説明

熱ドリフトを補正する閉ループ位置付けシステムを持った磁器ヘッド/ディスクテスター

【課題】磁気ディスクに対する磁気ヘッドの位置付けにおいて発生する熱ドリフトを補正する。
【解決手段】磁気ヘッドの大まかな位置付けを行うステップモーターと、細かな位置付けのために使用されるピエゾアクチュエーター37を含む。往復台の両側に配置された直線エンコーダー40及び42は、ピエゾアクチュエーターを制御する閉ループ位置付けシステムへフィードバック情報を供給する。サーボバーストは、同じ閉ループ位置付けシステムのための付加的なフィードバックの情報源として使用される。指示された命令位置への磁気ヘッドの移動の間、サーボバーストフィードバックはオフにされ、ヘッドを移動させるために、直線エンコーダーからのフィードバックがPIDループによって使用される。磁気ヘッドが指示された命令位置に到達したとき、予め書き込まれたバースト信号の比が一定に保持されるように、PIDループの命令位置を変化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は磁気ヘッド/ディスクテスター、特に、閉ループの位置付けシステムを持った上述のタイプ及び、そのようなテスターの磁気ヘッドの位置の熱ドリフト(thermal drift)を排除する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術
大容量コンピューター記憶装置は通常、1つまたは複数の電磁変換機及び、対応する数の磁気媒体ディスクを含む。この分野で「ヘッド」として知られている変換機は、例えば、コンピューターと磁気ディスクのデータの記憶場所等の、データ源の間の電子情報の転送のために適応している。情報は、高密度記憶、データの記憶場所への高速アクセス、高信頼性、データの保全性、及びデバイスの小型化を可能にする、よく知られている規定(または慣例)及び形式に従って伝達され、データのライト及びリードは、ディスク上のリード/ライトヘッドの位置により遂行される。
【0003】
一般に、情報は、ディスク軸の周りに配置された多数の同心円トラックの中心線に沿って延びる幅Tの領域である「トラック」に記憶され、「トラック」から読まれる。(ディスクには、)データの記憶のために使用されない、トラック間の領域も存在する。いくつかの従来技術のディスクでは、リード/ライトヘッドをトラックの中心線(track center line)上またはその近辺に保持するために、比較的高周波の「サーボバースト」信号がトラック間に書き込まれ、それにより、最適なリード及びライトが成し遂げられる。
【0004】
「ディスク駆動装置」または「ディスクドライブ」として知られるディスクベースの記憶システムの製造において、磁気ヘッドは通常、特別な磁気ヘッド/ディスクテスター上で、それらのパラメータ及び実行特性に関してテストされる。
【0005】
従来技術のヘッド/ディスクテスタの例(米国特許番号5,382,887)の上からの図が図1に示されている。この図の中で、テスターは、往復台(carriage)に固定された水平面のX−Y座標系と関連して示されている往復台(carriage)10を持つ。往復台10は、基盤23に取り付けられ、X軸に沿って拡張している水平面の底部のレール16及び18に沿ってスライド可能である。往復台10は、それに固定され、内部のリング13を支えている外部のリング15を備える。内部のリング13は、(リング15を基準に)中心に位置するX及びY軸の交点から延びている垂直(Z)軸の周りで回転できる。リング13は、テストされる磁気ヘッド14を持った磁気ヘッド支持体12を保持する(または、移動させる)。
【0006】
磁気ヘッド14はリング13及び15の中心に位置する。磁気ディスク支持(図示せず)は、基盤23から垂直に延び、磁気ディスク11が垂直な回転軸の周りを回転できるように、水平面への磁気ディスク11の保持を与える。往復台10がレール16及び18に沿ってX軸方向にスライドするとき、磁気ヘッド14は矢印Aで示される方向に磁気ディスク11を横切って移動する。ステップモーター(図示せず)は、内部リング13を外部リング15及び往復台10を基準に(Z軸の周りに)選択的に回転させる。基盤23に固定されたステップモーター19は、X軸方向にレール21B及び21Cに沿ってスライド可能な中間ブロック21Aに結合した親ネジ21を回転させる。中間ブロック21Aは、ピエゾアクチュエーター(piezo actuator)17によって往復台に結合している。この構成により、往復台10(及び、それにより、ヘッド14)のX軸に沿っての位置は、モーター19、親ネジ21及び、ブロック21Aにより大まかな方法で制御される。軸付近の、ブロック21Aに対する往復台10の相対位置はピエゾアクチュエーター17により細かな方法で制御される。
【0007】
直線エンコーダー20及び22は、往復台10の両側に、往復台の移動に対し平行で、往復台10の中心線を基準に対称に配置される。各エンコーダーは、静止部分、すなわち、基盤23に付けられた、部分20a及び22aと、可動部分、すなわち、外部リング15に付けられた、部分20b及び22bとの2つの部分から成る。1つの形式として、ヘッド14の現在の位置は、エンコーダー20及び22の読み取り値の相加平均(arithmetic mean)により得られる。
