説明

熱伝導性複合シート、それを用いた電子部品アッセンブリーの製造方法

【課題】離型性を有し、耐押圧性および熱伝導性の両立が容易な熱伝導性複合シートを提供する。
【解決手段】グラファイト層1と、このグラファイト層1の少なくとも一方の主面上に設けられたフッ素樹脂層2とを含み、グラファイト層1の厚さが80μm以上400μm以下の範囲にあり、フッ素樹脂層2の厚さが2μmを超えて30μm以下の範囲にある熱伝導性複合シート10とする。この熱伝導性複合シートは、損傷なくロール状に巻き上げた巻回体とすることも容易である。この熱伝導性複合シートは、電子部品アッセンブリーの製造に好適に使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品の圧着接合作業などに用いられる熱伝導性複合シートに関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品の基板実装や配線接続などを自動化、高速化するため、テープオートメティドボンディング(Tape Automated Bonding:TAB)法を用いた圧着接合に関する技術の開発が盛んである。TAB法で用いられるボンディングテープとして、異方性導電フィルム(Anisotropic Conductive Film:ACF)がある。ACFは、液晶系、プラズマ系、エレクトロルミネッセント系などのフラットパネルディスプレイ(FPD)の製造に際して用いられることが多い。例えば、ガラス基板と駆動用ICとの接続や、駆動用ICとプリント回路基板との接続などに用いられる。
【0003】
ACFを用いた圧着接合は、例えば次のようにして行われる。まず、図3に示すように、液晶パネル105の上に設けられた電極104と、液晶駆動用の半導体チップを実装したテープキャリアパッケージ(Tape Carrier Package:TCP)101の上に設けられた電極102との間に、ACF103を配置する。ACF103は、熱硬化性エポキシ樹脂のバインダー103bと、バインダー103b中に分散された導電性粒子103aとから構成されている。図5に示すように、ACF103を介して積層した液晶パネル105およびTCP101を、ステージ107の上に配置した後、約300℃に加熱した加熱ヘッド108を用いて、TCP101を上側から押圧する。この押圧により、ACF103のバインダー103bが溶融し、図4に示すように、液晶パネル105とTCP101とが接合されるとともに、導電性粒子103aによって、電極102と電極104との間が導通することとなる。このようにして、電子部品アッセンブリー100が作製される。
【0004】
圧着接合は、図5に示すように、TCP101と加熱ヘッド108との間に離型シート106を配置して実施される。溶融したACF103が、TCP101と液晶パネル105との間からはみ出して、加熱ヘッド108に付着することを防止するためである。
【0005】
加熱ヘッドによる押圧により、離型シート106には、破れや過度の変形などの傷みが発生する。傷んだ離型シートは、適宜新しいものと交換する必要がある。離型シートの交換の手間を減らすため、離型シートがロール状に巻かれた巻回体(離型シートロール)が用いられることが多い。図5で示すように、繰り出し側の離型シートロール106aから新しいシートを送り出すとともに、傷んだシートを巻き取り側の離型シートロール106bに回収することにより、離型シートを容易に交換することができるためである。
【0006】
離型シートの離型性を向上させる観点から、その材料として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)に代表されるフッ素樹脂が注目されている。しかし、フッ素樹脂の熱伝導性は他のシート材料と比べて劣る。離型シートには、離型性のみならず、加熱ヘッドの熱をACFに良好に伝達できるように、熱伝導性にも優れることが要求される。このため、離型シートをフッ素樹脂で構成する場合は、シートの厚さを薄くするように設計されていた。
【0007】
ところが、フッ素樹脂で構成した離型シートの厚さを、十分な熱伝導性が得られる程度にまで薄くすると、PTFEの利点であるはずの高い柔軟性が災いして、加熱ヘッドの押圧によるシートの傷みが激しくなる。このため、頻繁に新しいシートへと交換する必要が生じて圧着接合の作業効率が低下するとともに、シートの交換量が大量となるためコスト高となる。また、衝撃吸収性が低くなるため、押圧作業に伴う衝撃でTCPや液晶パネルなどの電子部品が破損してしまうこともある。
