熱に補助される磁気記録のための記録ヘッド
装置は、コア層と空気軸受面に近接する端部とを有する導波管と;互いに磁気的に結合され導波管の両側に位置決めされる第1および第2の磁極とを含み;第1の磁極は、導波管から間隔を置かれた第1の部分と、第1の部分から空気軸受面に向かって延在する第2の部分とを含み、第2の部分は、第2の部分の端部が第1の部分より導波管のコア層に近いように構造化され;さらに、第1の磁極の第2の部分に近接して位置決めされるヒートシンクを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景
この発明は、磁気記録ヘッド、および特に熱に補助される磁気記録装置で使用されるそのような記録ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
熱により補助される磁気記録では、情報ビットは上昇した温度でデータ記憶媒体に記録され、データビット寸法は、記憶媒体中の加熱された領域の寸法または磁界にさらされる記憶媒体の領域の寸法によって決定することができる。1つの方策では、光線が記憶媒体上において小さな光学スポットに集光して、媒体の一部を加熱し、加熱された部分の磁気保磁力を低減する。次いで、データが、低減された保磁力領域に書込まれる。
【0003】
熱に補助される磁気記録で使用される記録ヘッドの1つの例は、一般に、ヨークまたはペデスタルを通って磁気的に互いに結合された書込み磁極およびリターン磁極と、記憶媒体上に光を合焦させるための導波管とを含む。導波管は書込み磁極とリターン磁極の間で位置決めされる。光はヨーク上で導波管に結合され、ヨークの両側において導波管を通して透過される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
第1の局面において、この発明は、コア層と、空気軸受面に近接する端部とを有する導波管と、互いに磁気的に結合され、導波管の両側に位置決めされる第1および第2の磁極とを含み、第1の磁極は、導波管から間隔を置かれた第1の部分、および第1の部分から空気軸受面に向かって延在する第2の部分を含み、第2の部分は、第2の部分の端部が第1の部分より導波管のコア層に近いように、構造化され、さらに、第1の磁極の第2の部分に近接して位置決めされるヒートシンクを含む、装置を提供する。
【0005】
別の局面において、この発明は、コア層と、空気軸受面に近接する端部とを有する導波管と、互いに磁気的に結合され、導波管の両側に位置決めされる第1および第2の磁極とを含み、第1の磁極は、導波管から間隔を置かれた第1の部分、および第1の部分から空気軸受面に向かって延在する第2の部分を含み、第2の部分は、第2の部分の端部が第1の部分より導波管のコア層に近いように、構造化され、さらに、導波管の焦点に近接して位置決めされる近接場変換器と、近接場変換器と第1の磁極の第2の部分との間に位置決めされるヒートシンクとを含む、装置を提供する。
【0006】
別の局面において、この発明は、コア層と、空気軸受面に近接する端部とを有する導波管と、互いに磁気的に結合され、導波管の両側に位置決めされる第1および第2の磁極とを含み、第1の磁極は、導波管から間隔を置かれた第1の部分、および第1の部分から空気軸受面に向かって延在する第2の部分を含み、第2の部分は、第2の部分の端部が第1の部分より導波管のコア層に近いように、構造化され、さらに、第1の磁極の第2の部分は、コア層と実質的に平行に位置決めされる第1のセクションを含む、装置を提供する。
【0007】
別の局面において、この発明は、コア層と、空気軸受面に近接する端部とを有する導波管と、導波管の第1の側に近接して位置決めされる主磁極と、主磁極の両側に位置決めされ、主磁極に磁気的に結合された第1および第2のリターン磁極とを含み、主磁極ならびに第1および第2のリターン磁極は導波管の第1の側に近接して位置決めされ、主磁極ならびに第1および第2のリターン磁極の各々は、導波管から間隔を置かれた第1の部分と、第1の部分から空気軸受面に向かって延在する第2の部分とを含み、第2の部分は、第2の部分の端部が第1の部分より導波管のコア層に近いように、構造化される、装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明のある局面に従って構築された記録ヘッドを含み得るディスクドライブの形式のデータ記憶装置の表現図である。
【図2】この発明のある局面に従って構築された記録ヘッドの側面立面図である。
【図3】線3−3に沿って得られた図2の別の記録ヘッドの断面図である。
【図4】図2の記録ヘッドの空気軸受面の平面図である。
【図5】この発明のある局面に従って構築された別の記録ヘッドにおいて使用され得る導波管の概略図である。
【図6】この発明の別の局面に従って構築された記録ヘッドの一部の断面図である。
【図7】図6の記録ヘッドの空気軸受面の平面図である。
【図8】この発明の別の局面に従って構築された記録ヘッドの一部の断面図である。
【図9】この発明のある局面に従って構築された別の記録ヘッドの一部の断面図である。
【図10】この発明のある局面に従って構築された別の記録ヘッドの断面図である。
【図11】この発明のある局面に従って構築された別の記録ヘッドの断面図である。
【図12】近接場変換器の側面図である。
【図13】この発明のある局面に従って構築された別の記録ヘッドの一部の拡大断面図である。
【図14】この発明の別の局面に従って構築された記録ヘッドの端部立面図である。
【図15】線15−15に沿って得られた図14の記録ヘッドの一部の断面図である。
【図16】線16−16に沿って得られた図14の記録ヘッドの一部の断面図である。
【図17】別の記録ヘッドの一部の断面図である。
【図18】別の記録ヘッドの一部の断面図である。
【図19】この発明の別の局面に従って構築された別の記録ヘッドの端部立面図である。
【図20】この発明の別の局面に従って構築された別の記録ヘッドの端部立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
この発明の詳細な説明
この発明は、熱に補助される磁気記録に使用されるさまざまな装置を包含する。図1は、この発明のさまざまな局面に従って構築された記録ヘッドを利用することができるディスクドライブ10の形式のデータ記憶装置の表現図である。ディスクドライブ10は、ディスクドライブのさまざまな構成要素を含むようサイズ決めされ構成されたハウジング12(この図においては、上部は取除かれ、下部が可視である)を含む。ディスクドライブ10は、ハウジング内で少なくとも1つの磁気記憶媒体16を回転させるためにスピンドルモータ14を含む。少なくとも1つのアーム18がハウジング12内に含まれ、各アーム18は、記録ヘッドまたはスライダ22を有する第1の端部20と、軸受26によってシャフト上で旋回可能に取り付けられる第2の端部24とを有する。アクチュエータモータ28はアーム18の旋回のためにアームの第2の端部24に位置して、ディスク16の所望のセクタまたはトラック27上に記録ヘッド22を位置決めする。アクチュエータモータ28はコントローラによって規制される。コントローラはこの図においては示されず、当該技術分野において周知である。
【0010】
熱に補助される磁気記録(HAMR)では、電磁放射、例えば、可視、赤外線または紫外線光をデータ記憶媒体の表面上に向けて、媒体の局所的な領域の温度を上昇させて、その領域の磁化の切換を容易にする。HAMR記録ヘッドの最近の設計は、記憶媒体の局所加熱のために記憶媒体に光を導くためにスライダ上に薄膜導波管を含む。導波管に光を送り出すために、格子結合器を用いることができる。
【0011】
図1はディスクドライブを示しているが、この発明は、変換器と記憶媒体とを含み、記憶媒体は記憶媒体においてビットの切換を容易にするように加熱される、他の記憶装置に適用することができる。
【0012】
図2は、この発明のある局面に従って構築され、記憶媒体の近くで位置決めされる記録ヘッドの側面立面図である。図3は、線3−3に沿って得られた図2の記録ヘッドの一部の拡大断面図である。図4は、書込み磁極先端の近くにおける図2の記録ヘッドの空気軸受面の一部の拡大した平面図である。
【0013】
