説明

無線装置、アンテナ切替方法およびプログラム

【課題】複数のアンテナのうちアンテナ特性がより良好な複数のアンテナの使用を簡易な回路構成で実現する。
【解決手段】L個のアンテナと、L個のアンテナのそれぞれへの物体の近接度合いを検知する検知部と、L個のアンテナのうちのM(M<L)個のアンテナからなる複数の組み合わせのそれぞれの優先順位を記憶する記憶部と、検知部における検知結果と、記憶部に記憶された優先順位とに基づいて複数の組み合わせのうちのいずれかを選択する制御部と、L個のアンテナのうち、制御部にて選択された組み合わせのM個のアンテナを動作させる切替部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のアンテナを備えた無線装置、アンテナ切替方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
アンテナが内蔵された無線装置では、アンテナが内蔵された部分に相当する位置を手などの物体で覆うとアンテナ特性が劣化する。そのため、例えば折りたたみ式の携帯電話機では、ヒンジの部分にアンテナを設けることでアンテナ特性の劣化を低減するようにしている。
【0003】
ここで、タッチパネル方式で筺体自体のサイズに近い画面を備えたスマートフォンやタブレット型の携帯端末の利用者は、画面を見やすいようにするために、それらを保持する方向を変えることがある。そのため、スマートフォンやタブレット型の携帯端末においては、手などで覆われる可能性のない位置にアンテナを設けることは困難である。
【0004】
このような場合、複数のアンテナを切り替えながら使用することが可能なダイバーシティ方式を利用することが考えられる。
【0005】
図6は、複数のアンテナを切り替えながら使用することが可能な無線装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0006】
図6に示す無線装置100は、アンテナ101−1,101−2と、制御部102と、スイッチを有する切替部103と、無線部104とを備えている。
【0007】
無線部104は、アンテナ101−1,101−2のうち、切替部103がスイッチの切り替えを行うことで動作状態にされたアンテナを介して外部と無線信号の送受信を行う。また、無線部104は、アンテナ101−1,101−2のそれぞれにて受信された電波の強度などの電波の品質を測定する。
【0008】
制御部102は、無線部104における測定結果に基づいてアンテナ101−1,101−2のうちのいずれかを選択する。
【0009】
切替部103は、制御部102における選択結果に応じてスイッチを切り替える。これにより、アンテナ101−1,101−2のうちアンテナ特性がより良好なアンテナが使用されることになる。
【0010】
このように、複数のアンテナのうちアンテナ特性がより良好なアンテナを使用するためには、受信された電波の品質を測定し、使用するアンテナをその測定結果に基づいて決定するための複雑な回路やプログラムが必要となる。
【0011】
そこで、複数のアンテナのうちアンテナ特性のより良好なアンテナの使用を簡易な回路構成で実現することが求められ、それを可能にする技術が例えば、特許文献1に開示されている。
【0012】
特許文献1に開示されている技術において無線端末機器は、複数のアンテナと、複数のアンテナのそれぞれの近傍に設置された複数の光検出手段とを有している。そして、無線端末機器は、複数のアンテナの中から、複数の光検出手段のうち出力信号が最大である光検出手段の近傍のアンテナを選択する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2002−94317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上述した特許文献1に開示されている技術を用いれば、複数のアンテナのうちアンテナ特性のより良好なアンテナの使用を簡易な回路構成で実現することができる。
【0015】
ここで、MIMO(Multiple Input Multiple Output)では、データの送受信の帯域を広げるために複数のアンテナを組み合わせて利用する。しかし、特許文献1に開示されている技術を用いても、複数のアンテナのうちアンテナ特性がより良好な1つのアンテナしか使用できないという問題点がある。
【0016】
本発明は、複数のアンテナのうちアンテナ特性がより良好な複数のアンテナの使用を簡易な回路構成で実現することができる無線装置、アンテナ切替方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するために本発明の無線装置は、L個のアンテナと、
