説明

無電極放電灯点灯装置および照明器具

【課題】暗所における始動時間を短縮できるとともに、高周波電源回路を構成する回路部品に加わる電圧ストレスを低減できる無電極放電灯点灯装置および照明器具を提供する。
【解決手段】無電極放電灯点灯装置は、高周波電源回路9が誘導コイルに出力する高周波電圧Vcoilを無電極放電灯100を点灯させるために必要な電圧まで増加させる始動動作を開始するタイミングを制御する始動制御回路(始動制御手段)1001と、無電極放電灯100の点灯を補助する補助光源510と、補助光源510を点灯および消灯させる補助光源制御回路(補助光源制御手段)1006とを備える。補助光源510が、直流電源回路Eの出力端間に接続され、始動制御回路1001が、高周波電源回路9が始動動作を開始する前に補助光源制御手段1006により補助光源510を点灯させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無電極放電灯点灯装置および照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、透光性材料により形成され且つ内部に水銀蒸気を含む放電ガスが封入されたバルブと、当該バルブに近接して配置され且つ高周波電流を流すことで高周波電磁界を発生させる誘導コイルとを備え、バルブ内に発生した高周波電磁界によりバルブの内部の放電ガスが励起され、放電ガスから発生した紫外線がバルブの内壁に塗布された蛍光体に照射され可視光に変換されバルブの外部に放射される無電極放電灯が提案されている(特許文献1〜5参照)。
【0003】
ここで、無電極放電灯は、バルブ内に偶然存在する電子によって放電を開始する。従って、昼間に太陽光がバルブに照射されるような明所では、太陽光に含まれる紫外線や可視光がバルブ内の放電ガスに照射され放電ガスが励起されることにより、バルブ内の放電ガスがある程度、電離しており、バルブ内には放電を開始するのに必要な電子(以下、初期電子という)が比較的多く存在している。一方、紫外線や可視光を含む太陽光や光源からの光がほとんど存在しない暗所ではバルブ内の放電ガスに照射される紫外線や可視光の量が少なく、バルブ内の放電ガスはほとんど電離していないので、バルブ内に存在する前記初期電子は少ない。従って、前記暗所では、前記明所に比べて、誘導コイルに高周波電流を流し始めてから無電極放電灯が点灯するまでの時間(以下、始動時間という)が長くなる。
【0004】
このような課題を解決するために、上記特許文献1には、図8に示すように、バルブ200’の近傍に、バルブ200’内の放電ガスを励起して前記初期電子を生成するための光を放射する補助光源(キセノンフラッシュランプ)510’を配設した無電極放電灯装置が提案されている。
【0005】
図8に示す構成の無電極放電灯装置は、バルブ200’を備える無電極放電灯100’と、バルブ200’に近接して配置された誘導コイル330’と、誘導コイル330’に高周波電流を通電するための電源ユニット400’と、誘導コイル330’に並列に接続された補助光源510’とを備え、無電極放電灯100’の始動時において、誘導コイル330”に高周波電流を通電すると同時に補助光源510”にも高周波電流が通電され、補助光源510’が点灯し、バルブ200’内に前記初期電子が生成され、無電極放電灯100’の始動時間が短くなる。
【0006】
また、特許文献2には、補助光源(白熱電球)と導体とで構成されたループ回路がバルブ近傍に配置され、誘導コイルによって前記ループ回路に誘起される電力により前記補助光源を点灯させる無電極放電灯装置も提案されている。
【0007】
更に、上記特許文献3〜5には、図9に示すように、透光性のガラスにより形成され且つ一部に凹部231”が形成されたバルブ200”を備えた無電極放電灯100”と、高周波電流を通電することで高周波電磁界を発生する誘導コイル330”と、誘導コイル330”の内側に配置され且つ誘導コイル330”のインダクタンスが小さくても高周波電源回路9”の出力端間のインピーダンスを大きくするために用いられるフェライトコア320”と、誘導コイル330”およびフェライトコア320”で発生した熱を無電極放電灯100”の外部に放熱するための放熱シリンダ313”と、誘導コイル330”に高周波電流を通電するための電源ユニット400”と、バルブ200”の周囲に配置され無電極放電灯100”の点灯を補助する補助光源510”とを備えた無電極放電灯装置が提案されている。ここに、誘導コイル330”と、フェライトコア320”と、放熱シリンダ313”とが、バルブ200”の内部に高周波電磁界を発生させるカプラ300”の一部を構成している。ここで、電源ユニット400”と誘導コイル330”とは、管灯線430”を介して接続されている。
【0008】
ここに、バルブ200”の内壁には、バルブ200”の内部の放電ガスから発生した紫外線を可視光に変換するための蛍光体膜250”およびバルブ200”を保護するための保護膜240”が形成されている。なお、蛍光体膜250”および保護膜240”は、バルブ200”の内壁の略全面に形成されており、図9にはその一部を示している。また、バルブ200”の凹部231”の内側には、一端部でバルブ200”の内部に連通し他端部が封止された管状部233”が形成されており、管状部233”の内部には、バルブ200”の内部に水銀蒸気を供給するための水銀アマルガム(図示せず)を収納するための金属容器234”と、金属容器234”を管状部233”の長手方向の両側から挟持する形で管状部233”の内部に保持するための2本のガラスロッド236”,237”とが配置されている。また、バルブ200”は、電球形の形状を有し、その突出部分が円筒状に形成された口金260”に嵌合されている。ここで、バルブ200”と、バルブ200”の内部に封入された水銀を含む前記放電ガスと、蛍光体膜250”および保護膜240”と、前記水銀アマルガムおよび金属容器234”と、ガラスロッド236”,237”とで無電極放電灯100”を構成している。
【0009】
電源ユニット400”は、図10に示すように、交流電源(図示せず)からプラグ420”及び電源線410”(図9参照)を介して供給される交流電圧を所定の直流電圧Vdcに変換して出力する直流電源回路E”と、直流電源回路E”から供給される直流電圧Vdcを直流電源回路E”の出力端間に直列に接続された2つのスイッチング素子Q3”,Q4”を高い周波数で交互にオン・オフ動作をさせることで高周波電圧を出力する高周波電源回路9”と、高周波電源回路9”に高周波電源回路9”から誘導コイル330”に出力される高周波電圧Vcoilを無電極放電灯100”を点灯させるために必要な電圧まで連続的に増加させる始動動作を行わせる始動スイープ回路13”と、始動スイープ回路13”が高周波電源回路9”に前記始動動作を開始させるタイミングを制御する始動制御回路1001”とを備える。また、高周波電源回路9”と誘導コイル330”との間には、誘導コイル330”の両端間の高周波電圧Vcoilを検出するためのコイル電圧検出回路14”が介挿されている。
【0010】
高周波電源回路9”は、直流電源回路E”の出力端間に接続された2つスイッチング素子Q3”,Q4”と、スイッチング素子Q3”,Q4”を駆動するためのドライブ回路16”と、2つのスイッチング素子Q3”,Q4”のうち低電位側のスイッチング素子Q4”のソース・ドレイン間に接続されたインダクタLs”とコンデンサCp”との直列回路とを備え、インダクタLs”とコンデンサCp”とで共振回路が構成されている。なお、スイッチング素子Q4”とコンデンサCp”との間には抵抗Rd”が介挿されている。
【0011】
