説明

温度を制御或いは調整する装置

【課題】先行技術の欠点が減少されるか、或いは完全に阻止された温度を制御或いは調整する装置と方法を提供すること。
【解決手段】この発明は、鋳造ストランド(2)を冷却させる少なくとも一つの手段(6)を備える連続鋳造装置(1)の二次冷却において温度を制御或いは調整する制御或いは鋳造ストランド(2)の少なくとも一つの目標温度の動的変更を行うことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、特に連続鋳造装置の二次冷却におけるように温度を制御或いは調整する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
連続鋳造装置では、鋳造品のストランドが金型の後に完全に凝固するまで所謂二次冷却で冷却される。この冷却過程はストランドの材料品質用の決定的役割を演じる。完全凝固が連続鋳造装置のロールセグメント内部で行われ、その鋳造装置は液状心を備えるストランドを支持する。この場合には、ストランド冷却の冷却割合とストランド殻用の温度範囲は鋳造されたストランドが欠陥なしに凝固するように測定されることが目標である。
【0003】
先行技術に基づく連続鋳造装置では、冷却が噴霧水冷却によって実現されて、噴霧水量が噴霧水表の付与の下で制御される。この噴霧水表は各冷却ゾーン用の先行技術により噴霧水用の調整すべき噴霧水量を含有する。それ故に、異なった鋳造速度のために、所定水量が予め与えられる。ストランドの工作物種類に応じて、装置のオペレータが二次冷却で水量を調整させるのに適した表を選択する。異なった稼働条件用の多数の異なった表の取り扱いは鋳造普段には時間がかかり、いい加減である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭56−151155号公報
【特許文献2】特公昭54−003049号公報
【特許文献3】特公昭63−045905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明の課題は、先行技術の欠点が減少されるか、或いは完全に阻止された温度を制御或いは調整する装置と方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明によると、この課題は、方法に関して、鋳造ストランドを冷却させる少なくとも一つの手段を備える連続鋳造装置の二次冷却で温度を制御或いは調整する制御ユニット或いは調整ユニットを備える連続鋳造装置において鋳造ストランドの温度を制御或いは調整する方法により達成され、鋳造ストランドの少なくとも一つの目標温度の動的変更が制御ユニット或いは調整ユニットで受信されるか、或いは検出されるかの少なくとも一方が行われるデータ或いは信号の少なくとも一方に基づいて実施される。
【0007】
好ましくは、二次冷却の制御用の目標温度が自動的且つ動的に現実の条件に適合されることによって、達成される。先行技術でなお必要な手間のかかる扱いはそれにより操作者に少なくとも部分的に余計になる。目標温度は通常には期待すべき鋳造パラメータ(例えば鋳造温度、鋳造速度)により装置の通常の稼働が可能あるように調整される。しかし、実際にはこれらパラメータが下回られるか、或いは超過される、又は速度変更が加工すべき材料の品質損失を導き得たので、この発明は目標温度を動的に本条件に、即ち場合によっては変更された鋳造パラメータに適合させることを企図する。鋳造パラメータが再び期待された範囲にあるならば、目標温度が再びその元の値に調整される。目標温度のこの制御/調整は全制御調整ユニット内部の固有/個別最初モジュールで行われる。
【0008】
制御ユニット或いは調整ユニットに受信するデータ或いは信号の少なくとも一方では、少なくとも一つの位置において鋳造ストランドの温度値を扱っており、温度値が算出されるか、或いは測定される。鋳造ストランドの温度値の算出が行われる場合には、好ましくは算出に追加して鋳造ストランドの温度の測定が行われ、温度算出を測定により調整させる。
【0009】
制御ユニット或いは調整ユニットは、受信された或いは検出されたデータ或いは信号の少なくとも一方に基づいて鋳造ストランドの状態を少なくとも一つの位置で検出され、第二モジュールでは適合した目標温度と鋳造処理の要件の考慮して鋳造ストランドの温度を少なくとも一つの位置に適した冷却によって制御するか、或いは調整する。
【0010】
鋳造ストランドの目標温度のこの発明による動的適合が金型からの鋳造ストランドの流出温度に依存して少なくとも一つの位置で行われる。
【0011】
