説明

温度および/または圧力を決定するための測定装置および方法ならびに測定装置の用途

本発明は、超音波パルス(50,63,70)の少なくとも1個の送信/受信装置(S/E)と、超音波パルス(5,53a)の反射手段(15,16,17)とを備えた温度および/または圧力を決定するための測定装置に関する。少なくとも1個の超音波パルス(50)が、送信/受信装置(S/E)から、超音波パルを少なくとも部分的に透過させる対象物(2)を透過して、反射手段内に送信される。少なくとも1個の超音波パルス(50,53a)が、反射手段によって温度補正されて送信/受信装置(S/E)に向けて反射される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波パルスの少なくとも1個の送信/受信装置と、少なくとも1個の超音波パルス反射手段とを備えた温度および/または圧力を決定するための測定装置に関する。また本発明は、その測定装置の作動方法および測定装置の用途に関する。
【0002】
例えば蒸気タービンやガスタービンのような流体機械は、従来では熱機関として、ガス流内に蓄えられたエネルギーを機械エネルギーに転換するために、特に回転運動に転換するために利用されている。また、機械エネルギーをガス流に転換する圧縮機のような流体機械も存在する。ガスタービンにおいてエネルギー利用に関してできるだけ高い総効率を得るために、燃焼器からガスタービンの流路に流入するガスの入口温度ができるだけ高く定められている。例えばそのガス入口温度は1000℃以上である。
【0003】
これは、この高い物理的負荷において流体機械を運転中に監視することを必要とする。その場合特に、流体機械内部の温度および/または圧力測定が、流体機械の状態に関する重要な情報を提供する。このために一般に、流体機械に設置された測定プローブが利用され、その信号線および供給線は、ブッシングによって流体機械の壁を貫通して外に導かれている。従って、多数の温度および/または圧力測定箇所は、多数のブッシングおよびシールを必要とする。これらは、高い物理的負荷のもとで常に故障源となり、この故障源は、流体機械の確実な運転を保証するために、できるだけ避けねばならない。
【0004】
本発明の課題は、できるだけ単純で、確実で且つコスト的に手頃に温度および/または圧力決定が可能であり、上述した問題が十分に解消され、幅広い用途に利用できる、測定装置およびその測定装置の作動方法を提供することにある。
【0005】
この課題は請求項1に記載の特徴を有する測定装置によって解決される。
【0006】
超音波パルスの送信/受信装置と、超音波パルスの反射手段とを少なくとも備えた温度および/または圧力を決定するための測定装置は、本発明に応じて、少なくとも1個の超音波パルスが、送信/受信装置から対象物を透過して反射手段内に送信され、対象物が超音波パルスを少なくとも部分的に透過させ、少なくとも1個の超音波パルスが、反射手段によって温度補正されて送信/受信装置に向けて反射されるように構成されている。
【0007】
温度感知および/または圧力感知の受動測定値検出器が超音波パルスによって対象物、特に金属壁を透過して照会されることにより、対象物、特に金属壁におけるブッシングおよびそれに伴いシールが不要となるという利点が得られる。
【0008】
本発明に基づく測定装置の有利な実施態様は請求項1の従属請求項に記載されている。
【0009】
送信/受信装置が少なくとも1個の音波変換器を有していると特に有利である。
【0010】
好適には、送信/受信装置は少なくとも2個の音波変換器を有している。
【0011】
その場合、測定装置が、少なくとも1個の超音波パルスを対象物を透過させて反射手段に向けて送信するために用いられる少なくとも1個の第1音波変換器と、反射手段から温度補正されて反射された少なくとも1個の超音波パルスを受信するために用いられる少なくとも1個の第2音波変換器を有していると有利である。
【0012】
また、測定装置が、少なくとも1個の超音波パルスを対象物を透過させて反射手段に向けて送信するために、並びに、反射手段から温度補正されて反射された少なくとも1個の超音波パルスを受信するために用いられる少なくとも1個の音波変換器を有していると有利である。
【0013】
