説明

照明装置及び表示装置

【課題】電源に直列接続された複数の発光素子を有する照明装置において、発光素子列のどこかで断線した場合に全ての発光素子が消灯することを防止し、かつ一部の発光素子のみが点灯した際の照明のムラを低減する。
【解決手段】照明装置1は、複数の発光素子が直列接続された発光素子列10、20、30と、直列接続された複数の発光素子列10〜30について、発光素子列10〜30の各々の両端間に挿入されるスイッチング素子41〜43と、発光素子列10、20、30の端子に生じる電位に基づき、発光素子列10〜30の断線を検出する断線検出部5と、断線検出部5により断線が検出された発光素子列10〜30の両端間に接続されたスイッチング素子41〜43を制御し、両端間を導通させるスイッチ制御部5とを備える。ある発光素子列10〜30に属する複数の発光素子間に、この発光素子列10〜30とは異なる発光素子列に属する発光素子が配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で論じられる実施態様は、直列接続された発光素子を備える照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1に照明装置の概略構成を示す。照明装置200は定電圧回路201と、複数の発光素子211〜216及び221〜226と、定電流電源230を備える。発光素子211〜216及び221〜226の数は、照明装置200による照明光の輝度の設計値などに応じて決定される。
【0003】
定電圧回路201の出力電圧によって、発光素子211〜216及び221〜226の直列接続数に上限があることがある。このような場合の一例として、発光素子がダイオードである場合が挙げられる。このような場合、照明装置200は、定電圧回路201の出力電圧に応じた数の発光素子の直列接続を点灯する複数のチャネル210及び220を備える。複数のチャネル210及び220同士は、定電圧回路201と定電流電源230との間に並列に接続される。
【0004】
なお、直列に接続した複数のLEDを定電流電源から出力される定電流によって点灯するとき、LEDを直列に接続したLEDアレイの中で、いずれかのLEDにオープン故障が起ると、オープン故障を起したLEDの端子間を機構部材によって短絡し、他の正常なLEDに定電流電源の出力電流を供給するLED点灯装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−038247号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
照明装置の発光素子数が、直列接続数の上限を超えない場合には、発光素子を複数のチャネルに分けない方が照明装置を安価に製造することができる。しかしながら、全ての発光素子を電源に直列接続すると、発光素子の列のどこかで断線した場合に全ての発光素子が消灯してしまう場合が生じる。
【0007】
実施態様に係る装置は、電源に直列接続された複数の発光素子を有する照明装置において、発光素子列のどこかで断線した場合に全ての発光素子が消灯することを防止し、かつ一部の発光素子のみが点灯した際の照明のムラを低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ある実施形態による照明装置は、複数の発光素子が直列接続された発光素子列と、直列接続された複数の発光素子列について、発光素子列の各々の両端間に挿入されるスイッチング素子と、発光素子列の端子に電位に生じる基づき、発光素子列の断線を検出する断線検出部と、断線検出部により断線が検出された発光素子列の両端間に接続されたスイッチング素子を制御し、両端間を導通させるスイッチ制御部とを備える。ある発光素子列に属する複数の発光素子間に、この発光素子列とは異なる発光素子列に属する発光素子が配置される。
【発明の効果】
【0009】
本件開示の装置によれば、電源に直列接続された複数の発光素子を有する照明装置において、発光素子列のどこかで断線した場合に全ての発光素子が消灯することが防止される。また、一部の発光素子のみが点灯した際の照明のムラが低減される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】照明装置の概略図である。
【図2】照明装置の第1例の構成図である。
【図3】照明装置の第2例の構成図である。
【図4】(A)は画像表示装置の表示画面を示す図であり、(B)及び(C)は発光素子の配置例を示す図である。
【図5】(A)〜(C)は発光素子の配置例を示す図である。
【図6】(A)及び(B)は発光素子列の配線例を示す図である。
【図7】照明装置の第3例の構成図である。
【図8】照明装置の第4例の構成図である。
【図9】照明装置の第5例の構成図である。
【図10】照明装置の第6例の構成図である。
【図11】照明装置の第7例の構成図である。
【図12】図11の可変電流源の構成例の説明図である。
【図13】照明装置の第8例の構成図である。
【図14】照明装置の第9例の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付する図面を参照して実施例について説明する。図2は、照明装置の第1例の構成図である。照明装置1は、駆動回路2と、直列接続された複数の発光素子11〜13及び21〜23を備える。
【0012】
