説明

湿り検出手段を備えた吸収用品

本発明は、少なくとも一つの湿り検出手段(18)を具備してなる吸収用品(10)に関するものである。前記少なくとも一つの湿り検出手段(18)は、前記用品(10)に一体に組み込まれた電気回路(20)を具備してなる。前記少なくとも一つの電気回路(20)は、吸収用品(10)の一つ以上の構成要素にプリントされた電気的作用物質(22)から構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、湿り検出手段を備えた吸収用品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
異なる形式の湿り検出手段を有している吸収用品は公知であり、それは、当該用品内の変化(例えば、汚損)を使用者または介護者に対して警告をするのに役立っている。このような湿り検出手段は、使用者または介護者が、衣服の検査または前記用品の取り外しを必要とすることなく、吸収用品の交換が必要かどうかの決定を容易に決定することを可能とする。
【0003】
吸収用品中に組み込むことができる一般に知られている検出手段は、液体に接触することでそれらの外観や性質が変化する化学物質である。例えば、吸収用品が汚れたことの兆候は、吸収用品上の要素の色の変化、出現、または消失によって生じ得る。それらの技術は例えば、特許文献1、特許文献2、および特許文献3によって知られている。前記検出手段は、例えば子供保育施設や老人介護施設、または病院など、多くの場合、限られたスタッフによる看視を必要とする大勢の着用者がいる環境において、それほど有用ではない。前記吸収用品が汚れたか、そうでないかを特定するには、着用者をわずらわせることを伴う。これは、着用者を動かしたり、彼らの着衣を脱衣したり整えたりすることを、しばしば必要とする。
【0004】
特許文献4は、監視部の状況変化を伝達するための状態信号発生装置を含んでいる用品について開示している。信号発生装置は、用品内に配置されたセンサを具備してなることがあり、そのセンサは、用品の外面上に配置された外部部分に接続されている。用品の状態変化(例えば汚損)は、外側部分によって形成されたRFリンクより受信機へ、信号装置から送信できる。外側部分は、用品の外面の上に含まれており、例えば面ファスナーによって適所に固着されている。例えばそれは、取り外し可能または移動可能であり、また外部の影響、例えば摩擦、水分、水の影響などを受ける。さらに、特許文献4に記述されている外側部分の従来構成要素は、生産に比較的コストがかかり、これによってその処分が高くつくものとなり、しかも再利用にさらにコストがかかる。
【0005】
特許文献5には、特許文献4と類似したオムツについて記載されており、それには、取り外し可能な送信機が、オムツの外面に設置されている。
【0006】
特許文献4には、オムツ用の流体排泄物監視装置について記述されている。この装置は、オムツの中に流体排泄物が達すると応答するRFタグを具備してなる。特許文献4には、監視装置の製造に使用される製品の性質に関しての説明がない。
【0007】
特許文献6には、RFIDタグを備えたオムツ内の湿り検出手段について記述されている。前記タグはICチップと、通信制御部と、データ記憶媒体と、アンテナとを具備してなる。
【特許文献1】米国特許第5,389,093号明細書
【特許文献2】国際公開第04/28403号パンフレット
【特許文献3】国際公開第05/030084号パンフレット
【特許文献4】国際公開第02/47592号パンフレット
【特許文献5】米国特許出願公開第2005/0,156,744号明細書
【特許文献6】特開2005-000602号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
吸収用品の状態を指示するための電気的検出手段は、視覚的な検出手段に対して明らかな利点を持っているにもかかわらず、それらはやはり高価であり、硬く、かさばっており、かつ生産工程で吸収用品内に組込むのが困難であるという欠点を抱えている。さらに、多くの従来の(シリコンベース)電気部品(例えばバッテリとPCBs)は、容易に使い捨てられないか、分解できない。例えば金属でろう接された電気回路の従来の要素は、最近の吸収用品に使用されている材質、例えば紙、プラスチック、繊維状などとの適合性がない。それらはどれも、吸収用品の生産で使われている高速組立てライン製造法とも適合性がない。例えば、吸収用品は、本質的に、例えば使い捨てとしての頓用を使用目的としており(すなわち、それは使い捨てられる)、もし電気的検出手段を安価にかつ容易に使用できるならば、それは大きな利点になる。それゆえ、電気的検出器の利点を提供する吸収用品の中に容易に組み込め、さらにコスト効率が高く、製造が単純で、処分が容易である検出手段が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、この技術分野における吸収用品の関連する上記の課題に取り組むものである。本発明は、少なくとも一つの湿り検出手段を具備してなる吸収用品に関する。少なくとも一つの吸収用品は、少なくとも一つの湿り検出手段と、少なくとも一つの電気回路とを具備してなり、少なくとも一つの電気回路は、用品に一体的に組み込まれている。少なくとも一つの電気回路は、吸収用品の一つ以上の構成要素上にプリントされた電気的作用物質から構成されている。
