説明

無線通信システム

【課題】各ハンディ端末の無線通信の輻輳を低減するとともに、通信効率を向上することである。
【解決手段】コントローラ10は、ハンディ端末20A〜20J毎の通信数を計数して記憶部に記憶し、前記記憶部に記憶された通信数に応じてハンディ端末20A〜20Jの通信の優先度を示すバックオフ情報を設定し、当該バックオフ情報をハンディ端末20A〜20Jに送信する。ハンディ端末20A〜20Jは、コントローラ10から受信したバックオフ情報に基づいて、コントローラ10との通信において、前記優先度が高いほど短いバックオフ時間を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レストラン等の飲食店の店舗において、接客スタッフがオーダをとるためのハンディ端末を所持し、このハンディ端末を介して料理の出来上がりを接客スタッフに通知するオーダエントリシステムが知られている。
【0003】
オーダエントリシステムは、少なくとも1台のハンディ端末と、コントローラと、プリンタと、を備える。ハンディ端末は、接客スタッフにより1人1台所持され、顧客の注文に関するオーダ情報が入力される。入力されたオーダ情報は、ハンディ端末から無線通信によりコントローラへ送信され、プリンタにより印刷される。調理スタッフは、印刷されたオーダ情報を目視により確認して調理を実行する。
【0004】
オーダエントリシステムとして、複数のハンディ端末とコントローラとの間の無線通信に、特定小電力無線(430[MHz])を使用したものがある。このオーダエントリシステムは、安定した通信が得られる反面、ボーレートが低くキャリア占有時間が長いため、複数のハンディ端末を同時に使用すると、電波衝突率が高まり、輻輳(Congestion)を起こしていた。
【0005】
また、輻輳を避けるためのオーダエントリシステムの無線通信方式として、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)が知られている。CSMA/CA方式では、あるハンディ端末がコントローラにデータを送信するにあたり、キャリアセンスを行い、無線チャネルがアイドル状態である場合に、フレーム送信を行う。そして、そのハンディ端末は、バックオフ時間の経過後、次フレーム送信のためのキャリアセンスを行い、送信延期時間経過後、次フレームをコントローラに送信する。
【0006】
CSMA/CA方式の無線通信を行うオーダエントリシステムにおいて、ハンディ端末の台数に応じて増加するバックオフ時間を設定する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、CSMA/CA方式の無線通信を行うオーダエントリシステムにおいて、端末の台数に応じて増加するコンテンションウインドウCWと乱数とを乗算したバックオフ時間を設定する構成が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3970563号公報
【特許文献2】特許第3762422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
複数のハンディ端末を有するオーダエントリシステムでは、各ハンディ端末の通信のパケット数に偏りがでるおそれがある。例えば、各接客スタッフの店舗内担当エリアの注文量に偏りがある場合に、そのオーダ情報のパケット数も偏りがでる。しかし、従来のCSMA/CA方式の無線通信を行うオーダエントリシステムでは、各ハンディ端末のパケット数は考慮されていなかった。よって、パケット数が多いハンディ端末が、パケット数が少ないハンディ端末と同等に通信の機会が与えられるため、通信効率が悪くなるおそれがあった。
【0009】
本発明の課題は、各ハンディ端末の無線通信の輻輳を低減するとともに、通信効率を向上することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の無線通信システムは、
コントローラと、複数の通信端末と、が通信接続された無線通信システムであって、
前記コントローラは、
前記通信端末と無線通信する第1の無線通信部と、
記憶部と、
前記第1の無線通信部を介する前記通信端末毎の通信数を計数して前記記憶部に記憶する通信数制御部と、
前記記憶部に記憶された通信数に応じて前記通信端末の通信の優先度を示すバックオフ情報を設定し、当該バックオフ情報を前記第1の無線通信部を介して前記通信端末に送信する第1の通信制御部と、を備え、
前記通信端末は、
前記コントローラと無線通信する第2の無線通信部と、
前記第2の無線通信部を介して前記コントローラから受信したバックオフ情報に基づいて、前記コントローラとの通信において、前記優先度が高いほど短いバックオフ時間を設定する第2の通信制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、各ハンディ端末の無線通信の輻輳を低減できるとともに、通信効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態のオーダエントリシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】コントローラの機能構成を示すブロック図である。
