説明

照光キースイッチ

【課題】輝度の低下やバラツキを低減して安定した明るさを生じさせ、導光部材の歪みを少なくして耐久性を向上する。
【解決手段】中央接点9Aとその周りに配置される外周接点9Bとからなる固定接点部9を表面に設けた基板3と、前記外周接点9Bに当接する外周縁を備えると共に前記中央接点9Aに対向する頭頂部の可動接点部5Aを備えた可撓性で、かつ椀型形状の導電性材料からなるスイッチ用ドーム5と、前記基板3上の所定位置に前記スイッチ用ドーム5を押さえるドーム押え部材11と、前記基板3上に配置される発光体15と、この発光体15からの光を前記頭頂部の上方位置に導光する導光部材13と、この導光部材13の上方に配置したキーマット17と、このキーマット17の裏面に前記頭頂部の上方の導光部材13の遮光を阻害しない位置で一体的に設けられ、かつ、前記スイッチ用ドーム5の頭頂部を押圧する押圧部材29と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、照光キースイッチに関し、特に携帯電話、デジタルカメラなどの各種電子機器に用いられる照光機能を有する照光キースイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、携帯電話に代表されるモバイル用電子機器に使用される操作用キースイッチは、基板、メタルドーム、押えシート、キーマット、筐体からなる構造となっていることが知られている。そして、基板上に実装されるLEDがバックライトの役割を果たしている。近年では、LEDの数を減らすことによるコストの減少を狙ってLEDとライトガイドフィルム(LGF)を組み合わせたものを用いることが主流となりつつある。なお、電子機器としては、上記の携帯電話の他に、例えばデジタルカメラ、PDA、MD、CDプレーヤ、あるいはその他の電子機器がある。
【0003】
例えば、特許文献1はシートスイッチモジュール(照光キースイッチ)であり、FPC(Flexible Printed Circuit)と、発光素子と、導光性シートからなり、可動接点の周囲の近傍で、光の進路を変更させる立ち上がり部を有している。なお、導光シートは前記可動接点に接着剤を介して被覆するか、あるいは直接密着するように被覆される。
【0004】
また、特許文献2はシートスイッチモジュール(照光キースイッチ)であり、回路基板と、光源と、透光性の樹脂フィルムからなるシート材、可動接点に対応する位置に光反射部が設けられている。なお、前記導光シートは可動接点を被覆保持する構成である。
【特許文献1】特開2007−53063号公報
【特許文献2】特開2007−87749号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来の照光キースイッチにおいては、特許文献1及び特許文献2のいずれも、導光シートが可動接点に固定されるために、導光シートが可動接点の外形形状に合わせて起伏するので、発光素子からの光が漏れることから発光面の輝度が低下するという問題点があった。
【0006】
また、導光シートが可動接点に固定されるために、導光シートの固定が不安定になるので、発光面の輝度のバラツキの原因となるという問題点があった。また、導光シートが光源に当たり、光源を破損する恐れがあるという問題点があった。
【0007】
また、光源が導光シートの側面に取り付けられるために、高さを合わせなければならない。この工程は作業性が悪く、位置ずれが起きやすいものであった。この位置ずれが起きると、発光面の輝度が低下するという問題点があった。
【0008】
また、導光シートを両面接着シートにより貼り付けているために、導光シート中の光が接着剤により散乱してしまうという問題点があった。
【0009】
この発明は、輝度の低下やバラツキを低減して安定した明るさを生じさせると共に導光部材の歪みを少なくして耐久性を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、この発明の照光キースイッチは、中央接点とこの中央接点の周りに配置される外周接点とからなる固定接点部を表面に設けた基板と、
この基板の前記外周接点に当接する外周縁を備えると共に前記中央接点に対向する頭頂部の可動接点部を備えた可撓性で、かつ椀型形状の導電性材料からなるスイッチ用ドームと、
前記基板上の所定位置に前記スイッチ用ドームを配置すべく押さえるドーム押え部材と、前記基板上に配置される発光体と、
この発光体からの光を前記スイッチ用ドームの頭頂部の上方位置に導光するための導光部材と、
この導光部材の上方に配置したキーマットと、
