説明

熔接プロセスを制御する方法及び熔接プロセスを行なうための熔接装置

【課題】熔融する電極を用いて、熔接プロセスを制御及び/又は調整するための方法及び装置を提供する。
【解決手段】アークを点火したあと、異なった熔接パラメータに基づいて調整された熔接プロセスは、熔接電源2によって実行される。当該プロセスは制御デバイス4によって制御される。上記プロセスを行うための装置に関する。ワークピース16に熱を導入するために熱を少なくすることが制御される。少なくとも二つの異なったプロセス相が周期的に組み合わされている。パルス電流相27及び冷間金属移行の相28のような、異なった材料移行及び/又はアークタイプによって、プロセス相はエネルギの異なった入力を持っている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消耗可能な電極を用いて熔接プロセス又は熔接電源を制御する方法に関し、いくつかの異なった熔接パラメータに基づいて調整され、且つ制御装置によって制御された熔接プロセスは、アークの点火の後に熔接電源によって行なわれる。
【0002】
本発明は、さらに、熔接電源、制御装置及び熔接トーチを含む熔接装置に関する。そこでは、異なった熔接パラメータは、熔接装置に設けられた入力装置及び/又は出力装置によって、又は遠隔制御装置によって調整可能である。
【背景技術】
【0003】
既知の熔接プロセスでは、すべてのパラメータは、熔接装置に設けられた入力装置及び/又は出力装置によって調整可能である。そうする際に、例えばパルスアーク熔接プロセス又はスプレーアーク溶接プロセスのような適切な熔接プロセス、又はショートアーク熔接のプロセスが選択されている。従って、パラメータは調整される。さらに、アークに点火するための適切な点火過程を選択することもしばしば可能である。その後、熔接手順が始められれば、調整された熔接プロセス(例えばパルス熔接プロセス)は、調整された点火プロセスによってアークの点火で行なわれるだろう。そうする際に、熔接手順の間にこの選択された熔接プロセスのために、例えば熔接電流、ワイヤ前進速度などのような異なったパラメータを修正することが可能である。しかしながら、他の熔接プロセス(例えばスプレーアーク溶接プロセス)へのスイッチングは実現可能ではない。その場合、正当に行なわれた熔接プロセス(例えばパルス熔接プロセス)は、遮られなければならない。また、熔接装置において従って新しい選択又は調整をすることにより、他の熔接プロセス(例えばスプレーアーク溶接プロセス)が始めなければならない。
【0004】
特許文献1は、非常に狭い熔接ギャップでさえ最適に埋められることを可能にし、良好な熔接品質が達成されることを可能にする熔接方法に関する。この目的のために、搬送速度に関しての熔接ワイヤの溶融速度は、アークの熱分配の制御を可能にするために変更される。これは、熔接電流又はワイヤ搬送速度のような熔接パラメータの変更により、従来のやり方で達成される。
【0005】
特許文献2は、アークの熱が、熔接電流のパルス形式、パルス幅又は主エッジのような熔接パラメータによって制御されている、アルミニウムのための熔接方法に関する。これは、アルミニウム熔接における熔接品質を改善する役目を果たしている。
【0006】
最後に、特許文献3は、熔接ワイヤを通じて供給された電流によって材料をあらかじめ加熱することが、アークの生成に先立ってスタート相に起こる熔接方法を示す。上記方法は、熔接プロセスのスタート相のことを言っているだけである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願2002/153363号(US2002/153363 A1)
【特許文献2】米国特許6,515,259号(US6,515,259 B1)
【特許文献3】日本国特許公開公報2004-197579号(JP 04-197579 A)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
熔接プロセス及び熔接電源をそれぞれ制御する前述の方法を提供することが、本発明の目的である。それはワークピースに熱を導入するために熱バランスの調整及び/又は制御を可能にする。
【0009】
本発明の他の目的は、前述の熔接装置を提供することである。前述の熔接装置は、ワークピースへの熱の導入のための熱バランスの調整及び/又は制御を可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第一の目的は、熱バランス及び、特に加工されるワークピースへの入熱に影響を及ぼすか制御するために、熔接プロセスの間に、異なった材料移行(material transition)及び/又はアーク・タイプに起因する異なったエネルギ入力を持った少なくとも二つの異なった熔接プロセス相が、周期的に組み合わされるということにおいて達成される。その利点は、最も異なった熔接プロセス相の選択的な周期的な組み合わせが熱バランス及び特にワークピースへの熱の入力の制御を可能にすることである。