無線通信装置、無線通信システム、無線通信方法およびプログラム
【課題】 機能の追加や機器の追加によるコストアップを回避して、無線周波数範囲を設定することができる無線通信装置および無線通信方法を提供する。
【解決手段】 無線通信装置200は、無線通信装置200を設置する国又は地域に関連する仕向け情報と、各国及び各地域に割り当て可能な周波数帯域を規定する規定データとを記憶する記憶部と、記憶部から仕向け情報と規定データとを読み出し、仕向け情報に基づき規定データから割り当て可能な周波数帯域を判定する制御部202と、制御部202により判定された周波数帯域を使用してホスト装置と無線通信するWUSB部208とを含む。
【解決手段】 無線通信装置200は、無線通信装置200を設置する国又は地域に関連する仕向け情報と、各国及び各地域に割り当て可能な周波数帯域を規定する規定データとを記憶する記憶部と、記憶部から仕向け情報と規定データとを読み出し、仕向け情報に基づき規定データから割り当て可能な周波数帯域を判定する制御部202と、制御部202により判定された周波数帯域を使用してホスト装置と無線通信するWUSB部208とを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周波数ホッピングや周波数直接拡散方式等による無線通信機能を備える無線通信装置および無線通信システム、無線通信方法およびその方法を実行するためのコンピュータ可読なプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、無線通信方式として、UWB(Ultra Wide Band)が採用されている。このUWBは、3.1〜5.1GHzの範囲の周波数帯を5チャンネル(CH)、14バンドに分け、各バンド(バンド幅528MHz)を周波数ホッピングする方式で通信を行うものである。周波数ホッピングとは、極めて短い時間(例えば0.1秒)ごとに信号を送信する周波数を変更することをいうものである。この方式を採用し、各装置間で無線通信を行う場合、各装置にはUWBトランスミッタとUWBレシーバとが設けられ、バンド6のように周波数帯域が設定される。ホスト装置から画像処理装置へ画像データを転送する場合、ホスト装置で画像データを、設定された周波数帯域の時間軸の短いパルスにデータ変換して、ホスト装置のUWBトランスミッタからそのパルスのシーケンスを送出する。画像処理装置では、同じ周波数帯域に設定されたUWBレシーバで、そのUWBトランスミッタから送出されたパルスのシーケンスを受信して、パルスをデータに変換する。このUWBでは、周波数帯のCH1を必ずもつように規定されている。
【0003】
ここで、無線LANの周波数帯域は、各国、各地域にて規定されている。例えば、IEEE802.11bで規定されている無線LANでは、2.400〜2.497GHzの周波数帯が14のチャンネルに分けられており、日本ではCH1〜14、北米ではCH1〜11、欧州ではCH1〜13、フランスではCH10〜13が使用できる周波数範囲とされている。
【0004】
無線通信を行うために、接続が容易なワイヤレスUSB(WUSB)が使用されるようになってきている。このWUSBは、無線通信方式としてUWBを採用するものであるが、現在、その周波数範囲は規定されていない。しかしながら、このWUSBについても今後、上記のようにその周波数範囲が規定されるものと考えられる。UWBでは、上述したように、CH1のバンド1〜3は必ずもつことが規定されており、したがって、残りのCH2〜5、若しくはバンド4〜14を各国、各地域での規定により、機器側で何らかの周波数範囲の設定が必要になる。
【0005】
周波数範囲を設定する装置として、回線上のビジートーン信号の周波数を測定する周波数測定手段と、その周波数測定手段が測定した周波数を中心とする一定の周波数範囲を、ビジートーン検出手段において回線上の検出対象信号をビジートーン信号として検出する条件となる所定の周波数範囲として設定する周波数範囲設定手段とを備える通信端末装置が提案されている(特許文献1参照)。これにより、国ごとのビジートーン信号の周波数を予め知ることなく、また、テーブルを書き替えることなく、正確にビジートーン信号を検出することができ、測定したビジートーン信号の周波数を中心とする一定の周波数範囲を、所定の周波数範囲として設定することができる。
【0006】
また、その国の電波法令に基づいた周波数帯、信号形式、送信出力で情報伝送を行うために、現在の位置を把握する手段を備える無線通信システムが提案されている(特許文献2参照)。このシステムでは、現在の位置を把握する手段として、GPS受信システムやセルラー無線電話システムが採用され、GPS受信システムで得られた位置情報や、セルラー無線電話システムの基地局からの下り制御情報を受信して、該当する国識別コードあるいは地域識別コードを判別し、その国の電波法令に従った周波数帯、信号形式、送信出力一覧から、情報伝送に必要な周波数帯、信号形式を設定する。
【特許文献1】特開平11−41374号公報
【特許文献2】特開2004−274723号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した通信端末装置や無線通信システムでは、周波数測定手段や周波数範囲設定手段、GPSや基地局から位置情報を受信する機能や回路等が必要となり、コストアップの要因になる。
【0008】
そこで、機能の追加や機器の追加によるコストアップを回避して、無線周波数範囲を設定することができる無線通信装置、その方法、およびその方法を実現するためのコンピュータ可読なプログラムの提供が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するために、本来機器が持っている国又は地域に関連する仕向け情報を利用する。この仕向け情報の利用により、機能の追加や機器の追加を行うことなく、各国及び各地域で使用可能な周波数帯域を設定し、その設定された周波数帯域の電波によって無線通信を行うことができる。
【0010】
すなわち、本発明によれば、無線通信装置を設置する国又は地域に関連する仕向け情報と、各国及び各地域に割り当て可能な周波数帯域を規定する規定データとを記憶する記憶部と、
前記記憶部から前記仕向け情報と前記規定データとを読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する制御部と、
前記制御部により判定された前記周波数帯域を使用して前記ホスト装置と無線通信する通信部とを含む、無線通信装置が提供される。
【0011】
前記制御部は、前記無線通信装置が電源ONにされたことに応答して、前記記憶部から前記仕向け情報と前記規定データとを読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定し、前記通信部は、前記制御部による判定に応答して、判定された前記周波数帯域を使用して無線通信することができる。
【0012】
前記無線通信装置は、ファックス装置を備える複合機であり、前記制御部は、前記ファックス装置において設定される国情報又は地域情報を前記仕向け情報として読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記国情報又は地域情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する。
【0013】
前記無線通信装置は、該無線通信装置を設置する国又は地域に対応する文字表示可能な操作部を備えており、前記制御部は、前記操作部が保持する前記国又は地域に対応する文字コード情報を読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記文字コード情報に対応する前記国又は地域に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する。
【0014】
前記無線通信装置は、ファックス装置と、該無線通信装置を設置する国又は地域に対応する文字表示可能な操作部とを備える複合機であり、前記制御部は、前記ファックス装置において設定される国情報又は地域情報と、前記操作部が保持する前記国又は地域に対応する文字コード情報とを読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記国情報又は地域情報と前記文字コード情報に対応する前記国又は地域とに基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する。
【0015】
本発明によれば、周波数帯域を設定してホスト装置と無線通信する無線通信システムを提供することができる。無線通信システムは、ネットワークに接続され、前記無線通信システムを設置する国又は地域に関連する仕向け情報を記憶するサーバと、
各国及び各地域に割り当て可能な前記周波数帯域を規定する規定データを記憶する記憶部と、前記サーバから前記ネットワークを介して前記仕向け情報を読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する制御部と、前記制御部により判定された前記周波数帯域を使用して前記ホスト装置と無線通信する通信部とを含み、前記ネットワークに接続される無線通信装置とを含んで構成される。
【0016】
また、本発明によれば、周波数帯域を設定して無線通信装置とホスト装置との間で無線通信する方法も提供できる。この方法は、前記無線通信装置を設置する国又は地域に関連する仕向け情報と、各国及び各地域に割り当て可能な前記周波数帯域を規定する規定データとを記憶部から読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定するステップと、前記判定するステップで判定された前記周波数帯域を使用して前記ホスト装置と無線通信するステップとを含む。
【0017】
前記判定するステップは、前記無線通信装置が電源ONにされたことに応答して、前記記憶部から前記仕向け情報と前記規定データとを読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定し、前記無線通信するステップは、前記周波数帯域の判定に応答して、判定された前記周波数帯域を使用して無線通信する。
【0018】
前記無線通信装置は、ファックス装置を備える複合機であり、前記判定するステップは、前記ファックス装置において設定される国情報又は地域情報を前記仕向け情報として読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記国情報又は地域情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する。
【0019】
前記無線通信装置は、該無線通信装置を設置する国又は地域に対応する文字表示可能な操作部を備えており、前記判定するステップは、前記操作部が保持する前記国又は地域に対応する文字コード情報を読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記文字コード情報に対応する前記国又は地域に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する。
【0020】