【0008】
ヘッド14の望まれる位置と現在値との差異は、ピエゾアクチュエーター17に適用されるフィードバック制御信号を供給する制御器−増幅器25により決められる。その信号への応答で、ピエゾアクチュエーター17は、それのX方向の寸法(長さ)を調整する。結果として、往復台10は、ヘッド14を望まれる位置に位置づけるために動く。
【0009】
テスト中に室温が変化したとき、ヘッド/ディスクテスターの全ての部分、特に、往復台10、磁気ヘッド支持体12、及び磁気ヘッド14は熱膨張または熱収縮により、それらの寸法を変化させてしまう。多様な部分の熱膨張係数の違いのため、これらの寸法の変化は、ヘッド/ディスクテスターの異なった部分に対して同じではない。さらに、熱伝達性及び保温特性の違いにより、異なった部分に対する温度変化の速度も同じではない。結果として、温度変化中の状態では、エンコーダー20及び22の相加平均の読み取り値はヘッド14の真の位置を反映しない。
【0010】
たとえ室温が一定のときでも、ヘッド/ディスクテスターの異なった部品は、それらのテスターの熱源(例えば、モーター)への近さに依存して、異なった加熱をされる。さらに、温度が変化したとき、磁気ディスク11の大きさもまた変化する。結果として、磁気ディスク11に対する磁気ヘッド14の位置は、温度変化のある場合は予測不可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
温度が安定していない状態においても、テスターの磁気ディスクに対して正確な磁気ヘッドの位置付けを成し遂げるヘッド/ディスクテスターを供給することが本発明の目的である。本発明のもう1つの目的は、そのようなヘッド/ディスクテスターで磁気ヘッドの位置の熱ドリフトを排除する位置付けの方法を与えることである。もう1つの目的は、それがどの程度続くかに関わりなく、いかなるテスト中にも、例えば、0.0025μmのオーダーで、位置付けの繰り返し(または、再現性)を確実にするヘッド/ディスクテスターを供給することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に従うと、ヘッド/ディスクテスターは、2つのフィードバック源(または、フィードバック情報源)を使用する、熱ドリフトが補正される閉ループの位置付けシステムを備える。第1の情報源、直線エンコーダー、は熱ドリフトが無い状態での、磁気ディスクに対する磁気ヘッドの位置を反映する。第1情報源の動作範囲は比較的広く、磁気ディスク全体をカバーし、この情報源は、磁気ヘッドを1つの記憶場所から他の場所へ移動させるために使用される。第2の情報源、テストしているディスクのサーボ信号、は全ての温度状態において、磁気ディスクに対する磁気ヘッドの位置を反映する。第2情報源の動作範囲は比較的狭く、磁気ディスクのトラック近辺をカバーし、この情報源は磁気ヘッドを指示(または、命令)された位置に保持するために使用される。
【発明の効果】
【0013】
上記の構成により、本発明は、磁気ヘッドのデータトラックに対する位置を、たとえ温度が安定していないような状態であっても、必要なだけ同じ場所に保持することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】従来技術のヘッド/ディスクテスターの上からの図である。
【図2】本発明のテスターの上からの図である。
【図3】磁気ディスクから読まれたサーボバースト信号及びデータ信号のタイミング図と、ライトサーボゲート信号及びリードサーボゲート信号のタイミング図である。
【図4】サーボ分析器の機能ブロック図である。
【図5】位置付け制御器の機能ブロック図である。
【図6】磁気ディスクから読まれたサーボバースト信号及びデータ信号のタイミング図と、8つのサーボバーストの組のためのリードサーボゲート信号のタイミング図である。
【図7】8つのサーボバーストの組を使用している位置付け制御器の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明と同様に、本発明の上述及び他の目的、多様な特徴は、以下の説明より、それが付随する図面と共に読まれたときに、さらに理解されるだろう。
【0016】
熱ドリフトが補正される閉ループ位置付けシステムを持った、本発明の模範的なヘッド/ディスクテスターが図式的に図2に示されている。多くの点で従来技術の図1のヘッド/ディスクテスターと同様なように、図2のヘッド/ディスクテスターは、水平な(X軸)レール36及び38に沿って、矢印Aの方向にガイドされる往復台30を支える基盤43を持つ。往復台30は、内部のリング33を支え、往復台30の水平面の座標系のX及びY軸の交点の周りに中心を持つ外部のリング35を支える。内部リング33は、テストされる磁気ヘッド34を持った磁気ヘッド支持32を保持する(または、移動させる)。往復台30は、ステップモーター39により、(水平面のレール41B及び41C上をX方向にスライド可能な)中間ブロック41Aに結合した親ネジ41を介して、矢印で示される方向に直線上に駆動される。往復台30は次に、ピエゾアクチュエーター37によって、ブロック41Aに対してX方向に駆動される。もう1つのステップモーター(図示せず)は、外部リング35及び往復台30に対して(Z軸のまわりに)、内部リング33、磁気ヘッド支持体32、及び磁気ヘッド34を回転させるために使用される。
