説明

無線通信システムにおけるMIMO伝送のためのパワー情報のシグナリング

【課題】チャネル品質インジケータ(CQI)を伝えることを容易にするためのパワー情報のシグナリングの提供。
【解決手段】ノードBは、チャネライゼーションコード毎のパワー、POVSFを決定するためにUEによって使用され得るパワー情報を送信できる。パワー情報は、データチャネルのパワー、PHSPDSCHとパイロットチャネルのパワーとの間のパワーオフセットを含む。ノードBは、データチャネルに利用可能なパワー、チャネライゼーションコードの数、及び指定された数のチャネライゼーションコードに基づいて、PHSPDSCHを決定できる。UEは、ノードBからのパワー情報及び指定された数のチャネライゼーションコードに基づいてPOVSFを決定し、POVSFに基づいて少なくとも一つの伝送ブロックの少なくとも一つのSINRを推定し、SINRに基づいて伝送ブロックのためのCQI情報を決定し、ノードBにCQI情報を送信できる。

【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
(35U.S.C.119条の下での優先権主張)
本願発明は、参照することによりここに明示的に組み込まれ、本願の譲受人に譲渡され、2007年1月12日に出願され、「MIMOにおける仮想パワーオフセットのシグナリング」と題された米国仮出願第60/884,820の優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本開示は、一般に通信に、より具体的には無線通信システムにおけるパワー情報のシグナリングのための技術に関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信システムでは、ノードBは、マルチプル(R)受信アンテナを備えるユーザ機器(user equipment)(UE)へのデータ伝送のためのマルチプル(T)送信アンテナを利用できる。マルチプル送信及び受信アンテナは、スループットを増加及び/又は信頼性を改善するために使用し得るマルチプル・インプット・マルチプル・アウトプット(MIMO)チャネルを形成する。例えば、ノードBは、スループットを改善するために、T個の送信アンテナから最大T個のデータストリームを同時に送信することができる。あるいは、ノードBは、UEによって受信品質を改善するために、T個の送信アンテナすべてから単一のデータストリームを送信することができる。各データストリームは、与えられた送信時間間隔(transmission time interval)(TTI)内に、データの一つの伝送ブロックを運ぶことができる。従って、「データストリーム」、「伝送ブロック」という用語は、置き換え可能に使用され得る。
【0004】
優れたパフォーマンス(例えば高いスループット)は、UEが確実に伝送ブロックを解読することが依然として可能である、できるだけ高いレートで各伝送ブロックを送ることにより達成され得る。UEは、送信され得る伝送ブロックの各々可能なプリコーディング(precoding)の組み合わせの信号対干渉及び雑音比(SINR)を推定でき、それから、伝送ブロックの最良のプリコーディングの組み合わせの推定されたSINRに基づいて、チャネル品質インジケータ(CQI)情報を決定できる。CQI情報は、各伝送ブロックの1セットの処理パラメータを搬送(convey)できる。UEはノードBにCQI情報を送信できる。ノードBは、CQI情報に従って一つ以上の伝送ブロックを処理し、伝送ブロックをUEに送信できる。
【0005】
データ伝送パフォーマンスは、UEによるCQI情報の正確な決定及び報告に依存し得る。したがって、CQI情報の正確な決定及び報告を容易にするための技術に関して、当技術分野における必要性がある。
【発明の概要】
【0006】
MIMO伝送のためのCQI情報の正確な決定及び報告を容易にするパワー情報のシグナリングのための技術は、ここに記述される。符号分割多重を用いて送信されるMIMO伝送のために、伝送ブロックのSINRは、チャネライゼーションコード毎のパワー、POVSFに依存し得るが、POVSFの線形関数ではないことがある。
【0007】
ある側面(aspect)では、ノードBは、その後、SINR推定に使用され得るPOVSFを決定するためにUEによって使用され得るパワー情報を送信できる。一つの設計(design)では、パワー情報は、データチャネルのパワー、PHSPDSCHとパイロットチャネルのパワー、PCPICHとの間のパワーオフセットを含む。一般に、データチャネルは、任意の数のチャネライゼーションコードを含み得る。PHSPDSCHは、既知の値であり得る、又はシグナリングを介して与えられ得る、チャネライゼーションコードの指定された数Mのために与えられ得る。ノードBは、データチャネルに利用可能なパワー
【数1】

【0008】
、データチャネルに利用可能なチャネライゼーションコードの数K、及び指定された数Mのチャネライゼーションコードに基づいて、PHSPDSCHを決定できる。利用可能なチャネライゼーションコードの数よりも、指定された数のチャネライゼーションコードが大きい場合、PHSPDSCHは、
【数2】

