説明

無線通信端末

【課題】手の操作によることなしに、即座に通報を行なうことを可能として、使い勝手のよい携帯型無線通信端末を提供する。
【解決手段】通話や通報に用いるマイクロホン7は、微弱音声信号検出部12を介して音声処理部6に接続されている。キー入力部10の操作によって通話モードが設定され、通話モードなどの使用モードにないときには、通報モードが設定される。通話モードでは、マイクロホン7を用いて他の携帯型無線通信端末との通話ができる。通報モードでは、微弱音声信号検出部12が微弱信号増幅機能の状態に設定され、マイクロホン7から入力される微弱の音声信号が微弱音声信号検出部12で増幅され、音声処理部6を介して制御部9に供給される。制御部では、この音声信号が通報を指令する信号か否かを判定し、通報を指令する信号であるときには、通報のための制御処理を行なう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声により、緊急通報やメール送信,電話の発信を行なうことができる無線通信端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の位置情報検索システムは、携帯電話の回線とGPS(Global Positionig Syste)の位置情報を利用したハイブリッド測位を行ない、携帯型無線通信端末の現在位置を探索できるサービスを提供している。
【0003】
ある携帯型無線通信端末Aの位置を知りたい場合には、他の携帯型無線通信端末Bやパソコンなどからこの携帯型無線通信端末Aにアクセスすると、位置情報サービスを行なっているサービス業者や携帯型無線通信端末Aのアプリケーションにより、この携帯型無線通信端末Aに搭載されたGPSによる携帯型無線通信端末Aの位置情報を基に、この位置情報を地図上にプロットし、これを携帯型無線通信端末Bやパソコンに提供してその画面上に表示させ、携帯型無線通信端末Aの位置がわかる仕組みとなっている。
【0004】
また、GPSが搭載された携帯型無線通信端末の中には、緊急通報のための操作をすると、警備会社などにこれを通報することができるといった緊急通報機能が付加されたものもある。
【0005】
図10はかかる緊急通報機能を利用するシステムの一従来例を示すシステム構成図である。
【0006】
同図において、携帯型無線通信端末205の現在位置を知るために、携帯電話201から携帯電話基地局202,通信回線ネットワーク203を介して警備会社などのサービスセンタ206にアクセスすると、サービスセンタ206から通信回線ネットワーク203を介して、該当する携帯型無線通信端末205の近くにある携帯電話基地局204からこの携帯型無線通信端末205に通信要求することにより、これにより、サービスセンタ206がこの携帯型無線通信端末205に接続される。
【0007】
携帯型無線通信端末205では、GPS衛星207から基準クロックなどの公報メッセージを受信し、また、携帯電話基地局ネットワークからGPSアシスト情報などの位置情報を受信しており、これにより、サービスセンタ206からの指令により、この位置情報を携帯電話基地局204,通信回線ネットワーク203を介してサービスセンタ206に送り返す。サービスセンタ206では、送り返されたこの位置情報を基に、この位置情報を地図上にマッピングし、アクセスしてきた携帯電話201に通信回線ネットワーク203,携帯電話基地局202を介して送る。これにより、この携帯電話基地局202に携帯型無線通信端末205の現在位置を知らせることができる。
【0008】
図11は図10における携帯型無線通信端末の一従来例を示すブロック構成図であって、1はGPS用アンテナ、2は携帯電話機用アンテナ、3は無線部、4は位置情報検出部、5は信号処理部、6は音声処理部、7はマイクロホン、8はスピーカ、9は制御部、10はキー入力(操作)部、11はメモリである。
【0009】
同図において、携帯電話機用アンテナ2は、近くの携帯電話局204(図10)との無線通信を行なうための送受信アンテナである。無線部3は、携帯電話機用アンテナ2から入力された携帯電話機用の高周波信号を増幅及び周波数変換し、さらに、復調してベースバンド信号に変換する機能や、ベースバンド信号を変調し、携帯電話機用アンテナ2から送信するために周波数変換や増幅などをする機能を有している。
【0010】
GPS用アンテナ1は、GPS衛星207(図10)からの公報メッセージなど位置情報に必要な情報を受信するための受信アンテナである。位置情報検出部4は、GPS用アンテナ1で受信したGPS衛星207からの位置情報の高周波信号を増幅及び周波数変換し、さらに、復調して位置情報のベースバンド信号に変換する機能を有している。
【0011】
信号処理部6は、無線部3からの携帯電話機用のベースバンド信号や位置情報検出部4からの位置情報のベースバンド信号を処理し、アナログ信号に変換する機能や、携帯電話機用アンテナ2から送信するための携帯電話機用のベースバンド信号を処理し、デジタル信号に変換する機能を有する。
【0012】
音声処理部6は、マイクロホン7から入力されたアナログ音声信号を増幅し、帯域制限する機能や、信号処理部5からの受信された携帯電話機用のベースバンド信号(音声データ)を帯域制限し、増幅してスピーカ8に出力する機能を有する。