【0017】
直線エンコーダー40及び42は往復台30の両側に配置される。各エンコーダーは、静止部分、すなわち、基盤43に付けられた、部分40a及び42aと、可動部分、すなわち、外部リング35に付けられた、部分40b及び42bとの2つの部分から成る。ヘッド34の現在の位置(及び、それのリード/ライトギャップ(read/write gap))は、エンコーダー40及び42の読み取り値の相加平均(arithmetic mean)により得られる。
【0018】
その他に基盤43に取り付けられているものは、磁気ディスク31を垂直軸の周りで回転させられるスピンドル(spindle)44である。スピンドル44の光学エンコーダー(図示せず)は、磁気ディスク31の角度の配置に対応した一連のセクターパルス(sector pulse)を発生する。
【0019】
ここまでで説明されてきたヘッド/ディスクテスターは、Guzik Technical Enterprises(San Jose, Calif.)により製造されているModel 2550 Read-Write Analyzerと関連して使用されているModel S1701 Spinstandと同等である。
【0020】
本発明のヘッド/ディスクテスターの顕著な特徴は、テスターが、熱ドリフトのあるなかで、磁気ディスク31に対する磁気ヘッド34の正確な位置付けを確実にする位置付けシステムを装備することである。
【0021】
位置付けシステムはサーボ分析器45及び位置制御器49を含む。サーボ分析器の入力の1つは磁気ヘッド34のリード信号出力に接続される。スピンドルエンコーダー(spindle encoder)は、サーボ分析器のもう1つの入力に一連のセクターパルス(sector pulse)を入力する。サーボ分析器45の1つの出力は磁気ヘッド34の書き込み素子(write element)に接続される。
【0022】
位置制御器49の2つの入力は直線エンコーダー40及び42の出力に接続され、位置制御器49の他のもう2つの入力はサーボ分析器45のサーボバースト振幅(servo burst amplitude)出力に接続される。一連のセクターパルスは、位置制御器49のもう1つの入力に入力される。位置制御器49の出力はピエゾアクチュエーター37に電気的に接続される。
【0023】
本発明の位置付けシステムは、(「サーボバースト」と呼ばれている)磁気ディスク上のデータトラックの中心を基準に異なった空間的な(放射方向の)オフセットで書き込まれた特別な信号の組を使用する。あるいは、ディスクに予め書き込まれたサーボバーストを持ったディスクに応用されてもよく、そのような形式では、サーボバーストの書き込み操作は必要とされない。
【0024】
ディスク上に書き込まれたサーボバーストはまた、円周方向にデータトラックから分離される。結果として、ディスクが放射方向に延びている基準軸を過ぎて回転するとき、サーボバーストとデータトラックとの空間的な位置は(ディスクの回転に対応する)時間の関数として表される。この方法で見られるサーボバーストとデータトラックの例は図3に示されている。
【実施例】
【0025】
図3の上部は、磁気ディスクのデータトラックに対し、時間と、トラックに沿った物理的な位置との関数として書き込まれているサーボ及びデータ信号の軌跡を示す。データトラックの位置は、トラックの中心線TCL(track center line)の付近に中心がある。磁気ヘッドの書き込み部分によってディスクに書き込まれた信号は、TCLに対し横方向に幅Tを持つ。図3に示されているように、A及びBで示される2つのサーボバーストは、最初に、連続して(または、逐次的に)ディスクに書き込まれ、そこにおいて、バーストAはTCLの一方の片側にT/4の距離だけ(放射方向に)オフセットを持ち、バーストBはTCLのもう一方の片側にT/4の距離だけ(放射方向に)オフセットを持つ。バーストA及びBに続いて(すなわち、サーボ信号から円周方向にオフセットを持って)、データが、TCL(または、TCLの付近)に中心のあるデータトラックに書き込まれる(あるいは、書き込むことができる)。図3の中間部及び下部は、それぞれ、ライトサーボゲート信号及びリードサーボゲート信号を図示しており、それらは、バースト信号A及びBのそれぞれのライト及びリードに対応する時間で第1状態を持ち、その他の時間に第2状態を持つ2進信号である。リードゲート信号のパルスは、最適な特性のために、ライトゲート信号のパルス内の中央に位置するように示されている。
【0026】
動作中、ヘッドの読み取り部分は、トラックに沿って書き込まれた情報を表す信号を生成するために使用される。磁気ヘッドの読み取り部分がTCLの周りに対称に位置したとき、それの出力信号はデータトラック上の情報のために最適化される。振幅がTCLに沿って読み込まれたときに比べ、ヘッドの読み取り部分はヘッドのすぐ下にある記憶された信号に対応する振幅を持った出力信号を生成するので、磁気ヘッドの読み取り部分がTCLに対し、図3の矢印Xの方向に、横方向にずれて位置した場合(正のオフセット)、サーボバーストAにより検出される振幅は増大し、サーボバーストBによる振幅は減少する。磁気ヘッドの読み取り部分が矢印Xの反対方向に位置した場合(負のオフセット)、振幅がTCLに沿って読み取られたときに比べ、サーボバーストAによる振幅は減少し、サーボバーストBによる振幅は増大する。特定のオフセットに対し、サーボバーストBからの読み出し信号の振幅に対するサーボバーストAからの読み出し信号の振幅の比は一定である(または、定数となる)。