このように、例えばパルス熔接プロセスのいくつかのパルスを備える熔接プロセス相は、冷間金属移行(cold-metal-transfer)の熔接プロセスの熔接プロセス相に従うことができる。熔接ワイヤは、ワークピース(つまり熔融池)と接触するまで移動される。熔滴(droplet)の分離が、熔融池から熔接ワイヤの格納で発生する。このように、前のパルス熔接相にあったより、実質的に少ないエネルギ及び従って低い熔接温度が、この冷間金属移行(cold-metal-transfer)の熔接相の間に、ワークピース(つまり熔融池)に導入される。周期的に組み合わされるか交互の異なった熔接プロセス相から構成されている熔接プロセスによって、熱バランス及び特にワークピースへの入熱は制御される。ワークピースへの低減された入熱(特に熔接されるシート状金属)によって、例えば、ワークピースのひずみは実質的に減少されるだろう。他の利点は、熔接装置(installation)によって調整可能な入熱によりユーザによって最適のやり方で熔接プロセスがワークピース必要条件に適応されることである。
【0011】
この点で、熔接プロセスの間の異なった熔接プロセス相は、特に、高エネルギ入力を持った少なくとも一つの熔接プロセス相、及び、低エネルギ入力を持った一つの熔接プロセス相から構成される。それらは周期的に組み合わされる。このように、熱バランスは選択的に制御することができる。
【0012】
しかしながら、請求項3乃至5記載の構成も好ましい。熔接プロセス相は、市販の熔接プロセスから構成される。また、熱バランスの簡単な制御は、低いエネルギ及び入熱を持った特別の熔接プロセス相を適用することにより実現可能である。
【0013】
冷間金属移行の熔接相の適用によりワークピースへの入熱の大幅な低減を可能にする、請求項6乃至8記載の構成も好ましい。
【0014】
請求項9及び10記載の構成の利点は、本発明に係る熔接方法の異なった熔接プロセス相の比率、つまり熔接相の期間及び/又は熔接相でのパルスの数が、必要とされた入熱の関数として制御装置によって自動的に修正することができることである。ワークピースの厚いシートで、高いエネルギ入力を持った熔接プロセス相が、厚みの薄いワークピースで高く調整されるように、例えば、比率は変更される。
【0015】
また、ユーザによる熔接プロセスのための熱バランスの直接的な調整を可能にするので、請求項11乃至13記載の構成が好ましい。
【0016】
熔接プロセスを始める、つまりアークを点火するために、先行技術から知られている方法(すなわち、いわゆるリフトアーク原理(lift-arc-principle))を用いるという請求項14に係る構成も好ましい。かかる接触点火によって、熔接ワイヤは、ワークピースに配置されて、アークを点火させるために熔接電流を接続する間にわずかに持ち上げられる。
【0017】
請求項15記載の変形例は、簡単なやり方でアークの安定化を保証する。
【0018】
請求項16記載の構成の利点は、冷間金属移行の熔接相の間にワークピースを冷やすことを提供して、熔接期間全体にわたるワークピースへの全入熱を実質的に低減することを提供するということである。
【0019】
しかしながら、熔接プロセスの本質的な加速を保証するので、請求項17記載の構成は好ましい。このように、相当なタイム・ラグの無い実施は、パルス熔接プロセスの基本電流相において例えば実現可能である。
【0020】
本発明の目的は、前述の熔接装置によってさらに達成される。当該熔接装置では、熱バランス又は加工されるワークピースへの入熱のための少なくとも一つのパラメータは、熔接装置の入力装置及び/又は出力装置及び/又は遠隔制御装置で選択可能である。及び/又は、異なったエネルギ入力を持った少なくとも二つの熔接プロセス相の周期的な組み合わせによって、調整要素が、熱バランスあるいは加工されるワークピースへの入熱の調整のために設けられる。
【0021】
さらに好ましい構成が、請求項19乃至29に記載される。そこから得られた利点は、詳細な説明及び前に記載された請求項1乃至17から明白である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】熔接機又は熔接装置の模式的な例示である。
【図2】(A)は、本発明に係る熔接プロセスの例の熔接電圧の時刻歴(time history)を示す。(B)は、(A)に係る熔接電圧用の熔接電流Iの時刻歴(time history)を示す。(C)は、(A)に係る熔接電圧コースに相応する熔接ワイヤの速度Vの時刻歴(time history)を示す。(D)は、(A)に係る熔接電圧に相応する時間tの関数としてワークピースに対する熔接ワイヤの模式的な位置を示す。
【図3】(A)は、他の熔接プロセス構成に対する熔接電圧Uの時刻歴(time history)を示す。(B)は、熔接電流Iの連関した時刻歴(time history)を示す。(C)は、熔接ワイヤ速度の連関した時刻歴(time history)を示す。(D)は、時間の関数としてワークピースに対する熔接ワイヤの連関した模式的な位置を示す。
【図4】本発明に係る熔接装置の入力装置及び/又は出力装置を示す。
【0023】