駆動回路2は、発光素子11〜13及び21〜23の直列接続の両端に印加する電圧を供給する。また、駆動回路2は、発光素子11〜13及び21〜23に流れる電流を制御する。発光素子11〜13及び21〜23は、例えば発光ダイオードであってよいが、他の種類の発光素子でもよい。
【0013】
発光素子11〜13及び21〜23は、第1発光素子列10と第2発光素子列20とにグループ分けされる。第1発光素子列10は、発光素子11〜13及び21〜23に流れる電流の下流側の発光素子11〜13を含む。第2発光素子列20は上流側の発光素子21〜23を含む。
【0014】
なお、本明細書において、発光素子11〜13及び21〜23に流れる電流の上流側を「上流側」と表記し、発光素子11〜13及び21〜23に流れる電流の下流側を「下流側」と表記することがある。
【0015】
参照符号VH及びVLは、それぞれ発光素子11〜13及び21〜23の直列接続の上流側端子及び下流側端子である。また、参照符号VMは、第1発光素子列10と第2発光素子列20との接続点p1に設けられた中間端子である。言い換えれば、端子VM及びVLは、それぞれ第1発光素子列10の上流側及び下流側の端子である。端子VH及びVMは、それぞれ第2発光素子列20の上流側及び下流側の端子である。
【0016】
駆動回路2は、定電圧回路3と、コンデンサCと、定電流回路4と、制御部5と、スイッチング素子41及び42を備える。定電圧回路3は、基準電圧VRに応じた出力電圧Voutを出力する。制御部5は、断線検出部及びスイッチ制御部の一例である。
【0017】
定電圧回路3は、下流側端子VLの電圧をフィードバック信号として使用し、出力電圧Voutの電圧を制御する。例えば定電圧回路3は昇圧回路や昇降圧回路であってよい。コンデンサCは、出力電圧Voutに生じる交流成分を除去する。出力電圧Voutは、上流側端子VHに印加される。
【0018】
定電流回路4は、下流側端子VLとグランドとの間に接続され、発光素子11〜13及び21〜23に流れる電流を制御する。スイッチング素子41は、第1発光素子列10の両端の端子VM及びVLとの間に接続される。スイッチング素子41がオンになることによって、第1発光素子列10の両端の端子VM及びVLが短絡される。
【0019】
また、スイッチング素子42は、第2発光素子列20の両端の端子VH及びVMとの間に接続される。スイッチング素子42がオンになることによって、第2発光素子列20の両端の端子VH及びVMが短絡される。
【0020】
制御部5は、端子VL及びVMの電位に基づいて、第1発光素子列10及び第2発光素子列20のいずれかに断線が生じたか否かを検出し、スイッチング素子41及び42のオンオフをそれぞれ制御する制御信号S1及びS2を出力する。
【0021】
制御部5は、第1発光素子列10に生じた断線を検出した場合に、制御部5はスイッチング素子41をオンにする。すると電流は、定電圧回路3、第2発光素子列20、スイッチング素子41、定電流回路4の順で流れるため、第2発光素子列20が点灯する。
【0022】
第2発光素子列20に生じた断線を検出した場合に、制御部5はスイッチング素子42をオンにする。すると電流は、定電圧回路3、スイッチング素子42、第1発光素子列10、定電流回路4の順で流れるため、第1発光素子列10が点灯する。
【0023】
制御部5は、例えば次の表1に従って、第1発光素子列10及び第2発光素子列20の断線を検出する。
【0024】
【表1】

【0025】
例えば、制御部5は、端子VLの電位が低下し端子VMの電位が上昇した場合に、第1発光素子列10に断線が生じたと判断してよい。また、制御部5は、端子VL及びVMの電位が両方低下した場合に、第2発光素子列20に断線が生じたと判定してよい。
【0026】
例えば、制御部5は、端子VL及びVMの電位と、それぞれの電位について設定した各閾値VLt及びVMtとを比較し、端子VLの電位が閾値VLtより低く、端子VMの電位が閾値VMtより高い場合に、端子VLの電位が低下し端子VMの電位が上昇したと判定してよい。
【0027】
制御部5は、端子VL及びVMの電位がそれぞれ閾値VLt及びVMtより低いとき、端子VL及びVMの電位が両方低下したと判定してよい。制御部5は、端子VL及びVMの電位がそれぞれ閾値VLt及びVMtより高いとき、制御部5は、端子VL及びVMの電位に変化がないと判定してよい。
【0028】
駆動回路2によって点灯される発光素子の直列接続をグループ分けするグループ数は、2以上の任意の数でよい。例えば図3は、発光素子の直列接続を3つのグループに分けた場合の照明装置1の構成例を示す。図2に示す構成要素と同一の構成要素については同一の参照符号を付する。同一の参照符号が付された構成要素の動作は、特に説明しない限り同じである。
【0029】
照明装置1は、直列接続された複数の発光素子11、12、21、22、31及び32を備える。駆動回路2は、発光素子11、12、21、22、31及び32の直列接続の両端に印加する電圧を供給する。また、駆動回路2は、発光素子11、12、21、22、31及び32に流れる電流を制御する。
【0030】
発光素子11、12、21、22、31及び32は、第1発光素子列10、第2発光素子列20、第3発光素子列30にグループ分けされる。第1発光素子列10は、下流側の発光素子11及び12を含む。第3発光素子列30は、上流側の発光素子31及び32を含む。第2発光素子列20は、第1発光素子列10と第3発光素子列30に挟まれた中間の発光素子21及び22を含む。
【0031】
