説明

炭素繊維及びその製造方法

【課題】複合材料のコンポジット物性を向上させ得る、高サイズ剤付着炭素繊維を提供すること。
【解決手段】本発明の炭素繊維は、同一種類のサイズ剤が、複数の層を形成して付着されている炭素繊維であり、好ましくは、サイズ剤の全付着量が、炭素繊維の重量に対して1.0〜4.0重量%で、サイズ剤の付着量のCV値が10以下で、ファズが15μg/ft以下で、かつ、MPFが100μg/ft以下のものである。本発明の炭素繊維を用いた複合材料は、界面剪断強度(IPSS)を測定する際に、試験開始から試験片が破断するまでの試験片の伸びが10mm以上のものが得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐衝撃性等に優れた炭素繊維強化複合材料の用途に適した、高サイズ剤付着炭素繊維とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、炭素繊維を強化繊維として用いた複合材料は、軽く、高強度等の優れた機械的特性を有するので、航空機、自動車等の部材として多く用いられるようになってきている。これらの複合材料は、例えば、強化繊維にマトリックス樹脂が含浸された中間製品であるプリプレグから、加熱・加圧といった成形・加工工程を経て成形される。
【0003】
炭素繊維とマトリックス樹脂との複合化において、高性能化を追求するためには、炭素繊維そのもの自体の強度や弾性率等の機械的物性の向上が必要不可欠である。炭素繊維の特性を改善することによって、より高性能のコンポジット物性(高強度、高弾性、高耐衝撃性等)を有する複合材料を得ることができると期待される。
【0004】
例えば、高弾性の炭素繊維では、グラファイト構造の成長に伴い、炭素繊維自体が脆くなってしまい、このため、繊維軸に対して垂直方向からの力が加わった際、繊維が折れやすくなり、複合材料とした際の物性(コンポジット物性)、特に衝撃に対する物性が低下してしまう。これを改善する方法として、炭素繊維のサイズ層で衝撃を分散させるために、炭素繊維のサイズ付着量を上げる方法がある。しかし、サイズ付着量を上げるためには、サイズ浴の濃度を上げなくてはならないが、サイズ浴濃度を上げると、サイズ浴の安定性が低下し、浴内でサイズ剤のゲル化等が起こって工程安定性が低下するという問題が発生する。
【0005】
ところで、複合材料のコンポジット物性の向上、品質及び性能の安定化のために、炭素繊維には各種のサイズ剤(サイジング剤)が付与されている。複合材料を構成するマトリックス樹脂に対する相溶性と接着性が良好で、コンポジット物性を向上させ、同時に炭素繊維のプリプレグ化及び製織などの作製に際して、炭素繊維束の集束性、ハンドリング性及び耐擦過性などを向上させるためにサイジング剤が必要である。例えば、特許文献1では、従来必ずしも十分に解決されていなかった、エポキシ樹脂などの熱硬化性マトリックス樹脂を用いた複合材料のコンポジット物性において接着特性が劣る、という問題を解決するための提案がなされている。具体的には、特許文献1では、炭素繊維の収束性を上げて、織物やプリプレグへの加工性を良くすると共に、優れたコンポジット性能を有する炭素繊維を製造するために、エポキシ樹脂と熱可塑樹脂の質量比が15/1〜2/1の割合で、エポキシ系樹脂を始めに炭素繊維に付与し、180℃で乾燥後に続いて、熱可塑性樹脂を付与する方法が提案されている。しかしながら、特許文献1では、同一種類のサイズ剤をいかに高濃度で炭素繊維に付与するかという点については、特に提案することも示唆することもなされていない。
【特許文献1】特開2006−188782号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明の課題は、かかる従来技術の背景に鑑み、複合材料のコンポジット物性を向上させ得る高サイズ剤付着炭素繊維と、サイズ剤のゲル化を防止できるような安定した工程で、炭素繊維にサイズ剤を高濃度に且つ均一に付着する方法を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記本発明の目的は、以下の発明によって達成される。即ち、本発明は、同一種類のサイズ剤が、複数の層を形成して付着されている炭素繊維である。サイズ剤の全付着量が、炭素繊維の重量に対して1.0〜4.0重量%のものが好ましく、より好ましい量は、炭素繊維の重量に対して1.3〜2.5重量%である。また、サイズ剤の付着量のCV値が10%以下のものが好ましく、より好ましくは7%以下である。ファズは15μg/ft以下が好ましく、より好ましくは10μg/ft以下である。MPFは100μg/ft以下が好ましく、より好ましくは50μg/ft以下である。本発明の炭素繊維を用いた複合材料は、界面剪断強度(IPSS)を測定する際に、試験開始から試験片が破断するまでの試験片の伸びが10mm以上のものが得られる。