【0010】
本発明の一実施形態では、前記湿り検出手段は受動的なものであり、すなわち、それは電源を含んでいない。
【0011】
前記少なくとも一つの電気回路は、並列または直列に接続されたコンデンサとインダクタとを具備していてもよく、この場合、吸収用品の水分含有量の変化が電気回路の共振周波数に作用する。好ましくは、吸収用品の水分含有量の変化は、コンデンサの静電容量に作用する。コンデンサは、このコンデンサのプレートの間に高吸湿性ポリマーを具備していてもよい。さらに、コンデンサは、このコンデンサのプレートの間に水溶性物質を具備していてもよい。
【0012】
ある態様において、吸収用品の水分含有量の変化は、電気回路の共振周波数を無効にする。
【0013】
電気回路は、さらに、並列または直列に接続されたコンデンサとインダクタとに接続されたセンサを具備していてもよく、この場合、吸収用品の水分含有量の変化は、センサに流れる電流の導伝率に作用する。
【0014】
本発明の他の実施形態では、湿り検出手段は能動的なものであり、すなわち、それは電源を含んでいる。本実施形態によると、湿り検出手段は、プリントバッテリと、プリントアンテナと、プリント記憶回路と、プリント論理回路と、プリントセンサと含む群から選択された少なくとも一つのプリント構成要素を具備していてもよい。少なくとも一つのプリント構成要素は、プリントバッテリと、プリントアンテナと、プリントセンサとを含む群から選択されてもよい。
【0015】
本発明に基づく湿り検出手段は、吸収用品の異なる領域に配置された複数のセンサを具備していてもよい。さらに、吸収用品は、吸収用品の異なる領域に配置された複数の湿り検出手段を具備していてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
〔吸収用品〕
本発明は、図1において参照数字10で大まかに示されている吸収用品、例えばオムツ、パンツ型オムツ、ベルト型オムツ、あるいは失禁ガードに関するものである。吸収用品は、液体浸透性の表面シート12と、液体不浸透性の背面シート14と、それらの間に配置された吸収コア16とを備えている。
【0017】
液体浸透性表面シート12は任意選択で不織材料、例えば連続フィラメントのスパンボンド材料か、またはメルトブローン材料か、またはボンデッドカーデッド繊維ウェブか、または有孔プラスティックフィルムから構成されている。異なる種類から成るラミネート、例えば不織材料とプラスティックフィルムのラミネートを、任意に使用可能である。この液体浸透性表面シート12に適した材料は、軟質で皮膚を刺激しないものが望ましい。さらに、この表面シート12は、吸収用品10のさまざまな部分において異なり得る。
【0018】
液体浸透性背面シート14は、プラスティックフィルムか、または液体不浸透物質によって処理した不織材料か、または液体の浸透に抗する疎液性不織材料から構成されてもよい。他の種類の液体遮断材料、例えば独立気泡プラスティックフォーム、または多様な液体遮断ラミネートなどもまた、当然ながら液体不浸透性背面シート14に使われてもよい。背面シート14は、空気と蒸気を浸透する液体不浸透性シートであればより好ましい。
【0019】
表面シート12と背面シート14は、吸収コア16に比べ、平面内にある程度大きな延在部を有しており、その縁部は外側へと伸張している。表面シート12と背面シート14は、これらの突出部の内部で、例えば接着もしくは熱か超音波による溶着によって互いに結合されている。
【0020】
吸収コア16は、いかなる従来の種類のものでもよい。一般的な実施例の吸収材料は、セルロースフラッフパルプ、ティッシュ層、高い吸収性を有するポリマー(超吸収体と呼ばれる)、吸収フォーム材料、吸収不織布などである。一般に、超吸収体とフラッフパルプとが吸収体内で組み合わされている。また、液体の捕捉能力に関して特性の異なるさまざまな材料の層を備えた吸収体を有していることも一般的である。一般に、失禁ガードにおいて薄手の吸収体は、セルロースフラッフパルプと超吸収体との構造体の混合圧縮されたもの、または重ねられたものを具備する。
【0021】
通常、例えばオムツなどの吸収用品は、閉じた状態で用品10を保持するいくつかの種類の固定手段20を必要とする。適当な固定手段20は、例えば面ファスナーのような機械的ファスナーでも、感圧接着剤のような接着剤でも、機械的ファスナーおよび粘着性ファスナーを組み合わせたものでもよい。
【0022】
吸収用品10がベルト型オムツの場合、ベルト部がオムツのウエスト部の一つの部品を構成するように、それはベルト部を備える。ベルト部は、用品の後部または前部に取り付けられ、または固定され、そして着用者のウエスト部の周囲で互いに固定される。用品は、着用者の脚の間を通過し、ベルト部に対して前部もしくは後部の他方に固定される。上述した固定手段20は、用品10をしっかり閉じることができるように、ベルト部上および前後部に存在している。このような方法で具現化された用品10の利用により、着用者が着用者自身によって簡単に前記ベルト型オムツを使用できるようになり、しかも使用者が立ち上がっている間にオムツを交換することさえ可能になる。
【0023】