参照符号VH及びVLは、発光素子11、12、21、22、31及び32の直列接続の上流側端子及び下流側端子である。参照符号VM1は、第1発光素子列10と第2発光素子列20との接続点p1に設けられた中間端子である。参照符号VM2は、第2発光素子列20と第3発光素子列30との接続点p2に設けられた中間端子である。
【0032】
言い換えれば、端子VM1及びVLは、それぞれ第1発光素子列10の上流側及び下流側の端子である。端子VM2及びVM1は、それぞれ第2発光素子列20の上流側及び下流側の端子である。端子VH及びVM2は、それぞれ第3発光素子列30の上流側及び下流側の端子である。
【0033】
駆動回路2は、スイッチング素子41〜43を備える。スイッチング素子41は、第1発光素子列10の両端の端子VM1及びVLとの間に接続される。スイッチング素子41がオンになることによって、第1発光素子列10の両端の端子VM1及びVLが短絡される。
【0034】
スイッチング素子42は、第2発光素子列20の両端の端子VM2及びVM1との間に接続される。スイッチング素子42がオンになることによって、第2発光素子列20の両端の端子VM2及びVM1が短絡される。スイッチング素子43は、第3発光素子列30の両端の端子VH及びVM2との間に接続される。スイッチング素子43がオンになることによって、第3発光素子列30の両端の端子VH及びVM2が短絡される。
【0035】
制御部5は、端子VL、VM1及びVM2の電位に基づいて、第1発光素子列10、第2発光素子列20及び第3発光素子列30のいずれかに断線が生じたか否かを検出し、スイッチング素子41〜43のオンオフをそれぞれ制御する制御信号S1〜S3を出力する。
【0036】
第1発光素子列10に生じた断線を検出した場合に、制御部5はスイッチング素子41をオンにする。すると電流は、定電圧回路3、第3発光素子列30、第2発光素子列20、スイッチング素子41、定電流回路4の順で流れ、第2発光素子列20及び第3発光素子列30が点灯する。
【0037】
第2発光素子列20に生じた断線を検出した場合に、制御部5はスイッチング素子42をオンにする。すると電流は、定電圧回路3、第3発光素子列30、スイッチング素子42、第1発光素子列10、定電流回路4の順で流れ、第1発光素子列10及び第3発光素子列30が点灯する。
【0038】
第3発光素子列30に生じた断線を検出した場合に、制御部5はスイッチング素子43をオンにする。すると電流は、定電圧回路3、スイッチング素子43、第2発光素子列20、第1発光素子列10、定電流回路4の順で流れ、第1発光素子列10及び第2発光素子列20が点灯する。
【0039】
制御部5は、例えば次の表2に従って、第1発光素子列10、第2発光素子列20及び第3発光素子列30の断線を検出する。
【0040】
【表2】

【0041】
例えば、制御部5は、端子VLの電位が低下し、端子VM1及びVM2の電位が上昇した場合に、第1発光素子列10に断線が生じたと判断してよい。また、制御部5は、端子VL及びVM1の電位が低下し、端子VM2の電位が上昇した場合に、第2発光素子列20に断線が生じたと判定してよい。また、制御部5は、端子VL、VM1及びVM2の全ての電位が低下した場合に、第3発光素子列30に断線が生じたと判定してよい。
【0042】
例えば、制御部5は、端子VL、VM1及びVM2の電位と、それぞれの電位について設定した各閾値VLt、VM1t及びVM2tとを比較してよい。制御部5は、端子VLの電位が閾値VLtより低く、端子VM1及びVM2の電位が閾値VM1t及びVM2tよりそれぞれ高い場合に、端子VLの電位が低下し端子VM1及びVM2の電位が上昇したと判定してよい。
【0043】
また、制御部5は、端子VL及びVM1の電位が閾値VLt及びVM1tよりそれぞれ低く、端子VM2の電位が閾値VM2tより高い場合に、端子VL及びVM1の電位が低下し端子VM2の電位が上昇したと判定してよい。また、制御部5は、端子VL、VM1及びVM2の電位が閾値VLt、VM1t及びVM2tよりそれぞれ低い場合に、端子VL、VM1及びVM2の全ての電位が低下したと判定してよい。また、制御部5は、端子VL、VM1及びVM2の電位が閾値VLt、VM1t及びVM2tよりそれぞれ高い場合に、端子VL、VM1及びVM2の電位に変化がないと判定してよい。
【0044】
続いて、発光素子の配置例について説明する。図4の(A)は、発光素子が配置される画像表示装置の表示画面を示す図である。参照符号100は、発光素子が配置される画像表示装置の表示画面100であり、参照符号101は、複数の発光素子102を含む発光部を示す。複数の発光素子102は、例えば上記の発光素子11〜13及び21〜23や、発光素子11、12、21、22、31及び32である。
【0045】
例えば、発光素子102は、表示画面100の一端に、配列方向103に沿って列状に並べて配置される。このため、同じ発光素子列に属する発光素子を集中させて配置すると、点灯しない発光素子列が配置されている画面部分が暗くなり、照明にムラが生じてしまう。
【0046】
図4の(B)は、第1発光素子列10、第2発光素子列20、第3発光素子列30に属する発光素子11、12、21、22、31及び32の配置例を示す図である。図4の(B)に示すように、ある発光素子列に属する複数の発光素子間に、他の発光素子列に属する発光素子が配置される。例えば、第1発光素子列10の発光素子11及び12の間には、他の発光素子列20及び30の発光素子31及び22が配置されている。また、ある発光素子列と他の発光素子列とは、配列方向103に沿って並べて配置されてよい。さらに、所定の発光素子列に属する発行素子を、他の発光素子列に属する発光素子に対し、配列方向103と直交する方向に重なり合わないように配置してよい。
