説明

炉内環境模擬方法および炉内環境模擬装置

【課題】過酸化水素の発生前後の原子炉内の水環境を模擬することができ、原子炉の構成材料の評価を高精度で行うことができる炉内環境模擬方法および炉内環境模擬装置を提供する。
【解決手段】高温高圧容器11が、内部に液体を収容し、その液体を高温高圧に保つ。ラジカル発生手段12が、液体中に超音波を照射可能に設けられた超音波発生装置、または、液体中に高圧水を噴射可能に設けられた噴射装置51から成る。ラジカル発生手段12は、高温高圧容器11の内部の液体中にOHラジカルを発生可能である。画像取得手段13が、高温高圧容器11の内部の画像を取得する。解析部14が、画像取得手段13で取得された画像に基づいて、液体中の発光の位置と強度とを測定し、測定された発光の位置と強度とに基づいて、液体中でのOHラジカルの発生位置と濃度とを求めるよう構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子炉の炉心近傍の水環境を模擬する炉内環境模擬方法および炉内環境模擬装置に関する。
【背景技術】
【0002】
加圧水型原子炉(PWR)や沸騰水型原子炉(BWR)など、水を冷却剤とする軽水炉冷却型原子炉では、冷却水の性質によって腐食の状況が変化することが知られている。軽水炉の安全性および信頼性の確保のため、原子炉の構成材料を評価する方法として、原子炉内水環境を模擬した環境下で、材料試験や反応試験、腐食試験などが行われている。
【0003】
原子炉の炉心近傍の冷却水に対しては、酸素や冷却水の放射線分解による過酸化水素(H)が存在し、この酸素や過酸化水素が原子炉内での腐食環境に大きく影響していると考えられている(例えば、特許文献1参照)。このため、原子炉の炉心近傍での水環境を模擬する方法として、高温高圧の液体中に、酸素および過酸化水素をそれぞれ所定の濃度で注入する方法が実施されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
なお、流路内を流れる流体中で発生するキャビテーションには、微小発光があることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。また、微小気泡が圧壊する際に、フリーラジカル種が発生することが知られている(例えば、特許文献3または4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−8750号公報
【特許文献2】特開平6−34786号公報
【特許文献3】国際公開第2005/030649号
【特許文献4】特開2007−275694号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】田部井勝稲・白井紘行、「円管内オリフィス流のキャビテーション発光特性(増光物質混入による影響)」、日本機械学会論文集(B編)、1996年、62巻、597号、p.84-89
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の特許文献2に記載のような、高温高圧の液体中に酸素および過酸化水素を注入する方法では、冷却水中に過酸化水素が発生した後の水環境を模擬することはできるが、それ以前の水環境を模擬することはできないという課題があった。また、このため、過酸化水素が発生する前をも含んだ水環境での、原子炉構成材料の腐食等の評価を行うことができないという課題があった。
【0008】
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、過酸化水素の発生前後の原子炉内の水環境を模擬することができ、原子炉の構成材料の評価を高精度で行うことができる炉内環境模擬方法および炉内環境模擬装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者等は、高温高圧の原子炉内では、放射線と水とが反応してOHラジカル(ビドロキシラジカル)が生成され、そのOHラジカルの酸化反応の結果、過酸化水素が生成される過程に着目し、本発明に至った。
