説明

無線通信装置

【課題】無線通信を介して接続する接続先通信装置(例えば、アクセスポイントや基地局など)が不正な接続先であるか否かを判定できるようにする。
【解決手段】無線通信装置100は、不正な接続先通信装置の識別子を含む情報を記憶する記憶部105を有している。接続先検索部107が通信部104を介して接続を行うことが可能な接続先通信装置を検出すると、接続先選別部108は、記憶部に記憶されている不正な接続先通信装置の情報に基づいて、検出された接続先通信装置が不正な接続先通信装置か否かを判断する。検出された接続先通信装置が不正な接続先通信装置であると判断された場合には、検出された接続先通信装置への接続を行わないよう表示部101に表示を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信を介して接続する接続先通信装置(例えばアクセスポイントや基地局など)を選別することが可能な無線通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、下記の特許文献1には、無線LAN(Local Area Network:ローカルエリアネットワーク)端末が、悪意ある第3者によって設置された不正なアクセスポイントに接続してしまうという問題に鑑み、ユーザが、例えば携帯電話機などの携帯端末と、無線LAN端末などの無線通信端末とを用いて、アクセスポイントの正当性を確認するための技術が開示されている。特許文献1に開示されている技術によれば、ユーザ識別情報と場所識別情報とを受信した携帯端末が、ユーザ識別情報を例えば携帯電話回線網を介して認証用情報提供サーバへ送信し、認証用情報提供サーバがアクセスポイントを介して無線通信端末へユーザ識別情報を送信し、無線通信端末が、認証用情報提供サーバから受信したユーザ識別情報と、あらかじめ保持しているユーザ識別情報との突合を行うことにより、アクセスポイントの正当性を検証する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−22209号公報(要約書、段落[0011]、図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されている技術は、ユーザが携帯電話機などの携帯端末及び無線通信端末の少なくとも2台を有する必要があり、アクセスポイントへ接続を行う無線通信端末だけではアクセスポイントの正当性(接続先の安全性)を確認できないという問題、システム構成が複雑かつ高価となってしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、上記の問題を解決するため、検出した接続先が不正な接続先であるか否かを判定し、より安全な接続先に接続できるようにする無線通信装置を提供することを目的とする。なお、本明細書では、無線通信装置が通信を行うために接続する接続先通信装置(例えばアクセスポイントや基地局など)を接続先と記載する場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の無線通信装置は、無線通信の接続先として機能する接続先通信装置と接続して通信を行う無線通信装置であって、
前記接続先通信装置と無線通信を介して接続する通信部と、
不正な接続先通信装置の情報を記憶する記憶部と、
前記通信部を介して接続を行うことが可能な前記接続先通信装置を検索する接続先検索部と、
前記記憶部に記憶されている前記不正な接続先通信装置の情報に基づいて、前記接続先検索部による検索で検出された接続先通信装置が不正な接続先通信装置か否かを判断する接続先選別部とを、
有している。
上記の構成により、検出した接続先が不正な接続先であるか否かを判定することが可能となり、より安全な接続先へ接続可能になるという効果を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、検出した接続先が不正な接続先であるか否かを判定することが可能となり、より安全な接続先へ接続可能になるという効果を有する。また、本発明によれば、簡単な構成で、不正な接続先へ接続しないように操作者に促すことが可能となる。また、本発明によれば、例えば個人情報の搾取や財産の侵害、不正なソフトウェア(マルウェア)のダウンロードなど、悪意ある接続先に接続した場合に生じる問題を回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1〜第3の実施の形態における無線通信装置の構成の一例を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施の形態を説明する際に参照する無線通信装置の配置の一例を示す図
【図3】本発明の第1の実施の形態における無線通信装置の処理動作の一例を示す処理フロー図
【図4】本発明の第2の実施の形態を説明する際に参照する無線通信装置の配置の一例を示す図
【図5】本発明の第2の実施の形態における無線通信装置の処理動作の一例を示す処理フロー図
【図6】本発明の第3の実施の形態を説明する際に参照する無線通信装置の配置の一例を示す図
【図7】本発明の第3の実施の形態における無線通信装置の処理動作の一例を示す処理フロー図