送信/受信装置が、音波変換器と対象物との間に配置された音響導波路を有していると有利である。
【0014】
少なくとも1個の超音波パルスが反射手段内に焦束されると有利である。
【0015】
反射手段が、良熱伝導性壁と対象物に向いた開口とを備えた容器として形成され、この容器が、音速が対象物に関して高い、特に少なくとも10倍高い温度係数を有する材料を収容していると有利である。
【0016】
また、反射手段が、表面波共振器と音響モード変換器あるいは圧電変換器とを有し、音響モード変換器あるいは圧電変換器が、表面波共振器と対象物との間で少なくとも1個の超音波パルスを伝達するために用いられると有利である。
【0017】
反射手段が2個の電極を備えた圧電振動子、特に圧電厚さ方向振動子であり、この圧電振動子が少なくとも1個の超音波パルスにより励起されて共振振動を生じ、その少なくとも1個の超音波パルスが広い周波数帯域を有していると特に有利である。
【0018】
好適には、両電極はインダクタンスに接続されている。
【0019】
また、好適には、インダクタンスは、磁気特性、特に固有透磁率が温度に左右される鉄心を備えている。
【0020】
その鉄心は好適には磁気弾性鉄心であり、この磁気弾性鉄心は対象物に、この磁気弾性鉄心が少なくとも1個の超音波パルスにより励起されて振動するように配置されている。
【0021】
さらに、圧電振動子の1つの電極とインダクタンスの1つの接続端子との間にキャパシタンスが配置されていると有利である。
【0022】
好適には、対象物は反射手段側の面に凹所を備え、この凹所内に反射手段が配置されている。
【0023】
その場合、反射手段は凹所の中に嵌合結合で配置されている。
【0024】
測定装置が、少なくとも1個の送信/受信装置を制御するための制御装置を有していると有利である。
【0025】
また、測定装置が、少なくとも1個の送信/受信装置で発生された測定信号を処理するための信号処理装置を有していると有利である。
【0026】
さらに、測定装置が、処理された測定信号を伝送するための信号伝送手段を有していると有利である。
【0027】
また、測定装置が、伝送された測定信号を評価するための信号処理手段を有していると有利である。
【0028】
本発明によってさらに、少なくとも1個の超音波パルスが、送信/受信装置から対象物を透過して反射手段内に送信され、反射手段によって、送信/受信装置に向けて温度補正されて反射される測定装置の作動方法が提供される。
【0029】
さらに本発明によって、測定装置を、流体機械、特にガスタービンあるいは蒸気タービンにおける温度および/または圧力を決定するために用いることが提案される。
【0030】
以下において、図を参照して、本発明の有利な実施例を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されない。分かり易くするために、図は実寸通りでなく、或る特徴は概略的に示されている。
図1は反射手段として、材料を収容する容器を備えた測定装置を示す。
図2は反射手段として、表面波共振器と音響モード変換器あるいは圧電変換器とを備えた測定装置を示す。
図3は反射手段として圧電振動子を備えた測定装置を示す。
図4は反射手段として、圧電振動子とこの圧電振動子に接続され鉄心を備えたインダクタンスとを備えた測定装置を示す。
図5は反射手段として、鉄心を備えたインダクタンスとキャパシタンスに接続された圧電振動子とを備えた測定装置を示す。
なお、図1〜5において同一部分には同一符号が付されている。
【0031】
図1に、材料が充填された容器である反射手段を備えた本発明に基づく測定装置が示されている。その材料は、注目される温度係数を持つ音速を有している。それについては文献[1](段落0045に記載)を参照されたい。特に耐圧形容器は良熱伝導性の壁を有している。図1において、S/Eは送信/受信装置、1は超音波変換器、2は対象物、3,4は対象物表面、50,51a,61,61a,70は超音波パルスないしは超音波パルス成分、8は壁、9は充填材料、10は音響導波路、22は容器である。
【0032】