図10に示すように、ドライブ回路16”には、スイッチング素子Q3”,Q4”がオン・オフ動作を繰り返す周波数である動作周波数fを、無電極放電灯100”が点灯しない高周波電圧Vcoilが得られる動作周波数f2(図11(c)参照)から無電極放電灯100”が点灯する高周波電圧Vcoilが得られる動作周波数f1(図11(c)参照)まで連続的に変化させる(以下、始動スイープという)ための始動スイープ回路13”が接続されている。即ち、始動スイープ回路13”は、動作周波数fを連続的に変化させることで、高周波電源回路9”に対して、誘導コイル330”に出力される高周波電圧Vcoilを無電極放電灯100”を点灯させるために必要な電圧まで連続的に増加させる始動動作を行わせる。また、2つのスイッチング素子Q3”,Q4”のうち低電位側のスイッチング素子Q4”のドレインと抵抗Rd”との接続点と、ドライブ回路16”との間には、スイッチング素子Q3”,Q4”を流れる電流の時間積分値に基づいてドライブ回路16”から出力されるシンク電流Iから分流したシンク電流Ifbの大きさを調節することにより、動作周波数fを調節することで高周波電源回路9”から出力される電力を一定に維持するための電力フィードバック回路17”が接続されている。
【0012】
上述の始動スイープ回路13”は、抵抗R1”とコンデンサC1”との直列回路と、コンデンサC1”の両端に接続された抵抗R2”と、抵抗R2”の両端間に接続された抵抗R100”とMOSFETからなるスイッチング素子SW”との直列回路と、抵抗R1”とコンデンサC1”との間に非反転入力端子が接続された第1のオペアンプOP1”と、第1のオペアンプOP1”の反転入力端子と出力端子との間に接続された抵抗R121”と、第1のオペアンプOP1”の出力端子とドライブ回路16”との間に介挿されたから抵抗R4”およびダイオードD1”からなる直列回路と、第1のオペアンプOP1”の反転入力端子と誘導コイル330”の両端間の電圧を検出するためのコイル電圧検出回路14”との間に介挿された抵抗R122”とを備える。ここに、抵抗R1”とコンデンサC1”との直列回路は、直流電源回路E”とは別に設けられた回路駆動用直流電源(図示せず)に接続されており、当該回路駆動用直流電源から直流電圧Vが印加されている。ここで、始動スイープ回路13”は、ドライブ回路16”が出力するシンク電流Iから分流し始動スイープ回路13”に流れるシンク電流ISWの大きさを調節することによりスイッチング素子Q3”,Q4”の動作周波数fを変化させる。また、始動スイープ回路13”は、スイッチング素子SW”が始動制御回路1001”に接続されており、始動制御回路1001”は、電源の投入と同時にスイッチング素子SW”をオンとするとともに始動制御回路1001”の内部のタイマ(図示せず)を駆動し、その後、始動制御回路1001”の前記タイマがタイムアップした際の出力に基づきスイッチング素子SW”をオフさせる。ここで、スイッチング素子SW”がオンからオフに切り換ると、始動スイープ回路13”は、高周波電源回路9”に含まれるドライブ回路16”から出力されたシンク電流Iから分流したシンク電流ISWの大きさを連続的に変化させることで、高周波電源回路9”に始動動作を行わせる。
【0013】
電力フィードバック回路17”は、第2のオペアンプOP2”と、第2のオペアンプOP2”の非反転入力端子に接続された定電圧源Eref”と、第2のオペアンプOP2”の反転入力端子と出力端子との間に接続された抵抗R10”とコンデンサC11”との並列回路と、第2のオペアンプOP2”の出力端子とドライブ回路16”との間に介挿された抵抗R171”とダイオードD2”とからなる直列回路と、第2のオペアンプOP2”の反転入力端子と高周波電源回路9”との間に介挿された抵抗R172”とを備える。
【0014】
ところで、補助光源510”は、誘導コイル330”の両端間に接続されており、電源ユニット400”から誘導コイル330”に高周波電流を通電すると同時に補助光源510”にも高周波電流が通電される。
【0015】
ここで、電源ユニット400”と、誘導コイル330”、フェライトコア320”および放熱シリンダ313”を備えたカプラ300”と、補助光源510”とで無電極放電灯点灯装置を構成している。
【0016】
図9に示した無電極放電灯装置の一部を構成する無電極放電灯点灯装置は、始動時に補助光源510”を点灯させることにより、補助光源510”から放射される光によりバルブ200”内の放電ガスを励起することで、バルブ200”内に前記初期電子を生成するので、無電極放電灯100”の前記始動時間を短縮することができる。
【0017】
次に、図9に示す構成の無電極放電灯点灯装置の動作について図11に基づいて説明する。
【0018】
図11(a)は、無電極放電灯点灯装置の電源投入後から無電極放電灯100”が点灯するまでにおける高周波電圧Vcoilの時間変化を示し、図11(b)は無電極放電灯点灯装置の電源投入後から無電極放電灯100”が点灯するまでにおける直流電源回路E”から出力される直流電圧Vdcの時間変化を示し、図11(c)は無電極放電灯点灯装置の電源投入後から無電極放電灯100”が点灯するまでにおける動作周波数fの時間変化を示す。図9に示す構成の無電極放電灯点灯装置では、直流電源回路E”から出力される直流電圧Vdcが安定してから始動準備期間だけ経過した後に始動動作を行い、その後、無電極放電灯100”が点灯する。ここで、無電極放電灯点灯装置が始動動作を行っている期間を始動期間、無電極放電灯100”が点灯し続ける期間を点灯期間と定義する。なお、図9に示す構成の無電極放電灯点灯装置では、電源投入後直ちに直流電源回路E”の動作を開始させたのでは、直流電源回路E”の動作が安定しないおそれがあるので、図11(b)に示すように、電源を投入した後に所定の時間だけを経過した後に直流電源回路E”が動作を開始する。ここで、直流電源回路E”が動作を開始する前は、前記交流電源から供給される交流電圧を整流して平滑化して得られる直流電圧Vdcが出力されている(図11(b)参照)。
【0019】
図9に示す構成の無電極放電灯点灯装置では、図11(c)に示すように、始動スイープ回路13”が、高周波電源回路9”に高周波電源回路9”から誘導コイル330”に出力される高周波電圧Vcoilを無電極放電灯100”を点灯させるために必要な電圧まで連続的に増加させる始動動作を行わせる。
【0020】
ここで、電源を投入してから直ちに、高周波電源回路9”が前記始動動作を行うのでは、直流電源回路E”から出力される直流電圧Vdc(図11(b)参照)、始動スイープ回路13”に電力を供給する前記回路駆動用直流電源の直流電圧V、およびドライブ回路16”から出力されるシンク電流Iから分流して電力フィードバック回路17”に入力されるシンク電流Ifbが安定していないために、誘導コイル330”に無電極放電灯100”の点灯する高周波電圧Vcoilが印加されず、無電極放電灯100”が点灯しないおそれがある。また、高周波電源回路9”の前記始動動作の準備が整う前に無電極放電灯100”が点灯したとしても、無電極放電灯100”が点灯した瞬間の点灯維持に必要な電圧が不足して無電極放電灯100”が消灯したりするおそれがある。
【0021】
そこで、前記無電極放電灯点灯装置では、電源を投入してから直流電源回路E”が動作開始するまでの時間、および直流電源回路E”が動作開始してから直流電源回路E”が出力する直流電圧Vdc、前記回路駆動用直流電源が出力する直流電圧Vおよびシンク電流Ifbが安定するまでの時間よりも長い規定の期間(以下、始動準備期間という)を経過した後に、始動制御回路1001”が、高周波電源回路9”に前記始動動作を開始させる。つまり、始動制御回路1001”が、高周波電源回路9の前記始動動作の準備が整うまでの始動準備期間を経過してから高周波電源回路9”の前記始動動作を開始させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】特開平6−223789号公報