本発明のさらなる細部及び特徴は、図面と組み合わせて次の説明から理解される。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下において、本発明は、添付図面によって詳細に説明される。
【0025】
図1は、例えばMIG/MAG熔接やWIG/TIG熔接のような様々なプロセス又は方法、あるいは電極熔接方法、二重ワイヤ/タンデム(tandem)熔接方法、プラズマ又はハンダ付け方法などのための熔接装置1、又は熔接設備を示す。
【0026】
熔接装置1は、パワー素子3、制御装置4、及び、パワー素子3及び制御装置4にそれぞれ連関したスイッチ部材5を含む電源2を備える。スイッチ部材5及び制御装置4は、ガス容器9と熔接トーチ10又はトーチとの間に、ガス8及び、例えば二酸化炭素、ヘリウム又はアルゴンのような特に保護ガスのための供給ライン7に配置されたコントロールバルブ6に接続されている。
【0027】
さらに、MIG/MAG熔接において通常採用されているワイヤ供給装置11は、制御装置4によって制御することができる。それによってさらなる材料又は熔接ワイヤ13は、供給ライン12を介して、供給ドラム14又はワイヤ・コイルから、熔接トーチ10の領域に供給される。もちろん、図1に示されたアクセサリ装置と同じものを設計するのではなく、先行技術から分かるような、熔接装置1及び特にその基礎ハウジングにおいてワイヤ供給装置11を一体化することができる。
【0028】
ワイヤ供給装置11が熔接トーチ10の外側のプロセス・サイトに熔接ワイヤ13又はさらなる材料を供給することは実現可能である。通常WIG/TIG熔接の場合であるように、その端まで消費できない電極は、熔接トーチ10の内部に好ましくは配置される。アーク15、特に操作のアークを電極とワークピース16との間に構築するのに必要なパワーは、熔接ライン17を介して電源2のパワー素子3から熔接トーチ10、特に電極に供給される。熔接されるワークピース16(いくつかの部分から形成される)は、さらなる熔接ライン18を介して、同様に、熔接装置1に特に電源2に接続される。このように、電力回路がアーク15あるいは形成されたプラズマジェットに構築する(build up)ことを可能にする。
【0029】
熔接トーチ10の冷却を提供するために、熔接トーチ10は、間に配置された流量制御20を介して冷却回路19によって、液体貯蔵容器、特に貯水容器21に接続することができる。それによって、熔接トーチ10を冷却することをもたらすために熔接トーチ10が操作されるときに、冷却回路19及び特に、貯水容器21に含まれていた液体に用いられた液体ポンプが開始される。
【0030】
熔接装置1は、入力装置及び/又は出力装置22をさらに備える。それによって、最も異なった熔接パラメータ、オペレーティング・モード又は熔接装置1の熔接プログラムが、それぞれ、セットされ、呼び出すことができる。そうする際に、入力装置及び/又は出力装置22によってセットされた熔接パラメータ、オペレーティング・モード又は熔接プログラムは、制御装置4に送られる。制御装置4は、次に熔接設備又は熔接装置1の各コンポーネントを制御し、そして/又は、制御に対する各設定値を予め決める。
【0031】
示された典型的な実施態様では、熔接トーチ10は、更に、ホース・パッケージ23によって、熔接装置1又は熔接設備に接続されている。ホース・パッケージ23では、熔接装置1から熔接トーチ10までの各ラインが配置される(arranged)。ホース・パッケージ23は、結合装置24によって熔接トーチ10と接続されている。しかしながら、ホース・パッケージ23に配置された各ラインは、接続ソケット又はプラグ・イン接続によって熔接装置1の各接続部と接続されている。ホース・パッケージ23の適切な張力緩和(strain relief)を保証するために、ホース・パッケージ23は、張力緩和手段25によって、ハウジング26と、特に、熔接装置1のベースハウジングと接続されている。もちろん、熔接装置1への接続のために結合装置24を用いることもできる。
【0032】
様々な熔接方法又は例えばWIGデバイス、MIG/MAG装置、プラズマ装置のような熔接装置1として、前述のコンポーネントのすべてが、使用又は採用されなければならないとは限らないことに基本的に注目されるべきである。このように、例えば、空冷式熔接トーチ10のような熔接トーチ10を考案することが実現可能である。
【0033】
図2の(A)乃至(D)は、本発明に係る熔接プロセスの典型的な実施態様を模式的に図示する。それは、冷間金属移行(Cold-Metal-Transfer(CMT))の相と、共通の熔接プロセス相、特にパルスアーク熔接の相の周期的な組み合わせ又は交替から構成される。冷間金属移行(cold-metal-transfer)の相の間に、熔接ワイヤ13からの熔滴分離が同様に発生する。図2の(A)は、熔接電圧Uの時刻歴を示す。図2の(B)は、熔接電流Iの時刻歴を示す。図2の(C)は、熔接ワイヤ13の速度Vの時刻歴を示す。図2の(D)は、時間tの関数としてワークピース16に対する熔接ワイヤ13の模式的な位置を示す。