別のこの発明による思想によると、さらに、制御ユニット或いは調整ユニットが検出された或いは受信されたデータ或いは信号の少なくとも一方に基づいて少なくとも個々のロール間のストランド或いはストランド殻の少なくとも一方のたわみの算出を実施するときに、好ましい。この場合に、制御ユニット或いは調整ユニットが検出された或いは受信されたデータ或いは信号の少なくとも一方に基づいて少なくとも個々のロール間のストランド或いはストランド殻の少なくとも一方の伸長の算出を実施するときに、好ましい。また、算出されたたわみ或いは伸長の少なくとも一方の値が比較値と比較され、限界値の超過の際に警告が喚起されるときに、好ましい。さらに、算出されたたわみ或いは伸長の少なくとも一方の値が比較値と比較され、限界値の超過の際にストランドの目標温度の降下がストランドの少なくとも領域にて実施され、超過が送信されるときに、好ましい。この場合に、さらに、実質的に二次冷却の全領域のために、たわみ或いは伸長の少なくとも一方が確実な限界値を超過しないように、単数或いは複数の目標温度の適合が行われるときに、目的に適っている。
【0012】
別のこの発明による思想によると、さらに、制御ユニット或いは調整ユニットが検出された或いは受信されたデータ或いは信号の少なくとも一方に基づいてストランドの延性の算定を実施するときに、好ましい。この場合に、ストランドの算定された延性が延性の所定限界値と比較されて、限界値の下回る際に警告が喚起されるときに、目的に適っている。さらに、ストランドの算定された延性が延性の所定限界値と比較されて、限界値の下回る際にストランドの目標温度の上昇が引き起こされるときに、目的に適っている。さらに、ストランドの延性の算定が特に連続鋳造装置の曲線ユニット或いは直線ユニットの少なくとも一方の前の領域で実施されるときに、好ましい。
【0013】
別のこの発明による思想によると、さらに、制御ユニット或いは調整ユニットが送信さ或いは受信されたデータ或いは信号の少なくとも一方に基づいてストランドの凝固長さを送信するときに、好ましい。さらに、ストランドの算定された凝固長さが所定限界値と比較されて、限界値の超過の際にストランドの目標温度の上昇が引き起こされるときに、好ましい。また、制御ユニット或いは調整ユニットは、限界値が実質的に達成されるように、ストランドの目標温度を選定するときに、好ましい。
【0014】
この発明によると、装置に関する課題は、鋳造ストランドを冷却する少なくとも一つの手段を備えて、連続鋳造装置の二次冷却において温度を制御或いは調整する制御ユニット或いは調整ユニットを備える連続鋳造装置の温度を制御或いは調整する装置によって解決され、鋳造ストランドの少なくとも一つの目標温度の動的変更が制御ユニット或いは調整ユニットに受信する或いは検出することの少なくとも一方を行うデータ或いは信号の少なくとも一方に基づいて実施できる。この場合に、装置により好ましくは上記方法を実施され得る。
【0015】
この場合には、二次冷却における要件が非常に様々である。制御用のパラメータが例えば現生産容量の完全沁出しである、例えば連続鋳造装置の自由に使えるストランド支持体を凝固長さについて端まで利用することである。それ故に、ストランド温度制御の際に計算上の凝固長さが温度又は冷却の制御或いは調整の際に適切に考慮され得る。
【0016】
冷却の制御用の別の好ましいパラメータがストランド用の少なくとも個々の品質パラメータの達成と維持であり、一部で新たな鋼種類が望ましくない冷却経過に比べて敏感であるので、冷却割合がここで、ストリップに有効に影響させる制御パラメータである。
【0017】
例えば鋳造速度の変更の際には、金型出口におけるストランド温度が変更される。連続的冷却がこれを考慮したので、品質問題が例えば高過ぎる熱応力の形態に生じなく、その熱応力がかなりの敏感な鋼種類では亀裂を生じ得た。
【0018】
それ故に、温度調整或いは温度制御の使用の際に、鋳造ストランド用の目標温度が種々の位置に与えられ、けれども、これは変更された条件に変更されたパラメータに基づいて適合され得る。
【0019】
さらに、連続鋳造装置のストランドが支持するロール間で膨らます特性を有する。大き過ぎる膨みの際に一部に高い曲げ応力と内部延性が生じる。これはさらに、ストランド損傷を導き得た。最高確実な膨みが好ましくは例えば鋳造速度或いは鋳造温度の少なくとも一方のような鋳造パラメータに依存して与えられる。
【0020】
ストランドが曲げられるか、或いは真直ぐにされる場合には、ストランドが追加的延性と応力を受ける。ストランド加工材は、本質的亀裂損傷を生じることなしに、これら追加的延性と応力に耐え得た。ストランドが脆いならば、ストランドが表面亀裂を得られた。そのような亀裂を大幅に回避するために、ストランドが温度範囲に彎曲されて真直ぐにされるときに、好ましく、ストランドが適切に延性である。