【図8】本発明の第1〜第3の実施の形態における無線通信装置の記憶部に記憶される不正な接続先の情報の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本発明の第1〜第3の実施の形態における無線通信装置について説明する。まず、本発明の第1〜第3の実施の形態に共通する無線通信装置について説明する。
【0010】
図1は、本発明の第1〜第3の実施の形態における無線通信装置の構成の一例を示すブロック図である。なお、図1では、本発明を実現するために必要な構成要素のみが図示されており、無線通信装置における電源部などの一般的な構成は図示省略されている。また、図1では、無線通信装置100が有する各機能がブロックにより図示されているが、これらの各機能はハードウェア及び/又はソフトウェアによって実現可能である。また、本発明の主要な各機能における処理動作は、所定のプログラムをコンピュータが実行することによって実現されてもよい。
【0011】
図1に図示されている無線通信装置100は、表示部101、操作部102、報知部103、通信部104、記憶部105、制御部106、位置情報取得部109を有している。各種機能部は、制御部106を中心に信号線によってつながっており、制御部106によって制御される。
【0012】
表示部101は、例えば液晶ディスプレイなどで構成されており、制御部106と信号線を介して接続され、制御部106で処理された表示用データを受信し表示する。
【0013】
また、操作部102は、例えばタッチパネルやボタンなどで構成されており、操作者によって表示部101の表示内容に応じて操作され、操作された情報(操作者による入力情報)は、制御部106に送信される。
【0014】
また、報知部103は、光を発するLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)、振動を発生させるバイブレータ、音を発生させるブザーやスピーカなどで構成され、制御部106から受信した信号に基づいて光や振動、音を発生させる。報知部103は、光や振動、音などを出力することで、操作者の注意や確認を促す役割を有している。
【0015】
また、通信部104は、RF(Radio Frequency:高周波)回路やアンテナなどで構成されており、制御部106からの信号をRF信号として出力し、接続先と無線通信を行う。なお、無線通信には様々な伝送方式や変調方式が存在し、無線通信技術も多数の規格が存在しているが、通信部104は、任意の無線通信技術を利用することが可能である。また、通信部104が無線通信を行う接続先は、無線通信装置100と無線通信を行う機能を有する通信装置であり、例えばアクセスポイントや基地局と呼ばれている。通信部104は、接続先と無線通信を介して接続することで、接続先を経由してインターネットなどへアクセスすることが可能である。
【0016】
また、記憶部105は、情報を記憶することが可能であり、例えばフラッシュメモリやEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの不揮発性メモリで構成される。記憶部105は、不正な接続先の情報を記憶し、制御部106(後述の接続先選別部108)からの要求によって記憶部105に記憶している情報を制御部106へ出力し、また、新しい不正な接続先の情報を制御部106(後述の接続先選別部108)から受信して記憶することが可能である。記憶部105に記憶される不正な接続先の情報は、少なくとも不正な接続先の識別子を有しているが、例えば図8に図示されているように、不正な接続先の位置と不正な接続先の識別子との組み合わせがリスト化されていてもよい。
【0017】
また、記憶部105に記憶される不正な接続先の情報は、無線通信装置100の製造時にあらかじめ記憶されてもよい。例えば、不正な接続先の情報として、接続先機器の製造メーカの初期値の情報を記憶させることによって、個人宅などに設置された接続先のうち、接続先機器の製造メーカの工場出荷時の設定のまま使用している接続先に対して接続することを抑制することができる。また、記憶部105に記憶される不正な接続先の情報は、適宜、外部の通信装置(例えば、不正な接続先の情報を管理する管理サーバ)から取得できるようにしてもよく、また、無線通信装置100に外部記憶媒体の読み取り装置を追加し、又は、既にある外部記憶媒体の読み取り装置を使用して取得できるようにしてもよい。これにより、不正な接続先の情報をより新しい情報に更新することができる。
【0018】
また、制御部106は、マイコンやメモリなどで構成されており、あらかじめ記憶されたプログラムに基づいて処理を実行する。制御部106は、特に、接続先検索部107と接続先選別部108とを有している。接続先検索部107は、無線通信装置100が無線通信を行うことが可能な接続先を検索する処理を行う。接続先検索部107は、例えば通信部104に対して無線帯域のスキャンを行うよう指示することで、接続先を検出する機能を有している。また、接続先選別部108は、記憶部105に記憶されている不正な接続先の情報に基づいて、接続先検索部107による検索で検出された接続先を確認し、当該検出された接続先が不正な接続先に該当するか否かを判別する処理を行う。
【0019】
また、位置情報取得部109は、例えばGPS(Global Positioning System:グローバルポジショニングシステム)受信機などで構成され、無線通信装置100の現在位置を測定し、現在位置情報を制御部106へ出力する。