前記無線通信装置は、ファックス装置と、該無線通信装置を設置する国又は地域に対応する文字表示可能な操作部とを備える複合機であり、前記判定するステップは、前記ファックス装置において設定される国情報又は地域情報と、前記操作部が保持する前記国又は地域に対応する文字コード情報とを読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記国情報又は地域情報と前記文字コード情報に対応する前記国又は地域とに基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する。
【0021】
さらに、本発明によれば、無線通信装置を設置する国又は地域に関連する仕向け情報をネットワークを介してサーバから読み出し、各国及び各地域に割り当て可能な前記周波数帯域を規定する規定データを記憶部から読み出して、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定するステップと、前記判定するステップで判定された前記周波数帯域を使用して前記ホスト装置と無線通信するステップとを含む、無線通信方法が提供できる。
【0022】
前記判定するステップは、前記無線通信装置が電源ONにされたことに応答して、前記サーバから前記仕向け情報を読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定し、前記無線通信するステップは、前記周波数帯域の判定に応答して、判定された前記周波数帯域を使用して無線通信する。
【0023】
さらに、本発明によれば、上記方法を実行するためのコンピュータ可読なプログラムを提供することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、ユーザが意識することなく、規定に沿った周波数範囲での通信が可能となる。本発明の請求項1および7の構成を採用することで、ユーザが設定する煩わしさを省き、その結果、人的要因による周波数範囲の設定間違いを防止することができる。
【0025】
また、本発明の請求項2〜5および8〜12の構成を採用することで、使用地域や国が変化した場合であっても、その地域や国の規定に沿った周波数範囲の設定を行うことができる。
【0026】
さらに、本発明の請求項6、7、13および14の構成を採用し、機器設置後の起動時のみサーバにアクセスして情報を取得し、その情報を用いて周波数範囲を設定することで、より正確に地域や国の規定に沿った周波数範囲の設定が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明を、図面を参照して詳細に説明するが、本発明は図面に示される実施形態に限定されるものではない。まず、WUSBで使用する周波数帯域について説明する。WUSBで使用する周波数帯域は、現在、使用地域や使用国による周波数帯域の割り当ては規定されていないが、UWBと同様の周波数帯域に規定されるものと考えられる。この場合、チャンネルごとか、あるいはバンドごとの割り当てになるものと考えられる。これは、簡単に設定することができ、機器側の周波数設定も容易だからである。
【0028】
UWBと同様の周波数帯域であるとすれば、図1に示すようなものとなる。この周波数帯域は、3.1〜5.1GHzで、これを5チャンネル、14バンドに分割したものとされる。1つのバンド幅は528MHzとなる。UWBでは、CH1のバンド1〜3は必ずもつことが規定されており、このため、WUSBでも、CH1のバンド1〜3は必ずもつことが規定されるものと考えられる。よって、残りのCH2〜5、若しくはバンド4〜14が各地域、各国で規定される。これら残りのCH2〜5、若しくはバンド4〜14を、機器が持っている地域あるいは国に関連する仕向け情報を利用して、自動設定する構成、方法を以下に説明する。ここでは、全周波数帯域を3.1〜5.1GHz、チャンネル数を5、バンド数を14としているが、これに限定されるものではない。
【0029】
図2は、無線通信装置の構成例を示したブロック図である。無線通信装置200は、レーザプリンタ(LP)や複写機(MFP)とすることができ、画像データの加工や出力等の処理を実行する画像処理部201と、図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等のホスト装置から転送される画像データを展開し、画像処理部201に展開された画像データを送る処理を実行する制御部202とを含んで構成される。MFPは、原稿をイメージセンサで読み取り、所定の解像度の画像データを取得するスキャナ装置を含む。画像処理部201は、原稿を所定速度で搬送しつつ、スキャナ装置で読み取られた画像データを記録紙に記録したり、ファックスメッセージとして受信した画像データを記録紙に記録するプロッタ部と、ユーザが宛先ファクシミリ番号を入力するためのテンキー、送信開始キー、留守番電話モード等のモード変更を行うためのモードキー、この複合機を操作するための各種キーを備える操作部とを含んで構成される。画像データは、スキャナ装置で読み取られた後、一般に制御部202で符号化(圧縮等)して記憶され、制御部202で展開、すなわち復号化された後、記録紙に記録するなどの処理を行うために画像処理部201に送られる。
【0030】
制御部202は、CPU203と、特定用途向集積回路(ASIC)204と、メインメモリ205とを備えている。CPU203は、無線通信装置200全体を制御し、ASIC204は、画像データを符号化してメインメモリ205に記憶し、また、メインメモリ205から読み出し、復号化して画像処理部201に送る。ASIC204は、例えば、スキャナ装置で読み取ったデータを直接、メインメモリ205に記憶する。このように、CPU203を介さず処理を実行するため、ASIC204による読み取り処理と、CPU203による他の処理とを同時に並行して実行することができる。
【0031】
無線通信装置200は、さらに、制御部202に接続される、ホスト装置等とユニバーサル・シリアルバス(USB)によって接続可能なUSB部206と、ホスト装置等と有線通信あるいは無線通信を可能にするローカルエリアネットワーク(LAN)部207と、WUSB部208とを備えている。その他、カードスロット等を備えることができる。
【0032】
図3は、WUSB部の構成例を示した図である。WUSB部208は、WUSB部208全体の動作を制御するUSBMAC部300と、高調波を受信するアンテナ301と、受信した高調波を中間長波のデジタル信号に変換するRF部302と、装置IDやUSBMAC部300内のレジスタ設定値等の機器固有の情報を格納するEEPROM303とを含んで構成されている。USBMAC部300は、RF部302から受け取ったデジタル信号をデータ変換し、パケット化して、ASIC204を介して画像処理部201に送る。また、USBMAC部300は、ASIC204を介して受信したパケットデータを解析し、データ変換した後、RF部302に送る。RF部302は、このデータ変換されたデジタル信号を高調波に変換し、アンテナ301を通して送信する。
【0033】
無線通信を行うためには、周波数範囲の設定が必要である。周波数帯域に関しては、各地域、各国により使用できる帯域が制限されている。この設定情報は、EEPROM等の不揮発性メモリに格納することができる。実際に通信を行う場合は、不揮発性メモリに格納された設定周波数帯域、例えばCH3やバンド4等に基づき、その周波数帯域の電波を使用して通信を行う。各地域、各国により使用できる帯域が制限されているにもかかわらず、規定外の周波数帯域を使用した場合には、規定違反となり、機器の販売はできなくなる。したがって、使用できる周波数帯域の設定は人的要因による手動設定ではなく、機器が自動的に設定するほうが設定間違いはなく、正確に周波数帯域を設定することができる。
【0034】
そこで、無線通信装置200は、記憶部に記憶されている、その無線通信装置200を設置する国又は地域に関連する仕向け情報と、各国及び各地域に割り当て可能な周波数帯域を規定する規定データとを読み出し、その仕向け情報に基づき規定データから割り当て可能な周波数帯域を自動的に判定し、判定された周波数帯域を使用してホスト装置と無線通信するようにされている。このことから、無線通信装置200は、仕向け情報と規定データとを記憶する記憶部と、割り当て可能な周波数帯域を自動的に判定する制御部と、判定された周波数帯域を使用して通信する通信部とを含む構成とされる。
【0035】
具体的な構成例を、図4〜図6を参照して説明する。図4は、無線通信装置200を設置する国又は地域に対応する文字表示可能な操作部400を備える構成を例示した図である。操作部400は、データの読み書きが可能なEEPROM401および表示部を備えている。表示部に表示される文字は、無線通信装置200が設置される国又は地域に対応した言語に適合されており、その言語に対応した文字コード情報がEEPROM401に記憶されている。文字コードは、各国や地域における文字や記号をコンピュータで扱うために、その国や地域で使用する文字や記号の一つ一つに割り当てられた固有の数字である。したがって、この文字コードから国又は地域情報を取得することができる。
【0036】
EEPROM401は、文字コード情報のほか、各国又は地域に割り当て可能な周波数帯域を規定する規定データを記憶することができる。規定データとしては、図7または図8のようなデータテーブルとすることができる。ここで、図7を参照すると、各国又は地域に対し、チャンネルで周波数帯域が規定されているのが示されている。割り当て可能か否かは、ビット「0」又は「1」で判定することができ、ビット「0」ならば割り当て不能を示し、ビット「1」ならば割り当て可能を示す。なお、CH1は、必ず持つことが必要とされているため、いずれの国又は地域においても、ビット「1」に規定されている。図7に示す実施形態では、日本ではCH1〜3が割り当て可能で、北米ではすべてのCHが割り当て可能とされている。また、EU(欧州連合)ではCH1〜4が割り当て可能で、ASIA(日本を除く他のアジア諸国)ではCH1、2が割り当て可能とされている。
【0037】
図8では、各国又は地域に対し、バンドで周波数帯域が規定されているのが示されている。これも、割り当て可能か否かは、ビット「0」か「1」により判定することができる。バンド1〜3は必ず持つことが必要とされているため、いずれの国又は地域においても、ビット「1」に規定されている。この図8に示す実施形態では、日本ではバンド1〜9、北米ではすべてのバンド、EUではバンド1〜12、ASIAではバンド1〜6が割り当て可能とされている。図7および図8には、日本、北米、EU、ASIAが示されているが、規定データは、アフリカ、南米等も含むものである。
【0038】
