説明

照明器具

【課題】照明器具の薄型化を損なうことなく、照明器具の裏側を照らして明るさ感をアップできる照明器具を提供する。
【解決手段】被取付面11に取り付けられる上本体部20の平面寸法よりも、上本体部20の下側に取り付けられるとともに光源であるLEDユニット50が取り付けられる下本体部30の平面寸法を大きくしたので、下本体部30において上本体部20から外側へ突出している部分は被取付面11との間に空間があり、この上本体部20から外側へ突出している下本体部30に開口部314を設けたので、別途光源を設けることなく、LEDユニット50からの光の一部を開口部314から被取付面11側へ照射することにより、間接光により被取付面11を照射でき、照明器具10を薄く見せることができる。また、下本体部30は上本体部20から外側へ突出しているので、放熱効率を改善できる。さらに、開口部314を介して放熱することにより、放熱効率を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDを用いて天井面等の被取付面に取り付けて使用する照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、天井面に取り付ける照明器具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図14に示すように、特許文献1に記載の照明器具100は、天井面101に取り付けて室内等を照明するものである。
照明器具100は、光源である蛍光ランプ102を覆うカバー103を器具本体104に取付けたものであり、カバー103を3つのパーツを下側カバー106、上側カバー107および反射効果のあるパネル105から構成した。
光を下方へ透過させる下側カバー106の下面への透過率を他の部分より下げ、蛍光ランプ102の光が横へ透過する上側カバー107は下面よりも透過率の高くした。また、蛍光ランプ102から出る下方向の光を横へ照射するために、反射効果のあるパネル105を設けた。
【0003】
これにより、カバー103の下面への透過率を上面より下げたので、天井を明るく照らすことができ、直接目に入る部分のグレアを感じることなく、空間全体を均一に照らすことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−140910号公報(第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前述したような天井面に取り付ける照明器具において、光源としてLEDユニットを用いる場合には、LEDユニットの裏側(すなわち、被取付面側)には発光しなので、照明器具の裏側が暗いという問題があった。
そこで、例えば被取付面側に向けて補助光源を配置し、間接光を形成することが考えられる。
しかしながら、補助光源を設けるためには、補助光源用のスペースが必要になり、照明器具の薄型化に反するものであるという問題がある。
【0006】
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、照明器具の薄型化を損なうことなく、照明器具の裏側を照らして明るさ感をアップできる照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の照明器具は、被取付面に取り付けられる上本体部と、前記上本体部の下側に取り付けられ、光源であるLEDユニットが取り付けられる下本体部と、前記下本体部の下側に着脱可能に取り付けられるカバー部材と、を有し、前記上本体部の平面サイズよりも前記下本体部の平面サイズを大きく形成するとともに、前記下本体部において前記上本体部から外側へ突出して前記被取付面に対向する部分に開口部を設けたものである。
【0008】
また、本発明の照明器具は、前記下本体部の所定位置に、一対の直線上のスリットを設け、スリット間を下本体部の下面側に押し出して前記LEDユニットを取り付けるユニット取付台を設けたものである。
【0009】
また、本発明の照明器具は、前記開口部を透明パネルで覆ったものである。
【0010】
また、本発明の照明器具は、前記下本体部の少なくとも前記被取付面側の面が白色系の色であるものである。
【0011】
さらに、本発明の照明器具は、前記LEDユニットの少なくとも前記カバー部材側の面が白色系の色であるものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、被取付面に取り付けられる上本体部の平面寸法よりも、上本体部の下側に取り付けられるとともに光源であるLEDユニットが取り付けられる下本体部の平面寸法を大きくしたので、下本体部において上本体部から外側へ突出している部分は被取付面との間に空間がある。この上本体部から外側へ突出している下本体部に開口部を設けたので、別途光源を設けることなく、LEDユニットからの光の一部を開口部から被取付面側へ照射することにより、間接光により被取付面を照射でき、照明器具を薄く見せることができるという効果を有する照明器具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る実施形態の照明器具を下方から見た斜視図
【図2】図1中II−II位置の断面図