【0013】
制御部9は、無線部3や位置情報検出部4,信号処理部5,音声処理部6を制御し、また、メモリ11に格納されている情報やソフトウェアのやり取り、キー入力部10からのキー入力制御や音声処理部6との音声信号のやり取りなど、携帯型無線通信端末の制御全般を行なう。
【0014】
メモリ11に格納されている情報としては、自局アドレスなどのユーザデータや他ユーザの携帯電話機などの電話番号,メールアドレスなどの情報が含まれる。 かかる従来の携帯型無線通信端末では、緊急時にキー入力部10で特定のキーを入力操作することにより、警備会社などのサービスセンタ206(図10)に緊急通報する機能を有している。
【0015】
図12はかかる携帯型無線通信端末での緊急通報の従来方式を示すフローチャートである。
【0016】
同図において、キー入力部10で緊急通報キーが操作されると、制御部9はこのキー入力部10からの緊急通報キー入力を検出し(ステップS100の“Y”)、信号処理部5,無線部3を介して携帯電話機用アンテナ2から緊急通報情報を送信させて、警備会社などのサービスセンタ206に緊急通報する(ステップS101)。
【0017】
なお、携帯型無線通信端末において、キー入力操作の代わりに、マイクロホンからの入力音声を音声認識し、キー入力操作による操作信号と同様の信号を得ることができるようにした技術も知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】特開2000ー287242号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
ところで、上記従来の携帯型無線通信端末では、その所有者によって常に手で操作できる状態にあれば、緊急通信を確実に行なうことができるが、手で操作ができない状態、例えば、カバンの中に入れていて緊急事態になったときに即座に取り出すことができない状態にある場合には、緊急通報をすることができないという問題がある。
【0020】
また、上記特許文献1に記載のように、音声認識を行なう携帯型無線通信端末では、その所有者は、マイクロホンに、通常の通話時のように、大きな声を入力しなければならない。従って、従来では、携帯型無線通信端末が鞄の中に入った状態や、所有者がけがなどで通常の大きさの声を出せない場合や、所有者がけがなどでマイクロホンに口を近づけることができない場合には、音声認識を行なうことができなかった。
【0021】
さらに、この携帯型無線通信端末を操作しているときに、第三者により、これがこの場では使用してはならないセキュリティ装置であることが悟られて処分された場合には、その後使用することができないため、その所有者(以下、ユーザという)にとって緊急事態が発生しても、緊急通報が不可能になる場合もある。
【0022】
本発明の目的は、かかる問題を解消し、手の操作によることなしに、即座に通報を行なうことを可能として、使い勝手のよい携帯型無線通信端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0023】
上記目的を達成するために、本発明は、無線通信を行なう無線部と、GPS衛星からの信号を受信し、受信信号から位置情報を検出する位置情報検出部と、マイクロホンから入力された音声信号を処理する音声信号処理部と、マイクロホンから入力された音声信号を検出して所定レベルに増幅する音声信号検出部と、各種通報処理を判別するための通報処理に割り当てられたキーワードを保持するメモリと。音声信号処理部によって処理された音声情報または音声信号検出部からの音声信号と、メモリに保持されたキーワードとを比較して一致する場合には、当該キーワードに対応する通報処理を無線部に実行させる制御部と、少なくとも通話処理中以外の通報モード時には、マイクロホンと音声信号処理部、または、マイクロホンと制御部が、音声信号検出部を介して、接続されるように制御する接続制御部と備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0024】
本発明によると、ユーザの操作を必要とせずに緊急通報や連絡通報などの通報を相手方に対して行なうことができ、しかも、ユーザが小さな声しか出せなくても、あるいは、ユーザの口元から無線通信端末が離れていても、ユーザからの通報の指示を確実に捉えることができ、この指示に応じた通報が確実に行なわれることになる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明による携帯型無線通信端末の第1の実施形態を示すブロック構成図である。
【図2】図1に示す第1の実施形態の一変形例を示すブロック構成図である。
【図3】第1の実施形態の移動の動作の一具体例を示すフローチャートである。
【図4】図3に示す動作での緊急通報でない場合の動作の一具体例を示すである。
【図5】本発明による携帯型無線通信端末の第2の実施形態を示すブロック構成図である。
【図6】図5に示す本発明による携帯型無線通信端末の第2の実施形態の一変形例を示すブロック構成図である。
【図7】本発明による携帯型無線通信端末の第3の実施形態を示すブロック構成図である。
【図8】図7に示す本発明による携帯型無線通信端末の第3の実施形態の一変形例を示すブロック構成図である。