【特許文献2】特開2005−56803号公報
【特許文献3】特開2009−158184号公報
【特許文献4】特開2009−158185号公報
【特許文献5】特開2009−158194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載された無電極放電灯装置、或いは特許文献3乃至特許文献5に記載された無電極放電灯点灯装置では、補助光源510”が誘導コイル330”の両端間に接続されているため、前記始動準備期間中は補助光源510”を点灯させることができない。従って、前記暗所において無電極放電灯100”を点灯させる場合、前記始動動作を開始した時点ではバルブ200”内に存在する前記初期電子は少なく、無電極放電灯100”の始動時間がほとんど短くならないおそれがある。つまり、電源を投入してから無電極放電灯100”が点灯するまでの時間をほとんど短縮することができないおそれがある。
【0024】
また、図11に示すように、前記始動準備期間中は、高周波電源回路9”が始動動作を開始しておらず、直流電源回路E”の出力端間の負荷が小さくなるため、直流電源回路E”が出力する直流電圧Vdcが無電極放電灯100”の点灯期間中における所定の直流電圧Vdcを超えるオーバーシュートが起こり、高周波電源回路9”を構成する回路部品に電圧ストレスを与えてしまうおそれがあった。
【0025】
本願発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、暗所における始動時間を短縮できるとともに、高周波電源回路を構成する回路部品に加わる電圧ストレスを低減できる無電極放電灯点灯装置および照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0026】
請求項1の発明は、交流電源および直流電源のいずれか一方から出力される電圧を所定の直流電圧に変換する直流電源回路と、直流電源回路からの電力供給を受け高周波電圧を出力する高周波電源回路と、高周波電源回路の出力端間に接続され無電極放電灯が有する放電ガスを封入したバルブに近接して配置される誘導コイルと、高周波電源回路が誘導コイルに出力する高周波電圧を無電極放電灯を点灯させるために必要な電圧まで増加させる始動動作を開始するタイミングを制御する始動制御手段と、無電極放電灯のバルブの周囲に配置され無電極放電灯の点灯を補助する補助光源と、補助光源への電力供給を制御にすることにより補助光源を点灯および消灯させる補助光源制御手段とを備え、補助光源が、直流電源回路の出力端間に電気的に接続され、始動制御手段が、前記始動動作を開始する前に補助光源制御手段により補助光源を点灯させることを特徴とする。
【0027】
この発明によれば、補助光源が、直流電源回路の出力端間に電気的に接続されていることにより、始動制御手段が、高周波電源回路の出力に関係なく、前記始動動作を開始する前に補助光源制御手段により補助光源を点灯させることができるので、前記始動動作を開始する前から補助光源から放射される光でバルブ内に封入された放電ガスを励起することができるから、暗所において、高周波電源回路が始動動作を開始してから無電極放電灯が点灯するまでの時間である始動時間を短縮することができる。また、補助光源が前記始動動作を開始する前から点灯することにより、高周波電源回路が始動動作を開始する前において補助光源が負荷として機能するので、始動動作の開始前において直流電源回路の出力端間の負荷が小さくなるのを抑制して始動動作の開始前に直流電源回路が出力する直流電圧のオーバーシュートを抑制することができるから、高周波電源回路を構成する回路部品に加わる電圧ストレスを低減できる。
【0028】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記始動制御手段は、前記無電極放電灯が点灯した後に前記補助光源制御手段により前記補助光源を消灯させることを特徴とする。
【0029】
この発明によれば、前記始動制御手段は、前記無電極放電灯が点灯した後に前記補助光源制御手段により前記補助光源を消灯させることにより、前記補助光源の点灯している時間を短縮することができるので、前記補助光源の長寿命化を図ることができる。また、別置の電源により補助光源を常に点灯させておく無電極放電灯点灯装置に比べて、補助光源の点灯時間を短縮することができるので、補助光源の長寿命化を図ることができる。
【0030】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記始動制御手段が、前記始動動作の開始と同時に前記補助光源制御手段により前記補助光源を消灯させることを特徴とする。
【0031】
この発明によれば、前記始動制御手段が、前記始動動作の開始と同時に前記補助光源制御手段により前記補助光源を消灯させることにより、前記始動動作の開始時において、前記直流電源回路から出力される電力のうち前記補助光源で消費されていた電力も前記高周波電源回路に供給することができるので、前記始動動作の開始時における前記直流電源回路の出力端間の負荷での消費電力の急峻な変動を抑制することができるから、前記無電極放電灯の始動時間の短縮を図ることができるとともに、前記無電極放電灯が点灯した直後に無電極放電灯が点灯を維持するための前記高周波電圧が足りず消灯してしまうことを抑制することができる。
【0032】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3の発明において、前記直流電源回路から前記補助光源への電力供給は、降圧回路を介して行われることを特徴とする。
【0033】
この発明によれば、前記直流電源回路から前記補助光源への電力供給は、降圧回路を介して行われることにより、前記補助光源への印加電圧を自由に設定できるとともに前記補助光源への印加電圧を安定化させることができるので、前記無電極放電灯の始動性を安定させることができる。
【0034】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4の発明において、前記直流電源回路が、昇圧チョッパ回路から構成されることを特徴とする。
【0035】
この発明によれば、前記直流電源回路が、昇圧チョッパ回路から構成されることにより、前記補助光源に印加される電圧を高くすることができるので、前記補助光源から放射される光の光量を大きくすることができるから、前記無電極放電灯の始動時間をより短縮することができる。
【0036】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の無電極放電灯点灯装置を備えることを特徴とする。
【0037】
この発明によれば、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の無電極放電灯点灯装置を備えることにより、無電極放電灯の暗所における始動時間を短縮できるとともに前記高周波電源回路への電圧ストレスが低減され無電極放電灯点灯装置の信頼性が向上するので、暗所での始動時間が短く且つ信頼性の高い照明器具を提供することができる。
【発明の効果】
【0038】