【0009】
よりも大きくなり得る。
【0010】
UEは、ノードBからパワー情報を受信でき、パワー情報及び指定された数のチャネライゼーションコードに基づいてPOVSFを決定できる。一つの設計では、UEはパワー情報からパワーオフセットを取得でき、パワーオフセット及び既知のPCPICHに基づいてPHSPDSCHを算出できる。そしてUEは、POVSFを取得するために少なくとも一つの伝送ブロックを越えて(across)、さらに指定された数のチャネライゼーションコードを越えて(across)PHSPDSCHを分配(distribute)できる。UEは、POVSFに基づいて各伝送ブロックのSINRを推定(estimate)でき、次に、各伝送ブロックのSINRに基づいて、少なくとも一つの伝送ブロックのためのCQI情報を決定できる。UEはノードBにCQI情報を送信できる。
【0011】
ノードBはUEからCQI情報を受信でき、UEにMIMO伝送での少なくとも一つの伝送ブロックを送信できる。一つの設計では、ノードBはPOVSF以上で、指定された数のチャネライゼーションコードを備える伝送ブロックを送信できる。別の設計では、ノードBは、POVSF以上でK個の利用可能なチャネライゼーションコードを備える伝送ブロックを送信することができ、指定された数のチャネライゼーションコードM、及び利用可能なチャネライゼーションコードの数Kに基づいて、伝送ブロックのサイズを調整する(scale)ことができる。さらに別の設計では、ノードBは、KとMに基づいてPOVSFを調整(scale)でき、次に、調整されたPOVSFでK個の利用可能なチャネライゼーションコードを備える伝送ブロックを送信することができる。
【0012】
開示の様々な態様及び特徴は、以下にさらに詳細に記述される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、無線通信システムを示す。
【図2】図2は、ノードB及びUEのブロック図を示す。
【図3】図3は、物理チャネルのセットのためのタイミング図を示す。
【図4】図4は、ノードBによるパワーオフセットのスケーリングを示す。
【図5】図5は、ノードBによってパワーオフセットを送信するためのメカニズムを示す。
【図6】図6は、UEによってCQI情報を決定するプロセスを示す。
【図7】図7は、ノードBによって実行されるプロセスを示す。
【図8】図8は、UEによって実行されるプロセスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
ここに記載された技術は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交FDMA(OFDMA)システム、単一のキャリアのFDMA(SC−FDMA)システムなどのような様々な無線通信システムに使用し得る。「システム」、「ネットワーク」という用語は、しばしば置き換え可能に使用し得る。CDMAシステムは、ユニバーサル地上無線アクセス(Universal Terrestrial Radio Access)(UTRA)、cdma2000などのような無線技術を実装(implement)できる。UTRAは広帯域の符号分割多元接続(W−CDMA)及び他のCDMAの変形を含む。cdma2000はIS−2000、IS−95及びIS−856標準をカバーする。UTRAはユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)の一部であり、いずれも「第三世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)と名付けられた組織が提供している文献に記載される。cdma2000は、「第三世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と名付けられた組織が提供している文献に記述される。これらの様々な無線技術及び標準は当技術分野において知られている。明瞭さのため、それら技術はUMTSのために以下に記載され、UMTS用語は以下の記載の多くで使用される。
【0015】
図1は、複数のノードB110及び複数のUE120を備える無線通信システム100を示す。システム100もUMTSにおけるユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(Universal Terrestrial Radio Access Network)(UTRAN)と呼ばれ得る。ノードBは、一般にUEと通信する固定局であり、発展型(evolved)ノードB(eNode B)、基地局、アクセス・ポイントなどとも呼ばれ得る。各ノードB110は特定の地理的エリアに通信有効範囲を提供し、有効範囲エリア内にあるUEのための通信を支援する。システムコントローラ130はノードB110に連結されて、これらノードBに調整と制御を提供する。システムコントローラ130は、単一のネットワークエンティティ又はネットワークエンティティの集まりであり得る。
【0016】
UE120はシステムの全体にわたって分散し得、各UEは静止しているかもしれないか、移動可能かもしれない。UEは、移動局、端末、アクセス端末、加入者ユニット、局などとも呼ばれ得る。UEは、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、無線装置、ハンドヘルド装置、無線モデム、ラップトップコンピュータなどであり得る。
【0017】
図2は、一つのノードB110及び一つのUE120の設計のブロック図を示す。この設計では、ノードB110は複数の(T)アンテナ220aから220tを備え、UE120は複数の(R)アンテナ252aから252rを備える。MIMO伝送は、ノードB110のT送信アンテナからUE120のR受信アンテナへ送信され得る。
【0018】
ノードB110において、送信(TX)データ及びシグナリングプロセッサ212は、すべての予定された(scheduled)UEのためにデータ元(図示せず)からデータを受信できる。プロセッサ212は、各UEのためのデータを処理(例えば、フォーマット、符号化、インタリーブ、シンボルマップ(map))でき、データの変調シンボルであるデータシンボルを提供し得る。プロセッサ212はさらにシグナリング(例えば、パワー情報)を処理でき、シグナリングの変調シンボルであるシグナリングシンボルを提供できる。空間マッパー(spatial mapper)214は、各UEのためのプリコーディングマトリックス又はベクトルに基づいて、そのUEのデータシンボルをあらかじめ符号化(precode)でき、すべてのUEに出力シンボルを提供できる。CDMA変調器(MOD)216は、出力シンボル及びシグナリングシンボルに対するCDMA処理を行い、T送信器(TMTR)218aから218tにT出力チップストリームを提供してもよい。各送信器218は、その出力チップストリームを処理でき(例えば、アナログに変換する、フィルタにかける、増幅する、周波数をアップコンバートする)、ダウンリンク信号を提供できる。T送信器218aから218tからのTダウンリンク信号は、それぞれTアンテナ220aから220tを介して送信され得る。
【0019】
UE120において、Rアンテナ252aから252rは、ノードB110からダウンリンク信号を受信でき、それぞれ、R受信器(RCVR)254aから254rにR受信信号を提供できる。各受信器254はその受信信号を処理でき(例えば、フィルタにかける、増幅する、周波数をダウンコンバートする、デジタル化する)、チャネルプロセッサ268及び等化器/CDMA復調器(DEMOD)260にサンプルを提供できる。プロセッサ268は、フロントエンドフィルタ/等化器のための係数、及び等化器/CDMA復調器260のための一つ以上の結合(combiner)マトリックスのための係数を導出することができる。ユニット260は、フロントエンドフィルタ及びCDMA復調を備えた等化を行うことができ、フィルタにかけられたシンボルを提供できる。MIMO検出器262は空間的次元(spatial dimension)をまたがって(across)フィルタにかけられたシンボルを結合でき、UE120に送信されたデータシンボル及びシグナリングシンボルの推定値(estimates)である、検出されたシンボルを提供することができる。受信(RX)データ及びシグナリングプロセッサ264は、検出されたシンボルを処理(例えば、シンボルデマップ(demap)、デインタリーブ(deinterleave)、復号)でき、デコードされたデータ及びシグナリングを提供できる。一般に、等化器/CDMA復調器260、MIMO検出器262、並びにRXデータ及びシグナリングプロセッサ264による処理は、ノードB110において、CDMA変調器216、空間マッパー214並びにTXデータ及びシグナリングプロセッサ212による処理にそれぞれ補完的である。
【0020】
チャネルプロセッサ268は、ノードB110からUE120への無線チャネルの応答を推定(estimate)できる。プロセッサ268及び/又は270は、プリコーディング制御インジケータ(PCI)情報とCQI情報とを含み得るフィードバック情報を取得するために導出された係数及び/又はチャネル推定値を処理できる。PCI情報は、並列に送信するための伝送ブロックの数と、伝送ブロックをあらかじめ符号化するために使用する特定のプリコーディングマトリックス又はベクトルとを搬送できる。伝送ブロックはさらに、パケット、データブロックなどと呼ばれ得る。CQI情報は、各伝送ブロックのための処理パラメータ(例えば、伝送ブロックサイズ及び変調スキーム)を搬送できる。プロセッサ268及び/又は270は、データ伝送に使用できる、異なる可能なプリコーディングマトリックス又はベクトルを評価でき、最良の性能、例えば最も高い総合的なスループットを提供できるプリコーディングマトリックス又はベクトルを選択できる。プロセッサ268及び/又は270は、さらに、選択されたプリコーディングマトリックス又はベクトルのためのCQI情報を決定できる。
【0021】
アップリンク上で送信するためのデータ及びフィードバック情報は、TXデータ及びシグナリングプロセッサ280によって処理され、さらに、CDMA変調器282によって処理され、それぞれ、アンテナ252aから252rを介して送信され得るRアップリンク信号を生成するために、送信器254aから254rによって調整され得る。UE120における送信アンテナの数は、受信アンテナの数と等しくてもよいし、等しくなくてもよい。例えば、UE120は二つのアンテナを使用してデータを受信し得るが、たった一つのアンテナを使用して、フィードバック情報を送信し得る。ノードB110では、UE120からのアップリンク信号はアンテナ220aから220tによって受信され、受信器218aから218tによって調整され、等化器/CDMA復調器240によって処理され、MIMO検出器242によって検出され、UE120によって送られたデータとフィードバック情報とを復元するためにRXデータ及びシグナリングプロセッサ244によって処理されてもよい。ノードB110における受信アンテナの数は、送信アンテナの数と一致してもよいし、一致しなくてもよい。
【0022】
コントローラ/プロセッサ230及び270は、それぞれ、ノードB110及びUE120において動作を指示できる。メモリ232及び272は、それぞれ、ノードB110及びUE120のためのプログラムコード及びデータを格納できる。スケジューラ234は、ダウンリンク及び/又はアップリンク送信のため、例えば、UEから受信したフィードバック情報に基づいて、UEのスケジュールを立てることができる。
【0023】
UMTSでは、UEのためのデータは、より高いレイヤにおける一つ以上のトランスポートチャネルとして処理され得る。トランスポートチャネルは、音声、ビデオ、パケットデータなどのような一つ以上のサービスのためのデータを運ぶことができる。トランスポートチャネルは、物理レイヤにおける物理チャネルへ割り当てられ得る(may be mapped)。物理チャネルは、異なるチャネライゼーションコードでチャネル化され得(channelized)、従って、符号領域において互いに直交し得る。UMTSは、物理チャネルのためのチャネライゼーションコードとして直交可変拡散率(OVSF)符号を使用する。
【0024】
リリース5以降の3GPPは、ダウンリンク上で高速なパケットデータ伝送を可能にする手順及びチャネルのセットである、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)をサポートする。HSDPAについては、ノードBは、時間と符号の両方においてすべてのUEによって共有されるダウンリンクトランスポートチャネルである、高速ダウンリンク共有チャネル(HS−DSCH)上でデータを送信できる。HS−DSCHは、各TTI内において一つ以上のUEのためのデータを運ぶことができる。UMTSについては、10ミリセカンド(ms)の無線フレームは、5つの2msのサブフレームへ分割され、各サブフレームは3つのスロットを含み、各スロットは0.667msの存続時間(duration)を持つ。TTIはHSDPAのための一つのサブフレームと等しく、UEがスケジュールされ、供給され(serve)得る最小の時間単位である。HS−DSCHの共有は、TTIからTTIにダイナミックに変更できる。
【0025】
表1は、HSDPAのために使用されたダウンリンク及びアップリンクの物理チャネルを列記し、各物理チャネルの短い説明を提供する。
【表1】

