説明

無線機器に対する既定の応答方法及び装置

1つ以上の態様に従って伝達情報タイプ及びユーザー信号双方を含む基準が受信される。加えて、既定の応答としてストアされる応答が受信される。基準及び応答双方がストアされる。後で(伝達情報タイプ及びユーザー信号双方の)基準を満たす伝達情報が受信されたとき、既定の応答が、受信した伝達情報を提供している機器へ送信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線機器に関し、具体的には、無線機器に対する応答システムに関する。
【背景技術】
【0002】
[0001]無線機器が一般的になって、ユーザーは、音声呼び出し及びメッセージ(例えば、テキストメッセージ及び/又はマルチメディアメッセージ)を介し、相互に通信可能になった。それらの需要にもかかわらず、そのような無線機器では課題が残っている。そのような課題の1つは、ユーザーが、特定の音声通話又はメッセージに素早く、かつ、容易に応答することが時々困難なことである。例えば、ユーザーが会議中、音声通話又はメッセージを受信した場合、ユーザーがそのメッセージ又は呼び出しに応答することが困難な場合がある。これが無線機器のユーザー体験及び有用性を低下させている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、無線機器に対する既定の応答を実装した無線機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0002]この「課題を解決するための手段」は、「発明を実施するための形態」に更に後述される概念のいくつかを簡易化した形式で紹介するために提供される。この「課題を解決するための手段」は、請求対象項目の重要な機能も本質的な特徴も特定するように意図されておらず、請求対象項目の範囲を限定するために利用されることも意図されていない。
【0005】
[0003]1つ以上の態様に従って伝達情報タイプ及びユーザー信号を含む基準が受信される。加えて、既定の応答としてストアされる応答が受信される。応答及び基準双方は、基準を満たす伝達情報及びユーザー信号が受信されたとき、応答を次に送信するためにストアされる。
【0006】
[0004]1つ以上の態様に従って、第1の無線機器が第2の機器から第1の伝達情報タイプを受信する。第1の信号が、第1の無線機器のユーザーから受信され、伝達情報に対する既定の応答が、少なくとも第1のタイプ及び第1の信号双方の一部に基づいて識別される。既定の応答が第2の機器へ送信される。
【0007】
[0005]同様の機能を参照するために同一の数字が図面内で使用される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】[0006]1つ以上の実施形態に従って、無線機器に対する既定の応答を実装した無線機器の例を示しているブロック図である。
【図2】[0007]1つ以上の実施形態に従って、既定の応答及び対応する基準をストアするためのプロセスの例を示している流れ図である。
【図3】[0008]1つ以上の実施形態に従って、既定の応答を送信するためのプロセスの例を示している流れ図である。
【図4】[0009]1つ以上の実施形態に従って、無線機器に対する既定の応答を実装するために構成され得る計算機器の例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0010]無線機器に対する既定の応答が本明細書に論述される。ユーザーは、受信した特定の伝達情報タイプに応答し送信される異なる既定の応答を識別し得る。ユーザーは、異なる応答を示すための異なる信号も識別し得る。音声通話又はテキストメッセージなどの伝達情報がユーザーの機器において受信されたとき、ユーザーは、タッチスクリーン上で特定のキーを押下するか又は特定のコマンドを入力するような特定の信号を入力し得る。このユーザー信号に応答し、対応する既定の応答が、受信した情報を提供している機器へ送信される。ユーザーは、異なる既定の応答を異なるユーザー信号と関連付け得、同一のユーザー信号が、受信した伝達情報の異なるタイプに対し異なる既定の応答を識別するために使用され得る。したがって、受信した情報を提供している機器へ送信される具体的な既定の応答は、受信した伝達情報タイプ及び受信されたユーザー信号双方に従う。
【0010】