請求項1の発明によれば、補助光源が、直流電源回路の出力端間に電気的に接続されていることにより、始動制御手段が、高周波電源回路の出力に関係なく、補助光源制御手段に前記始動動作を開始する前に補助光源を点灯させることができるので、前記始動動作を開始する前から補助光源から放射される光でバルブ内に封入された放電ガスを励起することができるから、前記始動動作を開始してから無電極放電灯が点灯するまでの時間である始動時間を短縮することができる。また、補助光源が前記始動動作を開始する前から点灯することにより、前記始動動作を開始する前において補助光源が負荷として機能するので、前記始動動作前において直流電源回路の出力端間の負荷が小さくなるのを抑制して前記始動動作前に直流電源回路が出力する直流電圧のオーバーシュートを抑制することができるから、高周波電源回路を構成する回路部品に加わる電圧ストレスを低減することができる。
【0039】
請求項6の発明によれば、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の無電極放電灯点灯装置を備えることにより、無電極放電灯の暗所における始動時間を短縮できるとともに前記高周波電源回路への電圧ストレスが低減され無電極放電灯点灯装置の信頼性が向上するので、暗所での始動時間が短く且つ信頼性の高い照明器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】実施形態1の無電極放電灯点灯装置の回路図である。
【図2】同上の無電極放電灯点灯装置を用いた無電極放電灯装置の概略説明図である。
【図3】同上の無電極放電灯点灯装置の概略説明図である。
【図4】同上の無電極放電灯点灯装置の動作説明図である。
【図5】同上の無電極放電灯点灯装置の動作説明図である。
【図6】実施形態2の無電極放電灯点灯装置の動作説明図である。
【図7】実施形態3の照明器具の概略斜視図である。
【図8】従来例の無電極放電灯装置の概略説明図である。
【図9】他の従来例の無電極放電灯装置の概略説明図である。
【図10】同上の無電極放電灯装置の一部を構成する無電極放電灯点灯装置の回路図である。
【図11】同上の無電極放電灯装置の一部を構成する無電極放電灯点灯装置の動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
(実施形態1)
以下、本実施形態の照明器具について図1乃至図3に基づいて説明する。
【0042】
本実施形態の無電極放電灯点灯装置は、図1に示すように、商用電源である交流電源(図示せず)からプラグ420および後述の電源線410を介して交流電圧を受けて所定の直流電圧Vdcに変換して出力する直流電源回路Eと、直流電源回路Eからの電圧供給を受け高周波電圧Vcoilを出力する高周波電源回路9と、高周波電源回路9の出力端間に接続され無電極放電灯100が備えるバルブ200に近接して配置される誘導コイル330と、バルブ200の周囲に配置され無電極放電灯100の点灯を補助する補助光源510と、高周波電源回路9を駆動させるタイミングを制御する始動制御手段である始動制御回路1001と、補助光源510への電力供給を制御にすることにより補助光源510を点灯および消灯させる補助光源制御手段である補助光源制御回路1006とを備える。ここで、図2に示すように、誘導コイル330は、円筒状に形成されたフェライトコア320に巻回されており、フェライトコア320は、誘導コイル330およびフェライトコア320で発生した熱を放熱する放熱シリンダ313に支持されている。ここに、誘導コイル330、フェライトコア320および放熱シリンダ313によりカプラ300の一部が構成されている。
【0043】
無電極放電灯100は、図2に示すように、透光性のガラスにより形成され且つ一部に凹部231が形成されるとともに内部に水銀を含む放電ガスが封入されたバルブ200を備える。ここに、バルブ200の内壁には、バルブ200の内部の放電ガスから発生した紫外線を可視光に変換するための蛍光体膜250およびバルブ200を保護するための保護膜240が形成されている。なお、蛍光体膜250および保護膜240は、バルブ200の内壁の略全面に形成されており、図2にはその一部を示している。また、バルブ200の凹部231の内側には、一端部でバルブ200の内部に連通し他端部が封止された管状部233が設けられており、管状部233の内部には、バルブ200の内部に水銀蒸気を供給するための水銀アマルガム(図示せず)を収納するための金属容器234と、金属容器234を管状部233の長手方向の両側から挟持する形で管状部233の内部に金属容器234を固定するための2本のガラスロッド236,237とが配置されている。また、バルブ200は、円筒状に形成された口金260に嵌合されている。
【0044】
また、本実施形態の無電極放電灯点灯装置は、図1に示すように、高周波電源回路9に、高周波電圧Vcoilを無電極放電灯100を点灯させるために必要な電圧Ving(図4参照)よりも低く且つ無電極放電灯100が点灯しない電圧から前記電圧Ving(図4参照)よりも高い電圧まで連続的に増加させる始動動作を行わせるために、高周波電源回路9に含まれる後述のスイッチング素子Q3,Q4の動作周波数fを制御するための始動スイープ回路13と、誘導コイル330の両端間の高周波電圧Vcoilを検出して始動スイープ回路13にフィードバックするためのコイル電圧検出回路14とを備えている。
【0045】
直流電源回路Eは、前記交流電源からの交流電圧を整流するダイオードブリッジ10と、ダイオードブリッジ10の出力電圧を昇圧する昇圧チョッパ回路とから構成されている。ここで、昇圧チョッパ回路は、ダイオードブリッジ10の出力端間にインダクタL10とMOSFETからなるスイッチング素子Q6との直列回路が接続され、スイッチング素子Q6の両端間にダイオードD10と平滑用コンデンサC10との直列回路が接続されており、スイッチング素子Q6をオン・オフして平滑コンデンサC10の両端電圧からなる上述の直流電圧Vdcを制御する制御回路2とを備えている。なお、ダイオードD10は、インダクタL10から平滑コンデンサC10に電流が流れる向きに接続される。また、本実施形態では、直流電源回路Eが昇圧チョッパ回路を含むが、これに限定されるものではなく、例えば、昇降圧チョッパ回路を含むものであってもよい。
【0046】
高周波電源回路9は、直流電源回路Eの出力端間に一対のMOSFETからなるスイッチング素子Q3,Q4およびスイッチング素子Q4の低電位側に一端が接続された抵抗Rdの直列回路と、スイッチング素子Q3,Q4を駆動するためのドライブ回路16と、低電位側のスイッチング素子Q4のソースと抵抗Rdの前記一端とは反対側の他端との間に接続され共振回路を構成するためのインダクタLsとコンデンサCpとの直列回路と、インダクタLsとコンデンサCpとの接続点とコイル電圧検出回路14との間に介挿され高周波電源回路9から誘導コイル330に出力される直流成分を遮断するためのコンデンサCsとを備える。ここにおいて、高周波電源回路9は、ドライブ回路16からの駆動信号によりスイッチング素子Q3,Q4を動作周波数fで交互にオン・オフさせて、動作周波数fと同じ周波数の高周波電圧を発生させる。高周波電源回路9の出力端間に接続された誘導コイル330は、高周波電源回路9から供給される高周波電流により高周波電磁界を発生させる。この高周波電磁界によって無電極放電灯100のバルブ200内に封入された放電ガスが励起され、バルブ200の内部に紫外線が発生する。バルブ200の内部で発生した紫外線は、バルブ200の内壁に形成された蛍光体膜250により可視光に変換されて、当該可視光がバルブ200の外部に放射される。
【0047】