再び図4を参照すると、制御部202は、例えば、無線通信装置200の電源ONにされたことに応答して、EEPROM401から、国又は地域に対応する文字コード情報を仕向け情報して、また、各国及び各地域に割り当て可能な周波数帯域を規定する規定データを読み出す。ここでは電源ONにされたことに応答して、すなわち電源ONにされるたびに、仕向け情報および規定データを読み出すようにされているが、無線通信装置200の設置後の最初の起動時のみ、仕向け情報および規定データを読み出すようにされていてもよい。読み出された仕向け情報に基づき、規定データから、割り当て可能な周波数帯域を判定する。無線通信装置200を設置する国が日本であるならば、文字コードが日本語に対応して設定されている。したがって、その文字コードに基づき、図7に示すデータテーブルを用いて判定することで、CH1〜3を割り当て可能と判定することができる。図8に示すデータテーブルを用いた場合には、バンド1〜9を割り当て可能と判定することができる。なお、文字コード情報は、図7および図8に示した日本、北米、EU、アジア諸国といった大まかな地域とは別に、国ごとの情報となりうる。よって、この文字コード情報を使用することにより、より詳細にその地域や国ごとの規定に沿った周波数帯域の設定が可能となる。
【0039】
割り当て可能な周波数帯域が判定されると、その周波数帯域が無線通信に使用すべき周波数帯域として設定される。割り当て可能な周波数帯域が複数存在する場合には、設定によって、CH又はバンドの1つを選択するように判定することができる。例えば、CH1又はバンド1〜3を除いたCH又はバンドの小さいものを選択するように判定することができる。日本については、割り当て可能なCHが1〜3であるが、CHを詳細に規定し、CH1は共通、CH2は東日本、CH3は西日本というように規定データに規定しておくことで、割り当て可能な周波数帯域が複数存在するといった問題がなくなり、仕向け情報が東日本を示す場合、CH2という1つの周波数帯域を判定することができる。判定された周波数帯域は、周波数帯域データとして、制御部202が備えるメインメモリ205やWUSB部208が備えるEEPROM303に記憶することができる。
【0040】
WUSB部208は、記憶された周波数帯域データを読み出し、その周波数帯域を使用して通信を行う。データを受信する場合には、その周波数帯域のパルスのシーケンスを受信してデータ変換し、データを送信する場合には、そのデータをその周波数帯域のパルスに変換して送信する。
【0041】
図5は、ファックス装置を備える複合機を例示した図である。この実施形態では、無線通信装置200が複合機とされていて、ファックス装置を制御するFAX制御部500は読み取った画像データを保持するためのNVRAM501を備えている。FAX制御部500は、予め設定される国情報又は地域情報を保持するが、この国情報又は地域情報は、例えば、NVRAM501に記憶することができる。なお、ファックス装置が保持する国情報又は地域情報は、図7および図8に示した日本、北米、EU、アジア諸国といった大まかな地域とは別に、国ごとの情報を保持している。例えば、FAX番号は国ごとに異なり、国を識別するための情報となる。よって、この国情報又は地域情報、FAX番号を仕向け情報として使用することにより、より詳細にその地域や国ごとの規定に沿った周波数帯域の設定が可能となる。
【0042】
制御部202は、例えば、無線通信装置200の電源ONにされたことに応答して、NVRAM501から、国情報又は地域情報を仕向け情報として、また、各国及び各地域に割り当て可能な周波数帯域を規定する規定データを読み出す。これも、無線通信装置200の設置後の最初の起動時のみ、仕向け情報および規定データを読み出すようにされていてもよい。それらの読み出し後、仕向け情報に基づき、規定データから、割り当て可能な周波数帯域を判定する。
【0043】
割り当て可能な周波数帯域が判定されると、その周波数帯域が無線通信に使用すべき周波数帯域データとして設定される。周波数帯域データは、制御部202が備えるメインメモリ205やWUSB部208が備えるEEPROM303に記憶することができる。WUSB部208は、記憶された周波数帯域データを読み出し、データを受信する場合は、その周波数帯域のパルスのシーケンスを受信してデータ変換し、データを送信する場合は、そのデータをその周波数帯域のパルスに変換して送信する。
【0044】
図6は、操作部400とファックス装置との両方を備える無線通信装置200を示した図である。この構成の場合には、操作部400のEEPROM401から文字コード情報を、ファックス装置のFAX制御部500のNVRAM501から国情報又は地域情報をそれぞれ読み出し、また、EEPROM401又はNVRAM501のいずれかから各国及び各地域に割り当て可能な周波数帯域を規定する規定データを読み出す。
【0045】
制御部202は、これらの仕向け情報に基づき、規定データから割り当て可能な周波数帯域を判定する。このように2つの情報に基づき割り当て可能な周波数帯域を判定することにより、より詳細かつ正確にその地域や国の規定に沿った周波数帯域を設定することができる。
【0046】
無線通信装置200は、ネットワークに接続され、そのネットワークを介して仕向け情報を保持するサーバと接続され、このサーバと無線通信装置200とから、無線通信システムを構成することもできる。この場合、無線通信装置200の設置後の最初の起動時に、制御部202が、サーバから仕向け情報および規定データを読み出して、割り当て可能な周波数帯域を判定することができる。最初の起動時のみに限らず、無線通信装置200の電源がONにされるたびにサーバと通信し、仕向け情報および規定データを読み出して、割り当て可能な周波数帯域を判定することもできる。また、ネットワークは、イントラネット等のLANと、インターネット等の公衆回線との2つのネットワークから構成され、モデムやルータ等のリモートサービスにより互いを接続することができる。ネットワークを介した通信においては、UDPやTCP/IP等のプロトコルを使用して行うことができる。
【0047】
次に、図9〜図13を参照して、無線通信装置200が行う、周波数帯域を設定する処理について説明する。図9は、無線通信装置200が再起動した場合に不揮発性メモリから周波数帯域データを読み出し、周波数帯域を設定する処理を示した図である。まず、無線通信装置200を設置する(S900)。設置の際、国又は地域情報が設定される。これにより、その国又は地域の文字、時刻、FAX番号等の使用あるいは設定が可能となる。この情報は、仕向け情報として、上述した不揮発性メモリに格納される。無線通信装置200の電源をONにし、起動する(S901)。すると、WUSB部208は初期化を開始する(S902)。WUSB部208に格納されている情報を消去し、新たな情報、例えば周波数帯域データを格納できるようにする。
【0048】
制御部202は、無線通信装置200の不揮発性メモリに格納された仕向け情報を読み出し、取得する(S903)。このとき、各国及び各地域に割り当て可能な周波数帯域を規定する規定データも読み出し、取得する。読み出した仕向け情報に基づき、規定データから、割り当て可能な周波数帯域を判定し、判定された周波数帯域をデータとして不揮発性メモリに格納することにより、周波数帯域データを設定登録する(S904)。WUSB部208は、設定登録された周波数帯域データを自己がもつEEPROM303に格納し、その周波数帯域に設定する(S905)。
【0049】
WUSB部208は、その周波数帯域を使用してホスト装置と無線通信を開始する(S906)。電源がOFFにされなければ通常の通信状態(S907)である。したがって、電源がOFFか否かを判定する(S908)。電源がOFFでなければ通常の通信状態が維持されていることを示し、電源がOFFにされた場合には、電源OFF状態になる(S909)。電源OFF状態から再起動されたか否か判定する(S910)。再起動されていないと判定した場合、再起動されるまで、S910の判定を繰り返す。再起動されたと判定した場合、S905へ戻り、再び周波数帯域データをEEPROM303に格納し、その周波数帯域に設定する。
【0050】
図10は、無線通信装置200を起動するたびに、仕向け情報を取得し、周波数帯域を設定する処理を示した図である。無線通信装置200の電源をONにし、起動する(S1000)。すると、WUSB部208は初期化を開始する(S1001)。WUSB部208に格納されている情報を消去し、新たな情報、例えば周波数帯域データを格納できるようにする。制御部202は、無線通信装置200の不揮発性メモリに格納された仕向け情報を読み出し、取得する(S1002)。このとき、各国及び各地域に割り当て可能な周波数帯域を規定する規定データも読み出し、取得する。読み出した仕向け情報に基づき、規定データから、割り当て可能な周波数帯域を判定し、判定された周波数帯域をデータとして、WUSB部208のEEPROM303に格納し、周波数帯域を設定する(S1003)。WUSB部208は、その周波数帯域を使用してホスト装置と無線通信を開始する(S1004)。電源がOFFにされるまで通常の通信状態を維持する(S1005)。電源OFFにされ、再起動されると、再びS1000から処理を開始する。
【0051】
図11は、無線通信装置200の設置後の最初の起動時にサーバにアクセスして仕向け情報を取得し、周波数帯域を設定する処理を示した図である。この処理では、設定された周波数帯域をデータとして不揮発性メモリに格納するため、次の起動時には不揮発性メモリに格納されているそのデータを基に設定するものとされている。図9に示す処理と同様、無線通信装置200を設置し(S1100)、無線通信装置200の電源をONにして起動する(S1101)。ネットワークに関する設定を初期化し、ネットワーク名やアドレス情報等を取得してネットワーク設定を行う(S1102)。アドレス情報およびプロトコルを使用してサーバに接続する(S1103)。
【0052】
サーバとの通信が可能になった後、WUSB部208は初期化を開始する(S1104)。WUSB部208に格納されている情報を消去し、新たな情報、例えば周波数帯域データを格納できるようにする。次に、サーバから仕向け情報を受信し、取得する(S1105)。制御部202は、LAN部207から仕向け情報の取得要求を送信し、サーバがそれに応答して、サーバが持つ仕向け情報をLAN部207に送信する。これにより、サーバから仕向け情報を取得することができる。S1106〜S1112の処理は、図9に示すS904〜S910の処理と同様である。
【0053】
図12は、無線通信装置200を起動するたびに、サーバから仕向け情報を取得し、周波数帯域を設定する処理を示した図である。S1200〜S1205の処理は、図11に示すS1100〜S1105の処理と同様である。また、S1206〜S1208の処理は、図10に示すS1003〜S1005の処理と同様である。すなわち、図10の処理に、ネットワークの初期化/設定、サーバへの接続、サーバから仕向け情報を取得する処理が追加されたものである。
【0054】
図13は、無線通信装置200の設置後の最初の起動時に仕向け情報として文字コード情報と国情報又は地域情報とを取得し、周波数帯域を設定する処理を示した図である。この処理では、設定された周波数帯域をデータとして不揮発性メモリに格納するため、次の起動時には不揮発性メモリに格納されているそのデータを基に設定するものとされている。図9に示す処理と同様であるが、S1303で操作部400のEEPROM401から文字コード情報を取得し、S1304でファックス装置において設定される国情報又は地域情報を取得し、S1305で文字コード情報および国情報又は地域情報に基づき、割り当て可能な周波数帯域をそれぞれ判定し、S1306でその結果に基づき周波数帯域を設定する処理が追加されている。また、図9に示すS904および図11に示すS1106に対応する処理は、図13ではS1306とS1307とに分けられている。すなわち、S1306で周波数帯域を設定し、S1307でその設定を不揮発性メモリに登録する。その後の処理S1308〜S1313は、図9に示すS905〜S910および図11に示すS1107〜S1112の処理と同様である。
