説明

湿潤性ポリエステル繊維及び布

【課題】湿潤性ポリエステル繊維及び布の提供。
【解決手段】
本発明は、ポリエステル繊維又はフィラメント、それらから作られる織布又は不織布及び結果として生じる製品に湿潤性を与える方法を対象とする。該方法は、ポリエステル及び1種又はそれ以上のアルキル金属スルホネートを含む混合物を溶融押出しすることを含み、ここで前記金属は、Na、K又はLiを表わし、及びRは、1ないし24個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル基又は2ないし24個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルケニル基を表わす。前記アルキル金属スルホネートはポリエステルの質量に基づき0.1質量%ないし1.9質量%で存在する。アルカリ処理工程等の後処理工程を含まない。溶融押出し混合物は、ポリオキシアルキレン化合物、アルキルモノエタノールアミド化合物、アルキルジエタノールアミン化合物及びポリエーテルアミド化合物等の特定の添加剤を含まない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐久性のある湿潤性を有するポリエステルの編んだ布、織布又は不織布を提供する方法及びそれらから作られる製品に関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許第4,357,390号明細書は、帯電防止特性を有する中空ポリエステル繊維を教示する。
【0003】
米国特許第4,351,738号明細書は、高速摩擦遠心仮撚りのためのポリエステルのフィラメント状糸を教示する。
【0004】
米国特許第4,666,764号明細書は、撥水性を有する帯電防止ポリエステル織物を開示する。
【0005】
特開平08−060488号公報、特開平08−260343号公報、特開平08−260344号公報、特開平08−260349号公報、特開平09−077963号公報、特開平10−025623号公報及び特開昭58−081616号公報は特定の望ましい特性を有するポリエステル繊維又は布を開示する。
【特許文献1】米国特許第4,357,390号明細書
【特許文献2】米国特許第4,351,738号明細書
【特許文献3】米国特許第4,666,764号明細書
【特許文献4】特開平08−060488号公報
【特許文献5】特開平08−260343号公報
【特許文献6】特開平08−260344号公報
【特許文献7】特開平08−260349号公報
【特許文献8】特開平09−077963号公報
【特許文献9】特開平10−025623号公報
【特許文献10】特開昭58−081616号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
驚くべきことに、ポリエステルを特定のアルキル金属スルホネートと溶融ブレンドし、そしてその混合物を押し出して繊維にすることが、ポリエステル繊維又はフィラメントに耐久性の湿潤性及び優れた湿気管理性を与えることが見出された。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、湿潤性ポリエステル布を含む製品であって、該布が繊維又はフィラメントを含み、該繊維又はフィラメントがポリエステル及び式RSO3Mで表わされる1種又はそれ以上のアルキル金属スルホネートを含む溶融ブレンドを含み、ここで、Mは、Na、K又はLiを表わし、Rは、1ないし24個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル基又は2ないし24個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルケニル基を表わし、前記アルキル金属スルホネートは、ポリエステルの質量に基づき0.1質量%ないし1.9質量%で存在し、かつ該繊維又は該フィラメントが後処理されないところの製品に関する。
【0008】
また開示されるのは、製品を製造するための方法であって、該方法は1つ又はそれ以上の湿潤性布層から製品を構成することを含み、該布層が、ポリエステル及び式RSO3
で表わされる1種又はそれ以上のアルキル金属スルホネートを含む混合物を溶融押出しして多数の繊維又はフィラメントとすること、及び該繊維又はフィラメントを冷却することを含む方法によって製造され、ここで、Mは、Na、K又はLiを表わし、及びRは、1ないし24個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル基又は2ないし24個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルケニル基を表わし、前記アルキル金属スルホネートはポリエステルの質量に基づき、0.1質量%ないし1.9質量%で存在し、かつ前記繊維又は前記フィラメントの後処理工程は含まないところの方法である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
後処理工程は化学物質、気体、プラズマ放電、コロナ放電又はアルカリ処理工程を含む。アルカリ処理工程はTextile Progess,第20巻,第2号,Surface Modification of Polyester by Alkaline
Treatments,13−14頁の例で議論されている。例えば、米国特許第2,590,402号明細書;米国特許第2,828,528号明細書及び米国特許第3,135,577号明細書中で言及されている。アルカリ処理工程はよく知られている。
【0010】
他の追加の界面活性剤は本発明の製品には要求されない。
【0011】
本発明の溶融押出しプロセスは、ポリオキシアルキレン添加剤化合物又はポリオキシアルキレンを含有する化合物の存在を含まない。例えば、本発明の組成物はポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール、又は他のポリオキシアルキレン化合物(ポリアルコキシレート又はポリアルキレングリコール)を含まない。ポリオキシアルキレンを含有する化合物は、例えばステアリルポリエチレングリコールのようなアルキルポリアルコキシレートを意味する。
【0012】
本発明の溶融押出しプロセスは、アルキルモノエタノールアミド又はアルキルジエタノールアミン添加剤化合物の存在を含まない。
【0013】
本発明の溶融押出しプロセスは、ポリエーテルアミド添加剤化合物の存在を含まない。ポリエーテルアミド化合物は、例えばポリエーテルエステルアミド添加剤化合物及びポリエーテルポリアミド添加剤化合物を意味する。
【0014】
ポリエーテルポリアミドは、例えば米国特許第5,140,065号明細書及び米国特許第4,356,300号明細書において開示される。該ポリエーテルポリアミドはポリエーテルジアミン、ジカルボン酸、二量体酸の重縮合から、及びラクタム、例えばカプロラクタムから形成される生成物である。該ポリエーテルポリアミドは例えばブロックコポリマーである。例えば、ポリエーテルポリアミドはカプロラクタム、二量体酸及びジェファミン(Jeffamine)D−2000のようなポリエーテルジアミンの重縮合から形成される。
【0015】
一般的な意味では、当業者に知られるポリエーテルエステルアミドは、エステル基と一緒に結合したポリアミドセグメント及びポリエーテルセグメントを含む。それらは例えばポリアミン、多塩基カルボン酸及びポリオキシアルキレングリコールから製造される。最も簡単な意味では、それらはカルボン酸末端基(ジカルボン酸ポリアミド)を有するポリアミドとポリオキシアルキレングリコールのコポリマーである。
【0016】
他の含まれない界面活性化合物は、例えば米国特許第5,882,780号明細書で開示されるものである。
【0017】
例えば、全てのほかの界面活性剤が除かれる。
【0018】
本発明の方法は、編まれ、織られ又は結合されてそれぞれ編んだ布、織布又は不織布となる繊維又はフィラメントを製造する。
【0019】
本発明の溶融押出し方法は繊維又はフィラメントを形成する。糸又はステープル繊維のための連続フィラメント紡糸のような既知の技術、並びにスパンボンド製造法及びメルトブローン製造法のような不織プロセスに従い、繊維又はフィラメントが小さな穴を通す溶融ポリマーの押出しによって形成される。一般に、このように形成された繊維又はフィラメントは次に分子配向を誘発し結晶化度に影響を及ぼすために引き出し、引き伸ばされ、結果として直径の減少及び物理的特性の改善をもたらす。スパンボンド及びメルトブローンのような不織プロセスにおいて、前記繊維又はフィラメントが移動中の平らなコンベヤのような小孔のある表面上に直接堆積され、そして少なくとも部分的に多様な結合方法のいずれかによって一体化される。特定の望ましい特徴を保有する複合布を生成するために、プロセスを又は、異なるプロセスからの布を組み合わせることは当業者に既知である。この例はラミネート布を生成するためにスパンボンド及びメルトブローンを組み合わせることである。付加的にそれらのプロセスの一方又は両方がステープル繊維カーディングプロセス、又は不織ステープル繊維カーディングプロセスの結果生じる結合繊維と、いずれかの手筈で組み合わされ得る。そのように記載されたラミネート布において、層は一般に少なくとも部分的に一体化される。
