説明

無線通信装置

【課題】 簡単にBluetooth接続の切断と接続を行うことができる無線通信装置を提供す
ること
【解決手段】 第1の無線通信手段によって対向機器と接続し、第1の無線通信手段を介して、対向機器と対応付けられた第2の無線通信に関する識別情報を受信し、受信した第2の無線通信に関する識別情報と異なる第2の無線通信に関する識別情報を有する機器と第2の無線通信手段によって接続している場合には、接続中の第2の無線通信を切断し、対向機器から取得した第2の無線通信に関する識別情報を有する機器と第2の無線通信手段によって接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機やPCに代表される電子機器は、Bluetooth(登録商標)、無線LA
N、NFC(Near Field Communication)等、複数の無線通信機能を有するようになってきている。このような電子機器において、例えばNFCのような近接無線通信方式を用いて、Bluetoothや無線LANのような近接無線通信方式よりも長い距離間で通信可能であ
って、比較的高速な通信が可能な通信方式の設定情報を交換してBluetoothや無線LAN
に通信を引き継ぐ技術(コネクションハンドオーバ:Connection Handover、以下ハンド
オーバと称する)や、Bluetoothまたは無線LANによって接続中のデバイスを近接無線
通信によって検出すると、そのデバイスとのBluetooth接続または無線LAN接続を切断
する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2009−521162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば、第1のデバイスとBluetoothによって接続している状態で、第
2のデバイスとBluetooth接続を行いたい場合、特許文献1に記載される発明では、第1
のデバイスとの接続を切断するためのユーザ操作を行った後に、第2のデバイスとの接続を確立するためのユーザ操作を行う必要があり、操作が煩雑であるという問題点がある。
【0005】
そこで本発明は、簡単に無線通信の切断と接続を行うことができる無線通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明による無線通信装置は、第1の無線通信を行う第1の無線通信手段と、前記第1の無線通信とは異なる第2の無線通信を行う第2の無線通信手段と、前記第1の無線通信手段によって対向機器と通信し、当該対向機器と対応付けられた機器の第2の無線通信に関する識別情報を受信し、受信した第2の無線通信に関する識別情報が前記第2の無線通信手段によって接続中の機器の第2の無線通信に関する識別情報と異なるならば、前記第2の無線通信手段によって接続中の機器との第2の無線通信接続を切断する制御手段とを有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、簡単に無線通信の切断と接続を行うことができる無線通信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係る携帯電話機の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施形態に係る携帯電話機の処理の一例を表すフローチャート。
【図3】本発明の実施形態に係る携帯電話機の具体的な処理の一例を示すシーケンス図。
【図4】本発明の実施形態に係る携帯電話機の処理の一例を表すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態では、無線通信装置の一例として携帯電話機を用いる。ただし、無線通信装置は複数の無線通信手段を有する装置であれば良く、例えばスマートフォン、PCなどの装置であっても良い。
【0010】
図1は、本実施形態に関する携帯電話機の構成を示すブロック図である。携帯電話機1は、制御部51、操作部52、表示部53、音声入出力部54、網通信部55、記憶部56、Bluetooth通信部57、NFC通信部58から構成される。
【0011】
制御部51は、CPUなどから構成され、携帯電話機1としての一般的なアプリケーションを実行する。また、制御部51は、Bluetooth通信部57の制御を行うBluetooth制御部51a、NFC通信部58の制御を行うNFC制御部51bを有する。
【0012】
操作部52は、操作キーまたはタッチパネル、タッチセンサなどから構成され、ユーザの操作に応じた信号を制御部51に入力する。
【0013】
表示部53は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどによって構成され、制御部51の制御により、アプリケーションの動作に応じた文字や画像を表示する。
【0014】