【0055】
これまで本発明を図面に示した実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、他の実施の形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。上記処理は、制御部202やWUSB部208によって行うことができるが、プログラムとして構成し、制御部202のASIC204やWUSB部208のUSBMAC部300に実行させることにより、その処理を実行することもできる。このプログラムは、制御部202のメインメモリ205やWUSB部208のEEPROM303等に格納することができる。また、このプログラムは、上記ASIC204やUSBMAC部300により読み取り可能な記録媒体に格納し、記録媒体として提供することもできる。周波数帯域の設定は、CHやバンドに限らず、周波数データそのものであってもよい。また、サーバを設置する場合のサーバの位置は、無線通信装置200を使用している構内でも、構外であってもよい。
【0056】
無線通信装置200としては、上記のレーザプリンタや複合機に限らず、無線通信可能な装置であれば、電子機器あるいはオフィス機器一般に適用できるものである。具体的には、携帯電話、デジタルカメラ、自動車に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】チャンネルおよびバンドに分割された無線周波数帯域を例示した図。
【図2】無線通信装置の構成例を示したブロック図。
【図3】WUSB部の構成例を示した図。
【図4】無線通信装置の第1構成例を示した図。
【図5】無線通信装置の第2構成例を示した図。
【図6】無線通信装置の第3構成例を示した図。
【図7】チャンネルで周波数帯域が規定された規定データを例示した図。
【図8】バンドで周波数帯域が規定された規定データを例示した図。
【図9】無線通信装置が再起動した場合に不揮発性メモリから周波数帯域データを読み出し、周波数帯域を設定する処理を示した図。
【図10】無線通信装置を起動するたびに、仕向け情報を取得し、周波数帯域を設定する処理を示した図。
【図11】無線通信装置の設置後の最初の起動時にサーバにアクセスして仕向け情報を取得し、周波数帯域を設定する処理を示した図。
【図12】無線通信装置を起動するたびに、サーバから仕向け情報を取得し、周波数帯域を設定する処理を示した図。
【図13】無線通信装置の設置後の最初の起動時に仕向け情報として文字コード情報と国情報又は地域情報とを取得し、周波数帯域を設定する処理を示した図。
【符号の説明】
【0058】
200…無線通信装置、201…画像処理部、202…制御部、203…CPU、204…ASIC、205…メインメモリ、206…USB部、207…LAN部、208…WUSB部、300…USBMAC部、301…アンテナ、302…RF部、303…EEPROM、400…操作部、401…EEPROM、500…FAX制御部、501…NVRAM
【技術分野】
【0001】
本発明は、周波数ホッピングや周波数直接拡散方式等による無線通信機能を備える無線通信装置および無線通信システム、無線通信方法およびその方法を実行するためのコンピュータ可読なプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、無線通信方式として、UWB(Ultra Wide Band)が採用されている。このUWBは、3.1〜5.1GHzの範囲の周波数帯を5チャンネル(CH)、14バンドに分け、各バンド(バンド幅528MHz)を周波数ホッピングする方式で通信を行うものである。周波数ホッピングとは、極めて短い時間(例えば0.1秒)ごとに信号を送信する周波数を変更することをいうものである。この方式を採用し、各装置間で無線通信を行う場合、各装置にはUWBトランスミッタとUWBレシーバとが設けられ、バンド6のように周波数帯域が設定される。ホスト装置から画像処理装置へ画像データを転送する場合、ホスト装置で画像データを、設定された周波数帯域の時間軸の短いパルスにデータ変換して、ホスト装置のUWBトランスミッタからそのパルスのシーケンスを送出する。画像処理装置では、同じ周波数帯域に設定されたUWBレシーバで、そのUWBトランスミッタから送出されたパルスのシーケンスを受信して、パルスをデータに変換する。このUWBでは、周波数帯のCH1を必ずもつように規定されている。
【0003】
ここで、無線LANの周波数帯域は、各国、各地域にて規定されている。例えば、IEEE802.11bで規定されている無線LANでは、2.400〜2.497GHzの周波数帯が14のチャンネルに分けられており、日本ではCH1〜14、北米ではCH1〜11、欧州ではCH1〜13、フランスではCH10〜13が使用できる周波数範囲とされている。
【0004】
無線通信を行うために、接続が容易なワイヤレスUSB(WUSB)が使用されるようになってきている。このWUSBは、無線通信方式としてUWBを採用するものであるが、現在、その周波数範囲は規定されていない。しかしながら、このWUSBについても今後、上記のようにその周波数範囲が規定されるものと考えられる。UWBでは、上述したように、CH1のバンド1〜3は必ずもつことが規定されており、したがって、残りのCH2〜5、若しくはバンド4〜14を各国、各地域での規定により、機器側で何らかの周波数範囲の設定が必要になる。
【0005】
周波数範囲を設定する装置として、回線上のビジートーン信号の周波数を測定する周波数測定手段と、その周波数測定手段が測定した周波数を中心とする一定の周波数範囲を、ビジートーン検出手段において回線上の検出対象信号をビジートーン信号として検出する条件となる所定の周波数範囲として設定する周波数範囲設定手段とを備える通信端末装置が提案されている(特許文献1参照)。これにより、国ごとのビジートーン信号の周波数を予め知ることなく、また、テーブルを書き替えることなく、正確にビジートーン信号を検出することができ、測定したビジートーン信号の周波数を中心とする一定の周波数範囲を、所定の周波数範囲として設定することができる。
【0006】
また、その国の電波法令に基づいた周波数帯、信号形式、送信出力で情報伝送を行うために、現在の位置を把握する手段を備える無線通信システムが提案されている(特許文献2参照)。このシステムでは、現在の位置を把握する手段として、GPS受信システムやセルラー無線電話システムが採用され、GPS受信システムで得られた位置情報や、セルラー無線電話システムの基地局からの下り制御情報を受信して、該当する国識別コードあるいは地域識別コードを判別し、その国の電波法令に従った周波数帯、信号形式、送信出力一覧から、情報伝送に必要な周波数帯、信号形式を設定する。
【特許文献1】特開平11−41374号公報
【特許文献2】特開2004−274723号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した通信端末装置や無線通信システムでは、周波数測定手段や周波数範囲設定手段、GPSや基地局から位置情報を受信する機能や回路等が必要となり、コストアップの要因になる。
【0008】
そこで、機能の追加や機器の追加によるコストアップを回避して、無線周波数範囲を設定することができる無線通信装置、その方法、およびその方法を実現するためのコンピュータ可読なプログラムの提供が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するために、本来機器が持っている国又は地域に関連する仕向け情報を利用する。この仕向け情報の利用により、機能の追加や機器の追加を行うことなく、各国及び各地域で使用可能な周波数帯域を設定し、その設定された周波数帯域の電波によって無線通信を行うことができる。
【0010】
すなわち、本発明によれば、無線通信装置を設置する国又は地域に関連する仕向け情報と、各国及び各地域に割り当て可能な周波数帯域を規定する規定データとを記憶する記憶部と、
前記記憶部から前記仕向け情報と前記規定データとを読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する制御部と、
前記制御部により判定された前記周波数帯域を使用して前記ホスト装置と無線通信する通信部とを含む、無線通信装置が提供される。
【0011】
前記制御部は、前記無線通信装置が電源ONにされたことに応答して、前記記憶部から前記仕向け情報と前記規定データとを読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定し、前記通信部は、前記制御部による判定に応答して、判定された前記周波数帯域を使用して無線通信することができる。
【0012】
前記無線通信装置は、ファックス装置を備える複合機であり、前記制御部は、前記ファックス装置において設定される国情報又は地域情報を前記仕向け情報として読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記国情報又は地域情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する。
【0013】
前記無線通信装置は、該無線通信装置を設置する国又は地域に対応する文字表示可能な操作部を備えており、前記制御部は、前記操作部が保持する前記国又は地域に対応する文字コード情報を読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記文字コード情報に対応する前記国又は地域に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する。
【0014】
前記無線通信装置は、ファックス装置と、該無線通信装置を設置する国又は地域に対応する文字表示可能な操作部とを備える複合機であり、前記制御部は、前記ファックス装置において設定される国情報又は地域情報と、前記操作部が保持する前記国又は地域に対応する文字コード情報とを読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記国情報又は地域情報と前記文字コード情報に対応する前記国又は地域とに基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する。
【0015】
本発明によれば、周波数帯域を設定してホスト装置と無線通信する無線通信システムを提供することができる。無線通信システムは、ネットワークに接続され、前記無線通信システムを設置する国又は地域に関連する仕向け情報を記憶するサーバと、
各国及び各地域に割り当て可能な前記周波数帯域を規定する規定データを記憶する記憶部と、前記サーバから前記ネットワークを介して前記仕向け情報を読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する制御部と、前記制御部により判定された前記周波数帯域を使用して前記ホスト装置と無線通信する通信部とを含み、前記ネットワークに接続される無線通信装置とを含んで構成される。