【図3】ハンディ端末の機能構成を示すブロック図である。
【図4】通信管理テーブルの構成を示す図である。
【図5】バックオフ情報テーブルの構成を示す図である。
【図6】コントローラで実行される通信管理処理を示すフローチャートである。
【図7】通信管理処理の第1のバックオフ情報定時更新処理を示すフローチャートである。
【図8】変更後のバックオフ情報テーブルの構成を示す図である。
【図9】コントローラで実行される第1の無線通信処理を示すフローチャートである。
【図10】(a)は、オリジナルの送信データの構成を示す図である。(b)は、実際の送信データの構成を示す図である。
【図11】ハンディ端末で実行される第2の無線通信処理を示すフローチャートである。
【図12】通信管理処理の第2のバックオフ情報定時更新処理を示すフローチャートである。
【図13】(a)は、更新前のバックオフ情報テーブル130の構成を示す。(b)は、更新後のバックオフ情報テーブルの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して本発明に係る第1、第2の実施の形態を順に詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0014】
(第1の実施の形態)
図1〜図11を参照して、本発明に係る第1の実施の形態を説明する。先ず、図1〜図3を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。図1に、本実施の形態のオーダエントリシステム1の構成を示す。図2に、コントローラ10の機能構成を示す。図3に、ハンディ端末20Aの機能構成を示す。
【0015】
無線通信システムとしてのオーダエントリシステム1は、レストラン等の飲食店の店舗に設置されるシステムである。オーダエントリシステム1は、ウエイター等の接客スタッフにより顧客の注文したアイテム(料理、ドリンク等)のアイテム名及び数量のオーダ情報がハンディ端末に入力され、そのオーダ情報をキッチンの調理スタッフに通知し、調理後に、アイテムの出来上がりを接客スタッフに通知する。
【0016】
図1に示すように、オーダエントリシステム1は、飲食店の店舗2に設置されている。店舗2は、キッチンと、フロアと、デシャップと、を有する。キッチンは、調理スタッフが調理を行う領域である。フロアは、顧客が食事を行い且つ接客スタッフが配置されている領域である。デシャップは、キッチン及びフロアの間に位置し、接客スタッフが入ることが可能であり、調理スタッフから接客スタッフへの調理済のアイテムの受け渡し等を行う領域である。
【0017】
オーダエントリシステム1は、コントローラ10と、通信端末としてのハンディ端末20A,20B,20C,20D,20E,20F,20G,20H,20I,20Jと、プリンタ30,40と、ハブ(HUB)50と、ECR(Electronic Cash Resister)60と、PC(Personal Computer)70と、を備える。
【0018】
コントローラ10と、プリンタ30,40とは、直接、通信接続されている。ハンディ端末20A〜20Jは、コントローラ10と、無線LAN(Local Area Network)通信接続されている。また、コントローラ10、ECR60、PC70は、ハブ50を介して、通信ネットワークNに接続されている。通信ネットワークNは、有線LAN等である。
【0019】
プリンタ30は、店舗2のキッチンに設置されている。コントローラ10、プリンタ40、ハブ50は、店舗2のデシャップに設置されている。ECR60、PC70は、店舗2のフロアに設置されている。ハンディ端末20A〜20Jは、店舗2のフロアに配置された10人の接客スタッフに所持されている。
【0020】
コントローラ10は、オーダエントリシステム1における情報の管理装置である。コントローラ10は、オーダエントリシステム1の各装置の通信中継等の通信管理機能、プリンタ30,40への印刷等の制御機能等を有する。
【0021】
ハンディ端末20A〜20Jは、それぞれ、接客スタッフがオーダ情報を入力するOES(Order Entry System)端末である。ハンディ端末20A〜20Jは、接客スタッフ1人が1台所持するものとする。
【0022】
プリンタ30は、コントローラ10の制御により、ハンディ端末20A〜20Jで入力されたオーダ情報に対応するオーダアイテムの情報を用紙に印刷するプリンタである。調理スタッフは、プリンタ30で印刷された用紙に記載されたオーダアイテムの種類及びアイテム数を目視により確認して、オーダアイテムの調理を行う。
【0023】
プリンタ40は、コントローラ10の制御により、ハンディ端末20A〜20Jで入力されたオーダ情報に対応するオーダアイテムの情報を用紙に印刷するプリンタである。接客スタッフは、調理スタッフから調理済のアイテムを受け取るとともに、プリンタ40で印刷された用紙に記載されたオーダアイテムの種類及びアイテム数を目視により確認して、オーダアイテムをフロアの顧客に配膳する。