[0011]図1は、1つ以上の実施形態に従って、無線機器に対する既定の応答を実装している無線機器(100)の例を示しているブロック図である。無線機器(100)は、別の1つ以上の機器(102)(1)〜102(m)と無線通信可能な任意の様々な機器であり得る。1つ以上の実施形態において、機器(102)は無線機器であるけれどもあるいは1つ以上の機器(102)は無線機器ではない。無線である機器(100)及び(102)は、異なる様々な無線通信媒体のどれかを使用し、別の1つ以上の機器と通信する機能を参照している。例えば、機器(100)は、携帯電話又はその他の無線電話、携帯情報端末(PDA)、携帯型計算機、ゲーム端末、自動車計算機など、であり得る。機器(100)は、携帯電話又はその他の無線電話ネットワーク、衛星ネットワーク、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、公衆電話ネットワーク、イントラネット、その他の公的及び/又は私的なネットワーク、その組み合わせを含む様々な任意の通信ネットワークなどを介し機器(102)と通信し得る。
【0011】
[0012]機器(100)は、入力モジュール(112)、出力モジュール(114)、照合モジュール(116)、応答生成モジュール(118)、及び応答コレクション(120)を含む。入力モジュール(112)及び出力モジュール(114)は、伝達情報を機器(102)から受信し、伝達情報を機器へ送信することを管理する。これらの伝達情報は、異なるタイプがあり得る。そのような1つの伝達情報タイプは、声伝達情報としても参照されている典型的な音声電話である。そのような伝達情報の別のタイプは、テキスト又はその他の媒体を含むメッセージのようなメッセージの伝達情報である。そのようなメッセージの伝達情報は、例えば、SMS(ショートメッセージサービス)プロトコル、MMS(マルチメディアメッセージングサービス)プロトコル、携帯インスタントメッセージプロトコルに従ったメッセージなどであり得る。
【0012】
[0013]応答生成モジュール(118)は、既定の応答生成及び基準確立を容易にし、その条件下において既定の応答が機器(102)へ送信される。より詳細に後述されるこれらの基準は、機器(102)から受信される伝達情報タイプ及びユーザーの機器(100)から受信される信号を含んでいる。これらの既定の応答及びそれらに対応する基準は、一旦生成されると、応答コレクション(120)に保持される。伝達情報に対する応答は、伝達情報が機器(100)によって受信される前に生成されていて、かくして「既定」の応答として参照される。
【0013】
[0014]応答及びそれらに対応する基準は、典型的に、機器(100)に生成される。あるいはまた、1つ以上の応答及び対応する基準は、別の機器に生成され得、機器(100)へ伝達され得る。例として、応答生成モジュールは、別の機器(例えば、デスクトップコンピューター、ラップトップコンピューター、サーバーコンピューターなど)に含まれ得、ユーザーは、この別の機器を使用し、応答及び対応する基準を生成し得る。生成されたこれらの応答及び対応する基準はその後、受信された応答及び対応する基準を応答コレクション(120)にストアする機器(100)の応答生成モジュール(118)へ、伝達され得る。
【0014】
[0015]照合モジュール(116)は、入力モジュール(112)を介し受信された伝達情報を解析し、コレクション(120)内の基準のどれが満たすかチェックし、対応する基準が満たされる、イベント内の既定の応答を識別する。そのように識別された応答が、受信した伝達情報を提供している機器(102)へ出力モジュール(114)によって返却される。出力モジュール(114)が受信した伝達情報を提供している機器(102)を決定する方法は変更可能である。例えば、通信経路又は接続は、通信プロセスにおいて(例えば音声通話の場合)固有であり得、機器(100)は、受信した伝達情報を提供している機器がその通信経路又は接続の他方の末端における機器であることを決定し得る。別の例として、受信された伝達情報のメタデータが機器(102)を識別し得る(例えば、機器(102)の電話番号がメタデータとして受信されたメッセージに含まれ得る)。
【0015】