送信/受信装置から少なくとも1個の超音波パルスが容器に向けて送信され、容器の内部で反射され、送信/受信装置で検出される。送信/受信装置は、特に圧電式あるいは磁気ひずみ式変換装置の形の超音波変換器を有している。これについては文献[7]を参照されたい。対象物内に入射された少なくとも1個の超音波パルスのできるだけ多くの超音波パルス成分が容器に侵入して、容器の背面壁で反射されるようにするために、容器の、良好な音響インピーダンスを有する内部材料が送信/受信装置とは反対側の対象物表面に設けられている。この場合、少なくとも1個の超音波パルスを容器上へ焦束させることは、効率を有利に支援する。容器が設けられた対象物表面から反射された超音波パルス成分および容器から反射された超音波パルス成分を選択することによって、充填材料内の走行時間が抽出され、音響パラメータ、特に充填材料の温度に依存する音速と容器の寸法との知識により、容器を取り囲む温度の尺度を表す。従って、充填材料内の走行時間の事前の校正時に、容器を取り囲む温度が推論される。冗長性により精度を高めるために、熱膨張および音速変化の影響を分離するために、2個の容器を同じ温度場所に設け、それらの測定を比較すると有利である。第1の容器は、音速の温度係数が高いが熱膨張が小さい材料を充填され、第2の容器は、熱膨張の温度係数が高いが音速が安定した材料を充填される。再計算が解析的にできないとき、実験室で求められた測定テーブルと比較される。
【0033】
図2に、表面波共振器と音響モード変換器あるいは圧電変換器とを有する反射手段を備えた本発明に基づく測定装置が示されている。図2において、11は別の超音波変換器、62は超音波パルスないしは超音波パルス成分、12は別の音響導波路、13は音響モード変換器ないしは圧電変換器、14は表面波共振器である。
【0034】
SAW(Surface Acoustic Wave)共振器としても知られた表面波共振器の圧電材料は、公知のようにして、その共振周波数が温度あるいは圧力に左右されるように形成され、この意味においてSAW部品は「遠隔測定」に利用される。それについては文献[2]を参照されたい。また、例えば1000°Kまで実験されたLGS(La3Ga5SiO14)およびLGT(La3Ta0.5Ga5.5014)のようなSAW材料が利用される。それについては文献[3]を参照されたい。対象物を通しての十分に減衰の低い伝達をも可能にする周波数の後者の材料から成るSAW共振器は、送信/受信装置とは反対側の対象物表面に設けられ、特にエネルギーの十分な超音波パルスで対象物により励振され、同様に対象物によるその音響振動は同じ超音波変換器あるいは第2超音波変換器で受信される。なお、第2超音波変換器は受信変換器として最適化されている。送信/受信装置から送信された超音波パルスをSAW共振器へ伝達すること並びにSAW共振器の返信は、音響モード変換器により行われるか、あるいは送信/受信装置とは反対側の対象物表面に中間接続された圧電変換器、特に超音波変換器を介して電気的に行われる。
【0035】
図3に、2個の電極を備えた圧電振動子、特に圧電厚み方向振動子を有する反射手段を備えた本発明に基づく測定装置が示されている。図3において、53a,63,63aは超音波パルスないしは超音波パルス成分、15は圧電(厚み方向)振動子ないし圧電共振器、16,17は電極である。
【0036】
例えばいわゆるLGSおよびLGTのような耐熱材料から成る圧電厚み方向振動子は、温度および圧力の影響のもとで、その音速および幾何学的寸法、従って共振周波数を変える。これについては文献[4]を参照されたい。この圧電振動子は、送信/受信装置とは反対側の対象物表面に音響的に良好に連結して設けられ、特に短い超音波パルスで特に広帯域的に励振される。その高い質に応じて、その励振はその固有周波数と共に徐々に弱まる。この固有周波数は、励振超音波変換器あるいは第2超音波変換器を備えた送信/受信装置によって受信され、内部温度の尺度を表す。
【0037】
図4に、圧電振動子を有する反射手段を備えた本発明に基づく測定装置が示されている。圧電振動子の2つの電極は、磁気特性が温度に左右される鉄心を備えたインダクタンスに接続されている。図4において、18はインダクタンス、19は鉄心つまりインダクタンス鉄心である。
【0038】