【0027】
従来技術において、サーボバーストは、例えば、リード/ライトヘッドをトラックの中心に移動させそれをそこに保持する市販のハードディスク等で、ヘッドをデータトラックに対し位置付けするための補助としてシステムで使用されている。しかしながら、ヘッドをトラックの中心に位置付けすることだけを必要とする市販のハードディスクとは異なり、ヘッド/ディスクテスターは、異なったオフセットでの測定を実行するために、磁気ヘッドをトラックの中心からそれぞれのオフセットへ繰り返し移動させることを必要とする。ヘッドの高い精度のオフセットへの位置付けの、繰り返しでの、確立はヘッドのテスティングのためのシステムにおいて極めて重要である。ヘッドのパラメータ及びサーボバーストの振幅はそのヘッドによって異なるため、これらのオフセットへの位置付けはサーボ情報だけを使用して決定することができない。
【0028】
これらの問題を解決し、ヘッドに対する正確で繰り返し可能な(または、再現可能な)オフセットを与えるために、本発明はヘッドの位置付け操作のために2つのフィードバック源(情報源)を使用する。1つの情報源は、基盤43に対する往復台30の位置を検出する1組の直線エンコーダーであり、2つめの情報源は、トラックの中心線に対するヘッドの実際の位置を表す磁気ヘッドから読み込まれるサーボバースト情報である。第1の情報源、直線エンコーダーは、例えば、1つのトラックからもう1つのトラックへ等の、ディスク上で磁気ヘッドを1つの位置からもう1つの位置へ移動させるために使用される。第2の情報源、サーボバースト情報、は磁気ヘッドをトラックの中心線に対して、特定の放射方向のオフセット(を持った位置)に保持するために使用される。
【0029】
本発明の好まれる実施例に従うと、サーボバーストA及びBは高周波信号である。テストを開始する前に、図3の上部に図示されているように、これらのサーボバーストは各セクターの頭の部分の、データトラックのすぐ前に書き込まれる。その図に示されているように、サーボバーストAはヘッドの書き込み幅(write-width)の1/4に等しくオフセットを持って書き込まれる。サーボバーストBはヘッドの書き込み幅の−1/4に等しくオフセットを持って書き込まれる。他のオフセットも他の実施例にて使用されてもよい。
【0030】
図4は、2つのフィードバック情報源からの情報を処理するサーボ分析器45をブロック図の形式で示している。この図に図示されているように、サーボ分析器45は、スピンドル44のエンコーダーからの入力信号を受信するシーケンサ(順序決定装置)65を含む。シーケンサ65はライト増幅器66を通して、磁気ヘッド34の書き込み素子に接続される。磁気ヘッド34の読み取り素子はリード増幅器61へ接続され、それは直列で、検出器62、AD変換機(ADC)63、平均器64、及び、最後に位置制御器49に接続される。平均器64は、シーケンサ65からの信号でゲート制御される。
【0031】
動作中、サーボの書き込み及び読み取り動作はサーボ分析器45により実行される。スピンドル44は、スピンドルがディスク31を回転させるとき、均等な時間間隔で一連の(または、逐次的な)セクターパルスを発生する。これらのパルスはシーケンサ65に入力され、それは2つの制御信号「ライトサーボゲート」及び「リードサーボゲート」を生成する。ライトサーボゲートは、図3の上部に示されているサーボバーストを書き込むためにヘッド34の書き込み素子を駆動するライト増幅器66を有効(enable)にするために使用される。
【0032】
ヘッド34の読み取り素子はリード信号を発生し、それはサーボ分析器45のリード増幅器61により増幅される。検出器62は、サーボバーストの比較的高周波に中心を持つ高品質バンドパスフィルターを使用して、増幅されたリード信号をフィルタリングし、リード信号の包絡線(envelope)を表す信号を生成する。この包絡線信号はサンプリングAD変換機(ADC)63によりサンプリング及びデジタル化される。ADC(63)からのデジタル値は、サーボバーストの振幅の統計的推定を与えるために平均器64で平均化(または、相加平均)される。平均器64は、シーケンサ65のリードサーボゲート出力の手段でサーボバーストと同期化される。図3の下部に示されているように、リードサーボゲートは、サーボバーストが有効なときだけハイ(high)になる。リードサーボゲートの第1のパルス中、平均器64はサーボバーストAの包絡線のサンプリングされた値を平均化する。第2のパルス中、平均器64はサーボバーストBの包絡線の値を平均化する。リードサーボゲートの2つのハイ(high)状態の発生に続いて、平均器64はサーボバーストA及びBの検出された振幅の、それぞれの平均化された値を表す信号をサーボ分析器45の出力に供給する。これらの出力信号は、例えば図5に示されるタイプの、ヘッド34のための位置制御器49に入力される。
【0033】