前記L個のアンテナのそれぞれへの物体の近接度合いを検知する検知部と、
前記L個のアンテナのうちのM(M<L)個のアンテナからなる複数の組み合わせのそれぞれの優先順位を記憶する記憶部と、
前記検知部における検知結果と、前記記憶部に記憶された優先順位とに基づいて前記複数の組み合わせのうちのいずれかを選択する制御部と、
前記L個のアンテナのうち、前記制御部にて選択された組み合わせのM個のアンテナを動作させる切替部と、を有する。
【0018】
また、上記目的を達成するために本発明のアンテナ切替方法は、L個のアンテナを有する無線装置におけるアンテナ切替方法であって、
前記L個のアンテナのそれぞれへの物体の近接度合いを検知する処理と、
前記L個のアンテナのうちのM(M<L)個のアンテナからなる複数の組み合わせのそれぞれの優先順位と、前記検知結果とに基づいて前記複数の組み合わせのうちのいずれかを選択する選択処理と、
前記L個のアンテナのうち、前記選択された組み合わせのM個のアンテナを動作させる処理と、を有する。
【0019】
また、上記目的を達成するために本発明のプログラムは、L個のアンテナを有する無線装置に、
前記L個のアンテナのそれぞれへの物体の近接度合いを検知する機能と、
前記L個のアンテナのうちのM(M<L)個のアンテナからなる複数の組み合わせのそれぞれの優先順位と、前記検知結果とに基づいて前記複数の組み合わせのうちのいずれかを選択する選択機能と、
前記L個のアンテナのうち、前記選択された組み合わせのM個のアンテナを動作させる機能と、を実現させる。
【発明の効果】
【0020】
本発明は以上説明したように構成されているので、複数のアンテナのうちアンテナ特性がより良好な複数のアンテナの使用を簡易な回路構成で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の無線装置を適用した携帯端末の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した携帯端末の外観図である。
【図3】図1に示した記憶部が備える優先順位情報テーブルの構成の一例を示す図である。
【図4】図1〜図3に示した携帯端末の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の無線装置を適用した携帯端末の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図6】複数のアンテナを切り替えながら使用することが可能な無線装置の構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0023】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の無線装置を適用した携帯端末の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。
【0024】
本実施形態の携帯端末10は図1に示すように、アンテナ11−1〜11−4と、検知部である照度センサ12−1〜12−4と、切替部13と、無線部14と、記憶部15と、制御部16と、表示部17とを備えている。なお、アンテナと照度センサとはそれぞれL(Lは自然数)個備えられており、図1はL=4の場合を一例として示している。
【0025】
なお、照度センサ12−1〜12−4のそれぞれと、アンテナ11−1〜11−4のそれぞれとは対応付けられている。ここでは、アンテナ11−1と照度センサ12−1とが対応付けられており、アンテナ11−2と照度センサ12−2とが対応付けられており、アンテナ11−3と照度センサ12−3とが対応付けられており、アンテナ11−4と照度センサ12−4とが対応付けられているものとする。
【0026】
図2は、図1に示した携帯端末10の外観図である。
【0027】
表示部17は、図2に示すように画面を備えている。
【0028】
アンテナ11−1〜11−4のそれぞれは、無線信号を送受信するためのアンテナであり、携帯端末10に内蔵されている。
【0029】
照度センサ12−1〜12−4のそれぞれは、明るさを感知し、感知した明るさに応じた値を示す信号を制御部16へ出力する。ここでは、感知した明るさがより明るいほど信号の示す値がより高くなるものとする。なお、照度センサ12−1〜12−4のそれぞれから出力される信号には、その信号の出力元の照度センサに対応するアンテナを識別する識別情報が付与されている。また、照度センサ12−1〜12−4のそれぞれは図2に示すように、アンテナ11−1〜11−4のうち、その照度センサに対応するアンテナの近傍に設けられている。具体的には、対応付けられたアンテナと照度センサとは、そのアンテナが内蔵された部分に相当する位置に手などの物体が近接する際の近接度合いに応じ、その照度センサにて感知される明るさが変化する位置関係にある。