【0024】
ハブ50は、通信ネットワークNの集線装置である。ECR60は、顧客の食事の精算処理を行う装置である。ECR60は、コントローラ10から精算用の情報を受信する機能、お釣り用の金銭や顧客が支払った金銭を収納する機能、レシートを印刷して発行する機能、売上データを登録する機能等を有する。
【0025】
PC70は、コントローラ10の各種設定を行う操作端末としての機能や、オーダ情報、ECR60からの売上データ等の情報集計機能等を有するPCである。
【0026】
なお、オーダエントリシステム1のハンディ端末の台数は、10台に限定されるものではなく、他の複数の台数としてもよい。また、オーダエントリシステム1のECR60の台数は、0台(ECR60なし)、2台以上とする構成としてもよい。また、オーダエントリシステム1のプリンタの台数は、1台又は3台以上としてもよい。例えば、アイテムのドリンク用、バックアップ用、ストーブのアイテム用、冷製のアイテム用のプリンタを設置してもよい。また、オーダエントリシステム1のコントローラの台数は、例えば、1台をマスタ、もう1台をバックアップマスタとする2台としてもよい。
【0027】
次いで、図2を参照して、コントローラ10の内部の機能構成を説明する。図2に、コントローラ10の機能構成を示す。
【0028】
図2に示すように、コントローラ10は、CPU(Central Processing Unit)11と、操作部12と、RAM(Random Access Memory)13と、表示部14と、ROM(Read Only Memory)15と、無線通信部16と、フラッシュメモリ17と、I/F(InterFace)部18a,18bと、を備える。コントローラ10の各部は、バス19を介して接続されている。
【0029】
CPU11は、コントローラ10の各部を制御する。CPU11は、各種プログラムのうち指定されたプログラムをROM15から読み出してRAM13に展開し、展開されたプログラムとの協働で各種処理を実行する。
【0030】
操作部12は、ユーザからの各種情報の操作入力を受け付け、その操作情報をCPU11に出力する。RAM13は、揮発性の半導体メモリであり、各種データ及び各種プログラムを格納するワークエリアを有する。
【0031】
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成され、CPU11から入力される表示情報に応じて各種表示を行う。ROM15は、各種データ及び各種プログラムを記憶する読み出し専用のメモリである。
【0032】
無線通信部16は、ハンディ端末20A〜20Jと無線通信を行う。無線通信部16は、アンテナ161と、送信部162と、キャリア検出部163と、受信部164と、制御部165と、を備える。制御部165は、通信数制御部、第1の通信制御部としてのCPU1651と、記憶部としてのRAM1652と、ROM1653と、計時部1656と、を備える。
【0033】
送信部162は、信号処理部、変調部等を備え、制御部165から入力された送信データの信号を、信号処理部により信号処理し、変調部により変調してアンテナ161から無線電波として出力する。
【0034】
キャリア検出部163は、無線通信のチャネルのキャリアを検出し、キャリアの検出情報を制御部165(CPU1651)に出力する。CPU1651は、キャリア検出部163から入力されるキャリアの検出情報により、そのチャネルが空いているか否かを判断する。
【0035】
受信部164は、復調部、信号処理部等を備え、アンテナ161により受信した無線電波の電気信号を、復調部により復調し、信号処理部により信号処理して、受信データの信号として制御部165(CPU1651)に出力する。
【0036】
CPU1651は、無線通信部16の各部を制御する。CPU1651は、各種プログラムのうち指定されたプログラムをROM1653から読み出してRAM1652に展開し、展開されたプログラムとの協働で各種処理を実行する。
【0037】
RAM1652は、揮発性の半導体メモリであり、各種データ及び各種プログラムを格納するワークエリアを有する。ROM1653は、各種データ及び各種プログラムを記憶する読み出し専用のメモリである。ROM1653には、通信管理プログラム1654と、第1の無線通信プログラム1655と、が記憶されている。
【0038】
計時部1656は、現在の時刻を計時してCPU1651に出力する計時回路である。
【0039】
次に、図3を参照して、ハンディ端末20Aの内部の機能構成を説明する。図3に、ハンディ端末20Aの機能構成を示す。ハンディ端末20B〜20Jの機能構成は、ハンディ端末20Aと同様であるので、その説明を省略する。
【0040】
図3に示すように、ハンディ端末20Aは、CPU21と、操作部22と、RAM23と、表示部24と、ROM25と、無線通信部26と、フラッシュメモリ27と、電源部28と、を備える。ハンディ端末20Aの電源部28を除く各部は、バス29を介して接続されている。
【0041】