【0047】
したがって、例えば第1発光素子列10の発光素子11及び12が点灯しなかったとしても、これらの間の発光素子31及び22が点灯すれば、発光素子11及び12により照明されるはずの範囲R1が他の発光素子31及び22によって照明される。このために、照明のムラが低減される。
【0048】
また、第2発光素子列20の発光素子21及び22が点灯しなかったとしても、これらの間に配置された第1発光素子列の発光素子12が点灯すれば、発光素子21及び22により照明されるはずの範囲R2が発光素子12によって照明される。このため、照明のムラが低減される。第3発光素子列30が点灯しない場合も同様である。
【0049】
なお、本明細書において、複数の発光素子が「列状に」並べられているという文言は、発光素子が厳密に一直線に並べられている場合に限定することを意図するものではない。例えば図4の(C)に示すように、配列方向103に直交する方向に、発光素子11、12、21、22、31及び32の配置位置がズレていてもよい。
【0050】
すなわち、発光素子11、12、21、22、31及び32が配置される配列方向103の長さが、配列方向103の直交方向のズレ量に比べて十分長く、発光素子の配置が一般的に列状であると見なせる範囲であればよい。
【0051】
なお、図4の(B)及び図4の(C)に示す例では、(N=3)列の発光素子列10〜30に属する発光素子が、(N−1=2)個おきに配列される。しかし、上記の照明ムラの低減効果が生じるには、単に、ある発光素子列に属する複数の発光素子間に他の発光素子列に属する発光素子が配置されていれば足りる。
【0052】
図5の(A)は、第1発光素子列10、第2発光素子列20、第3発光素子列30に属する発光素子11、12、21、22、31及び32の配置例を示す図である。第1発光素子列10の発光素子11及び12の間には、他の発光素子列30の発光素子31及び32が配置されている。
【0053】
したがって、例えば第1発光素子列10の発光素子11及び12が点灯しなかったとしても、これらの間の発光素子31及び32が点灯すれば照明のムラが低減される。
【0054】
続いて、図5の(B)を参照して、発光素子の直列接続を2つのグループに分けた場合の発光素子11〜13及び21〜23の配置例を説明する。第1発光素子列10の発光素子11〜13と第2発光素子列20の発光素子21〜23は交互に配置されている。
【0055】
図5の(C)は、発光素子11〜13及び21〜23の第2配置例を示す図である。第1発光素子列10の発光素子11及び12の間には、他の発光素子列20の発光素子21及び22が配置されている。また、第2発光素子列20の発光素子22及び23の間には、他の発光素子列10の発光素子12及び13が配置されている。
【0056】
続いて、発光素子間を接続する導線の配線例について説明する。図6の(A)は、発光素子の直列接続を2つのグループに分けた場合の発光素子11〜13及び21〜23の配線例を示す図である。本例では、第1発光素子列10の発光素子11〜13と第2発光素子列20の発光素子21〜23とが交互に配置されている。
【0057】
ある発光素子列の発光素子の間に、他の発光素子列の発光素子を配置する場合には、各発光素子列内で発光素子間を接続する導線同士が、並列して配置される。本例では、第1発光素子列10の発光素子11〜13を接続する導線L1と、第2発光素子列20の発光素子21〜23を接続する導線L2とが、並列して配置される。
【0058】
このとき、一方の発光素子列の発光素子を接続する導線(例えばL1)と、他方の発光素子列の発光素子を接続する導線(例えばL2)との間に、これらの発光素子列を接続する接続点から延びる導線を配置してよい。以下の説明において、接続点から延びる導線を「中間導線」と表記する。図6の(A)に示す例では、導線L1及び導線L2の間に、接続点p1から延びる中間導線LMが配置される。
【0059】
このような中間導線LMの配置によって、発光素子列の発光素子同士間の導線や他の中間導線に交差させることなく、発光部101の一端104側にある発光素子列の間の接続点を、発光部101の他端105側に設けられた端子に接続できる。本例では、端104側の接続点p1が他端105側の端子VMに接続される。したがって、発光素子列の間の接続点が端104及び105のどちらに生じても、配線の交差を発生させることなく、接続点の端子を上流側端子VM及び下流側端子VLと同じ側に設けることが可能となる。
【0060】
図6の(B)は、発光素子の直列接続を3つのグループに分けた場合の発光素子11、12、21、22、31及び32の配線例を示す図である。本例では、第1発光素子列10の発光素子11及び12、第2発光素子列20の発光素子21及び22、並びに第3発光素子列30の発光素子31及び32が、2個おきに配置されている。
【0061】
導線L1は、第1発光素子列10の発光素子11及び12を接続する導線であり、導線L2は、第2発光素子列20の発光素子21及び22を接続する導線であり、導線L3は、第3発光素子列30の発光素子31及び32を接続する導線である。導線L1〜L3は、並列して配置される。
【0062】