テスト中、ヘッド34は通常、トラックの中心線を基準にして異なった(放射方向の)オフセットに移動することを必要とする。(図5に示されている)位置制御器49はこれらの位置付け動作を実行するために使用される。制御器49は、制御器71、3つの加算器72、73、及び80、比例積分微分(PID(proportional−integral−derivative))閉ループ制御ユニット74、増幅器75、位置平均器78、除算器79、メモリー82、スケーラー(scaler)77、及び2つのスイッチ76及び81を含む。図5に示されているように、任意の指示されたオフセット(命令位置)への移動中、制御器71はスイッチ76及び81を位置2へ動かす。スイッチ76及び81がこの位置にあるとき、加算器72の入力の1つはゼロになり、それにより、「命令位置」と「補正された命令位置」は等しくなる。これは、サーボバーストのフィードバックが無効になっていることを意味する。直線エンコーダー40及び42からのフィードバック信号S1及びS2は、ヘッド34を命令位置に移動させるために使用される。直線エンコーダーの現在の位置を反映するフィードバック信号S1及びS2の値は位置平均器78で平均化される。結果である(S1+S2)/2は加算器73で命令位置から減算される。現在位置と命令位置との間の差異(位置付けエラー)は、増幅器75を介してピエゾアクチュエーター37へ伝わる制御信号を修正するために、PID(比例積分微分)ユニット74で処理される。PID制御の結果として、位置付けエラーはかなり小さくなる。通常のオフセット操作に対して、移動は10ミリ秒以内に終了する。そのような短い時間での熱ドリフトは無視することができる。
【0034】
位置付けエラーがゼロに達したとき、制御器71は、全てのセクターに対し、(除算器79で計算された)サーボバーストAとサーボバーストBの振幅の比をメモリー82の配列に保存(セーブ)する。この(メモリーの)配列は指示された命令位置のために使用される(または、命令位置のために割り当てられている)。全てのバーストの比が保存されたとき、制御器71はスイッチ76及び81を位置1に動かし、それによりサーボバーストのフィードバックを有効にする。引き続いてのサーボ制御動作は次のようになる。
【0035】
各セクターに対し、制御器71は、指示された命令位置及びこのセクターに対応するメモリーのアドレスを出力する。加算器80は、(除算器79により計算された)現在のサーボバーストAとBの振幅の比をメモリー82に保存された比から減算する。結果(「サーボエラー」)はスケーラー77でサーボ制御係数(servo control factor)により乗算される。サーボ制御係数はヘッド34及び磁気ディスク31の特性に依存する。それは、特定の型のヘッド及び磁気ディスクに対しては、簡単な較正手順を介して決定される。較正は、ヘッド及び磁気ディスクが変化する度に繰り返される必要はない。スケーラー77の出力信号(「サーボシフト」)は加算器72への入力となり、それは次に、命令位置からサーボシフトを減算する。加算器72の入力はゼロではないので、「補正された命令位置」は実際の(または、元の)命令位置とは異なり、そして、その差異は、ヘッドをトラックの中心からの指示されたオフセットへ移動する(または、戻す)ために必要な補正に等しい。PID制御ユニットは、ヘッド34をトラックの中心からの指示されたオフセットへ移動する(または、戻す)ために増幅器75を介してピエゾアクチュエーター37に適用される制御信号を修正する。結果として、サーボバーストA及びBの比は一定に保持される。
【0036】
サーボバーストのフィードバックが有効になっている間、直線エンコーダー40及び42からのフィードバックが無効になっていないことに注意することは重要である。さらに、サーボバーストからのフィードバックがバーストの振幅が読み込まれた後、各セクターで一度だけ適用されるのに対し、直線エンコーダー40及び42からのフィードバックは連続的に適用される。
【0037】
テスト中に、ヘッドが以前に使用されたオフセットの1つへ移動することを要求された場合、次の構成(または、手順)が使用される。
【0038】
以前に使用されたオフセットへの移動中、制御器71はサーボバーストのフィードバックを無効にし、ヘッド34を上述されたような要求される位置に移動させるために、直線エンコーダー40及び42からのフィードバックを使用する。位置付けエラーが特定の限界値(例えば、0.025μm)以下になったとき、制御器71は各セクターに対する指示された命令位置に対応するメモリーアドレスを出力する。制御器71はスイッチ76及び81を位置1に移動させ、それにより、サーボバーストのフィードバックを有効にする。引き続きのサーボ制御動作は、新しいオフセットへの移動の場合のために上述したのと同じである。
【0039】
上述した位置付けシステムにより到達することができるオフセットの範囲を拡大するために、図3に示された2つのバーストの代わりに、さらに多いバーストを使用することができる。8つのバーストを持った例が図6に示されている。図6に示されているように、この場合のリードサーボゲート信号は5つのパルスから成る。バーストの振幅の5つの値、A、B、C(またはH)、D(またはG)、E(またはF)はサーボ分析器45の出力から位置制御器49の入力へ伝達される。8つのバーストの場合の位置制御器49の機能図が図7に示されている。図7は、除算器91に代わる、3つの付加的なブロック:比較器90、除算器91、及びバーストセレクタ92、の部分が図5(2つのバーストの場合の位置制御器49の機能図)と異なる。