図2、図3および図4において、記録ヘッド30は、基板32、基板上のベースコート34、ベースコート上の底部磁極36、およびヨークまたはペデスタル40を通って底部磁極に磁気的に結合される頂部磁極38含む。導波管42は頂部磁極と底部磁極との間に位置決めされる。導波管は、コア層44、ならびにコア層の両側のクラッド層46および48を含む。ミラー50はクラッド層のうちの1つに近接して位置決めされる。頂部磁極はツーピースの磁極であり、空気軸受面56から間隔を置かれる第1の端部54を有する第1の部分または磁極本体52と、第1の部分から延在し、底部磁極に向かう方向に傾けられる第2の部分または傾斜した磁極片58とを含む。第2の部分は記録ヘッドの空気軸受面56に近接する端部を含むよう構造化され、その端部は、頂部磁極の第1の部分より導波管に近い。平面コイル60が、さらに、頂部磁極と底部磁極との間、およびペデスタルのまわりに延在する。この例は平面コイルを含んでいるが、螺旋コイルのような他の種類のコイルを用いてもよい。螺旋コイルは底部磁極/リターン磁極のまわりを包むだろう。代替的実施例では、平面コイルは導波管と頂部磁極の間で位置決めされ得る。この例では、頂部磁極は書込み磁極として働き、底部磁極はリターン磁極として働く。
【0014】
絶縁性材料62はコイル巻回を分離する。一例においては、基板はAlTiCであり得、コア層はTa2O5であり得、クラッド層(および他の絶縁層)はAl2O3であり得る。絶縁性材料63の最上層は頂部磁極上に形成することができる。
【0015】
この例においては、頂部磁極38は、第1の磁極片52および第2の磁極片58で構成される。しかしながら、頂部磁極は、単一の磁極片、または複数の層として形成されることもある。ヒートシンク64は傾斜した磁極片58に近接して位置決めされる。ヒートシンクはたとえばAuのような非磁性材料で構成することができる。
【0016】
図2に示されるように、記録ヘッド30は、書込み磁極58が記憶媒体16に書込み磁場Hを適用する場所近くにおいて磁気記憶媒体16を加熱するための構造を含む。媒体16は、基板68、ヒートシンク層70、磁性記録層72および保護層74を含む。コイル60中の電流によって生成された磁界Hは、媒体の記録層においてビットの磁化の方向76を制御するよう用いられる。
【0017】
記憶媒体16は、記録ヘッド30に近接して、またはその下に位置決めされる。導波管42は、例えば紫外線、赤外線または可視光線であってもよい電磁放射源78からの光を伝える。電磁放射源は、例えば、レーザーダイオード、または導波管42に光線80を向けることに好適な他のレーザー光源であってもよい。光線80を導波管42に結合することで知られているさまざまな技術が用いられてもよい。例えば、光源78は、光ファイバーと、光線80を光ファイバーから導波管上の回折格子に向かって平行にするための外部光学素子との組合せで働いてもよい。代替的に、レーザーを導波管42に取り付けてもよく、光線86は、外部の光学的構成の必要なしに、導波管42に直接結合されてもよい。一旦、光線80が導波管42に結合されると、光は、導波管42を通って、記録ヘッド30の空気軸受面(ABS)近接して形成される導波管42の切頭端部に向かって、伝搬する。媒体が矢印82によって示されるように記録ヘッドに関して移動するにつれ、光は導波管の端部を出て、媒体の一部を加熱する。
【0018】
ヒートシンクの形状化は、例えばそれがアパーチャとしても作用する磁極の近く以外のすべてのところでABSからヒートシンク材料を取除いて、格子の上から材料の取除くよう、またはそれが望ましくないかもしれないヘッドの任意の他の部分からそれを取除くよう、行うことも考えられる。ヒートシンクのパターン化は、標準のドライもしくはウェットエッチングを用いて、またはリフトオフ法を用いることによって、行うことも考えられる。
【0019】
ヒートシンクは、図2,図3、図4において示されるそれとは異なるように形状化することもできる。例えば、ヒートシンクは方形状である必要はなく、それは、図2、図3および図4の例で示されるより空気軸受面からさらに離れて延在してもよい。他の例においては、ヒートシンクは、部分的または完全に書込み磁極の一部を囲むことができ、さらに、それは書込み磁極の表面に沿って延在してもよい。
【0020】
ヒートシンク効率は、磁極に近接して高熱伝導率層を挿入してヒートシンクから熱を伝えるのを援助することにより、増加し得る。このヒートシンク延在は磁極に近接し得、それは、磁極の側面に離れて延在するか、または磁極のまわりを包むことさえできる。この延在はABSまでずっと延在することが考えられる。
【0021】
ヒートシンク特性およびアパーチャ特性ならびに恐らく腐食およびラップ仕上中における汚れのような他の特性を最適化するよう、ヒートシンクは単一の膜であり得、または、それは多層もしくは合金であり得る。ある例示的な記録ヘッドでは、近接場変換器(NFT)84は、空気軸受面の近くにおいて、導波管に、またはそれに近接して位置決めされる。ヒートシンク材料は、それがNFTの共鳴に干渉しないように選択されてもよい。例えば、Auがアパーチャとして機能してもよいが、それは、それ自身の表面プラズモン(SP)の形成により、NFTに干渉するかもしれない。ある材料の層、例えばCrを、Auの前に置いてもよく、または、Auは、それが表面プラズモンを形成するのを防ぐよう、合金化されることも考えられる。
【0022】
図2、図3および図4の例は、垂直磁気記録ヘッドおよび垂直磁気記憶媒体を示すが、この発明は、熱に補助される記録を使用することが望ましいかもしれない、他の種類の記録ヘッドおよび/または記憶媒体と共に用いられてもよいことが認識されるだろう。
【0023】
図5は、図2において導波管42の代りに用いられ得る導波管を示すスライダの後部の概略図である。図5は、固浸ミラー(SIM)92の上に向けられるレーザー光スポット90を示し、SIM92は、SIMに光を結合するための格子94および96、ならびに書込み磁極98をともなう。導波管コア100は、矢印104および106によって表される光が焦点108に向かって反射されるように、コア材料の屈折率より大きい屈折率を有する材料の層102に位置決めされる。コア層の縁部110および112は放物線形状を有することができる。導波管に光を結合するために、円90によって表される光のスポットは、格子94および96に当る。
【0024】
図6は、この発明の別の局面に従って構築された別の記録ヘッドの一部の拡大断面図である。図6の例では、書込み磁極120は、空気軸受面124に向かって延在し、端部126が空気軸受面に近接して位置決めされる、傾斜した部分122を含む。導波管128は、コア層130、ならびにクラッド層132および134を含む。書込み磁極の構成は、書込み磁極の端部がコア−磁極間隔と呼ばれる距離136によってコア層から分離されるようになされる。ヒートシンク138は書込み磁極に近接して位置決めされる。図7は、図6の構造を含む記録ヘッドの空気軸受面の一部の平面図であり、さらに、基板140、ベースコート142、リターン磁極144、トップコート146、および導波管の側面148、150を示す。
【0025】
別の局面では、この発明は、コア−磁極間隔によって導波管コアから分離されるスロートを有する書込み磁極を含む記録ヘッドを提供する。図8は、この発明のこの局面に従って構築された別の記録ヘッドの形成において用いられる中間構造体の一部の断面図である。この中間構造体は、記録ヘッドの空気軸受面の位置で点線にラップ仕上げされることになる。図8の例では、書込み磁極160は、空気軸受面164に向かって延在する、傾斜した部分162と、導波管コア層170から間隔を置かれコア層と実質的に平行な面に位置決めされる側部168を有するスロート部分166とを含む。スロート部分は、空気軸受面に近接して位置決めされる端部172を有する。導波管174は、コア層170、ならびにクラッド層176および178を含む。
【0026】
モデル化は、光の2.6%が30度の傾斜した磁極に吸収されることを示した。さらに、NFTが設計に組入れられる場合、モデル化は〜20%低減が傾斜した磁極で見られると予測する。磁極からの磁場勾配と導波管によって形成された熱勾配とを整列させる場合、導波管コアと傾斜した磁極との間でABSでの間隔を制御することが望ましい。1つの例においては、約15nmの間隔が興味深く、なぜならば、この間隔は、加えるべき磁気勾配および熱勾配を得るために必要であるからである。
【0027】
図8のヘッドを製作するための1つの方策は、間隔を制御するためにエッチングストップを用いる。1つの例において、頂部のクラッディングにおいて傾斜を形成するために用いられるエッチング技術でかなりの割合でエッチングをしない材料で、導波管コアの層を形成することが考えられる。いくつかの代替コア材料は、LiNbO3、LiTaO3、ZrO2、HfO、TiO2またはダイヤモンド状炭素であってもよい。傾斜壁エッチングの後、コア−磁極間隔を設定するために、クラッディングの薄層がコア層に置かれるだろう。