【0030】
無線部14は、アンテナ11−1〜11−4のうち、後述する切替部13がスイッチ13−1,13−2の切り替えを行うことで動作状態にされた2個のアンテナを介して外部と無線信号の送受信を行う。
【0031】
記憶部15は、優先順位情報テーブルを備えている。
【0032】
図3は、図1に示した記憶部15が備える優先順位情報テーブルの構成の一例を示す図である。
【0033】
優先順位情報テーブルは図3に示すように、識別情報の組み合わせと優先順位とを対応付けて記憶している。なお、この優先順位は、アンテナ11−1〜11−4のうちの2個のアンテナを組み合わせた場合に、より良好なアンテナ特性を得られる組み合わせの順位を示している。つまり、優先順位がより高い組み合わせの2個のアンテナを動作させれば、より良好なアンテナ特性が得られるということである。なお、優先順位情報テーブルにおいて識別情報の組み合わせは、M(MはLよりも小さな自然数)個の識別情報からなるが、図3ではM=2の場合を一例として示している。
【0034】
図3に示す例では、優先順位が最も高いのは、識別情報Aと識別情報Cとの組み合わせとなり、優先順位が2番目に高いのは、識別情報Aと識別情報Dとの組み合わせとなる。
【0035】
再度、図1を参照すると、制御部16は、照度センサ12−1〜12−4から出力された4個の信号を受け付ける。そして、制御部16は、受け付けた4個の信号のそれぞれの示す値と、記憶部15に記憶された優先順位情報テーブルにおける優先順位とに基づき、優先順位情報テーブルに記憶された複数の識別情報の組み合わせのいずれかを選択する。そして、制御部16は、選択した識別情報の組み合わせの2つの識別情報を切替部13へ出力する。なお、制御部16が優先順位情報テーブルに記憶された複数の識別情報の組み合わせのいずれかを選択する動作の詳細については、後述する動作フローにて説明する。
【0036】
切替部13は、スイッチ13−1,13−2を備えている。スイッチ13−1,13−2のそれぞれは、無線部14に接続された接続端子と、アンテナ11−1〜11−4のそれぞれに接続されるとともに、アンテナ11−1〜11−4のそれぞれの識別情報と対応付けられた切替端子とを備えている。切替部13は、制御部16から出力された2つの識別情報を受け付ける。そして、切替部13は、スイッチ13−1の4つの切替端子のうち受け付けた2つの識別情報の一方に対応する切替端子と接続端子との間を導通状態にする。それとともに、切替部13は、スイッチ13−2の4つの切替端子のうち受け付けた2つの識別情報のもう一方に対応する切替端子と接続端子とを導通状態にする。
【0037】
以下に、上記のように構成された携帯端末10の動作について説明する。
【0038】
図4は、図1〜図3に示した携帯端末10の動作を説明するためのフローチャートである。
【0039】
まず、照度センサ12−1〜12−4のそれぞれは、明るさを感知する(ステップS1)。そして、照度センサ12−1〜12−4のそれぞれは、感知した明るさに応じた値を示す信号を制御部16へ出力する。
【0040】
照度センサ12−1〜12−4から出力された4個の信号を受け付けた制御部16は、受け付けた4個の信号のうち、その信号の示す値が高いものから順番に3個の信号を選択する(ステップS2)。これにより、アンテナ11−1〜11−4のうち3個のアンテナが、動作させるアンテナの候補である候補アンテナとして選択されることになる。なお、選択される信号の数は、N(NはMよりも大きく、Lよりも小さな自然数)個であるが、ここではN=3とした場合を一例として説明している。
【0041】
次に、制御部16は、アンテナ11−1〜11−4のうち、選択した3個の信号に付与された3つの識別情報を抽出する(ステップS3)。
【0042】
次に、制御部16は、抽出した3つの識別番号のうちの2つの識別番号からなる複数の組み合わせのうち、優先順位情報テーブルにおいて最も優先順位の高い組み合わせを選択する(ステップS4)。例えば、優先順位情報テーブルの内容が図3に示した内容であり、ステップS3にて識別情報A,B,Cが抽出された場合、優先順位が「1」である識別情報A,Cの組み合わせが選択される。また、ステップS3にて識別情報B,C,Dが抽出された場合、優先順位が「3」である識別情報B,Dの組み合わせが選択される。