【0020】
本発明はまた溶融押出し二成分繊維に適用でき、ここで前記成分のうちの1つが本発明によるポリエステルである。
【0021】
ポリエステルの不織布は毛羽立った繊維構造を有するか又は、繊維又はフィラメントが不規則な配列で分散されているマットを含み得る。前記布は該布から作られる製品の最終用途に従い、ハイドロエンタングルメントもしくはスパンレース技術を含む数多くの既知のプロセスのいずれか1つによって、又はエアライイング(air laying)又はメルトブローフィラメント、バットドローイング(batt drawing)、ステッチボンディング等によって形成され得る。
【0022】
熱可塑性ポリエステル繊維は、典型的に285℃ないし300℃の範囲における温度で押出される。
【0023】
本発明に従い、特定のアルキル金属スルホネートは、溶融状態でポリエチレンテレフタレートのような熱可塑性ポリエステルに配合され、またポリエステルとともに繊維及びフィラメントの形態に押出され、次にそれらはその後、次の又は同時に起こる処理工程において急冷され、希釈されそして布に形成される。
【0024】
アルキル金属スルホネートは、溶融押出しされるポリマーペレットと混合され得る。処理を改善するために、化合物は、タルクのような充填材及び他の従来の安定剤も含有し得るポリエステルに予備配合されるか又は混合され得る。
【0025】
アルキル金属スルホネートの混合は、ロール練り、バンバリー型ミキサーでの混合、又は押出しシリンダでの混合などのような通常使用される技術によってそれを溶融ポリマーに混合することによって行われる。熱履歴(高温で保持した時間)は、ポリマー塊においてアルキル金属スルホネートの実質的に均等な分散を成し遂げるために該物質を非加熱ポリマー粒子と混合し、それにより溶融温度での集中的な混合に必要とされる総時間を減少することによって短縮され得る。
【0026】
好都合なことに、アルキル金属スルホネートはまた、特定の事例で望まれ得る他のいず
れの添加剤とともに実質的に同時に又は連続で加えられ得る。アルキル金属スルホネートはまた他の添加剤とともに予備ブレンドされ得、そして配合物は次にポリマーに加えられ得る。時には、アルキル金属スルホネートは、他の添加剤がポリエステルにより簡単に又は均等に分散され又は溶解されるのを助ける付加的な利益を有し得ることが考えられる。より簡単なバッチ毎の品質の調整のために、最終的に望ましい処方を達成するために追加量のポリマーに徐々にブレンドされるポリマー/添加剤配合物の濃縮マスターバッチを採用することが好ましい。マスターバッチ、又は純添加剤は、新たに製造されたポリマーに、該ポリマーがまだ溶融状態にある間に注入され得、そしてその後重合容器又は装置を出、そして溶融ポリマーが固体に冷却されるか又は更なる処理がなされる前にそれらとブレンドされる。
【0027】
従って、1種又はそれ以上のアルキル金属スルホネート及び第一ポリエステルを含むマスターバッチを製造すること、及び前記マスターバッチ及び第二ポリエステルを含む混合物を溶融押出しして多数の繊維又はフィラメントにすること、及び該繊維又はフィラメントを冷却することを含む本発明の方法もまた開示される。
【0028】
本発明のマスターバッチ又は濃縮物は、例えば1質量%ないし75質量%、2質量%ないし50質量%、5質量%ないし40質量%の濃度でポリエステルに配合されたアルキル金属スルホネートを含有する。
【0029】
アルキル金属スルホネートは、この発明の方法において合計でポリエステルの総質量に基づき0.1質量%ないし1.9質量%存在する。例えば、アルキル金属スルホネートはポリエステルの総質量に基づき、0.3質量%ないし1.7質量%、0.3質量%ないし1.2質量%、0.3質量%ないし0.7質量%、0.4質量%ないし0.7質量%、又は0.5質量%ないし0.7質量%存在する。例えば、本発明のアルキル金属ホスホネートは、ポリエステルの総質量に基づき、0.3質量%、0.5質量%、0.7質量%、0.9質量%、1.0質量%、1.3質量%又は1.5質量%の量で存在する。
【0030】
本発明に従うポリエステル繊維又はフィラメントへのアルキル金属スルホネートの配合は、それらの物質の観察された改善された湿潤性に導く。この改良はそれらから作られる繊維又はフィラメント及び布が経年劣化又は取り扱いの上でそれらの湿潤性を失わないような耐久性もある。前記改善した湿潤性は、性能を損失することなく、長期間においてさえも、繰り返される損傷に対して安定である。
【0031】
本発明は不織布、例えばポリエステル布が対象である。それはまた通常の生地のプロセスにおける織り又は編みのための撚り糸又は糸も対象である。
【0032】
本発明のアルキル金属スルホネートは、不織布の性質に影響を与える他の因子、例えば基本質量、繊維径、繊維の結合の度合い及び種類並びに複合構造の相乗効果及び影響に関係なく効果的である。
【0033】
本発明は単一成分繊維に限定されない。ポリエステル二成分繊維、特に並列又は有鞘核(sheath−core)繊維が単一成分繊維と同じ実益を示すことが期待されるだろう。単一ポリエステル成分においてのみ溶融添加剤を含めることが特に有効であり得る。
【0034】
本発明の方法は、例えば米国特許第4,357,390号明細書;米国特許第4,666,764号明細書及び米国特許第4,351,738号明細書において記載されるような中空ポリエステル繊維に対して用いられ得る。
【0035】
本発明の布は、γ線照射の0.5ないし10メガラドにさらすことによって滅菌され得
る。γ照射での滅菌は病院の衣料品などに用いられる。
【0036】
本発明に従い作られたポリエステル繊維及び不繊維並びに布はひときわ優れた印刷適正も示す。
【0037】
本発明に従う本発明の繊維及び織物は素晴らしい柔軟さを有する。
【0038】
ポリエステルは、炭素原子数8ないし14の芳香族ジカルボン酸、炭素原子数4ないし12の脂肪族ジカルボン酸、炭素原子数8ないし12の脂環式ジカルボン酸、及びその混合物から成る群から選ばれるジカルボン酸繰り返し単位を有する。
【0039】
例えばそのような二酸はテレフタル酸、イソフタル酸、o−フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロへキサンジカルボン酸、シクロへキサン二酢酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、コハク酸、マレイン酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸及びそれらの混合物である。
【0040】
例えば二酸は、テレフタル酸、イソフタル酸及び2,6−ナフタレンジカルボン酸である。
【0041】
ポリエステルのジオール又はグリコール部分は、一般式HO−G−OH(式中、Gは炭素原子数2ないし18の脂肪族、脂環式又は芳香族部分を表わす。)に由来する。
【0042】
例えばそのようなジオール又はグリコールは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロパン−1,3−ジオール、プロパン−1,2−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ペンタン−1,5−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、1,4−シクロへキサンジメタノール、3−メチルペンタン−2,4−ジオール、2−メチルペンタン−1,4−ジオール、2,2−ジエチルプロパン−1,3−ジオール、1,4−ジ−(ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン、2,4−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチルシクロブタン、2,2−ビス−(3−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)エタン及びそれらの混合物である。
【0043】
ジオールは、例えばエチレングリコール又は1,4−シクロへキサンジメタノールである。
【0044】
ポリエステルは、例えばポリ(エチレンテレフタレート)PET又はポリ(エチレン2,6−ナフタレン−2,6−ジカルボキシレート)PEN、好ましくはポリ(エチレンテレフタレート)PETである。
【0045】
また、ポリエステルが上述した成分を含むポリエステル又はコポリエステルの混合物でもあり得ることも考えられる。
【0046】
更に、ポリエステル以外のポリマー状基材も本発明のアルキル金属スルホネートにより顕著な湿潤性を与えられることが予期される。例えばポリオレフィン又はポリアミド。例えばポリプロピレン、ポリエチレン、又は、それらのコポリマー又は混合物。例えばポリアミド6.6。例えば、これらの基材から作られる織布又は不織布。