【0010】
すなわち、上記目的を達成するために、本発明に係る炉内環境模擬方法は、高温高圧の液体中にOHラジカルを発生させることを、特徴とする。
【0011】
本発明に係る炉内環境模擬装置は、内部に液体を収容し、前記液体を高温高圧に保つ高温高圧容器と、前記高温高圧容器の内部の前記液体中にOHラジカルを発生させるラジカル発生手段とを、有することを特徴とする。
【0012】
本発明に係る炉内環境模擬方法および炉内環境模擬装置は、高温高圧の液体中にOHラジカルを発生させることにより、OHラジカルの酸化反応により過酸化水素が生成される前の、原子炉の炉心近傍の水環境を含めた炉内水環境を模擬することができる。また、そのOHラジカルの酸化反応により過酸化水素が生成されるため、過酸化水素の発生後の、原子炉内の水環境も模擬することができる。
【0013】
このように、過酸化水素の発生前後を含んだ、より正確な原子炉内の水環境を模擬することができるため、この水環境下で、原子炉の構成材料に対して材料試験や反応試験、腐食試験などを行うことにより、原子炉の構成材料の評価をより高精度で行うことができる。また、これまでわからなかった過酸化水素の発生前の水環境下での、OHラジカルによる原子炉構成材料への腐食等の影響を評価することができる。
【0014】
高温高圧容器は、温度圧力条件を調整可能かつ制御可能なオートクレーブから成ることが好ましい。高温高圧容器の圧力を調整することにより、OHラジカルの生成量およびその他のラジカルの種類を制御することができる。また、高温高圧の液体中の溶存酸素量を調整することにより、OHラジカルの生成量を制御することができる。
【0015】
本発明に係る炉内環境模擬方法で、前記液体は圧力が5MPa〜25MPa、温度が250℃〜400℃であることが好ましい。また、本発明に係る炉内環境模擬装置で、前記高温高圧容器は、前記液体の圧力を5MPa〜25MPa、温度を250℃〜400℃に保持可能であることが好ましい。この場合、液体を、加圧水型原子炉(PWR)や沸騰水型原子炉(BWR)の冷却水の一般的な温度圧力と同じ条件にすることができ、さらに正確に炉内の水環境を模擬することができる。また、さらに運転停止時の炉内環境、あるいは、炉外の冷却水循環系など、温度・圧力条件の緩い個所に対する、常温、常圧までの水環境も容易に模擬することができる。
【0016】
本発明に係る炉内環境模擬方法は、超音波の照射、または、温度が前記液体と同じ高圧水の噴射により前記OHラジカルを発生させることが好ましい。本発明に係る炉内環境模擬装置で、前記ラジカル発生手段は、前記液体中に超音波を照射可能に設けられた超音波発生装置、または、前記液体中に温度が前記液体と同じ高圧水を噴射可能に設けられた噴射装置から成ることが好ましい。この場合、高温高圧水であっても、OHラジカルを生成することができる。
【0017】
本発明に係る炉内環境模擬方法は、前記液体中の発光の位置と強度とを測定し、測定された前記発光の位置と強度とに基づいて、前記液体中での前記OHラジカルの発生位置と濃度とを求めることが好ましい。本発明に係る炉内環境模擬装置は、前記高温高圧容器の内部の画像を取得する画像取得手段と、前記画像取得手段で取得された画像に基づいて、前記液体中の発光の位置と強度とを測定し、測定された前記発光の位置と強度とに基づいて、前記液体中での前記OHラジカルの発生位置と濃度とを求めるよう構成された解析部とを、有することが好ましい。
【0018】
この液体中の発光の位置と強度とを測定する場合、高圧水の噴射によるキャビテーションや、超音波の加振等で認められる発光が、これらにより生成されたOHラジカルと相関を有するため、液体中の発光の位置と強度とを測定することにより、液体中でのOHラジカルの発生位置と濃度とを求めることができる。なお、画像取得手段は、高感度のカメラやビデオカメラから成ることが好ましく、例えば、CCDカメラや光電子倍増管を利用した装置などから成る。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、過酸化水素の発生前後の原子炉内の水環境を模擬することができ、原子炉の構成材料の評価を高精度で行うことができる炉内環境模擬方法および炉内環境模擬装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態の炉内環境模擬装置を示す縦断面図である。