【0021】
好ましい再現態様は従属請求項に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】この発明による装置を説明する概略表示を示す。
【図2】この発明による方法を説明する線図を示す。
【図3】この発明による方法を説明する線図を示す。
【図4】この発明による方法を説明する線図を示す。
【図5】この発明による方法を説明する線図を示す。
【図6】この発明を説明する線図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に、この発明は、実施例の根本を図面に基づいて詳細に説明される。
【実施例】
【0024】
この発明は、連続鋳造装置の二次冷却用の制御方法或いは調整方法に関する。そのために、図1は概略的に金型7とストランドガイド8を備えて並びに鋳造ストランド2を備える連続鋳造装置1を示す。温度の連続的制御或いは調整が自動的にオペレータの作用なしに或いは半自動的に実施され、この場合には、制御ユニット或いは調整ユニットが連続鋳造装置1の状態を利用できる測定データに基づいて分析して、オペレータに種々の調整量を調整する提案を与える。
【0025】
この場合には、連続鋳造装置1は制御ユニット或いは調整ユニット3の他に、例えばセンサーのようなデータ或いは信号を検出する手段4、5を有する。例えば温度センサー4がストランド2に沿って配置されている。手段4、5は即ちストランド或いは連続鋳造装置の検出する或いは算出する状態量を検出し、これらデータを制御ユニット或いは調整ユニット3に更に引き渡し、制御ユニット或いは調整ユニットが信号或いはデータの少なくとも一方に基づいてストランド2の単数或いは複数の目標温度を動的に算定し、これに基づいてストランド2のそれぞれの領域における目標温度を達成する冷却手段6を始動する。発明によると、目標温度の変更は、目標温度の動的適合が鋳造ストランドの条件に依存して行われるように、実施される。この場合には、好ましくは鋳造ストランドの温度の算出が実施され、冷却或いは噴霧水量の制御が実施され、調整によって目標温度を達成させる。この場合には、さらに、好ましくは温度目標曲線のカタログが使用される。この発明によると、監視モジュールが温度算出により供給されるので、この監視モジュールでは、膨らみ、延性と通過凝固の除去が装置端まで算出されることが好ましい。これら算出された値が限界値と比較されて、警告が発生されるか、単数或いは複数の目標温度の動的適合が行われる。そのために、図6にも示唆されている。
【0026】
この場合には、ストランド殻の熱応力が金型出口にて減少されるときに、好ましい。さらに、制御或いは調整が稼働状態を減少させるか、或いは回避させるときに、好ましく、ストランドの膨らみでは、ロールの間には大き過ぎになる。制御或いは調整が稼働状態を阻止するか、或いは減少させるときに、好ましく、ストランドがストランド材料が脆い温度範囲で曲げられるか、或いは真直ぐにされる。さらに、制御或いは調整がストランドの凝固長さを監視するときに、目的に適っていて、ストランドの凝固長さがストランド支持体の端までの間隔より長いので、ストランドがストランド支持体の端の後方で既に実質的に凝固されることが回避されるか、或いは出来るだけ減少される。
【0027】
鋳造ストランドの二次冷却における温度を制御或いは調整するこの発明による制御方法は、温度調整を構成し、少なくとも一つの好ましいが、多数のストランド表面の目標温度分布が制御ユニット或いは調整ユニットのメモリーに選択可能な付与値として記憶されている。
【0028】
さらに、制御ユニット或いは調整ユニット3が例えば表のような記憶されたデータセットを有し、表には各使用可能な或いは加工可能な工作材のために、或いは各使用可能な或いは加工可能な工作材グループのために、適した目標温度分布が分類されている。
【0029】
制御ユニット或いは調整ユニット3は、記憶され且つ選択されたデータに基づいて二次冷却の冷却水量を制御するので、ストランド温度が目標温度に少なくとも実質的に一致する。
【0030】
この発明によると、制御或いは調整は、ストランドの目標温度分布がすべての稼働状態に与えられずに、それで接続的に与えられていて、むしろ目標温度分布が付与可能な基準により動的に適合されるように、最適化されている。
【0031】
制御ユニット或いは調整ユニットはストランド温度の算出と水量を確定する本来の調整モジュールの他に、好ましくは追加課題を満たすなお別のモジュールを含有する。
【0032】