音声入出力部54は、スピーカおよびマイクロフォンから成り、無線電話通信部55による音声通話の通話音声の入出力や、音楽コンテンツや動画コンテンツの音声・音楽の出力などを行う。
【0015】
網通信部55は、基地局を介して音声通信やパケット通信を行う。例えば、音声通信によって音声を送信する場合、音声入出力部54のマイクロフォンから音声を収音して得られた音声データに対して、符号化や誤り制御などの信号処理を行ったデータを電波に変換して、基地局へ送信する。また、受話音声は、基地局からの電波を受信し、電波から電気信号に変換した後、復号や誤り訂正などの信号処理を行い、音声入出力部54のスピーカから音声を出力する。
【0016】
記憶部56は、制御部51が行う処理についての処理プログラムや処理に必要なデータなどを格納するROM(Read Only Memory)やハードディスク、不揮発性メモリ、データベース、主制御部21が処理を行う際に使用されるデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)などから構成される。
【0017】
Bluetooth通信部57は、Bluetoothの通信モジュールなどから構成され、制御部51からの制御に応じて動作し、HFPによってハンズフリー機器での音声通話を可能としたり、A2DP(Advanced Audio Distribution Profile)によってオーディオケーブルを用
いることなく、対向機器にオーディオデータを転送したりすることができる。
【0018】
NFC通信部58は、NFCの通信モジュールなどから構成され、制御部51からの指示に基づき、対向機器とのNFC通信の確立や、対向機器とのNFC通信によるデータの送受信を行う。
【0019】
以上のような構成を有する携帯電話機1とBluetooth通信が可能な端末として、例えば
ヘッドセットと車載機器(例えば、カーナビ)とを想定する。なお、この車載機器が搭載されている車両には、運転席のドアにドア開錠・施錠のためのNFCモジュールが設置されており、NFCモジュールの記憶装置に当該車載機器のBluetoothアドレスが記憶され
ている。
【0020】
図2は、携帯電話機1がある機器(例えばヘッドセット)とBluetooth接続していると
きに、NFC通信可能な他の機器(例えばNFCモジュール)とNFC通信可能な位置まで近接されたときに制御部51で実行される処理を示すフローチャートである。
【0021】
携帯電話機1が第1の機器とBluetooth接続している状態で、NFC通信可能な第2の
機器と通信可能な位置まで近接されると(S101)、第2の機器との間で認証を行い、NFC通信の接続を確立する(S102)。携帯電話機1と第2の機器とのNFC通信は、どちらか一方が機能的に主であり他方が従であっても良いし、機能的に対等で相互に通信しあえる状態であっても良い。確立したNFC通信によって、第2の機器と対応付けられているBluetoothデバイスのBluetoothアドレスを取得する(S103)。
【0022】
Bluetoothアドレスの取得は、NFC Forum(TM)によってリリースされているconnection handoverに関する仕様(Connection Handover 1.1)に定められているハンドオーバ機能を用いて取得する方法がある。また、事前にNFCモジュールの識別情報とBluetoothアド
レスとを対応付けて携帯電話機1の記憶部56に記憶しておき、NFC通信によって通知されるNFCモジュールの識別情報と対応付けて記憶部56に記憶されているBluetooth
アドレスを取得する方法も考えられる。これら2つのBluetoothアドレス取得方法は、い
ずれか一方のみを用いる(常にハンドオーバ機能によるBluetoothアドレスの取得のみを
行う、もしくは、常に事前に記憶した対応付けを用いたBluetoothアドレスの取得のみを
行う)としても良いし、いずれか一方を優先的に用いる(ハンドオーバ機能によるBluetoothアドレスが取得できなかった場合に事前に記憶した対応付けを用いてBluetoothアドレスを用いる、もしくは、事前に記憶した対応付けを用いてBluetoothアドレスを取得でき
なかった場合にハンドオーバ機能によって取得したBluetoothアドレスを用いる)として
も良い。
【0023】
そして制御部51は、ステップS103で取得したBluetoothアドレスが、現在Bluetooth接続中の対向機器のBluetoothアドレスと一致するか否かを判断する(S104)。な
お、図示しないが、ステップS103の時点でBluetooth接続中の機器が無ければ、取得
したBluetoothアドレスを有する機器とのBluetooth接続を確立する。
【0024】
取得したBluetoothアドレスと現在Bluetooth接続中の機器のBluetoothアドレスとが一
致する場合(S104のYes)、現在Bluetooth接続中の第1の機器との接続を維持す
る。取得したBluetoothアドレスと現在Bluetooth接続中の機器のBluetoothアドレスが一