【0008】
特開平7−214728号公報には、フッ素樹脂層と熱伝導性ゴムシートとを積層した離型シートが開示されている。この離型シートでは、ゴムシートの厚さを0.2〜5mmの範囲に設定することにより、繰り返し使用に対する耐久性や衝撃吸収性などの耐押圧性の向上が図られている。
【特許文献1】特開平7−214728号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特開平7−214728号公報に開示されているような従来の離型シートは、熱伝導性に劣るという問題がある。熱伝導性を確保するために、離型シートを薄くしたのでは、耐押圧性が低下する。本発明は、離型性を有し、耐押圧性および熱伝導性の両立が容易な熱伝導性複合シートの提供を目的とする。さらに、本発明は、この熱伝導性複合シートの巻回体、および当該シートを用いて製造する電子部品アッセンブリーの製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、グラファイト層とフッ素樹脂層とを積層するとともに、それぞれの層厚を所定の範囲に制御することにより、シートの離型性を確保しつつ、耐押圧性および熱伝導性を向上できることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0011】
本発明は、グラファイト層とフッ素樹脂層とを含み、前記フッ素樹脂層の一方の主面が露出し、前記グラファイト層の厚さが80μm以上400μm以下の範囲にあり、前記フッ素樹脂層の厚さが2μmを超えて30μm以下の範囲にある、熱伝導性複合シートを提供する。
【0012】
本発明は、その別の側面から、本発明の熱伝導性複合シートがロール状に巻かれた巻回体を提供する。
【0013】
本発明は、さらに別の側面から、異方性導電フィルムを介して電子部品A上に配置された電子部品Bと、加熱ヘッドとの間に、熱伝導性複合シートを、露出した前記フッ素樹脂層の前記主面を電子部品Bに向けて配置した状態で、前記加熱ヘッドで、前記電子部品Bを、前記電子部品Aに向けて押圧することにより、前記電子部品AおよびBを接合するとともに、前記電子部品AおよびBの電極間を導通させる工程を有する、電子部品アッセンブリーの製造方法であって、前記熱伝導性複合シートが、本発明の熱伝導性複合シートである、電子部品アッセンブリーの製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、フッ素樹脂層により離型性を確保し、主としてグラファイト層により耐押圧性を確保することとした。グラファイト層は、耐押圧性と、押圧した状態での熱伝導性との両立に適している。こうして、本発明によれば、離型性を有し、耐押圧性および熱伝導性の両立が容易な熱伝導性複合シートを提供できる。本発明は、この優れた熱伝導性複合シートの交換を容易とし、ACFを用いて実施する圧着接合の作業効率を向上できる、巻回体を提供するものである。本発明は、この優れた熱伝導性複合シートを用いることにより、高い歩留まりと低いコストで、ACFを用いて電子部品間を接合および導通させた電子部品アッセンブリーを製造することを容易とするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は、本発明の熱伝導性複合シート10の一例の断面図である。熱伝導性複合シート10は、グラファイト層1と、グラファイト層1上に配置されたフッ素樹脂層2とを有する。フッ素樹脂層2の一方の主面21は露出し、他方の主面22はグラファイト層1に接合されている。
【0016】
熱伝導性複合シート10は、ACFを介した圧着接合の用途に用いることが好ましい。この場合、熱伝導性複合シート10は、フッ素樹脂層2を、ACF上に配置された、TCPに代表される電子部品に向けた状態で、加熱ヘッドと電子部品との間に配置して使用することとなる。フッ素樹脂層2は、溶融後のACFに対して離型性を発揮する。
【0017】
フッ素樹脂層2は、図2に示すように、グラファイト層の両側の主面上に配置されていてもよいが、ACFを介した圧着接合の用途では、熱伝導性複合シートにおいて、加熱ヘッド側の表面には離型性を与える必要がないので、図1に示すように、グラファイト層の加熱ヘッド側に配置されることとなる主面上にはフッ素樹脂層を配置せず、当該主面を露出させておけばよい。当該主面上にもフッ素樹脂層を配置すると、熱伝導性複合シートの熱伝導性が低下する場合がある。
【0018】