[0016]既定の応答それぞれは異なる様々な形式を取り得る。1つ以上の実施形態において、既定の応答は音声応答である。この音声応答は、例えば、ユーザーによって生成される聴き取れる応答である。例として、ユーザーは、音声応答として「私は会議中、終わり次第、お電話します」又は音声応答として「電話禁止名簿に私を載せて下さい」を記録し得る。これらの音声応答が例に過ぎず、機器(100)のユーザーによる所望に応じた異なる様々な任意の音声応答が使用され得ることを十分に理解されよう。
【0016】
[0017]別の1つ以上の実施形態において、既定の応答は、SMSプロトコルメッセージ応答、MMSプロトコルメッセージ応答、携帯インスタントメッセージのメッセージ応答のようなメッセージ応答などである。このメッセージ応答は、応答生成モジュール(118)を介しユーザーによって生成されるテキスト及び/又はその他のメディアの応答であり得る。例としてユーザーは、メッセージ応答として「会議中―終わり次第、お電話します」のテキスト応答を入力し得るか、又は書類の束の画像を選択し得、メッセージ応答として「話し中―できるだけ早く連絡差し上げます」のテキスト応答を入力し得る。これらのメッセージ応答が例に過ぎず、機器(100)のユーザーによって所望される異なる様々な任意のメッセージの応答が使用され得ることを十分に理解されよう。
【0017】
[0018]既定の応答が、ユーザーによって生成されるように前述された。しかしながら、代替実施形態において、既定の応答は、別のユーザー又はコンポーネントによって生成され得、応答生成モジュール(118)によって取得され得る。例えば、既に生成された1つ以上の音声又はメッセージ応答が、応答生成モジュール(118)によってリトリーブされ得、ユーザーによって選択され得る。そのように選択された応答が、ユーザーが生成した応答と同一の方法で使用され得る。
【0018】
[0019]基準は、受信される伝達情報タイプ及び受信されるユーザー信号双方を含む。これらの異なる基準によって機器(100)のユーザーは、異なるユーザー信号に対応する異なる既定の応答を生成可能になり、かくしてユーザーは、適切な信号を入力することによって特定の既定の応答を選択可能になる。これらの異なる基準によって、機器(100)のユーザーも受信した伝達情報の異なるタイプに対し異なる既定の応答を生成可能になり、かくしてユーザーは、受信した伝達情報タイプに基づいて特定の既定の応答を返却可能になる。
【0019】
[0020]受信される伝達情報タイプは、異なる様々な形式を取り得る。機器(100)が受信し得る任意の伝達情報タイプは、基準の一部として使用され得る。1つ以上の実施形態において、1つの伝達情報タイプは、ライブ音声又は記録音声のような音声伝達情報である。音声伝達情報は、例えば、ユーザーの機器(102)からの電話、既に記録した音声メッセージを自動再生するシステムからの電話、携帯無線又は「プッシュツートーク」機能などを使用したユーザーの機器(102)からの音声通話など、であり得る。加えて、1つ以上の実施形態において、伝達情報の1つのタイプは、SMSプロトコルメッセージ、MMSプロトコルメッセージ、携帯のインスタントメッセージプロトコルメッセージのようなメッセージ通信などである。これらの異なるメッセージ通信のプロトコルは、メッセージ通信タイプのように、同一の通信タイプの一部であり得る。あるいはまた、これらの異なるメッセージ通信の1つ以上のプロトコルは、SMSメッセージ通信タイプ、MMSメッセージ通信タイプ、携帯インスタントメッセージ通信タイプのような異なる通信タイプなどであり得る。
【0020】
[0021]ユーザー信号は、機器(100)によって支援されている異なる様々な1つ以上の入力機構を介し受信される入力であり得る。例として、ユーザー信号は、機器(100)の1つ以上の物理的なボタン又はキーの選択、機器(100)の画面を介し(例えば、タッチスクリーンを介し選択され)表示される1つ以上のボタンの選択、機器(100)のタッチスクリーンを介した特定の入力(例えば、タッチスクリーンの単一のタッピング、タッチスクリーンを二回続けて素早くタッピングしたタッチスクリーン上の「X」などの特定の記号の入力)、機器に対する特定の物理的なフィードバック入力(例えば、機器(100)の任意の一部のタッピング、又は機器(100)のモーション検出コンポーネントによって認識され得る機器の震動、ジャイロスコープを有する機器の回転などの別の動作)など、であり得る。
【0021】