【0026】
図3は、HSDPAのために使用された物理チャネルのためのタイミング図を示す。HSDPAについては、ノードBは、各TTIにおいて一つ以上のUEに供給できる(may serve)。ノードBはHS−SCCH上のそれぞれスケジュールされた(scheduled)UEのためにシグナリングを送信し、2スロット後のHS−PDSCHの上でデータを送信できる。ノードBは、HS−SCCHに対して、設定可能な(configurable)数の128チップのOVSF符号を使用でき、HS−PDSCHに対して、15までの16チップOVSF符号を使用できる。HSDPAは、15までの16チップOVSF符号を備える単一のHS−PDSCH、及び設定可能な数の128チップOVSF符号を備える単一のHS−SCCHを有するものと見なされ得る。同等に、HSDPAは、15までのHS−PDSCH及び設定可能な数のHS−SCCHを有するものと見なされ得る。各HS−PDSCHは単一の16チップOVSF符号を有し、各HS−SCCHは単一の128チップOVSF符号を有する。次の説明は、単一のHS−PDSCH及び単一のHS−SCCHの用語(terminology)を使用する。
【0027】
HS−PDSCH上でデータを受信し得る各UEは、シグナリングがそのUEのために送信されたかどうか判断するために、各TTIにおいてHS−SCCHのための4つまでの128チップOVSF符号を処理できる。与えられたTTIの中でスケジュールされた各UEは、そのUEに送信されたデータを回復する(recover)ためにHS−PDSCHを処理できる。スケジュールされたUEそれぞれは、伝送ブロックが正確にデコードされる場合にHS−DPCCH上に肯定応答(ACK)を、そうでない場合に否定応答(NACK)を送信できる。各UEは、さらにノードBにHS−DPCCH上でPCI及びCQI情報を送信できる。
【0028】
図3は、さらにUEでのHS−SCCH、HS−PDSCH及びHS−DPCCHの間のタイミングオフセットを示す。HS−PDSCHは、HS−SCCHの2スロット後に始まる。HS−DPCCHは、HS−PDSCH上の対応する送信の終了からおよそ7.5スロットで始まる。
【0029】
UEは、ノードBがUEへのデータを適切に処理し送信することを可能にするためのCQI情報を送信できる。一般に、CQI情報は任意の数の伝送ブロック又はデータストリームのために送信され得る。明瞭さのため、下記の説明の多くは、与えられたTTIにおいて一つ又は二つの伝送ブロックが送信でき、CQI情報は一つ又は二つの伝送ブロック用であってよいと仮定する。
【0030】
ノードBは、複数の可能なプリコーディングマトリックス(multiple possible precoding matrices)のうちの一つを使用して、二つの伝送ブロックを送信でき、又は可能なプリコーディングマトリックスのうちの一つの、一つのカラム/ベクターを使用して、単一の伝送ブロックを送信できる。UEは、UEへのデータ伝送のためにノードBによって使用することができる、異なる可能なプリコーディングマトリックス及びベクトルのためのデータパフォーマンス(data performance)を評価できる。各プリコーディングマトリックス又はベクトルに対して、UEは、任意の適切なメトリック(metric)によって与えられ得る、各伝送ブロックの質を推定できる。明瞭さのため、次の説明では、各伝送ブロックの質は、以下の説明では単にSINRと呼ばれる、付加的な白色ガウシアンノイズ(AWGN)のチャネルに相当するSINRによって与えられると仮定する。UEは、すべての伝送ブロックのSINR(s)に基づいて、各プリコーディングマトリックス又はベクトルのためのデータパフォーマンス(例えば、総合的なスループット)を決定できる。あらゆるプリコーディングマトリックス及びベクトルを評価した後に、UEは、最良のデータパフォーマンスを提供するプリコーディングマトリックス又はベクトルを選択できる。
【0031】
可能なプリコーディングマトリックスそれぞれのために、UEは、プリコーディングマトリックスと並列に送信され得る二つの伝送ブロックのSINRを推定できる。より高いSINRを備える伝送ブロックは、プライマリ伝送ブロック(primary transport block)と呼ばれ得、より低いSINRを備える伝送ブロックは、セカンダリ伝送ブロック(secondary transport block)と呼ばれ得る。各伝送ブロックのSINRは、(i)HS−PDSCHのパワーの合計、(ii)HS−PDSCHのために使用されるOVSF符号の数、(iii)チャネル利得(channel gain)及び雑音分散(noise variance)によって与えられ得るチャネル条件(channel conditions)、(iv)UEによって実行された受信器処理(receiver processing)のタイプ、(v)連続する干渉の除去(SIC)がUEによって行なわれる場合に伝送ブロックが復元される順序、そして(vi)ことによると(possibly)その他の要因のような様々な要因に依存し得る。
【0032】
伝送ブロックi、のSINR、SINRは次のように与えられ得る。
【数3】

【0033】
ここで、POVSFは、HS−PDSCHのためのOVSF符号毎のパワーであり、XはSINRに影響する他のすべてのパラメータを含み、そして、F()はUEに適用可能なSINR関数である。
【0034】
SINR関数は、UEでの受信器処理に依存し得、POVSFの線形関数ではないことがある。
【0035】
したがって、POVSFがGデシベル(dB)だけ増加する場合、SINRにおける改良の量は、もっぱらPOVSFのG dBの増加に基づいて、正確に知られていなくてもよい(may not be known)。POVSFとSINRとの間のこの非線形の関係は、同じOVSF符号を使用している二つの伝送ブロックの間の干渉である、コード再使用(code-reuse)の干渉のせいであり得る。更に、SINR関数はノードBで知られてなくてもよい。
【0036】
ある側面では、ノードBは、SINR推定に使用するため、OVSF符号毎のパワー、POVSFを決定するためにUEによって使用され得るパワー情報を送信することができる。パワー情報は、様々な形式で与えられ得、ある前提に基づき得る。一つの設計では、パワー情報は、HS−PDSCHのパワー、PHSPDSCHと参照チャネル(reference channel)のパワーとの間の差を示すパワーオフセットを含む。参照チャネルは、共通パイロットチャネル(Common Pilot Channel)(CPICH)又は既知のパワーを有する他のあるチャネルであり得る。一つの設計では、HS−PDSCHのパワー、PHSPDSCHは以下のように決定され得る。
【数4】

【0037】
ここで、PCPICHはCPICHのパワーであり、そして、ΓはノードBによって搬送され得る(may be signaled)パワーオフセットである。
【0038】
ノードBは、以下に記述されるように、UEにパワーオフセットΓを搬送する(signal)ことができる。ノードBでは、PHSPDSCHはHS−PDSCHの送信パワーであり、そして、PCPICHはCPICHの送信パワーである。UEでは、PHSPDSCHはHS−PDSCHの受信パワーであり、そして、PCPICHはCPICHの受信パワーである。UEは、式(2)に示すように、搬送されたパワーオフセットΓに基づいてPHSPDSCHを決定することができ得る。
【0039】
ノードB及びUEは、データ伝送のためにノードBによって使用されるOVSF符号毎のパワーが、SINR推定のためにUEによって使用されるPOVSFを満たす(meet)又は超えるように、利用可能な情報に基づいて同じ方法でPOVSFを計算できる。POVSFは様々な方法で計算され得る。一つの設計では、PHSPDSCHは、すべての伝送ブロックに一様に割り当てられ得、POVSFは、そして、すべての伝送ブロックに対して同じであり得る。別の設計では、PHSPDSCHの特定の割合はプライマリ伝送ブロックに割り当てられ得、PHSPDSCHの残りの割合は、セカンダリ伝送ブロックに割り当てられ得、そして、POVSFは二つの伝送ブロックで異なり得る。
【0040】
一つの設計では、POVSFはOVSF符号の指定された数、Mに基づいて計算され得る。一つの設計では、ノードBは、例えば、定期的に、又は変更があるときにいつでも、より高いレイヤのシグナリング及び/又はある他のメカニズムを介してMを提供できる。別の設計では、Mは、HS−PDSCHのためのOVSF符号の最大数と等しくなり得(つまり、M=15)、又はある他の所定の/既知の値と等しくなり得る。いずれの場合も、POVSFは、以下のように、M個のOVSF符号を越えて(across)一様にPHSPDSCHを割り当てることにより取得され得る。
【数5】