好ましくは金型から或いは金型に続く冷却セグメントにおけるストランドの流出温度が算出される。図2は、この発明による方法態様の線図を示し、それによりブロック21では、金型における或いは金型に続く冷却セグメントにおける鋳造ストランドの温度がどの位であるか質問される。ブロック22では、この送信された温度が所定限界値より大きいか否か、或いは検出された冷却割合が金型と冷却セグメントの間に支配された冷却割合より大きいか否かを質問される。この質問が「はい」と回答されるならば、ブロック24に進行され、ここで警告が出される。ブロック25では、目標温度の上昇或いは減少が始動され、流出領域におけるストランドの減少された或いは増加された冷却が始動され、それによりストランドの温度或いは冷却割合が確実な限界値内に調整される。ブロック22で質問が「いいえ」と回答されるならば、ブロック23では目標温度の変更が行われない。この方法はほとんど連続的に監視され実施され、それ故に、この方法工程がループ26を介して戻され得る。
【0033】
ストランドの目標温度が第一冷却セグメントのために検出された流出温度に適合される。これによって、熱応力の減少の際にはストランドの均一な冷却経過が生じる。
【0034】
さらに、ストランドの膨らみが算出され得て、追加的にストランドの確実な膨らみが決定され得る。この場合には、確実な膨らみが例えば連続鋳造装置の一時的処理パラメータに依存し得る。図3はこの発明による方法態様の線図30を示し、これにより、ブロック31ではセグメント支持体間のストランドの膨らみがどの位の大きさであるか、質問される。ブロック32ではこの検出された膨らみが設定可能な限界値より大きいか否かを質問され、ここで限界値が完全に領域から領域まで異なって設定され得た。この質問が「はい」と回答されるならば、ブロック33に進行され、ここで警告が出される。ブロック34では、ストランドの目標温度の減少が始動され、ストランドの増加された冷却が増加された膨らみの領域において或いはその前で始動され、それによりストランドの温度が少なくともそこで冷却される。ブロック32で質問が「いいえ」と回答されるならば、目標温度の変更が行われなく、ブロック35を参照せよ。この方法はほとんど連続的に監視され且つ実施されるので、この方法工程がループ36を介して戻され得る。
【0035】
この発明による制御ユニット或いは調整ユニット3は、鋳造中に特に連続的に或いは間隔をおいて鋳造ストランドの検出された或いは算出された膨らみを最高確実値と比較される。
【0036】
この値が超過されるならば、目標温度が降下される。この場合に、目標温度は特にそこで鋳造ストランドの範囲で降下され、そこで超過が確認され、場合によっては目標温度の減少がその前の区間で始動されるか、或いは実施され得る。
【0037】
この発明による思想によると、制御ユニット或いは調整ユニット3の別の算出モジュールがストランドの延性を決定できる。この場合に、延性の所定値と確実な最小値との間の比較が実施できる。延性のこの限界値が曲線ユニット或いは直線ユニットで下回るならば、目標温度が制御ユニット或いは調整ユニットによって上昇され、これは特に曲線ユニット或いは直線ユニットの前の少なくとも一つの冷却セグメントで行われる。これに関して図4に示唆されていて、この発明による方法態様の線図40を示し、それによりブロック41ではストランドの延性が曲線ユニット或いは直線ユニットでどの位の大きさであるかを質問される。ブロック42では、この検出された延性が設定可能な限界値より小さいか否かを質問され、限界値が完全に領域から領域まで異なって設定され得た。この質問が「はい」と回答されるならば、ブロック43に進行され、ここで警告が出される。ブロック44では、ストランドの目標温度の減少が始動され、ストランドの増加された冷却が増加された膨らみの領域において始動され、それによりストランドの温度が少なくともそこで或いは少なくともその前の領域で冷却される。ブロック42で質問が「いいえ」と回答されるならば、目標温度の変更が行われなく、ブロック45を参照せよ。この方法はほとんど連続的に監視され且つ実施されるので、この方法工程がループ46を介して戻され得る。
【0038】