ドライブ回路16は、例えば、定電圧源(図示せず)の両端間に2つの抵抗(図示せず)の直列回路が接続され、低電位側の前記抵抗の両端間に電圧制御発振器(図示せず)の入力端子(図示せず)が接続され、前記電圧制御発振器が、HOUT端子・HGND端子間、LOUT端子・HGND端子間に、相互に位相が180°ずれた矩形波状の駆動信号を出力する。ここで、前記電圧制御発振器の前記入力端子への入力電圧が大きくなると、前記電圧制御発振器から出力される前記駆動信号の周波数が大きくなる。一方、前記電圧制御発振器の前記入力端子への入力電圧が小さくなると、前記電圧制御回路から出力される前記駆動信号の周波数が小さくなる。前記電圧制御発振器の前記入力端子には、前記定電圧源の出力電圧が前記2つの抵抗で分圧されて与えられており、前記入力端子への入力電圧の大きさが前記2つの抵抗の接続点から始動スイープ回路13に流れるシンク電流Iの大きさに応じて変化する。なお、ドライブ回路16のHOUT端子・HGND端子間はスイッチング素子Q3のゲート・ソース間に接続され、LOUT端子・HGND端子間はスイッチング素子Q4のゲート・ソース間に接続されている。
【0048】
始動スイープ回路13は、直流電源回路Eとは別に設けられた回路駆動用直流電源(図示せず)に接続された抵抗R1とコンデンサC1との直列回路と、コンデンサC1の両端に接続された抵抗R2と、抵抗R2の両端間に接続された抵抗R100とMOSFETからなるスイッチング素子SWとの直列回路と、コンデンサC1の一端と抵抗R1との接続点が非反転入力端子に接続され且つ反転入力端子と出力端子間には抵抗R121が接続された第1のオペアンプOP1と、第1のオペアンプOP1の出力端子とドライブ回路16との間に介挿されたから抵抗R4およびダイオードD1からなる直列回路と、第1のオペアンプOP1の反転入力端子とコイル電圧検出回路14との間に介挿された抵抗R122とを備える。ここに、前記回路駆動用直流電源から抵抗R1とコンデンサC1との直列回路には、直流電圧Vが印加され、第1のオペアンプOP1の非反転入力端子には、スイッチング素子SWがオフの状態で、直流電圧Vを抵抗R1,R2で分圧した直流電圧Vc1が印加される。また、始動スイープ回路13は、スイッチング素子SWが始動制御回路1001に接続されており、始動制御回路1001は、本実施形態の無電極放電灯点灯装置の電源の投入と同時にスイッチング素子SWをオンとするとともに始動制御回路1001の内部のタイマ(図示せず)を駆動し、その後、始動制御回路1001の前記タイマがタイムアップした際の出力に基づきスイッチング素子SWをオフさせる。
【0049】
また、高周波電源回路9における低電位側のスイッチング素子Q4のドレインと抵抗Rdとの接続点と、ドライブ回路16との間には、スイッチング素子Q3,Q4を流れる電流の時間積分値に基づいてドライブ回路16から出力されるシンク電流Iから分流したシンク電流Ifbの大きさを調節することにより、動作周波数fを調節することで高周波電源回路9から出力される電力を一定に維持するための電力フィードバック回路17が接続されている。
【0050】
ここで、電力フィードバック回路17は、第2のオペアンプOP2と、第2のオペアンプOP2の非反転入力端子に接続された定電圧源Erefと、第2のオペアンプOP2の反転入力端子と出力端子との間に接続された抵抗R10とコンデンサC11との並列回路と、第2のオペアンプOP2の出力端子とドライブ回路16との間に介挿されたダイオードD2と抵抗R171とからなる直列回路と、第2のオペアンプOP2の反転入力端子と高周波電源回路9との間に介挿された抵抗R172とを備える。第2のオペアンプOP2の非反転入力端子には、定電圧源Erefから直流電圧Vrefが印加されている。なお、ダイオードD2は、ドライブ回路16から抵抗R171にシンク電流Ifbが流れる向きに接続されている。ここで、電力フィードバック回路17は、高周波電源回路9の抵抗Rdの両端間の電圧VRdにより決まる第2のオペアンプOP2の反転入力端子に印加される電圧と非反転入力端子に印加される直流電圧Vrefとが等しくなるように、ドライブ回路16から抵抗R171にシンク電流Ifbが流れる。従って、抵抗Rdの両端間の電圧VRdが増加すると、ドライブ回路16から抵抗R171に流れるシンク電流Ifbが増加し、抵抗Rdの両端間の電圧VRdが減少すると、ドライブ回路16から抵抗R171に流れるシンク電流Ifbが減少する。
【0051】
コイル電圧検出回路14は、高周波電源回路9の出力端間に接続された抵抗R141およびダイオードD141からなる直列回路と、当該直列回路の一部を構成するダイオードD141の両端間に接続されたダイオードD142および抵抗R142からなる直列回路と、抵抗R142の両端間に接続されたコンデンサC141とを備える。ここで、コンデンサC141の高電位側には、始動スイープ回路13および始動制御回路1001が接続されている。ここで、コンデンサC141の高電位側と誘導コイル330の低電位側との間の電圧Vxsが、始動スイープ回路13および始動制御回路1001に印加される。なお、ダイオードD141は、誘導コイル330の低電位側から抵抗R141に電流が流れる向きに接続され、ダイオードD142は、抵抗R141の低電位側から抵抗R142に電流が流れる向きに接続されている。
【0052】
ここで、直流電源回路Eと、高周波電源回路9と、始動スイープ回路13と、始動制御回路1001と、補助光源制御回路1006と、降圧チョッパ回路1002と、電力フィードバック回路17と、コイル電圧検出回路14とから無電極放電灯100の外部に配置される電源ユニット400が構成されている。また、誘導コイル330と電源ユニット400とは、管灯線430により電気的に接続され、電源ユニット400とプラグ420とは電源線410により電気的に接続されている。
【0053】
補助光源510は、図2に示すように、電球からなり、バルブ200の周囲における口金260の内側の位置に配置されている。つまり、補助光源510は、無電極放電灯100の外部に露出しないように配置されている。また、本実施形態の無電極放電灯点灯装置では、補助光源510が1つだけ設けられているが、例えば、複数の補助光源510と、複数の補助光源510のうち対象とする1つの補助光源510から放射される光を検出するための複数のフォトダイオード等からなる光検出手段(図示せず)と、前記光検出手段からの光検出信号に基づいてオン・オフ動作をするMOSFETからなるスイッチング素子(図示せず)を複数含み且つ当該スイッチング素子を適宜オン・オフさせることで点灯させる補助光源510を切り換える切替手段(図示せず)とを設けておき、補助光源制御回路1006が複数の補助光源510のうちの1つの補助光源510を点灯させるとともに当該1つの補助光源510から放射される光の強度を前記光検出手段により検出するようにし、当該光検出手段からの出力により前記1つの補助光源510が寿命により点灯しなくなったことを判断すれば、前記切替手段が前記1つの補助光源510とは異なる他の補助光源510に切り換えることができるようにしてもよい。ここに、前記光検出手段の周囲には、金属板等により形成され且つ前記他の補助光源510からの光およびバルブ200からの光を遮光する遮光手段(図示せず)が設けられており、前記光検出手段には、対象とする1つの補助光源510以外の補助光源510からの光が入射しないようになっている。なお、補助光源510は、LEDからなるものであってもよい。
【0054】
また、本実施形態の無電極放電灯点灯装置では、直流電源回路Eから補助光源510への電力供給は、降圧チョッパ回路1002を介して行われている。
【0055】