【0047】
本発明のアルキル金属スルホネートは、例えば式RSO3Na(式中、Rは炭素原子数1ないし24の直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル基を表わすか又は炭素原子数2ないし24の直鎖又は枝分かれ鎖アルケニル基を表わす。)で表されるものである。
【0048】
アルキル基及びアルケニル基は、例えば12ないし15個の炭素原子、例えば10ないし18個の炭素原子を有する。
【0049】
24個までの炭素原子を有するアルキル基は、枝分れした又は枝分れしていない基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、2−エチルブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、1−メチルペンチル基、1,3−ジメチルブチル基、n−ヘキシル基、1−メチルヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、1−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、1,1,3−トリメチルヘキシル基、1,1,3,3−テトラメチルペンチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、1−メチルウンデシル基、ドデシル基、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、イコシル基又はドコシル基である。
【0050】
アルケニル基は、不飽和のアルキル基、例えばイソプロペニル基、プロペニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オレイル基等である。アルケニル基は、例えばオレイル基である。
【0051】
アルキル基は、特に枝分かれした基である。「枝分かれした」は、第二又は第三炭素原子基を有することを意味する。
【0052】
興味深いのは、式RSO3M(式中、Mは、Na、K又は及びLiを表わし、及びRは、3ないし24個の炭素原子を有する枝分かれ鎖のアルキル基又は2ないし24個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルケニル基を表わす。)で表わされるアルキル金属スルホネートである。
【0053】
アルキル基が、例えば10ないし100個の炭素原子を有し得ることも予期される。例えば、10ないし50個の炭素原子、例えば10ないし40個の炭素原子。
【0054】
Na、K又はLi以外の他の対イオンがアルキル金属スルホネートにおいて適用であることも予期される。例えば、アンモニウムイオン、又は、モノ−、ジ−、トリ−又はテトラ−アルキルアンモニウムイオン。例えばアルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン又はアルミニウムカチオン、例えばマグネシウムイオン、カルシウムイオン又はアルミニウムイオン。
【0055】
本発明の方法によって製造された組成物はまた、所望により下記の物質等の様々な慣用の安定剤補助添加剤又はそれらの混合物を約0.01ないし10質量%、好ましくは0.025ないし5質量%、特に0.1ないし3質量%含み得る。
【0056】
1.抗酸化剤
1.1.アルキル化モノフェノール、
例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェノール、2−第三ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシメチルフェノール、線状又は側鎖において分岐したノニルフェノール、例えば、2,6−ジノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1−メチルウンデシ−1−イ
ル)−フェノール、2,4−ジメチル−6−(1−メチルヘプタデシ−1−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1−メチルトリデシ−1−イル)フェノール及びそれらの混合物。
【0057】
1.2.アルキルチオメチルフェノール、
例えば、2,4−ジオクチルチオメチル−6−第三ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ−ドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
【0058】
1.3.ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノン、
例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0059】
1.4.トコフェロール、
例えば、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール及びそれらの混合物(ビタミンE)。
【0060】
1.5.ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、
例えば、2,2’−チオビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3,6−ジ−第二アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0061】
1.6.アルキリデンビスフェノール、
例えば、2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)−フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(6−第三ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−第三ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−第三ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3−ビス(3−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’第三ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−6−第三ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ2−メチルフェニル)−4−n−ドデシ
ルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ−(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
【0062】
1.7.ベンジル化合物
例えば、3,5,3’,5’−テトラ−第三ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、1,3,5−トリ−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、ジ−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル−メルカプト酢酸イソオクチルエステル、ビス−(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオールテレフタレート、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス−(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジルイソシアヌレート)、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル−燐酸ジオクタデシルエステル、及び3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル−燐酸モノエチルエステル、カルシウム塩。
【0063】
1.8.ヒドロキシベンジル化マロネート
例えば、ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシベンジル)−マロネート、ジ−オクタデシル−2−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−マロネート、ジドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0064】
1.9.芳香族ヒドロキシベンジル化合物
例えば、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0065】
1.10.トリアジン化合物