致しない場合(S104のNo)、現在Bluetooth接続中の第1の機器とは異なる機器へ
のBluetooth接続が要求されたと判断する。そこで、Bluetooth通信によって、現在接続中の第1の機器に対してBluetooth接続を切断する要求を送信し、第1の機器とのBluetooth接続を切断する(S105)。
【0025】
そして、ステップS105によってBluetooth接続の切断が完了した後に、ステップS
103によって取得したBluetoothアドレスを有する機器とのBluetooth接続を要求する(S106)。ステップS103で、ハンドオーバ機能によってBluetoothアドレスを取得
する場合、Bluetoothアドレスの他に、ペアリングに用いるハッシュやランダム値などの
セキュリティ情報を対向機器からNFC通信によって取得することができ、これらの情報を用いてBluetoothの接続を確立することができる。
【0026】
ステップS106で、取得したBluetoothアドレスを有する機器へBluetooth接続を要求したとしても、Bluetooth接続が確立できない場合がある。例えばステップS103で、
第2の機器として上述のNFCモジュールを考えた場合、NFCモジュールから取得したBluetoothアドレスを有する車載機器のBluetooth機能がONの状態でない場合や、車載機器自体の電源がONの状態ではない場合である。そこで、Bluetooth接続の確立に成功し
なかった場合は(S107のNo)、ステップS103で取得したBluetoothアドレスを
有する機器からの接続要求のみを受け付けるモードに設定する。
【0027】
このモードに設定することによって、ステップS103で取得したBluetoothアドレス
を有する機器とは異なる機器からの不要な接続を排除することができ、確実にステップS103で取得したBluetoothアドレスを有する機器とのBluetooth接続を確立することができる。ステップS103で取得したBluetoothアドレスを有する機器からの接続要求のみ
を受け付けるモードに設定されているときには(S108のNo)、ステップS103で取得したBluetoothアドレスを有する機器以外からの接続要求は拒否する(S109)。
【0028】
なお、接続要求の拒否とは、ステップS103で取得したBluetoothアドレスを有する機
器以外からの接続要求を受信したとしても、Bluetooth接続を確立しない場合だけでなく
、ステップS103で取得したBluetoothアドレスを有する機器以外からの接続要求を受
信したときに、Bluetooth接続を確立したとしてもサービス開始前に切断する場合を含む

【0029】
そして、ステップS103で取得したBluetoothアドレスを有する機器からの接続要求の
みを受け付けるモードのときに、ステップS103で取得したBluetoothアドレスを有す
る機器からの接続要求を受け付けると(S108のYes)、当該対向機器とのBluetooth接続を確立し(S110)、ステップS103で取得したBluetoothアドレスを有する機器からの接続要求のみを受け付けるモードを解除する。
【0030】
なお、ステップS103で取得したBluetoothアドレスを有する機器からの接続要求の
みを受け付けるモードは、このモード設定中にステップS101で検出したNFC通信可能な第2の機器に再度NFC通信可能な位置まで近接され、NFC接続が確立することによって解除しても良い。また、モード設定中にステップS101で検出した第2の機器とは異なるNFC通信可能な機器にNFC通信可能な位置まで近接され、NFC接続が確立することによって解除しても良い。もしくは、携帯電話機1が有する計時手段(図示せず)によって当該モード設定時からの経過時刻を算出し、経過時刻が所定の時間を超えたことを検出すると、このモードを解除しても良い。
【0031】
このようにステップS103で取得したBluetoothアドレスを有する機器からの接続要
求のみを受け付けるモードを解除することによって、ステップS103で取得したBluetoothアドレスを有する機器とは異なる機器からの不要な接続を排除する状態が永続しない
。例えば、車のドアに設置されたNFCモジュールとの通信に応じてドアの開錠と施錠を行うとともに、ドアの開錠時(つまり、乗車することが予想される時)に車に設置された車載機器とBluetooth接続を行いたい場合、ドアの開錠時に車載機器の電源がONでなけ
れば車載機器とのBluetooth接続を確立できずに、車載機器からの接続要求のみを受け付
けるモードに設定されるが、車から降りたときには車載機器とのBluetooth接続が不要と
なるため、NFCモジュールとNFC通信を行ってドアを施錠することに応じて車載機器からの接続要求のみを受け付けるモードを解除することによって、他の機器(例えばヘッドセット)からのBluetooth接続を受け付けることができる。
【0032】