【0041】
式(3)において、dBでの減算は線形単位(linear unit)での除算と等価である。
【0042】
表2は、ここでの説明の中で使用されるいくつかのパラメータを列挙し、各パラメータのための短い説明を提供する。
【表2】

【0043】
一般に、PHSPDSCHは、
【数6】

【0044】
と等しく、より小さく、又はより大きくなり得る。PHSPDSCHとPOVSFは搬送された又は算出された値と呼ばれ得、そして、
【数7】

【0045】
及び
【数8】

【0046】
は、利用可能な値と呼ばれ得る。
【0047】
ノードBは、HS−PDSCHに利用可能なK個のOVSF符号を有し得る。ここで、KはOVSF符号の指定された数と等しくても、等しくなくてもよい。ノードBは、利用可能なOVSF符号の数及びOVSF符号の指定された数に基づいて、パワーオフセットΓを調整できる。
【0048】
図4は、ノードBによるパワーオフセットの調整(scaling)を示す。ノードBは、図4に示される例について、1≦K<Mである、HS−PDSCHのためのK個の利用可能なOVSF符号を有し得る。ノードBはさらに、HS−PDSCHに利用可能である
【数9】

【0049】
を有し得る。ノードBは、K個の利用可能なOVSF符号を越えて一様に
【数10】

【0050】
を割り当てることにより、
【数11】

【0051】
を以下のように計算できる。
【数12】

【0052】
ノードBは、
【数13】

【0053】
に等しいPOVSFを設定できる。その後、ノードBは、POVSFがM個の指定されたOVSF符号の各々のために取得されるように、PHSPDSCHを以下のように算出できる。
【数14】

【0054】
その後、ノードBは、算出されたPHSPDSCH及び既知のPCPICHに基づいてパワーオフセットを以下のように算出できる。
【数15】

【0055】
KがM未満である場合、図4に示すように、算出されたPHSPDSCHは、ノードBで利用可能な
【数16】

【0056】
より大きくなり得る。KがMより大きい場合(図4に示されず)、算出されたPHSPDSCHは利用可能な
【数17】

【0057】
より小さくなり得る。いずれの場合も、
【数18】

【0058】
は、PHSPDSCHと等しいかもしれないし、等しくないかもしれないため、パワーオフセットΓは、指定された数のOVSF符号に基づく、POVSFの算出に使用される仮想の(virtual)又は仮定の(hypothetical)パワーオフセットと見なされ得る。
【0059】
ノードBは、様々な方法でPOVSFを決定するために使用されるパワー情報を送信できる。一つの設計では、ノードBは、例えば、定期的に、又は変更がある場合はいつでも、より高いレイヤのシグナリング及び/又はいくつかの他のメカニズムを介してパワー情報を送信できる。
【0060】
図5は、UMTS中の無線リソース制御(RRC)メッセージを使用して、パワーオフセットΓを送信するためのメカニズムを示す。ノードBは、UEによって使用される物理チャネルのセットを割り当てる、交換する、又はリリースするために、UEに物理チャネル再構成(PHYSICAL CHANNEL RECONFIGURATION)メッセージを送信できる。このメッセージは多くの情報エレメント(IEs)を含むことができ、そのうちの一つは、HS−PDSCHのために情報を伝えることができるダウンリンクHS−PDSCH情報IEであり得る。ダウンリンクHS−PDSCH情報IEは、ノードBへのアップリンク上でUEによって送信される、フィードバック情報に影響する情報を伝え得る測定フィードバック情報(Measurement Feedback Info)IEを含むことができる。測定フィードバック情報IEは、式(6)に示すように算出されたパワーオフセットΓに設定され得る、測定パワーオフセット(Measurement Power Offset)パラメータを含むことができる。パワーオフセットΓはさらに、UEに他のRRCメッセージ中で送信され得る。RRCメッセージ及びIEは、公に利用可能である、2007年9月付けの、「無線リソース制御(RRC)」と題される、3GPP TS 25.331に記述される。
【0061】
ノードBはさらに、他の方法でパワーオフセットΓを送ることができる。ノードBはさらに、UEがPOVSFを算出することを可能にするための他のタイプの情報を送ることができる。一般に、ノードBはPOVSFの算出のための相対的な値(relative value)(例えば、パワーオフセット)又は絶対的な値(absolute value)(例えば、PHSPDSCH)を送信できる。UEのためのリンクがセットアップされる、変更されるなどの際、ノードBはパワー情報を送信できる。
【0062】
UEはノードBからパワー情報(例えば、パワーオフセット)を受信でき、パワー情報及び他の既知の情報に基づいてPOVSFを算出できる。その後、UEは、CQI情報を決定するためにPOVSFを使用できる。
【0063】
図6は、複数の(例えば、二つの)伝送ブロックのためのCQI情報を決定する処理600を示す。UEは、例えば、式(2)に示すように、ノードBから受信したパワーオフセットΓと、CPICHのパワー、PCPICHとに基づいて、HS−PDSCHの受信パワー、PHSPDSCHを算出できる(ブロック610)。UEは次に、例えば、式(3)に示すように、PHSPDSCH及びOVSF符号の指定された数に基づいて、POVSFを算出できる(ブロック612)。UEは、SINR関数に従って、POVSF及び他のパラメータに基づいて、各伝送ブロックのSINRを推定できる(ブロック614)。
【0064】
UEは、CQIマッピングテーブル(mapping table)に基づいて、CQIインデックスに各伝送ブロックのSINRをマップできる(may map)(ブロック616)。CQIマッピングテーブルは、Lが任意の適切な値であり得る、L個の考えられる(possible)CQIレベルに対するL個のエントリ(L entries)を有することができる。各CQIレベルは、要求されるSINRと同様に、伝送ブロックのためのパラメータのセットに関係し得る。パラメータのセットは、伝送ブロックサイズ、変調スキーム(modulation scheme)、符号レート(code rate)などを含むことができる。L個のCQIレベルは、要求されるSINRが増加することに関係し得る。各伝送ブロックのために、UEは、その伝送ブロックの推定されたSINRより低い、要求されたSINRを備える最も高いCQIレベルを選択できる。各伝送ブロックのためのCQIインデックスは、L個の考えられるCQIレベルのうちの一つを示すことができる。UEはノードBにCQIインデックス(indices)を送ることができる(ブロック618)。ノードBは、UEから受信されたCQIインデックスに基づいて、UEに伝送ブロックを送信できる。
【0065】
一つの設計では、対称なOVSF符号の割当てが用いられ、そして、二つの伝送ブロックに対して、同じ数で同じのセットのOVSF符号が使用される。この設計では、CQIマッピングテーブルは、すべてのCQIレベルに対して同じ数のOVSF符号が用いられるように定義され得る。別の設計では、非対称のOVSF符号の割当てが許可され、そして、セカンダリ伝送ブロックのためのOVSF符号の数は、プライマリ伝送ブロックのためのOVSF符号の数と異なり得る(例えば、より少ない)。この設計では、CQIマッピングテーブルは、例えば、最低のCQIレベルの一つ以上のためのより少ないOVSF符号の、異なるCQIレベルに対して異なる数のOVSF符号を有し得る。セカンダリ伝送ブロックは、プライマリ伝送ブロックのために使用されるOVSF符号のサブセット(subset)で送信され得る。
【0066】
プリコーディングマトリックスが選択されている場合、UEは、選択されたプリコーディングマトリックスと並列に送信される二つの伝送ブロックに対する二つのCQIインデックスを別々に決定できる。プリコーディングベクトルが選択されている場合、UEは、選択されたプリコーディングベクトルで送信される一つの伝送ブロックに対する一つのCQIインデックスを決定できる。UEは、一つの伝送ブロックに対する一つCQIインデックス、又は二つの伝送ブロックに対する二つのCQIインデックスのどちらかを搬送できる単一のCQI値(CQI value)を送信できる。二つの伝送ブロックの場合における、各CQIインデックスのための15のCQIレベルの粒度(granularity)で、合計で15×15=225個のCQIインデックスの組み合わせ(CQI index combinations)が二つの伝送ブロックに起こり得る(possible)。8ビットが単一のCQI値のために使用される場合、256−225=31までのレベルが、一つの伝送ブロックに対するCQIインデックスに使用され得る。
【0067】
一つの設計では、単一のCQI値は以下のように決定され得る。
【数19】

