えており、容器ホルダ15はホルダ本体部16、蓋18、蓋開閉機構17より構成される。
【0013】
容器ホルダ15はベースブラケット14の下部に設けられたヒンジ部19によって軸支されており、ベースブラケット14においてヒンジ部19の上方には容器ホルダ15を固定するホルダ固定機構20が設けられている。ホルダ固定機構20による容器ホルダ15の固定を解除することにより、容器ホルダ15をヒンジ部19を支点として垂直姿勢から傾斜させることができるようになっている。
【0014】
次に図3、図4を参照して容器ホルダ15の構造を説明する。図3、図4において、Y方向移動部材12の下面に固着されたベースブラケット14の前面側(図4において右側)には、容器30を保持する容器ホルダ15が装着されている。容器30は、上端部に開口部30aを有する略円筒状・縦長形状のシリンジであり、内部に樹脂接着剤などの液状物質を貯留する(図6も参照)。
【0015】
容器ホルダ15は、垂直な背板16aおよび上下方向に連結して配置された上部16b、筒部16c、下部16dを主体とするホルダ本体部16、ホルダ本体部16を上方から塞ぐ蓋18および蓋18を開閉する蓋開閉機構17より構成される。上部16bには容器30を上面側から挿入する挿入口が設けられている。筒部16c、下部16dはそれぞれ挿入された容器30の中間部、下部を保持する。
【0016】
図4に示すようにヒンジ部19は、背板16aの下端部の背面側(図4において左側)から延出して設けられた軸支プレート16fを、ベースブラケット14の下端部の前面に設けられた軸支ブラケット14bによって、ピン19aを介して軸支した構成となっている。また図3に示すように、背板16aの上部の背面側には、ピン孔が設けられた係止プレート16eが左側に延出して設けられている。
【0017】
ベースブラケット14の上部の前面側には、ピン20aを水平方向にスライド自在に支持する係止ブラケット14aが、係止プレート16eの位置に対応して設けられている。ピン20aはグリップ20bと結合されており、グリップ20bを把持して操作することにより、ピン20aを係止プレート16eのピン孔に嵌脱させることができる。係止ブラケット14a、ピン20a、グリップ20bは、ホルダ固定機構20を構成する。
【0018】
ピン20aを係止プレート16eのピン孔に嵌合させて係止プレート16eを係止した状態では、容器ホルダ15はヒンジ部19、ホルダ固定機構20によって上下を支持され、ベースブラケット14に垂直姿勢で保持される。またグリップ20bを右側に引き出してピン20aによる係止プレート16eの係止を解除することにより、図5に示すように、容器ホルダ15はヒンジ部19廻りに回動し、傾斜姿勢となる。
【0019】
したがって、容器ホルダ15の下部に結合されたヒンジ部19は、容器ホルダ15を垂直姿勢または傾斜姿勢のいずれかの姿勢で保持するホルダ支持機構となっている。そしてホルダ本体部16の背板16aに設けられた係止プレート16eは、容器ホルダ15の上部に設けられホルダ固定機構20によって係止される係止部となっている。
【0020】
図4に示すように、ベースブラケット14の右側面には、背板16aを検出するセンサ23が配置されている。センサ23としては、磁気または光学的に物体の有無を検出する近接センサ等が用いられる。センサ23が背板16aを検出することにより、容器ホルダ15が垂直姿勢にあることが検知される。また図5に示すように、容器ホルダ15が傾斜姿勢にある状態では、センサ23は背板16aを検出せず、これにより、容器ホルダ15が傾斜姿勢にあることが検知される。
【0021】
図3に示すように、容器30は上端部の開口部30aの周縁から外側へ張り出した鍔部30bを備えており、容器30をホルダ本体部16に保持させる際には、上部16bの上面の挿入口から容器30を挿入し、鍔部30bを上部16bの上面に当接させて上部16bによって下方から支持する。すなわち容器ホルダ15は、上面側から挿入された容器30を、上端部に形成された鍔部30bがホルダ本体部16の上面によって下方から支持された状態で保持する。
【0022】
この状態では、容器30の下端部に設けられた吐出孔30cが下部16dの下面から下方に突出する。吐出孔30cには塗布ヘッド9へ樹脂接着剤を送給するためのチューブ8が接続され、容器30の内部に貯留された樹脂接着剤31は、ピストン32が空圧によって押し下げられることにより吐出孔30cから吐出され、チューブ8を介して塗布ヘッド9に供給される。
【0023】
図4において、背板16aの上端部には、上部16aの上側に配置された蓋18が蓋ヒ