【図2】図1に示す炉内環境模擬装置の横断面図である。
【図3】本発明の実施の形態の炉内環境模擬方法および炉内環境模擬装置に関する酸化還元電位の測定結果を示す(A)超音波加振中のガスの吹込による電位(Potential)の変化を示すグラフ、(B)超音波加振をしないときの、ガスの吹込による電位(Potential)の変化を示すグラフ、(C)空気飽和環境における、電位(Potential)に及ぼす超音波加振の影響を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図3は、本発明の実施の形態の炉内環境模擬方法および炉内環境模擬装置を示している。
図1および図2に示すように、炉内環境模擬装置10は、高温高圧容器11とラジカル発生手段12と画像取得手段13と解析部14とを有している。
【0022】
図1および図2に示すように、高温高圧容器11は、ほぼ円柱状の外形を有するオートクレーブから成り、内部に液体を収容している。液体は、酸素濃度を調整した水である。高温高圧容器11は、内部の液体を高温高圧に保持可能であり、温度圧力条件を調整可能かつ制御可能である。具体的な一例では、高温高圧容器11は、内部の液体の圧力および温度を、PWRの炉心近傍の圧力、温度とほぼ同じ、15MPa、320℃、ならびに、BWRの炉心近傍の圧力、温度とほぼ同じ、7MPa、288℃に保持可能になっている。
【0023】
高温高圧容器11は、外側面に、外方に向かって突出して設けられた、各種測定機器等を取り付けるための突出部21を複数有している。また、高温高圧容器11は、外側面を覆い、内部を温めるよう設けられたヒータ22と、各突出部21の先端に設けられた水冷方式の冷却手段23とを有している。なお、冷却手段23は、各突出部21に取り付けられた各種測定機器等が高温で誤動作したり故障したりするのを防ぐよう、各種測定機器等を正常動作可能な温度まで冷やすようになっている。
【0024】
ラジカル発生手段12は、超音波発生装置から成り、高温高圧容器11の1つの突出部21に取り付けられている。ラジカル発生手段12は、高温高圧容器11の内部の液体中に、高温高圧容器11の中心に向かって超音波を照射可能になっている。ラジカル発生手段12は、超音波の照射により、高温高圧容器11の内部の液体中にOHラジカルを発生させるようになっている。ラジカル発生手段12は、20kHz〜2.0MHzの超音波を発生可能であり、その周波数を制御可能になっている。
【0025】
図2に示すように、画像取得手段13は、高感度のCCDカメラから成り、高温高圧容器11の他の突出部21の外側に取り付けられている。画像取得手段13は、その突出部21に取り付けられて高温高圧容器11の中心まで伸びた、耐温耐圧性に優れたサファイアから成る円筒管24を介して、高温高圧容器11の中心を撮影可能になっている。これにより、画像取得手段13は、高温高圧容器11の内部の画像を取得するようになっている。なお、画像取得手段13は、静止画像を取得可能なカメラであってもよく、動画を取得可能なビデオカメラであってもよい。また、画像取得手段13は、光電子倍増管を利用した装置から成っていてもよい。
【0026】
解析部14は、コンピュータから成り、画像取得手段13に接続されている。解析部14は、画像取得手段13で取得された画像を入力し、その画像を様々な方法で解析可能になっている。解析部14は、画像取得手段13で取得された画像に基づいて、高温高圧容器11の内部の液体中の発光の位置と強度とを測定可能になっている。また、解析部14は、測定された発光の位置と強度とに基づいて、液体中でのOHラジカルの発生位置と濃度とを求めるよう構成されている。
【0027】