【0043】
そして、制御部16は、アンテナ11−1〜11−4のうち、選択された組み合わせの2つの識別情報を切替部13へ出力する。
【0044】
制御部16から出力された2つの識別情報を受け付けた切替部13は、スイッチ13−1の4つの切替端子のうち受け付けた2つの識別情報の一方に対応する切替端子と接続端子との間を導通状態にする。それとともに、切替部13は、スイッチ13−2の4つの切替端子のうち受け付けた2つの識別情報のもう一方に対応する切替端子と接続端子とを導通状態にする。これにより、アンテナ11−1〜11−4のうち、ステップS4にて選択された組み合わせの2つの識別情報にて識別される2個のアンテナが動作する(ステップS5)。
【0045】
このように本実施形態において携帯端末10は、アンテナ11−1〜11−4のそれぞれへの物体の近接度合いを検知する照度センサ12−1〜12−4を備えている。
【0046】
また、携帯端末10は、アンテナ11−1〜11−4のうちの2個のアンテナからなる複数の組み合わせのそれぞれの優先順位を記憶する記憶部15を備えている。
【0047】
また、携帯端末10は、照度センサ12−1〜12−4のそれぞれにおける検知結果と、記憶部15に記憶された優先順位とに基づいて複数の組み合わせのうちのいずれかを選択する制御部16を備えている。
【0048】
また、携帯端末10は、アンテナ11−1〜11−4のうち、制御部16にて選択された組み合わせの2個のアンテナを動作させる切替部13を備えている。
【0049】
これにより、複数のアンテナのうちアンテナ特性がより良好な複数のアンテナの使用を簡易な回路構成で実現することができる。
【0050】
なお、本実施形態では照度センサを利用したが、手などの物体の近接度合いを検知できるものであれば照度センサに限らず、物理的スイッチ、静電容量センサなどを利用してもよい。
【0051】
また、本実施形態では、優先順位情報テーブルを用いて、2個のアンテナからなる1つの組み合わせを選択する場合について説明した。この方法と合わせて、例えば照度センサ12−1〜12−4から出力される4個の信号のうち、2個の信号の示す値が予め決められた閾値よりも高い場合には、その2個の信号の出力元の照度センサに対応する2個のアンテナを、動作させるアンテナとしてもよい。
【0052】
また、本実施形態では、携帯端末10が備える4個のアンテナの中から3個のアンテナを候補アンテナとして選択し、その3個の候補アンテナのうちの2個のアンテナからなる複数の組み合わせのうち、最も優先順位の高い組み合わせを選択する場合について説明した。但し、携帯端末10が備えるアンテナの数や、選択される候補アンテナの数等は、これらに限定されない。例えば、携帯端末10に備えられたアンテナの数を5個とし、その5個のアンテナの中から4個のアンテナを候補アンテナとして選択し、その4個の候補アンテナのうちの3個のアンテナからなる複数の組み合わせのうち最も優先順位の高い組み合わせを選択するようにしてもよい。
【0053】
(第2の実施形態)
図5は、本発明の無線装置を適用した携帯端末の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。図5において、図1に示したものと同一の構成のものには同一の符号を付してある。
【0054】
本実施形態の携帯端末20は図5に示すように、アンテナ11−1〜11−4と、検知部である照度センサ12−1〜12−4と、切替部13と、記憶部15と、制御部16とを備えている。
【0055】
本実施形態において携帯端末20は、アンテナ11−1〜11−4のそれぞれへの物体の近接度合いを検知する照度センサ12−1〜12−4を備えている。
【0056】
また、携帯端末10は、アンテナ11−1〜11−4のうちの2個のアンテナからなる複数の組み合わせのそれぞれの優先順位を記憶する記憶部15を備えている。
【0057】
また、携帯端末10は、照度センサ12−1〜12−4のそれぞれにおける検知結果と、記憶部15に記憶された優先順位とに基づいて複数の組み合わせのうちのいずれかを選択する制御部16を備えている。
【0058】
また、携帯端末10は、アンテナ11−1〜11−4のうち、制御部16にて選択された組み合わせの2個のアンテナを動作させる切替部13を備えている。
【0059】
これにより、複数のアンテナのうちアンテナ特性がより良好な複数のアンテナの使用を簡易な回路構成で実現することができる。
【0060】