ンジ部18aによって回動自在に支持されている。蓋18を時計方向に回動させることにより、蓋18はホルダ本体部16によって保持された容器30の上端部の開口部30aを塞ぐ。蓋18において、蓋ヒンジ部18aの反対側には、被係合部26が設けられている。また上部16bに固着された垂直な垂直プレート24には、リンクロッド25を介して蓋18を開閉する操作を行うためのレバー27を備えた蓋開閉機構17が設けられている。蓋開閉機構17は、蓋18を閉じた状態でリンクロッド25の先端部に設けられた係合部を被係合部26に係合させることにより、蓋18をホルダ本体部16にロックする蓋ロック機構となっている。
【0024】
図6は、蓋18が閉じられた状態を示している。蓋18の下面には、容器30の開口部30aに対応した形状の嵌合凸部18dが突設されており、嵌合凸部18dの外周には第1のOリング33が装着されている。また蓋18の下面において嵌合凸部18dの外周側には鍔部30bの径方向の位置に対応して第2のOリング34が装着されている。
【0025】
被係合部26にリンクロッド25を係合させて下方に引き付けることにより、嵌合凸部18dが第1のOリング33とともに容器30の開口部30a内に嵌合し、第2のOリング34は鍔部30bの上面に当接して押し付けられる。これにより、第1のOリング33によって容器30の内部が密閉され、さらにその外周位置において第2のOリング34によって容器30が密閉される。嵌合凸部18dおよび第1のOリング33は、容器ホルダ15に保持された容器30の開口部30aに挿入されることにより容器30の内部を密閉する第1の密閉部となっている。そして第2のOリング34は、上部16bによって下方から支持された鍔部30b上面に当接して押圧されることにより開口部30aを密閉する第2の密閉部となっている。
【0026】
すなわち本実施の形態においては、容器30を密閉するためのシール機構として、開口部30aの内周面に当接してシールする第1のOリング33と、鍔部30bの上面に当接してシールする第2のOリング34を備えた形態となっている。これにより容器30を2重にシールすることができ、密閉性を向上させることが可能となっている。そして後述するように、蓋開閉機構17のレバー27を操作する単一動作によって、第1のOリング33と第2のOリング34によるシール位置へのセットおよびシール解除を行うことができるようになっている。
【0027】
蓋18には、密閉された容器30の内部へ圧縮気体を送給するための通気孔18cが、嵌合凸部18dの下面側から上方に貫通して設けられている。通気孔18cは、継手部材18bを介してエア配管28(図2参照)に接続されている。空圧供給源からエア配管28を介して空圧を供給することにより、容器30の内部へ通気孔18cによって圧縮気体が送給される。これにより、容器30内に装着されたピストン32が押し下げられ、容器30の内部に貯留された樹脂接着剤31は、吐出孔30cから吐出される。
【0028】
次に図7を参照して、蓋開閉機構17の詳細構造を説明する。図7においてレバー27は、下部に操作時にオペレータが把持する把持部27aが設けられた細長形状の部材であり、把持部27aの上部にはレバー中間部27b、レバー基部27cが設けられている。上部16bに固着された垂直プレート24の前面には、シリンダブラケット24aが突出して設けられており、シリンダブラケット24aに設けられた第1の支点35には、ピン35aによってレバー基部27cの上端部が軸支されている。すなわちレバー27は、容器ホルダ15に固定された第1の支点35によって上端部を軸支され、縦方向へ回動自在となっている。
【0029】
レバー中間部27bには上下に2ヶ所の切抜部27d、27eが形成されており、切抜部27d、27eを覆ってスライドプレート38が装着されている。スライドプレート3
8に立設されたスライドピン39、40は、レバー中間部27bに上下方向に形成されたスリット27eにスライド自在に嵌合しており、これによりスライドプレート38はレバー中間部27bに沿って上下方向にスライド自在となっている。スライドプレート38はスライドピン40に結合されたスプリング41によって上方に付勢されており、スライドピン39がスリット27eの上端部に当接した位置が通常位置となる。
【0030】