【0040】
磁気ヘッド34が新しいオフセットに移動する場合、位置付けエラーが0になった時点で、比較器90は最初のセクターに対し、バーストA、B、C(またはH)、D(またはG)、E(またはF)を比較し、3つの最大振幅のバーストB1≦B2≦B3を見つけ出す。除算器91は2つのバーストの振幅の比B1/B2及びB2/B3を見つけ出す。バーストセレクタ92は、3つのバーストの中から、最もその比が1に近い2つN(1)及びN(2)を選択する(B1≦B2≦B3なので、B1/B3は常にB1/B2及びB2/B3の両者よりも大きい(または、等しい))。数値N(1)及びN(2)と、それらのバーストの比は制御器71によってメモリー82の配列に保存される。トラックの他の全てのセクターに対して、制御器71は比較器90をオフにし、バーストセレクタ92を(現在の選択場所に)固定する。それにより、バーストセレクタ92はN(1)及びN(2)の比をメモリー82に送信する。全てのバーストの比が保存されたとき、制御器71はスイッチ76及び81を位置1に動かし、それにより、サーボバーストのフィードバックを有効にする。バーストN(1)及びN(2)は次に、2バーストの場合に説明されたのと同じ方法で、後に続くサーボ制御動作で使用される。
【0041】
磁気ヘッド34が以前に使用されたオフセットに移動するとき、制御器71は、ヘッド34を要求される位置に移動するために、サーボバーストのフィードバックを無効にし、直線エンコーダー40及び42からのフィードバックを使用する。位置付けエラーが特定の限界値(例えば、0.025μm)以下になったとき、制御器71は、指示された命令位置のために使用されるべきバーストの数値N(1)及びN(2)をメモリー82から読み出す。そして、バーストN(1)及びN(2)の比を使用するために、それは比較器90を無効にし、バーストセレクタ92を固定する。その後、制御器71は、各セクターに対する指示された命令位置に対応したメモリーアドレスを出力する。制御器71は、スイッチ76及び81を位置1に動かし、それにより、サーボバーストのフィードバックを有効にする。引き続きのサーボ制御動作は、2バーストの場合に対し説明したものと同じである。
【0042】
図6に示されているバーストの組は、−7/4Tと+7/4Tとの間の可能なオフセットの範囲を確実にする(ここで、Tは磁気ヘッドのライト幅である)。同じ時間に異なったオフセットで書き込まれたバーストの中心は、10/4離れているので(図6参照)、それらはお互いに影響を与える事が無く、各オフセットに対し、それらの(例えば、CまたはHの)一方だけが使用される。バースト選択の上述の手順は、範囲[1/2,1]内の比を持ったバーストの組の選択を導く。これは、バーストの振幅がノイズレベルに近づき過ぎることがなく、かつ、大きすぎないことを確実にする。この領域で、オフセットに対するバーストの振幅の比の感度は高い。結果として、サーボバーストのフィードバックの質及び、それによるヘッドの位置付けの再現性は増大する。
【0043】
本発明は特定の例への参照と共に示され説明されてきたが、これらの例は本発明の応用の範囲または分野を制限せず、請求項の範囲内のいかなる修正及び変更も可能であることが理解される。例えば、ヘッド/ディスクテスターは磁気ヘッドのテストに関連して説明されてきたが、同様なヘッド/ディスクテスター及び同様な位置付けシステムがヘッドスタック(head stack)の磁気ヘッドのテストにも応用できる。上述のサーボ制御方法は、いかなるタイプの磁気ヘッド/ディスクテスターの熱ドリフトを補正するためにも使用することができる。いかなる数のバースト及び、それらのバーストのいかなる配置も、図3または図6に示されているものの代わりに使用することができる。
【符号の説明】
【0044】
10 往復台
11 磁気ディスク
12 磁気ヘッド支持体
13 内部のリング
14 磁気ヘッド
15 外部のリング
16 レール
17 ピエゾアクチュエーター
18 レール
19 ステップモーター
20 直線エンコーダー
20a 直線エンコーダーの静止部分
20b 直線エンコーダーの可動部分
21 親ネジ
21A 中間ブロック
21B、21C レール
22a 直線エンコーダーの静止部分
22b 直線エンコーダーの可動部分
23 基盤
25 制御器−増幅器
30 往復台
31 磁気ディスク
32 磁気ヘッド支持体
33 内部のリング
34 磁気ヘッド
35 外部のリング
36 レール
37 ピエゾアクチュエーター
38 レール
39 ステップモーター
40 直線エンコーダー
40a 直線エンコーダーの静止部分
40b 直線エンコーダーの静止部分
41 親ネジ
41A 中間ブロック
41B、41C レール
42a 直線エンコーダーの静止部分
42b 直線エンコーダーの静止部分
43 基盤
44 スピンドル
45 サーボ分析器
49 位置制御器
61 リード増幅器
62 検出器
64 平均器
65 シーケンサ
66 ライト増幅器
71 制御器
72 加算器
73 加算器
74 閉ループ制御ユニット