【0068】
ここで、CQIは一つの伝送ブロックに対する{0...30}の範囲内のCQIインデックスであり、CQIはプライマリ伝送ブロックに対する{0...14}の範囲内のCQIインデックスであり、CQIはセカンダリ伝送ブロックに対する{0...14}の範囲内のCQIインデックスであり、そして、CQIは一つ又は二つの伝送ブロックに対する8ビットのCQI値である。
【0069】
式(7)に示される設計では、0から30の範囲内のCQI値は、一つの伝送ブロックに対するCQIインデックスを搬送するために使用され、そして、31から255の範囲内のCQI値は、二つの伝送ブロックに対する二つのCQIインデックスを搬送するために使用される。UEはさらに、他の方法で、一つ又は二つの伝送ブロックに対するCQIインデックス(index or indices)を単一のCQI値にマップ(map)できる。
【0070】
一つの設計では、UEは、PCI情報のための2ビット及びCQI情報のための8ビットを含むことができるPCI/CQI報告(report)を送信できる。PCI情報は、UEによって選択されたプリコーディングマトリックス又はベクトルを搬送できる。CQI情報は、式(7)に示されるように算出された一つの8ビットのCQI値を含むことができる。PCI/CQI報告のための10ビットは、20符号ビット(code bits)の暗号用の言葉(codeword)を得るために、(20,10)ブロック符号でチャネル符号化され得る。PCI/CQI報告のための20符号ビットは、図3に「CQI」としてラベル付けされた、TTIの2番目及び3番目のスロット中のHS−DPCCH上に並べ(spread)られ、送信され得る。
【0071】
ノードBは、UEからPCI/CQI報告を受信でき、報告されたCQI値に基づいて、UEが一つ又は二つの伝送ブロックのいずれを選ぶ(prefer)か、そして選ばれた(preferred)伝送ブロックそれぞれに対するCQIインデックスを決定できる。ノードBは、UEによって選ばれた数の伝送ブロック、又はより少数の伝送ブロックを送信できる。例えば、UEが二個の伝送ブロックを選ぶ場合、ノードBはUEに0個、一個、又は二個の伝送ブロックを送信できる。
【0072】
UEは、OVSF符号の指定された数、Mに基づいて取得され得る、POVSFに基づいて各伝送ブロックのCQIインデックスを決定できる。ノードBは、KがMに等しくも、等しくなくもなり得る、HS−PDSCHに利用可能なK個のOVSF符号を有し得る。ノードBは、K、M、POVSF、及びノードBで利用可能な
【数20】

【0073】
に依存する様々な方法でUEにデータを送信できる。
【0074】
K=Mの場合、ノードBは、UEにPOVSF以上で、K個の利用可能なOVSF符号を備える各伝送ブロックを送信できる。
【0075】
K<Mの場合、一つの設計では、ノードBは、K/M倍に伝送ブロックサイズを縮小でき、UEにPOVSF以上でK個の利用可能なOVSF符号を備える、より小さなサイズの伝送ブロックを送信できる。例えば、K=10、M=15、及びUEによってSの伝送ブロックサイズが選択された場合、ノードBは、UEにPOVSFで、10個のOVSF符号を備える、10・S/15のサイズの伝送ブロックを送信できる。この設計は、同じPOVSFがUEによるSINR推定とノードBによるデータ伝送の両方で使用されるため、送信された伝送ブロックのSINRがUEによって推定されたSINRと厳密に一致することを保証できる。別の設計では、ノードBは、POVSFをM/K倍に拡大でき、そして、UEにより高いPOVSFで(at the higher POVSF)、サイズS以上の伝送ブロックを送信できる。ノードBは、より高いPOVSFを備えるSINRにおける改良を予期でき、適宜、伝送ブロックサイズを選択できる。
【0076】
K>Mの場合、一つの設計では、ノードBは、K/M倍に伝送ブロックサイズを拡大でき、UEにPOVSF以上で、K個の利用可能なOVSF符号を備える、K・S/Mより大きなサイズの伝送ブロックを送信できる。別の設計では、ノードBは、M/K倍にPOVSFを縮小でき、その後、UEにより低いPOVSFで、サイズS以下の伝送ブロックを送信できる。
【0077】
一般に、ノードBは、POVSF以上が各OVSF符号に使用されるように、K,M,
【数21】

【0078】
及びPHSPDSCHに基づいて、HS−PDSCHのために使用するOVSF符号の数を選択できる。ノードBは、POVSF以上でK個までの利用可能なOVSF符号を備える各伝送ブロックを送信できる。ノードBは、HS−PDSCHのために使用されるOVSF符号の数、及びCQIを決定するために使用されるOVSF符号の指定された数に基づいて、伝送ブロックサイズを調整できる。
【0079】
図7は、ノードB(あるいは発信器)によって行なわれる処理700の設計を示す。チャネライゼーションコード毎に等しいパワー、POVSFで、指定された数のチャネライゼーションコードに対して、パワーの合計、PHSPDSCHを示すパワー情報が決定され得る(ブロック712)。一つの設計では、パワー情報は、データチャネルに対して指定された数のチャネライゼーションコードに対するパワーの合計と、パイロットチャネルのパワー、PCPICHとの間のパワーオフセットを含むことができる。指定された数のチャネライゼーションコードは、HS−PDSCHについて15である、データ伝送に利用可能な最大数のチャネライゼーションコードであり得る。指定された数のチャネライゼーションコードは、さらにUEによって演繹的に知られる、定数のチャネライゼーションコードであり得る。
【0080】
ブロック712の一つの設計では、データチャネルに利用可能なパワー、
【数22】

【0081】
、及びデータチャネルに利用可能なチャネライゼーションコードの数、Kは決定され得る。チャネライゼーションコード毎のパワー、
【数23】

【0082】
は、利用可能なパワー、
【数24】

【0083】
に基づいて、利用可能なチャネライゼーションコードの数のために決定され得る。その後、データチャネルのパワーの合計、PHSPDSCHは、例えば、式(5)に示されるように、指定された数のチャネライゼーションコード、及びチャネライゼーションコード毎のパワー、
【数25】

【0084】
に基づいて、算出され得る。その後、パワーオフセットは、例えば、式(6)に示されるように、データチャネルのパワーの合計、PHSPDSCH,及びパイロットチャネルのパワー、PCPICHに基づいて決定され得る。パワー情報に基づいて決定された合計のパワーPHSPDSCHは、利用可能なパワー
【数26】