また、導線LM1は、第1発光素子列10及び第2発光素子列20の接続点p1から延びる中間導線であり、導線LM2は、第2発光素子列20及び第3発光素子列30の接続点p2から延びる中間導線である。本例では、導線LM2が、導線L2及び導線L3の間に配置されており、接続点p2に接続する端子VM2は、上流側端子VH、接続点p1の端子VM1及び下流側端子VLに並べて配置されている。
【0063】
本実施例によれば、発光素子11〜13及び21〜23や発光素子11、12、21、22、31及び32の直列接続のどこかに断線が生じても、一部の発光素子を点灯させることが可能となる。
【0064】
また本実施例によれば、断線発生時に一部の発光素子のみが点灯しても、照明のムラを低減することが可能となる。
【0065】
本明細書に記載される各実施例の照明装置を、画像表示装置の表示画面の照明手段として備えてよい。本明細書に記載される各実施例の照明装置を、画像表示装置に備えることによって、発光素子の直列接続のどこかに断線が発生しても、表示画面全体が暗くなることが防止される。また一部の発光素子が発光しても表示画面の明るさのムラが低減される。本明細書に記載される各実施例の照明装置は、振動による断線が生じる恐れがある車両内のナビゲーション表示装置や速度表示装置の車載用表示装置に設けてもよい。夜間走行中に車両の振動により表示装置に断線が生じた場合でも、表示画面全体が暗くなることが防止され、また表示画面の明るさのムラが生じない。このため運転者は安全な夜間走行を行うことができる。
【0066】
続いて、照明装置1の他の実施例について説明する。図7は、照明装置1の第3例の構成図である。図2に示す構成要素と同一の構成要素については同一の参照符号を付する。同一の参照符号が付された構成要素の動作は、特に説明しない限り同じである。また、図7に示す構成要素やその機能を他の実施例が備えていてもよい。
【0067】
本実施例では、比較器を使用して端子VL及びVMの電位の変化を検出する。駆動回路2は、基準電圧VLt及びVMtを与える基準電圧回路44及び45と、比較器51及び52を備える。
【0068】
比較器51は、端子VLの電位と基準電圧VLtとを比較し、比較結果を示す出力信号Out1を出力する。端子VLの電位が基準電圧VLtよりも大きければ出力信号Out1の値は「H」であり、端子VLの電位が基準電圧VLtよりも小さければ出力信号Out1の値は「L」である。
【0069】
比較器52は、端子VMの電位と基準電圧VMtとを比較し、比較結果を示す出力信号Out2を出力する。端子VMの電位が基準電圧VMtよりも大きければ出力信号Out2の値は「H」であり、端子VMの電位が基準電圧VMtよりも小さければ出力信号Out2の値は「L」である。
【0070】
制御部5は、例えば次の表3に従って、出力信号Out1及びOut2に応じて第1発光素子列10及び第2発光素子列20の断線を検出する。
【0071】
【表3】

【0072】
制御部5は、Out1及びOut2の値が両方とも「H」であるとき、第1発光素子列10及び第2発光素子列20に断線がないと判定する。すなわち、基準電圧VLt及び基準電圧VMtの値は、断線がないときの端子VL及びVMの電位よりも低く設定する。
【0073】
制御部5は、Out1の値が「L」でありOut2の値が「H」であるとき、第1発光素子列10に断線が生じたと判定する。また、制御部5は、Out1及びOut2の値が両方とも「L」であるとき、第2発光素子列20に断線が生じたと判定する。
【0074】
発光素子の直列接続をグループ分けするグループ数が3以上の場合にも、同様の手法により、比較器を使用して端子電圧の変化を検出することができる。
【0075】
例えば、図3と同様に、発光素子の直列接続を第1発光素子列10、第2発光素子列20及び第3発光素子列30の3グループに分けた場合にも、図7と同様に比較器で基準電圧と端子電圧を比較して端子電圧の変化を検出してよい。
【0076】
この場合に、図7のように定電圧回路3の出力電位Voutから一定電圧を下げ、又はグランド電位に一定電圧を加えて基準電圧を作ると、発光素子の温度特性によって中間端子VM1の電位と基準電圧との差に変動が生じ、断線を誤検出する恐れがある。
【0077】
このため以下に説明する図8に示すように、端子電圧と比較される基準電圧は、分圧回路により生成されてもよい。分圧回路で基準電圧を生成することによって、基準電圧を発光素子の温度特性に追従させることができるので、中間端子VM1の電位と基準電圧との差の変動を低減することができる。発光素子の直列接続のグループ数が2の場合にも分圧回路で基準電圧を生成してもよい。
【0078】
図8は、照明装置1の第4例の構成図である。図3に示す構成要素と同一の構成要素については同一の参照符号を付する。同一の参照符号が付された構成要素の動作は、特に説明しない限り同じである。また、図8に示す構成要素やその機能を他の実施例が備えていてもよい。
【0079】
駆動回路2は、抵抗R1〜R4を有する分圧回路と、比較器51〜53を備える。分圧回路は、基準電圧VLt、VM1t及びVM2tを生成する。比較器51は、端子VLの電位と基準電圧VLtとを比較し、比較結果を示す出力信号Out1を出力する。端子VLの電位が基準電圧VLtよりも大きければ出力信号Out1の値は「H」であり、端子VLの電位が基準電圧VLtよりも小さければ出力信号Out1の値は「L」である。
【0080】
比較器52は、端子VM1の電位と基準電圧VM1tとを比較し、比較結果を示す出力信号Out2を出力する。端子VM1の電位が基準電圧VM1tよりも大きければ出力信号Out2の値は「H」であり、端子VM1の電位が基準電圧VM1tよりも小さければ出力信号Out2の値は「L」である。