弾性要素18は、本発明の吸収用品10の中、例えば、脚またはウエストの開口部にあってもよい。弾性要素18の特性と位置は、当業者にとって公知であり、さらなる説明は省略する。
【0024】
本発明に基づく吸収用品10は、少なくとも一つの湿り検出手段30を備えている。検出手段30は通常、吸収用品10に汚損が生じる以前に、第一の電気特性を持ち、汚損が生じた後に第二の電気特性を持つ。湿り検出手段30を具備してなる本発明に基づくオープン型オムツ10は、図1に一部を切り欠いた状態で示されている。
【0025】
〔プリント可能な電気的作用物質〕
本発明は、プリント可能な電気的作用物質50の活用を必要とする。用語「電気的作用」は本明細書中で、電荷を導くことができ、したがって電気回路40またはその構成要素を構成するのに使用できる素材を意味するように用いられている。伝導性と半導電性との境界は明確に規定されていないが、本発明は当該電気回路の所望をそれが満たす程度までその両方の態様を含んでいる。電気的作用物質50は、純物質に限定されず、いかなる場合でも電気的作用物質50の混合物を含んでいる。
【0026】
電気的作用物質50は、プリント可能でなければならない。これは電気的作用物質50は、液体または溶液形態中で安定しており(すなわち、溶剤処理可能である)、その上、乾燥もしくは冷却された後も、表面(この場合、吸収用品の構成要素)に保持されるよう要求されたパターンもしくは形に塗布されることを意味する。電気的作用物質50は、それらの曲げと吸収用品10の中に存在するであろう張力に対して抵抗力を持たせる機械的特性を有することが望ましい。それらはまた同様に、それらが使用される環境に対して安定していること(すなわち、湿度、日光、酸素などに対して安定していること)が望ましい。この分野でプリントは、例えばレーザープリント、インクジェットプリント、サーマルプリント、スクリーンプリント、オフセットプリント、凸版プリント、輪転グラビア印刷などの公知の標準的技術によって実施できる。
【0027】
導電性高分子材料は、プリント可能なある種の電気的作用物質50である。そうしたポリマーは一般に、電子が、例えばπ結合(二重もしくは三重結合)(芳香族系)、またはポリマー鎖に含まれる孤立電子対などによって非局在化した構造を有する。したがって電子は、高分子構造に沿って自由に動くことができる。非局在化の程度が決定した不十分な非局在電子ポリマーの伝導率は、それらのポリマー構成材全体に渡って連続的に非局在化しているよりも、伝導性が劣る。伝導ポリマーの例は、ポリフェニレンビニレンポリマー(PPV)、ポリアニリン(PANI)、ポリピロール(PPy)である。それらのポリマーの構成体を以下に示す。
【0028】
【化1】

【0029】
そうしたポリマーの電気的、機械的かつ化学的な性質は、例えばポリマーの交差結合または置換、またはプリント以前のそれらと他の物質との組み合わせによって所望のとおりに調節可能である。多くの場合、それらのポリマーは、プリントされたバリアフィルムをポリマー上に一面に配することによって、またはバリアマトリクスと同時にポリマーを沈着させることによって、空気および湿度から保護される必要がある。
【0030】
他の種類のプリント可能な電気的作用物質50は、粒子浮遊物である。それらの物質は、有機溶媒やキャリア中に浮遊している、導電性物質(例えば、銀や銅のような金属、またはグラファイトなどの非金属)の小さな粒子を含んでいる。その粒子は、所望の導電性を備えた物質を提供し、一方で有機溶媒もしくはキャリアは、所望の物理的特性(例えば、可塑性、熱膨張係数、塗布容易性、粘度および破壊靱性)を提供する。有機溶媒およびキャリアはまた、電気的作用物質の電気的特性に寄与し得る。有機溶媒は、プリント後に蒸発してもよく、その場合、粒子はプリント表面に残留する。あるいは有機キャリアは、粒子をキャリア内に閉じ込めるように、プリント後に硬化する。後者の具体例として、エポキシ樹脂があげられる。このような粒子浮遊物は、DuPont electronics社またはTABY Sweden社より市販されている。
【0031】
本発明のプリント可能な電気的作用物質50は、上記記載の粒子浮遊物と導電性ポリマーとの混合物を備えていてもよい。
【0032】
異なる電気的作用物質50は、所望される電気回路の種類に応じて、吸収用品の異なる領域もしくは構成要素にプリント可能である。同一の領域もしくは構成要素の上に電気的作用物質50(異なる電気的特性を任意に有する)を繰り返しプリントすることによって、互いの表面上に電気的作用物質の層を形成することが可能となる。他の方法として、電気的構成要素は、サンドウィッチ構造体が形成されるように、吸収用品の構成要素の介在層によって構成可能である。これは、図1に示すとおりである。吸収用品10の構成要素は、電気的作用物質に抵抗性を有するか、または浸透性を有する処理もしくは選択をされてもよい。それらのすべての手法は、複雑な電気回路の製造を可能とする。
【0033】
〔プリント電気回路〕
本発明に基づく検出手段30は、用品10に一体的に組み込まれている電気回路40を備えており、少なくとも一つの電気回路40は、吸収用品10の一つ以上の構成要素上にプリントされた電気的作用物質50から構成されている。
【0034】
電気回路は通常、二つの種類に分類され、一つは、電源を回路構成要素として含む能動的な回路であり、もう一つは、電源を構成要素の一つとして含まないが、外部作用の電源に応答して作動する受動的な回路である。