【0020】
<第1の実施の形態>
次に、本発明の第1の実施の形態における無線通信装置100の処理動作について説明する。
【0021】
図2は、本発明の第1の実施の形態を説明する際に参照する無線通信装置100の配置の一例を示す図である。ここでは、無線通信装置100が接続先201の通信可能圏211内に存在する場合、又は、無線通信装置100が、無線通信装置100の移動経路150に沿って移動しながら接続先を検索する処理を行い、その結果、接続先201の通信可能圏211内に移動して接続先201を検出した場合を考える。
【0022】
図3は、本発明の第1の実施の形態における無線通信装置100の処理動作の一例を示す処理フロー図である。以下、図3を参照しながら、図1に図示されている無線通信装置100が、図2の配置状態にある場合に実行する処理動作の一例について説明する。
【0023】
制御部106は、接続先の検索の開始を促す表示データを表示部101へ送信し、表示部101は、当該表示データを表示する。この表示を閲覧した操作者は、操作部102を利用して、接続先の検索開始の指示を入力することが可能となる。
【0024】
制御部106は、操作者による検索開始を指示する信号を操作部102より受信すると、接続先検索部107及び通信部104を介して接続先の検索を行い(ステップS1101)、制御部106は、接続先検索部107から、ステップS1101で実行された接続先の検索結果を取得する(ステップS1102)。なお、操作者による入力の有無によらず、接続先の検索を行ってもよい。
【0025】
制御部106は、接続先の検索結果を確認して、接続先からの応答信号を取得できなかった場合には接続先が検出されなかったと判断し、再度ステップS1101における接続先の検索を行う処理を実行する(ステップS1103)。なお、例えば図2において、無線通信装置100が接続先201の通信可能圏211外を移動している場合には、接続可能な接続先からの応答信号を取得できないため、接続先が検出されなかったと判断される。
【0026】
また、再度接続先の検索を行う際、接続先が検出されなかった場合には、制御部106は、接続先が見つかるまで接続先の検索処理を継続するようにしてもよく、また、制御部106が接続先の検索処理を継続するか否かを操作者に問い合わせる旨の表示データを表示部101を介して表示させ、操作者が検索処理を継続するか否かの指示を操作部102を介して制御部106に入力するようにしてもよい。また、制御部106が操作者に問い合わせる旨の表示データを表示部101を介して表示させる頻度は、検索先が所定の回数連続して検出されなかった場合(例えば3回検出されなかった場合)としてもよい。また、制御部106が、検索処理を中止する旨を操作部102を介して受信した場合は、接続先検出処理を終了する。
【0027】
一方、制御部106は、接続先の検索結果を確認して、接続先からの応答信号を取得した場合には接続先が検出されたと判断し、当該検出された接続先の識別子を取得する処理を通信部104を介して行う(ステップS1104)。なお、接続先の識別子は、接続先の通信装置を特定するための任意の識別情報であり、例えば無線LANの場合には、SSID(Service Set Identifier)、MAC(Media Access Control)アドレス、暗号化方式などが挙げられる。また、識別子として、接続先から受信した信号の強さ情報を上記に加えてもよい。なお、例えば図2において、無線通信装置100が、接続先201の通信可能圏211内に存在している場合には、接続先201からの応答信号を取得できるため、接続先が検出されたと判断される。
【0028】
また、制御部106は、接続先の識別子を取得した後、接続先が検出された際の位置情報(無線通信装置100の現在位置情報)を位置情報取得部109より取得する(ステップS1105)。なお、ステップS1104の接続先の識別子の取得処理と、ステップS1105の無線通信装置の100の現在位置情報の取得処理とは、処理順序が入れ替わってもよい。
【0029】
接続先選別部108は、ステップS1104で取得した接続先の識別子、及び、ステップS1105で取得した無線通信装置100の現在位置情報を取得し、記憶部105に記憶されている不正な接続先の情報との比較処理を実行する(ステップS1106)。そして、接続先選別部108は、上記比較処理の結果、検出された接続先が記憶部105に記憶されている不正な接続先の情報に該当するか否かを判断する(ステップS1107)。なお、ステップS1107における不正な接続先の判断方法については後で詳細に説明する。
【0030】
例えば図2に図示されている配置では、検出された接続先201が不正な接続先か否かの判断が行われる。接続先選別部108が、当該接続先201が不正な接続先であると判断した場合には、制御部106は当該判断結果を接続先選別部108より取得し、当該接続先201が接続先として不適切である旨(当該接続先201が不正な接続先である旨)を操作者が把握できるようにするために、当該接続先201の識別情報と共に不適切な接続先である旨を示すアイコンを付与した表示データを表示部101に送信して、表示部101が当該表示データを表示し(ステップS1108)、接続先検索処理を完了する。