【0081】
比較器53は、端子VM2の電位と基準電圧VM2tとを比較し、比較結果を示す出力信号Out3を出力する。端子VM2の電位が基準電圧VM2tよりも大きければ出力信号Out3の値は「H」であり、端子VM2の電位が基準電圧VM2tよりも小さければ出力信号Out3の値は「L」である。
【0082】
制御部5は、例えば次の表4に従って、出力信号Out1〜Out3に応じて第1発光素子列10、第2発光素子列20及び第3発光素子列30の断線を検出する。
【0083】
【表4】

【0084】
制御部5は、Out1〜Out3の値が全て「H」であるとき、第1発光素子列10、第2発光素子列20及びに第3発光素子列30に断線がないと判定する。制御部5は、Out1の値が「L」でありOut2及びOut3の値が「H」であるとき、第1発光素子列10に断線が生じたと判定する。
【0085】
制御部5は、Out1及びOut2の値が「L」でありOut3の値が「H」であるとき、第2発光素子列20に断線が生じたと判定する。制御部5は、Out1〜Out3の値が全て「L」であるとき、第3発光素子列30に断線が生じたと判定する。
【0086】
本実施例によれば、比較器を用いて端子電圧VL、VM、VM1及びVM2を基準電圧と比較することによって、断線により生じる端子電圧の電圧変化を検出することができる。
【0087】
続いて、照明装置1の他の実施例について説明する。図9は、照明装置1の第5例の構成図である。図7に示す構成要素と同一の構成要素については同一の参照符号を付する。同一の参照符号が付された構成要素の動作は、特に説明しない限り同じである。また、図9に示す構成要素やその機能を他の実施例が備えていてもよい。
【0088】
本実施例では、制御部5を論理回路によって実現する。制御部5は、NOT論理素子61、AND論理素子62及びOR論理素子63を備える。制御部5は、制御信号S1=((NOT Out1) AND Out2)を生成する。制御信号S1の値は、第1発光素子列10が断線していなければ「L」、断線すると「H」になる。
【0089】
制御部5は、スイッチング素子41として使用されるPチャンネルMOSトランジスタを制御信号S1によって駆動する。スイッチング素子41は、第1発光素子列10が断線時にオンになり、それ以外の場合にオフになる。なお、スイッチング素子41としてPNP型トランジスタを使用してもよい。
【0090】
また、制御部5は、制御信号S2=(Out1 OR Out2)を生成する。制御信号S1の値は、第2発光素子列20が断線していなければ「H」、断線すると「L」になる。
【0091】
制御部5は、スイッチング素子42として使用されるNチャンネルMOSトランジスタを制御信号S2によって駆動する。スイッチング素子42は、第2発光素子列20が断線時にオンになり、それ以外の場合にオフになる。なお、スイッチング素子42としてNPN型トランジスタを使用してもよい。
【0092】
本実施例によれば、端子電圧VL及びVMの電圧変化に応じたスイッチング素子の制御信号S1及びS2を、論理回路を用いて生成することが可能となる。発光素子の直列接続をグループ分けするグループ数が3以上の場合にも、同様に制御部5を論理回路によって実現してよい。
【0093】
続いて、照明装置1の他の実施例について説明する。図10は、照明装置1の第6例の構成図である。図8に示す構成要素と同一の構成要素については同一の参照符号を付する。同一の参照符号が付された構成要素の動作は、特に説明しない限り同じである。また、図10に示す構成要素やその機能を他の実施例が備えていてもよい。
【0094】
照明装置1はマイコン6を備える。本実施例では、断線の検出処理とスイッチング素子41〜43のスイッチング制御をマイコン6によって実行する。マイコン6は、図8を参照して説明した制御部5と同様の判定処理を実施することにより、第1発光素子列10、第2発光素子列20及び第3発光素子列30のどれかに生じた断線の発生を検出する。マイコン6は、検出結果に応じて、スイッチング素子41〜43のオンオフをそれぞれ制御する制御信号S1〜S3を出力する。
【0095】
制御信号S1の値は、第1発光素子列10に断線が生じたとき「H」であり、それ以外の場合に「L」である。制御信号S2の値は、第2発光素子列20に断線が生じたとき「H」であり、それ以外の場合に「L」である。制御信号S3の値は、第3発光素子列30に断線が生じたとき「H」であり、それ以外の場合に「L」である。
【0096】
制御信号S1はバッファ71を介して、スイッチング素子41として使用されるPチャンネルMOSトランジスタに入力される。制御信号S1によってスイッチング素子41を駆動することによって、第1発光素子列10が断線時にスイッチング素子41がオンになり、それ以外の場合にオフになる。なお、スイッチング素子41としてPNP型トランジスタを使用してもよい。
【0097】
制御信号S2はバッファ72を介して、スイッチング素子42として使用されるPチャンネルMOSトランジスタに入力される。制御信号S2によってスイッチング素子42を駆動することによって、第2発光素子列20が断線時にスイッチング素子42がオンになり、それ以外の場合にオフになる。なお、スイッチング素子42としてPNP型トランジスタを使用してもよい。
【0098】