さらに、この発明の実施例では、制御ユニット或いは調整ユニット3がストランド2の凝固長さを算出或いは決定でき、センサー信号により監視できる。ストランドが支持するセグメントによって保持されるので、凝固長さが輸送方向において最終に支持するセグメントの最高除去より長くないときに、目的に適っている。それにより、好ましくは、ストランドが最終支持セグメントを去る前にストランドが既に凝固されることが奏される。定義された閾値によるストランドの凝固長さが最終セグメントの前に存在する。閾値はセンサーによって監視され得るので、この閾値を越える凝固長さの超過の際には制御ユニット或いは調整ユニット3が逆制御を実施する。現代の動的行動を基礎にして、期待すべき凝固長さが判断される。ストランドの凝固長さがこの閾値を越えて上昇するときに、制御ユニット或いは調整ユニットが閾値の凝固長さの前の少なくとも領域におけるストランドの目標温度の減少が引き起こされるので、全体としてストランドの凝固長さが減少される。これは強力なストランド冷却を奏し、それにより凝固長さが短くなる。閾値は好ましくは、制御或いは調整中に凝固長さが閾値を越えない或いは本質的に越えなく、支持するセグメントの後に出くわす。これに関して、図5に示唆されていて、この発明による方法態様の線図50を示し、それによりブロック51では、ストランドの凝固長さがどの位の大きさであるかを質問されるか、或いは動的に評価される。ブロック52では、この送信された凝固長さが設定可能な限界値より大きいか否かを質問される。この質問が「はい」と回答されるならば、ブロック53に進行され、ここで警告が出される。ブロック54では、ストランドの目標温度の減少が始動され、ストランドの増加された冷却が始動され、それによりストランドの温度が少なくとも好ましい領域で冷却され、ストランドがその凝固長さに減少される。ブロック52で質問が「いいえ」と回答されるならば、目標温度の変更が行われなく、ブロック55を参照せよ。この方法はほとんど連続的に監視され且つ実施されるので、この方法工程がループ56を介して戻され得る。
【0039】
図2乃至5に図示された方法経過が互いに組合せできるので、少なくとも唯一の方法工程或いは経過が並列或いは直列に結び付けられるから、複数のパラメータも同時に少なくとも個々の領域における鋳造ストランドの目標温度の調整或いは始動に関する影響を有し得ることが明確に示唆されている。
【0040】
図6は概略的に鋳造装置60を示し、鋳造ストランド62を冷却する冷却セグメントが設けられている。センサー63或いは複数のセンサーによって鋳造ストランドの温度が検出され得て、例えば前もって算出された鋳造ストランド温度を測定で調整する。単数或いは複数のセンサー63の温度データがデータ検出部64に供給され、この検出部には別の処理データが供給される。データ検出部64のデータが監視ユニット65と温度算出部66と目標温度表67に供給される。さらに、監視ユニット65が温度算出部66からデータを得て、温度算出部が冷却の水量用のデータを制御ユニット或いは調整ユニット68に引き渡し、温度算出部66が制御或いは調整部68からデータを戻される。監視ユニット65が目標温度用のデータを制御ユニット或いは調整ユニット69に引き渡し、これらユニットはユニット68に引き渡し、さらに、ユニット68が冷却セグメント61を始動する。監視ユニット65では、膨らみ、延性と通過凝固の除去が装置端まで決定される。これは、図3、4と5と付属説明が記載されるように、限界値と比較される。限界値違反の際には、警告通知或いは目標温度が変更される。
【符号の説明】
【0041】
1.....連続鋳造装置
2.....鋳造ストランド
3.....制御ユニット或いは調整ユニット
4、5、..データ或いは信号検出手段
6.....冷却剤塗布手段
20....線図
21−26.ブロック
30....線図
31−36.ブロック
40....線図
41−46.ブロック
50....線図
51−56.ブロック
60....鋳造装置
61....冷却セグメント
62....鋳造ストランド
63....センサー
64−69.ブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋳造ストランド(2)を冷却させる少なくとも一つの手段(6)を備える連続鋳造装置(1)の二次冷却において温度を制御或いは調整する制御或いは調整ユニット(3)を備える連続鋳造装置(1)における鋳造ストランドの温度を制御或いは調整する方法において、制御或いは調整ユニット(3)で受信或いは検出するデータ或いは信号に基づいて鋳造ストランド(2)の少なくとも一つの目標温度の動的変更を行うことを特徴とする方法。
【請求項2】
制御或いは調整ユニット(3)が制御或いは調整ユニット(3)で受信或いは検出するデータ或いは信号に基づいて鋳造ストランド(2)の状態を少なくとも一つの位置に送信し、鋳造処理の要件を考慮して鋳造ストランドの温度を少なくとも一つの位置に制御或いは調整することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
鋳造ストランド(2)の目標温度の動的適合が少なくとも一つの位置に金型からの鋳造ストランド(2)の出口温度に依存して行われることを特徴とする請求項1或いは2に記載の方法。
【請求項4】