[0022]伝達情報が機器(100)において受信されたとき、機器(100)が、受信した伝達情報をユーザーに通知する。この通知は、聴き取れる通知(例えば、音楽、着信音など)の再生、機器の振動、機器の発光、又は受信した伝達情報を提供している別のユーザーの機器の識別子の表示のように、異なる様々な方法で実行され得る。従来、機器(100)のユーザーは、機器(100)上の1つ以上のボタンを押下するか、又は音声の呼び出しに答えるか、又はメッセージを表示する別の動作を実行することによって、この通知に応答し得る。ユーザーは、本明細書に論述した無線機器に対する既定の応答を用いてユーザー信号を入力でき、ユーザーは、既定の応答のうち1つを用いて伝達情報に応答することが可能になる。
【0022】
[0023]前述したように、特定の既定の応答に対応する基準は、受信される伝達情報タイプ及び受信されるユーザー信号双方を含んでいる。かくして、同一ユーザーの(例えば、タッチスクリーン上の「X」のような記号の入力、機器(100)のタッピングなどの)信号が、受信した異なるタイプの伝達情報に対し使用され得、異なる既定の応答が、受信した伝達情報を提供している機器へ返却されることをもたらす。例えば、音声呼び出しが受信され、ユーザーが機器(100)のタッチスクリーン上に「X」を入力した場合、これらの2つの基準は、音声応答「私は会議中、終わり次第、お電話します。」に対応し得、それが返却される。しかしながら、テキストメッセージが受信され、ユーザーが機器(100)のタッチスクリーン上に「X」を入力した場合、これらの2つの基準は、メッセージ応答「会議中―終わり次第、お電話します」に対応し得、それが返却される。
【0023】
[0024]加えて、異なるユーザー信号が、受信された同一の伝達情報タイプに使用され得、異なる既定の応答が、受信した伝達情報を提供している機器へ返却されることをもたらす。例えば、テキストメッセージが受信され、ユーザーが機器(100)のタッチスクリーン上に「X」を入力した場合、これらの2つの基準は、テキストメッセージ応答「会議中―終わり次第、お電話します」に対応し得、それが返却される。しかしながら、テキストメッセージが受信され、ユーザーが機器(100)の特定のボタンを2回続けて素早くタッピングした場合、これら2つの基準は、書類の束の画像及びメッセージ応答「話し中―できるだけ早く連絡差し上げます」のテキスト入力に対応し得、それが返却される。
【0024】
[0025]応答生成モジュール(118)は、基準の確立を容易し、その条件下で既定の応答が送信される。応答生成モジュール(118)は、異なる様々な任意の機構を介し、ユーザーの機器(100)から基準を取得し得る。1つ以上の実施形態において、モジュール(118)は、ユーザーが所望した基準を入力可能にするユーザーインターフェースをユーザーに表示するか又はそうでなければ提示する。このユーザーインターフェースは、あり得る基準をユーザーに提示し、ユーザーが提示された基準から選択可能にするか、又はあるいはまたユーザーが所望した基準を(例えば、口頭で、テキストなどを使用し)入力可能にする。例として、機器が支援している異なるユーザー信号及び機器が支援している異なる伝達情報タイプをユーザーに表示し得、ユーザーは、これらの表示された伝達情報タイプ及びユーザー信号のうち1つを選択することによって、基準を入力し得る。
【0025】
[0026]別の例として、機器が支援している異なる伝達情報タイプがユーザーに表示され得、ユーザーは、これらの伝達情報タイプのうち1つを選択し得る。加えてユーザーは、基準の一部として使用することを所望する特定のユーザー信号を、彼又は彼女が機器(100)の特定のキーを押下し、機器(100)のタッチスクリーン上の記号を作成し、機器(100)などをタッピングし、彼又は彼女の指を使用し、入力し得る。任意に、「記録開始」キー又はボタンが、ユーザーが所望したユーザー信号を入力することをまさに開始しようとしていることをモジュール(118)に示すことを選択可能にし、その後、「記録終了」キー又はボタンが、ユーザーが所望のユーザー信号の入力を完了したことをモジュール(118)に示すことを選択可能にする。モジュール(118)は、「記録開始」キー又はボタンの選択と「記録終了」キー又はボタンの選択との間においてユーザーによって入力された任意のキー、ボタン、動作などを感知し、記録し、所望されているユーザー信号として、感知した入力を使用する。
【0026】