このキーマットの裏面に前記頭頂部の上方の導光部材の遮光を阻害しない位置で一体的に設けられ、かつ、前記ドーム押え部材を介して前記スイッチ用ドームの頭頂部を押圧する押圧部材と、
を備えていることを特徴とするものである。
【0011】
また、この発明の照光キースイッチは、前記照光キースイッチにおいて、前記キーマットの裏面に設けた支柱部が、前記スイッチ用ドームの頭頂部の上方位置を避けた位置で下方へ突設し、かつ前記導光部材に貫通して挿通可能に設けられると共に、前記押圧部材は、前記支柱部の下端に前記導光部材の下方位置で一体的に設けた保持部材に固定されていることが好ましい。
【0012】
また、この発明の照光キースイッチは、前記照光キースイッチにおいて、前記支柱部が2本以上設けられていることが好ましい。
【0013】
また、この発明の照光キースイッチは、前記照光キースイッチにおいて、前記発光体と導光部材の高さが同じ高さ位置に設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
以上のごとき課題を解決するための手段から理解されるように、この発明によれば、スイッチ用ドームの頭頂部の上方の導光部材を阻害しないようにキーマットおよび押圧部材を配置したので、前記スイッチ用ドームの頭頂部の上方位置の導光部材の光路に影響を与えないことで、輝度の低下を低減することができる。
【0015】
また、上記の理由で、導光部材の歪みが少なくなり、耐久性が向上する。
【0016】
また、発光体と導光部材の高さを同じ高さ位置に設けたので、スイッチ用ドームが導光部材に対して光路の悪影響を与えないことから、導光部材の輝度の低下やバラツキを低減することができる。また、導光部材はスイッチ用ドームの外形形状に合わせないので製造が容易となり、コスト低減を図ることができる。
【0017】
また、発光体と導光部材の高さを同じ高さ位置に設けたので、導光部材の歪みが少なくなるので、導光部材の耐久性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0019】
図1及び図2を参照するに、この実施の形態に係る照光キースイッチ1は、携帯電話、デジタルカメラ、PDA、MD、CDプレーヤ、あるいはその他のモバイル用電子機器に使用される操作用キースイッチであり、この実施の形態に係る基板としての例えばPCB(Printed Circuit Board)もしくはFPC(Flexible Printed Circuit)などのプリント配線基板3に、可動接点部5Aを備えたスイッチ用ドーム5(メタルドームもしくは金属製クリックバネ)が組み込まれるものである。
【0020】
スイッチ用ドーム5は、導電性材料としての例えばステンレスもしくは銅系金属の板材を加工することによって得られる。さらに、基板3上の接点部に接離可能な可撓性を備えた椀型形状のものである。なお、スイッチ用ドーム5は、直径が例えば3〜6mmで、高さは例えば0.1〜0.4mmである。
【0021】
また、プリント配線基板3は、絶縁シート7の上に導電性材料からなる中央接点(中央電極)9Aが備えられ、この中央接点9Aの周りに外周接点(外周電極)9Bが環状に備えられており、中央接点9Aと外周接点9Bで電極対となる固定接点9を構成している。なお、プリント配線基板3には回路がパターン形成されている。
【0022】
上記のプリント配線基板3上には、前述したスイッチ用ドーム5が電極対の中央接点9Aと外周接点9Bに整合させて配置されている。すなわち、スイッチ用ドーム5は、上記の中央接点9Aと外周接点9Bとの導通をON・OFFせしめるために、スイッチ用ドーム5の頭頂部の凹面側(下面側)に位置する可動接点部5Aが前記中央接点9Aに接離可能な可撓性を備えており、その椀型形状の外周が外周接点9Bに接続して載置されるものである。
【0023】
上記のスイッチ用ドーム5は、その椀型形状の凸面側(上面側)は例えば絶縁性のラバーシートなどの樹脂シートからなるドーム押え部材としての例えば押えシート11により基板3上に押さえられ、位置決めされている。前記押えシート11は、例えば透明PET(ポリエチレンテレフタレート)などの樹脂シートを基材とするシート材11Aと、このシート材11Aの一面に塗布した例えばアクリル系もしくはシリコン系粘着材からなる粘着剤層11Bとから構成されるものであり、スイッチ用ドーム5を保持する粘着剤層11Bはそのまま基板3の表面に貼り付けられる粘着剤と同じである。
【0024】