【0028】
別の例においては、コアは、図9に示されるように、2つの材料190および192で形成され得、最上層はTa2O5\LiNbO3のようなエッチングストップとして働く。両方の材料が大きな屈折率(n)を有する場合、光は2つの材料にわたって拡散されることになる。これを用いて、2つの材料の最良の特性、たとえば、エッチングストップ能力および高屈折率n、またはエッチングストップおよびよりよい伝搬損失を組合せることが考えられる。傾斜壁エッチングの後、コア−磁極間隔を設定するために、クラッディングの薄層194がコアに置かれるだろう。
【0029】
別の例において、異なるクラッド材200の薄層をコア層202の上に置くことが考えられ、そこにおいては、図10に示されるように、このクラッド材はエッチングストップとして働く。この方策が用いられるのは、導波管コア材料として用いることができないように、エッチングストップ材料がコア層未満のnを有する場合であろう。傾斜壁エッチングの後、コア−磁極間隔を設定するために、クラッディング204の薄層がコアに置かれるだろう。
【0030】
別の例においては、頂部のクラッディングを異なる材料で形成し得、エッチング技術を変更することが考えられる。例えば、有機高分子、スピンオングラスまたはダイヤモンド状炭素のような酸素エッチングにおいてエッチングする材料で頂部のクラッディングを形成し得る。傾斜壁エッチングの後、コア−磁極間隔を設定するために、クラッディングの薄層が置かれるだろう。
【0031】
図9および図10の例は光学的に透明なエッチングストップを用い、したがって、それらを、導波管全体の上に置くことが考えられ、または、エッチングストップが必要な箇所にのみ(つまり将来のABS位置の近くに)置くことが考えられる。
【0032】
他の例においては、不透明なエッチングストップを用いることができる。図11は、磁気エッチングストップ210がABS位置の近くにのみ置かれ、コア−磁極間隔は磁気エッチングストップを置く前にスペーサー212の配置によって設定されるであろう例を示す。磁気エッチングストップを置き、次に、エッチング、リフトオフまたはめっきし得る。エッチングストップは磁極の一部になる。加えて、エッチングストップは異なる許容差を補償するために必要とされる量だけ、磁極の意図したブレークポイントを越えて延在し得る。
【0033】
不透明なエッチングストップは代替的に非磁性であってもよく、磁極が置かれる前に取除かれてもよい。この場合、エッチングストップは、磁極が形成される前に、エッチング除去されるだろう。これは、エッチング技術の変更によってなされ得る。例えば、ウェットエッチングが用いられ得、なぜなら、それは、導波管上のエッチングストップに非常に選択的になり得るからである。エッチングストップが磁極ブレークポイントを越えて延在する箇所に非常に小さなボイドが形成されてもよく、または、ここに残るなんらかのエッチングストップがあってもよい。これは、エッチングストップをエッチング除去するために、および磁極が置かれる前にエッチングストップが頂部のクラッディングで埋め戻される場合に用いられるプロセスに依存することになる。
【0034】
不透明な材料は、金属、誘電体、レジストまたは他の有機もしくは高分子材料であり得る。金属は選択的にエッチング除去することができる。溶剤を用いることができる有機材料についても同じことが言える。
【0035】
別の局面では、この発明は、導波管の焦点の近くに光をさらに集光するために近接場変換器を含むHAMRヘッドに関する。HAMRヘッドのための1つの可能な近接場変換器(NFT)は図12に示されるローリーポップ設計である。近接場変換器230は、ディスク部分232、およびディスクと空気軸受面236との間に延在するペグ234を含む。このNFTは、図13に示されるように、固浸ミラー(SIM)の焦点の近くに、および磁気書込み磁極のすぐ近くに置くことができる。
【0036】
NFTは相対的に熱的に分離され、共鳴している間、レーザーパワーの有意な部分を吸収する。光からのエネルギーがNFTに吸収されるとともに、NFTの温度は上昇することになる。これはNFTの融解に帰着するかもしれず、または、熱膨張がNFTをヘッドから突出させるか、または、ヘッドの層が離層するかもしれない。したがって、NFT冷却器を維持する手段を有することが望ましい。
【0037】
NFTを冷却しておくための1つの解決策はNFT変換器を書込み磁極にヒートシンクすることである。この解決策はヒートシンクを介してNFTを磁極に接続する。図13は、ヒートシンク238が書込み磁極240とNFTとの間に延在する記録ヘッドを示す。付加的なオプションのヒートシンク242を、書込み磁極に近接して設けることができる。ヒートシンク材料は、たとえば、Au、Cu、AlまたはAgのような十分な熱導体であるべきである。
【0038】
図13は、図2、図3および図4のそれに類似する記録ヘッドの一部の拡大した断面図であるが、近接場変換器230が導波管の焦点の近くに位置決めされている。この例においては、近接場変換器はクラッド層48に位置決めされる。ヒートシンク238は近接場変換器に近接して位置決めされる。この例では、ヒートシンクの端部244はNFTのディスクと接触する。図12における点線の円246は、ヒートシンクとNFTのディスクとの間のコンタクトの領域を示す。1つの例においては、ヒートシンクは、ディスクの縁部から少なくとも50nm間隔を置かれた領域でディスクと接触する。
【0039】
ローリーポップNFTの1つの例では、ディスクの直径は300nmであり、ペグの長さは12.5nmである。ヒートシンクはディスクの縁部の50nm以内に来ることができず、位置合わせおよび直径寸法用の平均+3σが各々25nmであると仮定される場合、100nm直径のヒートシンクが可能であるはずである。
【0040】
ヒートシンクは、ダイヤモンド状炭素(DLC)またはAlNのような、誘電体でもある十分な熱導体をNFTと磁極との間に挿入することによっても達成し得る。これは、ヒートシンクがNFTと同じ形状であることを可能にするかもしれず、それでいて、NFTが共鳴することを可能するかもしれない。DLCは非常に高い熱伝導率を有することができ、したがって、それは十分なヒートシンクを形成するだろう。
【0041】
別の局面では、この発明は、書込み磁極およびリターン磁極がヘッドにおいて導波管を通して透過された光に不利に影響を与えないように、書込み磁極およびリターン磁極が構成される、熱に補助される磁気記録での使用のための記録ヘッドを提供する。ヘッドの磁気部分は、別々に、光学的部分の製作後に、製作することができる。磁気部分は導波管と交差する必要はなく、したがって導波管において光を遮断しない。さらに、ヘッドは、磁極層の数を制限するようなより単純な処理を用いて製作することができる。図14は、この発明のこの局面に従って構築された記録ヘッド260の側面立面図である。図15は、線15−15に沿って得られた図14のヘッドの断面図である。図16は、線16−16に沿って得られた図14のヘッドの断面図である。
【0042】
記録ヘッド260は、第1の磁極を書込み磁極262の形で含み、第2および第3の磁極をリターン磁極264および266の形で含む。リターン磁極264および266は、それぞれヨーク268および270を通って書込み磁極に磁気的に結合される。磁極およびヨークは、導波管を含む光集光器272の第1の側に対向して位置決めされる。導波管は、コア層274、ならびにコア層の両側のクラッド層276および278を含む。
【0043】
渦巻コイル280は書込み磁極のまわりに位置決めされる。コイルに流れる電流は、書込み磁極において、近接した記憶媒体(図示せず)へのデータを書込むために用いることができる磁界を引起す。書込み磁極262は、導波管コア層から距離D1で間隔を置かれる第1の層282、および第1の層の端部286から空気軸受面288に向かう方向に延在する第2の層284を含み、第2の層の端部290が書込み磁極の第1の層より導波管に近いように、構成される。層284は層282とは異なる形状になり得、所望の磁場プロファイルに依っては、それはリターン磁極の端部までずっと延在しなくてもよい。図16に示されるように、リターン磁極264および266は2つの層292、294および296、298を含むことができる。層282はオプションであり、その厚みおよび材料特性を最適化し得る。層284は固体材料であり得、または、それは傾斜したMsを有し得、Msは磁極の底部から頂部へと減少する。
【0044】