スライドプレート38の下端部には押し下げ操作用の指掛部38aが設けられており、指掛部38aを指操作によって押し下げることにより、スライドプレート38はスプリング41の付勢力に抗して下方へスライドし、押し下げを解除することにより、スライドプレート38は通常位置に復帰する。スライドプレート38の上部には、矩形の切欠部38bを介して上方に延出した延出部38cが設けられており、スライドプレート38の上下スライドに伴い、通常位置において切抜部27dの上方に位置する延出部38cがともに上下にスライドする。
【0031】
垂直プレート24においてレバー27の切抜部27dに対応した位置には、ガイドレール42が上下方向に配設されている。ガイドレール42にスライド自在に嵌合したスライダ43には、フック37が結合されている。フック37の先端部には、上方に屈曲した係止端部37aが切抜部27dから突出して設けられており、係止端部37aは切欠部38b内に位置している。スライダ43はスプリングによって上方に付勢されており、スライダ43の上限位置はストッパ44によって規制される。
【0032】
スライダ43がストッパ44に当接して上限位置にある状態では、係止端部37aは切抜部27dの上端部に位置してレバー中間部27bを水平方向に係止し、これによりレバー27の回動が阻止される。延出部38cは通常位置において切抜部27dから突出した係止端部37aの上方に位置しており、スライドプレート38を下方にスライドさせることにより係止端部37aは延出部38cによって押し下げられる。これにより、係止端部37aによるレバー中間部27bの係止状態が解除され、レバー27は回動可能な状態となる。
【0033】
垂直プレート24には、レバーロックシリンダ36がロッド36aを水平方向にした姿勢で、シリンダブラケット24bを介して配設されている。レバー27が垂直位置にある状態で、レバーロックシリンダ36を駆動してロッド36aを突出させることにより、ロッド36aはレバー中間部27bの前面に位置し、これによりレバー27の自由な回動が阻止される。そしてロッド36aを没入させることにより、レバーロックシリンダ36によるロックが解除される。
【0034】
このようにレバー27は、手動操作によって解除可能なフック37による手動ロックに加えて、レバーロックシリンダ36を駆動することによってのみ解除可能な自動ロックによって確実にロックされている。これにより、レバー27のロック状態を解除すべきでないタイミングに、誤操作によって手動ロックを解除したような場合にあっても、レバー27のロック状態が維持されるようになっている。
【0035】
レバー基部27cには、第1の支点35から所定距離Dだけ下方に離れた位置に第2の支点46が設けられている。第2の支点46は、リンクロッド25の下端部に結合された軸支ブロック46bを、ピン46aによってレバー基部27cに軸支した構造となっている。これにより、リンクロッド25は第2の支点46によって一端部を軸支されて縦方向に回動自在となっている。リンクロッド25の上端部には結合ブロック47が結合されており、結合ブロック47の上部には上方に延出した逆L字形状の係合フック48が設けられている。
【0036】
蓋18から水平方向に延出して設けられた被係合部26は、2枚の側板26aの上部をカバー部26bで連結し、カバー部26bの下方に両端を側板26aによって支持された被係合ピン26cを配設した構造となっている。レバー27、リンクロッド25がいずれも直立した状態では、被係合ピン26cに係合フック48が係合し、これにより蓋18はリンクロッド25、レバー27を介してホルダ本体部16にロックされ、開口部30aを密閉した状態が保たれる。
【0037】
次に図8を参照して、レバー27を操作することによって蓋18を開閉を行なう蓋開閉機構17の機能について説明する。図8(a)は蓋18を閉じる際の動作を示している。この動作では、係合フック48の下面に被係合ピン26cの上面を係合させた状態で、レバー27を第1の支点35廻りに下方(時計廻り方向)に回動させる。するとリンクロッド25は第2の支点46を介して下方へ押し下げられ、被係合部26はリンクロッド25によって下方に引き下げられる。これにより、蓋18は蓋ヒンジ部18a廻りに回動し、嵌合凸部18dが第1のOリング33とともに開口部30a内に挿入され、容器30の内部が密閉される。
【0038】
そしてこの状態からレバー27を上方に回動させることにより、図8(b)に示すように、レバー27に連結されたリンクロッド25は上方へ移動し、係合フック48は被係合ピン26cの上面から離れてカバー部26bの下面に当接して被係合部26を押し上げる。これにより、蓋18は蓋ヒンジ部18a廻りに開放方向に回動し、容器30の開口部30aに挿入された状態の嵌合凸部18dが、第1のOリング33とともに開口部30aから抜き取られる。
【0039】