【図3】本発明に係る実施形態の照明器具の分解斜視図
【図4】下本体部における放熱の状態を示す説明図
【図5】(A)は下本体部裏面における電源ユニットの熱の放熱部位を示す説明図であり、(B)は下本体部下面におけるLEDユニットの熱の放熱部位を示す説明図
【図6】(A)は図4中VI部分におけるユニット取付台の斜視図であり、(B)は(A)中B方向から見た側面図
【図7】(A)は集光レンズを取り付けないLEDパッケージの断面図であり、(B)は光の感じを示す説明図
【図8】(A)は集光レンズを取り付けたLEDパッケージの断面図であり、(B)は光の感じを示す説明図
【図9】カバー部材のカバーとLEDユニットとの距離を示す説明図
【図10】(A)はLEDユニットが発した光の進路を示す照明器具の断面図であり、(B)は照明器具を上方から見た斜視図
【図11】(A)は集光レンズを用いたLEDパッケージから発せられた光の進路を示す説明図であり、(B)は集光レンズを用いないLEDパッケージから発せられた光の進路を示す説明図
【図12】上本体部とカバーとの間の光の進路を示す説明図
【図13】集光レンズを下本体部の長手方向中央寄りで短手方向に配置した場合を示す分解斜視図
【図14】(A)は従来の照明器具の一部破断の正面図であり、(B)は反射効果のあるパネルの説明図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る実施形態の照明器具について、図面を用いて説明する。
図1に示すように、本発明に係る実施形態の照明器具10は、被取付面である天井面11に取り付けられて、主に下方を照明する。
なお、図2に示すように、天井面11における照明器具10の取付け位置には、照明器具10を簡単に取り付けるための天井係止具が取り付けられている。以下の説明においては、天井係止具として引っ掛けシーリング13を用いた場合について説明するが、引っ掛けローゼットを用いても同様である。
【0015】
図2および図3に示すように、照明器具10は、天井面11に取り付けられる上本体部20と、上本体部20の下側に取り付けられる下本体部30とから構成される器具本体12を有し、下本体部30の下側には、カバー部材40が取り付けられる。
【0016】
上本体部20は、熱伝導性が良好な金属製、例えばSGCC(溶融亜鉛メッキ鋼板)で形成することができる。
図3に示すように、上本体部20は、矩形板状の天板21と、天板21の周縁に沿って折り曲げ下ろして形成された長手方向の縦壁22,22および短手方向の縦壁23,23を有する。これにより、内部空間27を有して、下方に開口(開口部24)した矩形箱状を呈している。
なお、上本体部20は、後述するLEDユニット50を実装する基板51よりも熱伝導性が良好であることが望ましい。また、上本体部20の内面は、白色系の色に塗装して、光を反射するようにするのが望ましい。
【0017】
天板21の中心部には、開口が設けられており、天井面11に取り付けられている引っ掛けシーリング13に取り付けられる引っ掛けシーリングプラグ25が取り付けられている。また、天板21の上面には、天井面11との間の緩衝材である複数個(例えば、3個)のパッキン26が取り付けられている。
【0018】
図4に示すように、下本体部30は、上本体部20の下側に取り付けられて、器具本体12を構成する。下本体部30の平面サイズは上本体部20の平面サイズよりも大きくなっており、上本体部20と接続した状態で、下本体部30の外周部は、上本体部20の外側に突出(張出部313)する。
【0019】
図3に示すように、下本体部30は、金属製(例えば、SGCC)で矩形板状のベース部31を有し、ベース部31の下面311には、複数個(ここでは、例えば6個)のLEDユニット50が放熱シート32を介して取り付けられている。なお、LEDユニット50については、詳細を後述する。
従って、図4に示すように、LEDユニット50等により発せられた熱は、下本体部30の金属製のベース部31の張出部313から上下方向へ放熱(図4中矢印参照)されるので、下本体部30の放熱性が良好になる。
【0020】
図3に示すように、ベース部31の中央には開口部33が設けられており、上本体部20の引っ掛けシーリングプラグ25が突出可能となっている。これにより、器具本体12の薄型化を図っている。
ベース部31の下面311で、幅方向(短手方向)の中央には、リモコン装置(図示省略)からの赤外線信号を受光する受光部34が、受光部取付台341を介して取り付けられている。
【0021】
また、ベース部31の上面312には、電源ユニット351を収容する電源ユニット収容箱35およびLEDユニット50の出力を制御する制御ブロック36が取り付けられている。ここでは、電源ユニット収容箱35が2個設けられている(図3においては1個のみ表示)。電源ユニット収容箱35は、金属(例えば,SGCC)で形成されている。
【0022】
従って、上本体部20と下本体部30とを接合した状態では、電源ユニット収容箱35および制御ブロック36は、上本体部20の内部空間27に収容されることになる。このため、上本体部20および下本体部30を別個に製作し、組み付けるので、組立性が向上する。