許容できる処理の複雑さおよび性能に対するニーズによっては、リターン磁極形状、厚みおよび材料特性の多くの変形を用い得る。例えば、図17に図示されるようにリターン磁極292’および296’上に薄い延在部’294および298’を形成し得、または図18に図示されるようにリターン磁極292’および296’上に段差のある薄い延在部294”および298”を形成し得る。図17および図18は、図16のそれに類似する位置で空気軸受面の近くでとられる他のヘッドの断面図である。リターン磁極延在部は、別のめっきステップを追加することにより、またはシードエッチング中にシード層をマスキングすることにより、形成することができる。
【0045】
図19は、より短い磁極幅を有する、図14のヘッドの変形例の断面図である。図19は、磁場プロファイルを形状化するために主磁極306の近くで形状化されてもよいリターン磁極302、304を有する記録ヘッド300を示す。リターン磁極は先細になる端部308および310を含む。磁極の端部領域312は図15に示される態様に類似する態様で光学的変換器のコア層に向かって傾斜されるだろう。
【0046】
図20は、主磁極を窪ませた、同様の設計を示す。図19の記録ヘッド320は、磁場プロファイルを形状化するために主磁極326の近くで形状化されるリターン磁極322および324を含む。リターン磁極は先細になる端部328および330を含む。主磁極は空気軸受面332から窪ませられる。窪ませられた主磁極は、媒体において、熱のスポットが位置する、より一様な磁場を可能にする。磁極を窪ませることは光効率を改善し、近接場変換器またはリーダに関しての傾斜壁の配置のような処理制約のうちのいくつかを緩和することになる。磁極の端部領域334は図15に示される態様に類似する態様で光学的変換器のコア層に向かって傾斜されるだろう。
【0047】
図19および図20では、コイル336は螺旋コイルである。コイルは中央脚のまわりを包み得るが、さらに、処理を追加せずに、頂部脚または側部脚のまわりにコイル巻回があり得る。
【0048】
図14−図20のヘッドは、水平のリターン磁極を有する単一層HAMRライタの例を図示する。この設計は導波管を通って切り落とすフラックスリターンパスを有さず、処理をより容易にし、およびヘッドをより光学的に効率的にもし得る。
【0049】
導波管材料は、ライタが構築される前に、すべて置くことができる。したがって、仮に、リーダがライタの後に構築されることになっていても、所望するなら、高温プロセスを導波管材料に用い得る。
【0050】
この発明をいくつかの例の点から記載したが、特許請求の範囲に述べられるようなこの発明の範囲から逸脱せずに、開示された例にさまざまな変更を行うことができることが当業者には明らかであろう。上に記載された実現例および他の実現例は、特許請求の範囲の範囲内にある。
【技術分野】
【0001】
背景
この発明は、磁気記録ヘッド、および特に熱に補助される磁気記録装置で使用されるそのような記録ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
熱により補助される磁気記録では、情報ビットは上昇した温度でデータ記憶媒体に記録され、データビット寸法は、記憶媒体中の加熱された領域の寸法または磁界にさらされる記憶媒体の領域の寸法によって決定することができる。1つの方策では、光線が記憶媒体上において小さな光学スポットに集光して、媒体の一部を加熱し、加熱された部分の磁気保磁力を低減する。次いで、データが、低減された保磁力領域に書込まれる。
【0003】
熱に補助される磁気記録で使用される記録ヘッドの1つの例は、一般に、ヨークまたはペデスタルを通って磁気的に互いに結合された書込み磁極およびリターン磁極と、記憶媒体上に光を合焦させるための導波管とを含む。導波管は書込み磁極とリターン磁極の間で位置決めされる。光はヨーク上で導波管に結合され、ヨークの両側において導波管を通して透過される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
第1の局面において、この発明は、コア層と、空気軸受面に近接する端部とを有する導波管と、互いに磁気的に結合され、導波管の両側に位置決めされる第1および第2の磁極とを含み、第1の磁極は、導波管から間隔を置かれた第1の部分、および第1の部分から空気軸受面に向かって延在する第2の部分を含み、第2の部分は、第2の部分の端部が第1の部分より導波管のコア層に近いように、構造化され、さらに、第1の磁極の第2の部分に近接して位置決めされるヒートシンクを含む、装置を提供する。
【0005】
別の局面において、この発明は、コア層と、空気軸受面に近接する端部とを有する導波管と、互いに磁気的に結合され、導波管の両側に位置決めされる第1および第2の磁極とを含み、第1の磁極は、導波管から間隔を置かれた第1の部分、および第1の部分から空気軸受面に向かって延在する第2の部分を含み、第2の部分は、第2の部分の端部が第1の部分より導波管のコア層に近いように、構造化され、さらに、導波管の焦点に近接して位置決めされる近接場変換器と、近接場変換器と第1の磁極の第2の部分との間に位置決めされるヒートシンクとを含む、装置を提供する。
【0006】
別の局面において、この発明は、コア層と、空気軸受面に近接する端部とを有する導波管と、互いに磁気的に結合され、導波管の両側に位置決めされる第1および第2の磁極とを含み、第1の磁極は、導波管から間隔を置かれた第1の部分、および第1の部分から空気軸受面に向かって延在する第2の部分を含み、第2の部分は、第2の部分の端部が第1の部分より導波管のコア層に近いように、構造化され、さらに、第1の磁極の第2の部分は、コア層と実質的に平行に位置決めされる第1のセクションを含む、装置を提供する。
【0007】
別の局面において、この発明は、コア層と、空気軸受面に近接する端部とを有する導波管と、導波管の第1の側に近接して位置決めされる主磁極と、主磁極の両側に位置決めされ、主磁極に磁気的に結合された第1および第2のリターン磁極とを含み、主磁極ならびに第1および第2のリターン磁極は導波管の第1の側に近接して位置決めされ、主磁極ならびに第1および第2のリターン磁極の各々は、導波管から間隔を置かれた第1の部分と、第1の部分から空気軸受面に向かって延在する第2の部分とを含み、第2の部分は、第2の部分の端部が第1の部分より導波管のコア層に近いように、構造化される、装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明のある局面に従って構築された記録ヘッドを含み得るディスクドライブの形式のデータ記憶装置の表現図である。
【図2】この発明のある局面に従って構築された記録ヘッドの側面立面図である。
【図3】線3−3に沿って得られた図2の別の記録ヘッドの断面図である。
【図4】図2の記録ヘッドの空気軸受面の平面図である。
【図5】この発明のある局面に従って構築された別の記録ヘッドにおいて使用され得る導波管の概略図である。
【図6】この発明の別の局面に従って構築された記録ヘッドの一部の断面図である。
【図7】図6の記録ヘッドの空気軸受面の平面図である。
【図8】この発明の別の局面に従って構築された記録ヘッドの一部の断面図である。
【図9】この発明のある局面に従って構築された別の記録ヘッドの一部の断面図である。
【図10】この発明のある局面に従って構築された別の記録ヘッドの断面図である。
【図11】この発明のある局面に従って構築された別の記録ヘッドの断面図である。
【図12】近接場変換器の側面図である。
【図13】この発明のある局面に従って構築された別の記録ヘッドの一部の拡大断面図である。
【図14】この発明の別の局面に従って構築された記録ヘッドの端部立面図である。
【図15】線15−15に沿って得られた図14の記録ヘッドの一部の断面図である。
【図16】線16−16に沿って得られた図14の記録ヘッドの一部の断面図である。
【図17】別の記録ヘッドの一部の断面図である。
【図18】別の記録ヘッドの一部の断面図である。
【図19】この発明の別の局面に従って構築された別の記録ヘッドの端部立面図である。
【図20】この発明の別の局面に従って構築された別の記録ヘッドの端部立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
この発明の詳細な説明