【図9】図6に示す本発明による携帯型無線通信端末の第2の実施形態の他の変形例を示すブロック構成図である。
【図10】緊急通報機能を利用するシステムの一従来例を示すシステム構成図である。
【図11】図10における携帯型無線通信端末の一従来例を示すブロック構成図である。
【図12】図10での携帯型無線通信端末での緊急通報時の動作の従来方式を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
【0027】
図1は本発明による携帯型無線通信端末の第1の実施形態を示すブロック構成図であって、9aはメール処理部、9bは声紋・音声認識部、11aはキーワード/実行処理格納部、12は微弱音声信号検出部であり、図11に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0028】
同図において、マイクロホン7は微弱音声信号検出部12を介して音声処理部6に接続されており、マイクロホン7からの音声信号が微弱音声信号検出部12で所望のレベルに増幅されて音声処理部6に供給される。この微弱音声信号検出部12は、後述する通報モード時には、マイクロホン7からの微弱な音声信号を検出して所望のレベルに増幅する機能(これを、以下、微弱信号増幅機能という)を実行し、相手方との通話を行なう通話モードでは、マイクロホン7からの微弱な信号をノイズとしてカットし、通話による音声信号を増幅する機能(これを、以下、通常増幅機能)を実行する。
【0029】
なお、通話モードは、キー入力部10での所定のキー入力によって設定され、通話モードなどが終了して携帯型無線通信端末が使用されない状態になると、自動的に通報モードが設定される。
【0030】
キー入力部10を操作して通常の通話(発信,着信)処理を行なう通話モードの場合には、この微弱音声信号検出部12は通常増幅機能を実行する状態となり、マイクロホン7からの入力音声信号は微弱音声信号検出部12で増幅されて音声処理部6に供給され、通常の通話が行なわれる。また、キー入力部10で通話終了の操作がなされると、自動的に緊急通報などの通報が可能な通報モードが設定されて微弱音声信号検出部12が微弱信号増幅機能が稼働する状態となり、マイクロホン7からの微弱な音声信号を検出し、増幅して音声処理部6に供給する。かかる制御は、キー入力部10の操作に応じて制御部9によって行なわれる。
【0031】
つまり、制御部9は、通話処理中の通話モード時以外の通報モード時には、マイクロホン7と音声処理部6とが微弱音声信号検出部12(微弱信号増幅機能)を介して接続されるように、制御する。
【0032】
ここで、キー入力部10の所定のキー操作によっても、緊急通報する緊急通報モードに設定され、先の従来の技術と同様に、警備会社などのサービスセンタ206に位置情報でもって通報することにより、この携帯型無線通信端末の現在位置をマッピングした地図を送って通報相手方の携帯型無線通信端末に緊急通報することができる。この場合には、かかる緊急通報に対するメールメッセージがメモリ11に登録されている場合には、このメールメッセージが、また、キー入力部10からメールメッセージが入力されるときには、このメールメッセージが夫々メール処理部9aで処理されて電子メールが作成され、信号処理部5,無線部3を介して携帯電話機用アンテナ2から、メモリ11にメールアドレスが登録されている緊急通報先(相手側)の携帯型無線通信端末にこのメールアドレスを用いて送信される。この場合の相手側の携帯型無線通信端末としては、複数とすることもできる。
【0033】
キー入力部10で通話モードの終了操作がなされると、緊急通報などの通報のための通報モードとなって、自動的に微弱音声信号検出部12が微弱信号増幅機能の稼働状態となるが、このために、この微弱音声信号検出部12としては、通話モードと通報モードとで、その機能が上記のように変更するようにしてもよいし、また、制御部9がマイクロホン7を音声処理部6に直接接続する経路と常に微弱信号増幅機能が設定されている微弱音声信号検出部12を介してマイクロホン7を音声処理部6に接続する経路とを切り替えるようにしてもよい。
【0034】
第1の実施形態のかかる変形例を図2に示す。なお、図2において、13は切替スイッチ、14a,14bは経路であり、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0035】
同図において、マイクロホン7と微弱音声信号検出部12との間に切替スイッチ13が設けられており、マイクロホン7から切替スイッチ13と微弱音声信号検出部12を介して音声処理部6に至る第1の経路14aと、マイクロホン7から切替スイッチ13を介して音声処理部6に至る第2の経路14bとが形成されている。ここで、この微弱音声信号検出部12は、微弱信号増幅機能のみを有するものである。
【0036】
この切替スイッチ13は制御部9によって切替制御されるものであって、通報モード時では、微弱な通報信号を検出するために、切替スイッチ13が微弱音声信号検出部12側に閉じて第1の経路14aが確立し、通話モード時には、切替スイッチ13が音声処理部6側に閉じて第1の経路14aが確立し、マイクロホン7からの通話の音声信号が直接音声処理部6に供給される。