なお、制御ブロック36は、受光部34に接続されており、受光部34が受信したデータに基づいてLEDユニット50の光出力を制御する。
【0023】
従って、図5(A)に示すように、電源ユニット351が取り付けられている下本体部30のベース部31の上面312では、ベース部31の上面312において幅方向中央部が、電源ユニット351が発する熱の放熱部位(図5(A)においてハッチングで表示)となる。すなわち、この部分では、下面311にLEDユニット50が設けられていないため、LEDユニット50の発熱の影響が小さいので有効に放熱できる。
【0024】
また、図5(B)に示すように、LEDユニット50が取り付けられている下本体部30下面では、ベース部31の下面311において幅方向両外側部が、LEDユニット50が発する熱の放熱部位(図5(B)においてハッチングで表示)となる。すなわち、この部分では、上面312に電源ユニット351が設けられていないため、電源ユニット351の発熱の影響が小さいので有効に放熱できる。
これにより、下本体部30のベース部31の放熱性を有効に利用している。
【0025】
図6(A)に示すように、下本体部30のベース部31には、LEDユニット50を取り付けるためのユニット取付台37が設けられている。取付台37は、ベース部31の所定位置に、一対の直線上のスリット371を設け、スリット371間を下本体部の下面311側に押し出して、逆台形に形成される。
従って、ベース部31には、開口部314が形成される。
【0026】
また、ユニット取付台37は、一対の斜面372と、両斜面372の下端を連結する水平な取付面373を有し、取付面373には、LEDユニット50を取り付けるためのねじ孔374が設けられている。
従って、LEDユニット50は、ねじ375によって、ユニット取付台37の取付面373のねじ孔374に取り付けられる。
また、図6(B)に示すように、ベース部31の開口部314は、上面312側に透明パネル38を貼って覆われている。
【0027】
図3に示すように、下本体部30のベース部31下面311には、複数個(ここでは、6個)のLEDユニット50が取り付けられている。
図7(A)に示すように、LEDユニット50では、正方形の基板51にLEDチップ52を実装し、LEDチップ52の前方にレンズ53を設けてLEDパッケージ54Aを構成する。LEDパッケージ54Aでは、図7(B)に示すように、光が中央に集中する感じはなく、全体的に照射される感じとなる。
【0028】
また、図8(A)に示すように、LEDパッケージ54AにおけるLEDチップ52およびレンズ53の前方に集光レンズ55を取り付けて、LEDパッケージ54Bを構成する。LEDパッケージ54Bでは、図8(B)に示すように、光が中央側へ集中する感じとなる。
なお、LEDパッケージ54AおよびLEDパッケージ54Bを総称する場合には、LEDパッケージ54と記す。また、基板51の表面を白色系の色で塗装するのが望ましい。
【0029】
図2および図3に示すように、下本体部30に取り付けられているLEDユニット50に設けられている9個のLEDパッケージ54のうち、下本体部30の中央寄りの3個には、集光レンズ55付きのLEDパッケージ54Bが配置されており、他の6個には、集光レンズ55が取り付けられていないLEDパッケージ54Aが配置されている。
【0030】
図1および図3に示すように、カバー部材40は上方に開口した全体矩形箱状を呈しており、幅方向中央に長手方向へ沿って、例えばABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)から成る取付カバー41が設けられている。取付カバー41は、下方に露出する平面状の取付カバー本体411と、取付カバー本体411の幅方向両外側から上方へ形成された縦壁412を有する。
【0031】
取付カバー41は、引っ掛けシーリングプラグ25等の取付部分を隠すために不透光性となっており、取付カバー本体411における受光部34の前方には、赤外線信号を受信するための受信窓413が設けられている。
なお、取付カバー41のLEDユニット50と対向する内面は、白色系の色を塗装して、光を反射するようにするのが望ましい。
【0032】
取付カバー41の幅方向両外側に沿って、例えばアクリルから成る透光性の良好なカバー42が設けられる。カバー42において、取付カバー41と接する端部には上方に向かって内壁421が形成され、幅方向外側端部には上に向かって外壁422が形成されている。
【0033】
図9に示すように、カバー部材40のカバー42は、器具本体12の中央から遠ざかるに従って、LEDユニット50のLEDパッケージ54に近づくように構成されている。
すなわち、器具本体12の中央からLEDパッケージ54までの距離Dが、D1<D2<D3のときに、LEDパッケージ54とカバー42との距離Hが、H1>H2>H3となるように、カバー42は傾斜して取り付けられる。
【0034】
図1および図3に示すように、取付カバー41およびカバー42の長手方向両端部には、板金からなるカバー取付台43が設けられている。カバー取付台43は、例えばSGCCで形成することができる。また、外観の向上および放熱性を高める観点から、内面および外面を白色系の色で塗装するのが望ましい。