この発明は、熱に補助される磁気記録に使用されるさまざまな装置を包含する。図1は、この発明のさまざまな局面に従って構築された記録ヘッドを利用することができるディスクドライブ10の形式のデータ記憶装置の表現図である。ディスクドライブ10は、ディスクドライブのさまざまな構成要素を含むようサイズ決めされ構成されたハウジング12(この図においては、上部は取除かれ、下部が可視である)を含む。ディスクドライブ10は、ハウジング内で少なくとも1つの磁気記憶媒体16を回転させるためにスピンドルモータ14を含む。少なくとも1つのアーム18がハウジング12内に含まれ、各アーム18は、記録ヘッドまたはスライダ22を有する第1の端部20と、軸受26によってシャフト上で旋回可能に取り付けられる第2の端部24とを有する。アクチュエータモータ28はアーム18の旋回のためにアームの第2の端部24に位置して、ディスク16の所望のセクタまたはトラック27上に記録ヘッド22を位置決めする。アクチュエータモータ28はコントローラによって規制される。コントローラはこの図においては示されず、当該技術分野において周知である。
【0010】
熱に補助される磁気記録(HAMR)では、電磁放射、例えば、可視、赤外線または紫外線光をデータ記憶媒体の表面上に向けて、媒体の局所的な領域の温度を上昇させて、その領域の磁化の切換を容易にする。HAMR記録ヘッドの最近の設計は、記憶媒体の局所加熱のために記憶媒体に光を導くためにスライダ上に薄膜導波管を含む。導波管に光を送り出すために、格子結合器を用いることができる。
【0011】
図1はディスクドライブを示しているが、この発明は、変換器と記憶媒体とを含み、記憶媒体は記憶媒体においてビットの切換を容易にするように加熱される、他の記憶装置に適用することができる。
【0012】
図2は、この発明のある局面に従って構築され、記憶媒体の近くで位置決めされる記録ヘッドの側面立面図である。図3は、線3−3に沿って得られた図2の記録ヘッドの一部の拡大断面図である。図4は、書込み磁極先端の近くにおける図2の記録ヘッドの空気軸受面の一部の拡大した平面図である。
【0013】
図2、図3および図4において、記録ヘッド30は、基板32、基板上のベースコート34、ベースコート上の底部磁極36、およびヨークまたはペデスタル40を通って底部磁極に磁気的に結合される頂部磁極38含む。導波管42は頂部磁極と底部磁極との間に位置決めされる。導波管は、コア層44、ならびにコア層の両側のクラッド層46および48を含む。ミラー50はクラッド層のうちの1つに近接して位置決めされる。頂部磁極はツーピースの磁極であり、空気軸受面56から間隔を置かれる第1の端部54を有する第1の部分または磁極本体52と、第1の部分から延在し、底部磁極に向かう方向に傾けられる第2の部分または傾斜した磁極片58とを含む。第2の部分は記録ヘッドの空気軸受面56に近接する端部を含むよう構造化され、その端部は、頂部磁極の第1の部分より導波管に近い。平面コイル60が、さらに、頂部磁極と底部磁極との間、およびペデスタルのまわりに延在する。この例は平面コイルを含んでいるが、螺旋コイルのような他の種類のコイルを用いてもよい。螺旋コイルは底部磁極/リターン磁極のまわりを包むだろう。代替的実施例では、平面コイルは導波管と頂部磁極の間で位置決めされ得る。この例では、頂部磁極は書込み磁極として働き、底部磁極はリターン磁極として働く。
【0014】
絶縁性材料62はコイル巻回を分離する。一例においては、基板はAlTiCであり得、コア層はTa2O5であり得、クラッド層(および他の絶縁層)はAl2O3であり得る。絶縁性材料63の最上層は頂部磁極上に形成することができる。
【0015】
この例においては、頂部磁極38は、第1の磁極片52および第2の磁極片58で構成される。しかしながら、頂部磁極は、単一の磁極片、または複数の層として形成されることもある。ヒートシンク64は傾斜した磁極片58に近接して位置決めされる。ヒートシンクはたとえばAuのような非磁性材料で構成することができる。
【0016】
図2に示されるように、記録ヘッド30は、書込み磁極58が記憶媒体16に書込み磁場Hを適用する場所近くにおいて磁気記憶媒体16を加熱するための構造を含む。媒体16は、基板68、ヒートシンク層70、磁性記録層72および保護層74を含む。コイル60中の電流によって生成された磁界Hは、媒体の記録層においてビットの磁化の方向76を制御するよう用いられる。
【0017】
記憶媒体16は、記録ヘッド30に近接して、またはその下に位置決めされる。導波管42は、例えば紫外線、赤外線または可視光線であってもよい電磁放射源78からの光を伝える。電磁放射源は、例えば、レーザーダイオード、または導波管42に光線80を向けることに好適な他のレーザー光源であってもよい。光線80を導波管42に結合することで知られているさまざまな技術が用いられてもよい。例えば、光源78は、光ファイバーと、光線80を光ファイバーから導波管上の回折格子に向かって平行にするための外部光学素子との組合せで働いてもよい。代替的に、レーザーを導波管42に取り付けてもよく、光線86は、外部の光学的構成の必要なしに、導波管42に直接結合されてもよい。一旦、光線80が導波管42に結合されると、光は、導波管42を通って、記録ヘッド30の空気軸受面(ABS)近接して形成される導波管42の切頭端部に向かって、伝搬する。媒体が矢印82によって示されるように記録ヘッドに関して移動するにつれ、光は導波管の端部を出て、媒体の一部を加熱する。
【0018】
ヒートシンクの形状化は、例えばそれがアパーチャとしても作用する磁極の近く以外のすべてのところでABSからヒートシンク材料を取除いて、格子の上から材料の取除くよう、またはそれが望ましくないかもしれないヘッドの任意の他の部分からそれを取除くよう、行うことも考えられる。ヒートシンクのパターン化は、標準のドライもしくはウェットエッチングを用いて、またはリフトオフ法を用いることによって、行うことも考えられる。
【0019】
ヒートシンクは、図2,図3、図4において示されるそれとは異なるように形状化することもできる。例えば、ヒートシンクは方形状である必要はなく、それは、図2、図3および図4の例で示されるより空気軸受面からさらに離れて延在してもよい。他の例においては、ヒートシンクは、部分的または完全に書込み磁極の一部を囲むことができ、さらに、それは書込み磁極の表面に沿って延在してもよい。
【0020】
ヒートシンク効率は、磁極に近接して高熱伝導率層を挿入してヒートシンクから熱を伝えるのを援助することにより、増加し得る。このヒートシンク延在は磁極に近接し得、それは、磁極の側面に離れて延在するか、または磁極のまわりを包むことさえできる。この延在はABSまでずっと延在することが考えられる。
【0021】
ヒートシンク特性およびアパーチャ特性ならびに恐らく腐食およびラップ仕上中における汚れのような他の特性を最適化するよう、ヒートシンクは単一の膜であり得、または、それは多層もしくは合金であり得る。ある例示的な記録ヘッドでは、近接場変換器(NFT)84は、空気軸受面の近くにおいて、導波管に、またはそれに近接して位置決めされる。ヒートシンク材料は、それがNFTの共鳴に干渉しないように選択されてもよい。例えば、Auがアパーチャとして機能してもよいが、それは、それ自身の表面プラズモン(SP)の形成により、NFTに干渉するかもしれない。ある材料の層、例えばCrを、Auの前に置いてもよく、または、Auは、それが表面プラズモンを形成するのを防ぐよう、合金化されることも考えられる。
【0022】
図2、図3および図4の例は、垂直磁気記録ヘッドおよび垂直磁気記憶媒体を示すが、この発明は、熱に補助される記録を使用することが望ましいかもしれない、他の種類の記録ヘッドおよび/または記憶媒体と共に用いられてもよいことが認識されるだろう。
【0023】
図5は、図2において導波管42の代りに用いられ得る導波管を示すスライダの後部の概略図である。図5は、固浸ミラー(SIM)92の上に向けられるレーザー光スポット90を示し、SIM92は、SIMに光を結合するための格子94および96、ならびに書込み磁極98をともなう。導波管コア100は、矢印104および106によって表される光が焦点108に向かって反射されるように、コア材料の屈折率より大きい屈折率を有する材料の層102に位置決めされる。コア層の縁部110および112は放物線形状を有することができる。導波管に光を結合するために、円90によって表される光のスポットは、格子94および96に当る。
【0024】