【0016】
また、本発明によれば、周波数帯域を設定して無線通信装置とホスト装置との間で無線通信する方法も提供できる。この方法は、前記無線通信装置を設置する国又は地域に関連する仕向け情報と、各国及び各地域に割り当て可能な前記周波数帯域を規定する規定データとを記憶部から読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定するステップと、前記判定するステップで判定された前記周波数帯域を使用して前記ホスト装置と無線通信するステップとを含む。
【0017】
前記判定するステップは、前記無線通信装置が電源ONにされたことに応答して、前記記憶部から前記仕向け情報と前記規定データとを読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定し、前記無線通信するステップは、前記周波数帯域の判定に応答して、判定された前記周波数帯域を使用して無線通信する。
【0018】
前記無線通信装置は、ファックス装置を備える複合機であり、前記判定するステップは、前記ファックス装置において設定される国情報又は地域情報を前記仕向け情報として読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記国情報又は地域情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する。
【0019】
前記無線通信装置は、該無線通信装置を設置する国又は地域に対応する文字表示可能な操作部を備えており、前記判定するステップは、前記操作部が保持する前記国又は地域に対応する文字コード情報を読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記文字コード情報に対応する前記国又は地域に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する。
【0020】
前記無線通信装置は、ファックス装置と、該無線通信装置を設置する国又は地域に対応する文字表示可能な操作部とを備える複合機であり、前記判定するステップは、前記ファックス装置において設定される国情報又は地域情報と、前記操作部が保持する前記国又は地域に対応する文字コード情報とを読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記国情報又は地域情報と前記文字コード情報に対応する前記国又は地域とに基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する。
【0021】
さらに、本発明によれば、無線通信装置を設置する国又は地域に関連する仕向け情報をネットワークを介してサーバから読み出し、各国及び各地域に割り当て可能な前記周波数帯域を規定する規定データを記憶部から読み出して、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定するステップと、前記判定するステップで判定された前記周波数帯域を使用して前記ホスト装置と無線通信するステップとを含む、無線通信方法が提供できる。
【0022】
前記判定するステップは、前記無線通信装置が電源ONにされたことに応答して、前記サーバから前記仕向け情報を読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定し、前記無線通信するステップは、前記周波数帯域の判定に応答して、判定された前記周波数帯域を使用して無線通信する。
【0023】
さらに、本発明によれば、上記方法を実行するためのコンピュータ可読なプログラムを提供することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、ユーザが意識することなく、規定に沿った周波数範囲での通信が可能となる。本発明の請求項1および7の構成を採用することで、ユーザが設定する煩わしさを省き、その結果、人的要因による周波数範囲の設定間違いを防止することができる。
【0025】
また、本発明の請求項2〜5および8〜12の構成を採用することで、使用地域や国が変化した場合であっても、その地域や国の規定に沿った周波数範囲の設定を行うことができる。
【0026】
さらに、本発明の請求項6、7、13および14の構成を採用し、機器設置後の起動時のみサーバにアクセスして情報を取得し、その情報を用いて周波数範囲を設定することで、より正確に地域や国の規定に沿った周波数範囲の設定が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明を、図面を参照して詳細に説明するが、本発明は図面に示される実施形態に限定されるものではない。まず、WUSBで使用する周波数帯域について説明する。WUSBで使用する周波数帯域は、現在、使用地域や使用国による周波数帯域の割り当ては規定されていないが、UWBと同様の周波数帯域に規定されるものと考えられる。この場合、チャンネルごとか、あるいはバンドごとの割り当てになるものと考えられる。これは、簡単に設定することができ、機器側の周波数設定も容易だからである。
【0028】
UWBと同様の周波数帯域であるとすれば、図1に示すようなものとなる。この周波数帯域は、3.1〜5.1GHzで、これを5チャンネル、14バンドに分割したものとされる。1つのバンド幅は528MHzとなる。UWBでは、CH1のバンド1〜3は必ずもつことが規定されており、このため、WUSBでも、CH1のバンド1〜3は必ずもつことが規定されるものと考えられる。よって、残りのCH2〜5、若しくはバンド4〜14が各地域、各国で規定される。これら残りのCH2〜5、若しくはバンド4〜14を、機器が持っている地域あるいは国に関連する仕向け情報を利用して、自動設定する構成、方法を以下に説明する。ここでは、全周波数帯域を3.1〜5.1GHz、チャンネル数を5、バンド数を14としているが、これに限定されるものではない。
【0029】
図2は、無線通信装置の構成例を示したブロック図である。無線通信装置200は、レーザプリンタ(LP)や複写機(MFP)とすることができ、画像データの加工や出力等の処理を実行する画像処理部201と、図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等のホスト装置から転送される画像データを展開し、画像処理部201に展開された画像データを送る処理を実行する制御部202とを含んで構成される。MFPは、原稿をイメージセンサで読み取り、所定の解像度の画像データを取得するスキャナ装置を含む。画像処理部201は、原稿を所定速度で搬送しつつ、スキャナ装置で読み取られた画像データを記録紙に記録したり、ファックスメッセージとして受信した画像データを記録紙に記録するプロッタ部と、ユーザが宛先ファクシミリ番号を入力するためのテンキー、送信開始キー、留守番電話モード等のモード変更を行うためのモードキー、この複合機を操作するための各種キーを備える操作部とを含んで構成される。画像データは、スキャナ装置で読み取られた後、一般に制御部202で符号化(圧縮等)して記憶され、制御部202で展開、すなわち復号化された後、記録紙に記録するなどの処理を行うために画像処理部201に送られる。
【0030】
制御部202は、CPU203と、特定用途向集積回路(ASIC)204と、メインメモリ205とを備えている。CPU203は、無線通信装置200全体を制御し、ASIC204は、画像データを符号化してメインメモリ205に記憶し、また、メインメモリ205から読み出し、復号化して画像処理部201に送る。ASIC204は、例えば、スキャナ装置で読み取ったデータを直接、メインメモリ205に記憶する。このように、CPU203を介さず処理を実行するため、ASIC204による読み取り処理と、CPU203による他の処理とを同時に並行して実行することができる。
【0031】
無線通信装置200は、さらに、制御部202に接続される、ホスト装置等とユニバーサル・シリアルバス(USB)によって接続可能なUSB部206と、ホスト装置等と有線通信あるいは無線通信を可能にするローカルエリアネットワーク(LAN)部207と、WUSB部208とを備えている。その他、カードスロット等を備えることができる。
【0032】
図3は、WUSB部の構成例を示した図である。WUSB部208は、WUSB部208全体の動作を制御するUSBMAC部300と、高調波を受信するアンテナ301と、受信した高調波を中間長波のデジタル信号に変換するRF部302と、装置IDやUSBMAC部300内のレジスタ設定値等の機器固有の情報を格納するEEPROM303とを含んで構成されている。USBMAC部300は、RF部302から受け取ったデジタル信号をデータ変換し、パケット化して、ASIC204を介して画像処理部201に送る。また、USBMAC部300は、ASIC204を介して受信したパケットデータを解析し、データ変換した後、RF部302に送る。RF部302は、このデータ変換されたデジタル信号を高調波に変換し、アンテナ301を通して送信する。
【0033】
無線通信を行うためには、周波数範囲の設定が必要である。周波数帯域に関しては、各地域、各国により使用できる帯域が制限されている。この設定情報は、EEPROM等の不揮発性メモリに格納することができる。実際に通信を行う場合は、不揮発性メモリに格納された設定周波数帯域、例えばCH3やバンド4等に基づき、その周波数帯域の電波を使用して通信を行う。各地域、各国により使用できる帯域が制限されているにもかかわらず、規定外の周波数帯域を使用した場合には、規定違反となり、機器の販売はできなくなる。したがって、使用できる周波数帯域の設定は人的要因による手動設定ではなく、機器が自動的に設定するほうが設定間違いはなく、正確に周波数帯域を設定することができる。
【0034】
そこで、無線通信装置200は、記憶部に記憶されている、その無線通信装置200を設置する国又は地域に関連する仕向け情報と、各国及び各地域に割り当て可能な周波数帯域を規定する規定データとを読み出し、その仕向け情報に基づき規定データから割り当て可能な周波数帯域を自動的に判定し、判定された周波数帯域を使用してホスト装置と無線通信するようにされている。このことから、無線通信装置200は、仕向け情報と規定データとを記憶する記憶部と、割り当て可能な周波数帯域を自動的に判定する制御部と、判定された周波数帯域を使用して通信する通信部とを含む構成とされる。
【0035】
具体的な構成例を、図4〜図6を参照して説明する。図4は、無線通信装置200を設置する国又は地域に対応する文字表示可能な操作部400を備える構成を例示した図である。操作部400は、データの読み書きが可能なEEPROM401および表示部を備えている。表示部に表示される文字は、無線通信装置200が設置される国又は地域に対応した言語に適合されており、その言語に対応した文字コード情報がEEPROM401に記憶されている。文字コードは、各国や地域における文字や記号をコンピュータで扱うために、その国や地域で使用する文字や記号の一つ一つに割り当てられた固有の数字である。したがって、この文字コードから国又は地域情報を取得することができる。