圧電共振器の共振周波数を電気振動回路の連結によって変化させることは知られている。それについては文献[4]を参照されたい。同様に、インダクタンスあるいは共振が、鉄心材料あるいは他の磁気材料の注目される温度係数のために、温度の影響下で変化する誘導素子や磁気弾性素子も知られている。それについては文献[5]、[6]を参照されたい。従って、温度で影響される周波数変化を強めるために、あるいは臨界超過連結時に多重共振の差周波数を測定し、これにより、測定動特性あるいは測定分解能を改善するために、図3に示された圧電共振器にそのような素子を電気的に連結すると有利である。
【0039】
図5に、磁気弾性鉄心を備えたインダクタンスに接続された2つの電極を持つ圧電振動子を有する反射手段を備えた本発明に基づく測定装置が示されている。また、圧電振動子の1つの電極とインダクタンスの1つの接続端子との間にキャパシタンスが配置されている。図5において、80は超音波パルスないしは超音波パルス成分、19mは磁気弾性鉄心ないしは磁気弾性共振器、20はキャパシタンスである。
【0040】
図5に示された実施例において、同時に磁気弾性共振器をも兼ねる磁気弾性鉄心を、圧電振動子と同様に、送信/受信装置とは反対側の対象物表面に音響的に連結すること、および両共振器の電気的連結によって共振決定効果を一層強めることあるいはその認識を洗練することも考えられる。
【0041】
ガスの温度測定の特別な場合のために、圧電振動子に、封入ガスの温度依存性により共振周波数が決定される容量式超音波共振器を電気的に連結することも考えられる。容量式超音波共振器については文献[7]を参照されたい。変動する周囲圧力による補助的影響は、原理的に図1の実施例のように、耐圧的であるが良熱伝導性の壁によって防止される。
【0042】
送信/受信装置側の対象物表面が、例えばガスタービンにおいて数100℃の範囲にある高い温度を有するとき、図1〜図5における上述したすべての実施例において、それぞれの超音波変換器はその故障を防止するために幾分離して置かれる。この場合、超音波変換器で発生された超音波パルスは、音響導波路(活性導波路)により対象物に入射される。
【0043】
図1〜図5における上述したすべての実施例において、対象物表面に反射手段を取り付ける代わりに、反射手段を対応した凹所に配置することもでき、このために、対象物は送信/受信装置とは反対側の面にその凹所を設けられる。特に、反射手段は凹所内に嵌合結合される。図5における磁気弾性鉄心に対する相応した凹所も同様に考えられる。
【0044】
図1〜図5における上述したすべての実施例は、送信/受信装置とは反対側の対象物表面が約1000℃までの温度を有する場合における温度測定に適用される。
【0045】
<文献>
[1]「J.Appl.Phys.」42巻(2003年)、5205頁〜5207頁、日本、R.野村、K.米山等共著論文、「高張力繊維強化プラスチックにおける音速の温度依存性(Temperature Dependence of Sound Velocity in High-Strength Fiber-Reinforced Plastics)
[2]「IEEE Trans.」45巻、5号、1998年9月、「ウルトラサウンド、フェロエル.アンド フレク.コントロール(Ultrasound,Ferroel.and Frequ.Control)」におけるW. Buff、S.Klett、M.Rusko 等共著論文、「SAW共振装置を利用しての温度と圧力の受動遠隔感知(Passive Remote Sensing for Temperature and Pressure Using SAW Resonator Devices)」
[3]「ハイ テンペラチュア SAW(High Temperature SAW)」議事録、ゲーテ大学(フランクフルト)、スイス連邦工科大学(チューリッヒ)、ケルン大学、J.Schreuer、C.Thybaut、M.Prestat等共著論文、「LSGと関連複合物の高温時における異常電気機械挙動の理解に向けて(Towards an understanding of the anomalous electromecanical behaveiour of LGS and related compounds at high Temperatures)」
[4]バルホ ハンドブーホ(Valvo Handbuch)、J.Koch著、ISBN 3-7785-1755-4 「ピエゾキシド(PXE) アイゲンシャフテン ウント アンベンデゥング(Piezoxide(PXE) Eigenschaften und Anwendungen)」