上記のスイッチ用ドーム5の上方には、光を導光する導光部材としての例えば導光シート13が配置されている。このとき、導光シート13は、詳しくは後述する発光体としての例えば発光素子15と同じ高さの位置(位相)になるように、基板3の上に図示省略のスペーサを介してり高さがほぼ一定に設けられている。つまり、導光シート13はスイッチ用ドーム5に光路を阻害されないように配置され、かつ発光素子15の高さに合わせて調整されている。なお、導光シート13としては、ポリカーボネイト、アクリル樹脂、PMMA、PET、PEN等の透明ウレタン樹脂であることが望ましい。
【0025】
なお、前記スペーサは導光シート13の外周部分のみに設けられており、スイッチ用ドーム5の上には設けられていない。つまり、前記スペーサはスイッチ用ドーム5との干渉を避ける位置に配置されている。これにより、導光シート13は同じ高さで変化することなく、導光シート13の光路がスイッチ用ドーム5に阻害されない。また、スイッチ用ドーム5がある位置では導光シート13の両面に接着剤などが貼り付けられていないので、導光シート13の中の光が接着剤などで散乱するという事態を回避することができる。
【0026】
また、上記の導光シート13の少なくとも一部には光取り出しのためのプリズム構造、もしくは印刷が施されており、さらに導光シート13には光を入射するための入射面13Aが設けられている。
【0027】
また、上記のスイッチ用ドーム5は、上記の中央接点9Aをほぼ中央にして覆うように、つまり椀型形状の凹面の中心方向側に前記中央接点9Aが位置するように配置されている。つまり、スイッチ用ドーム5の頭頂部が下方へ押圧されると、頭頂部の付近が反転して凹むように押し込まれて可動接点部5Aが中央接点9Aに接触し、導通するように位置している。
【0028】
また、上記の基板3上には、導光シート13の入射面13Aに光を入射すべく発光する発光体としての例えば発光素子15が設けられている。発光素子15は、図1に示されているように、スペーサ15Aにより所定の高さに配置されている。
【0029】
さらに、照光キースイッチ1は、上記の導光シート13の上方に、スイッチ用ドーム5を押し込むためのアクチュエータとしての例えばキーマット17が配置されている。
【0030】
図2および図3を併せて参照するに、キーマット17はシリコンラバーもしくはウレタンシートにポリカーボネイト等の硬質プラスチックを付帯させた絶縁性のシート状のものである。スイッチ用ドーム5の位置に整合する部分のキーマット17の表面側に押しボタン部19が設けられている。
【0031】
キーマット17は、前記押しボタン部19の位置で、この実施の形態では三角形の透光用孔部21が設けられており、当該キーマット17の裏面には、スイッチ用ドーム5の頭頂部に位置する可動接点部5Aの直上にある導光シート13から出る光を阻害しないように、この実施の形態では3本の支柱部23がスイッチ用ドーム5の頭頂部の直上位置の周りに位置して、つまり透光用孔部21の周囲に一体化されて下方へ突出している。これらの3本の支柱部23は導光シート13に設けた3つの支柱挿通孔25に挿通しており、保持部材としての例えばプランジャ保持板27が前記3本の支柱部23の下端に一体的に固定されている。プランジャ保持板27は、この実施の形態では平面で三角形状をなしているが、その形状は特に限定されない。
【0032】
また、プランジャ保持板27のほぼ中央の下面には、押圧部材としての例えばプランジャ29が設けられており、スイッチ用ドーム5の頭頂部に接触して押し込むように構成されている。すなわち、前記押しボタン部19が下方に向けて押された時は、3本の支柱部23が導光シート13に影響を与えることなく支柱挿通孔25の中を下方へ移動し、これによりプランジャ保持板27が下方へ移動することで、プランジャ29が押えシート11を介してスイッチ用ドーム5の頭頂部を押圧する構成である。
【0033】
なお、キーマット17は、筐体31の内部に設けられている。この実施の形態では、筐体31に設けたキー位置決め用孔部33により、キーマット17のプランジャ29がスイッチ用ドーム5の直上に位置決めされ、プランジャ29がスイッチ用ドーム5の頭頂部の押えシート11に当接している。
【0034】
なお、前述した実施の形態とは異なり、一枚のシート状のキーマット17が導光シート13の上方に位置して、例えば図示しないスプリング等の付勢手段により常時上方へ付勢されて配置されているものにも適用される。
【0035】
この場合は、シート状のキーマット17は筐体31の内部に設けられており、キーマット17における押しボタン部19の周囲は、図示していないが、厚さがきわめて薄くなっており、押しボタン部19はキーマット17の表面に対し、垂直方向に若干移動することができるように構成されている。また、キーマット17には、複数の各スイッチ用ドーム5の位置に整合するようにして上記の透光用孔部21が複数箇所に設けられ、前述したのと同様に各透光用孔部21の周りに3本の支柱部23、プランジャ保持板27、プランジャ29が設けられる。