【0036】
EEPROM401は、文字コード情報のほか、各国又は地域に割り当て可能な周波数帯域を規定する規定データを記憶することができる。規定データとしては、図7または図8のようなデータテーブルとすることができる。ここで、図7を参照すると、各国又は地域に対し、チャンネルで周波数帯域が規定されているのが示されている。割り当て可能か否かは、ビット「0」又は「1」で判定することができ、ビット「0」ならば割り当て不能を示し、ビット「1」ならば割り当て可能を示す。なお、CH1は、必ず持つことが必要とされているため、いずれの国又は地域においても、ビット「1」に規定されている。図7に示す実施形態では、日本ではCH1〜3が割り当て可能で、北米ではすべてのCHが割り当て可能とされている。また、EU(欧州連合)ではCH1〜4が割り当て可能で、ASIA(日本を除く他のアジア諸国)ではCH1、2が割り当て可能とされている。
【0037】
図8では、各国又は地域に対し、バンドで周波数帯域が規定されているのが示されている。これも、割り当て可能か否かは、ビット「0」か「1」により判定することができる。バンド1〜3は必ず持つことが必要とされているため、いずれの国又は地域においても、ビット「1」に規定されている。この図8に示す実施形態では、日本ではバンド1〜9、北米ではすべてのバンド、EUではバンド1〜12、ASIAではバンド1〜6が割り当て可能とされている。図7および図8には、日本、北米、EU、ASIAが示されているが、規定データは、アフリカ、南米等も含むものである。
【0038】
再び図4を参照すると、制御部202は、例えば、無線通信装置200の電源ONにされたことに応答して、EEPROM401から、国又は地域に対応する文字コード情報を仕向け情報して、また、各国及び各地域に割り当て可能な周波数帯域を規定する規定データを読み出す。ここでは電源ONにされたことに応答して、すなわち電源ONにされるたびに、仕向け情報および規定データを読み出すようにされているが、無線通信装置200の設置後の最初の起動時のみ、仕向け情報および規定データを読み出すようにされていてもよい。読み出された仕向け情報に基づき、規定データから、割り当て可能な周波数帯域を判定する。無線通信装置200を設置する国が日本であるならば、文字コードが日本語に対応して設定されている。したがって、その文字コードに基づき、図7に示すデータテーブルを用いて判定することで、CH1〜3を割り当て可能と判定することができる。図8に示すデータテーブルを用いた場合には、バンド1〜9を割り当て可能と判定することができる。なお、文字コード情報は、図7および図8に示した日本、北米、EU、アジア諸国といった大まかな地域とは別に、国ごとの情報となりうる。よって、この文字コード情報を使用することにより、より詳細にその地域や国ごとの規定に沿った周波数帯域の設定が可能となる。
【0039】
割り当て可能な周波数帯域が判定されると、その周波数帯域が無線通信に使用すべき周波数帯域として設定される。割り当て可能な周波数帯域が複数存在する場合には、設定によって、CH又はバンドの1つを選択するように判定することができる。例えば、CH1又はバンド1〜3を除いたCH又はバンドの小さいものを選択するように判定することができる。日本については、割り当て可能なCHが1〜3であるが、CHを詳細に規定し、CH1は共通、CH2は東日本、CH3は西日本というように規定データに規定しておくことで、割り当て可能な周波数帯域が複数存在するといった問題がなくなり、仕向け情報が東日本を示す場合、CH2という1つの周波数帯域を判定することができる。判定された周波数帯域は、周波数帯域データとして、制御部202が備えるメインメモリ205やWUSB部208が備えるEEPROM303に記憶することができる。
【0040】
WUSB部208は、記憶された周波数帯域データを読み出し、その周波数帯域を使用して通信を行う。データを受信する場合には、その周波数帯域のパルスのシーケンスを受信してデータ変換し、データを送信する場合には、そのデータをその周波数帯域のパルスに変換して送信する。
【0041】
図5は、ファックス装置を備える複合機を例示した図である。この実施形態では、無線通信装置200が複合機とされていて、ファックス装置を制御するFAX制御部500は読み取った画像データを保持するためのNVRAM501を備えている。FAX制御部500は、予め設定される国情報又は地域情報を保持するが、この国情報又は地域情報は、例えば、NVRAM501に記憶することができる。なお、ファックス装置が保持する国情報又は地域情報は、図7および図8に示した日本、北米、EU、アジア諸国といった大まかな地域とは別に、国ごとの情報を保持している。例えば、FAX番号は国ごとに異なり、国を識別するための情報となる。よって、この国情報又は地域情報、FAX番号を仕向け情報として使用することにより、より詳細にその地域や国ごとの規定に沿った周波数帯域の設定が可能となる。
【0042】
制御部202は、例えば、無線通信装置200の電源ONにされたことに応答して、NVRAM501から、国情報又は地域情報を仕向け情報として、また、各国及び各地域に割り当て可能な周波数帯域を規定する規定データを読み出す。これも、無線通信装置200の設置後の最初の起動時のみ、仕向け情報および規定データを読み出すようにされていてもよい。それらの読み出し後、仕向け情報に基づき、規定データから、割り当て可能な周波数帯域を判定する。
【0043】
割り当て可能な周波数帯域が判定されると、その周波数帯域が無線通信に使用すべき周波数帯域データとして設定される。周波数帯域データは、制御部202が備えるメインメモリ205やWUSB部208が備えるEEPROM303に記憶することができる。WUSB部208は、記憶された周波数帯域データを読み出し、データを受信する場合は、その周波数帯域のパルスのシーケンスを受信してデータ変換し、データを送信する場合は、そのデータをその周波数帯域のパルスに変換して送信する。
【0044】
図6は、操作部400とファックス装置との両方を備える無線通信装置200を示した図である。この構成の場合には、操作部400のEEPROM401から文字コード情報を、ファックス装置のFAX制御部500のNVRAM501から国情報又は地域情報をそれぞれ読み出し、また、EEPROM401又はNVRAM501のいずれかから各国及び各地域に割り当て可能な周波数帯域を規定する規定データを読み出す。
【0045】
制御部202は、これらの仕向け情報に基づき、規定データから割り当て可能な周波数帯域を判定する。このように2つの情報に基づき割り当て可能な周波数帯域を判定することにより、より詳細かつ正確にその地域や国の規定に沿った周波数帯域を設定することができる。
【0046】
無線通信装置200は、ネットワークに接続され、そのネットワークを介して仕向け情報を保持するサーバと接続され、このサーバと無線通信装置200とから、無線通信システムを構成することもできる。この場合、無線通信装置200の設置後の最初の起動時に、制御部202が、サーバから仕向け情報および規定データを読み出して、割り当て可能な周波数帯域を判定することができる。最初の起動時のみに限らず、無線通信装置200の電源がONにされるたびにサーバと通信し、仕向け情報および規定データを読み出して、割り当て可能な周波数帯域を判定することもできる。また、ネットワークは、イントラネット等のLANと、インターネット等の公衆回線との2つのネットワークから構成され、モデムやルータ等のリモートサービスにより互いを接続することができる。ネットワークを介した通信においては、UDPやTCP/IP等のプロトコルを使用して行うことができる。
【0047】
次に、図9〜図13を参照して、無線通信装置200が行う、周波数帯域を設定する処理について説明する。図9は、無線通信装置200が再起動した場合に不揮発性メモリから周波数帯域データを読み出し、周波数帯域を設定する処理を示した図である。まず、無線通信装置200を設置する(S900)。設置の際、国又は地域情報が設定される。これにより、その国又は地域の文字、時刻、FAX番号等の使用あるいは設定が可能となる。この情報は、仕向け情報として、上述した不揮発性メモリに格納される。無線通信装置200の電源をONにし、起動する(S901)。すると、WUSB部208は初期化を開始する(S902)。WUSB部208に格納されている情報を消去し、新たな情報、例えば周波数帯域データを格納できるようにする。
【0048】
制御部202は、無線通信装置200の不揮発性メモリに格納された仕向け情報を読み出し、取得する(S903)。このとき、各国及び各地域に割り当て可能な周波数帯域を規定する規定データも読み出し、取得する。読み出した仕向け情報に基づき、規定データから、割り当て可能な周波数帯域を判定し、判定された周波数帯域をデータとして不揮発性メモリに格納することにより、周波数帯域データを設定登録する(S904)。WUSB部208は、設定登録された周波数帯域データを自己がもつEEPROM303に格納し、その周波数帯域に設定する(S905)。
【0049】
WUSB部208は、その周波数帯域を使用してホスト装置と無線通信を開始する(S906)。電源がOFFにされなければ通常の通信状態(S907)である。したがって、電源がOFFか否かを判定する(S908)。電源がOFFでなければ通常の通信状態が維持されていることを示し、電源がOFFにされた場合には、電源OFF状態になる(S909)。電源OFF状態から再起動されたか否か判定する(S910)。再起動されていないと判定した場合、再起動されるまで、S910の判定を繰り返す。再起動されたと判定した場合、S905へ戻り、再び周波数帯域データをEEPROM303に格納し、その周波数帯域に設定する。
【0050】
図10は、無線通信装置200を起動するたびに、仕向け情報を取得し、周波数帯域を設定する処理を示した図である。無線通信装置200の電源をONにし、起動する(S1000)。すると、WUSB部208は初期化を開始する(S1001)。WUSB部208に格納されている情報を消去し、新たな情報、例えば周波数帯域データを格納できるようにする。制御部202は、無線通信装置200の不揮発性メモリに格納された仕向け情報を読み出し、取得する(S1002)。このとき、各国及び各地域に割り当て可能な周波数帯域を規定する規定データも読み出し、取得する。読み出した仕向け情報に基づき、規定データから、割り当て可能な周波数帯域を判定し、判定された周波数帯域をデータとして、WUSB部208のEEPROM303に格納し、周波数帯域を設定する(S1003)。WUSB部208は、その周波数帯域を使用してホスト装置と無線通信を開始する(S1004)。電源がOFFにされるまで通常の通信状態を維持する(S1005)。電源OFFにされ、再起動されると、再びS1000から処理を開始する。
【0051】