【0085】
より大きくなり得、又はより小さくなり得る。パワー情報は、例えば、RRCメッセージの中で、又はいくつかの他の手段を介してUEに送信され得る(ブロック714)。
【0086】
少なくとも一つの伝送ブロックに対する少なくとも一つのCQIインデックスは、チャネライゼーションコード毎のパワー、POVSFに基づいて、UEによって決定されている、少なくとも一つのCQIインデックスと共に、UEから受信され得る(ブロック716)。少なくとも一つの伝送ブロックは、少なくとも一つの受信されたCQIインデックスに基づいて、UEに送信され得る(ブロック718)。一つの設計では、伝送ブロックは、UEにチャネライゼーションコード毎のパワー、POVSF以上で、指定された数のチャネライゼーションコードと共に送信され得る。別の設計では、伝送ブロックは、指定された数のチャネライゼーションコード及び利用可能なチャネライゼーションコードの数に基づいて調整され得る。その後、伝送ブロックは、UEにチャネライゼーションコード毎のパワー、POVSFで、利用可能なチャネライゼーションコードの数と共に送信され得る。さらに別の設計では、チャネライゼーションコード毎のパワーは、指定された数のチャネライゼーションコード及び利用可能なチャネライゼーションコードの数に基づいて調整され得る。その後、伝送ブロックは、UEにチャネライゼーションコード毎の調整されたパワーで、利用可能なチャネライゼーションコードの数と共に送信され得る。
【0087】
図8は、UE(又は受信器)によって行なわれる処理800の設計を示す。パワー情報は、例えば、RRCメッセージの中で、又はいくつかの他の手段(means)を介して、ノードBから受信され得る(ブロック812)。チャネライゼーションコード毎のパワー、POVSFは、パワー情報に基づいて、指定された数のチャネライゼーションコードに対して決定され得る(ブロック814)。ブロック814の一つの設計では、パワーオフセットはパワー情報から取得され得、データチャネルの受信パワー、PHSPDSCHは、例えば、式(2)に示されるように、パワーオフセット及びパイロットチャネルの受信パワー、PCPICHに基づいて決定され得る。その後、チャネライゼーションコード毎のパワー、POVSFは、例えば、式(3)に示されるように、データチャネルの受信パワー、PHSPDSCH及びチャネライゼーションコードの指定された数に基づいて決定され得る。
【0088】
少なくとも一つの伝送ブロックのための少なくとも一つのCQIインデックスは、チャネライゼーションコード毎のパワーに基づいて決定され得る(ブロック816)。ブロック816の一つの設計では、少なくとも一つの伝送ブロックの少なくとも一つのSINRは、チャネライゼーションコード毎のパワーに基づいて推定され得る。その後、少なくとも一つの伝送ブロックのための少なくとも一つのCQIインデックスは、少なくとも一つのSINRに基づいて、決定され得、ノードBに送信され得る(ブロック818)。
【0089】
少なくとも一つの伝送ブロックは、ノードBによって、チャネライゼーションコード毎のパワー、POVSF以上で送信されている伝送ブロック(transport block(s))と共に、ノードBから受信され得る(ブロック820)。伝送ブロックは、多くの利用可能なチャネライゼーションコードを介して受信され得、指定された数のチャネライゼーションコード及び利用可能なチャネライゼーションコードの数に基づいて、調整されたサイズを有し得る。
【0090】
明瞭さのために、当該技術はOVSF符号を使用するデータ伝送について記述されている。当該技術はさらに、他のタイプのリソースに使用され得る。一般に、ノードBはリソースエレメント(resource element)毎に等しいパワーで、指定された数のリソースエレメントのためのパワーの合計を示すパワー情報を決定できる。指定された数のリソースエレメントは、指定された数の副搬送波(subcarriers)、指定された数のチャネライゼーションコード、指定された数のタイムスロット、指定された数のデータストリーム、指定された数の伝送ブロック、指定された数のチャネル、指定された数のアンテナ等に対応できる。ノードBは、UEにパワー情報を送信し得、該UEにリソースエレメント毎のパワー以上で、一つ以上のリソースエレメントを備えるデータを送信し得る。
【0091】
当業者は、情報及び信号が、様々な異なる技術及び技法のいずれかを使用して表わされ得ることを、理解するであろう。例えば、上記の説明の全体にわたって参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子(particles)、光場(optical field)もしくは光学粒子、又はその任意の組み合わせによって表わされ得る。
【0092】
当業者は、ここでの開示に関連して記述された、様々な説明のための論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又は両方の組み合わせとして実装され得ることをさらに理解するであろう。ハードウェア及びソフトウェアのこの互換性を明瞭に説明するために、様々な説明のためのコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、及びステップは、それらの機能性の観点から、一般に上記に説明されてきた。そのような機能性がハードウェア又はソフトウェアとして実装されるかどうかは、全体のシステムに課された特定のアプリケーション及び設計の制約(particular application and design constraints imposed on the overall system)に依存する。熟練した職人は、特定のアプリケーションそれぞれのための様々な方法において、記述された機能性を実装できるが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じさせるものとして解釈されるべきでない。
【0093】
ここでの開示に関連して記載された様々な説明のための論理ブロック、モジュール、及び回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、又はここに記載された機能を実行するために設計されたそれらのいずれかの組み合わせで実装され得、又は実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってよいが、代替として、プロセッサが任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又はステートマシンであってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPと、マイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連する一つ以上のマイクロプロセッサ、又はいずれの他のそのような構成との組み合わせとして実装され得る。
【0094】
ここでの開示に関連して記述された方法又はアルゴリズムのステップは、ハードウェアで、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、又はこれら二つの組み合わせで直接的に具現化され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、又は当技術分野において知られている記憶媒体のいずれの他の形態に存在する(reside)ことができる。典型的な(exemplary)記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み出すことができ、また記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。別の方法では、記憶媒体はプロセッサに一体化されてもよい。プロセッサ及び記憶媒体はASICに存在してもよい。ASICはユーザ端末に存在してもよい。別の方法では、プロセッサ及び記憶媒体は、ユーザ端末内のディスクリートコンポーネントとして存在してもよい。
【0095】
一つ以上の典型的な設計では、記述された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらのいずれかの組み合わせで実装され得る。ソフトウェアで実装された場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の一つ以上の命令又はコードとして、格納又は送信され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にするあらゆる媒体を含む通信媒体との両方を含む。記憶媒体は、汎用又は特別な目的のコンピュータによってアクセスされることができる、あらゆる利用可能な媒体であり得る。限定ではなく、一例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶デバイス、又は、汎用あるいは特別な目的のコンピュータ、もしくは汎用あるいは特別な目的のプロセッサによってアクセスされることができる、命令もしくはデータ構造の形態である所望のプログラムコード手段を伝送もしくは格納するために利用されることができる、他のあらゆる媒体を含むことができる。さらに、あらゆる接続はコンピュータ可読媒体と適切に名付けられる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)、又は赤外線、無線、及びマイクロ波のような無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソース(remote source)から送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、無線、及びマイクロ波のような無線技術は、媒体の定義に含まれる。ここで用いられるディスク(disk and disc)は、通常、データを磁気的に再生するディスク(disks)と、一方、レーザーで光学的にデータを再生するディスク(discs)である、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、及びブルーレイ(登録商標)ディスクを含む。上記のものの組み合わせもコンピュータ可読媒体の範囲内で含まれるべきである。
【0096】