【0008】
なお、サイズ剤の付着量のCV値とは、炭素繊維束の長さ方向でのサイズ剤付着のバラツキを見る指標である。ファズ、MPFとは、炭素繊維の毛羽量、耐擦過性を評価し、取り扱い性及び品位を表す指標である。ファズは炭素繊維束をウレタンシート間に通したとき、MPFは炭素繊維束をピンガイドで擦りその後ウレタンシートに通したときに、ウレタンシートに溜まる毛羽量で評価する。それぞれの測定方法については後述する。
【0009】
また、もう一つの発明は、前記炭素繊維の製造方法の発明であって、サイズ剤を含むサイズ浴に炭素繊維を浸漬し、その後、好ましくは乾燥して、炭素繊維にサイズ剤を付着する工程を、複数回実施することを特徴とする製造方法である。好ましい態様としては、複数のサイズ浴が、同一種類で同一濃度のサイズ剤を含むことを特徴とする方法である。そして、他の好ましい態様は、複数のサイズ浴が、同一種類で異なる濃度のサイズ剤を含むことを特徴とする方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、従来の方法と比べて、同じサイズ浴の濃度でもサイズ剤付着量を上げることができると共に、サイズ浴でのゲルの発生を抑制し工程を安定化できる。また、サイズ剤を複数に分けて付与することにより、サイズ剤の複数の層を作るため、擦過に強く品位が向上した炭素繊維が得られ、サイズ剤の付着も均一に行われ、得られた複合材料のコンポジット性能が向上するという効果が得られる。
【0011】
また、本発明の製造方法によると、サイズ剤の炭素繊維に対する付着量を上げることができるが、一つひとつのサイズ浴では、サイズ剤の浴濃度を抑えることで、サイズ剤のゲル化を防止し、工程を安定させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
これまで、通常、同一種のサイズ剤は1つのサイズ浴を通すことで、炭素繊維に付着させられていた。本発明では、これを、複数の、例えば、2つのサイズ浴を用いて付着させる。即ち、炭素繊維を、1つ目のサイズ浴を通してサイズ剤を一定量含浸させ、好ましくは一旦乾燥させて付着させ、次に、2つ目のサイズ浴を通し、更にサイズ剤を一定量含浸させ、好ましくは再度乾燥させて付着させる。かかる方法によると、サイズ浴が1つのときと比べて、サイズ浴濃度が低くても同等以上の付着量が得られる。そして、本発明においては、含浸・乾燥によるサイズ剤の付着が複数回行われるので、炭素繊維の表面には、サイズ剤が複数の層を形成して付着・形成されるのである。かかる現象あるいは構造は、複数のサイズ浴のサイズ剤の濃度が同じであっても、それぞれ異なっていても変わることはない。
【0013】
本発明の炭素繊維においては、サイズ剤の全付着量が、炭素繊維の重量に対して1.0〜4.0重量%のものが好ましく、また、サイズ剤の付着量のCV値が10%以下であるのものが好ましい。サイズ剤の付着量が1.0重量%未満の場合には、摩擦に弱くなり、ファズやMPFなどで評価される炭素繊維の品位が低下する傾向にあり、4.0重量%を超える場合には、コンポジット物性が低下する傾向にあるので好ましくはない。また、サイズ付着量のCV値が10%を超えると、炭素繊維と樹脂との接着性のバラツキが大きくなり、コンポジット物性が低下する傾向にあるので好ましくはない。前記の条件を満足する炭素繊維は、ファズが15μg/ft以下で、かつ、MPFが100μg/ft以下のものである。そして、かかる本発明の炭素繊維を用いて複合材料を製造すると、界面剪断強度(IPSS)を測定する際に、試験開始から試験片が破断するまでの試験片の伸びが10mm以上のものが得られる。
【0014】
本発明において用いられるサイズ剤としては、複合材料に用いるマトリックス樹脂に合わせて選択することが好ましく、例えばエポキシ樹脂、エポキシ変性ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂等を単独であるいは2種類以上を混合して用いることができる。
【0015】
サイズ剤を炭素繊維束に付与するに際しては、上記エポキシ樹脂等を含有する樹脂組成物の水性エマルジョン、又はアセトン等による有機溶剤溶液を使用する。ローラー浸漬法等の公知の方法により、炭素繊維束にサイズ剤を付与した後、乾燥を行うのが好ましい。人体への安全性を考慮すると、水性エマルジョンを使用することが好ましい。
【0016】
前記水性エマルジョンにするには、界面活性剤を使用することができる。このような界面活性剤としては、ノニオン系、カチオン系、アニオン系界面活性剤が挙げられるが、水性エマルジョン溶液とした際の溶液安定性の面から、ノニオン系界面活性剤を使用することが好ましい。この界面活性剤の配合比は、質量比(樹脂組成物/界面活性剤)で、90/10〜70/30が好ましい。