【0031】
一方、接続先選別部108が、当該接続先201が不正な接続先の情報に該当しないと判断した場合には、制御部106は当該判断結果を接続先選別部108より取得し、当該接続先201が通常の接続先である旨(当該接続先201が不正な接続先ではない旨)を示す表示データを表示部101に送信して、表示部101が当該表示データを表示し(ステップS1109)、接続先検索処理を完了する。
【0032】
なお、接続先として不適切である旨を分かるようにするための表示データとして、アイコンの代わりに、当該接続先の識別情報を示す文字の色を通常の接続先の識別情報と分けて表示するようにしてもよく、また、文字の背景色を分けて表示するようにしてもよい。このように不正な接続先を通常の接続先と区別して表示することにより、操作者は、より容易に表示されている接続先が不適切な接続先か否かを判断できるようになる。また、不適切な接続先が検出及び表示された場合には、報知部103による出力(光や振動、音など)によって、操作者の注意を喚起するようにしてもよい。
【0033】
また、不正な接続先を検出した際の当該接続先の表示方法として、表示部101に不正な接続先を表示しないようにしてもよく、これにより、操作者の誤操作による不正な接続先への接続を防ぐことができる。また、不正な接続先として検出された接続先に関しては、操作者が誤って当該接続先への接続指示を入力したとしても、制御部106が通信部104による接続を行わないように制御してもよい。
【0034】
上述のステップS1107における不正な接続先の判断では、接続先選別部108が、検出された接続先の識別子及び無線通信装置100の現在位置情報と、記憶部105に記憶されている不正な接続先の情報とを用いて、検出された接続先が不正な接続先の情報に該当するか否かの判断を行う。接続先選別部108は、記憶部105に記憶されている不正な接続先の情報(図8に図示されている不正な接続先の識別子の欄)内に、検出された接続先の識別子と一致する識別子が存在するか否かを検索する。この検索によって、検出された接続先の識別子と一致する識別子が、記憶部105に記憶されている不正な接続先の情報内に発見された場合に、当該接続先を不正な接続先(不適切な接続先)と判断することが可能である。
【0035】
さらに、接続先選別部108は、検出された接続先の識別子と一致する識別子に関連付けられている位置情報(図8に図示されている不正な接続先の位置情報の欄)が、無線通信装置100の現在位置情報と一致するか否かを確認してもよい。この確認によって、当該接続先を検出した際に取得した無線通信装置100の現在位置情報と、不正な接続先の位置情報とが一致した場合に、当該接続先を不正な接続先(不適切な接続先)と判断することが可能である。なお、上記のように位置情報を使用する場合、無線通信装置100の現在位置情報と不正な接続先の位置情報とが完全に一致しなくてもよく(すなわち、略一致すればよく)、例えば、位置情報取得部109の精度に応じた誤差範囲内を位置情報の一致の判断基準とすることが可能である。これにより、接続先選別部108が、検出した接続先を不用意に不正と判断することを防ぐことができる。
【0036】
以上のように、接続先選別部108は、検出された接続先の識別子のみを用いて、検出された接続先が不正な接続先か否かを判断してもよく、また、検出された接続先の識別子及び無線通信装置100の現在位置情報を用いて、検出された接続先が不正な接続先か否かを判断してもよい。
【0037】
検出された接続先の識別子のみを用いて判断を行う場合には、図2のステップS1105の処理(位置情報取得部109によって無線通信装置100の現在位置情報を取得する処理)は実行される必要はなく、また、記憶部105に記憶される不正な接続先の情報には、不正な接続先の識別子(図8に図示されている不正な接続先の識別子の欄)のみが含まれていればよい。
【0038】
一方、検出された接続先の識別子及び無線通信装置100の現在位置情報を用いて判断を行う場合には、図2のステップS1105の処理(位置情報取得部109によって無線通信装置100の現在位置情報を取得する処理)が実行され、かつ、記憶部105に記憶される不正な接続先の情報には、不正な接続先の識別子に対して不正な接続先の位置情報が関連付けられていることが望ましい。
【0039】
なお、本明細書では、検出された接続先が不正な接続先か否かを判断するために使用される情報として、主に接続先の識別子及び位置情報を用いる場合について説明しているが、その他の種類の情報を用いて不正な接続先を特定することも可能である。例えば、記憶部105に記憶される不正な接続先の情報は、無線LANを一例とした場合には、SSID、MACアドレス、設置場所の位置情報、登録時の位置情報と受信電波強度の情報のうちのいくつか又は全てであってもよく、その他の情報を付加してもよい。このような情報を付加することによって、接続先選別部108は、検出した接続先が適切か否かの判断をより容易に行うことが可能となる。
【0040】
以上のように、本発明の第1の実施の形態によれば、接続先選別部108が、記憶部105に記憶されている不正な接続先の情報に基づいて、検出された接続先が不正な接続先か否かを判断することにより、既知の不正な接続先へ不用意に接続しないよう抑制することが可能となる。
【0041】