【0036】
なお、前述した実施の形態では3本の支柱部23を使用しているが、少なくとも2本以上の支柱部23を用いることができる。
【0037】
上記構成により、この実施の形態の照光キースイッチ1は、キーマット17の押しボタン部19が人の指などで押し込まれると、押しボタン部19の裏面側でキーマット17の裏面に設けられた3本の支柱部23が押しボタン部19と共に導光シート13の3つの支柱挿通孔25の中を下方へ移動し、プランジャ保持板27、プランジャ29が下方へ移動するので、プランジャ29が押えシート11の上からスイッチ用ドーム5の頭頂部の付近を押し下げる。
【0038】
スイッチ用ドーム5はその頭頂部の付近が変位し変形し、反転して凹むように押し込まれる。これにより、スイッチ用ドーム5の可動接点部5Aが中央接点9Aに接触し、対をなす電極である中央接点9Aと外周接点9Bがスイッチ用ドーム5を介して相互に電気的に接続されて、照光キースイッチ1がON状態となる。
【0039】
このとき、スイッチ用ドーム5は、スイッチ用ドーム5の頭頂部の付近が反転して凹むので、この変形時にクリック感が得られるように構成されている。また、押しボタン部19から指などを離すと、スイッチ用ドーム5はそれ自身の弾性力により初期形状の原位置に復帰し、対をなす電極である中央接点9Aと外周接点9Bの間は電気的に分断され、照光キースイッチ1はOFF状態となる。
【0040】
上記の照光キースイッチ1がONの時に発光素子15に通電されて光が発光するようにすると、発光素子15の光は導光シート13の入射面13Aから導光シート13の内部に伝播される。このとき、スイッチ用ドーム5の頭頂部の上方の導光シート13を阻害しないようにキーマット17の透光用孔部21、支柱部23、プランジャ保持板27及びプランジャ29を配置したので、スイッチ用ドーム5の頭頂部の上方位置の導光シート13の光路に影響を与えないことにより、輝度の低下を低減することができる。
【0041】
また、上記の理由で、スイッチ用ドーム5の頭頂部の上方の導光シート13を阻害しないようにキーマット17及びプランジャ29等を配置したので、導光シート13の歪みが少なくなり、耐久性が向上する。
【0042】
さらに、導光シート13の高さが発光素子15と同じ高さ位置(位相)にあるので、導光シート13は光路が阻害されることなく、輝度の低下やバラツキを低減することができる。すなわち、導光シート13の予め設けたプリズム構造の範囲ではバラツキも少ない安定した強い輝度で発光することとなる。
【0043】
次に、上記の実施の形態の照光キースイッチ1の効果を調べるために、この実施の形態の構成に基づいた実施例を作成し、さらに、この実施例と比較するために比較例を作成した。なお、実施例及び比較例において同様の部材には同じ符号を付して詳しい説明は省略し、主として異なる点について詳しく説明する。
【0044】
比較例の照光キースイッチ35では、図4に示されているように、スイッチ用ドーム5は押えシート11により基板3上に押さえられ、導光シート13の高さが発光素子15の高さ位置に位置している構成であり、これらの点は実施例と同様である。しかし、キーマット37は、スイッチ用ドーム5の位置に整合する部分の表面側に押しボタン部39が設けられ、キーマット37の裏面側には押しボタン部39の位置のほぼ中央部に、押圧部材としての例えばプランジャ41がスイッチ用ドーム5の頭頂部に接触して押し込む位置で下方へ向けて突出している。
【0045】
また、プランジャ41を挿通せしめるプランジャ用孔部43がスイッチ用ドーム5の頭頂部の直上の導光シート13に設けられており、前記プランジャ41が前記プランジャ用孔部43に挿通されている。なお、キーマット37は、筐体45の内部に設けられている。
【0046】
したがって、押しボタン部39が人の指などで押し込まれると、プランジャ41が導光シート13の上からスイッチ用ドーム5の頭頂部の付近を押し下げる構成である。
【0047】
以上の実施例と比較例に対して、図5に示されているように導光シート13の発光面を9ヵ所の区画(1)〜(9)に分けて輝度測定を行い、各区画(1)〜(9)の測定位置の輝度およびその分布について評価を行った。その結果は、表1に示す通りである。なお、輝度の単位は「cd/m」である。
【表1】

【0048】
表1から分かるように、比較例は、実施例よりも輝度が弱く、バラツキも大きいものであった。これは、スイッチ用ドーム5を押圧するためのキーマット37及びプランジャ41が導光シート13の光路を阻害しているためである。実施例は、上記の比較例に比べて非常に輝度が強く、バラツキも少ないものである。