【0017】
本発明では、サイズ剤を含むサイズ浴に炭素繊維を浸漬し、その後好ましくは乾燥して、炭素繊維にサイズ剤を付着する工程を複数回実施することによって、サイズ剤が複数の層を形成して炭素繊維に付着される。複数のサイズ浴が、同一種類で同一濃度のサイズ剤を含んでいても、あるいは複数のサイズ浴が、同一種類で異なる濃度のサイズ剤を含んでいても良い。サイズ浴の濃度は、1.0〜4.0重量%が適当である。4.0重量%を超えると、均一な付与・付着が難しくなる。炭素繊維をサイズ浴に浸漬し、その後、好ましくは100〜200℃の乾燥機で乾燥する。かかる工程を、所定の付着量が得られるまで、複数回行う。連続的であっても、バッチ式であっても良い。
【0018】
本発明で用いられる炭素繊維は、特に制限はないが、好ましくは1,000〜50,000フィラメント、更に好ましくは3,000〜30,000フィラメントの炭素繊維である。炭素繊維が束状、例えば、トウの場合には、単位幅当たりのフィラメント数が5000フィラメント/mm以下、好ましくは2000フィラメント/mm以下が好ましい。5000フィラメント/mmを超えると、サイズ剤付与のバラツキが大きくなることがあるので好ましくない。
【0019】
本発明の炭素繊維を強化繊維として用い、これとマトリックス樹脂とから種々の公知の手段・方法により複合材料が得られる。炭素繊維は、通常、シート状の強化繊維材料として用いられる。シート状の材料とは、繊維材料を一方向にシート状に引き揃えたもの、これらを、例えば、直交に積層したもの、繊維材料を織編物や不織布等の布帛に成形したもの、ストランド状のもの、多軸織物等を全て含む。繊維の形態としては、長繊維状モノフィラメントあるいはこれらを束にしたものが好ましく使用される。
【0020】
マトリックス樹脂としては、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂が用いられる。熱硬化性マトリックス樹脂の具体例として、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、シアン酸エステル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、フェノキシ樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、マレイミド樹脂とシアン酸エステル樹脂の予備重合樹脂、ビスマレイミド樹脂、アセチレン末端を有するポリイミド樹脂及びポリイソイミド樹脂、ナジック酸末端を有するポリイミド樹脂等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上の混合物として用いることもできる。中でも、耐熱性、弾性率、耐薬品性に優れたエポキシ樹脂やビニルエステル樹脂が、特に好ましい。これらの熱硬化性樹脂には、硬化剤、硬化促進剤以外に、通常用いられる着色剤や各種添加剤等が含まれていてもよい。
【0021】
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、芳香族ポリアミド、芳香族ポリエステル、芳香族ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリアリーレンオキシド、熱可塑性ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリアクリロニトリル、ポリアラミド、ポリベンズイミダゾール等が挙げられる。複合材料中に占める樹脂組成物の含有率は、10〜90重量%、好ましくは20〜60重量%、更に好ましくは25〜45重量%である。
【実施例】
【0022】
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれに限定されるものではない。実施例における各種物性値の測定方法は下記のとおりである。
【0023】
[炭素繊維の樹脂含浸ストランド強度]
炭素繊維の樹脂含浸ストランド強度は、JIS・R・7608に規定された方法により測定した。
【0024】
[サイズ剤の付着量の測定]
約2gの炭素繊維束を105℃で30分乾燥させた後、デシケーター内において30分室温に冷却し秤量(W1)した。その後、炭素繊維束をアセトン中に浸漬し、サイズ剤を洗浄除去した。洗浄したサンプルを105℃にて1時間乾燥し、デシケーター内で30分室温に冷却して秤量(W2)した。そして、次式よりサイジング剤付着量を求めた。
サイジング付着量(重量%)=[W1(g)−W2(g)]/[W2(g)]×100
【0025】
[CV値の測定]
前記と同様の測定を炭素繊維束の任意の20ケ所で行い、サイズ剤の付着量の相加平均値(A)及び標準偏差(σ)をそれぞれ算出し、得られた値を用いて、次式に従いサイズ剤付着量のCV値を求めた。
CV値(%)=(σ/A)×100