【0035】
「一体的に組み込まれる」という語は、電気回路40は吸収用品10と不可分の一部であり、かつ前記吸収用品10および電気回路40の一方または両方を破壊せずには取り外し、または分解ができないことを意味する。ある特定の状況では、電気的作用物質50は、前記吸収用品10の構成要素に入り込んでいてもよい。
【0036】
図1aは、コンデンサ60とインダクタ70からなる同調回路(RLC回路とも呼ばれる)の回路図を示す。当然ながら回路由来のある抵抗の大きさが存在することになる。もう一つの方法として、抵抗を、コンデンサ60とインダクタ70とに並行または直列に組み込んでもよい。
【0037】
コンデンサの静電容量Cは、数学的に表現すると、次のように表せる。
C=(Aε0εr)/d
ここで、Aは、前記コンデンサのプレートの面積(in m2)であり、dは、プレート間の距離(in m)であり、ε0は、真空中の誘電率(約8.8542×10-12F/m)であり、εrはコンデンサのプレート間に組み込まれた誘電体の比誘電率であり、例えば、コンデンサ60は、そのプレート90の間に誘電性の層80を含む。紙および綿製品中のセルロースは、約6.5の誘電率を有する。非含浸乾燥ティッシュ(クラフト)は、およそ2.1の誘電率を有している。ポリエチレンおよびポリプロピレンのようなポリマーは、実質的に2.2〜2.5の誘電率を有している。(参照:Kaye&Laby著、Tables of Physical and Chemical Constants、第15版、1986年)
【0038】
単一レベルにおいて、インダクタのインダクタンスLは、数学的に表現すると次のように表せる。
L=(N2Aμ0μr)/l
この場合、μ0は、真空中の透磁率(4π×10-7ヘンリー毎メートル)であり、μrは、そのコアの比透磁率(無次元)であり、Nは、インダクタの巻数であり、Aは、平方メートルでのインダクタの断面積であり、lは、メートルでのその長さである。
【0039】
同調回路の共振周波数f0は、LおよびCの値から、以下の式によって算出できる。
0=1/(2π(LC)1/2)
それゆえ、外部のRF領域の印加時には、例えば図1aに示されている同調回路は自然共振周波数において共振し、それは先に挙げたコンデンサおよびインダクタ変量を選択することによって調整可能である。
【0040】
本発明の一実施形態においては、吸収用品10の水分含有量の変化は、電気回路40の共振周波数f0に作用する。これは、さまざまな方法によって実現される。
【0041】
まず、吸収用品10の水分含有量は、コンデンサ60の静電容量に作用してもよい。例えば水膨潤性物質が、湿潤時に、距離dを増大させ、そして静電容量を減少させるように、コンデンサ60のプレート90の間の誘電性層の中に存在してもよい。他の方法として、液体吸収物質(例えば超吸収性ポリマー(SAP)、セルロース、もしくは他の液体吸収物質)が、コンデンサ60のプレート90の間の誘電性層80中に存在してもよい。液体吸収物質の液体の吸収は、(水は高い誘電率を備えているので)液体吸収物質の比誘電率(εr)を増大させる効果を有し、これによって、コンデンサ60の静電容量は増大する。さらに他の方法を挙げるならば、例えば無機塩類などの水溶性物質が、コンデンサ60のプレート90の間の誘電性層の中に存在してもよい。この水溶性物質は液体と接触することで溶解し、そしてコンデンサ24の静電容量は変化し、回路の共振周波数f0は変化する。さらに他の方法を挙げるなら、回路の抵抗率の変化は、回路の共振周波数f0を変化させる。吸収用品10の水分含有量の変化は、電気回路40の抵抗に作用する。これは、例えば、水溶性バリアフィルム(例えば、エポキシ物質)によって保護された導電性高分子材料を使用することで達成できる。湿潤時、フィルムが溶解し、かつ水、塩分および尿素が導電性高分子材料と反応して、回路の抵抗を、したがって共振周波数f0を変化させる
【0042】
例えば、ペーパーシートまたはプラスティックフィルムのような吸収用品の構成要素上にプリントされるとき、図1に大まかに示された回路は、図1bに示されているような形態であってもよい。図1bは、吸収用品10の構成要素上の電気的作用物質50の中にプリントされた平坦なスパイラルからなるインダクタ70を示す。このスパイラルの巻き数は通常、5〜20である。スパイラルは、第1の中央領域110を有している。対応する第2の中央領域120は、対向する吸収用品の構成要素の表面にプリントされている。同時に二つの中央領域110,120はコンデンサのプレート90を構成し、それは吸収用品10の構成要素によって隔てられている。回路は、吸収用品10の構成要素を介して、スパイラルの外端に第2の中央領域を接続する電気的作用物質によって完全なものとなる。
【0043】
図1aに大まかに示されている回路をプリントするための代替形態は、図1cに示されている。図1cは、図1bにおいて、平坦なスパイラル形態を備えているインダクタ70を示している。コンデンサ60は、外部領域がスパイラルによって構成されている吸収用品10の構成要素に対向する面に置かれた第1の領域160と第2の領域170によって形成されており、同時に、これらの第1の領域160および第1の領域170は、コンデンサ90のプレートを構成する。