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態における無線通信装置100の処理動作について説明する。
【0042】
図4は、本発明の第2の実施の形態を説明する際に参照する無線通信装置100の配置の一例を示す図である。図4では、無線通信装置100が2つの接続先をほぼ同時に検出した場合を考える。すなわち、図4において、無線通信装置100が、接続先201及び接続先202の両方を検出した場合(無線通信装置100が、接続先201の通信可能圏211内に存在し、かつ、接続先202の通信可能圏212内に存在する場合)を考える。
【0043】
図5は、本発明の第2の実施の形態における無線通信装置100の処理動作の一例を示す処理フロー図である。以下、図5を参照しながら、図1に図示されている無線通信装置100が、図4の配置状態にある場合に実行する処理動作の一例について説明する。
【0044】
無線通信装置100は、ステップS1101〜S1103の処理において、2つの接続先(接続先201及び接続先202)を検出したとする。なお、接続先の検索によって検出される接続先201及び接続先202は、処理する接続先の順序が異なった場合でも動作には影響がないため、接続先202を初めに処理する場合を説明する。また、ここでは、2つの接続先が検出される場合について説明するが、3つ以上の接続先が検出される場合も同様である。
【0045】
ステップS1101〜S1103の処理において複数の接続先が検出された場合には、制御部106は、検出された複数の接続先のうちのいずれか1つの接続先の検索結果を確認し、接続先の識別子の取得(ステップS1104)、無線通信装置100の現在位置情報の取得(ステップS1105:ただし、上述のように、現在位置情報を使用しない場合には取得不要である)、接続先の識別子及び無線通信装置100の現在位置情報と、記憶部105に記憶されている不正な接続先の情報との比較処理(ステップS1106)を実行する。
【0046】
そして、接続先選別部108は、上記比較処理の結果、検出された接続先が記憶部105に記憶されている不正な接続先の情報に該当するか否かを判断する(ステップS1107)。当該接続先201が不正な接続先であると判断した場合には、制御部106は、当該接続先201の識別情報と共に不適切な接続先である旨を示すアイコンを付与した表示データを表示部101に送信して、表示部101が当該表示データを表示する(ステップS1108)。
【0047】
一方、接続先選別部108が、当該接続先201が不正な接続先の情報に該当しないと判断した場合には、さらに、接続先選別部108は当該接続先201が既に処理済の接続先の情報と一致するか否かを確認する処理を実行する(ステップS1501)。
【0048】
ステップS1501の確認処理の結果、処理済の接続先の情報と一致すると接続先選別部108が判断した場合、制御部106は、接続先選別部108より取得した当該接続先201の情報を不正な接続先として記憶部105に追加する(ステップS1502)。そして、制御部106は、当該接続先201が接続先として不適切である旨(当該接続先201が不正な接続先である旨)を操作者が把握できるようにするために、当該接続先201の識別情報と共に不適切な接続先である旨を示すアイコンを付与した表示データを表示部101に送信して、表示部101が当該表示データを表示する(ステップS1108)。
【0049】
また、ステップS1501の確認処理の結果、処理済の接続先の情報と一致しないと接続先選別部108が判断した場合、制御部106は、当該判断結果を接続先選別部108より取得し、当該接続先201が通常の接続先である旨(当該接続先201が不正な接続先ではない旨)を示す表示データを表示部101に送信して、表示部101が当該表示データを表示する(ステップS1109)。なお、検出された複数の接続先の中から最初に選択された接続先の処理の段階では、処理済の接続先は存在しない。従って、最初に選択された接続先に関してはステップS1501の処理を省略し、不正な接続先の情報に該当しないと判断した段階でステップS1109の表示処理を行ってもよい。
【0050】
ある接続先(ここでは、接続先201)に関して上記ステップS1108又はステップS1109の表示を完了すると、制御部106は、接続先201が処理済みであることを示す情報(少なくとも、接続先201の識別子を含む情報)を処理済の接続先の情報としてメモリ又はその他の任意の情報記憶媒体に記憶し、さらに、未処理の接続先が存在するか否かを判断する。ここでは、接続先201に関する処理は行われたものの、接続先202に関する処理はまだ行われていないため、再びステップS1104に戻り、接続先202に関して同様の処理が行われる。
【0051】
上述のように、最初に選択された接続先(接続先201)に関してはステップS1501の処理は省略可能であるが、2番目以降に選択される接続先(接続先202)に関しては、ステップS1501における処理(当該接続先202が既に処理済の接続先の情報と一致するか否かを確認する処理)が実行される。すなわち、ステップS1501では、当該接続先202が処理済の接続先の情報に含まれているか否かの確認が行われる。ここでは、接続先201に関する処理が行われた際に、接続先201が処理済みであることを示す情報が処理済の接続先の情報として記憶されている。従って、ステップS1501では、接続先202が処理済の接続先の情報(接続先201の情報が含まれている)と一致するか否かの確認が行われる。