[0027]応答生成モジュール(118)は、既定の応答を生成することも容易にする。1つ以上の実施形態において、モジュール(118)が、既定の応答をユーザーが入力又は選択可能なユーザーインターフェースをユーザーに表示又はそうでなければ提示する。ユーザーは、メッセージ応答のためのテキスト入力、音声応答のための音声又はその他の音声入力、メッセージ応答のためのグラフィック又は画像の選択などによって、彼自身又は彼女自身の既定の応答を入力又は記述し得る。ユーザーは、任意に、別のユーザー、管理者、又は開発者によって生成された1つ以上の応答から選択し得、既定の応答として選択された応答も使用し得る。例えば、ユーザーは、別の機器(例えば、インターネットを介したサーバー)から応答をリトリーブし得、ユーザーは、機器(100)の開発者、メーカー、又は販売者などによって機器(100)にストアされた1つ以上の応答から選択し得る。
【0027】
[0028]図2は、1つ以上の実施形態に従って既定の応答及び対応する基準をストアするためのプロセス(200)の例を示している流れ図である。プロセス(200)は、図1の機器(100)(例えば図1のモジュール(118))のような機器によって実行され、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はその組み合わせにおいて実装され得る。プロセス(200)は、既定の応答及び対応する基準をストアするためのプロセスの例であって、既定の応答及び対応する基準のストアに関する付加的な論述が、異なる図面を参照した本明細書に含まれている。
【0028】
[0029]プロセス(200)において、応答に対応する基準が受信される(動作202)。前述したように、この基準は、ユーザー又はあるいはまた別のソースから受信され得る。前述したように、特定の応答に対応する基準も、伝達情報タイプ及びユーザー信号双方を含む。
【0029】
[0030]応答も受信される(動作204)。前述したように、この応答は、音声応答、メッセージ応答などのような異なる様々なタイプの応答であり得る。動作(202)において、受信される基準が満たされたとき、この応答は、既定の応答として別の機器へ返却される。
【0030】
[0031]受信した基準及び応答が、ストアされる(動作206)。受信される基準及び応答が相互に対応しているので、後で基準が満たされた場合、別の機器からの伝達情報に対応し、応答が既定の応答として返却され得る。受信される基準及び応答は、例えば、図1の応答コレクション(120)にストアされる。
【0031】
[0032]図3は、1つ以上の実施形態に従って既定の応答を送信するためのプロセスの例(300)を示している流れ図である。プロセス(300)が、図1の機器(100)のような機器の(例えば図1のモジュール(116)及び(114))によって実行され、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はその組み合わせによって実装され得る。プロセス(300)は、既定の応答を送信するためのプロセスの例であって、既定の応答の送信に関する付加的な論述が、異なる図面を参照し本明細書に含まれている。
【0032】
[0033]プロセス(300)では、第1の機器において、伝達情報が第2の機器から受信される(動作302)。前述したように、この伝達情報は、音声伝達情報又はメッセージ伝達情報のような異なる様々なタイプのものであり得る。前述したように、受信したこの信号に対応し、プロセス(300)を実装している機器も第1の機器のユーザーに伝達情報を通知し得る。
【0033】
[0034]信号は、ユーザーの第1の機器からも受信される(動作304)。このユーザー信号は、前述したような異なる様々な形式を取り得る。ユーザーに提示される伝達情報の通知に応答するこのユーザー信号は、典型的に、ユーザーによって作成される。
【0034】
[0035]受信した伝達情報タイプ及び受信したユーザー信号双方に基づいて、既定の応答が識別される(動作306)。前述したように、受信した伝達情報タイプ及び受信したユーザー信号が、既にストアされている基準と比較される。動作(306)において識別される既定のこの応答は、受信した伝達情報タイプ及び受信した信号双方によって満たされる基準に対応する既定の応答である。この既定の応答が、第2の機器へ送信される(動作308)。
【0035】