図11は、無線通信装置200の設置後の最初の起動時にサーバにアクセスして仕向け情報を取得し、周波数帯域を設定する処理を示した図である。この処理では、設定された周波数帯域をデータとして不揮発性メモリに格納するため、次の起動時には不揮発性メモリに格納されているそのデータを基に設定するものとされている。図9に示す処理と同様、無線通信装置200を設置し(S1100)、無線通信装置200の電源をONにして起動する(S1101)。ネットワークに関する設定を初期化し、ネットワーク名やアドレス情報等を取得してネットワーク設定を行う(S1102)。アドレス情報およびプロトコルを使用してサーバに接続する(S1103)。
【0052】
サーバとの通信が可能になった後、WUSB部208は初期化を開始する(S1104)。WUSB部208に格納されている情報を消去し、新たな情報、例えば周波数帯域データを格納できるようにする。次に、サーバから仕向け情報を受信し、取得する(S1105)。制御部202は、LAN部207から仕向け情報の取得要求を送信し、サーバがそれに応答して、サーバが持つ仕向け情報をLAN部207に送信する。これにより、サーバから仕向け情報を取得することができる。S1106〜S1112の処理は、図9に示すS904〜S910の処理と同様である。
【0053】
図12は、無線通信装置200を起動するたびに、サーバから仕向け情報を取得し、周波数帯域を設定する処理を示した図である。S1200〜S1205の処理は、図11に示すS1100〜S1105の処理と同様である。また、S1206〜S1208の処理は、図10に示すS1003〜S1005の処理と同様である。すなわち、図10の処理に、ネットワークの初期化/設定、サーバへの接続、サーバから仕向け情報を取得する処理が追加されたものである。
【0054】
図13は、無線通信装置200の設置後の最初の起動時に仕向け情報として文字コード情報と国情報又は地域情報とを取得し、周波数帯域を設定する処理を示した図である。この処理では、設定された周波数帯域をデータとして不揮発性メモリに格納するため、次の起動時には不揮発性メモリに格納されているそのデータを基に設定するものとされている。図9に示す処理と同様であるが、S1303で操作部400のEEPROM401から文字コード情報を取得し、S1304でファックス装置において設定される国情報又は地域情報を取得し、S1305で文字コード情報および国情報又は地域情報に基づき、割り当て可能な周波数帯域をそれぞれ判定し、S1306でその結果に基づき周波数帯域を設定する処理が追加されている。また、図9に示すS904および図11に示すS1106に対応する処理は、図13ではS1306とS1307とに分けられている。すなわち、S1306で周波数帯域を設定し、S1307でその設定を不揮発性メモリに登録する。その後の処理S1308〜S1313は、図9に示すS905〜S910および図11に示すS1107〜S1112の処理と同様である。
【0055】
これまで本発明を図面に示した実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、他の実施の形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。上記処理は、制御部202やWUSB部208によって行うことができるが、プログラムとして構成し、制御部202のASIC204やWUSB部208のUSBMAC部300に実行させることにより、その処理を実行することもできる。このプログラムは、制御部202のメインメモリ205やWUSB部208のEEPROM303等に格納することができる。また、このプログラムは、上記ASIC204やUSBMAC部300により読み取り可能な記録媒体に格納し、記録媒体として提供することもできる。周波数帯域の設定は、CHやバンドに限らず、周波数データそのものであってもよい。また、サーバを設置する場合のサーバの位置は、無線通信装置200を使用している構内でも、構外であってもよい。
【0056】
無線通信装置200としては、上記のレーザプリンタや複合機に限らず、無線通信可能な装置であれば、電子機器あるいはオフィス機器一般に適用できるものである。具体的には、携帯電話、デジタルカメラ、自動車に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】チャンネルおよびバンドに分割された無線周波数帯域を例示した図。
【図2】無線通信装置の構成例を示したブロック図。
【図3】WUSB部の構成例を示した図。
【図4】無線通信装置の第1構成例を示した図。
【図5】無線通信装置の第2構成例を示した図。
【図6】無線通信装置の第3構成例を示した図。
【図7】チャンネルで周波数帯域が規定された規定データを例示した図。
【図8】バンドで周波数帯域が規定された規定データを例示した図。
【図9】無線通信装置が再起動した場合に不揮発性メモリから周波数帯域データを読み出し、周波数帯域を設定する処理を示した図。
【図10】無線通信装置を起動するたびに、仕向け情報を取得し、周波数帯域を設定する処理を示した図。
【図11】無線通信装置の設置後の最初の起動時にサーバにアクセスして仕向け情報を取得し、周波数帯域を設定する処理を示した図。
【図12】無線通信装置を起動するたびに、サーバから仕向け情報を取得し、周波数帯域を設定する処理を示した図。
【図13】無線通信装置の設置後の最初の起動時に仕向け情報として文字コード情報と国情報又は地域情報とを取得し、周波数帯域を設定する処理を示した図。
【符号の説明】
【0058】
200…無線通信装置、201…画像処理部、202…制御部、203…CPU、204…ASIC、205…メインメモリ、206…USB部、207…LAN部、208…WUSB部、300…USBMAC部、301…アンテナ、302…RF部、303…EEPROM、400…操作部、401…EEPROM、500…FAX制御部、501…NVRAM
【特許請求の範囲】
【請求項1】
周波数帯域を設定してホスト装置と無線通信する無線通信装置であって、
前記無線通信装置を設置する国又は地域に関連する仕向け情報と、各国及び各地域に割り当て可能な前記周波数帯域を規定する規定データとを記憶する記憶部と、
前記記憶部から前記仕向け情報と前記規定データとを読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する制御部と、
前記制御部により判定された前記周波数帯域を使用して前記ホスト装置と無線通信する通信部とを含む、無線通信装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記無線通信装置が電源ONにされたことに応答して、前記記憶部から前記仕向け情報と前記規定データとを読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定し、前記通信部は、前記制御部による判定に応答して、判定された前記周波数帯域を使用して無線通信することを特徴とする、請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記無線通信装置は、ファックス装置を備える複合機であり、前記制御部は、前記ファックス装置において設定される国情報又は地域情報を前記仕向け情報として読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記国情報又は地域情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する、請求項1または2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記無線通信装置は、該無線通信装置を設置する国又は地域に対応する文字表示可能な操作部を備えており、前記制御部は、前記操作部が保持する前記国又は地域に対応する文字コード情報を読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記文字コード情報に対応する前記国又は地域に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する、請求項1または2に記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記無線通信装置は、ファックス装置と、該無線通信装置を設置する国又は地域に対応する文字表示可能な操作部とを備える複合機であり、前記制御部は、前記ファックス装置において設定される国情報又は地域情報と、前記操作部が保持する前記国又は地域に対応する文字コード情報とを読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記国情報又は地域情報と前記文字コード情報に対応する前記国又は地域とに基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する、請求項3または4に記載の無線通信装置。
【請求項6】
周波数帯域を設定してホスト装置と無線通信する無線通信システムであって、
ネットワークに接続され、前記無線通信システムを設置する国又は地域に関連する仕向け情報を記憶するサーバと、
各国及び各地域に割り当て可能な前記周波数帯域を規定する規定データを記憶する記憶部と、前記サーバから前記ネットワークを介して前記仕向け情報を読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する制御部と、前記制御部により判定された前記周波数帯域を使用して前記ホスト装置と無線通信する通信部とを含み、前記ネットワークに接続される無線通信装置とを含む、無線通信システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記無線通信装置が電源ONにされたことに応答して、前記サーバから前記仕向け情報を読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定し、前記通信部は、前記制御部による判定に応答して、判定された前記周波数帯域を使用して無線通信することを特徴とする、請求項6に記載の無線通信システム。
【請求項8】
周波数帯域を設定して無線通信装置とホスト装置との間で無線通信する方法であって、
前記無線通信装置を設置する国又は地域に関連する仕向け情報と、各国及び各地域に割り当て可能な前記周波数帯域を規定する規定データとを記憶部から読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定するステップと、
前記判定するステップで判定された前記周波数帯域を使用して前記ホスト装置と無線通信するステップとを含む、無線通信方法。
【請求項9】
前記判定するステップは、前記無線通信装置が電源ONにされたことに応答して、前記記憶部から前記仕向け情報と前記規定データとを読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定し、前記無線通信するステップは、前記周波数帯域の判定に応答して、判定された前記周波数帯域を使用して無線通信する、請求項8に記載の無線通信方法。
【請求項10】
前記無線通信装置は、ファックス装置を備える複合機であり、前記判定するステップは、前記ファックス装置において設定される国情報又は地域情報を前記仕向け情報として読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記国情報又は地域情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する、請求項8または9に記載の無線通信方法。