【0034】
アーク15に点火するための本発明に係る熔接プロセスのスタート手順は、例えば、リフトアーク原理26aと呼ばれるものによって実現される。このように、点火手順が開始するときに、熔接ワイヤ13はワークピース16への方向に移動されるが、同時に、限定的に増加した熔接ワイヤの熔接電流Iが印加されて初めての接触でワークピース16上の熔接ワイヤ13の発端の熔融を防止する。初めての接触つまり短絡で、熔接電流Iが、例えば、再び熔接ワイヤ13の発端の熔融を防止するためにもう一度増加する。熔接ワイヤ13がワークピース16から上げられたときに、熔接ワイヤ13の後退の間に、アーク15が生成される。熔接ワイヤ13は、ワークピース16から所定距離まで移動される。ワイヤの搬送方向の逆戻り(reversal)がもう一度もたらされている(effected)。
【0035】
アーク15の点火の後、適切な熔接プロセスに先立って、規定の期間にわたる高いエネルギ入力を備えた第一の短いプロセス相26bを実行し、次に、周期的に結合した熔接プロセス相から構成された熔接プロセスを実行することも実現可能である。従って、高いエネルギ入力を備えたこの短いプロセス相26bがアーク15を安定させるという利点が得られている。さらに、熔接ワイヤ13が点火プロセスによって加熱され、したがって、後の熔接プロセスがあらかじめ熱せられた熔接ワイヤ13で始めることができる。それは実質的に熔接品質を高めるだろう。
【0036】
本発明に係る熔接プロセスでは、熱バランス、特に、ワークピース16への入熱が、異なった材料移行及び/又はアーク・タイプを備える少なくとも二つの異なった熔接プロセス相の周期的な組み合わせによって影響を受けるとともに制御されることが不可欠である。前記熔接プロセスにおいて、高エネルギ入力を持った熔接プロセス相は、ワークピース16の熱バランスを選択的に制御するとともに影響を及ぼすために、低エネルギ入力特に冷間金属移行(cold-metal-transfer)の相を持った熔接プロセス相と交互である。
【0037】
図2の(A)乃至(D)に係る熔接プロセスの図示する典型的な実施態様において、パルス電流の相27が冷間金属移行の相28と周期的に結合する。このことは先行技術から既に分かっているので、パルス電流の相27の詳細な説明が与えられていない。電流パルスの印加によってパルス電流の相27が熔接ワイヤ13からの熔滴分離をもたらすこと、及び次に基本電流相35に合流する(merge into)ことが単に述べられるべきである。特に冷間金属移行(cold-metal-transfer)の相28とパルス電流の相27との周期的な組み合わせの使用は、冷間金属移行の相28がパルス電流の相の基本電流相35において行なわれることを可能にする。そのことは、熔接電流Iがパルス電流の相27によって熔滴分離の後に低下し、基本電流相35に合流し(merge into)、その後、冷間金属移行(cold-metal-transfer)の相28は基本電流相35において実行され、そこでは、パルスアーク熔接の相27への移行が再び起こることを意味する。
【0038】
3の(A)乃至(D)に詳細に記載されるように、熔接プロセスのいくつかの連続し同一の熔接プロセス相例えばパルスアーク熔接の相によって異なった熔接プロセス相の周期的な組み合わせを実現することは可能である。少なくとも一つのさらなる熔接プロセス相例えば冷間金属移行(cold-metal-transfer)の相28を、一度、あるいはいくつかの連続する回で、所与の回数だけで実行することが可能である。
【0039】
冷間金属移行の相28の間に、時間29から明白にスタートするように、熔接ワイヤ13は、ワークピース16の方向に開始位置(つまり距離30)から移動される。熔接ワイヤ13は、時間31でワークピース16と接触するまでワークピース16の方向に移動される。短絡を作成した後に、ワイヤ運搬は逆にされる。そして、あらかじめ定められた距離30に限り、熔接ワイヤ13はワークピース16から再び移される。好ましくはそれは開始位置である。パルス熔接プロセスでの基本電流相35の間のプロセスを実行することによって、熔滴の形成又は冷間金属移行の相28の間に熔接ワイヤ端部での発端の熔融を引き起こすために、時間29で明白なように、ワークピース16の方向に熔接ワイヤ13が前進する間に基本電流相35の基本電流に対して、熔接電流Iが変更される(詳しくは増加する)。他の熔接プロセス相と冷間金属移行の相28とが交替するときでは、発端の熔融が熔接ワイヤ13の前進でもたらされるように電流Iが制御されている。熔接ワイヤ13が熔融池へ浸されてこの後に後方に移動されることによって、熔滴32、あるいはわずかな熔融材料は、熔接ワイヤ13から分離される(不図示)。もちろん、この場合、熔滴分離を促進するために熔接ワイヤIでのパルス状の増加をもたらすこともできる。
【0040】
冷間金属移行(cold-metal-transfer)の相28での熔接プロセスの迅速な実施を保証するために、冷間金属移行の相28の間にワイヤ前進速度Vが変化する(詳しくは増加する)ことは更に実現可能である。
【0041】