【0052】
ステップS1501の確認処理の結果、処理済の接続先の情報と一致すると接続先選別部108が判断した場合には、制御部106は、接続先選別部108より取得した当該接続先202の情報を不正な接続先として記憶部105に追加する(ステップS1502)。そして、制御部106は、当該接続先202が接続先として不適切である旨(当該接続先202が不正な接続先である旨)を操作者が把握できるようにするために、当該接続先202の識別情報と共に不適切な接続先である旨を示すアイコンを付与した表示データを表示部101に送信して、表示部101が当該表示データを表示する(ステップS1108)。また、このとき、処理済の接続先の情報の中で当該接続先202と一致する接続先(接続先201)も、不適切な接続先である旨を示すアイコンによって表示されるように、あるいは、表示の削除が行われるように、表示の変更処理が行われることが望ましい。
【0053】
また、ステップS1501の確認処理の結果、処理済の接続先の情報と一致しないと接続先選別部108が判断した場合には、制御部106は、当該判断結果を接続先選別部108より取得し、当該接続先202が通常の接続先である旨(当該接続先202が不正な接続先ではない旨)を示す表示データを表示部101に送信して、表示部101が当該表示データを表示する(ステップS1109)。なお、ステップS1109において、制御部106が、表示部101へ対して出力する表示データにおいて、上位に通常の接続先を表示して下位に不正な接続先を表示するように接続先を表示する順番を制御してもよい。このように、不正な接続先を下位に表示することにより、操作者が不正な接続先を誤って選択してしまう可能性を低減させることができる。
【0054】
なお、既に処理済みの接続先(ここでは、接続先201が処理済の接続先の情報に含まれている)の識別子と当該接続先202の識別子とが同一の場合に、ステップS1501において、接続先選別部108によって、処理済の接続先の情報と一致すると判断することになる。このように、このステップS1501では、同一の識別子を有する接続先が複数存在する場合が検出される。本発明の第2の実施の形態によれば、こうした偽の接続先(なりすまし)が配置されていることを検出して、偽の接続先(なりすまし)への接続を行わないように抑制することが可能となる。なお、複数の接続先の中で同一の識別子を有する接続先が存在している場合、たとえ同一の識別子を有する複数の接続先のいずれかが正当な接続先であったとしても、偽の接続先(なりすまし)も存在しているはずである。制御部106は、当該同一の識別子を有する複数の接続先のいずれにも通信部103による接続が行われないようにしてもよく、また、更なる情報に基づいて、同一の識別子を有する複数の接続先のいずれが正当な接続先であるかを更に判断してもよい。また、当該同一の識別子を有する複数の接続先のいずれかに接続する接続指示が操作者によって入力されたとしても、制御部106が、通信部104による接続を行わないように制御してもよい。
【0055】
また、上記のステップS1502では、同一の識別子を有する接続先が記憶部105に追加されると説明しているが、このとき制御部106は、記憶部105に記憶されている情報を当該情報で追加更新してもよく、また、別の情報記憶部(新規情報記憶部)に当該情報を記憶してもよい。また、制御部106は、例えば任意の通信媒体を介して、同一の識別子を有する接続先に関する情報を外部の通信装置(例えば、不正な接続先の情報を管理する管理サーバ)へ通知する機能(情報出力部)を有してもよい。これにより、上記の外部の通信装置は、各無線通信装置100から通知されてくる偽の接続先(なりすまし)の情報を集約できるようになり、当該偽の接続先(なりすまし)の情報を含むように不正な接続先の情報を更新したり、偽の接続先(なりすまし)の存在を通信事業者などへ報告したりすることが可能となる。
【0056】
以上のように、本発明の第2の実施の形態によれば、複数の接続先が検出された場合には、接続先選別部108が、記憶部105に記憶されている不正な接続先の情報に基づいて、各接続先に関して不正な接続先か否かの判断を行うことに加えて、さらに、複数の接続先の中で同一の識別子を有する接続先が存在しているか否かを確認することで偽の接続先(なりすまし)の存在を検出することによって、不正な接続先へ不用意に接続しないよう抑制することが可能となる。
【0057】
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態における無線通信装置100の処理動作について説明する。
【0058】
図6は、本発明の第3の実施の形態を説明する際に参照する無線通信装置100の配置の一例を示す図である。図6では、地点601から地点602に向けて移動経路150を移動している無線通信装置100が、接続先を常時検索中であり、移動経路150に沿って移動中に接続先201が先に無線通信装置100の通信可能圏211内に入り、無線通信装置100が接続先201と接続し、続いて接続先202が無線通信装置100の通信可能圏212内に入る場合を考える。
【0059】