【請求項11】
前記無線通信装置は、該無線通信装置を設置する国又は地域に対応する文字表示可能な操作部を備えており、前記判定するステップは、前記操作部が保持する前記国又は地域に対応する文字コード情報を読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記文字コード情報に対応する前記国又は地域に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する、請求項8または9に記載の無線通信方法。
【請求項12】
前記無線通信装置は、ファックス装置と、該無線通信装置を設置する国又は地域に対応する文字表示可能な操作部とを備える複合機であり、前記判定するステップは、前記ファックス装置において設定される国情報又は地域情報と、前記操作部が保持する前記国又は地域に対応する文字コード情報とを読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記国情報又は地域情報と前記文字コード情報に対応する前記国又は地域とに基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する、請求項10または11に記載の無線通信方法。
【請求項13】
周波数帯域を設定して無線通信装置とホスト装置との間で無線通信する方法であって、
前記無線通信装置を設置する国又は地域に関連する仕向け情報をネットワークを介してサーバから読み出し、各国及び各地域に割り当て可能な前記周波数帯域を規定する規定データを記憶部から読み出して、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定するステップと、
前記判定するステップで判定された前記周波数帯域を使用して前記ホスト装置と無線通信するステップとを含む、無線通信方法。
【請求項14】
前記判定するステップは、前記無線通信装置が電源ONにされたことに応答して、前記サーバから前記仕向け情報を読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定し、前記無線通信するステップは、前記周波数帯域の判定に応答して、判定された前記周波数帯域を使用して無線通信する、請求項13に記載の無線通信方法。
【請求項15】
請求項8〜14のいずれか1項に記載の無線通信方法を実行するためのコンピュータ可読なプログラム。
【請求項1】
周波数帯域を設定してホスト装置と無線通信する無線通信装置であって、
前記無線通信装置を設置する国又は地域に関連する仕向け情報と、各国及び各地域に割り当て可能な前記周波数帯域を規定する規定データとを記憶する記憶部と、
前記記憶部から前記仕向け情報と前記規定データとを読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する制御部と、
前記制御部により判定された前記周波数帯域を使用して前記ホスト装置と無線通信する通信部とを含む、無線通信装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記無線通信装置が電源ONにされたことに応答して、前記記憶部から前記仕向け情報と前記規定データとを読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定し、前記通信部は、前記制御部による判定に応答して、判定された前記周波数帯域を使用して無線通信することを特徴とする、請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記無線通信装置は、ファックス装置を備える複合機であり、前記制御部は、前記ファックス装置において設定される国情報又は地域情報を前記仕向け情報として読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記国情報又は地域情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する、請求項1または2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記無線通信装置は、該無線通信装置を設置する国又は地域に対応する文字表示可能な操作部を備えており、前記制御部は、前記操作部が保持する前記国又は地域に対応する文字コード情報を読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記文字コード情報に対応する前記国又は地域に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する、請求項1または2に記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記無線通信装置は、ファックス装置と、該無線通信装置を設置する国又は地域に対応する文字表示可能な操作部とを備える複合機であり、前記制御部は、前記ファックス装置において設定される国情報又は地域情報と、前記操作部が保持する前記国又は地域に対応する文字コード情報とを読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記国情報又は地域情報と前記文字コード情報に対応する前記国又は地域とに基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する、請求項3または4に記載の無線通信装置。
【請求項6】
周波数帯域を設定してホスト装置と無線通信する無線通信システムであって、
ネットワークに接続され、前記無線通信システムを設置する国又は地域に関連する仕向け情報を記憶するサーバと、
各国及び各地域に割り当て可能な前記周波数帯域を規定する規定データを記憶する記憶部と、前記サーバから前記ネットワークを介して前記仕向け情報を読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する制御部と、前記制御部により判定された前記周波数帯域を使用して前記ホスト装置と無線通信する通信部とを含み、前記ネットワークに接続される無線通信装置とを含む、無線通信システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記無線通信装置が電源ONにされたことに応答して、前記サーバから前記仕向け情報を読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定し、前記通信部は、前記制御部による判定に応答して、判定された前記周波数帯域を使用して無線通信することを特徴とする、請求項6に記載の無線通信システム。
【請求項8】
周波数帯域を設定して無線通信装置とホスト装置との間で無線通信する方法であって、
前記無線通信装置を設置する国又は地域に関連する仕向け情報と、各国及び各地域に割り当て可能な前記周波数帯域を規定する規定データとを記憶部から読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定するステップと、
前記判定するステップで判定された前記周波数帯域を使用して前記ホスト装置と無線通信するステップとを含む、無線通信方法。
【請求項9】
前記判定するステップは、前記無線通信装置が電源ONにされたことに応答して、前記記憶部から前記仕向け情報と前記規定データとを読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定し、前記無線通信するステップは、前記周波数帯域の判定に応答して、判定された前記周波数帯域を使用して無線通信する、請求項8に記載の無線通信方法。
【請求項10】
前記無線通信装置は、ファックス装置を備える複合機であり、前記判定するステップは、前記ファックス装置において設定される国情報又は地域情報を前記仕向け情報として読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記国情報又は地域情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する、請求項8または9に記載の無線通信方法。
【請求項11】
前記無線通信装置は、該無線通信装置を設置する国又は地域に対応する文字表示可能な操作部を備えており、前記判定するステップは、前記操作部が保持する前記国又は地域に対応する文字コード情報を読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記文字コード情報に対応する前記国又は地域に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する、請求項8または9に記載の無線通信方法。
【請求項12】
前記無線通信装置は、ファックス装置と、該無線通信装置を設置する国又は地域に対応する文字表示可能な操作部とを備える複合機であり、前記判定するステップは、前記ファックス装置において設定される国情報又は地域情報と、前記操作部が保持する前記国又は地域に対応する文字コード情報とを読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出して、前記国情報又は地域情報と前記文字コード情報に対応する前記国又は地域とに基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定する、請求項10または11に記載の無線通信方法。
【請求項13】
周波数帯域を設定して無線通信装置とホスト装置との間で無線通信する方法であって、
前記無線通信装置を設置する国又は地域に関連する仕向け情報をネットワークを介してサーバから読み出し、各国及び各地域に割り当て可能な前記周波数帯域を規定する規定データを記憶部から読み出して、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定するステップと、
前記判定するステップで判定された前記周波数帯域を使用して前記ホスト装置と無線通信するステップとを含む、無線通信方法。
【請求項14】
前記判定するステップは、前記無線通信装置が電源ONにされたことに応答して、前記サーバから前記仕向け情報を読み出し、前記記憶部から前記規定データを読み出し、前記仕向け情報に基づき前記規定データから割り当て可能な前記周波数帯域を判定し、前記無線通信するステップは、前記周波数帯域の判定に応答して、判定された前記周波数帯域を使用して無線通信する、請求項13に記載の無線通信方法。
【請求項15】
請求項8〜14のいずれか1項に記載の無線通信方法を実行するためのコンピュータ可読なプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−60950(P2008−60950A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−235942(P2006−235942)
【出願日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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