【0044】
吸収用品10の水分含有量が電気回路40の共振周波数f0に作用可能である他の方法は、電気回路40を破壊すること、すなわち作動不能にすることである。言い換えれば、吸収用品10の水分含有量の変化は、電気回路40の共振周波数f0を無効にする。これは、図2aに示された電気回路によって達成されるとよい。そうした回路構成要素は、ウィークポイント200を備え、それは例えば水溶性電気的作用物質、または水溶性構成要素上にプリントされた電気的作用物質を具備してなる。図2aに示されている電気回路を備えている吸収用品は、さらに外部RF場の印加時の共振周波数と共振する。だが液体との接触時に、電気回路40は、物理的に壊れ、そしてウィークポイント200が高抵抗になるか、または実質的に開回路になるために、電気回路40は外部RF場の印加時に共振しない。
【0045】
図2bは、図2aに概略的に電気回路40をどのようにしてプリントするかを示す。プリントされた形態において、電気回路40は事実上、平坦なスパイラルとコンデンサ60のプレート90を構成する二つの中央領域300,310とを有するインダクタ70を備えて、図1bに示されたものと同様の形を有している。図2bに示された回路は、液体と接触することにより破壊されるウィークポイント200を含む。
【0046】
さらなる実施形態において、電気回路40は、コンデンサ60およびインダクタ70に並列または直列に接続されたセンサ400を備えてもよい。吸収用品10の水分含有量の変化は、センサ400に流れる電流の導伝率に作用する。センサ400の使用が例示された回路図は、図3aに示されている。
【0047】
プリントセンサ400は、多くの形態を取ってもよい。一つの可能性は、センサ400を、先にコンデンサ24に関して説明したものと同様のサンドウィッチ構造体でプリントすることである。この構造は、誘導体物質によって引き離された二つの電気的作用物質50の層を必要とする。また他の方法として、センサは互いに噛み合わされた構造体を有してもよく、それにおいて電気的作用物質50は、例えば対になったフォーク型にプリントされ、そしてフォークの先端のプロングの間に交互に配置されるが、しかしプロングの間に電気的接触はない。この構成は、ひとつの層の中にプリント可能であり、多重層に比べてプリントするコストが低くなるので、有利である。それゆえ、本発明の一実施形態において、湿り検出手段30は、吸収用品10の背面シート14の内側表面に隣接して存在する吸収用品10の構成要素上にプリントされる。
【0048】
センサ400内に関連する原理は、コンデンサ60に関連する原理と同様である。液体と接触することにより、センサ400の誘電率は変化する。これは、液体との接触時に変化する物理的寸法またはセンサ400の比誘電率によって達成されてもよい。結果として、同調回路の共振周波数f0は変化する。
【0049】
図4は、湿り検出手段30を備えていてもよい、(500によって、大まかに示された)さらに改良された電気回路の回路図を示す。主要回路は、第1のインダクタ70aと、第1のコンデンサ60aと、第1のインダクタ70aと直列に配置されたダイオード410と平行に接続されたセンサ400とを備えている。このセンサ400は、それ自身が第2のインダクタ70bと第2のコンデンサ60bを備えている同調回路となる副回路と、トランジスタ420を介して並列に接続されている。トランジスタ420はさらに、高抵抗バイアス抵抗430と、第3のインダクタ70cとに接続されている。
【0050】
以下、さらに改良された電気回路500の動作について説明する。作動中、回路500は、第1の周波数f1において交番磁界にさらされるが、第1の周波数は、10kH〜100kHの範囲の間で有利である。第1のインダクタ70aは、十分な巻き数を含み、かつ十分な面積を有するように構成され、その結果、第1のインダクタ70aを通って誘導される信号は数ボルトの電圧オーダーの振幅を持つ。ダイオード410は、第1のコンデンサ6aを横切る作動中の作用供給電位差を発生させるための信号の整流操作が可能である。
【0051】
センサ400が乾燥している(すなわち、汚損が生じる前)とき、NPN型またはMOS型トランジスタ420は、バイアス抵抗430の効果によって絶縁状態へとバイアスされる。このような絶縁状態において、トランジスタ420は発信を妨げられる。
【0052】
汚損が生じたとき、センサ400は導電性を持つようになり、トランジスタ420を特性の能動的な部分へとバイアスさせる。その結果、正フィードバックが、第2、第3のインダクタ70b,70cの間で、インダクタ70bおよびコンデンサ60bによって形成される第2共振周波数f2においてトランジスタの発信を引き起こすように生じる。第2の共振周波数f2は実質的に、印加された励磁界の周波数f1よりも少なくとも大きなオーダーの振幅でもよい。
【0053】