図7は、本発明の第3の実施の形態における無線通信装置100の処理動作の一例を示す処理フロー図である。以下、図7を参照しながら、図1に図示されている無線通信装置100が、図6の配置状態にある場合に実行する処理動作の一例について説明する。
【0060】
なお、図7に図示されている本発明の第3の実施の形態の処理動作は、図5に図示されている処理動作(本発明の第2の実施の形態)のステップS1501において、処理済の接続先の情報と一致しないと接続先選別部108が判断した場合に更なる処理を行うものである。図7に図示されているステップS1101〜S1108、ステップS1501〜S1503の処理は、図5に図示されている処理動作(本発明の第2の実施の形態)と同一であるため、ここでは説明を省略する。
【0061】
ステップS1501の確認処理の結果、処理済の接続先の情報と一致しないと接続先選別部108が判断した場合、さらに、接続先選別部108は、現在接続中の接続先と一致するか否かを確認する(ステップS1701)。ステップS1701の確認処理の結果、接続先選別部108が現在接続中の接続先と一致しないと判断した場合には、制御部106は、当該判断結果を接続先選別部108より取得し、当該接続先が通常の接続先である旨(当該接続先が不正な接続先ではない旨)を示す表示データを表示部101に送信して、表示部101が当該表示データを表示する(ステップS1109)。
【0062】
一方、ステップS1701の確認処理の結果、接続先選別部108が、現在接続中の接続先と一致すると判断した場合には、制御部106は、接続先選別部108より取得した当該接続先の情報を不正な接続先として記憶部105に追加する(ステップS1702)。そして、制御部106は、現在接続中の接続先と同じ識別情報を持つ接続先が見つかったことを操作者が把握できるようにするために、現在接続中の接続先と同じ識別情報を持つ接続先が見つかったことを示す表示データを表示部101に送信して、表示部101が当該表示データを表示する(ステップS1703)。
【0063】
なお、現在接続中の接続先と同じ識別情報を持つ接続先が見つかったことを示す表示データは、現在の表示データにポップアップ画面を表示する表示データとしてもよく、表示部全体に検出している接続先リストを表示する表示データとしてもよい。こうした表示とすることで、不適切な接続先を操作者にはっきりと把握させることが可能となる。
【0064】
また、現在接続中の接続先と同じ識別情報を有する接続先が検出された場合、現在接続中の接続先、及び、現在接続中の接続先と同じ識別情報を有する新たに検出された接続先のいずれかが偽の接続先(なりすまし)である。従って、たとえ同一の識別子を有する複数の接続先のいずれかが正当な接続先であったとしても、偽の接続先(なりすまし)も存在しているはずであり、同一の識別子を有する複数の接続先のいずれにも通信部103による接続が行われないようにしてもよく、また、更なる情報に基づいて、同一の識別子を有する複数の接続先のいずれが正当な接続先であるかを更に判断してもよい。また、制御部106は、現在接続中の接続先と同一の識別子を有する接続先が新たに検出された場合には、現在接続中の接続先との間における接続を切断する機能(接続切断部)を有していてもよい。また、制御部106は、当該同一の識別子を有する複数の接続先のいずれかに接続する接続指示が操作者によって入力されたとしても、通信部104による接続を行わないように制御してもよい。
【0065】
以上のように、本発明の第3の実施の形態によれば、複数の接続先が検出された場合には、接続先選別部108が、記憶部105に記憶されている不正な接続先の情報に基づいて、各接続先に関して不正な接続先か否かの判断を行い、複数の接続先の中で同一の識別子を有する接続先が存在しているか否かを確認することで偽の接続先(なりすまし)を検出することに加えて、さらに、ある接続先と現在接続中であっても別の接続先を常時検索し、検索によって検出された接続先が現在接続中の接続先と同じであるかの判断処理を行うことによって、現在接続中の接続先が不正な接続先である場合を検出できるようにし、不正な接続先へ不用意に接続しないよう抑制することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明の無線通信装置は、無線通信を介して接続する接続先通信装置が不正な接続先であるか否かを判定することが可能となり、より安全な接続先へ接続可能になるという効果を有しており、無線通信におけるセキュリティ技術に適用可能である。
【符号の説明】
【0067】
100 無線通信装置
101 表示部
102 操作部
103 報知部
104 通信部
105 記憶部
106 制御部
107 接続先検索部
108 接続先選別部
109 位置情報取得部
150 移動経路
201、202 接続先
211、212 通信可能圏
601、602 地点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信の接続先として機能する接続先通信装置と接続して通信を行う無線通信装置であって、
前記接続先通信装置と無線通信を介して接続する通信部と、
不正な接続先通信装置の情報を記憶する記憶部と、
前記通信部を介して接続を行うことが可能な前記接続先通信装置を検索する接続先検索部と、