すなわち上記構成において、レバー27は容器ホルダ15に固定して設けられた第1の支点35によって上端部を軸支されて縦方向に回動自在となっている。またリンクロッド25は、レバー27において第1の支点35から所定距離Dだけ下方に離れた位置に設けられた第2の支点46によって一端部を軸支されて縦方向に回動自在であり、他端部に蓋18に設けられた被係合部26に係合する係合部としての係合フック48を有するリンク部材となっている。そして係合フック48と被係合部26は、第1のOリング33を開口部30aに挿入する方向および第1のOリング33を開口部30aから抜き取る方向の二方向において、互いに係合するように構成されている。
【0040】
ここで所定距離Dは、蓋18の開閉動作に必要とされるリンクロッド25の駆動ストロークに基づいて設定される。そしてこの所定距離Dとレバー27の全長とのレバー比を適切に設定することにより、把持部27aに加える操作力をこのレバー比に応じて拡大して、大きな力でリンクロッド25を上下駆動することができるようになっている。
【0041】
このような構成を採用することにより、大型の容器30を用いる場合にあっても、蓋18による容器30の密閉・開放を操作性よく行うことが可能となっている。すなわち、大型の容器を対象とする場合にはシール用のOリングのサイズが大きくなって容器の開口部へのOリングの嵌脱に大きな力を必要とする。このような場合にあっても、本実施の形態に示すようにレバー27によってリンクロッド25を駆動する機構を採用することにより、小さな力で容易に蓋18の開閉を行うことができるようになっている。
【0042】
次に図9を参照して制御系の構成を説明する。図9において、制御部50にはキーボードやマウスなどの操作・入力部51が接続されており、操作・入力部51からの操作指令やデータ入力により、基板搬送機構3、塗布ヘッド移動機構6、塗布ヘッド9の動作を制御する。報知部56は、制御部50の指令により表示モニタや表示灯などによって、センサ23によって検知された容器ホルダ15の姿勢状態などの所定項目の報知を行う。容器30、レバーロックシリンダ36にはそれぞれレギュレータ54、55を介して空圧が供
給される。圧力源52からレギュレータ54、55への空圧供給経路にはバルブ53が介設されており、制御部50によってバルブ53を制御することにより、容器30、レバーロックシリンダ36への空圧供給が制御される。
【0043】
次に図10を参照して、容器30を交換する際の容器ホルダ15の移動動作について説明する。容器30から樹脂接着剤31を吐出して塗布ヘッド9へ供給する作業を継続する過程において、容器30内の樹脂接着剤31が消費し尽くされると、容器交換作業が実行される。容器交換作業に際しては、図10に示すように、まずY軸テーブル11を駆動して、Y方向移動部材12をY方向へ移動させる。
【0044】
これにより容器ホルダ15は、ホルダ固定機構20、ヒンジ部19がベースブラケット14を介して装着されたY方向移動部材12とともに、カバー開口部2bの近傍で装置外からの作業が容易な交換位置へ移動する。そしてホルダ固定機構20を解除して容器ホルダ15をヒンジ部19廻りに回動させて、図10に示すように、容器ホルダ15を傾斜姿勢にする。次いで蓋開閉機構17を解除して蓋18をホルダ本体部16から開放し、ホルダ本体部16から使用済の容器30を取り出して新しい容器30と交換する作業を実行する。
【0045】
上記構成においてY方向移動部材12は、ホルダ固定機構20およびヒンジ部19が装着され水平方向へ移動する水平移動部材となっている。そしてY軸テーブル11は、液状物質の供給を行う場合はY方向移動部材12を所定の作業エリア内で移動させ、容器30の交換を行う場合はY方向移動部材12を所定の交換位置へ移動させる水平移動手段となっている。
【0046】
このように容器ホルダ15を交換位置まで移動させて傾斜させる構成を採用することにより、容器ホルダ15への容器30の着脱を操作性よく行うことができる。これとともに、装置内において容器の着脱を行う従来装置と比較して、容器ホルダ15に容器30を着脱するためのスペースを装置内で確保する必要が無い。したがって、高さ寸法が大きい大型の容器を対象とする場合にあっても、装置サイズのコンパクト化が実現されるという利点がある。
【0047】