以上のような処理によって、第1の機器とBluetoothによる接続を確立しているときに
、第2の機器とのBluetooth接続に切替えたい場合、ユーザは第2の機器とNFC通信可
能な距離に近接させるという1ステップの処理だけで、第1の機器とのBluetooth接続を
切断するとともに、第2の機器とのBluetooth接続を確立することができる。つまり、ユ
ーザの手間を省いて迅速にBluetooth接続先の機器を切替えることができる。
【0033】
図3は、図2のフローチャートに示した処理を行う携帯電話機1がヘッドセットとBluetooth接続しているときに車載機器へBluetooth接続先を切替える具体的な処理のシーケンス図である。
【0034】
まず、携帯電話機1はヘッドセットとBluetooth接続が確立している状態である(S1
21)。この状態で、携帯電話機1が車に設置されたドア開錠・施錠のためのNFCモジュールとNFC通信可能な距離まで近接されたことを検知すると、携帯電話機1とNFCモジュールとの間でNFC接続を確立する(S122)。なお、図示しないが、このNFC接続が確立した後、NFCモジュールは携帯電話機1の認証を行って、車のドアの開錠を行う。ステップS122で携帯電話機1とNFCモジュールとのNFC通信が確立すると、NFCモジュールから携帯電話機1へハンドオーバ要求が送信される(S123)。
【0035】
このハンドオーバ要求では、NFCモジュールと対応付けられた車載機器のBluetoothア
ドレスおよびペアリングに用いるハッシュやランダム値などのセキュリティ情報が通知される。携帯電話機1のNFC通信部58はこのハンドオーバ要求を受信し、NFC制御部51bへハンドオーバ要求を通知する。そして、NFC通信部58は、NFC制御部51bの制御に従って、ハンドオーバ要求に対する応答であるハンドオーバ応答をNFCモジュールへ送信する(S124)。このハンドオーバ応答には、携帯電話機1のBluetooth
アドレスが含まれている場合も含まれていない場合も考えられる。
【0036】
携帯電話機1のBluetooth制御部51aは、NFC制御部51bから通知される車載機
器のBluetoothアドレスと、現在Bluetooth接続中の機器(ヘッドセット)のBluetoothア
ドレスとが一致しないことを検知する(S125)。そこで、Bluetooth制御部51aは
、Bluetooth通信部57を用いて、ヘッドセットに対してBluetooth切断要求を送信し(S126)、ヘッドセットからBluetooth切断要求に対するBluetooth切断応答を受信し(S127)、ヘッドセットとのBluetooth接続を切断する(S128)。
【0037】
その後、携帯電話機1のBluetooth制御部51aは、NFCモジュールからのハンドオ
ーバ要求によって通知されたBluetoothアドレスを有する機器(車載機器)と、通知され
たセキュリティ情報を用いてSSP(Secure Simple Pairing)方式による認証処理を行
い(S131)、認証処理が完了すると、当該機器(車載機器)に対してBluetooth接続
確立の要求を送信し(S129)、車載機器から接続確立の要求に対する応答を受信する(S130)。これによって、車載機器とのBluetooth接続が確立した状態となる(S1
32)。
【0038】
図4は、携帯電話機1がある機器(ヘッドセット)とBluetooth接続しているときに、
NFC通信可能な他の機器(NFCモジュール)とNFC通信可能な位置まで近接されたときの第2の処理を示すフローチャートである。なお、図4に示す処理ステップのうち、図2に示す処理ステップと同じ処理については同じ記号で示す。図2を用いて説明した携帯電話機1の処理では、ステップS106で携帯電話機1が取得したBluetoothアドレス
を有する機器に対してBluetooth接続の確立を要求するのに対して、図4に示す携帯電話
機1の処理では、携帯電話機1からBluetooth接続の確立を要求しない。
【0039】
つまり、NFC接続を確立した機器からNFC通信によって取得したBluetoothアドレ
スと現在接続中の機器のBluetoothアドレスとが一致しない場合、(S104のNo)、
接続中の機器とのBluetooth接続を切断し(S105)、その後、対向機器からのBluetooth接続要求を待つ。そして、NFC通信によって取得したBluetoothアドレスを有する機
器からの接続要求でなければ(S208のNo)この要求を拒否し(S209)、NFC通信によって取得したBluetoothアドレスを有する機器からの接続要求であればこの機器
とのBluetooth接続を確立する(S210)。
【0040】
ステップS208のNFC通信によって取得したBluetoothアドレスを有する機器から