本開示の以上の説明は、あらゆる当業者に本開示を作り、又は使用することができるように提供されている。本開示に対する様々な修正は、当業者にとって容易に明らかであろう、そして、ここに定義された包括的な原理は、本開示の範囲から逸脱せずに他の実施形態に適用され得る。したがって、本開示は、ここに記載された例及び設計に限定されるようには意図されておらず、ここに開示された原理及び新規な特徴に整合する最も広い範囲が与えられるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャネライゼーションコード毎に等しいパワーを備える、指定された数のチャネライゼーションコードのパワーの合計を示すパワー情報を決定し、ユーザ機器(UE)へ前記パワー情報を送信するように構成される少なくとも一つのプロセッサと、
前記少なくとも一つのプロセッサに接続されたメモリとを具備する無線通信のための装置。
【請求項2】
前記パワー情報は、データチャネルのための前記指定された数のチャネライゼーションコードのパワーの合計と、パイロットチャネルのパワーとの間のパワーオフセットを含む請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記指定された数のチャネライゼーションコードは、利用可能なチャネライゼーションコードの数より多く、前記指定された数のチャネライゼーションコードのパワーの合計は、データチャネルのための利用可能なパワーより大きい請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも一つのプロセッサは、データチャネルに利用可能なパワーを決定し、前記データチャネルに利用可能なチャネライゼーションコードの数を決定し、前記利用可能なパワー、前記利用可能なチャネライゼーションコードの数、及び前記指定された数のチャネライゼーションコードに基づいて、前記パワー情報を決定するように構成される請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記利用可能なパワーと前記利用可能なチャネライゼーションコードの数とに基づいて、前記チャネライゼーションコード毎のパワーを決定し、前記指定された数のチャネライゼーションコード、前記利用可能なチャネライゼーションコードの数、及び前記チャネライゼーションコード毎のパワーに基づいて、前記指定された数のチャネライゼーションコードのパワーの合計を算出し、前記指定された数のチャネライゼーションコードのパワーの合計に基づいて前記パワー情報を決定するように構成される請求項4記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記指定された数のチャネライゼーションコードのパワーの合計とパイロットチャネルのパワーとに基づいて、パワーオフセットを決定するように構成され、前記パワー情報は前記パワーオフセットを含む請求項5記載の装置。
【請求項7】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記UEから少なくとも一つの伝送ブロックのための少なくとも一つのチャネル品質インジケータ(CQI)インデックスを受信し、前記少なくとも一つのCQIインデックスは、前記チャネライゼーションコード毎のパワーに基づいて前記UEによって決定され、前記少なくとも一つのCQIインデックスに基づいて、前記UEに前記少なくとも一つの伝送ブロックを送信するように構成される請求項1記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記UEに、前記チャネライゼーションコード毎のパワー以上で、前記指定された数のチャネライゼーションコードを備える前記少なくとも一つの伝送ブロックを送信するように構成される請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記指定された数のチャネライゼーションコード及び利用可能なチャネライゼーションコードの数に基づいて、前記少なくとも一つの伝送ブロックのサイズを調整し、前記UEに、前記チャネライゼーションコード毎のパワー以上で、前記利用可能なチャネライゼーションコードの数を備える前記少なくとも一つの伝送ブロックを送信するように構成される請求項7記載の装置。
【請求項10】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記指定された数のチャネライゼーションコード及び前記利用可能なチャネライゼーションコードの数に基づいて、前記チャネライゼーションコード毎のパワーを調整し、前記UEに、前記チャネライゼーションコード毎の調整されたパワーで、前記利用可能なチャネライゼーションコードの数を備える前記少なくとも一つの伝送ブロックを送信するように構成される請求項7記載の装置。
【請求項11】
前記少なくとも一つのプロセッサは、チャネライゼーションコードの共通のセットを備える複数の伝送ブロックの各々を送信するように構成される請求項1記載の装置。
【請求項12】
前記少なくとも一つのプロセッサは、チャネライゼーションコードのセットを備える第1の伝送ブロックを送信し、前記第1の伝送ブロックに用いられる前記チャネライゼーションコードのセットのサブセットを備える第2の伝送ブロックを送信するように構成される請求項1記載の装置。
【請求項13】
前記指定された数のチャネライゼーションコードは、データ伝送に利用可能なチャネライゼーションコードの最大数である請求項1の装置。
【請求項14】
前記指定された数のチャネライゼーションコードは、データ伝送に利用可能な、前記UEによって演繹的にわかる、定数のチャネライゼーションコードである請求項1記載の装置。
【請求項15】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記UEに、無線リソース制御(RRC)メッセージ中の情報エレメント中の前記パワー情報を送信するように構成される請求項1記載の装置。
【請求項16】
チャネライゼーションコード毎に等しいパワーで、指定された数のチャネライゼーションコードのパワーの合計を示すパワー情報決定することと、
ユーザ機器(UE)に前記パワー情報を送ることとを具備する無線通信のための方法。
【請求項17】
前記パワー情報を決定することは、データチャネルのための前記指定された数のチャネライゼーションコードのパワーの合計に基づいて、パワーオフセットを決定することを具備し、前記パワー情報は前記パワーオフセットを含む請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記パワー情報を決定することは、データチャネルに利用可能なパワー、データチャネルに利用可能なチャネライゼーションコードの数、指定された数のチャネライゼーションコード、及びパイロットチャネルのパワーに基づいて、パワーオフセットを決定することを具備し、前記パワー情報は前記パワーオフセットを含む請求項16記載の方法。
【請求項19】
前記チャネライゼーションコード毎のパワーに基づいて、前記UEによって決定される少なくとも一つのチャネル品質インジケータ(CQI)インデックスであって、前記UEから少なくとも一つの伝送ブロックのための前記少なくとも一つのCQIインデックスを受け取ることと、
前記少なくとも一つのCQIインデックスに基づいて前記少なくとも一つの伝送ブロックを処理することと、
前記UEに、前記チャネライゼーションコード毎のパワー以上で、前記指定された数のチャネライゼーションコードを備える前記少なくとも一つの伝送ブロックを送信することとをさらに具備する請求項16記載の方法。
【請求項20】
前記チャネライゼーションコード毎のパワーに基づいて、前記UEによって決定される少なくとも一つのチャネル品質インジケータ(CQI)インデックスであって、前記UEから少なくとも一つの伝送ブロックのための前記少なくとも一つのCQIインデックスを受け取ることと、
前記指定された数のチャネライゼーションコード及び利用可能なチャネライゼーションコードの数に基づいて、前記少なくとも一つの伝送ブロックのサイズを調整することと、
前記少なくとも一つのCQIインデックスに基づいて前記少なくとも一つの伝送ブロックを処理することと、
前記UEに、前記チャネライゼーションコード毎のパワー以上で、前記利用可能なチャネライゼーションコードの数を備える前記少なくとも一つの伝送ブロックを送信することとをさらに具備する請求項16記載の方法。
【請求項21】
チャネライゼーションコード毎に等しいパワーの、指定された数のチャネライゼーションコードのパワーの合計を示すパワー情報を決定するための手段と、
ユーザ機器(UE)に前記パワー情報を送信するための手段とを具備する無線通信のための装置。
【請求項22】
前記パワー情報を決定するための手段は、
データチャネルのための前記指定された数のチャネライゼーションコードのパワーの合計とパイロットチャネルのパワーとに基づいて、パワーオフセットを決定するための手段を具備し、前記パワー情報は前記パワーオフセットを含む請求項21記載の装置。
【請求項23】
前記パワー情報を決定するための手段は、
データチャネルに利用可能なパワー、前記データチャネルに利用可能なチャネライゼーションコードの数、前記指定された数のチャネライゼーションコード、及びパイロットチャネルのパワーに基づいてパワーオフセットを決定するための手段を具備し、前記パワー情報は前記パワーオフセットを含む請求項21記載の装置。
【請求項24】
前記チャネライゼーションコード毎のパワーに基づいて、前記UEによって決定される少なくとも一つのチャネル品質インジケータ(CQI)インデックスであって、前記UEから少なくとも一つの伝送ブロックのための前記少なくとも一つのCQIインデックスを受け取るための手段と、
前記少なくとも一つのCQIインデックスに基づいて前記少なくとも一つの伝送ブロックを処理するための手段と、
前記UEに、前記チャネライゼーションコード毎のパワー以上で、前記指定された数のチャネライゼーションコードを備える前記少なくとも一つの伝送ブロックを送信するための手段とをさらに具備する請求項21記載の装置。
【請求項25】
前記チャネライゼーションコード毎のパワーに基づいて、前記UEによって決定される少なくとも一つのチャネル品質インジケータ(CQI)インデックスであって、前記UEから少なくとも一つの伝送ブロックのための前記少なくとも一つのCQIインデックスを受け取るための手段と、
