説明

減速比自動切換装置

【課題】温度変化等に影響されることがなく、簡単な機械的構成で、定量的なトルク特性を確実に得ることを可能にする。
【解決手段】減速比自動切換装置24は、入力軸30に連結される太陽歯車44と、送りねじ軸36に連結される第1及び第2キャリア50、52と、前記第1及び第2キャリア50、52に回転自在に装着され、前記太陽歯車44に歯合する遊星歯車46と、前記遊星歯車46に歯合するとともに、軸方向に移動可能な内歯車66とを備え、前記内歯車66と前記第2キャリア52との間には、前記内歯車66の前記軸方向への移動を規制するとともに、規定値以上のスラスト力が作用した際、前記内歯車66を前記軸方向に移動可能にするパッキン部材86が配設される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転駆動源に連結される入力軸と作動部に連結される出力軸との減速比を、自動的に切り換える減速比自動切換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ワーク等を搬送する手段として、モータ等の回転駆動源の回転駆動力によって送りねじを回転駆動し、ワークを搬送するスライダ(作動部)を変位させる電動アクチュエータが広く用いられている。
【0003】
この種の電動アクチュエータは、回転駆動源に連結される入力軸と、作動部に連結される出力軸とを備えるとともに、前記入力軸と前記出力軸との間には、減速比を切り換え可能な遊星歯車機構が設けられている。
【0004】
この遊星歯車機構を設ける設備としては、例えば、特許文献1に開示されている減速比自動切換装置が知られている。この減速比自動切換装置は、はすば歯車である太陽歯車、遊星歯車及び内歯車と前記遊星歯車を回転自在に軸支するとともに、前記遊星歯車の公転に伴って一体的に回転するキャリアとを含む遊星歯車機構と、前記内歯車に内挿された前記キャリアのインナ部と前記遊星歯車と前記内歯車との間に設けられ、前記内歯車と前記遊星歯車との間でスラスト力を発生させる粘性抵抗体と、出力負荷の増減に従って前記内歯車を前記スラスト力により入力軸方向又は出力軸方向に平行移動させ、前記内歯車の回転運動を制動させる制動手段とを備えている。
【0005】
【特許文献1】特開2007−092982号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献1では、粘性抵抗体を利用することにより、出力負荷の増減に従って内歯車をスラスト力により入力軸方向又は出力軸方向に平行移動させている。このため、内歯車の回転運動が制御され、遊星歯車の自転及び公転の切り換えによる減速比の自動切り換えが行われている。
【0007】
ところで、粘性抵抗として、例えば、グリスが使用されるため、温度変化によってグリス粘度(抵抗値)が変動したり、グリスの漏れが惹起したりするおそれがある。このため、電動アクチュエータのトルク特性が変動するという問題がある。
【0008】
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、温度変化等に影響されることがなく、簡単な機械的構成で、定量的なトルク特性を確実に得ることが可能な減速比自動切換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、回転駆動源に連結される入力軸と作動部に連結される出力軸との減速比を、自動的に切り換える減速比自動切換装置に関するものである。
【0010】
この減速比自動切換装置は、入力軸に連結される太陽歯車と、出力軸に連結されるキャリアと、前記キャリアに回転自在に装着され、前記太陽歯車に歯合する遊星歯車と、前記遊星歯車に歯合するとともに、軸方向に移動可能な内歯車と、前記内歯車と前記遊星歯車との間にスラスト力を発生させるスラスト力発生機構と、前記内歯車が少なくとも前記軸方向一方に移動した際に、前記内歯車の回転運動を規制する回転規制機構と、前記内歯車と前記キャリアとの間に配設され、前記内歯車の前記軸方向への移動を規制するとともに、規定値以上の前記スラスト力が作用した際、前記内歯車を前記軸方向に移動可能にする摺動抵抗部材とを備えている。
【0011】