図5は、図4の電気回路500がどのように吸収用品10上にプリントできるかを示している。第1のインダクタ70aは、比較的たくさんのコイル(例えば、50〜500個)を備え、しかも図1〜3に示されている回路と比較的同一の方法によって第1のコンデンサ60とともにプリントされてもよい。センサ400は、図3に示されているような同一の方法でプリントされてもよい。ダイオード410は、所望のp−n接合を作るために、選択された電気的特性を備えた電気的作用物質の多重層を形成するようにプリントが可能である。同様に、異なる電気的特性を備えた電気的作用物質の層はMOSまたはバイポーラの実装において、トランジスタ420を形成することに使用できる。最近、0.1〜0.2cm2/V・sほどの移動度を備え、かつ104ほどのオン−オフ比をもつオールプリントトランジスタデバイスが報告された(カリフォルニア大学、バークレイ)。まず、ゲート電極が、金の微小結晶を使用した基部の上にプリントされる。この後に、低温焼きなましが行われ、続いて誘電体ポリマーがインクジェットプリントにより堆積される。ソース/ドレインは、再び金の微小結晶を利用して、さらにプリントされたものに接触する。
【0054】
第2、第3のインダクタ70b,70cは、第1のインダクタ70aより少数のコイル(例えば、5〜20個のコイル)を備えており、また図1〜3に示された回路と同一の方法で第2のコンデンサ60bとともにプリントされてもよい。それは、第1のインダクタ70aと第2、第3のインダクタ70b,70cとの間で結合が最小限に抑えられるように、第1のインダクタ70aは第2、第3のインダクタ70b,70cから離間していることが望まれている。例えば、第1のインダクタ70aは、吸収用品10の後部上に配置でき、一方、第2、第3のインダクタ70b,70cは、吸収用品10の前部上に配置される。好ましくは、センサ400は、最も容易に湿潤を検出できる領域である、吸収用品10の股部分にプリントされる。共振周波数f2での高周波放射は、外部検出装置(例えば、応答器ユニット700)によって検出できるが、これは選択的に、共振周波数f2において吸収用品10から放出された電波に応答する。
【0055】
上述した受動湿り検出手段30の一つの代替案として、この湿り検出手段30は、能動的であっても、すなわち、それは電源を備えていてもよい。このような能動的湿り検出手段30はさらに複雑ではあるが、それは受動的湿り検出手段18に比べ、さらに広範の機能性を提供できる。プリント電気回路40は、5つの主要部分に分割可能となる。それらは、プリントバッテリ、プリントアンテナ、プリント記憶回路、プリント論理回路およびプリントセンサである。もっとも重要な構成要素は、プリントバッテリ、プリントアンテナおよびプリントセンサである。
【0056】
プリントバッテリは、二つの電極にサンドウィッチされた電解質を備えている。プリントバッテリの内部で、電解質は通常、ゲル形状であり、それは漏出を回避するために密封されている。適当な電解質は、炭素‐亜鉛電解質か、あるいは亜鉛‐マンガン二酸化物である。プリントバッテリの一可能構造体としては、亜鉛とマンガン二酸化物ベースのカソードの層とアノードの層とが交互に並んでいるものである。プリントバッテリは、一般に0.5〜1.0mmの厚さと、(もし円形状ならば)25〜50mmの直径を有してもよい。典型的な出力電圧は、多くの通常のバッテリと同一の1.5Vである。これらは、標準的な印刷、乾燥およびラミネーティング装置、ならびにその処理によって生産される。プリントバッテリは、例えばイスラエル国のPowerPaper LTD.または、米国のThin Battery Technology(TBT)Incによって市販されている。バッテリは、それ自身がセンサのように作用してもよい。プリントバッテリは、液体と接触するまでは非活動的であるような方法で製造される。活性(湿潤)時、バッテリは、一つ以上のアンテナを備えた回路に電流を送る。これは、RF信号を発生する。このようなバッテリは、別個のアンテナの必要性を除去し、保管安定性を持つ。
【0057】
アンテナは、プリントアンテナ、はめ込み模様、もしくはラベルを完備したものとして利用できる。アンテナは通例上述の、銀ベースの粒子浮遊物を用いてプリントされ、それは例えば吸収用品の紙およびポリマー構成要素に適合している。このようなアンテナは従来の銅またはアルミニウムのアンテナに匹敵する性能を提供できる。市販されているプリントアンテナの一例として、Precisia LLP製のFleX Wing producedである。
【0058】
能動的湿り検出手段30は、例えばバッテリによって供給される電力のパルスによってか、またはメモリへの給電のみのバッテリの使用および受動的湿り検出手段30のRF信号の発生のための使用によって、バッテリの長い寿命を保証するように設計されてよい。プリント論理回路は、プリントセンサの与えられた時間間隔のモニタおよびプリントメモリ内の結果の保存のために使用されてよい。付加的に、能動的湿り検出手段30は、吸収用品10のさまざまな位置に一つ以上のプリントセンサを備える場合、センサからの信号を比較すること、および吸収用品10の湿りの特性、範囲、および位置のデータを集めることに使用可能である。特に重要であるのは、湿り検出手段30は、単なるオン/オフ測定よりもむしろ吸収用品の状態の定量的測定を可能とすることである。プリント記憶回路は、吸収用品10の状態の記録の維持に使用される。好ましくは、このメモリは定電力供給を必要としない。
【0059】