CPU21は、ハンディ端末20Aの各部を制御する。CPU21は、各種プログラムのうち指定されたプログラムをROM25から読み出してRAM23に展開し、展開されたプログラムとの協働で各種処理を実行する。
【0042】
操作部22は、ユーザ(接客スタッフ)からの各種情報の操作入力を受け付け、その操作情報をCPU21に出力する。RAM23は、揮発性の半導体メモリであり、各種データ及び各種プログラムを格納するワークエリアを有する。
【0043】
表示部24は、LCD等で構成され、CPU21から入力される表示情報に応じて各種表示を行う。ROM25は、各種データ及び各種プログラムを記憶する読み出し専用のメモリである。
【0044】
無線通信部26は、コントローラ10と無線通信を行う。無線通信部26は、アンテナ261と、送信部262と、キャリア検出部263と、受信部264と、制御部265と、を備える。制御部265は、第2の通信制御部としてのCPU2651と、RAM2652と、ROM2653と、計時部2655と、を備える。
【0045】
送信部262は、信号処理部、変調部等を備え、制御部265から入力された送信データの信号を、信号処理部により信号処理し、変調部により変調してアンテナ261から無線電波として出力する。
【0046】
キャリア検出部263は、無線通信のチャネルのキャリアを検出し、キャリアの検出情報を制御部265(CPU2651)に出力する。CPU2651は、キャリア検出部263から入力されるキャリアの検出情報により、そのチャネルが空いているか否かを判断する。
【0047】
受信部264は、復調部、信号処理部等を備え、アンテナ261により受信した無線電波の電気信号を、復調部により復調し、信号処理部により信号処理して、受信データの信号として制御部265(CPU2651)に出力する。
【0048】
CPU2651は、無線通信部26の各部を制御する。CPU2651は、各種プログラムのうち指定されたプログラムをROM2653から読み出してRAM2652に展開し、展開されたプログラムとの協働で各種処理を実行する。
【0049】
RAM2652は、揮発性の半導体メモリであり、各種データ及び各種プログラムを格納するワークエリアを有する。ROM2653は、各種データ及び各種プログラムを記憶する読み出し専用のメモリである。ROM2653には、第2の無線通信プログラム2654が記憶されている。
【0050】
計時部2655は、現在の時刻を計時してCPU2651に出力する計時回路である。電源部28は、リチウム電池等の二次電池であり、ハンディ端末20Aの各部に電源供給を行う。電源部28は、アルカリ電池等の一次電池としてもよい。
【0051】
次に、図4、図5を参照して、コントローラ10に記憶される情報を説明する。図4に、通信管理テーブル80の構成を示す。図5に、バックオフ情報テーブル90の構成を示す。
【0052】
図4に示すように、コントローラ10のRAM1652に記憶される通信管理テーブル80は、端末識別番号81と、分部分パケット数82と、の項目を有する。端末識別番号81は、コントローラ10と通信するハンディ端末を識別する識別情報である。
【0053】
分部分パケット数82は、コントローラ10と端末識別番号81に対応するハンディ端末との間の無線通信におけるパケット発生時刻の10分毎のパケット数及びその合計値(合計パケット数)である。分部分パケット数82は、パケット発生時刻の分が、0〜9、10〜19、20〜29、30〜39、40〜49、50〜59毎に、パケット数がカウントされて格納される。分部分パケット数82が多いハンディ端末が、通信量(通信頻度)が多いとみなされる。
【0054】
また、コントローラ10のRAM1652には、アクティブ状態端末数の情報が記憶される。アクティブ状態端末数とは、分部分パケット数82の合計パケット数が0でないハンディ端末の数である。
【0055】
図5に示すように、コントローラ10のRAM1652に記憶されるバックオフ情報テーブル90は、端末数91と、バックオフ情報92と、の項目を有する。端末数91は、合計パケット数が0でないハンディ端末の数である。
【0056】
バックオフ情報92は、端末数91に対応するハンディ端末を無線通信の優先順に並べた情報である。バックオフ情報92において、ハンディ端末20A,20B,20C,20D,20E,20F,20G,20H,20I,20Jを、順に、A,B,C,D,E,F,G,H,I,Jと、アルファベット一文字で表している。このため、端末数91は、バックオフ情報92の文字数となっている。図5の例では、Bの通信の優先度が最も高く、C,Aの順に優先度が低くなる。
【0057】
次に、図6〜図11を参照して、オーダエントリシステム1の動作を説明する。図6に、コントローラ10で実行される通信管理処理を示す。図7に、通信管理処理の第1のバックオフ情報定時更新処理を示す。図8に、変更後のバックオフ情報テーブル90aの構成を示す。図9に、コントローラ10で実行される第1の無線通信処理を示す。図10(a)に、オリジナルの送信データ110の構成を示す。図10(b)に、実際の送信データ120の構成を示す。図11に、ハンディ端末20Aで実行される第2の無線通信処理を示す。