また、スラスト力発生機構は、はすば歯車である太陽歯車、はすば歯車である遊星歯車及びはすば歯車である内歯車により構成されることが好ましい。
【0012】
さらに、摺動抵抗部材は、キャリアの外周面又は前記キャリアに外挿される内歯車のアウタ部の内周面に配設されるパッキン部材を備えることが好ましい。
【0013】
さらにまた、キャリアの外周面には、ボールプランジャが設けられるとともに、内歯車の内周面には、前記ボールプランジャが係合自在な溝部が形成されることが好ましい。
【0014】
また、回転規制機構は、少なくとも内歯車の軸方向一方に回転不能に配置されるロック用リングを備え、前記ロック用リング及び前記内歯車には、前記内歯車を回転不能に係合する爪部が設けられることが好ましい。
【0015】
さらに、減速比自動切換装置は、ロック用リングを固定するケーシングを備え、前記ロック用リングには、固定爪部が設けられる一方、前記ケーシングには、前記固定爪部が挿入されて前記ロック用リングを回転不能に保持するための溝部が設けられることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、内歯車とキャリアとの間に摺動抵抗部材が配設され、規定値以上のスラスト力が作用した際、内歯車を軸方向に移動可能にしている。このため、粘性抵抗体を用いる構成に比べて、温度変化による抵抗値の変動や粘性抵抗体の漏れ等が惹起することがなく、常時、定量的なトルク特性を維持することができる。これにより、簡単な機械的構成で、減速比の自動切り換え処理が高精度に遂行可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、本発明の実施の形態に係る減速比自動切換装置を組み込む電動アクチュエータ10の外観斜視図である。なお、減速比自動切換装置は、以下に説明する電動アクチュエータ10に限定されるものではなく、種々の設備に使用可能である。
【0018】
電動アクチュエータ10は、図1及び図2に示すように、軸線方向(矢印A方及び矢印B方向)に沿って長尺なボディ12と、前記ボディ12の一端部に連結されるカバーユニット14と、前記ボディ12と略平行に設けられ、電気信号によって回転駆動する駆動部16と、該ボディ12の内部に設けられ、前記駆動部16からの駆動力によってストローク変位可能な変位ナット18を有する変位機構20と、前記駆動部16からの駆動力を前記変位機構20へと伝達する駆動力伝達機構22と、駆動部16から変位機構20へと伝達する駆動力を変速させて伝達可能な本実施形態に係る減速比自動切換装置24とを備える。
【0019】
駆動部16は、例えば、DCモータやステッピングモータ等の回転駆動源26を備え、図示しない電源から供給される電流によって回転駆動する。駆動力伝達機構22は、図2に示すように、回転駆動源26の駆動軸26aに連結される駆動プーリ28と、入力軸30に装着される従動プーリ32と、前記駆動プーリ28と前記従動プーリ32との間に懸架されるタイミングベルト34とを備える。この駆動力伝達機構22は、カバーユニット14に収容される。
【0020】
変位機構20は、ボディ12の内部に収容される送りねじ軸(出力軸)36と、前記送りねじ軸36に螺合される変位ナット18と、前記変位ナット18の外周側に装着されるピストン38と、該ピストン38の端部に連結されるピストンロッド40と、該ピストンロッド40の端部を閉塞するソケット(作動部)42とを有する。
【0021】
減速比自動切換装置24は、図3〜図5に示すように、入力軸30の先端に固着される太陽歯車44を備え、前記太陽歯車44には、複数、例えば、3個の遊星歯車46が歯合する。各遊星歯車46は、ピン48を介して第1キャリア50と第2キャリア52とに両端部が回転自在に支持される。
【0022】
第1キャリア50の中心には、スプライン孔54が形成され、このスプライン孔54にコネクトシャフト56のスプライン軸部58が歯合する。コネクトシャフト56には、送りねじ軸36の端部が挿入固着される。コネクトシャフト56及び第1キャリア50は、ベアリング60を介してボディ12内に回転自在に支持されるとともに、入力軸30は、ベアリング62、64を介して第2キャリア52及びカバーユニット14内に回転自在に支持される。
【0023】