【0037】
なお、他の変形例としては、切替スイッチ13を微弱音声信号検出部12と音声処理部6の間に設け、この切替スイッチ13により、通報モード時、マイクロホン7からの音声信号が微弱音声信号検出部12とこの切替スイッチ13とを介して音声処理部6に供給される経路と、通話モード時、マイクロホン7からの音声信号が、微弱音声信号検出部12を回避して、切替スイッチ13を介して音声処理部6に供給される経路とが確立するようにしてもよい。
【0038】
以下では、図1に示す第1の実施形態について説明するが、上記の変形例についても同様である。
【0039】
通話モードが設定されず、携帯型無線通信端末が通話に使用されないときには、この携帯型無線通信端末はユーザのカバンなどに納められている。このとき、この携帯型無線通信端末は通報モードにあって、微弱音声信号検出部12が微弱信号増幅機能の稼働状態にある(図2に示す変形例では、第1の経路14aが確立している)。かかる状態で緊急事態や相手方に連絡を必要とする事態などが発生して、ユーザが他の携帯型無線通信端末に通報することが必要となった場合、このような事態に対応できる通報モードに設定されているときには、予め決められた通報のためのキーワードをユーザが口にすると、マイクロホン7とユーザの口元とが離れているが、このキーワードの音声が微弱音声信号としてマイクロホン7で読み取られ、その音声信号(以下、通報音声信号という)が微弱音声信号検出部12で増幅されて音声処理部6に供給され、そこで所定の処理がなされた後、制御部9に供給される。
【0040】
制御部9はメール処理部9aや声紋・音声認識部9bを備えており、これらが稼働状態に設定されている。メール処理部9aはメール送信のための処理をするものであり、声紋・音声認識部9bは、通報モードで稼働して通報音声信号での声紋とこの声紋・音声認識部9bに登録されているユーザの声紋との比較(声紋認識)を行ない、ユーザによる通報であるか否かを判定するものであり、また、このユーザの声紋であることが認識されたときには、後述するキーワードを認識するための音声認識も行なうものである。
【0041】
また、メモリ11には、自局アドレスなどのユーザデータや他ユーザの携帯電話機などの電話番号,通報先のメールアドレス,通報モードで用いるメールメッセージなどの情報が格納されているとともに、キーワード/実行処理格納エリア11aが設けられており、そこに緊急通報などの各種通報に対するキーワードや夫々のキーワードに対応した実行処理内容のデータが格納されている。なお、緊急通報や連絡通報の通報先としては、2以上とすることもでき、この場合には、夫々のメールアドレスがメモリ11に登録される。
【0042】
キーワードとしては、緊急事態に対しては、例えば、「怖い」とか「危ない」といったような、通常、緊急事態が発生したときに無意識に口から出る言葉などを使用する。また、緊急事態以外でも、例えば、居場所を家族に知らせるなど、いちいち通話するための手間を掛けないで相手方に知らせたい(即ち、連絡通報する)場合もあり、このような場合に対しても、キーワードを設定することができる。このような事態に対するキーワードの一例としては、例えば、目的地に着いたときや帰るときの居場所などを家族などに知らせるための「着いた」とか「帰ろう」といったようなキーワードを用いることができる。
【0043】
また、このようなキーワードに対して、実行処理内容が設定されているが、かかる実行処理内容とは、緊急通報や連絡通報のために必要なデータ処理を行なうためのソフトウェアなどの処理手段である。
【0044】
さらに、キーワードの中には、通報相手に送るメールメッセージが割り当てられているものもあり、上記のように、かかるメールメッセージもメモリ11に格納されている。
【0045】
なお、キー入力部10により、メモリ11に上記のキーワードやメールアドレスなどの情報を追加登録することもできるし、既に登録されている情報の変更,修正を行なうこともできる。
【0046】
そこで、緊急通報モードや連絡通報モード時、上記のようにして、音声処理部6で処理された通報音声信号が制御部9に供給されると、制御部9は、声紋・音声認識部9bにより、この通報音声信号からその声紋を登録されているユーザの声紋と比較して声紋認識を行なう。通報音声信号の声紋が登録されているユーザの声紋とほぼ一致する場合には、制御部9は、この緊急通報する(即ち、通報側の)携帯型無線通信端末のユーザからの通報と判定して音声認識処理を行ない、その認識結果を基に、キーワード/実行処理内容格納部11aに格納されているキーワードを検索する。通報音声信号がキーワードでない場合には、その音声認識結果と一致するキーワードは存在しないことになるが、この音声認識結果と一致するキーワードが検索されたときには、キーワード/実行処理内容格納部11aに格納されている実行処理内容からこの検索されたキーワードに該当する実行処理内容が検索される。
【0047】