要約すると、熔接ワイヤの端で熔滴の形成をもたらすために、図2の(A)乃至(D)に係る典型的な実施態様における熔接プロセスは、時間33で、つまりスタート手順の後で、パルスアーク熔接の相27が開始される、つまり、熔接電流Iが増加される、ように進行する。熔接電流Iは、熔接ワイヤ13から熔滴32の分離を保証するために十分に長い時間にわたって維持される。もちろん、それは、短くて高い電流パルスIによって熔接ワイヤ13から離れた熔滴32を有していてもよい。時間34に従ってパルスアーク熔接の相27を完了した後に、熔接電流Iは、基本電流相35において基本値36まで低下し、それにより、アーク15を維持する。次に、冷間金属移行の相28は、基本電流相35において予め調整可能な期間の終了後に始められる。冷間金属移行の相28を完了した後に、好ましくは、基本電流相35がさらに、所定期間の間維持されている。そこでは、パルスアーク熔接の相27が再び始められ、二つの熔接プロセス相の周期的な反復が行なわれる。
【0042】
熱バランスは、結合した熔接プロセス相によって実質的に影響を受ける場合がある。これは、パルス・エネルギ、詳細には熔接電流Iは、パルス・エネルギ、詳細にはパルス電流の相27の間の熔接電流Iよりも冷間金属移行の相28の間に低いということにおいて実現される。詳細には、再度アーク15に点火するだけに必要な非常に低い熔接電流Iの印加によって熔滴分離がもたらされるので、非常に冷たい材料移行は、冷間金属移行の相28の間に得られる。その結果、熱がほとんどワークピース16に導入されていない。その結果、ワークピース16が適切に冷えることは、熱バランスの制御を可能にするか又はワークピース16への入熱を実現可能にする。
【0043】
他の典型的な実施態様は、図3の(A)乃至(D)に記載される。この熔接プロセスでは、三つの連続したパルスアーク熔接の相27が三つの連続した冷間金属移行の相28に従う。これから、熔接プロセスのいくつかの同一の熔接プロセス相を交互に行なうことができることは明白である。さらに異なった熔接プロセスの一つ又はいくつかの熔接プロセス相が実行される。当該手順は、周期的に繰り返される。
【0044】
基本的に、熱バランスの制御が、ワークピース16の温度を検出して熔接装置1で画定された入熱を予め決めることにより、熔接プロセス相から他の熔接プロセス相に自動的に切り替えることを備えることは実現可能である。このことは、ワークピース16の温度が熔接装置1の制御装置4に送信されることを意味している。そこで、制御装置4は、ワークピース16を冷やすために冷間金属移行の相への切り替えが確実にもたらされることになっているかどうかを決定する。
【0045】
3の(A)乃至(D)に係る典型的な実施態様において、熔接電流Iを増加させることによって、パルスアーク熔接の相27が時間37で始められる。かかる増加は、熔接ワイヤの端の上に熔滴を形成することを引き起こす。ある画定された時間(時間38)の後、熔滴32は熔接ワイヤ13から分離される。パルスアーク熔接の相27が終わり、基本電流相35が始まる。基本電流相35では、アーク15を維持するために熔接電流Iが基本値36まで低下する。三つの連続したパルスアーク熔接の相27及び基本電流相35の後、冷間金属移行の相28が時間39で始められる。また、熔接電流Iは制限された範囲まで増加する。その後、熔接ワイヤ13は、ワークピース16と接触するようになるまで、つまり短絡を形成するまで、ワークピース16の方向に移動される。その後、熔滴分離は、熔接ワイヤ13が後方に動く間に、つまり、短絡が発生した後に、熔滴32は熔融池の表面張力により熔接ワイヤの端から離れるようにもたらされる。そのことは、熔接ワイヤ13が後方に動くことによって熔滴32が熔接ワイヤ13から事実上離れることを意味する。もちろん、そうする際に、熔滴分離を促進するために、熔接電流Iの増加を詳細には熔接電流Iのパルス状増加をもたらすことができる。熔滴分離の後に、熔接ワイヤ13は、再びその開始位置に、つまり距離30に限って戻る。それによって、アーク15の自動点火が、熔滴32の分離の後に少しの電流を給電することと、ワークピース16から熔接ワイヤ13を持ち上げることとによってそれぞれ発生する。この典型的な実施態様では、既に上記されたように、三つの冷間金属移行の相28が互いに続く。それによって、実質的に少しの熱が、その期間にワークピース16へ導入される。このように、熱バランスは熔接の間に影響を受けることができる。その結果、ワークピース16は、低い張力を受ける。それは、実質的にワークピース16のひずみを減少させるであろう。
【0046】