例えば、2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0066】
1.11.ベンジルホスホネート
例えば、ジメチル−2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−
5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩。
【0067】
1.12.アシルアミノフェノール
例えば、4−ヒドロキシラウリン酸アニリド、4−ヒドロキシステアリン酸アニリド、2,4−ビス−オクチルメルカプト−6−(3,5−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−s−トリアジン及びオクチル−N−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバメート。
【0068】
1.13.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0069】
1.14.β−(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0070】
1.15.β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0071】
1.16.3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチ
ル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0072】
1.17.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、
N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N’−ビス[2−(3−[3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド(ユニロイヤル社製ナウガードXL−1;登録商標:Naugard)。
【0073】
1.18.アスコルビン酸(ビタミンC)。
【0074】
1.19.アミン型酸化防止剤
例えば、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−第三オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えばp,p’−ジ−第三オクチルジフェニルアミン、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−第三ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o−トリル)ビグアニド、ビス[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、第三オクチル化N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノ−及びジアルキル化第三ブチル/第三オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化第三ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ−及びジアルキル化第三ブチル/第三オクチルフェノチアジンの混合物、モノ−及びジアルキル化第三オクチルフェノチアジンの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブテ−2−エン。
【0075】
2.UV吸収剤及び光安定剤
2.1. 2−(2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、
例えば、既知の商業用ヒドロキシフェニル−2H−ベンゾトリアゾール及び米国特許第3,004,896号明細書;米国特許第3,055,896号明細書;米国特許第3,0
72,585号明細書;米国特許第3,074,910号明細書;米国特許第3,189,615号明細書;米国特許第3,218,332号明細書;米国特許第3,230,194号明細書;米国特許第4,127,586号明細書;米国特許第4,226,763号明細書;米国特許第4,275,004号明細書;米国特許第4,278,589号明細書;米国特許第4,315,848号明細書;米国特許第4,347,180号明細書;米国特許第4,383,863号明細書;米国特許第4,675,352号明細書;米国特許第4,681,905号明細書;米国特許第4,853,471号明細書;米国特許第5,268,450号明細書;米国特許第5,278,314号明細書;米国特許第5,280,124号明細書;米国特許第5,319,091号明細書;米国特許第5,410,071号明細書;米国特許第5,436,349号明細書;米国特許第5,516,914号明細書;米国特許第5,554,760号明細書;米国特許第5,563,242号明細書;米国特許第5,574,166号明細書;米国特許第5,607,987号明細書及び米国特許第5,977,219号明細書に記載されるようなベンゾトリアゾール、例えば2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−第三オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2−(3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2−(3−第三ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第二ブチル−5−第三ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−第三アミル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ビス−α−クミル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第三ブチル−2−ヒドロキシ−5−(2−(ω−ヒドロキシ−オクタ−(エチレンオキシ)カルボニル−エチル)−,フェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−ドデシル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第三ブチル−2−ヒドロキシ−5−(2−オクチルオキシカルボニル)エチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、ドデシル化2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第三ブチル−2−ヒドロキシ−5−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第三ブチル−5−(2−(2−エチルヘキシルオキシ)−カルボニルエチル)−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第三ブチル−2−ヒドロキシ−5−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第三ブチル−2−ヒドロキシ−5−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第三ブチル−5−(2−(2−エチルヘキシルオキシ)−カルボニルエチル)−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第三ブチル−2−ヒドロキシ−5−(2−イソオクチルオキシ−カルボニルエチル)フェニル−2H−ベンゾトリアゾール,2,2’−メチレン−ビス(4−第三オクチル−(6−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)、2−(2−ヒドロキシ−3−α−クミル−5−第三オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−第三オクチル−5−α−クミルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−フロオロ−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−α−クミルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−α−クミルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−3−α−クミル−5−第三オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−第三ブチル−2−ヒドロキシ−5−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、5−トリフルオロメチル−2−(2−ヒドロキシ−3−α−クミル−5−第三オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−トリフルオロメチル−2−(2−ヒドロキシ−5−第三オクチルフェニル)−2H−ベンゾ