各遊星歯車46は、大径な内歯車66に一体的に歯合する。太陽歯車44、遊星歯車46及び内歯車66は、それぞれはすば歯車で構成されることにより、前記内歯車66と前記遊星歯車46との間にスラスト力を発生させるスラスト力発生機構68を構成する。
【0024】
減速比自動切換装置24は、さらに、内歯車66が軸方向(矢印B方向及び矢印A方向)に移動した際に、前記内歯車66の回転運動を規制する回転規制機構70を備える。この回転規制機構70は、内歯車66の軸方向一方(矢印B方向)に配置される第1ロックアップリング(ロック用リング)72と、前記内歯車66の軸方向他方(矢印A方向)に配置される第2ロックアップリング(ロック用リング)74とを備える。
【0025】
第1ロックアップリング72の一端側端面には、図4に示すように、複数の第1爪部76aが設けられるとともに、内歯車66には、前記第1爪部76aに係合して前記内歯車66を回転不能に保持する複数の第1爪部78aが形成される。第2ロックアップリング74の一端面には、複数の第2爪部76bが形成されるとともに、内歯車66には、前記第2爪部76bに係合して前記内歯車66を回転不能に保持する複数の第2爪部78bが形成される。
【0026】
第1ロックアップリング72は、第1ケーシング80内に配置される。図4及び図6に示すように、第1ロックアップリング72には、第1固定爪部(例えば、スナップフィット)82aが設けられる一方、第1ケーシング80には、前記第1固定爪部82aが挿入されて前記第1ロックアップリング72を回転不能に保持するための複数の溝部84aが設けられる。
【0027】
第2ロックアップリング74は、同様に、第2ケーシング85内に配置される。第2ロックアップリング74には、複数の第2固定爪部(例えば、スナップフィット)82bが設けられる一方、第2ケーシング85には、前記第2固定爪部82bが挿入されて前記第2ロックアップリング74を回転不能に保持するための溝部84bが設けられる。
【0028】
内歯車66と第2キャリア52との間には、前記内歯車66の軸方向への移動を規制するとともに、規定値以上のスラスト力が作用した際、前記内歯車66を前記軸方向に移動可能にする摺動抵抗部材、例えば、パッキン部材86が配設される。パッキン部材86は、例えば、第2キャリア52の外周に装着される。内歯車66は、第2キャリア52に外挿されるアウタ部87を設け、このアウタ部87の内周にパッキン部材86が摺接する。なお、パッキン部材86は、アウタ部87の内周に装着してもよい。
【0029】
第2キャリア52の外周には、所定間隔角度ずつ離間して複数のボールプランジャ88が装着される。内歯車66のアウタ部87の内周面には、各ボールプランジャ88を構成してばねにより径方向外方に付勢されるボールが摺接する溝部90が形成される。
【0030】
このように構成される減速比自動切換装置24の動作について、電動アクチュエータ10との関連で、以下に説明する。
【0031】
先ず、図示しない電源から駆動部16に対して電流が供給されることにより、回転駆動源26の駆動軸26aを介して駆動プーリ28が回転駆動し、その回転駆動力がタイミングベルト34を介して従動プーリ32に伝達される。このため、従動プーリ32の連結された入力軸30が、例えば、カバーユニット14側から見て時計方向に回転する。
【0032】
図3に示すように、入力軸30には、太陽歯車44が軸着されており、この太陽歯車44が回転する。ここで、入力軸30に低負荷の回転が伝達されると、第2キャリア52の外周に摺動抵抗部材としてパッキン部材86が装着されており、このパッキン部材86と内歯車66のアウタ部87の内周面との静摩擦力を介して、遊星歯車46は自転することがなく公転する。従って、内歯車66は、第1及び第2キャリア50、52と一体に同一方向(時計方向)に公転する。
【0033】
第1キャリア50には、コネクトシャフト56がスプライン結合されており、このコネクトシャフト56に固着された送りねじ軸36は、前記第1キャリア50と一体に回転する。このため、変位ナット18は、ピストン38と一体に、例えば、矢印B方向に変位し、ピストンロッド40とソケット42とが、矢印B方向に移動する。
【0034】