少なくとも二つの異なった相で構成された熔接プロセスのために適用されるか調整される熔接装置1の特別の構成は、図に記載される。熔接装置は、熔接電源又は電源2、制御装置4、及び熔接トーチ10を備える。入力装置及び/又は出力装置40によって、様々な熔接パラメータは、熔接装置1上で、又は遠隔制御装置によって調整可能である。熔接装置の入力装置及び/又は出力装置40及び/又は遠隔制御装置では、少なくとも一つのパラメータは、熱バランス又は作動されるワークピースへの入熱のために選択される。及び/又は、少なくとも二つの熔接プロセス相の周期的な組み合わせによって、熱バランス又は作動されるワークピースへの入熱の調整のための調整要素が設けられている。設定パラメータは、各熔接プロセスを制御するために熔接装置1の制御装置4に送られる。入力装置及び/又は出力装置40では、熔接プロセス用の最も異なったパラメータ、例えば熔接電流I及び/又は熔接電圧U及び/又はワイヤ搬送速度V及び/又は入熱用の熔接パラメータ及び/又は熔接されるワークピース16の材料及び/又は熔接ワイヤ13の材料及び/又は使用された熔接ガスのための熔接パラメータがセットされる。さらに、熱バランス又は作動されるワークピース16への入熱を調整及び/又は制御するために熔接プロセスの間に周期的に交互の少なくとも二つの熔接プロセス相のパラメータの調整のための選択又は調整の要素46が設けられる。熔接プロセス相の比率(つまり、冷間金属移行の相のパルスの数に対するパルスアーク熔接の相のパルスの数、あるいは第二の熔接プロセス相に対する第一の熔接プロセス相の期間は、熔接装置1上のパラメータを調整することによって制御される。このように、熱の最適化された熔接プロセスは、既知の熔接パラメータの簡単な調整によって実現されるか制御される。
【0047】
もたらされた調整は、ディスプレイ41から読むことができる。示された入力装置及び/又は出力装置40では、調整は、選択又は調整の要素46、47、48を用いて行われる。それはキー、回転スイッチ又は分圧器の形をしている。例えば、第一のキー46によって熔接ワイヤ13の厚さを調整することができる。それぞれの調整はディスプレイ42上に示されている。キー46の第二の配列によって、例えば、熔接ワイヤ13の材料が選択される。また、調整された材料の組み合わせは、ディスプレイ43によって示される。キー46の第三の組み合わせによって、熔接プロセスのタイプは、異なった熔接プロセス相を交互にすることにより調整される。それはディスプレイ44上に示される。最後に、熱バランス(つまりワークピース16への入熱)の選択は、キーの組み合わせ46によってもたらされる。その選択はディスプレイ45に示される。以下の周期的に交番する熔接プロセス相、すなわちパルスアーク熔接の相及び冷間金属移行の相、ショートアーク熔接相及び冷間金属移行の相、パルスアーク熔接の相及びスプレーアーク溶接相、パルスアーク熔接の相及びショートアーク熔接は、ディスプレイ44の上に示される。当然に、異なった熔接プロセス相の他の組み合わせも可能である。
【0048】
制御ボタン47によって、熔接電流強度I又は熔接電圧U、ワイヤ前進速度Vなどは、例えば個々に変更されてもよい。さらなる制御ボタン48によって、第二の熔接プロセス相(例えば冷間金属移行の相)に対する第一の熔接プロセス相例えばスプレーアーク溶接相の期間(duration)、及び/又は冷間金属移行の相への転換(chageover)に先立つパルスアーク熔接の相のパルス数は、例えば調整することができる。このように、ユーザは熔接プロセスの第一の相及び第二の相の期間(duration)、及び/又は他の熔接プロセス相に変わる前に各熔接プロセス相によって行なわれるパルスの数を固定することができる。このように、高エネルギ入力を持った熔接プロセス相の期間(duration)及びパルスの数は、低エネルギ入力を持った相への転換に先立って、自由に調整することができる。
【0049】
しかしながら、熱バランスあるいはワークピース16への入熱の調整は、入熱のようなさらなるパラメータを設定することによって、ユーザが従来の熔接プロセスを調整し、熱バランスを決定するということをもたらす。それは、ディスプレイ45上に示され、キー46によって選択可能である。そうする際に、例えば、低い、中間の、高い入熱が、制御装置4に各制御機能を行なわせるように発生するかどうかを、ユーザはディスプレイ45上の適切な選択によって簡単に決定することができる。この目的のために、個別の選択オプションに対応する適切なデータ又は計算モデルは、自動設定を可能にするために蓄えられる。
【0050】
しかしながら、例えば制御つまみ48によるパーセンテージでのワークピース16への所望の入熱の制御が実現可能である。制御装置4は、高エネルギ入力を持った相に対する低エネルギ入力を持った相の比率を制御する。ユーザが簡単な選択による入熱を調整することができるように、制御つまみ48は適切なスケールを備えてもよい。このように、制御装置4は、高エネルギ入力を持った熔接方法に対する低エネルギ入力を持った熔接方法の比率を制御する。
【0051】