本発明における吸収用品10は、RF発信機/受信機(応答機)ユニット700(図6)と併用して使用される。応答機ユニット700は、RF場を生成するインダクタコイル、電気回路40によって発生されたRF信号を検出するアンテナ、例えば一つ以上の可聴音響器、表示灯、表示画面などの表示手段、電源(例えばバッテリ)、およびインダクタコイルとアンテナと表示手段とを制御するための回路を備えている。表示手段は、吸収用品10を交換する必要があるときに点灯するLED、または可聴信号を発生するラウドスピーカーであってもよい。代わりに、吸収用品10の状態は、応答器ユニット700の一部を構成している表示画面上に表示されてもよい。応答器ユニット700は、着用者をわずらわすことなく容易に、かつ素早く着用者の吸収用品10の状態の特定ができるような携帯型手持型装置であることが好ましい。
【0060】
応答器ユニット700は、電気回路40の共振周波数に対応するRF場を発生する。この電気回路40は共振し、そしてこうして生成されたRF信号は、応答器ユニット700によって検出可能となる。電気回路40によって発生されたRF信号は、10〜100kHzの範囲内で有利であってよい。電気回路40によって発信されたさらに弱いRF信号を検出可能とするために、応答器ユニットによって発生されたRF場がパルス化されたことは、有利である。その結果、電気回路40によって発生した弱いRF信号は、応答器ユニット700によって発生したRF場によって不明瞭にされない。電気回路40は、応答器ユニット700によって生成されたRF場が中断された後の短い間でも共振し続け、ユニット700によって検出され得た弱いRF信号は表示手段を作動させない。表示手段に能動的でない電気回路40によって発生されたRF信号未満の感度限界を含むことは、応答器ユニット700の有利であろう。これは、汚れが発生するたびに交換する必要はなく、むしろ介護者は湿潤状態があるレベルまで到達するまで待つことができるという利益をもたらす。
【0061】
応答器ユニット700は、共振の領域をスキャンするよう構成されてもよい。このようにして電気回路40は共振周波数の小さな偏差に、適応可能となる。他の方法として、周波数領域のスキャニングによって、初期共振周波数から最終共振周波数にかけての電気回路40の進行を知ることができる。それはまた、介護者が、吸収用品を交換する以前に湿潤が確かなレベルに到達するまで待つことを可能とする。
【0062】
この応答器ユニット700は、吸収用品が変化する時間帯に関するデータを記憶できる記憶ユニットを備えていてもよい。この情報は、コンピュータにダウンロード可能であり、続いて介護者によって統計量を判定されること、もしくは吸収用品消費量の未来予測を立てることに使用可能である。さらに、特定の電気回路40が特定の着用者と関連可能な特定の共振周波数を提供する場合、着用者固有のデータを蓄積することができる。
【0063】
本発明の湿り検出手段30は、吸収用品10の互いに異なる領域に配置される複数のセンサ400を備えてもよい。このようにして、吸収用品10の湿りの特性、領域および位置を監視することができる。センサ400は、湿潤がもっとも検出されそうな吸収用品10の股部分中に配置されることが好ましい。付加的または他の方法として、吸収用品10は、吸収用品10内の互いに異なる領域に配置された湿り検出手段30を備えてもよい。もし、湿り検出手段30が、「短絡回路」(図2Aおよび図2Bに示されるような)型のものであるならば、それはもっとも湿潤が検出されそうな吸収用品の股部分に配置されることが好ましい。しかしながら、もし、湿り検出手段30がこの型式でない場合は(例えば、水分感応性ならば)股部分に配置されないことには利点があり、それは吸収用品の汚損時に直ちに飽和しないことである。
【0064】
本発明は、上記説明および実施形態よってではなくむしろ、特許請求の範囲の記載によって限定されるべきである。具体的にいうと、一実施形態に関連して示された特徴は、一つ以上の実施形態の特徴と、それによって組み合わされても、または置き換えられてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】電気的検出手段を具備してなる本発明に基づくオープン型オムツを示す図である。
【図1a】本発明のプリント電気回路の第1実施形態を示す図である。
【図1b】本発明のプリント電気回路の第1実施形態を示す図である。
【図1c】本発明のプリント電気回路の第1実施形態を示す図である。
【図2a】本発明のプリント電気回路の第2実施形態を示す図である。
【図2b】本発明のプリント電気回路の第2実施形態を示す図である。
【図3a】本発明のプリント電気回路の第3実施形態を示す図である。
【図3b】本発明のプリント電気回路の第3実施形態を示す図である。
【図4】本発明のプリント電気回路の第4実施形態を示す図である。
【図5】本発明のプリント電気回路の第4実施形態を示す図である。
【図6】本発明のプリント電気回路の動作の説明図である。
【符号の説明】
【0066】
10 吸収用品
12 表面シート
14 背面シート
16 吸収コア
18 弾性要素
20 固定手段
24 コンデンサ
30 湿り検出手段
40 電気回路
50 電気的作用物質
60 コンデンサ
60a 第2のコンデンサ
60b 第3のコンデンサ
70 インダクタ
70a 第1のインダクタ
70b 第2のインダクタ
70c 第3のインダクタ
80 誘電性層
90 プレート
110 第1の中央領域
120 第2の中央領域
160 第1の領域
170 第2の領域
200 ウィークポイント