トリアゾール、5−トリフルオロメチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、メチル3−(5−トリフルオロメチル−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−第三ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート、5−ブチルスルホニル−2−(2−ヒドロキシ−3−α−クミル−5−第三オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−トリフルオロメチル−2−(2−ヒドロキシ−3−α−クミル−5−第三ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−トリフルオロメチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−トリフルオロメチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−α−クミルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−ブチルスルホニル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール及び5−フェニルスルホニル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール。
【0076】
2.2. 2−ヒドロキシベンゾフェノン
例えば、4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクチルオキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシ及び2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体。
【0077】
2.3.置換された及び置換されてない安息香酸のエステル
例えば、4−第三ブチル−フェニルサリチレート、フェニルサリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4−第三ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4−ジ−第三ブチルフェニル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸エステル、ヘキサデシル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸エステル、オクタデシル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸エステル、2−メチル−4,6−ジ−第三ブチルフェニル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸エステル。
【0078】
2.4.アクリレート及びマロネート
例えば、α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリル酸エチルエステル又はイソオクチルエステル、α−カルボメトキシ−桂皮酸メチルエステル、α−シアノ−β−メチル−p−メトキシ桂皮酸メチルエステル又はブチルエステル、α−カルボメトキシ−p−メトキシ桂皮酸メチルエステル、N−(β−カルボメトキシ−β−シアノビニル)−2−メチル−インドリン、サンデュボアPR25(登録商標:Sanduvor)、ジメチルp−メトキシベンジリデンマロネート(CAS登録番号7443−25−6)、及びサンデュボアPR31(登録商標:Sanduvor)、ジ−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジニ−4−イル)p−メトキシベンジリデンマロネート(CAS登録番号147783−69−5)。
【0079】
2.5.ニッケル化合物
例えば、n−ブチルアミン、トリエタノールアミン又はN−シクロヘキシルジエタノールアミンのような追加の配位子を有する又は有しない1:1又は1:2錯体のような2,2’−チオビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、ニッケルジブチルジチオカルバメート、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルホスホン酸のモノアルキルエステル例えばメチル又はエチルエステルのニッケル塩、2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムのようなケトキシムのニッケル錯体、追加の配位子を有する又は有しない1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体。
【0080】
2.6.立体障害性アミン光安定剤
例えば、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−アリル−4
−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−ベンジル−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)n−ブチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸の縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−第三オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの線状又は環状縮合物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,1’−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジル)マロネート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの線状又は環状縮合物、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、2−クロロ−4,6−ジ(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシルオキシ−と4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの縮合物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン及び4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの縮合物(CAS登録番号[136504−96−6]);N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4.5]デカン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンの反応生成物、1,1−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテン、N,N’−ビス−ホルミル−N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4−メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル−3−オキシ−4−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)]シロキサン、マレイン酸無水物 α−オレフィンコポリマーと2,2,6,6−テトラメチル−4−アミノピペリジン又は1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジンとの反応生成物。
【0081】
立体障害性アミンはまた米国特許第5,980,783号明細書に記載される化合物の1つであって、それは成分 I−a)、I−b)、I−c)、I−d)、I−e)、I−f)、I−g)、I−h)、I−i)、I−j)、I−k)又はI−l)の化合物、特に前記米国特許第5,980,783号明細書の64ないし72欄に記載される光安定剤1−a−1、1−a−2、1−b−1、1−c−1、1−c−2、1−d−1、1−d−2、1−d−3、1−e−1、1−f−1、1−g−1、1−g−2又は1−k−1である。