[5]「IEEE Trans.」36巻、5号、2000年9月、「マグネティックス(Magnetics)におけるY.H.Kim、S.Hashi、K.Ishiyama 等共著論文、「反射磁界を利用しての遠隔温度感知システム(Remote Temperature Sensing System Using Reverberated Magnetic Flux)」
[6]「IEEE Trans.」36巻、5号、2000年9月、「マグネティックス(Magnetics)におけるR.R.Fletcher、N.A.Gershenfeld共著論文、「磁気材料をもとにした遠隔質問温度センサ(Remotely Interrogated Temperature Sensors Based on Magnetic Materials)」
[7]1988年 H.Kuttruff、S.Hirzel 出版 シュトゥットガルト 「フィジク ウント テクニーク デス ウルトラシャルス(Physik und Technik des Ultraschalls)」
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】反射手段として、材料を収容する容器を備えた測定装置を示す概略図
【図2】反射手段として、表面波共振器と音響モード変換器あるいは圧電変換器とを備えた測定装置を示す概略図
【図3】反射手段として圧電振動子を備えた測定装置を示す概略図
【図4】反射手段として、圧電振動子とこの圧電振動子に接続され鉄心を備えたインダクタンスとを備えた測定装置を示す概略図
【図5】反射手段として、鉄心を備えたインダクタンスとキャパシタンスに接続された圧電振動子とを備えた測定装置を示す概略図
【符号の説明】
【0047】
1 音波変換器
2 対象物
9 材料
10 音響導波路
11 音波変換器
12 音響導波路
13 音響モード変換器または圧電変換器
14 表面波共振器
16 電極
17 電極
22 容器
50,61,62,63,70,80 超音波パルス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波パルス(50,61,62,63,70,80)の送信/受信装置(S/E)と、超音波パルス(50,51a,53a)の反射手段とを少なくとも備えた温度および/または圧力を決定するための測定装置において、少なくとも1個の超音波パルス(50)が、送信/受信装置(S/E)から対象物(2)を透過して反射手段内に送信され、対象物(2)が超音波パルス(50,61,62,63,70,80)を少なくとも部分的に透過させ、少なくとも1個の超音波パルス(50,51a,53a)が、反射手段によって温度補正されて送信/受信装置(S/E)に向けて反射されることを特徴とする温度および/または圧力を決定するための測定装置。
【請求項2】
送信/受信装置(S/E)が少なくとも1個の音波変換器(1)を有していることを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】
送信/受信装置(S/E)が少なくとも2個の音波変換器(1,11)を有していることを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
【請求項4】
少なくとも1個の第1音波変換器(1)が、少なくとも1個の超音波パルス(50)を対象物(2)を透過させて反射手段に向けて送信するために用いられ、少なくとも1個の第2音波変換器(11)が、反射手段から温度補正されて反射された少なくとも1個の超音波パルス(61,62,63,70,80)を受信するために用いられることを特徴とする請求項3に記載の測定装置。
【請求項5】
少なくとも1個の音波変換器(1,11)が、少なくとも1個の超音波パルス(50)を対象物(2)を透過させて反射手段に向けて送信するために、並びに、反射手段から温度補正されて反射された少なくとも1個の超音波パルス(61,62,63,70,80)を受信するために用いられることを特徴とする請求項1乃至4の1つに記載の測定装置。
【請求項6】
送信/受信装置(S/E)が、音波変換器(1,11)と対象物(2)との間に配置された音響導波路(10,12)を有していることを特徴とする請求項2乃至5の1つに記載の測定装置。