降圧チョッパ回路1002は、直流電源回路Eの出力端間に接続されたコンデンサC131と、コンデンサC131の両端間に接続されたMOSFETからなるスイッチング素子Q1003aとダイオードD13との直列回路と、ダイオードD13の両端間に接続されたインダクタL13と平滑用コンデンサC132との直列回路と、スイッチング素子Q1003aをオン・オフして平滑コンデンサC132の両端電圧を制御する降圧チョッパ回路用制御回路(図示せず)とを備えている。ここに、スイッチング素子Q1003aと前記降圧チョッパ回路用制御回路とは、電源用集積回路Q1003により実現されている。なお、電源用集積回路Q1003として、電源用インテリジェントパワーデバイス(例えば、パナソニック製 IPシリーズのMIP289)を使用することができる。当該電源用インテリジェントパワーデバイスは、MOSFETからなるスイッチング素子Q1003aやスイッチング素子Q1003aのゲートにパルス信号を印加するパルス発生器(図示せず)等が縦約1cm、横約7mmの平面視矩形状のパッケージに集積されており、スイッチング素子Q1003aおよび前記パルス発生器を別々のディスクリート部品で構成する場合に比べて、降圧チョッパ回路1002全体の省スペース化を図ることができる。また、本実施形態では、補助光源510への電力供給を降圧チョッパ回路1002を介して行う例について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、直流電源回路Eから供給される直流電圧Vdcを交流電圧に変換する降圧回路(図示せず)を介して行うものであってもよい。また、本実施形態では、降圧チョッパ回路1002を使用する例について説明したが、これに代えて、昇圧チョッパ回路(図示せず)を使用してもよい。この場合、補助光源510に印加される電圧を高くすることができるので、補助光源510から放射される光の光量を大きくすることができるから、無電極放電灯100の始動時間をより短くすることができる。
【0056】
また、本実施形態の無電極放電灯点灯装置では、降圧チョッパ回路1002の出力端間に補助光源510を点灯および消灯させるための補助光源制御回路1006が接続されている。
【0057】
補助光源制御回路1006は、降圧チョッパ回路1002の出力端間に接続された抵抗R21および抵抗R22からなる直列回路と、ソース側が当該直列回路の高電位側に接続され且つドレイン側が補助光源510に接続されるとともにゲート端子が前記直列回路の2つの抵抗R21,R22の間に接続されたMOSFETからなるスイッチング素子Q1004と、前記直列回路の一部を構成する低電位側の抵抗R22の両端間に接続されたMOSFETからなるスイッチング素子Q1005とからなる。ここで、補助光源制御回路1006において、始動制御回路1001がスイッチング素子Q1005をオン状態にすることにより、スイッチング素子Q1004のゲート電圧を降下させてスイッチング素子Q1004をオフ状態にすることにより、補助光源510が消灯する。
【0058】
次に、本実施形態の無電極放電灯点灯装置の動作について図4,図5を参照しながら説明する。
【0059】
図4は、直流電源回路Eから出力される直流電圧Vdcが一定の場合における高周波電源回路9に含まれる上述の共振回路の共振曲線イと無電極放電灯100の点灯時の高周波電圧Vcoilの特性曲線ロを示す。ここで、図4中の動作周波数f1は、誘導コイル330に印加される高周波電圧Vcoilが無電極放電灯100の点灯に十分な電圧Vingよりも高い電圧となるときの動作周波数であって、前記共振回路の共振周波数付近に設定されている。また、図4中の動作周波数f3は、無電極放電灯100が点灯維持できない程度の高周波電圧Vcoilが誘導コイル330に印加されるように設定されている。
【0060】
ここで、始動スイープ回路13が、動作周波数fを、高周波電圧Vcoilが無電極放電灯100の点灯しない電圧となる動作周波数から高周波電圧Vcoilが無電極放電灯100の点灯する電圧Vingよりも高い電圧となる動作周波数f4に近づく方向へ変化させると(以下、始動スイープという)、高周波電圧Vcoilが増大し、高周波電圧Vcoilが無電極放電灯100の点灯する電圧Vingを越えたところで無電極放電灯100が点灯する。
【0061】
本実施形態の無電極放電灯点灯装置では、前述のように、始動スイープ回路13が、前記始動スイープを行うことで、高周波電源回路9が高周波電圧Vcoilを無電極放電灯100の点灯する電圧Vingより低く且つ無電極放電灯100が点灯しない電圧から前記電圧Vingまで連続的に増加させて無電極放電灯100を点灯させる。
【0062】
図5(a)は、無電極放電灯点灯装置の電源投入後から無電極放電灯100が点灯するまでにおける高周波電圧Vcoilの時間変化を示し、図5(b)は無電極放電灯点灯装置の電源投入後から無電極放電灯100が点灯するまでにおける直流電源回路Eから出力される直流電圧Vdcの時間変化を示し、図5(c)は無電極放電灯点灯装置の電源投入後から無電極放電灯100が点灯するまでにおける動作周波数fの時間変化を示す。ここで、無電極放電灯点灯装置が始動動作を行っている期間を始動期間、無電極放電灯100が点灯し続ける期間を点灯期間と定義する。本実施形態の無電極放電灯点灯装置では、電源投入後直ちに直流電源回路Eの動作を開始させたのでは、前記昇圧チョッパ回路の動作が安定しないおそれがあるので、無電極放電灯点灯装置の電源を投入した後、所定の時間を経過した後に直流電源回路Eが動作を開始する。ここで、直流電源回路Eが動作を開始する前は、前記交流電源から供給される交流電圧を整流して平滑化して得られる直流電圧Vdcが出力されている(図5(b)参照)。
【0063】
ところで、直流電源回路Eを始動させてから直ちに前記始動スイープを開始したのでは、直流電源回路Eの電圧出力、始動スイープ回路13に電力を供給する前記回路駆動用直流電源の直流電圧V、およびドライブ回路16から電力フィードバック回路17に入力されるシンク電流Ifbが安定しておらず、誘導コイル330に無電極放電灯100が点灯するのに十分な電圧Vingが印加されず、無電極放電灯100の動作が不安定になるおそれがある。
【0064】
そこで、本実施形態の無電極放電灯点灯装置では、図5に示すように、始動制御回路1001が、始動スイープ回路13に、直流電源回路Eの動作開始時から所定の期間(以下、始動準備期間という)を経過した直後のタイミングで前記始動スイープを開始させる。つまり、前記始動準備期間が終了した直後、始動制御回路1001が、始動スイープ回路13に含まれるスイッチング素子SWをオン状態からオフ状態に切り換えることにより、第1のオペアンプOP1の非反転入力端子に印加される電圧Vc1を変化させて、ドライブ回路16から出力するシンク電流Iから分流して始動スイープ回路13に入力されるシンク電流ISWを連続的に変化させることにより、始動スイープ回路13が前記始動スイープを開始する。ここに、始動制御回路1001は、高周波電源回路9に含まれるドライブ回路16に電気的に接続されており、始動制御回路1001は、始動スイープ回路14に含まれるスイッチング素子SWを前述のようにオフ状態に切り換えると同時に、ドライブ回路16がスイッチング素子Q3,Q4にスイッチング動作を開始させるトリガとなる動作開始信号を送信する。
【0065】
ここで、図1に示す構成の無電極放電灯点灯装置では、無電極放電灯点灯装置の電源投入後、直流電源回路Eから出力される直流電圧Vdcが安定する前において、降圧チョッパ回路1002から補助光源510に電力が供給されて補助光源510が点灯する。つまり、直流電源回路Eから出力される直流電圧Vdcが安定する前から補助光源510が点灯する。従って、補助光源510が、前記始動準備期間中に点灯するので、高周波電源回路9が始動動作を開始する段階では、既にバルブ200の内部に無電極放電灯100が放電を開始するのに必要な電子(以下、初期電子という)を多く存在させることができ、前記始動時間を短くすることができる。従って、無電極放電灯点灯装置の電源を投入してから無電極放電灯100が点灯するまでの時間を短縮することができる。