なお、解析部14は、画像取得手段13のピント合わせ、撮影時間、撮影頻度などを制御可能であってもよい。また、画像取得手段13で取得された画像から、自動でラジカルの発生位置や濃度を求めるようになっていてもよく、作業者が画像を見ながら、各種の解析を行えるようになっていてもよい。
【0028】
次に、作用について説明する。
炉内環境模擬装置10は、本発明の実施の形態の炉内環境模擬方法で好適に使用される。炉内環境模擬装置10は、まず、材料試験や反応試験、腐食試験などを行う、原子炉の構成材料の試験試料1を、高温高圧容器11の中心に取り付ける。高温高圧容器11の内部の液体を、あらかじめ設定した温度圧力条件に従って、高温高圧に保つ。ラジカル発生手段12により、高温高圧容器11の中心の試料に向かって超音波を照射して、高温高圧の液体中にOHラジカルを発生させる。これにより、試料の周囲にOHラジカルを発生させることができる。なお、高温高圧容器11の圧力を調整することにより、OHラジカルの生成量およびその他のラジカルの種類を制御することができる。また、高温高圧の液体中の溶存酸素量を調整することにより、OHラジカルの生成量を制御することができる。
【0029】
OHラジカルを発生させたとき、画像取得手段13により、高温高圧容器11の中心の試験試料1を撮影し、解析部14により、得られた画像に基づいて液体中の発光の位置と強度とを測定する。このとき、超音波の照射で認められる発光が、これにより生成されたOHラジカルと相関を有するため、解析部14により、液体中でのOHラジカルの発生位置と濃度とを求めることができる。
【0030】
このように、本発明の実施の形態の炉内環境模擬方法および炉内環境模擬装置10は、高温高圧の液体中にOHラジカルを発生させることにより、OHラジカルの酸化反応により過酸化水素が生成される前の、原子炉の炉心近傍の水環境を含めた炉内水環境を模擬することができる。また、そのOHラジカルの酸化反応により過酸化水素が生成されるため、過酸化水素の発生後の、原子炉内の水環境も模擬することができる。
【0031】
このように、過酸化水素の発生前後を含んだ、より正確な原子炉内の水環境を模擬することができるため、この水環境下で、原子炉の構成材料の試験試料1に対して材料試験や反応試験、腐食試験などを行うことにより、原子炉の構成材料の評価をより高精度で行うことができる。また、これまでわからなかった過酸化水素の発生前の水環境下での、OHラジカルによる原子炉構成材料への腐食等の影響を評価することができる。
【0032】
本発明の実施の形態の炉内環境模擬方法および炉内環境模擬装置10は、解析部14により求められた液体中のOHラジカルの発生位置と濃度とに基づいて、それらと試験結果との相関を求めることができる。また、OHラジカルの発生位置と濃度とを解析部14によりモニタリングしながら、OHラジカルの発生位置と濃度とを調整して、実際の原子炉の炉内の水環境に近づけることができ、より高精度な原子炉の構成材料の評価を得ることができる。さらに、高温高圧の液体中に酸素および過酸化水素を注入する従来の方法により模擬された炉内環境や、従来の方法により得られた試験結果の妥当性を確認することもできる。
【0033】
なお、図1に示すように、ラジカル発生手段12は、高温高圧容器11の中心の試験試料1に向かって、高温高圧容器11の液体中に温度が容器内の液体と同じ高圧水を噴射可能に設けられた噴射装置51から成っていてもよい。噴射装置51は、噴射口51aが、高温高圧水の噴射によりキャビテーションが発生可能な形状のノズルから成り、例えば、ベンチュリ管から成っている。この場合、高圧水の噴射によるキャビテーションにより、試験試料1の周囲にOHラジカルを発生させることができる。また、キャビテーションで認められる発光が、これにより生成されたOHラジカルと相関を有するため、解析部14で液体中の発光の位置と強度とを測定することにより、液体中でのOHラジカルの発生位置と濃度とを求めることができる。
【0034】
[酸化還元電位の測定試験]
内部寸法が15.0 cm四方の水槽に純水をいれ、水槽側面に設置された超音波振動子により水中に超音波加振を行った。超音波振動子は、発振周波数が1.63 MHzであり、水と接触する領域の直径が18.0 mmである。純水の量は、水槽における水位が10 cmとなるようにした。超音波振動子は水槽底面から4.7 cmの位置に振動子の中心部が位置するように水槽側面に設置されている。