次に上述の容器交換作業における蓋18の開放動作の詳細について、図11〜図15を参照して説明する。図11は、タンクヘッド7を交換位置まで引き出した後、ホルダ固定機構20を解除して容器ホルダ15を傾斜させた状態を示している。すなわちこの状態では、容器30は上部16bによって鍔部30bを下方から支持されており、容器30の開口部30a内には嵌合凸部18dが第1のOリング33とともに挿入され、鍔部30bには第2のOリング34が押し付けられている。そして蓋18は蓋開閉機構17によってロックされた状態にある。
【0048】
蓋18の開放に際しては、まず操作・入力部51を操作してレバーロックシリンダ36によるレバーロック解除を行う。すなわちレバーロックシリンダ36を駆動してロッド36aを図面の紙面裏側方向へ没入させる。次いでレバー27の把持部27aを握って指掛部38aに指を掛けて押し下げ、図12に示すように、スライドプレート38を下方にスライドさせる操作を行う。これにより、係止端部37aは延出部38cによって下方に押し下げられてレバー中間部27bをロックする位置から外れ、フック37によるレバー27のロックが解除される。
【0049】
この後蓋18が開放される。すなわち把持部27aを把持して手前側(図において右側)に引き、図13に示すように、レバー27を上方に回動させる。これにより、レバー27が第1の支点35廻りに回動し、さらにこの回動による第2の支点46の移動によって
リンクロッド25が上方に移動する。そしてリンクロッド25の上方への移動によって係合フック48はカバー部26bに当接してこれを押し上げる。これにより、嵌合凸部18dが第1のOリング33とともに容器30の開口部30aから抜き出され、第2のOリング34は鍔部30bへの押し付けが解除される。
【0050】
この後、レバー27をさらに上方に回動させると、図14に示すように、蓋18は上部16bからさらに離れる方向に移動する。そして係合フック48が被係合部26との係合状態から離脱可能な位置まで上昇したならば、図15に示すように、リンクロッド25を第2の支点46廻りに回動させて、係合フック48と被係合部26との係合を解除する。これにより、蓋18は蓋ヒンジ部18a廻りに自由に回動可能な状態となる。そして蓋18が上部16bに対して略直角になるまで蓋18を上方に回動させ、この状態で容器30の容器ホルダ15への着脱が行われる。
【0051】
上記説明したように、本実施の形態に示す液状物質供給装置においては、タンクヘッドにおける容器ホルダの保持構造として、上面側に開口した挿入口から挿入された容器を保持するを直立姿勢または傾斜姿勢のいずれかの姿勢で保持する容器ホルダ支持機構と、容器ホルダを直立させた状態でその姿勢を固定する容器ホルダ固定機構とを備えた構成としている。これにより、高さ寸法の大きい大容量の容器を対象とする場合にあっても、容器ホルダへの容器の着脱を容易にして、操作性を向上させることができる。
【0052】
また容器を密閉する蓋の開閉機構として、蓋開閉用のレバーに設けられた係合部を、容器を密閉する蓋に設けられた被係合部に係合させた状態でレバーを下方に回動させて容器の内部を密閉し、レバーを上方へ回動させて被係合部を係合部によって押し上げて蓋を開放する構成を採用している。これにより、蓋開閉動作時に従来より大きな力が必要とされる大容量の容器を対象として、シール性能や蓋開閉時の操作性に優れた液状物質供給装置を実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明の液状物質供給装置は、大容量の容器を対象としてシール性能や操作性に優れるという特徴を有し、樹脂接着剤などの液状物質を容器から吐出して供給する用途に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の一実施の形態の塗布装置の斜視図
【図2】本発明の一実施の形態の塗布装置における液状物質の塗布機構の斜視図
【図3】本発明の一実施の形態の塗布装置のタンクヘッドの正面図
【図4】本発明の一実施の形態の塗布装置のタンクヘッドの側面図
【図5】本発明の一実施の形態の塗布装置におけるタンクヘッドの動作説明図
【図6】本発明の一実施の形態の塗布装置の容器ホルダの部分断面図
【図7】本発明の一実施の形態の塗布装置の容器ホルダにおける蓋ロック機構の構造説明図
【図8】本発明の一実施の形態の塗布装置の容器ホルダにおける蓋ロック機構の動作説明図
【図9】本発明の一実施の形態の塗布装置の制御系の構成を示すブロック図
【図10】本発明の一実施の形態の塗布装置における容器交換作業の説明図
【図11】本発明の一実施の形態の塗布装置における容器ホルダの蓋開閉動作の動作説明図
【図12】本発明の一実施の形態の塗布装置における容器ホルダの蓋開閉動作の動作説明図
【図13】本発明の一実施の形態の塗布装置における容器ホルダの蓋開閉動作の動作説明図