なお、スイッチング素子42として、NチャンネルMOSトランジスタ又はNPN型トランジスタを使用し、制御信号S2の反転信号をスイッチング素子42に入力してもよい。
【0099】
制御信号S3はNOT論理素子73を介して、スイッチング素子43として使用されるNチャンネルMOSトランジスタに入力される。制御信号S3によってスイッチング素子43を駆動することによって、第3発光素子列30が断線時にスイッチング素子43がオンになり、それ以外の場合にオフになる。なお、スイッチング素子43としてNPN型トランジスタを使用してもよい。
【0100】
本実施例によれば、端子電圧VL、VM1及びVM2の電圧変化に応じたスイッチング素子の制御信号S1〜S3を、マイコンを用いて生成することが可能となる。発光素子の直列接続をグループ分けするグループ数が2の場合にも、同様にマイコンを使用して制御信号S1及びS2を生成してよい。
【0101】
続いて、照明装置1の他の実施例について説明する。発光素子列のどこかに断線が生じ、一部の発光素子列のみが点灯すると、照明装置1による照明光の輝度が低下する。本実施例では、発光素子列の断線が生じた場合、他の発光素子列に流れる電流の値を増加して、照明光の輝度の低下を低減する。
【0102】
図11は、照明装置1の第7例の構成図である。図7に示す構成要素と同一の構成要素については同一の参照符号を付する。同一の参照符号が付された構成要素の動作は、特に説明しない限り同じである。また、図11に示す構成要素やその機能を他の実施例が備えていてもよい。
【0103】
本実施例において、定電流回路4は可変電流源である。制御部5は、発光素子11〜13及び21〜23に流れる電流ILを制御する制御信号S0を、可変電流源4に出力する。例えば、断線が検出されない場合に信号S0の値は「H」であり、断線が検出された場合に信号S0の値は「L」である。制御部5は、例えば、信号S0として信号Out1と同じ信号を出力してよい。
【0104】
図12は、図11の可変電流源4の構成例の説明図である。可変電流源4は、NOT論理素子80と、PチャンネルMOSトランジスタQ1と、抵抗素子R5及びR6を備える。また、可変電流源4は、比較器81と、基準電圧VR3を与える基準電圧回路と、PチャンネルトランジスタQ2により形成される定電圧回路を備える。
【0105】
断線がなく信号S0の値が「H」である場合には、トランジスタQ1はオフであり、電流IL=VR3/R5となる。一方で断線が生じ信号S0の値は「L」である場合には、トランジスタQ1はオンになり、電流IL=VR3/(R5//R6)となる。このため、断線が生じた場合に電流ILは増加する。例えば、断線がない場合に比べて断線時の電流ILが1.5倍〜2倍になるように抵抗値R5及びR6を定めてよい。
【0106】
本実施例によれば、発光素子列の断線が生じ、一部の発光素子列のみを点灯させた場合における、照明装置1による照明光の輝度の低下が低減される。
【0107】
続いて、照明装置1の他の実施例について説明する。本実施例では、発光素子列の断線が生じた場合、他の発光素子列に流れる電流のデューティ比を増加して、一部の発光素子列のみを点灯させた場合における照明光の輝度の低下を低減する。
【0108】
図13は、照明装置1の第8例の構成図である。図7に示す構成要素と同一の構成要素については同一の参照符号を付する。同一の参照符号が付された構成要素の動作は、特に説明しない限り同じである。また、図13に示す構成要素やその機能を他の実施例が備えていてもよい。
【0109】
照明装置1は、マイコン6を備える。マイコン6は、発光素子11〜13及び21〜23に流れる電流ILのデューティ比を制御するPWM(Pulse Width Modulation)調光機能を有する。マイコン6は、定電流回路4によって制御される電流ILのデューティ比を制御する制御信号Spを定電流回路4へ出力する。
【0110】
照明装置1が画像表示装置の表示画面を照明する場合、マイコン6は、例えば夜間はデューティ比を下げて照明装置1による照明光の輝度を下げ、昼間はデューティ比を上げて照明装置1による照明光の輝度を上げてもよい。
【0111】
制御部5は、第1発光素子列10及び第2発光素子列20に断線が生じたか否かを知らせる制御信号S0を、マイコン6に出力する。例えば、断線が検出されない場合に信号S0の値は「H」であり、断線が検出された場合に信号S0の値は「L」である。制御部5は、例えば、信号S0として信号Out1と同じ信号を出力してよい。マイコン6は、例えば、断線がない場合に比べて断線時の電流ILのデューティ比を1.5倍〜2倍に増加させてよい。
【0112】
本実施例によれば、発光素子列の断線が生じ、一部の発光素子列のみを点灯させた場合における、照明光の輝度の低下が低減される。
【0113】
照明装置1は、発光素子列に流れる電流値の制御とPWM調光とを併用して、断線発生時の輝度の低下を低減してもよい。図14は、電流値の制御とPWM調光とを併用する実施例を示す。
【0114】
図14は、照明装置1の第9例の構成図である。図13に示す構成要素と同一の構成要素については同一の参照符号を付する。同一の参照符号が付された構成要素の動作は、特に説明しない限り同じである。また、図14に示す構成要素やその機能を他の実施例が備えていてもよい。
【0115】
本実施例において、定電流回路4は可変電流源である。可変電流源4は、例えば図12に示す構成と同様の構成によって発光素子11〜13及び21〜23に流れる電流値ILを変更してよい。マイコン6は、可変電流源4が流す電流の電流値ILを制御する制御信号Sdを出力する。デジタルアナログ変換器(DAC)82は、マイコン6から出力されるディジタル形式の制御信号Sdを、アナログ形式の制御信号Sdへ変換する。