【0082】
立体障害性アミンはまた米国特許第6,046,304号明細書及び米国特許第6,297,299号明細書に記載される化合物、例えば請求項10もしくは38又はその中の実施例1ないし12もしくはD−1ないしD−5に記載される化合物の1つである。
【0083】
2.7.ヒドロキシ基に置換されたアルコキシ基によってN原子で置換された立体障害性アミン
例えば、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−ヘキサデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−オキシル−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンと第三アミルアルコール由来の炭素ラジカルとの反応生成物、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンニ−4−イル)セバケート、ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)アジペート、ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)スクシナート、ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)グルタラート及び2,4−ビス[N−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル]−N−ブチルアミノ]−6−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−s−トリアジンのような化合物。
【0084】
2.8.オキサミド、
例えば、4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−第三ブトキサニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−第三ブトキサニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−第三ブチル−2’−エトキサニリド及びその2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−第三ブトキサニリドとの混合物、o−及びp−メトキシ−二置換オキサニリドの混合物並びにまたo−及びp−エトキシ−二置換オキサニリドの混合物。
【0085】
2.9. トリス−アリール−o−ヒドロキシフェニル−s−トリアジン、
例えば、 既知の商業用トリス−アリール−o−ヒドロキシフェニル−s−トリアジン及び国際公開第96/28431号パンフレット、欧州特許第434608号明細書、欧州特許第941989号明細書、英国特許第2,317,893号明細書、米国特許第3,843,371号明細書;米国特許第4,619,956号明細書;米国特許第4,740,542号明細書;米国特許第5,096,489号明細書;米国特許第5,106,891号明細書;米国特許第5,298,067号明細書;米国特許第5,300,414号明細書;米国特許第5,354,794号明細書;米国特許第5,461,151号明細書;米国特許第5,476,937号明細書;米国特許第5,489,503号明細書;米国特許第5,543,518号明細書;米国特許第5,556,973号明細書
;米国特許第5,597,854号明細書;米国特許第5,681,955号明細書;米国特許第5,726,309号明細書;米国特許第5,942,626号明細書;米国特許第5,959,008号明細書;米国特許第5,998,116号明細書及び米国特許第6,013,704において記載されるようなトリアジン、例えば4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−s−トリアジン、サイテック社製サイアソーブ1164(登録商標:Cyasorb)、4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)−6−(4−クロロフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−6−(4−クロロフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−6−(4−ブロモフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−6−(4−クロロフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス(4−ビフェニリル)−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシカルボニルエチリデンオキシフェニル)−s−トリアジン、2−フェニル−4−[2−ヒドロキシ−4−(3−第二ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−第二アミルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−s−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−n−ブチルオキシフェニル)−6−(2,4−ジ−n−ブチルオキシフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−ノニルオキシ*−2−ヒドロキシプロピルオキシ)−5−α−クミルフェニル]−s−トリアジン(*はオクチルオキシ、ノニルオキシ及びデシルオキシ基の混合物を示す)、メチレンビス−[2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−s−トリアジン]、5:4:1の比で3:5’、5:5’及び3:3’の位置において架橋したメチレン架橋二量体混合物、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−イソオクチルオキシカルボニルイソプロピリデンオキシフェニル)−s−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ−5−α−クミルフェニル)−s−トリアジン、2−(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,6−ビス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−s−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−第二ブチルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]−s−トリアジン、4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4−(3−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル)−s−トリアジンと4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4−(3−トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−フェニル)−s−トリアジンの混合物、チバ スペシャルティ ケミカルズ社製チヌビン400(登録商標:Tinuvin)、4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−4−(3−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシプロポキシ)−フェニル)−s−トリアジン及び4,6−ジフェニル−2−(4−ヘキシルオキシ−2−ヒドロキシフェニル)−s−トリアジン。
【0086】
3.金属奪活剤
例えば、N,N’−ジフェニルオキサミド、N−サリチラル−N’−サリチロイルヒドラジン、N,N’−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニ
リド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N’−ジアセチルアジポイルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジド。
【0087】
4.ホスフィット及びホスホナイト、