【0058】
図6及び図7を参照して、コントローラ10で実行される通信管理処理を説明する。通信管理処理は、後述する第1の無線通信処理及び第2の無線通信処理によるコントローラ10とハンディ端末20B〜20Jとの間の無線通信中に、ハンディ端末20B〜20Jの通信数としてのパケット数を管理する処理である。
【0059】
コントローラ10において、後述する第1の無線通信処理で通信管理処理の起動が実行されたことをトリガとして、CPU1651は、ROM1653から読み出されて適宜RAM1652に展開された通信管理プログラム1654との協働で、通信管理処理を実行する。
【0060】
先ず、CPU1651は、計時部1656から現在の時刻情報を取得する(ステップS11)。そして、CPU1651は、ステップS11で取得した時刻情報の分部分の末尾が0であるか否かを判別する(ステップS12)。例えば、10分、20分…等であるか否かを判別する。
【0061】
時刻情報の分部分の末尾が0である場合(ステップS12;YES)、CPU1651は、RAM1652に記憶されている通信管理テーブル80の現在の時刻情報の分部分に該当する分部分パケット数82の列のデータを0にする(ステップS13)。RAM1652に通信管理テーブル80がない場合には、新たに通信管理テーブル80が作成されてRAM1652に記憶される。図4の例では、時刻情報が“13:20”である場合に、この“20”に対応する分部分パケット数82の列のデータが0にされたものである。
【0062】
そして、CPU1651は、更新後の通信管理テーブル80に基づいて、RAM1652に記憶されているアクティブ状態端末数と、分部分パケット数82の合計パケット数と、を更新する(ステップS14)。RAM13にアクティブ状態端末数がない場合には、新たにアクティブ状態端末数が作成されてRAM1652に記憶される。時刻情報の分部分の末尾が0でない場合(ステップS12;NO)、ステップS14に移行される。
【0063】
そして、CPU1651は、バックオフ情報定時更新処理を実行する(ステップS15)。そして、CPU1651は、計時部1656から取得する現在の時刻情報に応じて、1分間待機し(ステップS16)、ステップS11に移行される。
【0064】
図7を参照して、ステップS15のバックオフ情報定時更新処理としての第1のバックオフ情報定時更新処理を説明する。先ず、CPU1651は、通信管理テーブル80を参照し、分部分パケット数82の合計パケット数が新たに0になったハンディ端末を、RAM1652に記憶されているバックオフ情報テーブル90のバックオフ情報92から削除する(ステップS21)。そして、CPU1651は、分部分パケット数82の合計パケット数が新たに0でなくなったハンディ端末を、バックオフ情報92の最後(通信の優先度が最も低い)に追加し(ステップS22)、第1のバックオフ情報定時更新処理を終了する。
【0065】
ステップS22では、例えば、図8に示すバックオフ情報テーブル90aのように、図5のバックオフ情報テーブル90から分部分パケット数82の合計が新たに0でなくなったハンディ端末20Eがバックオフ情報92の最後に追加される。
【0066】
次いで、図9に示す第1の無線通信処理を説明する。コントローラ10で実行される第1の無線通信処理は、ハンディ端末20A〜20Jと無線通信を行う処理である。
【0067】
オーダエントリシステム1が設置された店舗2において、営業時間中に、10名の接客スタッフは、それぞれ、ハンディ端末20A〜20Jを所持し、フロアに配置しているものとする。例えば、ハンディ端末20Aを所持する接客スタッフは、店舗顧客から注文があると、そのオーダ情報をハンディ端末20Aに入力し、ハンディ端末20Aからコントローラ10に無線送信する。ハンディ端末20Aからコントローラ10へ送信される情報は、オーダ情報に限定されるものではなく、他の情報でもよい。また、コントローラ10からハンディ端末20Aにも適宜情報が送信される。また、コントローラ10とハンディ端末20B〜20Jとの間の無線通信も同様である。
【0068】
コントローラ10において、例えば、電源が入力されたことをトリガとして、CPU1651は、ROM1653から読み出されて適宜RAM1652に展開された第1の無線通信プログラム1655との協働で、第1の無線通信処理を実行する。
【0069】
先ず、CPU1651は、図6の通信管理処理を起動する(ステップS31)。そして、CPU1651は、受信部164により、ハンディ端末20B〜20Jから受信した受信データがあるか否かを判別する(ステップS32)。受信データがない場合(ステップS32;NO)、CPU1651は、送信部162を介して、ハンディ端末20B〜20Jへ送信する送信データがあるか否かを判別する(ステップS33)。
【0070】
送信データがない場合(ステップS33;NO)、ステップS32に移行される。送信データがある場合(ステップS33;YES)、CPU1651は、計時部1656から現在の時刻情報を参照し、RAM1652に記憶されている通信管理テーブル80を参照し、送信データの送信パケット数を、現在の時刻情報及び送信先のハンディ端末に対応する分部分パケット数82に加算する(ステップS34)。