制御或いは調整ユニット(3)が受信或いは検出するデータ或いは信号に基づいて少なくとも個別ロール間にストランド(2)或いはストランド殻の少なくとも一方の屈曲の算定を実施することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
制御或いは調整ユニット(3)が受信或いは検出するデータ或いは信号に基づいて少なくとも個別ロール間にストランド(2)或いはストランド殻の少なくとも一方の延性の決定を実施することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
算定された屈曲或いは延性の少なくとも一方の値がある比較値と比較され、限界値の超過の際に警告が喚起されることを特徴とする請求項4或いは5に記載の方法。
【請求項7】
算定された屈曲或いは延性の少なくとも一方の値がある比較値と比較され、限界値の超過の際にストランド(2)の目標温度の降下は、超過が送信される少なくともストランド(2)の領域で実施されることを特徴とする請求項4或いは5に記載の方法。
【請求項8】
目標温度の適合は、二次元冷却の実質的に全範囲で屈曲或いは延性の少なくとも一方が確実な限界値を超過しないように、行われることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
制御或いは調整ユニット(3)が受信或いは検出するデータ或いは信号に基づいてストランド(2)の延性の算定を実施することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
ストランド(2)の算定した延性が延性の設定可能な限界値と比較され、下回る際に警告が喚起されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
ストランド(2)の算定した延性が延性の設定可能な限界値と比較され、下回る際にストランド(2)の目標温度の減少が引き起こされることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
ストランド(2)の延性の算定がある範囲で連続鋳造装置の曲線ユニット或いは直線ユニットの少なくとも一方の前で実施されることを特徴とする請求項10或いは11に記載の方法。
【請求項13】
制御或いは調整ユニット(3)が検出或いは受信するデータ或いは信号に基づいてストランド(2)の凝固長さを送信することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
制御或いは調整ユニット(3)が検出或いは受信するデータ或いは信号に基づいてストランド(2)の動的に送信されて期待する凝固長さを送信することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
ストランド(2)の算定した凝固長さが設定可能な限界値と比較され、超過の際にストランドの目標温度の減少が引き起こされることを特徴とする請求項13或いは14に記載の方法。
【請求項16】
制御或いは調整ユニットは、限界値が達成されるように、ストランド(2)の目標温度を選定することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
鋳造ストランド(2)を冷却させる少なくとも一つの手段(6)を備える連続鋳造装置(1)の二次冷却において温度を制御或いは調整する制御或いは調整ユニット(3)を備える連続鋳造装置(1)における鋳造ストランド(2)の温度を制御或いは調整する装置において、制御或いは調整ユニット(3)で受信或いは検出するデータ或いは信号に基づいて鋳造ストランドの少なくとも一つの目標温度の動的変更が実施できることを特徴とする装置。
【請求項18】
請求項1乃至16のいずれか一項に記載の方法を実施することを特徴とする請求項17に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−502798(P2011−502798A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−534420(P2010−534420)
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際出願番号】PCT/EP2008/010076
【国際公開番号】WO2009/071236
【国際公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(390035426)エス・エム・エス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト (320)
【Fターム(参考)】