【図14】本発明の一実施の形態の塗布装置における容器ホルダの蓋開閉動作の動作説明図
【図15】本発明の一実施の形態の塗布装置における容器ホルダの蓋開閉動作の動作説明図
【符号の説明】
【0055】
1 塗布装置
5 塗布機構
6 塗布ヘッド移動機構
7 タンクヘッド
9 塗布ヘッド
11 Y軸テーブル
12 Y方向移動部材
15 容器ホルダ
16 ホルダ本体部
17 蓋開閉機構
18 蓋
19 ヒンジ部
20 ホルダ固定機構
25 リンクロッド
26 被係合部
27 レバー
30 容器
30b 鍔部
31 樹脂接着剤
48 係合フック
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦長の容器に貯留された液状物質を供給する液状物質の供給装置であって、
上面側に開口した挿入口から挿入された前記容器を保持する容器ホルダと、前記容器ホルダを直立姿勢または傾斜姿勢のいずれかの姿勢で支持するホルダ支持機構と、前記容器ホルダを直立させた状態でその姿勢を固定するホルダ固定機構とを備えたことを特徴とする液状物質供給装置。
【請求項2】
前記容器ホルダは、前記挿入口が設けられ挿入された前記容器を保持するホルダ本体部と、前記ホルダ本体部に保持された前記容器の上端部の開口部を塞ぐ蓋と、この蓋を閉じた状態で前記蓋を前記ホルダ本体部へロックする蓋ロック機構とを備えたことを特徴とする請求項1記載の液状物質供給装置。
【請求項3】
前記ホルダ支持機構が、ヒンジ部であることを特徴とする請求項1または2記載の液状物質供給装置。
【請求項4】
前記ホルダ支持機構が、前記容器ホルダの下部に結合されたヒンジ部であり、前記容器ホルダの上部に前記ホルダ固定機構によって固定される係止部を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の液状物質供給装置。
【請求項5】
前記ヒンジ部および前記ホルダ固定機構が装着され水平方向へ移動する水平移動部材と、前記液状物質の供給を行う場合は前記水平移動部材を所定の作業エリア内で移動させ前記容器の交換を行う場合は前記水平移動部材を所定の交換位置へ移動させる水平移動手段とを備えたことを特徴とする請求項4記載の液状物質供給装置。
【請求項1】
縦長の容器に貯留された液状物質を供給する液状物質の供給装置であって、
上面側に開口した挿入口から挿入された前記容器を保持する容器ホルダと、前記容器ホルダを直立姿勢または傾斜姿勢のいずれかの姿勢で支持するホルダ支持機構と、前記容器ホルダを直立させた状態でその姿勢を固定するホルダ固定機構とを備えたことを特徴とする液状物質供給装置。
【請求項2】
前記容器ホルダは、前記挿入口が設けられ挿入された前記容器を保持するホルダ本体部と、前記ホルダ本体部に保持された前記容器の上端部の開口部を塞ぐ蓋と、この蓋を閉じた状態で前記蓋を前記ホルダ本体部へロックする蓋ロック機構とを備えたことを特徴とする請求項1記載の液状物質供給装置。
【請求項3】
前記ホルダ支持機構が、ヒンジ部であることを特徴とする請求項1または2記載の液状物質供給装置。
【請求項4】
前記ホルダ支持機構が、前記容器ホルダの下部に結合されたヒンジ部であり、前記容器ホルダの上部に前記ホルダ固定機構によって固定される係止部を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の液状物質供給装置。
【請求項5】
前記ヒンジ部および前記ホルダ固定機構が装着され水平方向へ移動する水平移動部材と、前記液状物質の供給を行う場合は前記水平移動部材を所定の作業エリア内で移動させ前記容器の交換を行う場合は前記水平移動部材を所定の交換位置へ移動させる水平移動手段とを備えたことを特徴とする請求項4記載の液状物質供給装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−341219(P2006−341219A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−170650(P2005−170650)
【出願日】平成17年6月10日(2005.6.10)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月10日(2005.6.10)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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