そこで、外部からソケット42を介して送りねじ軸36に、予め設定されたトルクを超える負荷が作用すると、太陽歯車44が回転することにより、各遊星歯車46は公転しながら自転する。従って、遊星歯車46に歯合している内歯車66は、第1及び第2キャリア50、52に対して反対方向(反時計方向)に回転することになる(図7参照)。
【0035】
その際、回転抵抗によってスラスト力発生機構68を介し内歯車66に軸方向の推力、すなわち、スラスト力が作用する。そして、規定値以上のスラスト力が発生した際に、内歯車66は、パッキン部材86との摺動摩擦力及び各ボールプランジャ88と溝部90とによる係合抵抗に抗して回転しながら、例えば、矢印B方向に移動する。
【0036】
内歯車66が矢印B方向に移動すると、第1ロックアップリング72の第1爪部76aに第1爪部78aが係合し、前記内歯車66は、前記第1ロックアップリング72を介して回転不能に保持される。従って、太陽歯車44の回転作用下に、遊星歯車46は、回転しながら第1及び第2キャリア50、52と一体に前記太陽歯車44と同一の回転方向に公転する。これにより、送りねじ軸36には、入力軸30の回転速度に対して減速された回転速度と増大されたトルクとが伝達される。
【0037】
一方、回転駆動源26を介して入力軸30を、例えば、反時計方向に回転させると、送りねじ軸36に予め設定されたトルクを越える負荷が作用する際、内歯車66が矢印A方向に移動して第2キャリア52に対して第2爪部76b、78bを介して回転不能に支持される。従って、入力軸30を介して太陽歯車44が回転することにより、遊星歯車46は、回転しながら第1及び第2キャリア50、52と一体に公転し、送りねじ軸36に対して減速された回転速度と増大されたトルクとが伝達される。
【0038】
この場合、本実施形態では、太陽歯車44、遊星歯車46及び内歯車66が、はすば歯車により構成されるとともに、前記内歯車66と第2キャリア52との間には、摺動抵抗部材としてパッキン部材86が配設されている。このため、例えば、グリス等の粘性抵抗体を用いる構成に比べ、温度変化による抵抗値の変動やグリスの漏れ等が惹起されることがなく、規定値以上のスラスト力が作用した際に、前記内歯車66を軸方向に確実に移動させることが可能になる。
【0039】
これにより、本実施形態では、常時、定量的なトルク特性を維持することができ、簡単な機械的構成で、減速比の自動切り換え処理が高精度に遂行可能になるという効果が得られる。
【0040】
ここで、はすば歯車により内歯車66に発生するスラスト力の規定値は、前記はすば歯車のねじれ角、パッキン部材86による抵抗、ボールプランジャ88とのばね力及び溝部90の形状等によって設定される。
【0041】
また、本実施形態では、第2キャリア52の外周面に複数のボールプランジャ88が装着されるとともに、内歯車66のアウタ部87の内周面には、前記ボールプランジャ88のボールが摺接可能な溝部90が設けられている。従って、内歯車66は、所定値以上のスラスト力が作用した際にのみ、第2キャリア52に対して、軸方向へ移動可能となり、減速比の切り換えタイミングを定量化することが可能になる。
【0042】
さらにまた、本実施形態では、第1ロックアップリング72の軸方向一端部に、複数の第1固定爪部82aが設けられる一方、第1ケーシング80には、前記第1固定爪部82aが挿入される複数の溝部84aが設けられている。このため、第1固定爪部82aを溝部84aに挿入するだけで、第1ロックアップリング72を第1ケーシング80に固定することができ、ねじ止め構造が不要になる。これにより、ねじ止めによるトルク管理が不要になるとともに、部品点数及び組み立て工数が削減され、生産性の向上が図られるという利点がある。
【0043】
特に、第1固定爪部82aをスナップフィットで構成することにより、第1ロックアップリング72の固定作業が一層簡素化される。その際、第1固定爪部82aは、第1ロックアップリング72の回転を阻止すればよく、軸方向の固定構造について考慮する必要がない。これにより、構成が一層簡素化するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施の形態に係る減速比自動切換装置を組み込む電動アクチュエータの外観斜視図である。