75 増幅器
76 スイッチ
77 スケーラー
78 位置平均器
79 除算器
80 加算器
81 スイッチ
82 メモリー
90 比較器
91 除算器
92 バーストセレクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスク軸の周りに配置された磁気ディスク上の円形トラックの中心線(TCL)に沿って延びている、前記ディスク軸の周りに配置された前記磁気ディスク上のデータトラックに対する所望のオフセットを持った位置への磁気ヘッドの位置付のための、熱ドリフトを補正する閉ループ位置付けシステムを有するヘッド/ディスクテスターであって:
A.基盤;
B.前記基盤に取り付けられ、磁気ディスクを前記ディスク軸の周りに回転できるように支えるために適応しているスピンドル;
C.前記基盤に支えられ、読み取り素子及び書き込み素子を持った磁気ヘッドを前記磁気ディスクに重なる領域に支えるための組立品を持った移動可能な往復台;
D.前記往復台を前記磁気ヘッドと共に前記磁気ディスクに対し、ディスク軸を横切る方向に移動させるための位置付け手段であって、前記往復台の前記基盤に対する位置を表す位置データを発生する直線エンコーダを含む位置付け手段;
E.前記直線エンコーダが発生した前記位置データに応答して、安定した温度状態で前記磁気ディスクの前記データトラックに対する前記磁気ヘッドの位置を決めるための第1のフィードバック手段;
F.変化する温度状態で前記磁気ディスクの前記データトラックに対する前記磁気ヘッドの位置を決めるための第2のフィードバック手段であって、前記磁気ディスク上の予め決められた前記トラックの中心線から放射方向へのオフセットを持った位置にあるサーボバースト信号に応答する前記第2フィードバック手段;及び、
G.前記位置付け手段を制御し、それにより前記磁気ヘッドを実質的に前記トラック中心線から所望のオフセットを持った位置に位置させるために、前記第1フィードバック手段及び第2フィードバック手段に応答する比例積分微分(PID)制御ループ位置決め装置を備える、ヘッド/ディスクテスター。
【請求項2】
前記位置付け手段が:
前記磁気トラック中心線に対する基準上の位置への前記磁気ヘッドの開ループ位置付けを成し遂げるための複数のモーター;及び、
少なくとも1つの、前記ヘッドの閉ループ位置付けを成し遂げるためのピエゾアクチュエーターを含む、請求項1に記載のヘッド/ディスクテスター。
【請求項3】
前記第1フィードバック手段が前記基盤に対する前記往復台の移動方向に沿った前記往復台の位置を検出するための、少なくとも1つの直線エンコーダーを含む、請求項1に記載のヘッド/ディスクテスター。
【請求項4】
前記第2フィードバック手段が前記磁気ディスクに予め書き込まれた前記サーボバースト信号の振幅を検出するための検出器を含む、請求項1に記載のヘッド/ディスクテスター。
【請求項5】
前記第2フィードバック手段がさらに、前記検出されたサーボバースト信号の振幅をサンプリングし、前記予め書き込まれたバースト信号の平均値を決める平均器を含む、請求項4に記載のヘッド/ディスクテスター。
【請求項6】
前記磁気ディスクのトラックに沿った複数の位置に前記サーボバースト信号を予め書き込むため、及び前記予め書き込まれたバースト信号の振幅を検出するための手段をさらに備える、請求項4に記載のヘッド/ディスクテスター。
【請求項7】
前記磁気ディスクのトラックの中心線から複数のオフセットを持った位置に前記サーボバースト信号を予め書き込むため、及び前記予め書き込まれたバースト信号の振幅を検出するための手段をさらに備える、請求項4に記載のヘッド/ディスクテスター。
【請求項8】
前記閉ループ位置付け装置が、前記サーボバースト信号の平均化された振幅の比を決める除算器、指示されたヘッドの位置に対応する前記比を格納するメモリー、及び前記比の変化に応じて前記PID制御ループの命令位置を変更する付加的なサーボループを含む、請求項1に記載のヘッド/ディスクテスター。
【請求項9】
前記付加的なサーボループが前記磁気ヘッドの指示された位置への移動中に無効であり、前記移動が終了した後に有効である、請求項8に記載のヘッド/ディスクテスター。
【請求項10】
磁気ヘッドのテストの開始前に少なくとも2つのサーボバースト信号が磁気ヘッドにより磁気ディスク上の前記磁気ディスクのデータトラックの中心線からオフセットを持った複数の位置に予め書き込まれる、磁気ヘッド/ディスクテスターの位置付けの方法であって:
A.前記磁気ディスクに対する前記磁気ヘッドの前記磁気ディスクの全体の幅の実質的な部分を含む広い領域内にある位置を反映する第1のフィードバック源を使用する閉ループ位置付け装置により、前記磁気ディスク上で前記磁気ヘッドを1つの位置からもう1つの位置へ移動させること;及び、
B.前記磁気ディスク上の前記中心線から横方向のオフセットを持った位置に記憶された予め書き込まれたサーボバースト信号の組である第2フィードバック源であって、前記磁気ディスクの前記データトラック近辺の比較的狭い領域で前記磁気ディスクに対する前記磁気ヘッドの局所的な位置を反映する第2のフィードバック源に応答する付加的な閉ループを使用して前記磁気ディスク上の指示された位置で前記磁気ヘッドの位置を調整することのステップを含む磁気ヘッド/ディスクテスターの位置付けの方法。