【0071】
そして、CPU1651は、オリジナルの送信データに、RAM1652に記憶されているバックオフ情報テーブル90のバックオフ情報を付加して実際に送信する送信データを作成する(ステップS35)。
【0072】
ここで、例えば、図10(a)に示すオリジナルの送信データ110がある場合を考える。送信データ110は、送信先111と、送信元112と、ACK113と、パケット種別114と、データ長さ115と、データ116と、を有する。送信先111は、送信データの送信先のハンディ端末の識別情報である。送信元112は、送信データの送信元(ここではコントローラ10)の識別情報である。ACK113は、ACKの情報である。パケット種別114は、送信データのパケットの内容種別の情報である。データ長さ115は、データ116の長さの情報である。データ116は、送信データの内容の実データである。
【0073】
ステップS35で、オリジナルの送信データ110に、バックオフ情報長さ117と、バックオフ情報118と、を追加した図10(b)に示す送信データ110aが作成される。バックオフ情報長さ117は、バックオフ情報118の長さの情報である。バックオフ情報118は、RAM1652から読み出したバックオフ情報テーブル90の端末数91及びバックオフ情報92を合わせたバックオフ情報である。図10(a)のバックオフ情報118は、図8のバックオフ情報テーブル90aのデータに基づいている。
【0074】
そして、CPU1651は、RAM1652に記憶されているバックオフ情報テーブル90のバックオフ情報92のハンディ端末の順番を更新する(ステップS36)。具体的には、ステップS37の送信データの送信先のハンディ端末がバックオフ情報92の最後(通信の優先度が最も低い)に並べ替えられる。そして、CPU1651は、ステップS35で作成したバックオフ情報を追加した送信データを、送信部162を介して送信先のハンディ端末に無線送信し(ステップS37)、ステップS32に移行される。
【0075】
受信データがある場合(ステップS32;YES)、CPU1651は、ステップS32で受信した受信データをCPU11に出力し(ステップS38)、ステップS32に移行される。
【0076】
次いで、図11を参照して第2の無線通信処理を説明する。ハンディ端末で実行される第2の無線通信処理は、ハンディ端末20A〜20Jと無線通信を行う処理である。ここでは、ハンディ端末20Aが第2の無線通信処理を実行する例を説明するが、ハンディ端末20B〜20Jでも同様である。
【0077】
ハンディ端末20Aにおいて、例えば、電源が入力されたことをトリガとして、CPU2651は、ROM2653から読み出されて適宜RAM2652に展開された第2の無線通信プログラム2654との協働で、第2の無線通信処理を実行する。
【0078】
先ず、CPU2651は、受信部264により、コントローラ10から受信した受信データがあるか否かを判別する(ステップS41)。受信データがある場合(ステップS41;YES)、CPU2651は、受信データのバックオフ情報をRAM2652にコピーする(ステップS42)。
【0079】
例えば、コントローラ10からのハンディ端末20Aの受信データ(コントローラ10からの送信データ)が、図10(a)の送信データ110aである場合に、バックオフ情報118の端末数及びバックオフ情報がRAM2652に記憶される。
【0080】
そして、CPU2651は、受信データをCPU21に出力し(ステップS43)、ステップS41に移行される。
【0081】
受信データがない場合(ステップS41;NO)、CPU2651は、送信部262を介して、コントローラ10へ送信する送信データがあるか否かを判別する(ステップS44)。
【0082】
送信データがない場合(ステップS44;NO)、ステップS41に移行される。送信データがある場合(ステップS44;YES)、CPU2651は、リトライ回数の変数REに0を設定する(ステップS45)。そして、CPU2651は、キャリア検出部263からのキャリア検出情報に応じて、通信に使用するチャネルのキャリアを検出したか否かを判別する(ステップS46)。キャリアを検出した場合(ステップS46;YES)、そのチャネルを他のハンディ端末が通信で使用しており、CPU2651は、リトライ回数REを1インクリメントする(ステップS47)。
【0083】
そして、CPU2651は、リトライ回数REが10より大きいか否かを判別する(ステップS48)。リトライ回数REが10以下である場合(ステップS48;NO)、CPU2651は、RAM2652に記憶しているバックアップ情報を参照し、タイマ値T=(バックアップ情報の自順位)×100[ms]を算出する(ステップS49)。バックオフ情報の自順位とは、自機のハンディ端末の優先度の順位である。
【0084】
バックオフ情報の自順位は、例えば、自機がハンディ端末20Aで、図10(a)の送信データ110aに対応して、バックオフ情報 “BACE”がRAM2652に記憶されている場合に、バックオフ情報の自順位が2となる。このとき、タイマ値T=200[ms]となる。