フッ素樹脂層(単層)の厚さは、2μmを超えて30μm以下の範囲にある。当該厚さが2μm以下であるとフッ素樹脂層が破損して、熱伝導性複合シートを繰り返し使用できる回数が極度に低下する場合がある。また、複合シートをロール状に巻き上げる際にフッ素樹脂層が破損しやすくなるため、熱伝導性複合シートの巻回体を損傷なく作製することも難しくなる。他方、30μmを超えると、十分な圧着接合が困難となる程度にまで複合シートの熱伝導性が低下する場合がある。フッ素樹脂層を複数層、例えば、グラファイト層の両側の主面上にそれぞれ配置する場合は、複数のフッ素樹脂層の総厚が30μm以下の範囲となるように設定するとよい。
【0019】
フッ素樹脂層は、例えば、PTFE、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、パーフルオロエチレンプロペンコポリマー(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレンコポリマ(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)などのフッ素樹脂を用いて形成できる。特に、実質的にPTFEからなることが好ましい。他のフッ素樹脂を用いた場合と比べて、フッ素樹脂層の柔軟性を向上することが容易となるためである。フッ素樹脂層の柔軟性が高まると、圧着接合に際して、TCPに代表される電子部品(被押圧物)の表面形状に沿って熱伝導性複合シートが密着しやすくなり、均一な圧力分布が得られやすくなる。なお、実質的にPTFEからなるとは、フッ素樹脂層の柔軟性を過度に低下させない程度であればPTFE以外の添加物の含有が許容された状態を意味する。
【0020】
グラファイト層の厚さは、80μm以上400μm以下の範囲にある。厚さが80μm未満であると、強度的に脆くなり、熱伝導性複合シートの取り扱い性が低下する場合がある。他方、400μmを超えると、十分な圧着接合が困難となる程度にまで複合シートの熱伝導性が低下する場合がある。グラファイト層は、例えば、鈴木総業株式会社製スーパーλGSとして入手できる。
【0021】
グラファイト層上にフッ素樹脂層を形成する方法としては、例えば、溶融したフッ素樹脂をグラファイト層上に押し出し成形する方法や、フッ素樹脂のディスパージョンを調製し、これをグラファイト層上に塗布した後に、フッ素樹脂の融点以上の温度で焼成するキャスティング成形法などの公知の方法を用いることができる。フッ素樹脂層を、PTFEを用いて形成する場合は、キャスティング成形法を用いることが好ましい。
【0022】
キャスティング成形時の焼成温度は、例えば、フッ素樹脂の融点以上で一定に保ってもよいし、また例えば、ディスパージョン中の分散媒の揮発温度で加熱して当該分散媒を除去した後に、フッ素樹脂の融点以上に加熱するなどして、多段階に調整してもよい。ディスパージョンを塗布する方法としては、浸漬法、スプレー法、刷毛塗り法などの公知の方法を用いることができる。
【0023】
ディスパージョンの分散媒は、例えば水を用いることができる。ディスパージョンの固形分濃度は、塗布作業を容易とする側面から、20〜80質量%の範囲とすることが好ましく、40〜60質量%の範囲とすることがより好ましい。
【0024】
本発明による熱伝導性複合シートは、350℃に加熱した加熱ヘッドを2MPaの圧力で、シートの同じ領域を10回以上、さらには30回以上、60回以上、場合によっては90回以上繰り返し押圧しても破損せず、優れた耐押圧性を示すとともに、加熱ヘッドの熱を、80%以上、さらには85%以上、場合によっては90%以上伝導させることができ、熱伝導性にも優れる。グラファイト層の厚さを100μm以上150μm以下の範囲に、また、フッ素樹脂層の厚さを2μmを超えて10μm以下の範囲に設定すると、30回以上繰り返し使用できるとともに、90%以上の熱伝導率を示す複合シートを提供できる。グラファイト層の厚さを100μm以上150μm以下の範囲に、また、フッ素樹脂層の厚さを20μm以上30μm以下の範囲に設定すると、60回以上繰り返し使用できるとともに、85%以上の熱伝導率を示す複合シートを提供できる。グラファイト層の厚さを250μm以上350μm以下の範囲に、また、フッ素樹脂層の厚さを2μmを超えて10μm以下の範囲に設定すると、80%以上の熱伝導率を示すとともに、90回以上繰り返し使用できる複合シートを提供できる。
【0025】
ACFを用いて実施する圧着接合の作業効率を向上する観点からは、図6に示すように、熱伝導性複合シート10がロール状に巻かれた巻回体200を作製することが好ましい。作業時の複合シートの交換が容易となるからである。