【0035】
電位は、飽和甘こう電極を参照電極とし、それに対して純白金電極の電位を測定することにより求めた。純白金電極は、直径0.6 mmの純白金線(純度99.98%)をテトラフルオロエチレン製熱収縮チューブにて先端部1.0 cmのみ露呈するように残し、残部を被覆して製作した。純白金電極の中央部および参照電極液絡部先端は、超音波振動子中心線と同一水平面上に置いた。超音波振動子表面から3.5 cm離れた位置に純白金電極を、それより0.7 cm遠方に参照電極液絡部を設置した。水中の溶存ガスは、空気もしくはアルゴンを水中に吹き込むことにより調整した。
【0036】
図3(A)および(B)に示すように、ガスの吹込に応じて電位(Potential)が変化する。また、ガスの吹込を停止した場合は電位が卑になり、ガス吹込による流動の影響が読み取れる。いずれの過程においても、超音波加振中においては常に、非加振に比較して貴な電位を示した。図3(C)に、一例として、空気飽和環境における、電位(Potential)に及ぼす超音波加振の影響を示す。超音波加振時には、非加振時と比較して40 mV貴な電位が現れている。すなわち、生じたラジカルは、酸化力を高める方向に作用する可能性を示唆している。また、このことから、原子炉内では、生じたラジカルによる酸化反応の結果、過酸化水素が生成されているものと考えられる。
【符号の説明】
【0037】
1 流路
10 炉内環境模擬装置
11 高温高圧容器
12 ラジカル発生手段
13 画像取得手段
14 解析部
21 突出部
22 ヒータ
23 冷却手段
24 円筒管
51 噴射装置
51a 噴射口


【特許請求の範囲】
【請求項1】
高温高圧の液体中にOHラジカルを発生させることを、特徴とする炉内環境模擬方法。
【請求項2】
前記液体は圧力が5MPa〜25MPa、温度が250℃〜400℃であることを、特徴とする請求項1記載の炉内環境模擬方法。
【請求項3】
超音波の照射、または、温度が前記液体と同じ高圧水の噴射により前記OHラジカルを発生させることを、特徴とする請求項1または2記載の炉内環境模擬方法。
【請求項4】
前記液体中の発光の位置と強度とを測定し、測定された前記発光の位置と強度とに基づいて、前記液体中での前記OHラジカルの発生位置と濃度とを求めることを、特徴とする請求項1、2または3記載の炉内環境模擬方法。
【請求項5】
内部に液体を収容し、前記液体を高温高圧に保つ高温高圧容器と、
前記高温高圧容器の内部の前記液体中にOHラジカルを発生させるラジカル発生手段とを、
有することを特徴とする炉内環境模擬装置。
【請求項6】
前記高温高圧容器は、前記液体の圧力を5MPa〜25MPa、温度を250℃〜400℃に保持可能であることを、特徴とする請求項5記載の炉内環境模擬装置。
【請求項7】
前記ラジカル発生手段は、前記液体中に超音波を照射可能に設けられた超音波発生装置、または、前記液体中に温度が前記液体と同じ高圧水を噴射可能に設けられた噴射装置から成ることを、特徴とする請求項5または6記載の炉内環境模擬装置。
【請求項8】
前記高温高圧容器の内部の画像を取得する画像取得手段と、
前記画像取得手段で取得された画像に基づいて、前記液体中の発光の位置と強度とを測定し、測定された前記発光の位置と強度とに基づいて、前記液体中での前記OHラジカルの発生位置と濃度とを求めるよう構成された解析部とを、
有することを特徴とする請求項5、6または7記載の炉内環境模擬装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−145075(P2011−145075A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−3621(P2010−3621)
【出願日】平成22年1月12日(2010.1.12)
【出願人】(504157024)国立大学法人東北大学 (2,297)
【Fターム(参考)】