300,310 中央領域
400 センサ
420 トランジスタ
430 バイアス抵抗
500 電気回路
700 応答器装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの湿り検出手段(30)を具備してなる吸収用品(10)であって、
前記少なくとも一つの湿り検出手段(30)は、少なくとも一つの電気回路(40)を具備してなり、
前記少なくとも一つの電気回路(40)は、前記用品(10)に一体的に組み込まれており、
前記少なくとも一つの電気回路(40)は、前記吸収用品(10)の一つ以上の構成要素上にプリントされた電気的作用物質(50)から構成されていることを特徴とする吸収用品。
【請求項2】
前記湿り検出手段(30)は受動的なものであり、すなわち、それは電源を含まないことを特徴とする請求項1に記載の吸収用品。
【請求項3】
前記電気回路(40)は、並列または直列に接続されたコンデンサ(60)とインダクタ(70)とを具備してなり、
前記吸収用品(10)の水分含有量の変化が、前記電気回路(40)の共振周波数に作用するようになっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吸収用品。
【請求項4】
前記吸収用品(10)の水分含有量が、前記コンデンサ(60)の静電容量に作用するようになっていることを特徴とする請求項3に記載の吸収用品。
【請求項5】
前記コンデンサ(60)は、このコンデンサ(60)のプレート(90)の間に介在させた液体吸収物質(80)を具備してなることを特徴とする請求項4に記載の吸収用品。
【請求項6】
前記コンデンサ(60)は、このコンデンサ(60)のプレート(90)の間に介在させた水溶性物質(80)を具備してなることを特徴とする請求項4に記載の吸収用品。
【請求項7】
前記吸収用品(10)の水分含有量の変化が、前記電気回路(40)の抵抗に作用するようになっていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の吸収用品。
【請求項8】
前記吸収用品(10)の水分含有量の変化が、前記電気回路(40)の共振周波数を無効にするようになっていることを特徴とする請求項3に記載の吸収用品。
【請求項9】
前記電気回路(40)は、さらに、前記コンデンサ(60)と前記インダクタ(70)と並列または直列に接続されたセンサ(400)を具備してなり、
前記吸収用品(10)の水分含有量の変化が、前記センサ(400)を流れる電流の導伝率に作用するようになっていることを特徴とする請求項3ないし請求項8のいずれか一項に記載の吸収用品。
【請求項10】
前記湿り検出手段(30)は能動的なものであり、すなわち、それは電源を備えていることを特徴とする請求項1に記載の吸収用品。
【請求項11】
前記湿り検出手段(30)は、プリントバッテリと、プリントアンテナと、プリント記憶回路と、プリント論理回路と、プリントセンサとを含む群から選択された少なくとも一つのプリント構成要素を具備してなることを特徴とする請求項10に記載の吸収用品。
【請求項12】
前記少なくとも一つのプリント構成要素は、プリントバッテリと、プリントアンテナと、プリントセンサとを含む群から選択されることを特徴とする請求項11に記載の吸収用品。
【請求項13】
前記湿り検出手段(30)は、前記吸収用品(10)の互いに異なる領域に配置された複数のセンサ(400)を具備してなることを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれか一項に記載の吸収用品。
【請求項14】
前記吸収用品(10)は、この吸収用品(10)の互いに異なる領域に配置された複数の湿り検出手段(30)を具備してなることを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれか一項に記載の吸収用品。
【請求項15】
前記湿り検出手段(30)は、前記吸収用品(10)の背面シート(14)の内側表面に隣接して存在する前記吸収用品(10)の構成要素の上にプリントされていることを特徴とする請求項1ないし請求項14のいずれか一項に記載の吸収用品。
【請求項16】
前記湿り検出手段(30)は、前記吸収用品(10)の状態の定量的測定を可能とすることを特徴とする請求項1ないし請求項7、または請求項9ないし請求項13のいずれか一項に記載の吸収用品。

【図1】
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【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−519051(P2009−519051A)
【公表日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−544292(P2008−544292)
【出願日】平成17年12月12日(2005.12.12)
【国際出願番号】PCT/SE2005/001907
【国際公開番号】WO2007/069945
【国際公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】(506215320)エスセーアー・ハイジーン・プロダクツ・アーベー (157)
【Fターム(参考)】