さらに、個々の熔接相の期間は、熔接電流強度Iの関数として、そして、特に熔接電流又は調整出力に正比例するやり方で、熔接装置1で制御される。これは、入力装置及び/又は出力装置40で調整されたパワー又は電流の関数として制御ボタン47によって制御装置4によって、パルスアーク熔接の相27と冷間金属移行の相28との間の比率が変更されるということでもたらされる。例えば、50A(アンペア)のような低い電流で調整された低いパワーで、及び、パルスアーク熔接の相及び冷間金属移行の相で構成された熔接プロセスで、高い入熱を持ったパルスアーク熔接の相27の減少した数が、冷間金属移行の相28の増加した数に対して行なわれることでこれは実現される。このように、少ない熱がワークピース16に導入される。しかしながら、ユーザがパワー(つまり電流)を例えば100A(アンペア)に増加させるならば、多くのパルスアーク熔接の相27が、冷間金属移行の相28に対して実行され、それにより、ワークピース16に多くの熱を導入するであろう。熔接プロセスの個々の相の比率は、ユーザがパワーを調整する必要があるように、熔接装置1に蓄えることができる。そこで、制御装置4は、二つの交互の熔接プロセス相の比率を固定するであろう。
【0052】
他のオプションは、制御装置4がこれらのデータに基づく熔接方法を制御できるように熔接装置1に統合されたメモリに各熔接プロセスに対するデータを蓄えることである。このように、少数の調整だけが、熔接プロセスに先立ってユーザによってなされなければならない。そのあと、制御装置4は、熔接プロセスを自動的に制御する。この場合、熱バランス及びワークピース16への入熱は、特に、熔接ワイヤ13及び熔接されるワークピース16の材料の選択によって決定されるであろう。この点では、熔接ワイヤ13及びワークピース16の最も異なった材料に対する各値は、選択された材料の関数として制御装置4が交互の熔接プロセス相の比率を決定するように、各メモリに蓄えることができる。アルミニウムの熔接プロセスについては、例えば、ワークピース16への入熱は、鋼熔接プロセスの場合よりも少ないものが要求される。このように、アルミニウムについては、鋼に対するものよりも、小さな値が蓄えられる。
【0053】
もちろん、パルスアーク熔接の相27におけるパルスの数を明示することにより、期間を予め決めるか画定することにより、又はトリガー信号を印加することにより、冷間金属移行の相28の実施の開始をもたらす(effect)ことができる。
【0054】
個々の前に記載された調整オプションが互いに結合され、及び/又はいくつかの調整オプションが熔接装置1上に提供されることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0055】
1 熔接装置
10 熔接トーチ
13 熔接ワイヤ
15 アーク
16 ワークピース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
消耗可能な電極を用いて熔接プロセスを制御する方法であって、
いくつかの異なった熔接パラメータに基づいて調整されているとともに制御装置によって制御された前記熔接プロセスは、アークの点火の後に熔接電源によって実行され、
前記熔接プロセスは、高いエネルギ入力及び第1の材料移行形態を持った少なくとも一つの第1の熔接プロセス相と、低いエネルギ入力及び前記第1の材料移行形態とは異なる第2の材料移行形態を持った少なくとも一つの第2の熔接プロセス相と、を備え、
前記第1の熔接プロセス相及び前記第2の熔接プロセス相は、加工されるワークピースへの入熱に影響を及ぼすか制御するために前記熔接プロセスの間に周期的に組み合わされており、
前記第1の熔接プロセス相としてパルスアーク熔接の相が用いられて当該パルスアーク熔接の相がパルス熔接電流及び基本電流の相を示し、
前記第2の熔接プロセス相の間では、熔接ワイヤは、開始位置から前記ワークピースに接触するまで前記ワークピースの方向に動かされ、ワイヤ運搬は、前記ワークピースから所定の距離まで反転され、前記熔接ワイヤが前方に移動する間に熔接電流を増加させることにより熔滴の形成が引き起こされて、前記熔接ワイヤを熔融バスに浸漬するときに当該熔滴が前記熔接ワイヤから離れて、ワイヤ運搬が反転されて、前記第2の熔接プロセス相は、基本電流の相の間に始まる短絡の相を有し、
前記第2の熔接プロセス相から前記第1の熔接プロセス相への変更又は前記第1の熔接プロセス相から前記第2の熔接プロセス相への変更は、前記短絡の相の間又は後に、又は前記基本電流の相の間に、実行されて、前記基本電流の相の間に前記熔接電流が基本値まで低下することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ワークピースの方向に前記熔接ワイヤを運ぶ間に、前記熔滴の形成及び前記熔接ワイヤ端部での発端の熔融を引き起こすために、前記熔接電流が変更されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記熔接ワイヤは、前記ワークピースと接触して、前記熔滴及び発端の熔融の材料を前記熔接ワイヤから分離した後に後方に移動されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
個々の熔接プロセス相の期間が、調整された熔接電流に応じて制御されることを特徴とする、請求項1乃至3のうちのいずれか一つに記載の方法。
【請求項5】
前記第1の熔接プロセス相と前記第2の熔接プロセス相との間の比率が、熔接電流に応じて変更されることを特徴とする、請求項1乃至4のうちのいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】