の接続要求は受け付けて、他の機器からの接続要求を拒否する状態は、ステップS101で検出したNFC通信可能な第2の機器に再度NFC通信可能な位置まで近接され、NFC接続が確立することによって解除しても良い。また、ステップS101で検出した第2の機器とは異なるNFC通信可能な機器にNFC通信可能な位置まで近接され、NFC接続が確立することによって解除しても良い。もしくは、NFC通信によって取得したBluetoothアドレスを有する機器からの接続要求の受付待ち開始時からの経過時刻を算出し、
経過時刻が所定の時間を超えたことを検出すると、この状態を解除しても良い。
【0041】
なお、上述の説明で、携帯電話機1はNFC通信とBluetooth通信とが可能であるとし
て説明したが、NFC通信とBluetooth通信とに限定されることは無く、NFC通信は赤
外線通信などでも良いし、Bluetooth通信は無線LANでも良い。第1の通信によって第
2の通信の識別情報を送信することができれば良い。さらに、第1の通信がNFC通信のようにユーザにとって簡単に接続確立可能であって、第1の通信よりも第2の通信の通信速度が高速であると、第1の通信によって第2の通信の接続に関する情報の送受信だけを行い、第2の通信でデータを送受信するため、ユーザにとって簡単な操作で接続確立することができるとともに、高速なデータ通信を行うことができる。
【0042】
また、上述の説明では、ヘッドセットや車載機器やNFCモジュールと通信するとして説明したが、これらに限定されることはない。さらに、車載機器とNFCモジュールとが異なる機器である必要もなく、例えばNFC通信可能であってBluetooth通信可能である
PCから、PCとのNFC通信によって当該PCのBluetoothアドレスの通知を受け、通
知されたBluetoothアドレスとBluetooth接続中の機器のBluetoothアドレスとを比較して
、一致しなければ接続中の機器とのBluetooth接続を切断して、PCとのBluetooth接続を確立しても良い。
【0043】
以上説明したような実施形態の構成をとることで、簡単に無線通信の切断と接続を行うことができる無線通信装置を提供することができる。
【0044】
なお、上記実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更しても良い。
【符号の説明】
【0045】
1 携帯電話機、51 制御部、51a Bluetooth制御部、51b NFC制御部、5
2 操作部、53 表示部、54 音声入出力部、55 網通信部、56 記憶部、57 Bluetooth通信部、58 NFC通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の無線通信を行う第1の無線通信手段と、
前記第1の無線通信とは異なる第2の無線通信を行う第2の無線通信手段と、
前記第1の無線通信手段によって対向機器と通信し、当該対向機器と対応付けられた機器の第2の無線通信に関する識別情報を受信し、受信した第2の無線通信に関する識別情報が前記第2の無線通信手段によって接続中の機器の第2の無線通信に関する識別情報と異なるならば、前記第2の無線通信手段によって接続中の機器との第2の無線通信接続を切断する制御手段とを有することを特徴とする無線通信装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記第2の無線通信手段によって接続中の機器との第2の無線通信接続を切断するよう制御した後に、前記第1の無線通信手段によって受信した第2の無線通信に関する識別情報を有する機器との第2の無線通信接続を確立することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記第1の無線通信手段によって受信した第2の無線通信に関する識別情報を有する機器との第2の無線通信接続を確立に失敗した場合、前記第1の無線通信手段によって受信した第2の無線通信に関する識別情報を有する機器とは異なる機器からの接続要求を拒否することを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記第2の無線通信手段によって接続中の機器との第2の無線通信接続を切断するよう制御した後に、前記第1の無線通信手段によって受信した第2の無線通信に関する識別情報を有する機器からの接続要求を受け付け、前記第1の無線通信手段によって受信した第2の無線通信に関する識別情報を有する機器とは異なる機器からの接続要求を拒否することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記第1の無線通信手段によって受信した第2の無線通信に関する識別情報を有する機器とは異なる機器からの接続要求を拒否する状態のときに、前記第1の無線通信手段によって第1の無線通信を行うと、その後の前記第1の無線通信手段によって受信した第2の無線通信に関する識別情報を有する機器とは異なる機器からの接続要求を受け付けることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の無線通信装置。