【0066】
また、本実施形態の無電極放電灯点灯装置では、高周波電源回路9が始動動作を開始する前において、補助光源510が直流電源回路Eの出力端間に接続された負荷として機能するので、始動動作の前の前記始動準備期間中において直流電源回路Eの出力端間の負荷が小さくなるのを抑制して前記始動準備期間中における直流電圧Vdcが無電極放電灯100の点灯期間中における所定の直流電圧Vdcを超えるオーバーシュートを抑制することができるから、高周波電源回路9を構成するスイッチング素子Q3,Q4等の回路部品に加わる電圧ストレスを低減することができる。
【0067】
ところで、補助光源510を点灯させる手段として、別置の電源(図示せず)により、無電極放電灯100を点灯させることが考えられるが、この場合、無電極放電灯100が点灯した後も前記別置の電源から補助光源510に電力が供給され、補助光源510の点灯時間(以下、補助光源点灯時間)が長くなり、補助光源510の寿命が短くなるおそれがあった。
【0068】
これに対して、本実施形態の無電極放電灯点灯装置では、前述のように、始動開始回路1001が、無電極放電灯100が点灯した後の無電極放電灯100の点灯時間中に補助光源制御回路1006により補助光源510を消灯させるので、前記別置の電源により補助光源510を点灯させておく無電極放電灯点灯装置に比べて、前記補助光源点灯時間を短くすることができるから、補助光源510の長寿命化を図ることができる。
【0069】
ここに、始動制御回路1001が補助光源制御回路1006により補助光源510を消灯させるタイミングは、無電極放電灯点灯装置の電源投入の際にスタートする始動制御回路1001に内蔵されたタイマ(図示せず)がタイムアップした際の出力により決定されるものであってもよい。また、始動制御回路1001とコイル電圧検出回路14とを、例えば、微分回路(図示せず)等を介して接続しておき、始動制御回路1001が、前記微分回路等により無電極放電灯100の点灯時における誘導コイル330の両端間の高周波電圧Vcoilが急峻に変化してこと(前記微分回路の出力が所定の大きさ以上となったこと)を検出したときに、補助光源制御回路1006により補助光源510を消灯させるようにしてもよい。ここで、前記微分回路は、例えば、オペアンプ(図示せず)と、当該オペアンプの反転入力端子と出力端子間に接続された抵抗(図示せず)と、前記オペアンプの反転入力端子に一端が接続されたコンデンサ(図示せず)とから構成されるものであってもよい。
【0070】
また、本実施形態の無電極放電灯点灯装置は、前述のように、直流電源回路Eと補助光源510との間に介挿された降圧チョッパ回路1002を備えることにより、補助光源510への印加電圧を自由に設定できるとともに、補助光源510への印加電圧を安定化させることができるので、無電極放電灯100の始動性を安定させることができる。また、降圧チョッパ回路1002を備えることにより、補助光源510に印加する電圧を抑えることができ、補助光源510の長寿命化を図ることができる。また、補助光源510への印加電圧は、補助光源519から放射される光の光量と補助光源510の寿命とのバランスを考慮して設定すればよい。
【0071】
また、本実施形態の無電極放電灯点灯装置では、前述のように、直流電源回路Eが、昇圧チョッパ回路で構成されている。
【0072】
従って、直流電源回路Eが、降圧チョッパ回路で構成されている場合に比べて、補助光源510に印加される電圧を高くすることができるので、補助光源510から放射される光の光量を大きくすることができるから、無電極放電灯100の始動時間をより短くすることができる。
【0073】
(実施形態2)
本実施形態の無電極放電灯点灯装置は、回路構成が実施形態1の無電極放電灯点灯装置と略同じ構成であり、始動制御回路1001が、前記始動動作を開始すると同時に補助光源制御回路1006により補助光源510を消灯させる動作を行う点が実施形態1とは相違する。なお、本実施形態の回路構成は、実施形態1と同様なので図示を省略するとともに説明を適宜省略する。本実施形態の無電極放電灯点灯装置では、始動制御回路1001が補助光源制御回路1006により補助光源510を消灯させるタイミングを始動制御回路1001に含まれるタイマ(図示せず)で決定する。
【0074】
ところで、誘導コイル330は、インダクタンス性の負荷であって、蛍光灯などの電極を有する放電灯とは異なり、高周波電圧Vcoilが印加されているときは負荷として機能し、直流電圧が印加されている場合は負荷として機能しない。従って、無電極放電灯100の始動時や無負荷時など無電極放電灯100が点灯していない状態では、誘導コイル330は負荷として機能せず、一方、誘導コイル330に高周波電圧Vcoilが印加されている点灯期間中は、負荷として機能する。また、無電極放電灯100の点灯期間における無電極放電灯100での消費電力と不点灯期間における無電極放電灯100での消費電力との差分値は、蛍光灯などの電極を有する放電灯の点灯期間における前記放電灯での消費電力と点灯していない状態における前記放電灯での消費電力との差分値と比較して大きい。従って、無電極放電灯100の場合、前記点灯期間中における誘導コイル330での消費電力を考慮すると、無電極放電灯100が点灯していない始動準備期間中においても、蛍光灯などの電極を有する放電灯に比べて、直流電源回路Eからより大きな電力を出力する必要がある。また、高周波電源回路9から誘導コイル330に高周波電圧Vcoilが供給されていない前記始動準備期間では、直流電源回路Eから出力される電力のほとんどが高周波電源回路9で消費される。ここに、無負荷時における高周波電源回路9での消費電力は、前記点灯期間中における高周波電源回路9での消費電力の2倍以上に達することがある。
【0075】
従って、高周波電源回路9が前記始動動作を開始し誘導コイル330の両端間に高周波電圧Vcoilを印加して無電極放電灯100が点灯し始めると、直流電源回路Eの出力端間の負荷が急激に大きくなり、それに伴い当該負荷での消費電力も急峻に変動してしまう。また、前記始動準備期間中では、直流電源回路Eから供給される電力のほとんどが、高周波電源回路9で消費されることとなり、高周波電源回路9を構成する部品への電圧ストレスの増大を招くおそれがある。
【0076】
また、直流電源回路Eは、通常、無電極放電灯点灯装置のサイズやコストを考慮して、無電極放電灯100の点灯期間中において供給する必要がある電力量を基準に設計がなされる。一方、高周波電源回路9の始動動作を開始した直後は、無電極放電灯100の点灯期間中に比べて誘導コイル330に高い高周波電圧Vcoilを印加する必要があることから、点灯期間中に比べて誘導コイル330での消費電力が増大する。特に、暗所において高周波電源回路9が始動動作を開始する際には、始動動作を開始した直後に誘導コイル330に印加する必要のある高周波電圧Vcoilがより高くなるため、直流電源回路Eの出力端間の負荷で消費される電力がより急峻に変動する。従って、無電極放電灯100が始動動作を開始した直後は、重負荷のために直流電源回路Eでのレギュレーションが十分でなく、直流電源回路Eから出力される直流電圧Vdcが低下してしまい、無電極放電灯100の消灯や2段点きが生じてしまうことがある。
【0077】