【図2】前記電動アクチュエータの断面説明図である。
【図3】前記減速比自動切換装置の断面説明図である。
【図4】前記減速比自動切換装置の一部省略分解斜視図である。
【図5】前記減速比自動切換装置の一部省略斜視図である。
【図6】前記減速比自動切換装置を構成するロックアップリングとケーシングとの分解斜視図である。
【図7】前記減速比自動切換装置を構成するはすば歯車の歯合状態説明図である。
【符号の説明】
【0045】
10…電動アクチュエータ 12…ボディ
14…カバーユニット 16…駆動部
18…変位ナット 20…変位機構
22…駆動力伝達機構 24…減速比自動切換装置
26…回転駆動源 36…送りねじ軸
42…ソケット 44…太陽歯車
46…遊星歯車 50、52…キャリア
56…コネクトシャフト 66…内歯車
68…スラスト力発生機構 70…回転規制機構
72、74…ロックアップリング 80…ケーシング
82a、82b…固定爪部 84a、84b…溝部
86…パッキン部材 88…ボールプランジャ
90…溝部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転駆動源に連結される入力軸と作動部に連結される出力軸との減速比を、自動的に切り換える減速比自動切換装置であって、
前記入力軸に連結される太陽歯車と、
前記出力軸に連結されるキャリアと、
前記キャリアに回転自在に装着され、前記太陽歯車に歯合する遊星歯車と、
前記遊星歯車に歯合するとともに、軸方向に移動可能な内歯車と、
前記内歯車と前記遊星歯車との間にスラスト力を発生させるスラスト力発生機構と、
前記内歯車が少なくとも前記軸方向一方に移動した際に、前記内歯車の回転運動を規制する回転規制機構と、
前記内歯車と前記キャリアとの間に配設され、前記内歯車の前記軸方向への移動を規制するとともに、規定値以上の前記スラスト力が作用した際、前記内歯車を前記軸方向に移動可能にする摺動抵抗部材と、
を備えることを特徴とする減速比自動切換装置。
【請求項2】
請求項1記載の減速比自動切換装置において、前記スラスト力発生機構は、はすば歯車である前記太陽歯車、はすば歯車である前記遊星歯車及びはすば歯車である前記内歯車により構成されることを特徴とする減速比自動切換装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の減速比自動切換装置において、前記摺動抵抗部材は、前記キャリアの外周面又は前記キャリアに外挿される前記内歯車のアウタ部の内周面に配設されるパッキン部材を備えることを特徴とする減速比自動切換装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の減速比自動切換装置において、前記キャリアの外周面には、ボールプランジャが設けられるとともに、
前記内歯車の内周面には、前記ボールプランジャが係合自在な溝部が形成されることを特徴とする減速比自動切換装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の減速比自動切換装置において、前記回転規制機構は、少なくとも前記内歯車の軸方向一方に回転不能に配置されるロック用リングを備え、
前記ロック用リング及び前記内歯車には、前記内歯車を回転不能に係合する爪部が設けられることを特徴とする減速比自動切換装置。
【請求項6】
請求項5記載の減速比自動切換装置において、前記ロック用リングを固定するケーシングを備え、
前記ロック用リングには、固定爪部が設けられる一方、前記ケーシングには、前記固定爪部が挿入されて前記ロック用リングを回転不能に保持するための溝部が設けられることを特徴とする減速比自動切換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−264469(P2009−264469A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−113727(P2008−113727)
【出願日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【出願人】(000102511)SMC株式会社 (344)
【Fターム(参考)】