【請求項6】
前記第1の無線通信手段によって受信した第2の無線通信に関する識別情報を有する機器とは異なる機器からの接続要求を拒否する状態に設定されてからの経過時間を計時する計時手段を更に有し、
前記制御手段は、前記計時手段によって計時された経過時間が所定の時間を超えた場合に、その後の前記第1の無線通信手段によって受信した第2の無線通信に関する識別情報を有する機器とは異なる機器からの接続要求を受け付けることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の無線通信装置。
【請求項7】
第1の無線通信を行う第1の無線通信手段と、
前記第1の無線通信とは異なる第2の無線通信を行う第2の無線通信手段と、
第1の無線通信手段によって第1の無線通信を行う対向機器の第1の無線通信に関する識別情報と対応付けて第2の無線通信に関する識別情報を記憶する記憶手段と、
前記第1の無線通信手段によって対向機器と通信し、当該対向機器の第1の無線通信に関する識別情報を受信し、この第1の無線通信に関する識別情報と対応付けて前記記憶手段に記憶されている第2の無線通信に関する識別情報が、前記第2の無線通信手段によって接続中の機器の第2の無線通信に関する識別情報と異なるならば、前記第2の無線通信手段によって接続中の機器との第2の無線通信接続を切断する制御手段とを有することを特徴とする無線通信装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記第2の無線通信手段によって接続中の機器との第2の無線通信接続を切断するよう制御した後に、前記第1の無線通信手段によって受信した第1の無線通信に関する識別情報と対応付けて前記記憶手段に記憶されている第2の無線通信に関する識別情報を有する機器との第2の無線通信接続を確立することを特徴とする請求項7に記載の無線通信装置。
【請求項9】
前記制御手段は、前記第1の無線通信手段によって受信した第1の無線通信に関する識別情報と対応付けて前記記憶手段に記憶されている第2の無線通信に関する識別情報を有する機器との第2の無線通信接続を確立に失敗した場合、前記第1の無線通信手段によって受信した第1の無線通信に関する識別情報と対応付けて前記記憶手段に記憶されている第2の無線通信に関する識別情報を有する機器とは異なる機器からの接続要求を拒否することを特徴とする請求項8に記載の無線通信装置。
【請求項10】
前記制御手段は、前記第2の無線通信手段によって接続中の機器との第2の無線通信接続を切断するよう制御した後に、前記第1の無線通信手段によって受信した第1の無線通信に関する識別情報と対応付けて前記記憶手段に記憶されている第2の無線通信に関する識別情報を有する機器からの接続要求を受け付け、前記第1の無線通信手段によって受信した第1の無線通信に関する識別情報と対応付けて前記記憶手段に記憶されている第2の無線通信に関する識別情報を有する機器とは異なる機器からの接続要求を拒否することを特徴とする請求項7に記載の無線通信装置。
【請求項11】
前記制御手段は、前記第1の無線通信手段によって受信した第1の無線通信に関する識別情報と対応付けて前記記憶手段に記憶されている第2の無線通信に関する識別情報を有する機器とは異なる機器からの接続要求を拒否する状態のときに、前記第1の無線通信手段によって第1の無線通信を行うと、その後の前記第1の無線通信手段によって受信した第1の無線通信に関する識別情報と対応付けて前記記憶手段に記憶されている第2の無線通信に関する識別情報を有する機器とは異なる機器からの接続要求を受け付けることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の無線通信装置。
【請求項12】
前記第1の無線通信手段によって受信した第1の無線通信に関する識別情報と対応付けて前記記憶手段に記憶されている第2の無線通信に関する識別情報を有する機器とは異なる機器からの接続要求を拒否する状態に設定されてからの経過時間を計時する計時手段を更に有し、
前記制御手段は、前記計時手段によって計時された経過時間が所定の時間を超えた場合に、その後の前記第1の無線通信手段によって受信した第1の無線通信に関する識別情報と対応付けて前記記憶手段に記憶されている第2の無線通信に関する識別情報を有する機器とは異なる機器からの接続要求を受け付けることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の無線通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−147004(P2011−147004A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−7099(P2010−7099)
【出願日】平成22年1月15日(2010.1.15)
【出願人】(310022372)富士通東芝モバイルコミュニケーションズ株式会社 (219)
【Fターム(参考)】