例えば、トリフェニルホスフィット、ジフェニルアルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールジホスフィット、トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェニル)−ペンタエリトリトールジホスフィット、ジイソデシルオキシペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4,6−トリス(第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、トリステアリルソルビトールトリホスフィット、テトラキス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−ジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスホフェピン、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12−メチル−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット、2,2’,2’’−ニトリロ[トリエチルトリス(3,3’,5,5’−テトラ−第三ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)−ホスフィット]、2−エチルヘキシル(3,3’,5,5’−テトラ−第三ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット。
【0088】
特に好ましいのは以下のホスフィットである:
トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット(イルガフォス168(登録商標:Irgafos)、チバ スペシャルティ ケミカルズ社製)、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、
【化1】

【0089】
5.ヒドロキシルアミン、
例えば、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−メチル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン及び水素化牛脂アミン由来のN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン。
【0090】
6.ニトロン、
例えば、N−ベンジル−α−フェニルニトロン、N−エチル−α−メチルニトロン、N−オクチル−α−ヘプチルニトロン、N−ラウリル−α−ウンデシルニトロン、N−テトラデシル−α−トリデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−ヘプタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘキサデシルニトロン、N−メチル−α−ヘプタデシルニトロン及び水素化牛脂アミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されたニトロン。
【0091】
7.アミンオキシド
例えば米国特許第5,844,029号明細書及び米国特許第5,880,191号明細書に開示のようなアミンオキシド誘導体、ジデシルメチルアミンオキシド、トリデシルアミンオキシド、トリドデシルアミンオキシド及びトリヘキサデシルアミンオキシド。
【0092】
8.ベンゾフラノン及びインドリノン
例えば、米国特許第4,325,863号明細書;米国特許第4,338,244号明細書;米国特許第5,175,312号明細書、米国特許第5,216,052号明細書;米国特許第5,252,643号明細書;独国特許出願公開第4316611号明細書;独国特許出願公開第4316622号明細書;独国特許出願公開第4316876号明細書;欧州特許出願公開第0589839号明細書、欧州特許出願公開第0591102号明細書;欧州特許出願公開第1291384号明細書に記載されるようなもの、又は3−[4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−5,7−ジ−第三ブチル−ベンゾフラノ−2−オン、5,7−ジ−第三ブチル−3−[4−(2−ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラノ−2−オン、3,3’−ビス[5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−[2−ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラノ−2−オン]、5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−エトキシフェニル)ベンゾフラノ−2−オン、3−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(3,5−ジメチル−4−ピバロイルオキシフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(2,3−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(2−アセチル−5−イソオクチルフェニル)−5−イソオクチルベンゾフラノ−2−オン。
【0093】
9.チオ相乗化合物、
例えば、チオジプロピオン酸ジラウリル又はチオジプロピオン酸ジステアリル。
【0094】
10.過酸化物捕捉剤、
例えば、β−チオジプロピオン酸のエステル、例えば、ラウリル、ステアリル、ミリスチル又はトリデシルエステル、メルカプトベンズイミダゾール又は2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、亜鉛ジブチルジチオカルバメート、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリトリトールテトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオネート。
【0095】
11.ポリアミド安定剤、
例えば銅塩とヨウ化物及び/又はリン化合物との組合せおよび二価のマンガン塩。
【0096】
12.塩基性補助安定剤
例えば、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えばカルシウムステアレート、亜鉛ステアレート、マグネシウムベヘネート、マグネシウムステアレート、ナトリウムリシノレート及
びカリウムパルミテート、アンチモンピロカテコレート又は亜鉛ピロカテコレート。
【0097】
13.核剤
例えば、タルクのような無機物、二酸化チタニウム又は酸化マグネシウムのような金属酸化物、好ましくはアルカリ土類金属のホスフェート、カルボネート又はスルフェート;モノ−又はポリカルボン酸及びそれらの塩のような有機化合物、例えば4−第三ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、琥珀酸ナトリウム又は安息香酸ナトリウム;イオン性コポリマーのようなポリマー化合物(イオノマー)。
【0098】
14.充填剤及び強化剤
例えば、炭酸カルシウム、シリケート、ガラス繊維、ガラス球、アスベスト、タルク、カオリン、マイカ、硫酸バリウム、金属酸化物及び水酸化物、カーボンブラック、グラファイト、木粉及び他の天然物の粉末又は繊維、合成繊維。
【0099】
15.分散剤、
例えば酸化ポリエチレンワックス又は鉱油。
【0100】
16.他の添加剤
例えば、可塑剤、滑剤、乳化剤、顔料、染料、蛍光増白剤、レオロジー添加剤、触媒、流れ調整剤、スリップ剤、架橋剤、架橋促進剤、ハロゲン捕捉剤、煙抑制剤、防炎加工剤、帯電防止剤、置換された及び置換されてないビスベンジリデンソルビトールのような透明剤、2,2’−p−フェニレン−ビス(3,1−ベンゾオキサジノ−4−オン)のようなUV吸収剤、サイアソーブ3638(登録商標:Cyasorb)(CAS登録番号18600−59−4)、及び発泡剤。
【0101】
本発明の繊維又はフィラメントから製造された湿潤性布は、例えば衛生用品、特に使い捨てオムツ、トレーニングパンツ、女性衛生用品又は失禁ケア製品の皮膚接触用内張り布として特に有用である。該布はまたウェットワイプ及びドライワイプ、創傷包帯、手術着ケープ、フィルター中心軸、電池セパレーターなどのような製品において有用性を有する。
【0102】
オムツの構造は、例えば米国特許第5,149,576号明細書;米国特許第5,961,504号明細書;米国特許第6,031,147号明細書及び米国特許第6,110,849号明細書において記載される。
【0103】
加えて、しばしば溶融押出しポリオレフィンフィルムに湿潤性を与えることが望ましい。せん孔した形態でのそのようなフィルムは衛生品のための被覆シートとして幅広く使用される。
【0104】
衛生用品のカバーストックに対し、ウェットバック(wetback)性質の改善は一緒に結合した布の2種以上の層の使用によって改善され得る。実施例は2つのスパンボンド層又はメルトブローン層が式(I)で表されている添加剤を欠いているSMS布を含む。