これに対して、本実施形態の無電極放電灯点灯装置では、始動制御回路1001が、前記始動動作を開始すると同時に補助光源制御回路1006により補助光源510を消灯させる動作を行うことにより、高周波電源回路9の前記始動動作の開始時において、直流電源回路Eから出力される電力のうち補助光源510で消費されていた電力も高周波電源回路9に供給することができるので、高周波電源回路9の前記始動動作の開始時における直流電源回路Eの出力端間の負荷での消費電力の急峻な変動を抑制することができるから、無電極放電灯100の始動時間の短縮を図ることができるとともに、無電極放電灯100が点灯した直後に無電極放電灯100が点灯を維持するための高周波電圧Vcoilが足りず消灯してしまうことを抑制することができる。また、前記始動準備期間中においては、直流電源回路Eから出力される電力の一部が補助光源510で消費されるので、高周波電源回路Eで消費される電力を低減することができるから、前記始動準備期間中における高周波電源回路9を構成する部品への電圧ストレスを低減することができる。
【0078】
また、補助光源510の前記補助光源点灯時間を短くすることができるので、補助光源510の長寿命化を図ることができる。
【0079】
更に、本実施形態の無電極放電灯点灯装置では、前記始動準備期間において、始動スイープ回路13がドライブ回路16を駆動させて、高周波電源回路9のスイッチング素子Q3,Q4を誘導コイル330の両端間の高周波電圧Vcoilが、無電極放電灯100の点灯に十分な電圧Vingよりも低い電圧V3(図4参照)となる動作周波数f3にする。ここにおいて、始動制御回路1001が、スイッチング素子SWがオンの状態で、前記始動準備期間が開始するタイミングでドライブ回路16を動作させてスイッチング素子Q3,Q4のスイッチング動作を開始させて、直流電源回路Eから出力される電力の一部を誘導コイル330で消費させている。前記始動準備期間が終了すると、始動制御回路1001は、スイッチング素子SWをオフの状態にして始動スイープ回路13に前記始動スイープを開始させる。しかして、本実施形態の無電極放電灯点灯装置では、高周波電源回路9の前記始動動作の開始時に生じ得る直流電圧Vdcの急峻な低下をさらに抑制することができるので、高周波電源電源回路9の前記始動動作の開始時における直流電源回路Eの出力端間の負荷での消費電力の急峻な変動を更に抑制することができる。
【0080】
なお、前記始動準備期間において誘導コイル330に印加される高周波電圧Vcoilは、抵抗R1の抵抗値と、抵抗R2および抵抗R100からなる並列回路の抵抗値との比を適宜設定することにより調節することができる。
【0081】
また、前述の各実施形態では、直流電源回路Eが前記交流電源から供給される電圧を所定の直流電圧Vdcに変換して出力する例について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、直流電源(図示せず)から供給される直流電圧を所定の直流電圧Vdcに変換して出力するものでもよい。
【0082】
(実施形態3)
図7に実施形態1で説明した無電極放電灯点灯装置および無電極放電灯100を備えた照明器具600を示す。
【0083】
本実施形態の照明器具600は、椀状の反射板620と透光性材料で形成された透光パネル630とで構成された器具本体610と、器具本体610の内部に配置された無電極放電灯100と、器具本体610とは別の場所に配置され、カプラ300の誘導コイル330(図2参照)に高周波電流を供給することで無電極放電灯100を点灯させる電源ユニット400とを備え、電源ユニット400とカプラ300とが管灯線430を介して電気的に接続されてなる。また、電源ユニット400は、電源線410を介してプラグ420に接続されており、プラグ420が実施形態1で説明した前記交流電源に接続されることで、前記交流電源から電源ユニット400に電力が供給される。なお、無電極放電灯100から出射される光は透光パネル630を透過して外部に放射される。ここで、カプラ300、管灯線430、電源ユニット400および電源線410から無電極放電灯点灯装置が構成されている。
【0084】
しかして、無電極放電灯100の始動時間を短縮するとともに高周波電源回路9(図1参照)への電圧ストレスが低減され無電極放電灯点灯装置の信頼性が向上するので、暗所での始動時間が短く且つ信頼性の高い照明器具600を提供することができる。
【0085】
なお、本実施形態では、実施形態1で説明した無電極放電灯点灯装置を備える照明器具について説明したが、これに限定されるものではなく、実施形態2で説明した無電極放電灯点灯装置を備える照明器具であってもよい。
【符号の説明】
【0086】
9 高周波電源回路
100 無電極放電灯
200 バルブ
330 誘導コイル
510 補助光源
600 照明器具
1001 始動制御回路(始動制御手段)
1002 降圧チョッパ回路
1006 補助光源制御回路(補助光源制御手段)
E 直流電源回路
dc 直流電圧
coil 高周波電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源および直流電源のいずれか一方から出力される電圧を所定の直流電圧に変換する直流電源回路と、直流電源回路からの電力供給を受け高周波電圧を出力する高周波電源回路と、高周波電源回路の出力端間に接続され無電極放電灯が有する放電ガスを封入したバルブに近接して配置される誘導コイルと、高周波電源回路が誘導コイルに出力する高周波電圧を無電極放電灯を点灯させるために必要な電圧まで増加させる始動動作を開始するタイミングを制御する始動制御手段と、無電極放電灯のバルブの周囲に配置され無電極放電灯の点灯を補助する補助光源と、補助光源への電力供給を制御にすることにより補助光源を点灯および消灯させる補助光源制御手段とを備え、補助光源が、直流電源回路の出力端間に電気的に接続され、始動制御手段が、前記始動動作を開始する前に補助光源制御手段により補助光源を点灯させることを特徴とする無電極放電灯点灯装置。
【請求項2】
前記始動制御手段は、前記無電極放電灯が点灯した後に前記補助光源制御手段により前記補助光源を消灯させることを特徴とする請求項1記載の無電極放電灯点灯装置。
【請求項3】
前記始動制御手段が、前記始動動作の開始と同時に前記補助光源制御手段により前記補助光源を消灯させることを特徴とする請求項1記載の無電極放電灯点灯装置。
【請求項4】
前記直流電源回路から前記補助光源への電力供給は、降圧回路を介して行われることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の無電極放電灯点灯装置。
【請求項5】
前記直流電源回路が、昇圧チョッパ回路から構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の無電極放電灯点灯装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の無電極放電灯点灯装置を備えることを特徴とする照明器具。
























【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−48941(P2011−48941A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−194494(P2009−194494)
【出願日】平成21年8月25日(2009.8.25)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】