【0026】
本発明の熱伝導性複合シートは、図4で示すような、電子部品アッセンブリー100の製造に際して用いることに適している。具体的には、図5に示すように、ACF103を介して電子部品A(液晶パネル105)上に配置された電子部品B(TCP101)と、加熱ヘッド108との間に、離型シート106を配置した状態で、加熱ヘッド108で、TCP101を、液晶パネル105に向けて押圧することにより、液晶パネル105およびTCP101を接合するとともに、液晶パネル105およびTCP101の電極102,104(図4参照)間を導通させる工程を有する、電子部品アッセンブリー100の製造方法にて、離型シート106として、本発明の熱伝導性複合シートを使用することに適している。複合シートは、露出したフッ素樹脂層の主面21(図1参照)を、TCP101に向けて配置することとする。熱伝導性複合シートは、上記のとおり、シートの同じ領域を10回以上、さらには30回以上の押圧に使用できるため、複合シートを交換せずに、電子部品アッセンブリーを10個以上、さらには30個以上作製できる。
【実施例】
【0027】
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されない。
【0028】
(実施例1)
PTFE粉末(体積平均粒径:約0.25μm)の固形分濃度30%の水性ディスパージョンを、厚さ120μmのグラファイト層(鈴木総業株式会社製スーパーλGS)の一方の主面上に塗布した。その後、90℃で2分間加熱して、ディスパージョンから水分を除去した。続いて、360℃で2分間加熱することにより、塗布したディスパージョン中のPTFEを焼成して、厚さ5μmのフッ素樹脂層を形成した。これにより総厚125μmの熱伝導性複合シートを得た。
【0029】
(実施例2)
水性ディスパージョンの固形分濃度を60%に調整して用いるとともに、PTFEの焼成後に、形成したPTFE膜上に、再度ディスパージョンの塗布からPTFEの焼成までの操作を繰り返し行うことにより、厚さ25μmのフッ素樹脂層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして熱伝導性複合シート(総厚:145μm)を得た。
【0030】
(実施例3)
厚さ300μmのグラファイト層を用いたこと以外は、実施例1と同様にして熱伝導性複合シート(総厚:305μm)を得た。
【0031】
(比較例1)
厚さ500μmのグラファイト層を用いたこと以外は、実施例1と同様にして熱伝導性複合シート(総厚:505μm)を得た。
【0032】
(比較例2)
水性ディスパージョンの固形分濃度を20%に調整して用いるとともに、厚さ2μmのフッ素樹脂層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして熱伝導性複合シート(総厚:122μm)を得た。
【0033】
実施例1〜3および比較例1〜2の熱伝導性複合シートについて、以下のようにしてTAB到達温度および繰り返し使用可能回数を測定した。その結果を表1に示す。
【0034】
〔TAB到達温度の測定方法〕
異方性導電膜(ACF)圧着機にガラス基板、熱電対、ACF(日立化成工業株式会社製AC7206U−18)、TCP、試験対象の熱伝導性複合シートを下から順に積層した後、350℃に加熱した加熱ヘッドを用いて2MPaの圧力で押圧し、押圧開始から20秒後の熱電対の温度を測定した。なお、熱伝導性複合シートを積層しない場合に測定される熱電対の温度は253℃であった。各シートの熱伝導率として、当該温度(253℃)に対するTAB到達温度の割合を算出した。
【0035】
〔繰り返し使用可能回数の測定方法〕
ACF圧着機にガラス基板、熱電対、ACF(日立化成工業株式会社製AC7206U−18)、TCP、試験対象の熱伝導性複合シートを下から順に積層した後、350℃に加熱した加熱ヘッドを用いて2MPaの圧力で、15秒間隔で連続的に押圧する。熱伝導性複合シートに破れや大きな変形が発生した時点で押圧を終了し、その直前の押圧までに要した回数を繰り返し使用可能回数とした。
【0036】
【表1】

【0037】
表1に示すように、実施例1の熱伝導率は93%であり、実施例2では87%、実施例3では82%と、いずれも優れた熱伝導性を示した。また、実施例1の繰り返し使用可能回数は32回であり、実施例2では64回、実施例3では97回と、いずれも高い耐久性を示した。
【0038】