なお、本発明においては、無線装置内の処理は上述の専用のハードウェアで実現されるもの以外に、その機能を実現するためのプログラムを無線装置にて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを無線装置に読み込ませ、実行するものであっても良い。無線装置にて読取可能な記録媒体とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、DVD、CDなどの移設可能な記録媒体の他、無線装置に内蔵されたHDDなどを指す。
【符号の説明】
【0061】
10,20 携帯端末
11−1〜11−4 アンテナ
12−1〜12−4 照度センサ
13 切替部
13−1,13−2 スイッチ
14 無線部
15 記憶部
16 制御部
17 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
L個のアンテナと、
前記L個のアンテナのそれぞれへの物体の近接度合いを検知する検知部と、
前記L個のアンテナのうちのM(M<L)個のアンテナからなる複数の組み合わせのそれぞれの優先順位を記憶する記憶部と、
前記検知部における検知結果と、前記記憶部に記憶された優先順位とに基づいて前記複数の組み合わせのうちのいずれかを選択する制御部と、
前記L個のアンテナのうち、前記制御部にて選択された組み合わせのM個のアンテナを動作させる切替部と、を有する無線装置。
【請求項2】
請求項1に記載の無線装置において、
前記制御部は、前記検知部にて検知された物体の近接度合いに基づいて前記L個のアンテナのうちN(M<N<L)個のアンテナを候補アンテナとして選択し、該選択したN個のアンテナのうちのM個のアンテナからなる複数の組み合わせのうち、前記記憶部に記憶された優先順位が最も高い組み合わせを選択する無線装置。
【請求項3】
請求項2に記載の無線装置において、
前記検知部は、前記L個のアンテナのそれぞれに対応付けられ、当該アンテナの近傍に設けられたL個の照度センサからなり、
前記L個の照度センサのそれぞれは、明るさを感知し、該感知した明るさに応じた値を示す信号を出力し、
前記制御部は、前記L個の照度センサから出力されたL個の信号を受け付け、該受け付けたL個の信号のそれぞれの示す値に基づき、前記受け付けたL個の信号の中からN個の信号を選択し、前記L個のアンテナのうち、前記選択したN個の信号のそれぞれの出力元のN個の照度センサに対応するN個のアンテナを、前記候補アンテナとして選択する無線装置。
【請求項4】
L個のアンテナを有する無線装置におけるアンテナ切替方法であって、
前記L個のアンテナのそれぞれへの物体の近接度合いを検知する処理と、
前記L個のアンテナのうちのM(M<L)個のアンテナからなる複数の組み合わせのそれぞれの優先順位と、前記検知結果とに基づいて前記複数の組み合わせのうちのいずれかを選択する選択処理と、
前記L個のアンテナのうち、前記選択された組み合わせのM個のアンテナを動作させる処理と、を有するアンテナ切替方法。
【請求項5】
請求項4に記載のアンテナ切替方法において、
前記選択処理は、前記検知された物体の近接度合いに基づいて前記L個のアンテナのうちN(M<N<L)個のアンテナを候補アンテナとして選択し、該選択したN個のアンテナのうちのM個のアンテナからなる複数の組み合わせのうち、前記優先順位が最も高い組み合わせを選択する処理であるアンテナ切替方法。
【請求項6】
L個のアンテナを有する無線装置に、
前記L個のアンテナのそれぞれへの物体の近接度合いを検知する機能と、
前記L個のアンテナのうちのM(M<L)個のアンテナからなる複数の組み合わせのそれぞれの優先順位と、前記検知結果とに基づいて前記複数の組み合わせのうちのいずれかを選択する選択機能と、
前記L個のアンテナのうち、前記選択された組み合わせのM個のアンテナを動作させる機能と、を実現させるためのプログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のプログラムにおいて、
前記選択機能は、前記検知された物体の近接度合いに基づいて前記L個のアンテナのうちN(M<N<L)個のアンテナを候補アンテナとして選択し、該選択したN個のアンテナのうちのM個のアンテナからなる複数の組み合わせのうち、前記優先順位が最も高い組み合わせを選択する機能であるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−222553(P2012−222553A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85374(P2011−85374)
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】