前記指定された数のチャネライゼーションコード及び利用可能なチャネライゼーションコードの数に基づいて、前記少なくとも一つの伝送ブロックのサイズを調整するための手段と、
前記少なくとも一つのCQIインデックスに基づいて、前記少なくとも一つの伝送ブロックを処理するための手段と、
前記UEに、前記チャネライゼーションコード毎のパワー以上で、前記利用可能なチャネライゼーションコードの数を備える前記少なくとも一つの伝送ブロックを送信するための手段をさらに具備する請求項21記載の装置。
【請求項26】
少なくとも一つのコンピュータに、チャネライゼーションコード毎に等しいパワーの、指定された数のチャネライゼーションコードのパワーの合計を示すパワー情報を決定させるためのコードと、
前記少なくとも一つのコンピュータに、ユーザ機器(UE)に前記パワー情報を送信させるためのコードと、
を具備するコンピュータ可読媒体を具備するコンピュータプログラム製品。
【請求項27】
直交可変拡散率(OVSF)符号毎に等しいパワーで、利用可能なOVSF符号の数に関わらず、15個のOVSF符号のセットに対するパワーの合計を示すパワーオフセットを決定し、ユーザ機器(UE)に、無線リソース制御(RRC)メッセージ中の前記パワーオフセットを送信するように構成される少なくとも一つのプロセッサと、
前記少なくとも一つのプロセッサに接続されたメモリとを具備する無線通信のための装置。
【請求項28】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記OVSF符号毎のパワーに基づいて、前記UEによって決定される少なくとも一つのチャネル品質インジケータ(CQI)インデックスであって、前記UEから少なくとも一つの伝送ブロックのための前記少なくとも一つのCQIインデックスを受信し、前記少なくとも一つのCQIインデックスに基づいて、前記少なくとも一つの伝送ブロックを処理し、前記UEに前記OVSF符号毎のパワー以上で、15個のOVSF符号を備える前記少なくとも一つの伝送ブロックを送信するように構成される請求項27記載の装置。
【請求項29】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記OVSF符号毎のパワーに基づいて前記UEによって決定される、少なくとも一つのチャネル品質インジケータ(CQI)インデックスであって、前記UEから少なくとも一つの伝送ブロックのための前記少なくとも一つのCQIインデックスを受信し、前記OVSF符号毎のパワーを示す前記15個のOVSF符号と利用可能なOVSF符号の数とに基づいて、前記少なくとも一つの伝送ブロックのサイズを調整し、前記少なくとも一つのCQIインデックスに基づいて、前記少なくとも一つの伝送ブロックを処理し、前記UEに前記OVSF符号毎のパワー以上で、前記利用可能なOVSF符号の数を備える前記少なくとも一つの伝送ブロックを送信するように構成される請求項27記載の装置。
【請求項30】
リソースエレメント毎に等しいパワーで、指定された数のリソースエレメントのパワーの合計を示すパワー情報を決定し、ユーザ機器(UE)に前記パワー情報を送信するように構成される少なくとも一つのプロセッサと、
前記少なくとも一つのプロセッサに接続されたメモリとを具備する無線通信のための装置。
【請求項31】
前記指定された数のリソースエレメントは、指定された数の副搬送波、指定された数のチャネライゼーションコード、指定された数のタイムスロット、指定された数のデータストリーム、指定された数の伝送ブロック、措定された数のチャネル、又は指定された数のアンテナを含む請求項30記載の装置。
【請求項32】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記UEに前記リソースエレメント毎のパワー以上で、一つ以上のリソースエレメントを備えるデータを送信するように構成される請求項30記載の装置。
【請求項33】
ノードBからパワー情報を受信し、前記パワー情報に基づいて、指定された数のチャネライゼーションコードのチャネライゼーションコード毎のパワーを決定し、前記チャネライゼーションコード毎のパワーに基づいて、少なくとも一つの伝送ブロックのための少なくとも一つのチャネル品質インジケータ(CQI)インデックスを決定し、ノードBに前記少なくとも一つのCQIインデックスを送信するように構成される少なくとも一つのプロセッサと、
前記少なくとも一つのプロセッサに接続されたメモリを具備する無線通信のための装置。
【請求項34】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記パワー情報からパワーオフセットを取得し、前記パワーオフセットに基づいてデータチャネルの受信パワーとパイロットチャネルの受信パワーとを決定し、前記データチャネルの受信パワーと前記指定された数のチャネライゼーションコードとに基づいて、前記チャネライゼーションコード毎のパワーを決定するように構成される請求項33記載の装置。
【請求項35】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記チャネライゼーションコード毎のパワーに基づいて、前記少なくとも一つの伝送ブロックの少なくとも一つの信号対干渉及び雑音比(SINR)を推定し、前記少なくとも一つのSINRに基づいて、前記少なくとも一つの伝送ブロックのための前記少なくとも一つのCQIインデックスを決定するように構成される請求項33記載の装置。
【請求項36】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記チャネライゼーションコード毎のパワー以上で、ノードBによって送信される前記少なくとも一つの伝送ブロックを受信するように構成される請求項33記載の装置。
【請求項37】
前記少なくとも一つのプロセッサは、
前記指定された数のチャネライゼーションコードと利用可能なチャネライゼーションコードの数とに基づいて調整されたサイズを有する前記少なくとも一つの伝送ブロックであって、前記ノードBから前記利用可能なチャネライゼーションコードの数を介して前記少なくとも一つの伝送ブロックを受信するように構成される請求項33記載の装置。
【請求項38】
ノードBからパワー情報を受信することと、
前記パワー情報に基づいて指定された数のチャネライゼーションコードのチャネライゼーションコード毎のパワーを決定することと、
チャネライゼーションコード毎のパワーに基づいて、少なくとも一つの伝送ブロックのための少なくとも一つのチャネル品質インジケータ(CQI)インデックスを決定することと、
ノードBに少なくとも一つのCQIインデックスを送信することとを具備する無線通信のための方法。
【請求項39】
前記チャネライゼーションコード毎のパワーを決定することは、前記パワー情報からパワーオフセットを取得すること、前記パワーオフセットとパイロットチャネルの受信パワーに基づいてデータチャネルの受信パワーを決定すること、及び前記データチャネルの受信パワーと前記指定された数のチャネライゼーションコードに基づいて、前記チャネライゼーションコード毎のパワーを決定することを具備する請求項38記載の方法。
【請求項40】
前記少なくとも一つのCQIインデックスを決定することは、前記チャネライゼーションコード毎のパワーに基づいて、前記少なくとも一つの伝送ブロックの少なくとも一つの信号対干渉及び雑音比(SINR)を推定すること、及び前記少なくとも一つのSINRに基づいて前記少なくとも一つの伝送ブロックのための前記少なくとも一つのCQIインデックスを決定することを具備する請求項38記載の方法。
【請求項41】
前記ノードBによって、前記チャネライゼーションコード毎のパワーで送信された前記少なくとも一つの伝送ブロックを受信することをさらに具備する請求項38記載の方法。
【請求項42】
ノードBからパワー情報を受信するための手段と、
前記パワー情報に基づいて指定された数のチャネライゼーションコードのためのチャネライゼーションコード毎のパワーを決定するための手段と、
前記チャネライゼーションコード毎のパワーに基づいて、少なくとも一つの伝送ブロックのための少なくとも一つのチャネル品質インジケータ(CQI)インデックスを決定するための手段と、
前記ノードBに前記少なくとも一つのCQIインデックスを送信するための手段とを具備する無線通信のための装置。
【請求項43】
前記チャネライゼーションコード毎のパワーを決定するための手段は、前記パワー情報からパワーオフセットを取得するための手段、前記パワーオフセット及びパイロットチャネルの受信パワーに基づいて、データチャネルの受信パワーを決定するための手段、並びに前記データチャネルの受信パワー及び前記指定された数のチャネライゼーションコードに基づいて、前記チャネライゼーションコード毎のパワーを決定するための手段を具備する請求項42記載の装置。
【請求項44】
前記複数のCQIインデックス決定するための手段は、前記チャネライゼーションコード毎のパワーに基づいて、前記少なくとも一つの伝送ブロックの少なくとも一つの信号対干渉及び雑音比(SINR)を推定するための手段と、前記少なくとも一つのSINRに基づいて、前記少なくとも一つの伝送ブロックのための前記少なくとも一つのCQIインデックスを決定するための手段を具備する請求項42記載の装置。
【請求項45】
前記ノードBによって、前記チャネライゼーションコード毎のパワー以上で送信された前記少なくとも一つの伝送ブロックを受信するための手段をさらに具備する請求項42記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−38797(P2013−38797A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−196494(P2012−196494)
【出願日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【分割の表示】特願2009−545688(P2009−545688)の分割
【原出願日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.EEPROM
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】