【請求項7】
少なくとも1個の超音波パルス(50)が反射手段内に焦束されることを特徴とする請求項1乃至6の1つに記載の測定装置。
【請求項8】
反射手段が、良熱伝導性壁(8)と対象物(2)に向いた開口とを備えた容器(22)として形成され、容器(22)が、音速が対象物(2)に関して高い温度係数を有する材料(9)を収容していることを特徴とする請求項1乃至7の1つに記載の測定装置。
【請求項9】
反射手段が、表面波共振器(14)と音響モード変換器(13)あるいは圧電変換器(13)とを有し、音響モード変換器(13)あるいは圧電変換器(13)が、表面波共振器(14)と対象物(2)との間で少なくとも1個の超音波パルス(50,62,70)を伝達するために用いられることを特徴とする請求項1乃至7の1つに記載の測定装置。
【請求項10】
反射手段が2個の電極(16,17)を備えた圧電振動子(15)であり、圧電振動子(15)が少なくとも1個の超音波パルス(50,53a,63a)により励起されて共振振動を生じることを特徴とする請求項1乃至7の1つに記載の測定装置。
【請求項11】
両電極(16,17)がインダクタンス(18)に接続されていることを特徴とする請求項10に記載の測定装置。
【請求項12】
インダクタンス(18)が、磁気特性が温度に左右される鉄心(19)を備えていることを特徴とする請求項11に記載の測定装置。
【請求項13】
磁気弾性鉄心(19m)が設けられ、この磁気弾性鉄心(19m)が対象物(2)に、磁気弾性鉄心(19m)が少なくとも1個の超音波パルス(50)により励起されて振動するように配置されていることを特徴とする請求項12に記載の測定装置。
【請求項14】
圧電振動子(15)の1つの電極(16,17)とインダクタンス(18)の1つの接続端子との間にキャパシタンス(20)が配置されていることを特徴とする請求項11乃至13の1つに記載の測定装置。
【請求項15】
対象物(2)が反射手段側の面に凹所を備え、この凹所内に反射手段が配置されていることを特徴とする請求項1乃至14の1つに記載の測定装置。
【請求項16】
反射手段が凹所の中に嵌合結合で配置されていることを特徴とする請求項1乃至15の1つに記載の測定装置。
【請求項17】
少なくとも1個の送信/受信装置(S/E)を制御するための制御装置が設けられていることを特徴とする請求項1乃至16の1つに記載の測定装置。
【請求項18】
少なくとも1個の送信/受信装置(S/E)内に発生された測定信号を処理するための信号処理装置が設けられていることを特徴とする請求項1乃至17の1つに記載の測定装置。
【請求項19】
処理された測定信号を伝送するための信号伝送手段が設けられていることを特徴とする請求項18に記載の測定装置。
【請求項20】
伝送された測定信号を評価するための信号処理手段が設けられていることを特徴とする請求項19に記載の測定装置。
【請求項21】
少なくとも1個の超音波パルス(50)が、送信/受信装置(S/E)から対象物(2)を透過して反射手段内に送信され、反射手段によって、送信/受信装置(S/E)に向けて温度補正されて反射されることを特徴とする請求項1乃至20の1つに記載の測定装置の作動方法。
【請求項22】
流体機械、特にガスタービンあるいは蒸気タービンにおける温度および/または圧力を決定するために用いられることを特徴とする請求項1乃至20の1つに記載の測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−513865(P2008−513865A)
【公表日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−531746(P2007−531746)
【出願日】平成17年9月13日(2005.9.13)
【国際出願番号】PCT/EP2005/054552
【国際公開番号】WO2006/030011
【国際公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Wittelsbacherplatz 2, D−80333 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】