そして、制御部9は、この実行処理内容に基づいて、緊急通報モードや連絡通報モードのための制御処理を行なう。この制御処理では、制御部9は、メモリ11から通報する相手方(通報先)のメールアドレスや自局(緊急通報する通報側の携帯型無線通信端末)のメールアドレスを読み取り、また、GPS衛星207(図10)からのこの携帯型無線通信端末の現在の位置を表わす位置情報を位置情報検出部4から取得する。これらメールアドレスや位置情報は、制御部9の制御のもとに、信号処理部5,無線部3を介して携帯電話機用アンテナ2から警備会社などのサービスセンタ206(図10)に送信される。この位置情報は、GPS衛星207から位置情報検出部4から取得する毎に繰り返しサービスセンタ206に送信される。サービスセンタ206では、先の従来例と同様、この自局、即ち、この通報側の携帯型無線通信端末の現在の位置を表わす位置情報を基に、その現在位置を地図上にマッピングし、この地図情報を、通報側の携帯型無線通信端末から取得したメールアドレスの通報相手方の携帯型無線通信端末に送信し、緊急通報する。
【0048】
これとともに、また、制御部9は、このときのキーワードに該当するメールメッセージがメモリ11に格納されていれば、これを取得し、メール処理部9aで処理して緊急通報の電子メールを作成する。かかる緊急通報の電子メールは、制御部9の制御のもとに、信号処理部5,無線部3を介して携帯電話機用アンテナ2から、このときのキーワードに該当する相手方のメールアドレスの携帯型無線通信端末に送信される。
【0049】
これにより、通報の相手方の携帯型無線通信端末では、通報側の携帯型無線通信端末の現在位置が地図上で表示され、通報メールも同時に表示される。しかも、この現在位置を表わす地図は、通報側の携帯型無線通信端末から時々送られてくるその現在位置を表わすものであるから、通報側の携帯型無線通信端末が移動しても、通報を受ける相手方の携帯型無線通信端末のユーザは、常に通報側の携帯型無線通信端末のユーザの現在位置を知ることができる。
【0050】
このようにして、この第1の実施形態では、ユーザが直接操作しなくとも、緊急通報を行なうことができるものであるから、通報を必要とするときに携帯型無線通信端末がカバンなどに納められて、ユーザがこの携帯型無線通信端末を直接操作することができない状態にあっても、希望する相手方の携帯型無線通信端末に緊急通報や連絡通報を行なうことが可能となる。
【0051】
図3はこの第1の実施形態の移動の動作を示すフローチャートである。
【0052】
同図において、キー入力部10で緊急通報キーの操作がなく(ステップS200の“N”)、また、通報モードにない(即ち、緊急通話モードあるいは連絡通報モードにない)ときには、ステップS200,S201の判定手順を繰り返し、通報に関しては、待機状態にある。
【0053】
かかる待機状態でキー入力部10で緊急キーの操作があると(ステップS200の“Y”)、緊急通報をサービスセンタ206(図10)に送るとともに、位置情報検出部4から取得するGPS衛星207(図10)からの位置情報を、取得する毎に、緊急通報をサービスセンタ206に送信する。サービスセンタ206は、この位置情報を基に現在位置をマッピンクした地図を、1〜複数の相手側の携帯型無線通信端末に、緊急通報とともに送信する(ステップS206)。そして、メールメッセージがある場合には、このメールメッセージを、電子メールとして、相手側の携帯型無線通信端末に送信する(ステップS207)。
【0054】
通報モードにあるときには(ステップS200の“N”、ステップS201の“Y”)、制御部9が音声処理部6から微弱音声信号検出部12で検出されたマイクロホン7の入力微弱音声信号による音声信号を取得すると(ステップS202の“Y”)、声紋・音声認識部9bでこの音声信号の声紋を登録されている声紋と比較して声紋認識を行ない(ステップS203)、これらがほとんど一致していないときには(ステップS204の“N”)、この携帯型無線通信端末のユーザによるものではないと判定してステップS200に戻る。
【0055】
音声信号の声紋が登録されている声紋とほぼ一致しているときには(ステップS204の“Y”)、この音声信号がこの携帯型無線通信端末のユーザによるものと判定して、声紋・音声認識部9bで音声認識を行なってその認識結果を基にメモリ11のキーワード/実行処理格納部11aに登録されているキーワードを検索し、この認識結果に一致する緊急通報用のキーワードがあれば(ステップS205の“Y”)、このキーワードに該当する実行処理内容を読み取り、これを実行してGPS衛星207からの位置情報を受信する毎に位置情報検出部4からこれを取得し、緊急通報とともに、無線部3から緊急通報をサービスセンタ206に送信する(ステップS206)。サービスセンタ206では、上記のように、この位置情報からこの通報側の携帯型無線通信端末の現在位置がマッピングされた地図を、緊急通報とともに、1〜複数の相手側携帯型無線通信端末に送信する。これとともに、メモリ11にこのキーワードに該当するメールメッセージが登録されている場合には、このメールメッセージをメール処理部9aで処理して電子メールを作成し、1〜複数の相手側携帯型無線通信端末に送信する(ステップS207)。
【0056】
また、声紋・音声認識部9bでの音声認識の結果にほぼ一致する緊急通報に対するキーワードがメモリ11のキーワード/実行処理格納部11aで検索されないときには(ステップS205の“N”)、図4において、この音声認識の結果に一致する緊急通報以外の他のキーワードがあるか否かを検索し、これにほぼ一致するキーワードがないときには(ステップS300の“N”)、図3のステップS200に戻るが、ほぼ一致する連絡通報のキーワードがある場合には(ステップS300の“Y”)、緊急通報の場合と同様の処理がなされて、サービスセンタ206から通報相手側の携帯型無線通信端末へ通報側の携帯型無線通報端末の現在位置がマッピングされた地図と連絡通報とが送信される(ステップS301)。