【0026】
[サイズ浴の安定性評価]
サイズ剤のゲル化発生状況を目視にて観察し、3日後のサイズ浴の状態を評価した。サイズ浴にてゲル化が発生した場合は×、発生しなかった場合は○で表した。
【0027】
[界面剪断強度(IPSS)の測定]
界面剪断強度(IPSS)とは、炭素繊維と樹脂の接着力を測る指標で、次の手順に従って求めたものである。IPSSの測定方法は、ASTM法に準拠する。IPSSのサンプルには、サイジングを行った後の炭素繊維及びマトリックス樹脂としてエポキシ樹脂(特公平08−861号公報の実施例1に記載の樹脂組成物)を使用し、炭素繊維目付け270g/m、樹脂含有率33%の一方向性プリプレグを作製し、[+45°/−45°]2Sの擬似等法に積層した。積層した供試体(サンプル)を180℃、2時間で硬化させた後、25(幅)×250(長さ)×2.5(厚さ)mmの供試体(サンプル)を作製した。サンプルは各試験片の寸法測定後、試験機(島津製作所製オートグラフAG-10TD型)において、試験片が破断するまで引張試験を行い、破断するまでの伸び(mm)を測定した。
【0028】
[ファズの測定方法]
炭素繊維束を、125gの重りを乗せたウレタンシートの間を1分間に50フィートの速度で、2分間走行させ、ウレタンシートに溜まった炭素繊維量を測定した。
【0029】
[MPFの測定方法]
炭素繊維束を、5本のピンガイドの間を200gの張力をかけ、1分間に50フィートの速度で2分間走行させた後、125gの重りを乗せたウレタンシートの間を通し、ウレタンフォームに溜まった炭素繊維量を測定した。
【0030】
[実施例1〜3]及び[比較例1〜3]
未サイズの炭素繊維束(12,000フィラメント、410Tex、引張強度6178MPa、引張弾性率343GPa)を、サイジング浴に浸漬した後、150℃の乾燥機中で乾燥させ、サイズ処理し、この工程を1回若しくは複数回繰り返し炭素繊維束を製造した。実施例1〜3及び比較例1〜3で使用したサイジング浴の成分と、得られた炭素繊維束におけるサイズ剤付着量を表1に示した。
【0031】
実施例1は、サイズ剤を付着させる際に、サイズ浴濃度40g/Lを通して150℃で1度乾燥させた後、再びサイズ濃度40g/Lの浴を通して150℃で乾燥させたものである。実施例2は、サイズ剤を付着させる際に、サイズ浴濃度20g/Lを通して150℃で1度乾燥させた後、再びサイズ濃度40g/Lの浴を通して150℃で乾燥させたものである。実施例3は、サイズ剤を付着させる際に、サイズ浴濃度40g/Lを通して乾燥させることなく、再びサイズ濃度40g/Lの浴を通して150℃で乾燥させたものである。
【0032】
比較例1は、サイズ剤を付着させる際に、サイズ浴濃度60g/Lを通して150℃で乾燥させたものである。比較例2は、サイズ剤を付着させる際に、サイズ浴濃度20g/Lを通して150℃で乾燥させたものである。比較例3は、サイズ剤を付着させる際に、サイズ浴濃度80g/Lを通して150℃で乾燥させたものである。比較例1及び3ではサイズ浴濃度が高いためか、サイズ浴内でサイズ剤がゲル化し、工程安定性が低下した。
【0033】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一種類のサイズ剤が、複数の層を形成して付着されている炭素繊維。
【請求項2】
サイズ剤の全付着量が、炭素繊維の重量に対して1.0〜4.0重量%である請求項1記載の炭素繊維。
【請求項3】
サイズ剤の付着量のCV値が10%以下である請求項1又は2記載の炭素繊維。
【請求項4】
ファズが15μg/ft以下で、かつ、MPFが100μg/ft以下である請求項1〜3のいずれか1項記載の炭素繊維。
【請求項5】
界面剪断強度(IPSS)の伸びが10mm以上である請求項1〜4のいずれか1項記載の炭素繊維。
【請求項6】
サイズ剤を含むサイズ浴に炭素繊維を浸漬し、その後乾燥して、炭素繊維にサイズ剤を付着する工程を、複数回実施することを特徴とするサイズ剤が複数の層を形成して付着されている炭素繊維の製造方法。
【請求項7】
複数のサイズ浴が、同一種類で同一濃度のサイズ剤を含むことを特徴とする請求項6記載のサイズ剤が複数の層を形成して付着されている炭素繊維の製造方法。
【請求項8】
複数のサイズ浴が、同一種類で異なる濃度のサイズ剤を含むことを特徴とする請求項6記載のサイズ剤が複数の層を形成して付着されている炭素繊維の製造方法。





【公開番号】特開2009−242964(P2009−242964A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−88879(P2008−88879)
【出願日】平成20年3月29日(2008.3.29)
【出願人】(000003090)東邦テナックス株式会社 (246)
【Fターム(参考)】