【0049】
以上のことから、この実施の形態の照光キースイッチ1は下記の効果を奏する。
【0050】
(1)スイッチ用ドーム5の頭頂部の上方の導光シート13を阻害しないようにしてキーマット17およびプランジャ29を配置したので、スイッチ用ドーム5の頭頂部の上方位置の導光シート13の光路に影響を与えないことで、導光シート13の輝度の低下やバラツキを低減することができる。
【0051】
(2)上記の(1)の理由で、導光シート13の歪みが少なくなるので、耐久性が向上する。
【0052】
(3)発光素子15と導光シート13の高さを同じ高さ位置としたので、スイッチ用ドーム5が導光シート13に対して光路の悪影響を与えないことから、導光シート13の輝度の低下やバラツキを低減することができる。
【0053】
(4)導光シート13はスイッチ用ドーム5の外形形状に合わせないので製造が容易となり、コスト低減を図ることができる。
【0054】
(5)発光素子15と導光シート13の高さを同じ高さ位置としたので、導光シート13の歪みが少なくなるので、導光シート13の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】この発明の実施の形態の照光キースイッチの断面図である。
【図2】この発明の実施の形態の照光キースイッチのキーマットの部分を示す斜視図である。
【図3】この発明の実施の形態の照光キースイッチのキーマットの部分を示す平面図である。
【図4】比較例の照光キースイッチの断面図である。
【図5】実施例及び比較例の照光キースイッチにおける輝度測定の状態説明図である。
【符号の説明】
【0056】
1 照光キースイッチ(この実施の形態の)
3 プリント配線基板(基板)
5 スイッチ用ドーム
5A 可動接点部
7 絶縁シート
9 固定接点部
9A 中央接点(中央電極)
9B 外周接点(外周電極)
11 押えシート(ドーム押え部材)
11A シート材
11B 粘着剤層
13 導光シート(導光部材)
15 発光素子(発光体)
17 キーマット
19 押しボタン部
21 透光用孔部
23 支柱部
25 支柱挿通孔
27 プランジャ保持板(保持部材)
29 プランジャ(押圧部材)
31 筐体
33 キー位置決め用孔部
35 照光キースイッチ(比較例の)
37 キーマット(比較例の)
39 押しボタン部(比較例の)
41 プランジャ(比較例の)
43 プランジャ用孔部(比較例の)
45 筐体(比較例の)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央接点とこの中央接点の周りに配置される外周接点とからなる固定接点部を表面に設けた基板と、
この基板の前記外周接点に当接する外周縁を備えると共に前記中央接点に対向する頭頂部の可動接点部を備えた可撓性で、かつ椀型形状の導電性材料からなるスイッチ用ドームと、
前記基板上の所定位置に前記スイッチ用ドームを配置すべく押さえるドーム押え部材と、
前記基板上に配置される発光体と、
この発光体からの光を前記スイッチ用ドームの頭頂部の上方位置に導光するための導光部材と、
この導光部材の上方に配置したキーマットと、
このキーマットの裏面に前記頭頂部の上方の導光部材の遮光を阻害しない位置で一体的に設けられ、かつ、前記ドーム押え部材を介して前記スイッチ用ドームの頭頂部を押圧する押圧部材と、
を備えていることを特徴とする照光キースイッチ。
【請求項2】
前記キーマットの裏面に設けた支柱部が、前記スイッチ用ドームの頭頂部の上方位置を避けた位置で下方へ突設し、かつ前記導光部材に貫通して挿通可能に設けられると共に、前記押圧部材は、前記支柱部の下端に前記導光部材の下方位置で一体的に設けた保持部材に固定されていることを特徴とする請求項1記載の照光キースイッチ。
【請求項3】
前記支柱部が2本以上設けられていることを特徴とする請求項2記載の照光キースイッチ。
【請求項4】
前記発光体と導光部材の高さが同じ高さ位置に設けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の照光キースイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−61955(P2010−61955A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−225783(P2008−225783)
【出願日】平成20年9月3日(2008.9.3)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】