[0036]本明細書に論述した無線機器に対する既定の応答は、ユーザーに素早く、かつ容易に、ユーザーの呼び出し、メッセージを送っている人へ既定の応答を容易に返却可能にすることを十分に理解されよう。例えば、ユーザーは会議中であり得、彼又は彼女の(かかってくる電話を示す)電話の振動を感じ、所望の既定の応答を呼び出し元へ送信させるための、特定のユーザー信号を入力する。この特定のユーザー信号は、ユーザーが、電話の呼び出しに答えるか、又は呼び出している人物を見て確認さえするか、又は彼若しくは彼女の無線機器をそのケースから取り外すことによってミーティングを中断する、今までの必要がない入力であり得る。
【0036】
[0037]図4は、1つ以上の実施形態に従って無線機器に対する既定の応答を実装するために構成され得る計算機器の例(400)を示している。計算機器(400)は、例えば、図1の機器(100)又は機器(102)であり得る。
【0037】
[0038]計算機器(400)は、1つ以上のプロセッサー又は処理ユニット(402)、1つ以上のメモリー及び/又はストレージコンポーネント(406)を含み得る1つ以上の計算機可読媒体(404)、1つ以上の入力/出力(I/O)機器(408)、及び様々なコンポーネント及び機器が相互に通信可能なバス(410)を含む。計算機可読媒体(404)及び/又はI/O機器(単数又は複数)(408)は、計算機器(400)の一部として含まれ得るかあるいは計算機器と接続され得る。バス(410)は、メモリーバス、又はメモリーコントローラー、周辺機器用バス、アクセラレイティッドグラフィックスポート、プロセッサー、又はローカルバス、及び様々な任意のバスアーキテクチャを利用するものを含むいくつかのバス構造タイプのうち、1つ以上のどれかを示している。バス(410)は、有線バス及び/又は無線バスを含み得る。
【0038】
[0039]メモリー/ストレージコンポーネント(406)は、1つ以上の計算機記憶媒体を表す。コンポーネント(406)は、(ランダムアクセスメモリー(RAM)のような)揮発性媒体及び/又は(読み出し専用メモリー(ROM)、フラッシュメモリー、光ディスク、磁気ディスクなどのような)不揮発性媒体を含み得る。コンポーネント(406)は、固定した媒体(例えばRAM、ROM、固定したハードドライブなど)及び取り外し可能媒体(例えばフラッシュメモリードライブ、取り外し可能ハードドライブ、光ディスクなど)を含み得る。
【0039】
[0040]本明細書に論述した技法は、処理ユニット(単数又は複数)(402)によって実行される命令を有するソフトウェアで実装され得る。異なる命令が、処理ユニット(402)、処理ユニット(402)内の様々なキャッシュメモリー、機器(400)の(示されていない)別のキャッシュメモリー、又はその他の計算機可読媒体のような計算機器(400)の異なるコンポーネントなどにストアされ得ることを十分理解されよう。加えて、命令が計算機器(400)にストアされる場所が、時間がたつにつれて変化し得ることを十分理解されよう。
【0040】
[0041]1つ以上の入力/出力機器(408)は、ユーザーが、計算機器(400)にコマンド及び情報を入力可能にし、情報がユーザー、及び/又はその他のコンポーネント又は機器に提示されることも可能にする。入力機器の例は、キーボード、カーソル制御機器(例えばマウス)、マイクロフォン、スキャナーなどを含む。出力機器の例は、表示機器(例えば、モニター又はプロジェクター)、スピーカー、プリンター、ネットワークカードなどを含む。
【0041】
[0042]様々な技法が、ソフトウェア又はプログラムモジュールに関する一般的な文脈で本明細書に記載され得る。一般に、ソフトウェアは、特定のタスクを実行するか又は特定の抽象データタイプを実装しているルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。これらのモジュール及び技法の実装は、いくつかの計算機可読媒体形式を介しストア又は送信され得る。計算機可読媒体は、計算機器によってアクセスされ得る利用可能な任意の単一の媒体又は複数の媒体であり得る。非限定の例として、計算機可読媒体は、「計算機記憶媒体」及び「通信媒体」を含み得る。
【0042】