【0105】
本発明の布は、約0.5ないし約10メガラドのガンマ線照射にさらすことによって滅菌され得る。ガンマ線照射での滅菌は、病院の衣料品などに採用される。
【0106】
本発明に従って、布に加えて、ポリエステルフィルム、プラーク、シート及び成形品にも、又優れた湿潤性を与えられる。
【0107】
従って、本発明の対象はまた、湿潤性ポリエステルフィルム、プラーク、シート又は成形品であって、ポリエステル及び式RSO3M(式中、Mは、Na、K又はLiを表わし、及びRは、1ないし24個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル基又は2ないし24個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルケニル基を表わす。)で表わされる1種又はそれ以上のアルキル金属スルホネートを含む溶融ブレンドを含み、ここで、該アルキル金属スルホネートがポリエステルの質量に基づき、約0.1質量%ないし約1.9質量%で存在し、かつ該フィルム、該プラーク、該シート又は該成形品が後処理されないところの湿潤性ポリエステルフィルム、プラーク、シート又は成形品である。
【0108】
以下の実施例で更に本発明を説明する。特に記載がない限りは、量は質量%として報告する。
【実施例】
【0109】
ポリエチレンテレフタレート(繊維等級、ウェルマン パーマクリア ロット61458)199質量部と第一及び第二ナトリウムアルキルスルホン酸塩RSO3Na[ここで、R=C14(64%)、C15(31%)及びC16(5%)]の混合物1質量部の混合物をターブラミキサー型T10Bを使用して製造した。
【0110】
混合物を次にコペリオンコーポレーションウェルナー アンド プフライデラーZSK25mm二軸スクリュー押出し機を使用して溶融混合した。該押出し機の加熱帯域は220ないし230℃、スクリュー回転数300rpm、及び供給速度1時間当たり40lbsである。溶融ポリマー及び添加剤を4個のオリフィス丸ダイスを通して出した。溶融物質をすぐに冷却し、そして冷却槽の中で凝固し、次にコンエアー/ジェトロ(CONAIR/JETRO)304ペレタイザーに供給した。ペレットを次にブルーM強制空気オーブンで16時間100℃で予備結晶化し、該ペレットをふるい、そして更に16時間以上100℃減圧下で乾燥した。
【0111】
不織スパンボンド繊維試料を下記の条件下でノードソン ファイバ システム/ヒル社製二成分スパンボンドシステムで添加剤0.5%のPETペレットから製造した:290ないし300℃の押出し機温度;300℃のスクリーンチェンジャー温度;300℃の紡糸口金温度;559穴紡糸口金;150℃の上部ロール及び140℃の底部ロールを有し800PSIの圧力を有するカレンダープレス;回収物の取り上げ速度を50gm-2の質量を有する不織布を生成するために調整した。
【0112】
生じた不織布の試料をレンジング リスター1997年型装置によりEDANA[欧州消耗品及び不織布協会(European Disposables and Nonwovens Association)]150.4−99標準試験方法に従い、液体染み出し時間を測定することによって浸透性及び耐久性を評価した。これは既知量の擬似尿(1リットル当たりNaCl 9.0g)が不織布を通った時間である。試料をまた同じ装置で連続染み出しを評価した。
【0113】
EDANA液体染み出し時間:試験方法150.4−99。
本発明の添加剤−PET組成物は、優れた湿潤性を有するポリエチレンテレフタレート不織布を提供した。
【0114】
EDANA連続染み出し時間:試験方法150.4−99。
連続染み出し試験の結果は、本発明の組成物が短時間の間をおいての繰り返される液体浸潤を通して合格するのに効果的である事を証明する。それは添加剤の耐久性又は永続性の実証である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
湿潤性ポリエステル布を含む製品であって、該布が繊維又はフィラメントを含み、該繊維又はフィラメントがポリエステル及び式RSO3Mで表わされる1種又はそれ以上のアルキル金属スルホネートを含む溶融ブレンドを含み、ここで、Mは、Na、K又はLiを表わし、及びRは、1ないし24個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル基又は2ないし24個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルケニル基を表わし、前記アルキル金属スルホネートはポリエステルの質量に基づき0.1質量%ないし1.9質量%で存在し、かつ該繊維又は該フィラメントが後処理されないところの製品。
【請求項2】
前記ポリエステルが、ポリ(エチレンテレフタレート)又はポリ(エチレン2,6−ナフタレン−2,6−ジカルボキシレート)である請求項1に記載の製品。
【請求項3】
前記ポリエステルが、ポリ(エチレンテレフタレート)である請求項1に記載の製品。
【請求項4】
前記アルキル金属スルホネートが、式RSO3Na(式中、Rは、1ないし24個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル基又は2ないし24個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルケニル基を表わす。)で表わされるものである請求項1に記載の製品。
【請求項5】
Rが、3ないし24個の炭素原子を有する枝分かれ鎖のアルキル基又は2ないし24個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルケニルを表わす請求項1に記載の製品。
【請求項6】
Rがオレイル基を表わす請求項1に記載の製品。
【請求項7】
オムツ、トレーニングパンツ、女性衛生用品、失禁ケア用品、ウェットワイプ又はドライワイプ、創傷包帯、手術着ケープ、フィルター中心軸及び電池セパレーターからなる群から選択される請求項1に記載の製品。
【請求項8】
更なる慣用の安定剤補助添加剤を含む請求項1に記載の製品。
【請求項9】
製品を製造するための方法であって、該方法は1つ又はそれ以上の湿潤性布層から製品を構成することを含み、該布層が、ポリエステル及び式RSO3Mで表わされる1種又はそれ以上のアルキル金属スルホネートを含む混合物を溶融押出しして多数の繊維又はフィラメントとすること、及び該繊維又はフィラメントを冷却することを含む方法によって製造され、ここで、Mは、Na、K又はLiを表わし、及びRは、1ないし24個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル基又は2ないし24個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルケニル基を表わし、前記アルキル金属スルホネートはポリエステルの質量に基づき、0.1質量%ないし1.9質量%で存在し、かつ前記繊維又は前記フィラメントの後処理工程は含まないところの方法。
【請求項10】
更に、前記繊維又は前記フィラメントを不織布に結合させることを含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
1種又はそれ以上のアルカリ金属スルホネート及び第一ポリエステルを含むマスターバッチを製造すること、そして前記マスターバッチ及び第二ポリエステルを含む混合物を溶融押出しして、多数の繊維又はフィラメントとすること、及び該繊維又はフィラメントを冷却することを含む請求項9に記載の方法。
【請求項12】
湿潤性ポリエステルフィルム、プラーク、シート又は成形品であって、該フィルム、該
プラーク、該シート又は該成形品は、ポリエステル及び式RSO3M(式中、Mは、Na、K又はLiを表わし、及びRは、1ないし24個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルキル基又は2ないし24個の炭素原子を有する直鎖又は枝分かれ鎖のアルケニル基を表わす。)で表わされる1種又はそれ以上のアルキル金属スルホネートを含む溶融ブレンドを含み、ここで、該アルキル金属スルホネートがポリエステルの質量に基づき、0.1質量%ないし約1.9質量%で存在し、かつ該フィルム、該プラーク、該シート又は該成形品が後処理されないところの湿潤性ポリエステルフィルム、プラーク、シート又は成形品。


【公表番号】特表2009−516781(P2009−516781A)
【公表日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−541706(P2008−541706)
【出願日】平成18年11月15日(2006.11.15)
【国際出願番号】PCT/EP2006/068535
【国際公開番号】WO2007/060126
【国際公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】