図6は、この発明の別の局面に従って構築された別の記録ヘッドの一部の拡大断面図である。図6の例では、書込み磁極120は、空気軸受面124に向かって延在し、端部126が空気軸受面に近接して位置決めされる、傾斜した部分122を含む。導波管128は、コア層130、ならびにクラッド層132および134を含む。書込み磁極の構成は、書込み磁極の端部がコア−磁極間隔と呼ばれる距離136によってコア層から分離されるようになされる。ヒートシンク138は書込み磁極に近接して位置決めされる。図7は、図6の構造を含む記録ヘッドの空気軸受面の一部の平面図であり、さらに、基板140、ベースコート142、リターン磁極144、トップコート146、および導波管の側面148、150を示す。
【0025】
別の局面では、この発明は、コア−磁極間隔によって導波管コアから分離されるスロートを有する書込み磁極を含む記録ヘッドを提供する。図8は、この発明のこの局面に従って構築された別の記録ヘッドの形成において用いられる中間構造体の一部の断面図である。この中間構造体は、記録ヘッドの空気軸受面の位置で点線にラップ仕上げされることになる。図8の例では、書込み磁極160は、空気軸受面164に向かって延在する、傾斜した部分162と、導波管コア層170から間隔を置かれコア層と実質的に平行な面に位置決めされる側部168を有するスロート部分166とを含む。スロート部分は、空気軸受面に近接して位置決めされる端部172を有する。導波管174は、コア層170、ならびにクラッド層176および178を含む。
【0026】
モデル化は、光の2.6%が30度の傾斜した磁極に吸収されることを示した。さらに、NFTが設計に組入れられる場合、モデル化は〜20%低減が傾斜した磁極で見られると予測する。磁極からの磁場勾配と導波管によって形成された熱勾配とを整列させる場合、導波管コアと傾斜した磁極との間でABSでの間隔を制御することが望ましい。1つの例においては、約15nmの間隔が興味深く、なぜならば、この間隔は、加えるべき磁気勾配および熱勾配を得るために必要であるからである。
【0027】
図8のヘッドを製作するための1つの方策は、間隔を制御するためにエッチングストップを用いる。1つの例において、頂部のクラッディングにおいて傾斜を形成するために用いられるエッチング技術でかなりの割合でエッチングをしない材料で、導波管コアの層を形成することが考えられる。いくつかの代替コア材料は、LiNbO3、LiTaO3、ZrO2、HfO、TiO2またはダイヤモンド状炭素であってもよい。傾斜壁エッチングの後、コア−磁極間隔を設定するために、クラッディングの薄層がコア層に置かれるだろう。
【0028】
別の例においては、コアは、図9に示されるように、2つの材料190および192で形成され得、最上層はTa2O5\LiNbO3のようなエッチングストップとして働く。両方の材料が大きな屈折率(n)を有する場合、光は2つの材料にわたって拡散されることになる。これを用いて、2つの材料の最良の特性、たとえば、エッチングストップ能力および高屈折率n、またはエッチングストップおよびよりよい伝搬損失を組合せることが考えられる。傾斜壁エッチングの後、コア−磁極間隔を設定するために、クラッディングの薄層194がコアに置かれるだろう。
【0029】
別の例において、異なるクラッド材200の薄層をコア層202の上に置くことが考えられ、そこにおいては、図10に示されるように、このクラッド材はエッチングストップとして働く。この方策が用いられるのは、導波管コア材料として用いることができないように、エッチングストップ材料がコア層未満のnを有する場合であろう。傾斜壁エッチングの後、コア−磁極間隔を設定するために、クラッディング204の薄層がコアに置かれるだろう。
【0030】
別の例においては、頂部のクラッディングを異なる材料で形成し得、エッチング技術を変更することが考えられる。例えば、有機高分子、スピンオングラスまたはダイヤモンド状炭素のような酸素エッチングにおいてエッチングする材料で頂部のクラッディングを形成し得る。傾斜壁エッチングの後、コア−磁極間隔を設定するために、クラッディングの薄層が置かれるだろう。
【0031】
図9および図10の例は光学的に透明なエッチングストップを用い、したがって、それらを、導波管全体の上に置くことが考えられ、または、エッチングストップが必要な箇所にのみ(つまり将来のABS位置の近くに)置くことが考えられる。
【0032】
他の例においては、不透明なエッチングストップを用いることができる。図11は、磁気エッチングストップ210がABS位置の近くにのみ置かれ、コア−磁極間隔は磁気エッチングストップを置く前にスペーサー212の配置によって設定されるであろう例を示す。磁気エッチングストップを置き、次に、エッチング、リフトオフまたはめっきし得る。エッチングストップは磁極の一部になる。加えて、エッチングストップは異なる許容差を補償するために必要とされる量だけ、磁極の意図したブレークポイントを越えて延在し得る。
【0033】
不透明なエッチングストップは代替的に非磁性であってもよく、磁極が置かれる前に取除かれてもよい。この場合、エッチングストップは、磁極が形成される前に、エッチング除去されるだろう。これは、エッチング技術の変更によってなされ得る。例えば、ウェットエッチングが用いられ得、なぜなら、それは、導波管上のエッチングストップに非常に選択的になり得るからである。エッチングストップが磁極ブレークポイントを越えて延在する箇所に非常に小さなボイドが形成されてもよく、または、ここに残るなんらかのエッチングストップがあってもよい。これは、エッチングストップをエッチング除去するために、および磁極が置かれる前にエッチングストップが頂部のクラッディングで埋め戻される場合に用いられるプロセスに依存することになる。
【0034】
不透明な材料は、金属、誘電体、レジストまたは他の有機もしくは高分子材料であり得る。金属は選択的にエッチング除去することができる。溶剤を用いることができる有機材料についても同じことが言える。
【0035】
別の局面では、この発明は、導波管の焦点の近くに光をさらに集光するために近接場変換器を含むHAMRヘッドに関する。HAMRヘッドのための1つの可能な近接場変換器(NFT)は図12に示されるローリーポップ設計である。近接場変換器230は、ディスク部分232、およびディスクと空気軸受面236との間に延在するペグ234を含む。このNFTは、図13に示されるように、固浸ミラー(SIM)の焦点の近くに、および磁気書込み磁極のすぐ近くに置くことができる。
【0036】
NFTは相対的に熱的に分離され、共鳴している間、レーザーパワーの有意な部分を吸収する。光からのエネルギーがNFTに吸収されるとともに、NFTの温度は上昇することになる。これはNFTの融解に帰着するかもしれず、または、熱膨張がNFTをヘッドから突出させるか、または、ヘッドの層が離層するかもしれない。したがって、NFT冷却器を維持する手段を有することが望ましい。
【0037】
NFTを冷却しておくための1つの解決策はNFT変換器を書込み磁極にヒートシンクすることである。この解決策はヒートシンクを介してNFTを磁極に接続する。図13は、ヒートシンク238が書込み磁極240とNFTとの間に延在する記録ヘッドを示す。付加的なオプションのヒートシンク242を、書込み磁極に近接して設けることができる。ヒートシンク材料は、たとえば、Au、Cu、AlまたはAgのような十分な熱導体であるべきである。
【0038】
図13は、図2、図3および図4のそれに類似する記録ヘッドの一部の拡大した断面図であるが、近接場変換器230が導波管の焦点の近くに位置決めされている。この例においては、近接場変換器はクラッド層48に位置決めされる。ヒートシンク238は近接場変換器に近接して位置決めされる。この例では、ヒートシンクの端部244はNFTのディスクと接触する。図12における点線の円246は、ヒートシンクとNFTのディスクとの間のコンタクトの領域を示す。1つの例においては、ヒートシンクは、ディスクの縁部から少なくとも50nm間隔を置かれた領域でディスクと接触する。
【0039】
ローリーポップNFTの1つの例では、ディスクの直径は300nmであり、ペグの長さは12.5nmである。ヒートシンクはディスクの縁部の50nm以内に来ることができず、位置合わせおよび直径寸法用の平均+3σが各々25nmであると仮定される場合、100nm直径のヒートシンクが可能であるはずである。
【0040】
ヒートシンクは、ダイヤモンド状炭素(DLC)またはAlNのような、誘電体でもある十分な熱導体をNFTと磁極との間に挿入することによっても達成し得る。これは、ヒートシンクがNFTと同じ形状であることを可能にするかもしれず、それでいて、NFTが共鳴することを可能するかもしれない。DLCは非常に高い熱伝導率を有することができ、したがって、それは十分なヒートシンクを形成するだろう。
【0041】