前記記憶部に記憶されている前記不正な接続先通信装置の情報に基づいて、前記接続先検索部による検索で検出された接続先通信装置が不正な接続先通信装置か否かを判断する接続先選別部とを、
有する無線通信装置。
【請求項2】
前記記憶部に記憶されている前記不正な接続先通信装置の情報として、前記不正な接続先通信装置の識別情報が記憶されており、
前記接続先選別部は、前記接続先検索部による検索で検出された接続先通信装置の識別情報と、前記記憶部に記憶されている前記不正な接続先通信装置の識別情報とを比較して、両者の前記識別情報が一致した場合に、前記接続先検索部による検索で検出された接続先通信装置を不正な接続先通信装置と判断するよう構成されている請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
当該無線通信装置の位置情報を取得する位置情報取得部を更に有し、
前記記憶部に記憶されている前記不正な接続先通信装置の情報として、前記不正な接続先通信装置の識別情報及び位置情報が記憶されており、
前記接続先選別部は、前記接続先検索部による検索で検出された接続先通信装置の識別情報及び前記位置情報取得部で取得した前記位置情報と、前記記憶部に記憶されている前記不正な接続先通信装置の識別情報及び位置情報とを比較して、両者の前記識別情報が一致し、かつ、両者の前記位置情報が略一致した場合に、前記接続先検索部による検索で検出された接続先通信装置を不正な接続先通信装置と判断するよう構成されている請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記接続先選別部は、前記接続先検索部による検索で複数の接続先通信装置が検出された場合に、前記複数の接続先通信装置の中で同一の識別情報を有する接続先通信装置が存在しているか否かを判断し、前記同一の識別情報を有する複数の接続先通信装置が存在する場合に、前記同一の識別情報を有する複数の接続先通信装置を不正な接続先通信装置と判断するよう構成されている請求項1から3のいずれか1つに記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記接続先選別部は、前記接続先検索部による検索で検出された接続先通信装置の識別情報と、前記通信部によって現在接続している接続先通信装置の識別情報とを比較して、前記識別情報が一致した場合に、前記一致した識別情報を有する複数の接続先通信装置を不正な接続先通信装置と判断するよう構成されている請求項1から4のいずれか1つに記載の無線通信装置。
【請求項6】
前記通信部によって現在接続している接続先通信装置が不正な接続先通信装置であると判断された場合には、前記通信部によって現在接続している接続先通信装置との接続を切断する接続切断部を有する請求項5に記載の無線通信装置。
【請求項7】
前記接続先選別部で不正な接続先通信装置であると判断された接続先通信装置への接続を抑制するよう制御する制御部を有する請求項1から6のいずれか1つに記載の無線通信装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記接続先選別部で不正な接続先通信装置であると判断された接続先通信装置を、不正な接続先通信装置ではないと判断された接続先通信装置と区別して所定の表示部に表示するよう構成されている請求項7に記載の無線通信装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記接続先選別部で不正な接続先通信装置であると判断された接続先通信装置の表示は行わず、不正な接続先通信装置ではないと判断された接続先通信装置のみを所定の表示部に表示するよう構成されている請求項7に記載の無線通信装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記接続先選別部で不正な接続先通信装置であると判断された接続先通信装置への前記通信部による接続を行わないように制御するよう構成されている請求項7から10のいずれか1つに記載の無線通信装置。
【請求項11】
前記記憶部に記憶されている前記不正な接続先通信装置の情報が、当該無線通信装置の工場出荷時に設定される請求項1から10のいずれか1つに記載の無線通信装置。
【請求項12】
不正な接続先通信装置の情報を外部の通信装置又は記憶媒体から取得し、前記記憶部に記憶されている不正な接続先通信装置の情報を更新する情報更新部を有する請求項1から11のいずれか1つに記載の無線通信装置。
【請求項13】
前記接続先選別部で不正な接続先通信装置であると判断された接続先通信装置の識別情報を、不正な接続先通信装置の情報として記憶する新規情報記憶部を有する請求項1から12のいずれか1つに記載の無線通信装置。
【請求項14】
前記新規情報記憶部に記憶されている前記不正な接続先通信装置の情報を、外部の通信装置又は記憶媒体へ出力する情報出力部を有する請求項13に記載の無線通信装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−205098(P2012−205098A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−68128(P2011−68128)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】