【0057】
図5は本発明による携帯型無線通信端末の第2の実施形態を示すブロック構成図であって、15は近距離無線通信送信部、16は送信アンテナ、17は近距離無線通信受信部、18は受信アンテナであり、前出図面に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0058】
同図において、この第2の実施形態は、マイクロホン7を携帯型無線通信端末の本体装置から分離したものであり、マイクロホン7は微弱音声信号検出部12を介して送信アンテナ16を備えた近距離無線通信送信部15に接続されており、マイクロホン7から入力された音声信号が微弱音声信号検出部12を介して近距離無線通信送信部15に供給され、そこで送信のための処理がなされて送信アンテナ16から送信される。これら微弱音声信号検出部12や近距離無線通信送信部15は、マイクロホン7に設けられている。一方、携帯型無線通信端末の本体装置では、音声処理部6が受信アンテナ18を備えた近距離無線通信受信部17に接続されており、送信アンテナ16から送信された音声信号が受信アンテナ18で受信され、近距離無線通信受信部17で受信処理されて音声処理部8に供給される。
【0059】
これ以外の構成は図1に示す第1の実施形態と同様であり、微弱音声信号検出部12も図1における微弱音声信号検出部12であるが、マイクロホン7側にも通話モードの設定キー,設定解除キーが設けられており、かかるキー操作に応じて通補モード,通報モードの設定がなされるのであるが、このために、通話モードの設定キー,設定解除キーに応じた信号が、モード設定信号として、微弱音声信号検出部12から出力され、近距離無線通信送信部15,近距離無線通信受信部17を介して音声処理部6に供給され、さらに、制御部9に供給される。制御部9は、かかるモード設定信号を基に、通補モードや通報モードの設定を行なう。
【0060】
そこで、マイクロホン7でのかかるキーの操作によって通話モードが設定されたときには、この微弱音声信号検出部12は通常増幅機能の稼働状態に設定され、マイクロホン7からの入力音声信号はそこで増幅されて近距離無線通信送信部15に供給され、近距離無線通信受信部17に送信されて通常の通話の動作が行なわれる。
【0061】
また、通話終了の操作がなされると、自動的に緊急通報あるいは連絡通報が可能な通報モードが設定されて微弱音声信号検出部12が微弱信号増幅機能の稼働状態となり、マイクロホン7からの微弱な音声信号を検出し、増幅して近距離無線通信送信部15に供給して送信する。これにより、近距離無線通信受信部17でこの音声信号が受信されて音声処理部6に供給され、以下、図1での第1の実施形態と同様の処理がなされて、相手方の携帯型無線通信端末へ通報がなされる。
【0062】
なお、この実施形態では、携帯型無線通信端末の本体装置部をカバンなどに納めていても、マイクロホン12を手で持って通話モードに設定することにより、通話を行なうことができるし、また、かかるマイクロホン7を衣服のポケットなとに入れた状態で通報モードとし、相手方の携帯型無線通信端末へ緊急や連絡の通報を行なうことができる。
【0063】
以上のようにして、この第2の実施形態でも、第1の実施携帯と同様の効果が得られるものであり、さらには、携帯型無線通信端末の本体装置部をカバンなどに収納したまま、相手方との通話が可能とするものである。
【0064】
図6は図5に示す本発明による携帯型無線通信端末の第2の実施形態の一変形例を示すブロック構成図であって、7aは通話用マイクロホン、7bは通報用マイクロホンであり、図5に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0065】
同図において、この変形例では、マイクロホン7として、図5での微弱音声信号検出部12に接続されるマイクロホンを通報専用のマイクロホン、即ち、通報用マイクロホン7bとし、携帯型無線通信端末の本体装置側に、さらに、マイクロホン7aを設けて音声処理部6に接続し、これを通話専用の通話用マイクロホン7aとするものてある。近距離無線通信受信部17は音声処理部6に接続されている。
【0066】
微弱音声信号検出部12は、図5における微弱音声信号検出部12での微弱信号増幅機能に相当する機能のみを有しており、通報用マイクロホン7bから入力された微弱音声信号が微弱音声信号検出部12で検出されて増幅され、さらに、近距離無線通信送信部15で処理されて送信アンテナ16から送信される。この送信音声信号は受信アンテナ18によって近距離無線通信受信部17で受信され、受信処理がなされた後、音声処理部6に供給される。
【0067】
キー入力部10のキー操作によって通話モードが設定されたときには、制御部9の制御により、音声処理部6は通話用マイクロホン7aからの音声信号を取り込み、これにより、他の携帯型無線通信端末との通話を可能にする。また、キー入力部10の通話終了などのキー操作によって通報モードが設定されたときには、制御部9の制御により、音声処理部6は近距離無線通信受信部17から出力される音声信号を取り込む。これにより、図1,図5に示す先の実施形態と同様、他の携帯型無線通信端末への緊急通報や連絡通報を行なう。