別の局面では、この発明は、書込み磁極およびリターン磁極がヘッドにおいて導波管を通して透過された光に不利に影響を与えないように、書込み磁極およびリターン磁極が構成される、熱に補助される磁気記録での使用のための記録ヘッドを提供する。ヘッドの磁気部分は、別々に、光学的部分の製作後に、製作することができる。磁気部分は導波管と交差する必要はなく、したがって導波管において光を遮断しない。さらに、ヘッドは、磁極層の数を制限するようなより単純な処理を用いて製作することができる。図14は、この発明のこの局面に従って構築された記録ヘッド260の側面立面図である。図15は、線15−15に沿って得られた図14のヘッドの断面図である。図16は、線16−16に沿って得られた図14のヘッドの断面図である。
【0042】
記録ヘッド260は、第1の磁極を書込み磁極262の形で含み、第2および第3の磁極をリターン磁極264および266の形で含む。リターン磁極264および266は、それぞれヨーク268および270を通って書込み磁極に磁気的に結合される。磁極およびヨークは、導波管を含む光集光器272の第1の側に対向して位置決めされる。導波管は、コア層274、ならびにコア層の両側のクラッド層276および278を含む。
【0043】
渦巻コイル280は書込み磁極のまわりに位置決めされる。コイルに流れる電流は、書込み磁極において、近接した記憶媒体(図示せず)へのデータを書込むために用いることができる磁界を引起す。書込み磁極262は、導波管コア層から距離D1で間隔を置かれる第1の層282、および第1の層の端部286から空気軸受面288に向かう方向に延在する第2の層284を含み、第2の層の端部290が書込み磁極の第1の層より導波管に近いように、構成される。層284は層282とは異なる形状になり得、所望の磁場プロファイルに依っては、それはリターン磁極の端部までずっと延在しなくてもよい。図16に示されるように、リターン磁極264および266は2つの層292、294および296、298を含むことができる。層282はオプションであり、その厚みおよび材料特性を最適化し得る。層284は固体材料であり得、または、それは傾斜したMsを有し得、Msは磁極の底部から頂部へと減少する。
【0044】
許容できる処理の複雑さおよび性能に対するニーズによっては、リターン磁極形状、厚みおよび材料特性の多くの変形を用い得る。例えば、図17に図示されるようにリターン磁極292’および296’上に薄い延在部’294および298’を形成し得、または図18に図示されるようにリターン磁極292’および296’上に段差のある薄い延在部294”および298”を形成し得る。図17および図18は、図16のそれに類似する位置で空気軸受面の近くでとられる他のヘッドの断面図である。リターン磁極延在部は、別のめっきステップを追加することにより、またはシードエッチング中にシード層をマスキングすることにより、形成することができる。
【0045】
図19は、より短い磁極幅を有する、図14のヘッドの変形例の断面図である。図19は、磁場プロファイルを形状化するために主磁極306の近くで形状化されてもよいリターン磁極302、304を有する記録ヘッド300を示す。リターン磁極は先細になる端部308および310を含む。磁極の端部領域312は図15に示される態様に類似する態様で光学的変換器のコア層に向かって傾斜されるだろう。
【0046】
図20は、主磁極を窪ませた、同様の設計を示す。図19の記録ヘッド320は、磁場プロファイルを形状化するために主磁極326の近くで形状化されるリターン磁極322および324を含む。リターン磁極は先細になる端部328および330を含む。主磁極は空気軸受面332から窪ませられる。窪ませられた主磁極は、媒体において、熱のスポットが位置する、より一様な磁場を可能にする。磁極を窪ませることは光効率を改善し、近接場変換器またはリーダに関しての傾斜壁の配置のような処理制約のうちのいくつかを緩和することになる。磁極の端部領域334は図15に示される態様に類似する態様で光学的変換器のコア層に向かって傾斜されるだろう。
【0047】
図19および図20では、コイル336は螺旋コイルである。コイルは中央脚のまわりを包み得るが、さらに、処理を追加せずに、頂部脚または側部脚のまわりにコイル巻回があり得る。
【0048】
図14−図20のヘッドは、水平のリターン磁極を有する単一層HAMRライタの例を図示する。この設計は導波管を通って切り落とすフラックスリターンパスを有さず、処理をより容易にし、およびヘッドをより光学的に効率的にもし得る。
【0049】
導波管材料は、ライタが構築される前に、すべて置くことができる。したがって、仮に、リーダがライタの後に構築されることになっていても、所望するなら、高温プロセスを導波管材料に用い得る。
【0050】
この発明をいくつかの例の点から記載したが、特許請求の範囲に述べられるようなこの発明の範囲から逸脱せずに、開示された例にさまざまな変更を行うことができることが当業者には明らかであろう。上に記載された実現例および他の実現例は、特許請求の範囲の範囲内にある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コア層と、空気軸受面に近接する端部とを有する導波管と、
互いに磁気的に結合され、前記導波管の両側に位置決めされる第1および第2の磁極とを含み、前記第1の磁極は、前記導波管から間隔を置かれた第1の部分、および前記第1の部分から前記空気軸受面に向かって延在する第2の部分を含み、前記第2の部分は、前記第2の部分の端部が前記第1の部分より前記導波管の前記コア層に近いように、構造化され、さらに、
前記第1の磁極の前記第2の部分に近接して位置決めされるヒートシンクを含む、装置。
【請求項2】
前記第1の磁極の前記第2の部分は前記ヒートシンクにおいてスロットに位置決めされる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ヒートシンクは多層構造を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ヒートシンクはAu合金を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
コア層と、空気軸受面に近接する端部とを有する導波管と、
互いに磁気的に結合され、前記導波管の両側に位置決めされる第1および第2の磁極とを含み、前記第1の磁極は、前記導波管から間隔を置かれた第1の部分、および前記第1の部分から前記空気軸受面に向かって延在する第2の部分を含み、前記第2の部分は、前記第2の部分の端部が前記第1の部分より前記導波管の前記コア層に近いように、構造化され、さらに、
前記導波管の焦点に近接して位置決めされる近接場変換器と、
前記近接場変換器と前記第1の磁極の前記第2の部分との間に位置決めされるヒートシンクとを含む、装置。
【請求項6】
前記近接場変換器は、ディスク、および前記ディスクと前記空気軸受面との間に位置決めされるペグを含み、前記ヒートシンクは前記ディスクと接触する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記ヒートシンクと前記ディスクとの間のコンタクトの領域は、前記ディスクの縁部から間隔を置かれる、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記ヒートシンクは金属を含む、請求項5に記載の装置。
【請求項9】
前記ヒートシンクは熱的に伝導性の誘電材料を含む、請求項5に記載の装置。
【請求項10】
コア層と、空気軸受面に近接する端部とを有する導波管と、
互いに磁気的に結合され、前記導波管の両側に位置決めされる第1および第2の磁極とを含み、前記第1の磁極は、前記導波管から間隔を置かれた第1の部分、および前記第1の部分から前記空気軸受面に向かって延在する第2の部分を含み、前記第2の部分は、前記第2の部分の端部が前記第1の部分より前記導波管の前記コア層に近いように、構造化され、
前記第1の磁極の前記第2の部分は、前記コア層と実質的に平行に位置決めされる第1のセクションを含む、装置。
【請求項11】
前記コア層と前記第1の磁極の前記第2の部分の前記第1のセクションとの間のエッチングストップ層をさらに含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記エッチングストップ層は透明である、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記エッチングストップ層は前記第1の磁極の前記第2の部分の前記第1のセクションに隣接している、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記エッチングストップ層は磁性材を含み、前記第1の磁極の前記第2の部分の一部を形成する、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