【0116】
マイコン6は、例えば、発光素子列の断線が発生した時の電流値ILのデューティ比が100%に近く、一部の発光素子列のみが点灯することによる照明の輝度の低下を、PWM調光によって補償できない場合、電流値ILを増加させてよい。断線時の電流ILの電流値は、例えば断線がない場合に比べて1.5倍〜2倍であってよい。
【0117】
また、例えばマイコン6は、電流値ILのデューティ比が低くデューティ比を増加する余地がある場合には、断線により一部の発光素子列のみを点灯させる際に、電流値ILを増加させるよりも先にデューティ比を優先して増加させてよい。
【0118】
また、例えばマイコン6は、デューティ比を増加する余地がある場合であっても、断線により一部の発光素子列のみを点灯させる際に、デューティ比を増加させるよりも先に優先して電流値ILを増加させてよい。
【0119】
本実施例によれば、発光素子列の断線が生じ、一部の発光素子列のみを点灯させた場合における、照明光の輝度の低下が低減される。
【符号の説明】
【0120】
1 照明装置
2 駆動回路
10、20、30 発光素子列
11〜13、21〜23、31、32 発光素子
41、42 スイッチング素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光素子が直列接続された発光素子列と、
直列接続された複数の前記発光素子列について、該発光素子列の各々の両端間に挿入されるスイッチング素子と、
前記発光素子列の端子に生じる電位に基づき、前記発光素子列の断線を検出する断線検出部と、
前記断線検出部により断線が検出された発光素子列の両端間に接続された前記スイッチング素子を制御し、該両端間を導通させるスイッチ制御部と、を備え、
前記発光素子列に属する複数の発光素子間に、該発光素子列とは異なる発光素子列に属する発光素子が配置されることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記発光素子列に属する発光素子と、該発光素子列とは異なる発光素子列に属する発光素子とが交互に配置されることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記発光素子列がN列である場合(Nは2以上の整数)に、各発光素子列に属する発光素子が(N−1)個おきに交互に配列されることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
前記発光素子列がN列である場合(Nは2以上の整数)に、第i番目の前記発光素子列と第(i+1)番目の前記発光素子列とが接続され(iは1〜(N−1)の整数)、
前記第i番目の発光素子列に属する複数の発光素子間に、前記第(i+1)番目の発光素子列に属する発光素子が配置され、
前記第i番目の発光素子列と前記第(i+1)番目の発光素子列との間の接続点に導線が接続され、
前記導線は、前記第i番目の発光素子列に属する複数の発光素子間を接続する導線と前記第(i+1)番目の発光素子列に属する複数の発光素子間を接続する導線との間に配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項5】
前記発光素子列の端子に生じる電位と前記端子毎に設定された基準電位とを比較する比較器を備え、
前記比較器の比較結果に基づき、前記断線検出部は、所定の発光素子列における一方の端子の電位が該端子について設定された前記基準電圧よりも高く、他方の端子の電位が該端子について設定された前記基準電圧よりも低いことを検出すると、前記所定の発光素子列に断線が生じたと判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記発光素子列に流れる電流の電流値を制御する第1調光部を備え、
前記第1調光部は、前記発光素子列の断線が生じたとき、前記発光素子列に流れる電流の電流値を高くすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記発光素子列に流れる電流をPWM制御する第2調光部を備え、
前記第2調光部は、前記発光素子列の断線が生じたとき、前記発光素子列に流れる電流のデューティ比を増加させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記発光素子列に流れる電流の電流値を制御する第1調光部と、
前記発光素子列に流れる電流をPWM制御する第2調光部と、を備え、
前記発光素子列の断線が生じたとき、前記第2調光部は、前記第1調光部による前記電流値の制御よりも優先して、前記発光素子列に流れる電流のデューティ比を増加させることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の照明装置と、
前記照明装置によって照明される表示部と、
を備えることを特徴とする表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−182010(P2012−182010A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−44055(P2011−44055)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】