従って、カバー部材40は、取付カバー41の幅方向両外側にカバー42を取付け、長手方向両端にカバー取付台43を取り付けて構成される。
【0035】
次に、LEDユニット50から発せられる光の進路について説明する。
図10に示すように、LEDユニット50から発せられた光L1は、カバー部材40のカバー42を透過して,下方に照射される。
このとき、下本体部30の中央寄りのLEDパッケージ54として、集光レンズ55付きのLEDパッケージ54Bが設けられている場合には、図11(A)に示すように、多くは下方へ照射され、一部が側方に発せられて、カバー42の内壁421で反射して下方に照射される。
【0036】
なお、図11(B)に示すように、集光レンズ55が取り付けられていないLEDパッケージ54Aが下本体部30の中央よりに配置されている場合には、LEDパッケージ54Bの場合(図11(A)参照)に比して側方へ向かう光が多くなり、下方へ照射される光L1の損失が大きくなる。
【0037】
また、図12に示すように、LEDユニット50から発せられた光L1の一部の光L2は、カバー42の内面423とベース部31の下面311との間で反射を繰り返して外側へ移動し、ベース部31の張出部313に達する。張出部313にも、ユニット取付台37が設けられており、ユニット取付台37に設けられている開口部314から、光L3がベース部31の上方へ漏れて、天井面11を照らす(図10(A)参照)。
このとき、一部の光L4は、上本体部20の縦壁22,23で反射して、天井面11に向かう(図10参照)。
従って、ベース部31の開口部314から光L3,L4が漏れて、天井面11をほのかに照らす。
【0038】
以上、説明した本発明に係る実施形態の照明器具10によれば、天井面11に取り付けられる上本体部20を介して、光源であるLEDユニット50が取り付けられる下本体部30を取り付けるので、LEDユニット50は天井面11から離れて取り付けることができ、LEDユニット50が発する熱を、上下方向へ効率よく放熱することができる(図4参照)。
また、上本体部20の平面サイズよりも下本体部30の平面サイズを大きくしたので、下本体部30は上本体部20から張出部313が突出する。このため、下本体部30のベース部31の上面312からも発熱でき、発熱面積が大きくなるので、発熱効率が向上する(図4参照)。これにより、熱によってLEDユニット50の寿命が短くなるのを防止できる。
また、下本体部30が大きいため、視覚上、照明器具10が薄く見える。
【0039】
また、LEDユニット50を、下本体部30において最も上本体部20側にあるベース部31に取り付けたので、LEDユニット50が発した熱を、ベース部31に伝達し、ベース部31を介して有効に放熱することができる。
また、反射板や導光板を用いることなく,直接LEDユニット50の光出力で照射可能なので、照明器具10の小型化・薄型化を図ることができる。
【0040】
また、LEDユニット50を点灯させる電源ユニット351を収容する電源ユニット収容箱35が、下本体部30に取り付けられて上本体部20に収容されるので、上本体部20には取付けのための凹凸を設ける必要がなく、照明器具10を薄型に見せることができる。
また、電源ユニット351を上本体部20から離して配置するので、LEDユニット50の熱の影響を受けにくくなる。
また、電源ユニット351によって発せられる熱を、下本体部30を介して放熱することができる。
また、電源ユニット収容箱35を中心から均等に配置することにより、重量のバランスを取りやすくなるとともに商用電源との接続線を短くできる。
【0041】
さらに、上本体部20を、LEDユニット50を実装する基板51よりも熱伝導性が良好な材質で形成するので、放熱効果を高めることができる。
【0042】
また、本発明の照明器具10によれば、天井面11に取り付けられる上本体部20の平面寸法よりも、上本体部20の下側に取り付けられるとともに光源であるLEDユニット50が取り付けられる下本体部30の平面寸法を大きくしたので、下本体部30において上本体部20から外側へ突出している張出部313は天井面11との間に空間が形成される。この張出部313には開口部314が設けられており、LEDユニット50からの光の一部を開口部314から天井面11側へ照射することにより、別途光源を設けることなく、間接光によって天井面11を照射でき、照明器具10を薄く見せることができる(図10参照)。
また、下本体部30は上本体部20から外側へ突出しているので、放熱効率を改善できる(図4参照)。
さらに、開口部314を介して放熱することにより、放熱効率を向上させることができる。
【0043】
また、下本体部30の所定位置に、一対の直線上のスリット371を設け、スリット371間を下本体部30の下面側に押し出してLEDユニット50を取り付けるユニット取付台37を設けたので、ユニット取付台37の基部に開口部314を設けることができる(図6(A)参照)。
また、ユニット取付台37を介してLEDユニット50を下本体部30に取り付けるので、別の部品を用いることなくLEDユニット50と下本体部30との間に適度の空間を設けることができる。
【0044】
また、開口部314を透明パネル38で覆ったので、光を透過させながらも、虫やほこりの侵入を防止できる(図6(B)参照)。