【0085】
そして、CPU2651は、計時部2655からの現在の時刻情報に応じて、ステップS49で算出したタイマ値T(バックオフ時間)待機し(ステップS50)、ステップS46に移行される。キャリアを検出していない場合(ステップS46;NO)、CPU2651は、送信部262を介して送信データを送信先のコントローラ10に送信し(ステップS51)、ステップS41に移行される。
【0086】
以上、本実施の形態によれば、コントローラ10は、ハンディ端末20A〜20J毎の合計パケット数を計数してRAM1652の通信管理テーブル80に記憶し、通信管理テーブル80に記憶された合計パケット数に応じてハンディ端末20A〜20Jの通信の優先度を示すバックオフ情報を設定し、当該バックオフ情報をハンディ端末20A〜20Jに送信する。ハンディ端末20A〜20Jは、コントローラ10から受信したバックオフ情報に基づいて、コントローラ10との通信において、前記優先度が高いほど短いバックオフ時間を設定する。このため、各ハンディ端末の無線通信の輻輳を低減できるとともに、通信効率を向上できる。
【0087】
また、コントローラ10は、バックオフ情報について、通信管理テーブル80に記憶された合計パケット数に応じて、新たに通信が発生したハンディ端末の通信の優先度を低く設定し、通信が終了したハンディ端末の通信の優先度を低く設定する。このため、既に通信が発生しているハンディ端末の通信の優先度を高く設定でき、先に待機しているハンディ端末の通信の優先度を高くでき、通信が終了していないハンディ端末の優先度を高くできるので、各ハンディ端末の無線通信の通信効率をさらに向上できる。
【0088】
また、コントローラ10は、設定したバックオフ情報を送信データに追加してハンディ端末20A〜20Jに送信する。このため、各ハンディ端末の無線通信の通信効率をさらに向上できる。
【0089】
(第2の実施の形態)
図12及び図13を参照して、本発明に係る第2の実施の形態を説明する。図12に、通信管理処理の第2のバックオフ情報定時更新処理を示す。図13(a)に、更新前のバックオフ情報テーブル130の構成を示す。図13(b)に、更新後のバックオフ情報テーブル130aの構成を示す。
【0090】
本実施の形態では、装置構成として、第1の実施の形態のオーダエントリシステム1を用いる。このため、本実施の形態の装置構成の説明を省略する。
【0091】
また、RAM1652には、図5に示すバックオフ情報テーブル90に代えて、図13(a)に示すバックオフ情報テーブル130が記憶されているものとする。バックオフ情報テーブル130は、端末数131と、バックオフ情報132と、を有する。端末数131、バックオフ情報132は、バックオフ情報テーブル90の端末数91、バックオフ情報92と同様である。
【0092】
また、本実施の形態のオーダエントリシステム1の動作としては、第1の実施の形態と同様であるが、図10の通信管理処理のステップS15で図12に示す第2のバックオフ情報定時更新処理を実行する。このため、第2のバックオフ情報定時更新処理のみを説明する。
【0093】
図12に示すように、先ず、CPU1651は、通信管理テーブル80を参照し、分部分パケット数82の合計が0であるハンディ端末を、RAM1652に記憶されているバックオフ情報テーブル130のバックオフ情報132から削除する(ステップS61)。そして、CPU1651は、通信管理テーブル80を参照し、分部分パケット数82の合計が新たに0でなくなったハンディ端末をバックオフ情報テーブル130のバックオフ情報132に追加する(ステップS62)。
【0094】
そして、CPU1651は、通信管理テーブル80を参照し、分部分パケット数82の合計パケット数が多い順にバックオフ情報テーブル130のバックオフ情報132のハンディ端末を並び替え(ステップS63)、第2のバックオフ情報定時更新処理を終了する。
【0095】
例えば、図13(a)に示すバックオフ情報テーブル130のバックオフ情報132のバックオフ情報132の “BCA”が、第2のバックオフ情報定時更新処理により、図13(a)に示すバックオフ情報テーブル130aのハンディ端末20Eが追加された合計パケット数順のバックオフ情報132の“BACE”となる。
【0096】
以上、本実施の形態によれば、コントローラ10は、バックオフ情報について、RAM1652の通信管理テーブル80に記憶された合計パケット数が多い順にハンディ端末の通信の優先度を高く設定する。このため、各ハンディ端末の無線通信の輻輳を低減できるとともに、通信効率をさらに向上できる。
【0097】
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る無線通信システムの一例であり、これに限定されるものではない。
【0098】
上記実施の形態では、通信数として、各ハンディ端末の合計パケット数を計数する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、通信数として、各ハンディ端末の通信されたオーダ数等、他の通信数を計数する構成としてもよい。