【請求項11】
前記磁気ディスクに対する前記磁気ヘッドの位置を決めるためにサーボバースト信号の比が使用される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記サーボバースト信号が前記磁気ディスクのトラックに沿った複数の位置に予め書き込まれる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
複数のサーボバースト信号が前記磁気ディスクのトラックの中心線から異なったオフセット持った位置に予め書き込まれ、それにより前記第2フィードバック源の比較的広い動作範囲をもたらす、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第2のフィードバック源と共に使われるバーストを選択するための手段であって:
i.最大の振幅を持った3つのバースト信号B1≦B2≦B3を選択すること;
ii.比B1/B2及びB2/B3を計算すること;及び、
iii.最も1に近い比に対応する2つのバーストを選択することの副手段を使用する手段をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
狭帯域のバンドパスフィルタリング及び(/または)平均化が前記第2のフィードバック源に対し比較的高いノイズ耐性をもたらす、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記バーストの比がメモリーに格納され、その後にメモリーから読み出され、予め決められた以前の位置への前記磁気ヘッドの移動を制御するために使用される、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
幅Tを持ち、ディスク軸の周りに配置された円形トラックの中心線に沿って延びる磁気ディスク上のデータトラックに対し、磁気リード/ライトヘッドを位置付けするための信号を生成及び格納するためのシステムであって:
A.基盤;
B.前記ディスクの周りに前記磁気ディスクを回転できるように支えるための前記基盤に取り付けられたディスク支持組立品;
C.前記基盤に取り付けられ、書き込み幅Tを持った磁気リード/ライトヘッドを含み、さらに前記ヘッドを前記トラック中心線に対する基準上の位置に選択的に位置付けするための付随する位置付け組立品を含むヘッド支持組立品;
D.前記トラック中心線に対して関連する所望のオフセットを持った位置によって特徴付けられる1つまたは複数の位置へ前記リード/ライトヘッドを連続的に位置付けるための制御器であって:
i.前記ディスクが回転するときに比較的短い期間に時間的に連続した、各々が前記トラック中心線から予め決められた距離の横方向のオフセット持つ2つまたはそれ以上のサーボバーストを書き込むための手段;及び、
ii.前記オフセットを持った位置の各々で前記サーボバーストを読み取り、前記オフセットを持った位置の各々に関連する、読み込まれた各バーストを表す信号を生成し、格納する手段を含む前記制御器を備えるシステム。
【請求項18】
適用された所望のオフセットに関連した前記格納された信号を取得するために適用された所望のオフセット信号に応答し、そして閉ループ法で前記取得した信号に従って前記磁気リード/ライトヘッドを位置付けるために前記取得した信号を前記制御器に適用する手段をさらに備える、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
書き込み幅Tを持ったリード/ライトヘッドを幅Tを持ちディスク軸の周りに配置された円形トラックの中心線に沿って延びる磁気ディスク上のデータトラックに対して位置付けるための方法であって、
A.前記ディスクが回転するときに、比較的短い期間に時間的に連続した、各々が前記トラック中心線から予め決められた距離の横方向のオフセットを持った位置に書き込まれる2つまたはそれ以上のサーボバーストを前記ディスク上に書き込むこと;
B.前記リード/ライトヘッドを前記トラック中心線に対し複数の所望のオフセットを持った位置に位置付け、そして前記各々のオフセットを持った位置で連続的に前記サーボバーストを読み取り、前記所望の各オフセットを持った位置での前記バーストを表す振幅の値を決めること;
C.前記振幅値を前記所望のオフセットのそれぞれに関連付けて格納すること;及び、
D.閉ループ法にて前記磁気リード/ライトヘッドを前記所望のオフセットを持った場所の選択された1つに再位置付けするために前記格納された値の対応するものを使用することのステップを含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−267376(P2010−267376A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−170945(P2010−170945)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【分割の表示】特願2000−114923(P2000−114923)の分割
【原出願日】平成12年4月17日(2000.4.17)
【出願人】(597167184)ガジック・テクニカル・エンタープライゼス (10)
【Fターム(参考)】