また、透明パネル38の透過度や着色により、天井面11を照らす明るさや,色調を調整でき、様々な雰囲気を創出できる。
【0045】
また、下本体部30のベース部31の天井面11側の面である上面312を白色系の色としたので、天井面11と下本体部30との間で光の反射が繰り返されて、間接光の照射範囲を拡げることができる。
【0046】
さらに、LEDユニット50の下本体部30側の面が白色系の色であるので、LEDユニット50とカバー部材40のカバー42の内面423との間で光の反射が繰り返されて、間接光の照射範囲を拡げることができる。
【0047】
また、本発明の照明器具10によれば、LEDユニット50に設けられたLEDパッケージ54のうち、器具本体12の中央寄りに位置するLEDパッケージ54(54A)に集光レンズ55を取り付けたので、中央寄りの配光が狭角になり、十分な直下照度を得ることができる(図3参照)。
また、中央寄りに,周辺部より明るいあかりだまりができるので、明るさ感が向上する。
【0048】
また、器具本体12の中央に取り付けられる引っ掛けシーリングプラグ25とLEDユニット50との間に、不透光性の取付カバー41を設けたので、照明器具10の取付け、取外しの際に、直接LEDユニット50に触れるのを防止できる(図3参照)。
また、取付カバー41の内部に設けられた受光部34にLEDユニット50から光ノイズが入るのを防止できる。
【0049】
また、取付カバー41の少なくともLEDユニット50側面を反射面としたので、中央付近の光出力のうち取付カバー41方向への光を反射させることにより、下方への光量を増すことができる(図11参照)。
【0050】
さらに、カバー部材40を、器具本体12の中央から遠ざかるに従ってLEDユニット50に近づくようにしたので、外郭側のカバー42における照度を、中央付近の集光レンズ55を通過した光の照度とが略均一になり、カバー42全体が均一な明るさとなる。これにより、ユーザに不快感を与えるのを防止できる(図9参照)。
また、カバー42の外郭部が薄くなるため、照明器具全体が薄く見え、圧迫感がなくなる。
【0051】
なお、本発明の照明器具は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能である。
例えば、前述した実施形態において、下本体部30のベース部31にユニット取付台37を設ける際に開口部314を設けた場合を例示したが、ユニット取付台とは別個に、光を外部に漏らすためだけにベース部31に開口を設けるようにすることもできる。
【0052】
また、前述した実施形態においては、ベース部31の幅方向中央寄りのLEDパッケージ54に集光レンズ55を取り付けたLEDパッケージ54Aを用いた場合を例示(図3参照)したが、図13に示すように、ベース部31の長手方向中央寄りのLEDパッケージ54に集光レンズ55を取り付けたLEDパッケージ54Aを用いるようにすることも可能である。
【符号の説明】
【0053】
10 照明器具
11 天井面(被取付面)
20 上本体部
30 下本体部
311 下面
312 上面(被取付面側の面)
313 張出部(被取付面に対向する部分)
314 開口部
37 ユニット取付台
371 スリット
38 透明パネル
40 カバー部材
50 LEDユニット
51 基板(カバー部材側の面)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被取付面に取り付けられる上本体部と、
前記上本体部の下側に取り付けられ、光源であるLEDユニットが取り付けられる下本体部と、
前記下本体部の下側に着脱可能に取り付けられるカバー部材と、を有し、
前記上本体部の平面サイズよりも前記下本体部の平面サイズを大きく形成するとともに、前記下本体部において前記上本体部から外側へ突出して前記被取付面に対向する部分に開口部を設けた照明器具。
【請求項2】
請求項1に記載の照明器具において、
前記下本体部の所定位置に、一対の直線上のスリットを設け、スリット間を下本体部の下面側に押し出して前記LEDユニットを取り付けるユニット取付台を設けた照明器具。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の照明器具において、
前記開口部を透明パネルで覆った照明器具。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1項に記載の照明器具において、
前記下本体部の少なくとも前記被取付面側の面が白色系の色である照明器具。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1項に記載の照明器具において、
前記LEDユニットの少なくとも前記カバー部材側の面が白色系の色である照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−94298(P2012−94298A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−238968(P2010−238968)
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】