[0043]計算機記憶媒体は、計算機読込可能命令、データ構造、プログラムモジュール、又はその他のデータのような情報の記憶に関する任意の方法若しくは技術で実装されている揮発性媒体及び不揮発性媒体、並びに取り外し可能媒体及び媒体取り外し不可能媒体を含む。計算機記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリー、若しくはその他のメモリー技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、若しくはその他の光記憶機器、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶機器、若しくはその他の磁気記憶機器、又は所望した情報をストアするために利用され得、計算機によってアクセスされ得るその他任意の媒体、を含むがこれらに限定しない。
【0043】
[0044]「通信媒体」は典型的に、搬送波又はその他の移送機構のような調節されたデータ信号の計算機可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又はその他のデータを具体化する。通信媒体も任意の情報伝達媒体を含む。用語「変調データ信号」は、信号内の情報を符号化する方法によって設定された又は変更された1つ以上のその特性を有する信号を意味している。非限定の例として、通信媒体は、有線ネットワーク又は直接有線接続のような有線媒体、及び音響、RF、赤外線、及びその他のワイヤレスメディアのような無線媒体などを含む。上記のうち任意の組み合わせも計算機可読媒体の範囲内に含まれる。
【0044】
[0045]一般に、本明細書に記載した機能又は技法のどれもソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア(例えば固定論理回路)、手動処理、又はこれらの実装の組み合わせを利用し実装され得る。本明細書に使用されている用語モジュールは一般に、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はその組み合わせを表す。ソフトウェアの実装の場合、モジュールは、プロセッサー(例えばCPU又は複数のCPU)において実行されるときに指定されるタスクを実行するプログラムコードを表す。プログラムコードは、1つ以上の計算機記憶媒体にストアされ得、更に、それに関する説明が図4を参照し見出され得る。本明細書に記載した無線機器に対する既定の応答技法の特徴は、プラットホームに独立であって、技法が、様々なプロセッサーを有する様々な商用の計算プラットホームにおいて実装され得ることを意味している。
【0045】
[0046]対象項目は、構造的な機能及び/又は方法論的な動作に対して特定の言語で説明されているが、添付した請求項に定義されている対象項目が、必ずしも前述した特定の機能又は動作に限定されるわけではないことを理解されよう。もっと具体的に言うと、前述した特定の機能及び動作は、本請求項の実装形式の例として開示されている。
【符号の説明】
【0046】
100 無線機器
102(1) 機器
102(m) 機器
112 入力モジュール
114 出力モジュール
116 照合モジュール
118 応答生成モジュール
120 応答コレクション
400 計算機器
402 処理ユニット(単数又は複数)
404 1つ以上の計算機可読媒体
406 メモリー/ストレージコンポーネント
408 1つ以上の入力/出力(I/O)機器
410 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線機器に実装される方法であって、
伝達情報タイプ及びユーザー信号双方を含む基準を受信するステップ(202)と、
既定の応答としてストアされる応答を受信するステップ(204)と、
前記基準を満たす伝達情報及びユーザー信号が受信されたとき、それに続いて前記応答を送信するための前記応答及び前記基準双方をストアするステップ(206)と、を含む方法。
【請求項2】
前記基準を受信するステップがユーザーから前記基準を受信するステップを含むことと、前記応答を受信するステップが前記ユーザーから前記応答を受信するステップを含むことと、を特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
更に、
付加的な伝達情報タイプ及び付加的なユーザー信号双方を含む付加的な基準を受信するステップと、
付加的な応答を受信するステップと、