他方、比較例1は、繰り返し使用可能回数が127回と高く、優れた耐久性を示したものの、熱伝導率が76%と低く、熱伝導性に劣っていた。また、比較例2は、熱伝導率が94%と高く、優れた熱伝導性を示したものの、繰り返し使用可能回数が8回と低く、耐久性に著しく劣っていた。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、離型性を有し、耐押圧性および熱伝導性の両立が容易な熱伝導性複合シートを提供することに適用できる。さらに、本発明は、この熱伝導性複合シートの巻回体、および当該シートを用いて製造する電子部品アッセンブリーの製造方法を提供することに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】図1は、本発明の熱伝導性複合シートの一例を示す断面図である。
【図2】図2は、本発明の熱伝導性複合シートの別例を示す断面図である。
【図3】図3は、異方性導電フィルムを用いた電子部品アッセンブリーの製造方法について説明するための図である。
【図4】図4は、異方性導電フィルムを用いた電子部品アッセンブリーの製造方法について説明するための図である。
【図5】図5は、異方性導電フィルムを用いた電子部品アッセンブリーの製造方法について説明するための図である。
【図6】図6は、本発明の巻回体の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0041】
1 グラファイト層
2 フッ素樹脂層
10 熱伝導性複合シート
21 フッ素樹脂層の一方の主面
22 フッ素樹脂層の他方の主面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラファイト層とフッ素樹脂層とを含み、前記フッ素樹脂層の一方の主面が露出し、前記グラファイト層の厚さが80μm以上400μm以下の範囲にあり、前記フッ素樹脂層の厚さが2μmを超えて30μm以下の範囲にある、熱伝導性複合シート。
【請求項2】
前記グラファイト層の一方の主面が露出した、請求項1に記載の熱伝導性複合シート。
【請求項3】
前記グラファイト層の厚さが100μm以上150μm以下の範囲にあり、前記フッ素樹脂層の厚さが2μmを超えて10μm以下の範囲にある、請求項1に記載の熱伝導性複合シート。
【請求項4】
前記グラファイト層の厚さが100μm以上150μm以下の範囲にあり、前記フッ素樹脂層の厚さが20μm以上30μm以下の範囲にある、請求項1に記載の熱伝導性複合シート。
【請求項5】
前記グラファイト層の厚さが250μm以上350μm以下の範囲にあり、前記フッ素樹脂層の厚さが2μmを超えて10μm以下の範囲にある、請求項1に記載の熱伝導性複合シート。
【請求項6】
前記フッ素樹脂層が、実質的に、ポリテトラフルオロエチレンからなる、請求項1に記載の熱伝導性複合シート。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱伝導性複合シートが、ロール状に巻かれた巻回体。
【請求項8】
異方性導電フィルムを介して電子部品A上に配置された電子部品Bと、加熱ヘッドとの間に、熱伝導性複合シートを、露出した前記フッ素樹脂層の前記主面を電子部品Bに向けて配置した状態で、前記加熱ヘッドで、前記電子部品Bを、前記電子部品Aに向けて押圧することにより、前記電子部品AおよびBを接合するとともに、前記電子部品AおよびBの電極間を導通させる工程を有する、電子部品アッセンブリーの製造方法であって、
前記熱伝導性複合シートが、請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱伝導性複合シートである、電子部品アッセンブリーの製造方法。
【請求項9】
前記熱伝導性複合シートを、10回以上の前記押圧に使用する、請求項8に記載の電子部品アッセンブリーの製造方法。
【請求項10】
前記熱伝導性複合シートを、30回以上の前記押圧に使用する、請求項8に記載の電子部品アッセンブリーの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−1302(P2007−1302A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−143904(P2006−143904)
【出願日】平成18年5月24日(2006.5.24)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】