【0068】
かかる構成により、この変形例においても、先の実施形態と同様の効果が得られるものであるが、さらに、図5に示した第2の実施形態に対し、通話時には、ユーザは携帯型無線通信端末の装置本体装置を手で持って使用することになるが、微弱音声信号検出部12や近距離無線通信送信部15を備えた通報用マイクロホン7bは手で持って使用する必要はなく、カバンの中など所定の場所にそのまま置いておくことができる。
【0069】
図7は本発明による携帯型無線通信端末の第3の実施形態を示すブロック構成図であって、19は微弱信号出力部、20は微弱信号入力部であり、前出図面に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0070】
同図において、この第3の実施形態は、マイクロホン7を携帯型無線通信端末の本体装置から分離し、微弱音声信号検出部12を介して微弱信号出力部19に接続されており、マイクロホン7から入力された音声信号が微弱音声信号検出部12を介して微弱信号出力部19に供給される。この微弱信号出力部19は、この音声信号を周波数キャリアに変調し、振幅が抑圧された微弱変調信号として出力される。一方、携帯型無線通信端末の本体装置では、音声処理部6に微弱信号入力部20が接続されており、微弱信号出力部19から出力された微弱変調信号が入力される。この微弱信号入力部20は、入力された微弱変調信号を所定の振幅に増幅し、元の音声信号に復調して音声処理部8に供給する。
【0071】
ここで、微弱信号出力部19,微弱信号入力部20間の通信経路としては、主として、微弱な電流を流す性質や帯電する性質を有する人体を使用することを想定しており、このために、微弱信号出力部19の出力端子や微弱信号入力部20の入力端子に人体や衣服などに取り付け可能に構成した電極などが用いられる。そして、人体を通信経路として利用する場合には、かかる微弱信号出力部19の出力端子や微弱信号入力部20の入力端子を直接人体に、あるいは衣類などの媒体を介して取り付け、これら出力端子,入力端子間が静電結合するようにする。この取り付け方法の一例としては、微弱音声信号検出部12や微弱信号出力部19を備えたマイクロホン7を腕時計などの身に付けた機器に取り付け、微弱信号出力部19の出力端子をこの腕時計の腕輪の内側に取り付けて手首の部分に直接接触するようにし、また、携帯型無線通信端末側では、微弱信号入力部20の入力端子を人体に直接接触させ、あるいは人体の近くに配置する。
【0072】
これにより、マイクロホン7から音声が入力され、微弱信号出力部19から微弱な変調信号が出力されると、人体の表面で電界の変化が生じて微弱信号出力部19の出力端子と微弱信号入力部20の入力端子との間が静電結合し、入力端子から出力端子へ電流が流れる。これにより、微弱信号出力部19から微弱信号入力部20に微弱変調信号が送信されることになる。
【0073】
そして、このように、人体も通信経路として使用することができるようにするために、微弱出力部17が人体に影響を与えない程度の信号レベルとするために、微弱音声信号検出部12からの音声信号の変調信号を微弱な信号にする。
【0074】
以上のように、この第3の実施形態においても、先の第2の実施形態と同様の効果が得られるものである。
【0075】
図8は図7に示す本発明による携帯型無線通信端末の第3の実施形態の一変形例を示すブロック構成図であって、図6,図7に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0076】
同図において、この変形例では、図6に示す変形例と同様、図7に示す第3の実施形態において、マイクロホン7として、図7での微弱音声信号検出部12に接続されるマイクロホンを通報専用のマイクロホン、即ち、通報用マイクロホン7bとし、携帯型無線通信端末の本体装置側に、さらに、マイクロホンを設けて音声処理部6に接続し、これを通話専用の通話用マイクロホン7aとするものである。微弱信号入力部20は音声処理部6に接続されている。
【0077】
この微弱音声信号検出部12は、図7における微弱音声信号検出部12での微弱信号増幅機能に相当する機能のみを有しており、通報用マイクロホン7bから入力された微弱音声信号が微弱音声信号検出部12で検出されて増幅され、さらに、微弱信号出力部19に供給され、微弱な変調信号として微弱信号入力部20に送信される。微弱信号入力部20で受信された微弱変調信号は音声信号に復調され、増幅されて音声処理部6に供給される。
【0078】
通信モードの設定や通信モードの終了に伴う通報モードの設定は、先の実施形態と同様、キー入力部10のキー操作によって行なわれる。
【0079】
以上のように、この変形例も、第3の実施形態と同様の効果が得られるものである。
【0080】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形可能であるし、また、上記の実施形態を組み合わせたものとすることができる。
【0081】