前記付加的な基準が満たされた場合、それに続いて前記付加的な応答を送信するための前記付加的な応答及び前記付加的な基準双方をストアするステップと、を含む請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記伝達情報タイプが音声通話を含んでいて、前記付加的な伝達情報タイプがメッセージを含んでいて、前記ユーザー信号及び前記付加的なユーザー信号双方が同一信号であることを特徴とする請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記伝達情報タイプ及び前記付加的な伝達情報タイプ双方が同一の伝達情報タイプを含むことと、前記ユーザー信号及び前記付加的なユーザー信号が異なる2つの信号であることと、を特徴とする請求項3記載の方法。
【請求項6】
前記ユーザー信号が、前記機器のタッチスクリーンを介したユーザーによる記号の入力を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記ユーザー信号が、前記機器に対する特定の物理的フィードバック入力を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項8】
更に、
異なる機器から前記伝達情報タイプを受信するステップと、
第1の無線機器のユーザーから前記ユーザー信号を受信するステップと、
少なくとも前記タイプ及び前記ユーザー信号双方の一部に基づいて、前記既定の応答を識別するステップと、
前記既定の応答を前記異なる機器へ送信するステップと、を含む請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記無線機器の1つ以上のプロセッサーによって実行されるとき、前記1つ以上のプロセッサーに請求項1記載の前記方法の実行をもたらす複数の命令をストアしている1つ以上の計算機記憶媒体。
【請求項10】
応答生成モジュール(118)であって、
第1の伝達情報タイプ及び第1のユーザー信号双方を含む基準を受信し、
既定の応答としてストアされる応答を受信し、
前記応答及び前記基準双方をストアするものと、
照合モジュール(116)であって、
異なる機器から前記第1のタイプの伝達情報を受信し、
前記無線機器のユーザーから前記第1のユーザー信号を受信し、
少なくとも前記第1のタイプ及び前記第1のユーザー信号双方の一部に基づいて前記既定の応答を識別し、
前記異なる機器へ前記既定の応答を送信するものと、を含む無線機器。
【請求項11】
前記照合モジュールが更に、
前記異なる機器から第2のタイプの第2の伝達情報を受信し、
前記ユーザーから第2のユーザー信号を受信し、
少なくとも前記第2のタイプ及び前記第2のユーザー信号双方の一部に基づいて、第2の既定の応答を識別し、
前記異なる機器へ前記第2の既定の応答を送信すること、を特徴とする請求項10記載の無線機器。
【請求項12】
伝達情報の前記第1のタイプがメッセージを含んでいて、伝達情報の前記第2のタイプが音声通話を含んでいて、前記第1のユーザー信号及び前記第2のユーザー信号双方が同一の信号であることを特徴とする請求項11記載の無線機器。
【請求項13】
伝達情報の前記第1のタイプ及び伝達情報の前記第2のタイプ双方が、同一の伝達情報タイプを含むことと、前記第1のユーザー信号及び前記第2のユーザー信号が、2つの異なる信号であることと、を特徴とする請求項11記載の無線機器。
【請求項14】
更に、複数の既定の応答及び対応する基準をストアするための応答コレクションを含む請求項10記載の無線機器。
【請求項15】
前記応答生成モジュールが、更に、別の機器から1つ以上の既定の応答及び対応する基準を受信し、前記1つ以上の既定の応答及び対応する基準を前記応答コレクションの一部としてストアする、ためにあることを特徴とする請求項14記載の無線機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−503364(P2012−503364A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−527042(P2011−527042)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【国際出願番号】PCT/US2009/056978
【国際公開番号】WO2010/031048
【国際公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】