コア層と、空気軸受面に近接する端部とを有する導波管と、
前記導波管の第1の側に近接して位置決めされる主磁極と、
前記主磁極の両側に位置決めされ、前記主磁極に磁気的に結合された第1および第2のリターン磁極とを含み、前記主磁極ならびに前記第1および第2のリターン磁極は前記導波管の前記第1の側に近接して位置決めされ、
前記主磁極ならびに前記第1および第2のリターン磁極の各々は、前記導波管から間隔を置かれた第1の部分と、前記第1の部分から前記空気軸受面に向かって延在する第2の部分とを含み、前記第2の部分は、前記第2の部分の端部が前記第1の部分より前記導波管の前記コア層に近いように、構造化される、装置。
【請求項16】
前記第1および第2のリターン磁極の各々は、前記空気軸受面に近接して前記主磁極に向かって延在する延在部を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記延在部の各々は段差のある断面領域を有する、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記第1および第2のリターン磁極の各々は、前記空気軸受面に近接して、先細になる端部を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記主磁極の端部は、前記空気軸受面から窪ませられる、請求項15に記載の装置。
【請求項20】
前記主磁極のまわりのコイルをさらに含む、請求項15に記載の装置。
【請求項1】
コア層と、空気軸受面に近接する端部とを有する導波管と、
互いに磁気的に結合され、前記導波管の両側に位置決めされる第1および第2の磁極とを含み、前記第1の磁極は、前記導波管から間隔を置かれた第1の部分、および前記第1の部分から前記空気軸受面に向かって延在する第2の部分を含み、前記第2の部分は、前記第2の部分の端部が前記第1の部分より前記導波管の前記コア層に近いように、構造化され、さらに、
前記第1の磁極の前記第2の部分に近接して位置決めされるヒートシンクを含む、装置。
【請求項2】
前記第1の磁極の前記第2の部分は前記ヒートシンクにおいてスロットに位置決めされる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ヒートシンクは多層構造を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ヒートシンクはAu合金を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
コア層と、空気軸受面に近接する端部とを有する導波管と、
互いに磁気的に結合され、前記導波管の両側に位置決めされる第1および第2の磁極とを含み、前記第1の磁極は、前記導波管から間隔を置かれた第1の部分、および前記第1の部分から前記空気軸受面に向かって延在する第2の部分を含み、前記第2の部分は、前記第2の部分の端部が前記第1の部分より前記導波管の前記コア層に近いように、構造化され、さらに、
前記導波管の焦点に近接して位置決めされる近接場変換器と、
前記近接場変換器と前記第1の磁極の前記第2の部分との間に位置決めされるヒートシンクとを含む、装置。
【請求項6】
前記近接場変換器は、ディスク、および前記ディスクと前記空気軸受面との間に位置決めされるペグを含み、前記ヒートシンクは前記ディスクと接触する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記ヒートシンクと前記ディスクとの間のコンタクトの領域は、前記ディスクの縁部から間隔を置かれる、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記ヒートシンクは金属を含む、請求項5に記載の装置。
【請求項9】
前記ヒートシンクは熱的に伝導性の誘電材料を含む、請求項5に記載の装置。
【請求項10】
コア層と、空気軸受面に近接する端部とを有する導波管と、
互いに磁気的に結合され、前記導波管の両側に位置決めされる第1および第2の磁極とを含み、前記第1の磁極は、前記導波管から間隔を置かれた第1の部分、および前記第1の部分から前記空気軸受面に向かって延在する第2の部分を含み、前記第2の部分は、前記第2の部分の端部が前記第1の部分より前記導波管の前記コア層に近いように、構造化され、
前記第1の磁極の前記第2の部分は、前記コア層と実質的に平行に位置決めされる第1のセクションを含む、装置。
【請求項11】
前記コア層と前記第1の磁極の前記第2の部分の前記第1のセクションとの間のエッチングストップ層をさらに含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記エッチングストップ層は透明である、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記エッチングストップ層は前記第1の磁極の前記第2の部分の前記第1のセクションに隣接している、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記エッチングストップ層は磁性材を含み、前記第1の磁極の前記第2の部分の一部を形成する、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
コア層と、空気軸受面に近接する端部とを有する導波管と、
前記導波管の第1の側に近接して位置決めされる主磁極と、
前記主磁極の両側に位置決めされ、前記主磁極に磁気的に結合された第1および第2のリターン磁極とを含み、前記主磁極ならびに前記第1および第2のリターン磁極は前記導波管の前記第1の側に近接して位置決めされ、
前記主磁極ならびに前記第1および第2のリターン磁極の各々は、前記導波管から間隔を置かれた第1の部分と、前記第1の部分から前記空気軸受面に向かって延在する第2の部分とを含み、前記第2の部分は、前記第2の部分の端部が前記第1の部分より前記導波管の前記コア層に近いように、構造化される、装置。
【請求項16】
前記第1および第2のリターン磁極の各々は、前記空気軸受面に近接して前記主磁極に向かって延在する延在部を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記延在部の各々は段差のある断面領域を有する、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記第1および第2のリターン磁極の各々は、前記空気軸受面に近接して、先細になる端部を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記主磁極の端部は、前記空気軸受面から窪ませられる、請求項15に記載の装置。
【請求項20】
前記主磁極のまわりのコイルをさらに含む、請求項15に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公表番号】特表2012−518864(P2012−518864A)
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−551048(P2011−551048)
【出願日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際出願番号】PCT/US2009/061618
【国際公開番号】WO2010/098794
【国際公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(500373758)シーゲイト テクノロジー エルエルシー (278)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際出願番号】PCT/US2009/061618
【国際公開番号】WO2010/098794
【国際公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(500373758)シーゲイト テクノロジー エルエルシー (278)
【Fターム(参考)】
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