加工される前記ワークピースへの入熱の少なくとも一つの熔接パラメータは、熔接装置上で選択又は調整が行われ、
前記第1の熔接プロセス相と前記第2の熔接プロセス相との間の比率は、選択又は調整が行われ入熱値に応じて自動的に決定されるとともに制御されることを特徴とする、請求項1乃至5のうちのいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
周期的に交替する前記熔接プロセス相の比率は、前記熔接プロセスのために用いられたパラメータに応じて決定されることを特徴とする、請求項1乃至6のうちのいずれか一つに記載の方法。
【請求項8】
前記熔接プロセスがリフトアーク原理に従って始められることを特徴とする、請求項1乃至7のうちのいずれか一つに記載の方法。
【請求項9】
ワイヤ前進速度は、異なった前記熔接プロセス相の間に変更されることを特徴とする、請求項1乃至8のうちのいずれか一つに記載の方法。
【請求項10】
熔接電源と制御装置と熔接トーチと熔接ワイヤとを含む熔接装置であって、
異なった熔接パラメータは、前記熔接装置に設けられた入出力装置によって、あるいは遠隔制御装置によって、調整可能であり、
少なくとも一つの第1の熔接プロセス相及び第2の熔接プロセス相の周期的な組み合わせによって、加工されるワークピースへの入熱の調整のための調整要素は、前記入出力装置又は前記遠隔制御装置に配置されており、
前記第1の熔接プロセス相が高いエネルギ入力及び第1の材料移行形態を有するとともに、前記第2の熔接プロセス相が低いエネルギ入力及び前記第1の材料移行形態とは異なる第2の材料移行形態を有し、
前記第1の熔接プロセス相としてパルスアーク熔接の相が用いられて当該パルスアーク熔接の相がパルス熔接電流及び基本電流の相を示し、
前記第2の熔接プロセス相の間では、前記熔接ワイヤが、開始位置から前記ワークピースに接触するまで前記ワークピースの方向に動かされ、ワイヤ運搬が、前記ワークピースから所定の距離まで反転され、前記熔接ワイヤが前方に移動する間に熔接電流を増加させることにより熔滴の形成が引き起こされて、前記熔接ワイヤを熔融バスに浸漬するときに当該熔滴が前記熔接ワイヤから離れて、ワイヤ運搬が反転されて、前記第2の熔接プロセス相は、基本電流の相の間に始まる短絡の相を有し、
前記第2の熔接プロセス相から前記第1の熔接プロセス相への変更又は前記第1の熔接プロセス相から前記第2の熔接プロセス相への変更は、前記短絡の相の間又は後に、又は前記基本電流の相の間に、実行されて、前記基本電流の相の間に前記熔接電流が基本値まで低下することを特徴とする熔接装置。
【請求項11】
前記熔接装置が請求項1乃至9のうちのいずれか一つに記載の方法を実行するためのものであることを特徴とする、請求項10に記載の熔接装置。
【請求項12】
用いられる前記熔接プロセス相を選択するための選択及び/又は調整の要素が、設けられていることを特徴とする、請求項10又は11に記載の熔接装置。
【請求項13】
選択された前記熔接パラメータ及び/又は選択された前記熔接プロセス相を表示するための少なくとも一つのディスプレイが、設けられていることを特徴とする、請求項10乃至12のうちのいずれかの一つに記載の熔接装置。
【請求項14】
加工される前記ワークピースの材料を選択するための選択及び/又は調整の要素が、設けられていることを特徴とする、請求項10乃至13のうちのいずれか一つに記載の熔接装置。
【請求項15】
使用される前記熔接ワイヤの材料を選択するための選択及び/又は調整の要素が、設けられていることを特徴とする、請求項10乃至14のうちのいずれか一つに記載の熔接装置。
【請求項16】
前記第2の熔接プロセス相と前記第1の熔接プロセス相との周期的な組み合わせが、前記入出力装置で調整可能であることを特徴とする、請求項10乃至15のうちのいずれか一つに記載の熔接装置。
【請求項17】
調整された前記熔接パラメータを記憶するためのメモリが、設けられていることを特徴とする、請求項13乃至16のうちのいずれか一つに記載の熔接装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−81524(P2012−81524A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−21154(P2012−21154)
【出願日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【分割の表示】特願2006−535904(P2006−535904)の分割
【原出願日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(504380611)フロニウス・インテルナツィオナール・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (65)
【氏名又は名称原語表記】FRONIUS INTERNATIONAL GMBH
【Fターム(参考)】