【0099】
また、上記実施の形態におけるオーダエントリシステムの各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
【0100】
本発明の実施の形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
コントローラと、複数の通信端末と、が通信接続された無線通信システムであって、
前記コントローラは、
前記通信端末と無線通信する第1の無線通信部と、
記憶部と、
前記第1の無線通信部を介する前記通信端末毎の通信数を計数して前記記憶部に記憶する通信数制御部と、
前記記憶部に記憶された通信数に応じて前記通信端末の通信の優先度を示すバックオフ情報を設定し、当該バックオフ情報を前記第1の無線通信部を介して前記通信端末に送信する第1の通信制御部と、を備え、
前記通信端末は、
前記コントローラと無線通信する第2の無線通信部と、
前記第2の無線通信部を介して前記コントローラから受信したバックオフ情報に基づいて、前記コントローラとの通信において、前記優先度が高いほど短いバックオフ時間を設定する第2の通信制御部と、を備える無線通信システム。
<請求項2>
前記第1の通信制御部は、前記バックオフ情報について、前記記憶部に記憶された通信数に応じて、新たに通信が発生した通信端末の通信の優先度を低く設定し、通信が終了した通信端末の通信の優先度を低く設定する請求項1に記載の無線通信システム。
<請求項3>
前記第1の通信制御部は、前記バックオフ情報について、前記記憶部に記憶された通信数が多い順に前記通信端末の通信の優先度を高く設定する請求項1に記載の無線通信システム。
<請求項4>
前記第1の通信制御部は、前記設定したバックオフ情報を送信データに追加して前記通信端末に送信する請求項1から3のいずれか一項に記載の無線通信システム。
【符号の説明】
【0101】
1 オーダエントリシステム
10 コントローラ
11 CPU
12 操作部
13 RAM
14 表示部
15 ROM
16 無線通信部
161 アンテナ
162 送信部
163 キャリア検出部
164 受信部
165 制御部
1651 CPU
1652 RAM
1653 ROM
1656 計時部
17 フラッシュメモリ
18a,18b I/F部
19 バス
20A,20B,20C,20D,20E,20F,20G,20H,20I,20J ハンディ端末
21 CPU
22 操作部
23 RAM
24 表示部
25 ROM
26 無線通信部
261 アンテナ
262 送信部
263 キャリア検出部
264 受信部
265 制御部
2651 CPU
2652 RAM
2653 ROM
2655 計時部
27 フラッシュメモリ
28 電源部
29 バス
30,40 プリンタ
50 ハブ
60 ECR
70 PC
N 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントローラと、複数の通信端末と、が通信接続された無線通信システムであって、
前記コントローラは、
前記通信端末と無線通信する第1の無線通信部と、
記憶部と、
前記第1の無線通信部を介する前記通信端末毎の通信数を計数して前記記憶部に記憶する通信数制御部と、
前記記憶部に記憶された通信数に応じて前記通信端末の通信の優先度を示すバックオフ情報を設定し、当該バックオフ情報を前記第1の無線通信部を介して前記通信端末に送信する第1の通信制御部と、を備え、
前記通信端末は、
前記コントローラと無線通信する第2の無線通信部と、
前記第2の無線通信部を介して前記コントローラから受信したバックオフ情報に基づいて、前記コントローラとの通信において、前記優先度が高いほど短いバックオフ時間を設定する第2の通信制御部と、を備える無線通信システム。
【請求項2】
前記第1の通信制御部は、前記バックオフ情報について、前記記憶部に記憶された通信数に応じて、新たに通信が発生した通信端末の通信の優先度を低く設定し、通信が終了した通信端末の通信の優先度を低く設定する請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項3】
前記第1の通信制御部は、前記バックオフ情報について、前記記憶部に記憶された通信数が多い順に前記通信端末の通信の優先度を高く設定する請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項4】
前記第1の通信制御部は、前記設定したバックオフ情報を送信データに追加して前記通信端末に送信する請求項1から3のいずれか一項に記載の無線通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−205182(P2012−205182A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−69437(P2011−69437)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】