例えば、上記実施形態では、本発明の無線通信端末が携帯電話である場合を例に挙げて説明したが、本発明の無線通信端末としては、これに限定されるものではなく、携帯型のパソコンなど他の機器であってもよい。
【0082】
また、図5に示す第2の実施形態の他の変形例として、例えば、図9に示すように、マイクロホン7と近距離無線通信送信部15とが直接接続される第1の経路21aとこれらが微弱音声信号検出部12を介して接続される第2の経路21bとを備え、マイクロホン7と微弱音声信号検出部12との間(または、図示しないが、微弱音声信号検出部12と近距離無線通信送信部15との間)にこれら第1,第2の経路a,21bを切り替える切替スイッチ13aを設けた構成としてもよい。この場合、制御部9は、通話モードか通報モードかに応じて、アンテナ18,16を介して切替スイッチ13aのオン/オフを切り替える信号を送出し、この切替スイッチ13aを切り替える。つまり、制御部9は、通話モード時には、第1の経路21aを確立するように切替スイッチ13aを制御する一方、通報モード時には、第2の経路21bを確立するように切替スイッチ13aを制御する。これによっても、上記の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0083】
なお、この場合、近距離無線通信受信部19は、切替スイッチ13aに対する切替制御信号を送信する送信機能を備え、また、近距離無線通信送信部15は、切替スイッチ13aに対する切替制御信号を受信する受信機能を備えている。
【0084】
これと同様に、図7に示す第3の実施形態及び図8に示すその変形例においても、マイクロホン7と微弱信号出力部19とが直接接続される第1の経路と、これらが微弱音声信号検出部12を介して接続される第2の経路とを備え、マイクロホン7と微弱音声信号検出部12との間、または、微弱音声信号検出部12と微弱信号出力部19との間にこれら第1,第2の経路を切り替える切替スイッチを設け、制御部9が、通話モードか通報モードかに応じて、この切替スイッチを切り替えるように構成してもよい。
【0085】
また、上記の実施形態では、マイクロホン7,7bから入力された音声信号が、まず、音声処理部6に入力される場合を例に挙げて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、図9に示すように、近距離無線通信受信部17が制御部9に接続され、あるいは、図8において、微弱信号検出部18が制御部9に接続されるようにしてもよい。つまり、近距離無線通信受信部17及び微弱信号検出部18がデジタル信号を処理することにより、制御部9及び声紋・音声認識部9bがデジタルデータを直接扱うことができるように構成してもよい。例えば、制御部9及び声紋・音声認識部9bは、音声信号処理部6によって処理された音声情報ではなく、直接入力された音声信号に基づいて上記の処理を実行してもよい。これによっても、上記の実施形態と同様の作用効果を得ることができるとともに、音声信号処理部6を介さない分、処理を効率化して処理時間を短縮することができる。
【符号の説明】
【0086】
1 GPS用アンテナ
2 携帯電話機用アンテナ
3 無線部
4 位置情報検出部
5 信号処理部
6 音声処理部
7 マイクロホン
7a 通話用マイクロホン
7b 通報用マイクロホン
8 スピーカ
9 制御部
9a メール処理部
9b 声紋・音声認識部
10 キー入力(操作)部
11 メモリ
11a キーワード/実行処理格納部
12 微弱音声信号検出部
13,13a 切替スイッチ
14a,14b 経路
15 近距離無線通信送信部
16 送信アンテナ
17 近距離無線通信受信部
18 受信アンテナ
19 微弱信号出力部
20 微弱信号入力部
21a,21b 経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信を行なう無線部と、
GPS衛星からの信号を受信し、受信信号から位置情報を検出する位置情報検出部と、
マイクロホンから入力された音声信号を処理する音声信号処理部と、
該マイクロホンから入力された音声信号を検出して所定レベルに増幅する音声信号検出部と、
各種通報処理を判別するための該通報処理に割り当てられたキーワードを保持するメモリと、
該音声信号処理部によって処理された音声情報または該音声信号検出部からの音声信号と、該メモリに保持された該キーワードとを比較して一致する場合には、当該キーワードに対応する該通報処理を該無線部に実行させる制御部と、
少なくとも通話処理中以外の通報モード時には、該マイクロホンと該音声信号処理部、または、該マイクロホンと該制御部が、該音声信号検出部を介して、接続されるように制御する接続制御部と
備えたことを特徴とする無線通信端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−166478(P2010−166478A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−8725(P2009−8725)
【出願日】平成21年1月19日(2009.1.19)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】